JPH11145096A - 洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

洗浄方法及び洗浄装置

Info

Publication number
JPH11145096A
JPH11145096A JP30704497A JP30704497A JPH11145096A JP H11145096 A JPH11145096 A JP H11145096A JP 30704497 A JP30704497 A JP 30704497A JP 30704497 A JP30704497 A JP 30704497A JP H11145096 A JPH11145096 A JP H11145096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
cleaned
ultrasonic
shower
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30704497A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Sekine
康弘 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP30704497A priority Critical patent/JPH11145096A/ja
Publication of JPH11145096A publication Critical patent/JPH11145096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波シャワー洗浄の持つ高い洗浄効果と単
純簡潔な装置構成及びそれに伴う装置の小型化、低コス
ト化、メンテナンス性向上を図り、小型基板、小型治具
等の洗浄な洗浄装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 洗浄方法及び洗浄装置において、洗浄用
カセットに平面的な被洗浄物を立てる方向に設置し、該
被洗浄物の立てる方向の上方向から超音波振動を与えた
洗浄液を供給することにより洗浄を行うことを特徴とす
る。前記被洗浄物が平面状の基板であり洗浄用カセット
に略鉛直方向に挿入されていることを特徴とする。前記
洗浄用カセットが水平方向に移動する間に順次前記被洗
浄物が上方向から供給される超音波振動を与えた洗浄液
により洗浄されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、電子
デバイス等の被洗浄物の洗浄方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子、電子デバイス等の製
造工程における素子チップ、基板等の洗浄には被洗浄物
の性質と、除去すべき付着物質に応じて選定された洗浄
液を入れた洗浄槽内に被洗浄物を浸漬した後、除去され
た付着物及び洗浄液をリンスを入れたリンス槽に浸漬す
ることにより除去し、最後に乾燥する工程によってなさ
れていた。
【0003】特に、RCA洗浄という(a)20〜15
0℃のH2SO4とH22で有機物と金属を除去し、
(b)室温の希釈HFで酸化膜を除去し、(c)80〜
90℃のNH4OHとH22でパーティクルを除去し、
(d)80〜90℃のHClとH22で金属を除去し、
(e)室温の希釈HFでHを終端するという5工程で行
うウエット洗浄技術で高温の酸・アルカリ洗浄を行うこ
とが一般的であった。
【0004】また、必要に応じてさらに洗浄効果を高め
るために洗浄中あるいはリンス中に超音波振動を与える
ことも、例えば特開平2−257632号公報に示され
るように、支持台に配置する半導体基板に、薬液を混合
した純水により超音波洗浄を施すことを特徴とする半導
体基板の洗浄方法が、一般的に行われている。
【0005】その際、被洗浄物は通常、洗浄用治具すな
わち基板保持用カセット等に設置され、被洗浄物の平面
に対して垂直に薬液を混合した純水を放水する方法で洗
浄用治具と共に洗浄されている。
【0006】従来例として、図10に示す一般的な洗浄
装置について説明する。図10において、搬送機構10
20はウェハー等の被洗浄物1011を輪転可能な搬送
系によって搬送し、上部の超音波シャワー1000のノ
ズル1001から被洗浄物1011表面に垂直に水流を
放出して、被洗浄物1011表面から付着物を除去する
ことが行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では洗浄槽、リンス槽を用いていることから槽自身
から発生する異物による被洗浄物の汚染が避けられない
という欠点があった。
【0008】また、洗浄槽及びリンス槽内に被洗浄物及
び洗浄用治具を浸して付着異物を除去するため、洗浄槽
内に付着物質が蓄積されると共に、リンス槽について
も、洗浄槽からの洗浄液成分及び前記付着物の持ち込み
により、必然的に汚染が進行してしまうという欠点があ
った。
【0009】これら洗浄槽、リンス槽の汚染は被洗浄物
の表面に付着して新たな被洗浄物の汚染の原因となるた
め大きな問題となっていた。
【0010】これらの問題を解決する方法として洗浄
槽、リンス槽を用いず、超音波振動を与えた水流により
洗浄を行う方法(以後、「超音波シャワー洗浄」と略称
する)が注目されている。
【0011】超音波シャワー洗浄では超音波振動子を備
えたシャワーノズルに洗浄液またはリンス液を流すこと
により、洗浄液またはリンス液に直接超音波印加してそ
のまま被洗浄物表面に供給することができる。
【0012】このため、被洗浄物表面から脱離した洗浄
液及び付着物がそのまま水流によって流し去られ、除去
されるため被洗浄物への再付着がない。
【0013】また従来方法では洗浄槽、リンス槽の汚染
の影響を少なくするために通常複数の処理槽を設ける必
要があったが、超音波シャワー洗浄では目的とする処理
工程について、複数の処理槽を設ける必要が無いため槽
構成も単純にすることができる。従って、超音波シャワ
ー洗浄は洗浄効果、装置コスト共に優れた洗浄方法であ
る。
【0014】しかし、現在超音波シャワー洗浄は大型ガ
ラス基板の洗浄やシリコンウエハ等の枚葉洗浄にのみ適
用されており素子チップ等小型基板の精密洗浄には用い
られていない。
【0015】その理由としては主として以下の2つの問
題を挙げることができる。
【0016】被洗浄物表面が平面状の物体を洗浄対象
としている。
【0017】超音波シャワー洗浄では洗浄効果をもたら
す超音波の音圧分布のピーク値がシャワーノズル先端か
ら数mm程度の範囲にあり、その前後では音圧分布が急
激に減少する。
【0018】また、シャワーの水流が水滴状に孤立した
段階で超音波洗浄の効果が消滅する。
【0019】従ってシャワーの水流方向に奥行きの有る
被洗浄物は洗浄の対象とされていなかった。
【0020】小型基板の洗浄治具は、通常、基板を垂直
方向に適当な間隔を設けて並べる構成を採るために、基
板表面に洗浄効果を持った水流を供給することは困難と
考えられていた。
【0021】洗浄治具にセットした形での洗浄が事実
上不可能である。
【0022】上記に述べた制約から、小型に被洗浄物
を洗浄するためには、被洗浄物を平置きする形態の洗浄
治具を考案する必要が有る。
【0023】しかも上面、下面共に高い洗浄効果を持た
せるためには上下両面から超音波シャワー洗浄の水流を
当てなければならないが、その場合、洗浄に水流を用い
ることから、洗浄中に被洗浄物が動かぬように固定しな
ければならない。
【0024】また、被洗浄物を複数並べた間からの洗浄
液の回り込みも防ぐ必要があり、さらに、乾燥時の汚染
防止や乾燥しみが発生しないような工夫も必要である。
【0025】このように小型の被洗浄物を洗浄する場合
には大型基板を洗浄する場合には問題とならなかったさ
まざまな問題が発生するため、本来超音波シャワー洗浄
が持つ単純、簡潔な装置構成と装置の小型化が可能とい
うメリットを減ずることになりしかも新たな開発コスト
もかかってしまう。
【0026】[発明の目的]本発明の目的は上記問題点
を解決し、超音波シャワー洗浄の持つ高い洗浄効果と単
純簡潔な装置構成及びそれに伴う装置の小型化、低コス
ト化、メンテナンス性向上というメリットを損なうこと
なく小型基板、小型治具等の洗浄に対しても超音波シャ
ワー洗浄を適用することができる洗浄装置を実現するこ
とである。
【0027】上記問題点を解決するために、本発明者は
さまざまな角度から小型基板、小型治具の洗浄に超音波
シャワー洗浄を適用するための検討を重ねた結果、以下
に示す手段を用いることにより目的が達成されることを
見出した。
【0028】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第一の発明
は、洗浄用カセットに平面的な被洗浄物を立てる方向に
設置し、被洗浄物を立てる方向の上方向から超音波振動
を与えた洗浄液を供給することにより洗浄を行うことを
特徴とする洗浄方法及び洗浄装置である。
【0029】また、前記被洗浄物が平面状の基板であ
り、洗浄用カセットに略鉛直方向に挿入されていること
を特徴とする。
【0030】また、前記洗浄用カセットが水平方向に移
動する間に順次前記被洗浄物が上方向から供給される超
音波振動を与えた洗浄液により洗浄されることを特徴と
する。
【0031】上記構成により、洗浄カセットに設置され
た被洗浄物に対しても超音波振動を与えた洗浄液による
洗浄が可能となり、槽による汚染や異物の再付着がない
洗浄が達成される。さらに洗浄用カセット内に略鉛直方
向に縦置きされた基板に対しても超音波振動を与えた洗
浄液による洗浄が可能となるため多数の基板を処理する
ことができる。
【0032】さらに、洗浄用カセットが水平方向に移動
する間に、順次被洗浄物が洗浄されるため、洗浄装置と
してのスループットを極めて高くすることができる。
【0033】次に、本出願に係る第二の発明は、気相中
に保持された被洗浄物表面に超音波振動を与えた洗浄液
またはリンス液を供給する手段と、被洗浄物表面に超音
波振動を与えた洗浄液またはリンス液の連続した流れを
形成する手段を有することを特徴とする洗浄装置であ
る。
【0034】また、該洗浄装置は、被洗浄物表面に超音
波振動を与えた洗浄液またはリンス液を供給する手段が
超音波シャワーであることを特徴とする。
【0035】また、前記超音波シャワーはシャワーノズ
ルから噴出する水流が、被洗浄物表面に連続した流れを
形成することができる方向に向くように位置合わせされ
ていることを特徴とする。
【0036】また、前記超音波シャワー槽内には、超音
波シャワーが複数個設置されていることを特徴とする。
【0037】また、複数の超音波シャワーのうち少なく
とも一組の超音波シャワーは、シャワーノズルの方向が
鉛直方向に対して互いに逆方向に傾斜していることを特
徴とする。
【0038】また、被洗浄物表面に超音波振動を与えた
洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成する手段
が、被洗浄物表面に供給される超音波振動を与えた洗浄
液またはリンス液の連続した流れを、流れが複数の液滴
に分裂する前に前記被洗浄物表面に供給することを特徴
とする。
【0039】また、前記被洗浄物が水平方向に移動する
間に順次前記被洗浄物が上方向から供給される超音波振
動を与えた洗浄液により洗浄されることを特徴とする。
【0040】また、前記洗浄装置は、前記被洗浄物を洗
浄する時以外には、前記超音波シャワーへの前記洗浄
液、または前記リンス液の供給量を減らすことができる
機構を備えていることを特徴とする。
【0041】上記構成により、被洗浄物の表面に超音波
振動を与えた洗浄液またはリンス液の連続した流れを形
成することができるため、連続した流れが形成された領
域全域にわたって、超音波振動を与えた洗浄液またはリ
ンス液の持つ高い洗浄効果を発揮することができる。被
洗浄物表面から除去された付着異物は、液の流れによっ
てそのまま流し去られるため被洗浄物表面に再付着する
確率は極めて低く、表面洗浄化の効果は極めて高くな
る。超音波シャワーは超音波振動を与えた液の流れを所
望の形状に形成する働きを持つ。
【0042】また、被洗浄物が水平方向に移動する間に
順次洗浄されるため洗浄装置としてのスループットを極
めて高くすることができる。さらに複数個設置されてい
る超音波シャワーのため、被洗浄物を超音波シャワーの
下部で揺動させる回数を減らすことができるため、装置
のスループットが向上する。また、超音波シャワーはシ
ャワーノズルから噴出する水流が、被洗浄物表面に連続
した流れを形成することができる方向に向くように位置
合わせされているため、被洗浄物がどのような角度で保
持されていても、表面に超音波振動を与えた洗浄液また
はリンス液の連続した流れを形成することができ、高い
洗浄効果が実現できる。また超音波シャワーが複数個設
置されているため、洗浄時間の短縮を図ることができ
る。
【0043】また、複数の超音波シャワーのうち少なく
とも一組の超音波シャワーは、シャワーノズルの方向が
鉛直方向に対して互いに逆方向に傾斜しているため、垂
直に保持された平板状の被洗浄物だけでなく、シャワー
の水流に対して傾斜を持った被洗浄物、表面に凹凸を持
った被洗浄物等に対しても、表面に超音波振動を与えた
洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成することが
可能となり、これらの被洗浄物に対しても高い洗浄効果
を発揮することができる。
【0044】また、被洗浄物の表面に超音波振動を与え
た洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成するため
には、被洗浄物表面に供給される超音波振動を与えた洗
浄液またはリンス液の連続した流れが途切れる前に、被
洗浄物の表面に到達させることが不可欠であり、この構
成により液に与えられた超音波振動が被洗浄物表面に伝
達され、付着異物の除去に高い効果を発揮する。
【0045】また、超音波シャワーの場合、使用する洗
浄液、リンス液を常に清浄に保つためには、常に清浄な
液体を流し続ける必要があるが、前記洗浄装置は被洗浄
物を洗浄する時以外には長音波シャワーへの洗浄液、ま
たはリンス液の供給量を減らすことができるため、清浄
度を落とすことなく洗浄液、リンス液を節約することが
できコスト面で有利である。
【0046】本出願に係る第三の発明は、被洗浄物を洗
浄用カセット内に設置して洗浄を行う洗浄装置におい
て、超音波振動を与えた洗浄液またはリンス液をシャワ
ー状に供給する超音波シャワーを有する超音波シャワー
槽と、前記超音波シャワー槽内には前記超音波シャワー
より供給され、前記超音波シャワーから直接、あるいは
前記洗浄カセット、前記被洗浄物等を経て流下する洗浄
液、またはリンス液の前記被洗浄物への跳ね返りを防止
するための跳ね返り防止機構を設けたことを特徴とする
洗浄装置である。
【0047】また、上記洗浄装置は、前記洗浄カセット
の少なくとも被洗浄物が保持される領域と前記跳ね返り
防止板との間には開口部が設けられていることを特徴と
する。
【0048】また、前記跳ね返り防止機構は水平方向に
対して傾斜をもたせた板状構造物であることを特徴とす
る。
【0049】また、前記跳ね返り防止板は水平方向に対
して傾斜をもたせた複数の板状構造物であり、鉛直上方
から見て該板状構造物間に間隙の無い部分があることを
特徴とする。
【0050】また、前記超音波シャワー槽内の前記跳ね
返り防止機構の下部に排気機構を設け、前記超音波シャ
ワー槽上に供給される気流が前記超音波シャワー周辺、
前記洗浄カセット内及び周辺、前記開口部、前記跳ね返
り防止機構等を経て該排気機構に吸引されることを特徴
とする。
【0051】また、前記洗浄カセットは前記超音波シャ
ワー槽内において水平方向に揺動されることを特徴とす
る。
【0052】また、前記洗浄カセットが、水平方向に揺
動される範囲が該洗浄カセットの揺動方向に対する幅よ
りも広いことを特徴とする。
【0053】また、前記洗浄装置は前記被洗浄物を洗浄
する時以外には、前記超音波シャワーへの前記洗浄液、
または前記リンス液の供給量を減らすことができる機構
を備えていることを特徴とする。
【0054】また、前記洗浄装置は被洗浄物、及び洗浄
カセットの乾燥を行う乾燥槽とを少なくとも備えている
ことを特徴とする。
【0055】また、前記洗浄装置は超音波シャワー槽、
及び乾燥槽の上方に異物除去用高性能フィルターを備え
ていることを特徴とする。
【0056】また、前記洗浄装置は超音波シャワー槽、
及び乾燥槽の上方にそれぞれ独立した異物除去用高性能
フィルターを備えており、該高性能フィルターより供給
される気流の流速が乾燥槽、超音波シャワー槽の順に弱
く設定されていることを特徴とする。
【0057】また、前記超音波シャワー槽の前段に前記
超音波シャワー槽における洗浄を行う前に洗浄液による
洗浄が可能な洗浄液槽を設けたことを特徴とする。
【0058】また、前記洗浄装置は前記洗浄液槽、前記
超音波シャワー槽、及び前記乾燥槽の上方に異物除去用
高性能フィルターを備えていることを特徴とする。
【0059】また、前記洗浄装置は前記洗浄液槽、前記
超音波シャワー槽、及び前記乾燥槽の上方にそれぞれ独
立した異物除去用高性能フィルターを備えており、該高
性能フィルターより供給される気流の流速が乾燥槽、超
音波シャワー槽、洗浄槽の順に弱く設定されていること
を特徴とする。
【0060】上記構成により、被洗浄物に対して超音波
シャワーから供給される洗浄液、またはリンス液の持つ
高い洗浄効果を発揮することができると共に、超音波シ
ャワー槽内に、洗浄液、またはリンス液が超音波シャワ
ー槽内を流下する際に発生する前記被洗浄物への跳ね返
りを防止するための跳ね返り防止機構を設けたことによ
り、前記超音波シャワーより供給され、前記超音波シャ
ワーから直接、あるいは前記洗浄カセット、前記被洗浄
物等を経て流下する洗浄液、またはリンス液の跳ね返り
による被洗浄物の再汚染を防ぐことができる。
【0061】また、前記超音波シャワーから前記跳ね返
り防止機構に至る洗浄液、またはリンス液の流下経路を
これら液の流れを妨げることなく、また飛沫の発生を押
さえた設計とするだけでなく、超音波シャワー槽上部か
ら供給される清浄な気流をできる限り乱さずに、前記跳
ね返り防止機構の下部まで到達させ、前記跳ね返り防止
機構の下部に設けられた排気機構により吸引することに
より超音波シャワー槽全体にわたってきわめて清浄な環
境を維持することができる。
【0062】また、前記洗浄カセットは前記超音波シャ
ワー槽内において水平方向に揺動されるため、被洗浄物
を所望の回数だけ前記超音波シャワーの下部を往復させ
ることができるため、洗浄効果及びリンス効果の最適化
を容易に行うことができる。
【0063】また、超音波シャワーの場合、使用する洗
浄液、リンス液を常に清浄に保つためには、常に清浄な
液体を流し続ける必要があるが、上記構成では洗浄装置
は被洗浄物を洗浄する時以外には超音波シャワーへの洗
浄液、またはリンス液の供給量を減らすことができるた
め、清浄度を落とすことなく洗浄液、リンス液を節約す
ることができコスト面で有利である。
【0064】また、上記構成では、超音波シャワー槽に
続いて乾燥槽が備えられており洗浄、及びリンス終了後
の被洗浄物及び洗浄カセットは、引き続き連続して乾燥
槽へ搬送され異物の付着のないまま乾燥させることがで
きる。
【0065】また、前記洗浄装置は超音波シャワー槽、
及び乾燥槽の上方に異物除去用高性能フィルターを備え
ているのみならず、超音波シャワー槽、及び乾燥槽の上
方にそれぞれ独立した異物除去用高性能フィルターを備
えており、高性能フィルターより供給される気流の流速
が乾燥槽、超音波シャワー槽の順に弱く設定されている
ために、各槽で仮に異物の発生があった場合も、最も高
い洗浄度が要求される乾燥槽には、高性能フィルターよ
り供給される気流が直接供給され、超音波シャワー槽か
ら流れ込む気流が入り込むことはなく被洗浄物の再汚染
を防ぐことができる。
【0066】さらに上記構成では、前記超音波シャワー
槽の前段に、前記超音波シャワー槽における洗浄を行う
前に、洗浄液による洗浄が可能な洗浄液槽を設けたこと
により、たとえば界面活性剤溶液を入れた超音波洗浄槽
などにより、被洗浄物の表面エネルギーを下げる、ある
いは付着物を溶解して付着物を除去しやすい状態とした
後に、前記超音波シャワー槽における洗浄を行うことが
できる。この構成により洗浄液槽で実現される界面活性
剤による異物除去効果と、超音波シャワー槽で実現され
る異物の再付着のない前記超音波シャワーの洗浄及びリ
ンス効果を各槽で独立して制御し、結果として高い洗浄
効果を得ることができる。
【0067】また、前記洗浄装置は洗浄液槽、超音波シ
ャワー槽、及び乾燥槽の上方に異物除去用高性能フィル
ターを備えているのみならず、洗浄液槽、超音波シャワ
ー槽、及び乾燥槽の上方にそれぞれ独立した異物除去用
高性能フィルターを備えており、高性能フィルターより
供給される気流の流速が乾燥槽、超音波シャワー槽、洗
浄液槽の順に弱く設定されているために、各槽で仮に異
物の発生があった場合も、最も高い清浄度が要求される
乾燥槽には、高性能フィルターより供給される気流が直
接供給され、洗浄液槽、超音波シャワー槽から流れ込む
気流が入り込むことはなく被洗浄物の再汚染を防ぐこと
ができる。
【0068】
【発明の実施の形態】[第一の実施形態]以下、本発明
の第一の実施形態について詳細に説明する。
【0069】図1は本発明による第一の実施形態の超音
波シャワー洗浄槽の特徴を最も良く表す図面である。図
において、100は超音波シャワーを、101は超音波
シャワー100のノズルを、102はノズル101より
供給される洗浄液またはリンス液の流れ、103は超音
波シャワー100に洗浄液またはリンス液を供給する配
管、110は洗浄用カセット、111は洗浄用カセット
110に垂直に配された被洗浄物、120は洗浄カセッ
ト110を保持し、水平搬送するための搬送プレート、
130は跳ね返り防止プレート、140は排気機構を示
す。
【0070】また、図2(a),(b),(c)にはそ
れぞれ超音波シャワー103、洗浄カセット110、搬
送プレート120を上から見た図を示す。
【0071】本実施形態では洗浄液として超純水を用い
た例を示す。超純水は配管103を経て超音波シャワー
100に供給され、超音波シャワー100内部の超音波
振動子(不図示)より超音波を供給された後、ノズル1
01より水流102として噴出される。被洗浄物111
は洗浄用カセット110に設置された状態で、図1の例
えば左側より右側に向かって水平方向に搬送され、ノズ
ル101より噴出される水流102の下部を通過する。
必要に応じて洗浄用カセット110をノズル101の下
部で左右方向に揺動することにより、被洗浄物111に
繰り返し水流102を供給した。被洗浄物111に供給
された超純水は、被洗浄物111表面に連続した水流を
形成し、水流と供給された超音波が協働して作用するこ
とにより水流が形成された被洗浄物111の表面部分の
付着異物を効果的に除去することができた。
【0072】また、洗浄後の洗浄で除去された付着物な
どを含んだ超純水は搬送プレート120下部に設けられ
た跳ね返り防止プレート130に流下するため、被洗浄
物111および洗浄用カセット110への超純水の跳ね
返りが発生せず、被洗浄物111への再汚染を防止する
ことができた。跳ね返り防止プレート130は跳ね返り
防止効果を高めるため、上から見た場合に隣接する搬送
プレート120間に隙間の無いように設置した。搬送プ
レート120には洗浄後の超純水が下部に設けられた跳
ね返り防止プレート130に直接流下するように、図2
(c)に示すように開口部121を設けている。開口部
121の位置は洗浄用カセット110の被洗浄物111
設置部の下部に対応する領域とした。
【0073】また、排気機構140を設けることにより
跳ね返り防止プレート130の間から下方へと流れる気
流が形成され、超音波シャワー100、洗浄カセット1
10、搬送プレート120、跳ね返り防止プレート13
0の内部及び周辺に形成される気流の乱れを少なくする
ことができるため、異物や、洗浄液の飛沫の逆流、拡散
を防ぎ、被洗浄物111の再汚染を防ぐことができた。
【0074】被洗浄物が20mm×30mm×0.6m
mのダイシング後のSi基板、および20mm×30m
m×1.1mmのノンアルカリガラス基板の場合を実施
例1としての洗浄効果を表1に示す。洗浄条件は超音波
周波数950kHz,超音波出力600W、シャワーノ
ズル形状2mm×300mm、シャワー水量25リット
ル/min、シャワーノズルの被洗浄物の高さ方向の端
面からの距離を5mm、搬送速度8mm/sec、搬送
プレート120の移動分だけ揺動し、被洗浄物111が
超音波シャワー100のノズル101をくぐる回数であ
る揺動回数を10回とした。
【0075】比較例1は上記洗浄において超音波振動を
与えず、超純水をシャワー状に供給しただけの場合の結
果を示した。但し、シャワー水量、被洗浄物の距離、搬
送速度、揺動回数は同じ条件としている。
【0076】比較例2として示した浸漬洗浄は、底面に
超音波振動子を備えた石英製洗浄槽に、超純水をオーバ
ーフローさせ、洗浄用カセットに設置した被洗浄物を浸
漬させた後、超音波周波数950kHz,超音波出力6
00Wの超音波を5分間加えることによって行った。用
いた洗浄用カセットは指向性の強い超音波振動を遮らな
い構造となっている。
【0077】なお、洗浄後の乾燥はいずれの場合もIP
Aベーパー乾燥を用いて行った。
【0078】被洗浄物表面の異物検出は被洗浄物表面に
対して斜め方向に表面検査用ランプの光束をあて、暗視
野目視観察にておこなった。異物の検出能力は0.5μ
m以上である。
【0079】
【表1】 ここで、異物再付着数とは、洗浄前後の異物比較で、洗
浄前には存在せず、洗浄後のみ検出された異物の数と定
義し、その平均をとって平均再付着数としている。ま
た、除去率とは洗浄前後の異物比較で洗浄前に存在し、
洗浄後には検出されなかった異物の数の洗浄前に存在し
た異物の総数に対する百分率で示した値と定義し、その
平均をとって平均除去率としている。
【0080】表示したデータはすべて5枚のサンプル測
定値の平均である。
【0081】なお、ハンドリング、乾燥、異物測定の各
環境全てを含めた異物のバックグラウンドの値はSi基
板1枚あたり平均0.8個であった。
【0082】表1の結果より、比較例1の超音波なしの
単なるシャワー洗浄、比較例2の通常の超音波洗浄槽に
よる洗浄と比較して本実施形態を用いた場合の洗浄効果
が極めて高いことがわかる。また、本実施形態の方法で
はつねに新鮮な超純水をノズルから供給しているため、
表1に示した洗浄効果は連続して多数の被洗浄物を処理
した後も変化することが無かった。
【0083】以上のように本実施形態の方法によれば、
Si基板、ノンアルカリガラス基板共に異物の平均除去
率95%以上、平均再付着数1個以下(バックグラウン
ドの差引き後)の洗浄を安定して実現することができる
ことがわかった。
【0084】[第2の実施形態]また、上記のような平
板状の被洗浄物だけでなく、図3に示すような被洗浄物
111の被洗浄面が曲面を有する場合でも、被洗浄面に
超音波シャワーから連続した水流が形成されれば、平板
状の被洗浄物111と同等の洗浄効果が得られることも
確認した。すなわち、図3の構成は、図1と同様な構成
で両図の同一符号は同一機能を有しており、重複する説
明を省略するが、当該被洗浄物111の凸部は直接水流
が当たるが、凹部は直接当接しないけれども、水流の流
れによって被洗浄物111の付着物等が除去されると考
えられる。
【0085】[第3の実施形態]また、図4に示すよう
に被洗浄物が鉛直上方からの水流に対して傾斜している
場合には、超音波シャワーのノズルを傾斜させて被洗浄
物表面に連続した水流が形成されるようにすれば、平板
状の被洗浄物と同等の洗浄効果が得られることも確認し
た。即ち、図4において、超音波シャワー100のノズ
ル101の放出方向と同方向に平板状の被洗浄物111
を配置しており、他の構成要素は図1の場合と同様であ
り、重複する説明は省略する。かかる構成で、被洗浄物
111の平板方向と同一方向から洗浄液、またはリンス
液を供給することで、平板上に付着している異物を除去
できる。
【0086】[第4の実施形態]さらに、図5示すよう
に、被洗浄物111が超音波シャワー100の水流に対
して影となる部分を持つ場合には、複数の超音波シャワ
ー100を傾斜角度を変えて設置することにより被洗浄
物111全面にわたって、超音波シャワー100から連
続した水流を形成することができ、平板状の被洗浄物1
11と同等の洗浄効果が得られることも確認した。
【0087】[第5の実施形態]以下、本発明の第5の
実施形態について詳細に説明する。図6は本発明による
超音波シャワー洗浄槽を組み込んだ洗浄→リンス→乾燥
の各処理を連続して行うインライン洗浄装置の特徴を表
す図面である。
【0088】図6中、650は洗浄槽、651は超音波
振動子、652は揺動機構、653はオーバーフロー
槽、600は超音波シャワー洗浄槽、601は超音波シ
ャワーを、602は超音波シャワーのノズル、603は
ノズル602より供給される液の流れ、610は洗浄カ
セット、611は被洗浄物、620は搬送プレート、6
30は跳ね返り防止プレート、640は排気機構、67
0は高性能フィルター1、671は高性能フィルター
2、672は高性能フィルター3、をそれぞれ示してい
る。
【0089】また、本インライン洗浄装置は、以上述べ
た他に、不図示ではあるが洗浄槽650の前段に洗浄カ
セット610を洗浄装置内に導入するためのローディン
グ部と、超音波シャワー洗浄槽600の後段に被洗浄物
611を乾燥するIPAベーパー洗浄槽と、続いて洗浄
カセット610を洗浄装置から取出すためのアンロード
部とを備えている。
【0090】本実施形態では、洗浄槽650で用いる洗
浄液として中性タイプ界面活性剤LH−300(ライオ
ン(株)製)の10%水溶液を、超音波シャワー洗浄槽
600で用いる洗浄液として超純水を用いた例を示す。
被洗浄物611は洗浄用カセット610に設置された状
態で、ローディング部(不図示)に置かれた後、搬送機
構(不図示)によって洗浄槽650内に搬送されて洗浄
液中に浸漬される。洗浄用カセット610は揺動機構6
52上に置かれ、揺動機構652の上下動によって揺動
される。揺動と同時に必要に応じて、超音波振動子65
1より超音波振動を与えた。洗浄槽650で所望の時
間、洗浄を行った後、洗浄用カセット610は搬送機構
(不図示)によって超音波シャワー洗浄槽600内の左
側に破線で示す位置に搬送され、搬送プレート620に
載せられた後、右方向に水平に搬送され、超音波シャワ
ー洗浄が行われる。超音波シャワー洗浄で用いる超純水
は配管604を経て、超音波シャワー601に供給さ
れ、超音波シャワー601でその内部の超音波振動子
(不図示〉より超音波を供給された後、ノズル602よ
り水流603として噴出される。ここで、超音波シャワ
ー601の位置は固定され、その下を搬送プレート62
0が図6上左右に移動する。
【0091】被洗浄物611は洗浄用カセット610に
設置された状態でノズル602より噴出される水流60
3の下部を通過する。必要に応じて洗浄用カセット61
0をノズル602の下部で左右方向に揺動することによ
り、被洗浄物611に繰り返し水流603を供給レた。
被洗浄物611に供給された超純水は被洗浄物611表
面に連続した水流603を形成し、水流603に浴びせ
られることによって被洗浄物611に付着した界面活性
剤を洗い流すと共に、水流603に供給された超音波が
協働して作用することにより水流603が形成された被
洗浄物611の表面部分の付着異物を効果的に除去する
効果がある。
【0092】また、洗浄後の洗浄で除去された付着物な
どを含んだ超純水は搬送プレート620の下部に設けら
れた跳ね返り防止プレート630に流下するため、被洗
浄物611および洗浄用カセット610への跳ね返りが
発生せず、被洗浄物611への再汚染を防止することが
できた。跳ね返り防止プレート630は跳ね返り防止効
果を高めるため、上から見た場合に隣接する搬送プレー
ト620間に隙間の無いように設置した。搬送プレート
620には洗浄後の超純水が下部に設けられた跳ね返り
防止プレート630に直接流下するように、図2(c)
に示すように開口部121を設けている。開口部121
の位置は洗浄用カセット610(110)の被洗浄物6
11(111)の設置部の下部に対応する領域とした。
また、排気機構640を設けることにより、跳ね返り防
止プレー下630の間から下方へと流れる気流が形成さ
れ、超音波シャワー601、洗浄カセット610、搬送
プレート620、跳ね返り防止プレート630の内部及
び周辺に形成される気流の乱れを少なくすることができ
るため、異物や、洗浄液の飛沫の逆流、拡散を防ぎ、被
洗浄物611の再汚染を防ぐことができた。
【0093】超音波シャワー洗浄を終えた被洗浄物61
1及び洗浄カセット610は搬送機構(不図示)によ
り、不図示ではあるが図6中超音波シャワー洗浄槽60
0の右側に隣接して設置してあるIPAベ一パー洗浄槽
内に搬送され乾燥した。
【0094】乾燥後の被洗浄物611及び洗浄カセット
610は搬送機構(不図示)によりアンロード部(不図
示)に搬出される。本実施形態よる洗浄装置には上記の
他、アンロード部(不図示)、洗浄槽650、超音波シ
ャワー洗浄槽600、IPAベーパ洗浄槽(不図示)、
アンロード部(不図示)上に、高性能フィルター67
0,671,672が設けられており、これら高性能フ
ィルター670,671,672の風量は、高性能フィ
ルター672,671,670の順に弱くなるように設
定されており、洗浄後の被洗浄物611への洗浄装置内
での異物付着が少なくなるよう配慮されている。また、
超音波シャワー601には節水機構(不図示)が設けら
れており、被洗浄物611、及び洗浄カセット610の
洗浄を行う時以外には純水の供給量を減らして節水でき
るようになっている。
【0095】被洗浄物611が20mm×30mm×
0.6mmのダイシング後のSi基板、および20mm
×30mm×1.1mmのノンアルカリガラス基板の場
合の洗浄効果を、表2に示す。
【0096】洗浄条件は洗浄槽650については液組
成:LH300(ライオン(株)製)、10%水溶液、
液温:40℃、超音波洗浄なし、又は有りの場合には超
音波周波数−38kHz,600W、洗浄時間:120
秒で行った。超音波シャワー洗浄槽600については超
音波周波数950kHz、超音波出力600W、シャワ
ーノズル602の形状を2mm×300mm、シャワー
水量25リッター/min、シャワーノズル602と被
洗浄物611の距離を5mm、搬送速度8mm/se
c、揺動回数10回とした。
【0097】また、洗浄後の乾燥はいずれの場合もIP
Aベーパー乾燥を用いて行った。被洗浄物611の表面
の異物検出は、被洗浄物611の表面に対して斜め方向
に表面検査用ランプの光束をあて、目視観察にておこな
った。異物の検出能力は0.5μm以上である。
【0098】異物再付着数とは、洗浄前後の異物比較で
洗浄前には存在せず、洗浄後のみ検出された異物の数と
定義した。除去率とは洗浄前後の異物比較で洗浄前に存
在し、洗浄後には検出されなかった異物の数の洗浄前に
存在した異物の総数に対する百分率で示した値と定義表
示した。表示したデータはすべて9枚のサンプル測定値
の平均である。
【0099】なお、ハンドリング、乾燥、異物測定の各
環境全てを含めた異物のバックグラウンドの値は、Si
基板1枚あたり、平均0.1個以下であった。
【0100】
【表2】 表2の結果より、本実施形態による洗浄装置を用いた場
合の洗浄効果が極めて高いことがわかる。特に異物の再
付着が無いことは特筆すべきであり本実施形態による構
成の超音波シャワー洗浄を洗浄→乾燥の一貫構成の洗浄
装置に採用することが極めて有効であることがわかる。
【0101】また、本実施形態の方法では、常に新鮮な
超純水をノズルから供給しているため、表2に示した洗
浄効果は連続して多数の被洗浄物を処理した後も変化す
ることが無かった。
【0102】さらに、本実施形態による洗浄装置におけ
る洗浄時間はローディング部への洗浄カセットの設置か
ら洗浄終了後、アンロード部に洗浄カセットが搬出され
るまでの時間が、わずか10分以下でありスループット
が極めて高いことも確認された。
【0103】以上のように本実施形態の方法によればS
i基板、ノンアルカリガラス基板共に異物の平均除去率
94.7%以上、平均再付着数0個の洗浄を安定して実
現することができることがわかった。
【0104】[第6の実施形態]次に、上記第5の実施
形態による超音波シャワー装置の他の実施形態につい
て、第6の実施形態として説明する。特に、図6に示し
た各部の符号と同一個所には同一符号を付し、重複する
説明は省略する。
【0105】図7は超音波シャワー装置600内に複数
の超音波シャワーを配置した例である。図7に示すよう
に、超音波シャワー701,702…を複数設けること
により単位時間当たりの超音波シャワー洗浄回数を増や
すことによって洗浄装置としてのスループットを上げる
ことができた。この場合、各超音波シャワー701,7
02…は超音波シャワー601と同様に、超音波シャワ
ー601の内部の超音波振動子(不図示〉より超音波を
供給された後、ノズル602より水流603として噴出
される。
【0106】また、図8に示すように、被洗浄物611
(図3で示した被洗浄物111と同等)が曲面からなる
場合、あるいはリング形状の治具のように、超音波シャ
ワー801,802…の水流に対レて影となる部分を持
つ場合には、複数の超音波シャワーを傾斜角度を変えて
設置することにより被洗浄物全面にわたって超音波シャ
ワーから連続した水流を形成することができ、平板状の
被洗浄物と同等の洗浄効果が得られることも確認した。
【0107】さらに、第9図に示すように、超音波シャ
ワー901,902…を複数設け、それぞれに対応して
排気機構940,941…を配置し、それぞれに異なる
洗浄液、例えば超音波シャワー901では界面活性剤水
溶液を、超音波シャワー902では超純水を供給するこ
とにより界面活性剤水溶液と超純水それぞれの超音波シ
ャワー洗浄の効果を得ることができた。さらに、複数の
排気機構を設けて、付着物の再付着防止とともに、廃棄
された洗浄液の再利用を考慮し、しかも廃棄された洗浄
液の後処理を洗浄液に応じた処理とすることで、環境に
やさしい装置とすることができた。
【0108】以上述べたように本発明によれば洗浄効果
が極めて高く、しかも洗浄後の異物の再付着がなく、ス
ループットが極めて高い洗浄装置を単純簡潔な構成で実
現することができる。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、超音波シャワー洗浄の
持つ高い洗浄効果と単純簡潔な装置構成及びそれに伴う
装置の小型化、低コスト化、メンテナンス性向上という
メリットを損なうことなく、小型基板、小型治具等の洗
浄に対しても、超音波シャワー洗浄を適用することがで
きる洗浄装置を実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波シャワー装置の概念的構成
図である。
【図2】本発明による超音波シャワー装置の搬送プレー
ト等の構成図である。
【図3】本発明による超音波シャワー装置の概念的構成
図である。
【図4】本発明による超音波シャワー装置の概念的構成
図である。
【図5】本発明による超音波シャワー装置の概念的構成
図である。
【図6】本発明による超音波シャワー装置の概念的全体
的な流れを示す構成図である。
【図7】本発明による超音波シャワー装置の概念的全体
的な流れを示す構成図である。
【図8】本発明による超音波シャワー装置の概念的全体
的な流れを示す構成図である。
【図9】本発明による超音波シャワー装置の概念的全体
的な流れを示す構成図である。
【図10】従来例による超音波シャワー装置の概念的構
成図である。
【符号の説明】
100,601,701,702 超音波シャワー 801,802,901,902 超音波シャワー 101,602 ノズル 102,603 水流 103,604 配管 110,610 洗浄用カセット 111,611 被洗浄物 120,620 搬送プレート 130,630 跳ね返り防止プレート 140,640 排気機構 600 超音波シャワー洗浄槽 650 洗浄槽 651 洗浄液 652 超音波振動子 653 揺動機構 654 オーバーフロー槽 670,671,672 高性能フィルター

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄用カセットに平面的な被洗浄物を立
    てる方向に設置し、該被洗浄物の立てる方向の上方向か
    ら超音波振動を与えた洗浄液を供給することにより洗浄
    を行うことを特徴とする洗浄方法。
  2. 【請求項2】 洗浄用カセットに平面的な被洗浄物を立
    てる方向に設置し、該被洗浄物の立てる方向の上方向か
    ら超音波振動を与えた洗浄液を供給することにより洗浄
    を行うことを特徴とする洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記被洗浄物が平面状の基板であり、前
    記洗浄用カセットに略鉛直方向に挿入されていることを
    特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記洗浄用カセットが水平方向に移動す
    る間に順次前記被洗浄物が前記立てる方向の上方向から
    供給される超音波振動を与えた洗浄液により洗浄される
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 気相中に保持された被洗浄物表面に超音
    波振動を与えた洗浄液またはリンス液を供給する手段
    と、前記被洗浄物表面の表面方向に前記超音波振動を与
    えた洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成する手
    段を有することを特徴とする洗浄方法。
  6. 【請求項6】 気相中に保持された被洗浄物表面に超音
    波振動を与えた洗浄液またはリンス液を供給する手段
    と、前記被洗浄物表面の表面方向に前記超音波振動を与
    えた洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成する手
    段を有することを特徴とする洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記被洗浄物表面に超音波振動を与えた
    洗浄液またはリンス液を供給する手段が、超音波シャワ
    ーであることを特徴とする請求項6記載の洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記超音波シャワーはシャワーノズルか
    ら噴出する水流が前記被洗浄物表面に連続した流れを形
    成することができる方向に向くように位置合わせされて
    いることを特徴とする請求項7記載の洗浄装置。
  9. 【請求項9】 前記超音波シャワー槽内には、前記超音
    波シャワーが複数個設置されていることを特徴とする請
    求項7記載の洗浄装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の超音波シャワーのうち少な
    くとも一組の超音波シャワーはシャワーノズルの方向が
    鉛直方向に対して互いに逆方向に傾斜していることを特
    徴とする請求項9記載の洗浄装置。
  11. 【請求項11】 前記被洗浄物表面に超音波振動を与え
    た洗浄液またはリンス液の連続した流れを形成する手段
    が、前記被洗浄物表面に供給される超音波振動を与えた
    洗浄液またはリンス液の連続した流れを、該流れが複数
    の液滴に分裂する前に前記被洗浄物表面に供給すること
    を特徴とする請求項6に記載の洗浄装置。
  12. 【請求項12】 前記被洗浄物が前記表面方向と垂直の
    方向に移動する間に順次前記被洗浄物が表面方向から供
    給される超音波振動を与えた洗浄液により洗浄されるこ
    とを特徴とする請求項6記載の洗浄装置。
  13. 【請求項13】 前記洗浄装置は前記被洗浄物を洗浄す
    る時以外には前記超音波シャワーへの前記洗浄液、また
    は前記リンス液の供給量を減らすことができる機構を備
    えていることを特徴とする請求項6記載の洗浄装置。
  14. 【請求項14】 被洗浄物を洗浄用カセット内に設置し
    て洗浄を行う洗浄装置において、超音波振動を与えた洗
    浄液またはリンス液をシャワー状に供給する超音波シャ
    ワーを有する超音波シャワー槽と、前記超音波シャワー
    槽内には前記超音波シャワーより供給され、前記超音波
    シャワーから直接、あるいは前記洗浄カセット及び前記
    被洗浄物等を経て流下する洗浄液、またはリンス液の前
    記被洗浄物への跳ね返りを防止するための跳ね返り防止
    機構を設けたことを特徴とする洗浄装置。
  15. 【請求項15】 前記洗浄カセットの少なくとも被洗浄
    物が保持される領域と前記跳ね返り防止機構との間には
    開口部が設けられていることを特徴とする請求項14記
    載の洗浄装置。
  16. 【請求項16】 前記跳ね返り防止機構は水平方向に対
    して傾斜をもたせた板状構造物であることを特徴とする
    請求項14記載の洗浄装置。
  17. 【請求項17】 前記跳ね返り防止機構は水平方向に対
    して傾斜をもたせた複数の板状構造物であり鉛直上方か
    ら見て該板状構造物間に間隙の無い部分があることを特
    徴とする請求項14記載の洗浄装置。
  18. 【請求項18】 前記超音波シャワー槽内の前記跳ね返
    り防止機構の下部に排気機構を設け前記超音波シャワー
    槽上に供給される気流が前記超音波シャワー周辺及び、
    前記洗浄カセット内及び周辺、前記開口部、前記跳ね返
    り防止機構等を経て、該排気機構に吸引されることを特
    徴とする請求項14記載の洗浄装置。
  19. 【請求項19】 前記洗浄カセットは前記超音波シャワ
    ー槽内において水平方向に揺動されることを特徴とする
    請求項14記載の洗浄装置。
  20. 【請求項20】 前記洗浄カセットが水平方向に揺動さ
    れる範囲が該洗浄カセットの揺動方向に対する幅よりも
    広いことを特徴とする請求項19記載の洗浄装置。
  21. 【請求項21】 前記洗浄装置は前記被洗浄物を洗浄す
    る時以外には前記超音波シャワーへの前記洗浄液または
    前記リンス液の供給量を減らすことができる機構を備え
    ていることを特徴とする請求項14記載の洗浄装置。
  22. 【請求項22】 前記洗浄装置は前記被洗浄物、及び前
    記洗浄カセットの乾燥を行う乾燥槽とを少なくとも備え
    ていることを特徴とする請求項14記載の洗浄装置。
  23. 【請求項23】 前記洗浄装置は前記超音波シャワー
    槽、及び乾燥槽の上方に異物除去用高性能フィルターを
    備えていることを特徴とする請求項22記載の洗浄装
    置。
  24. 【請求項24】 前記洗浄装置は超音波シャワー槽、及
    び乾燥槽の上方にそれぞれ独立した異物除去用高性能フ
    ィルターを備えており、該高性能フィルターより供給さ
    れる気流の流速が乾燥槽、超音波シャワー槽の順に弱く
    設定されていることを特徴とする請求項23記載の洗浄
    装置。
  25. 【請求項25】 前記超音波シャワー槽の前段に前記超
    音波シャワー槽における洗浄を行う前に洗浄液による洗
    浄が可能な洗浄液槽を設けたことを特徴とする請求項1
    4又は請求項22記載の洗浄装置。
  26. 【請求項26】 前記洗浄装置は前記洗浄液槽、前記超
    音波シャワー槽、及び前記乾燥槽の上方に異物除去用高
    性能フィルターを備えていることを特徴とする請求項2
    5記載の洗浄装置。
  27. 【請求項27】 前記洗浄装置は前記洗浄装置、前記超
    音波シャワー槽、及び前記乾燥槽の上方にそれぞれ独立
    した異物除去用高性能フィルターを備えており、該高性
    能フィルターより供給される気流の流速が乾燥槽、超音
    波シャワー槽、洗浄槽の順に弱く設定されていることを
    特徴とする請求項25記載の洗浄装置。
JP30704497A 1997-11-10 1997-11-10 洗浄方法及び洗浄装置 Pending JPH11145096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30704497A JPH11145096A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 洗浄方法及び洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30704497A JPH11145096A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 洗浄方法及び洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11145096A true JPH11145096A (ja) 1999-05-28

Family

ID=17964379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30704497A Pending JPH11145096A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 洗浄方法及び洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11145096A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018217A1 (fr) * 2001-08-28 2003-03-06 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Systeme de nettoyage, laveuse par ultrasons, secheur a vide, dispositif de nettoyage, reservoir de nettoyage, reservoir de sechage et systeme de production
CN105538047A (zh) * 2015-12-11 2016-05-04 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 一种航空有机透明制件的表面研抛方法
CN110449405A (zh) * 2019-08-14 2019-11-15 苏州首翔系统工程科技有限公司 一种砷磷微粒捕集器的清洗方法
CN112585476A (zh) * 2018-08-28 2021-03-30 株式会社日立高新技术 超声波清洗机以及使用该超声波清洗机的自动分析装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003018217A1 (fr) * 2001-08-28 2003-03-06 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Systeme de nettoyage, laveuse par ultrasons, secheur a vide, dispositif de nettoyage, reservoir de nettoyage, reservoir de sechage et systeme de production
CN105538047A (zh) * 2015-12-11 2016-05-04 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 一种航空有机透明制件的表面研抛方法
CN112585476A (zh) * 2018-08-28 2021-03-30 株式会社日立高新技术 超声波清洗机以及使用该超声波清洗机的自动分析装置
CN110449405A (zh) * 2019-08-14 2019-11-15 苏州首翔系统工程科技有限公司 一种砷磷微粒捕集器的清洗方法
CN110449405B (zh) * 2019-08-14 2021-09-28 苏州首翔系统工程科技有限公司 一种砷磷微粒捕集器的清洗方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100629767B1 (ko) 기판 처리장치 및 기판 세정유닛
US8607806B2 (en) Megasonic precision cleaning of semiconductor process equipment components and parts
JP2001246331A (ja) 洗浄装置
US20040103915A1 (en) Assisted rinsing in a single wafer cleaning process
JPH10151422A (ja) 超音波振動子、超音波洗浄ノズル、超音波洗浄装置、基板洗浄装置、基板洗浄処理システムおよび超音波洗浄ノズル製造方法
KR920003879B1 (ko) 반도체기판의 표면처리방법
JPH02257632A (ja) 半導体装置の洗浄方法及びその洗浄装置
EP0675525B1 (en) Substrate processing equipment
JP2002093765A (ja) 基板洗浄方法および基板洗浄装置
JPH11305184A (ja) 液晶表示パネルの製造方法およびこれに用いられる洗浄装置
US6619301B2 (en) Ultrasonic processing device and electronic parts fabrication method using the same
KR100483975B1 (ko) 초음파 세정장치 및 레지스트 박리장치
US7380560B2 (en) Wafer cleaning apparatus with probe cleaning and methods of using the same
JPH11145096A (ja) 洗浄方法及び洗浄装置
KR20040060735A (ko) 전자 부품 세정 방법 및 장치
JP2001108977A (ja) 液晶表示装置の製造装置およびその方法
JPH0689889A (ja) ウェハ洗浄装置
JPH08236498A (ja) エアナイフ乾燥方法
JP4663919B2 (ja) 基板乾燥装置
KR20030057175A (ko) 웨이퍼의 후면 세정장치
JP2767165B2 (ja) ウエーハ洗浄槽
JP2007059832A (ja) 基板処理装置
JP2001170584A (ja) 超音波処理装置
JPS59150584A (ja) 半導体ウエハの超音波洗浄方法
JPH10154677A (ja) 半導体集積回路装置の製造方法および製造装置