JPH11144918A - 多回転式ポテンショメータ - Google Patents

多回転式ポテンショメータ

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JPH11144918A
JPH11144918A JP30892297A JP30892297A JPH11144918A JP H11144918 A JPH11144918 A JP H11144918A JP 30892297 A JP30892297 A JP 30892297A JP 30892297 A JP30892297 A JP 30892297A JP H11144918 A JPH11144918 A JP H11144918A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解能を向上させると共に、その生産性・耐
久性・信頼性を向上させることのできる多回転式ポテン
ショメータを提供すること。 【解決手段】 ケース1と、ケース1内に螺旋状に配置
された抵抗体2と、抵抗体2の表面に摺動接触する摺動
接点部3aを有する回転体3とを備えると共に、回転体
3を回転させることによって、抵抗体2に対する摺動接
点部3aの接触位置を変化させることのできる多回転式
ポテンショメータにおいて、抵抗体2が、テープ状絶縁
ベース材の表面上にコンダクティブプラスチック層が積
層されて形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多回転式のポテン
ショメータに関する。
【0002】
【従来の技術】多回転式ポテンショメータの一般的構造
を図7に示す。この多回転式ポテンショメータは、図7
(a)に示すように、ケース101内に螺旋状に配置され
た抵抗体102と、この抵抗体102に摺動接触する摺
動接点部103aを有するリング状の回転体103とを
備えている。回転体103は、ロータ軸109aに挿通
されており、シャフト109bを回転させることによ
り、図中横方向にスライドしながら回転して、その摺動
接点部103aを抵抗体102に沿って摺動移動させ
る。抵抗体102の両端は、それぞれ第一端子105及
び第三端子107に接続され、摺動接点部103aは、
コレクタ103b及び摺動片103cを介して、第二端
子106に接続されている。抵抗体102に対する摺動
接点部103aの接触位置を変えることで、第二端子1
06と第一端子105(又は第三端子107)との間の
抵抗値を可変とすることができる。ここで、抵抗体10
2は、図7(b)に示すように、銅(Cu)線の表面に絶縁処
理を施した絶縁線材102aにNi-CrやCu-Ni等の抵抗線
材102bを螺旋状に巻き付けたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような多回転式ポ
テンショメータにおいては、抵抗体102に巻き付けら
れた抵抗線材102bと摺動接点部103aとの接触位
置により抵抗値が変わるので、構造上その抵抗値は階段
状に変化する。この階段状に変化する抵抗値の一段分の
抵抗値がポテンショメータの分解能となるが、微細な変
動を検出するために分解能を更に小さくしたいという要
望があった。また、このような多回転式ポテンショメー
タは、上述した抵抗体102の製造に非常に手間がかか
り、ポテンショメータ全体の生産性を向上させる上での
障害となっていた。また、硬度が同等レベルの抵抗線材
102bと摺動接点部103aとが摺動されるため、抵
抗線材102bが摩耗しやすく、隣接する抵抗線材10
2b同士でショートが発生してしまうなど、耐久性から
も更なる向上が望まれていた。また、構造上摺動する接
点〔抵抗体102と摺動接点部103aとの間、摺動接
点部103aとコレクタ103bとの間、摺動片103
cと第二端子106との間〕が多く、この部分で発生す
る接触抵抗が摺動を繰り返すに従って増加し、ポテンシ
ョメータとしての経時的信頼性を低下させる要因となっ
ていた。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたもので、分解能を向上させると共に、その生
産性・耐久性・信頼性を向上させることのできる多回転
式ポテンショメータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ケースと、ケース内に螺旋状に配置された抵抗体
と、抵抗体の表面に摺動接触する摺動接点部を有する回
転体とを備える多回転式のポテンショメータにおいて、
抵抗体が、テープ状絶縁ベース材の表面上にコンダクテ
ィブプラスチック層を積層させて形成させたことを特徴
としている。
【0006】請求項1に記載の発明における抵抗体は、
絶縁ベース材上にコンダクティブプラスチック層(以
下、「CP層」とも言う)を積層させたテープ状の形態
をしており、この抵抗体表面上を摺動接点部が連続的に
摺動する。このため、この発明によれば、取り出される
抵抗値が階段状に変化することはなく、理論的には分解
能が無限に小さくなり、微細な変動を検出することがで
きる。また、このテープ状の抵抗体の製造にあたって
は、フィルム状の絶縁ベース材上にCP層を積層させ、
これをテープ状に切断するだけで良く、その製造が容易
でポテンショメータの生産性向上に寄与することができ
る。
【0007】また、CP層表面は摺動性に優れており、
摺動接点部及び抵抗体の摩耗を抑えて耐久性を向上さ
せ、経時的信頼性を向上させることができる。更に、抵
抗体2がテープ状であるため、抵抗体の表面と摺動接点
部との接触状態が安定しており、この点からも信頼性を
向上させることができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、抵抗体が、その
弾性復元力によりケースの内面に密着されていることを
特徴としている。請求項2に記載の発明によれば、抵抗
体自体の弾性復元力により抵抗体がケースの内面に密着
し、抵抗体が安定した状態で保持される。また、抵抗体
の表面上を摺動接点部が摺動している間は、抵抗体がケ
ース内面に密着しているため、摺動接点部が抵抗体表面
上を円滑に摺動することができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、ケースの内面に
沿って螺旋状の抵抗体保持溝を形成し、抵抗体保持溝
は、その底部の幅が抵抗体の幅とほぼ同一とされ、その
開口部の幅が底部の幅に対して広くされていることを特
徴としている。請求項3に記載の発明によれば、抵抗体
を抵抗体保持溝に収納させる時に、抵抗体を抵抗体保持
溝の斜面にガイドさせて、容易に収納させることがで
き、生産性の向上に繋がる。また、抵抗体保持溝の底部
の幅が抵抗体の幅にほぼ等しくされているので、抵抗体
を確実に保持させることができる。更に、螺旋状の抵抗
体保持溝を形成させることにより、この抵抗体保持溝を
ガイドとして摺動接点部を螺旋状に摺動させ易くなり、
安定して抵抗体と摺動接点部とを摺動させることができ
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、抵抗体の一端に
接続されてケースの外部に露出された第一端子と、摺動
接点部に接続されてケースの外部に露出された第二端子
と、抵抗体の他端に接続されてケースの外部に露出され
た第三端子とを備えており、摺動接点部と第二端子との
間が導電性コイルバネにより接続されていることを特徴
としている。請求項4に記載の発明によれば、摺動する
接点を抵抗体と摺動接点部との間の一箇所のみにするこ
とができ、摺動抵抗の経時的増加による信頼性の低下を
防止でき、耐久信頼性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る多回転式ポテンショ
メータの一実施形態について、図面を参照しつつ説明す
る。
【0012】図1に示す多回転式ポテンショメータにお
いては、ケース1内にテープ状の抵抗体2が螺旋状に配
置されており、この抵抗体2に摺動接触する摺動接点部
3aを有する回転体3が回転しながら図中横方向にスラ
イドするようにロータ軸9aに取り付けられている。ケ
ース1は、合成樹脂製の内筒体10と金属製の外筒体1
1とからなっている。外筒体11の内径は、内筒体10
の外径にほぼ等しく、内筒体10の両端に、内筒体10
の外径に等しい直径を有する円形のプレート4とマウン
ト9cが当接されており、外筒体11により内筒体1
1、プレート4及びマウント9cが一体的に保持されて
いる。
【0013】抵抗体2は、図2に示すように、絶縁ベー
ス材2a上にCP層2bが形成されており、その両端に
は、CP層2b上に更にコンタクト層2cが積層されて
いる。CP層2bは、導電性を与えるために炭素混入さ
せた熱硬化性樹脂を絶縁ベース材2a上に塗布し、これ
を加熱焼成させて硬化させたものである。絶縁ベース材
2aとしては、加熱焼成に耐え得る耐熱性を有すると共
に、適度な柔軟変形性を有するフィルムが用いられる。
【0014】また、コンタクト層2cは、抵抗体2の両
端に電圧を付加させるための電極となる銀(Ag)のパター
ンである。コンタクト層2cの形成にあたっては、銀ペ
ーストを用いて加熱焼成させて硬化させる。コンタクト
層2cを形成させるのは、CP層2bの長さLを規制
し、検出可能な角度(有効電気角)を得る事と、後述す
る端子バネ5b,7bとの接続を容易且つ確実にするた
めである。CP層2bやコンタクト層2cは、スクリー
ン印刷法やドローイング法による塗布方法によるのが、
均一な層厚さを実現するために好ましい。CP層2bの
層厚さが均一でないと、単位長さ当たりの抵抗値が異な
ってしまうからである。
【0015】抵抗体2の製造時には、シート状の絶縁ベ
ース材2a上にCP層2bを形成させ、対向する両端縁
にコンタクト層2cを形成させ、これをテープ状に切断
することにより、多くの抵抗体2を一度に容易に製造す
ることができる。これに対して、図7(b)に示すような
従来用いられていた抵抗体102の場合は、抵抗体10
2とするまでの部品点数が多く、工程が複雑となるだけ
でなく、一本ずつ製造しなくてはならないため、非常に
手間もコストもかかるものであった。このことは、ポテ
ンショメータが多回転式であると抵抗体102の長さが
長くなるので、特に顕著である。これに対して、図1に
示す多回転式ポテンショメータは、飛躍的にその生産性
を向上させることができる。
【0016】抵抗体2が取り付けられる内筒体10は、
図3に示すように、その内面に螺旋状の抵抗体保持溝1
0aが形成されている。なお、図3には、内筒体10の
抵抗体保持溝10aに抵抗体2を保持させた状態が示さ
れている。この抵抗体保持溝10aは、その底部の幅が
抵抗体2の幅とほぼ等しくされていると共に、その開口
部の幅が底部の幅よりも広くされている。このため、抵
抗体保持溝10aの断面形状は、底部に向けて徐々に狭
くなる凹状となり、抵抗体保持溝10aに抵抗体2を収
納させるときに、抵抗体2をガイドするので収納作業を
行い易い。
【0017】抵抗体2を抵抗体保持溝10aに収納する
ときには、抵抗体2を螺旋状に保持したまま内筒体10
内に挿入し、抵抗体保持溝10aの螺旋に合わせる。そ
の後、抵抗体2を螺旋状に保持している力を除去する
と、抵抗体2は、自らの弾性復元力により拡がり、上述
したように、抵抗体保持溝10aの斜面によりガイドさ
れながら底部に密着するまで拡がる。このように、抵抗
体2がテープ状であり且つ自らの弾性復元力によりケー
ス1内面に密着するので、摺動接点部3aは、テープ状
の抵抗体2の表面を円滑に摺動することができる。ま
た、抵抗体2は、自らの弾性復元力により螺旋状の形態
を保持することができる。
【0018】また、CP層2bは、抵抗体2の表面全体
に形成されているため、この抵抗体2のCP層2bに対
する摺動接点部3aの接触位置を変更して抵抗値を変化
させるときに、その分解能は理論的には無限に小さくな
る。このため、微細な変動を検出することができる。ま
た、抵抗体2がテープ状であるため、摺動性に優れ、摩
耗しにくく、耐久性及び経時的信頼性が向上する。ま
た、抵抗体2がテープ状であるため、摺動接点部3aと
の接触状態が安定しており、この点からも信頼性が向上
する。また、抵抗体保持溝10aに保持された抵抗体2
は、その幅が抵抗体保持溝10aの底部の幅と等しくさ
れているため、自らの弾性復元力による形態保持効果に
加えて、抵抗体保持溝10aに収納されると確実にその
位置が保持される。
【0019】抵抗体2の抵抗体保持溝10a内での収納
状態は、CP層2bの表面側が螺旋内側となるようにさ
れているが、このときの螺旋径に留意する必要がある。
螺旋径が小さすぎると、CP層2bに加わる応力が大き
くなり、CP層2bにクラックが発生しやすくなる。一
方、螺旋径があまりにも大きい場合は、抵抗体2の弾性
復元力が有効に作用せず、抵抗体保持溝10aの底部に
しっかりと密着させにくくなる。
【0020】抵抗体2の両端は、図2に示されるよう
に、それぞれコンタクト層2cにおいて、端子バネ5
b,7bにより内筒体10に把持固定されている。これ
らの端子バネ5b,7bには、それぞれリード線5a,
7aの一端が接続され、これらのリード線5a,7aの
他端がそれぞれ第一端子5及び第三端子7に接続されて
いる。このポテンショメータでは、第一端子5及び第三
端子7の双方を、プレート4から露出させるような構成
としており、リード線5aは、内筒体10の外表面に形
成された溝を通してプレート4側に配線されて、第一端
子5に接続されている。第一端子5及び第三端子7は、
プレート4に形成された挿入孔4a,4b(図4(b)参
照)にそれぞれ挿入される。
【0021】プレート4は、図4及び図5に示されるよ
うに、合成樹脂により形成されたほぼ円盤状の部材であ
る。その内面側には、内筒体10との位置を合わせ用の
複数の弧状壁4cが立設されている。また、プレート4
には、上述した挿入孔4a,4bの他にも挿入孔4dが
形成されており、この挿入孔4dにはL字型に屈曲され
た第二端子6が挿入されている。第二端子6のプレート
4への挿入部はプレート4の表面側に突出されると共
に、第二端子6のプレート4の裏面側は、プレート4に
面接される。なお、挿入孔4a,4b,4dは、プレー
ト4の中心に対して均等に配置されている。
【0022】抵抗体2に摺動接触する摺動接点部3aを
有する回転体3は、図4及び図5に示されるように、摺
動接点部3aが先端に形成されているアーム部3bと、
このアーム部3bが片持ち状に取り付けられる円板部3
cと、この円板部3cが取り付けられるホルダ部3dと
からなっている。摺動接点3aは、アーム部3bの先端
が3つに分岐されてブラシ状に形成されている。アーム
部3bは、弾性復元力を有する金属板で形成されてい
る。また、円板部3cは、導電性を有する金属により形
成されており、中央に正方形の孔を有している。円板部
3cは、その周縁の一部に形成された舌片に上述したア
ーム部3bの基端が溶接により導電性を確保した状態で
結合されている。
【0023】円板部3cには、中央の正方形の孔部に隣
接して円形の孔部が二つ穿孔されており、これらの孔部
にホルダ部3dの凸部3g,3gが嵌入され、凸部3
g,3gが熱によりカシメられて、円板部3cとホルダ
部3dとが結合されている。ホルダ部3d側にも正方形
の孔が形成されており、円板部3c側の正方形の孔と共
に、挿通孔3fを形成している。ホルダ部3dは、その
内部が空洞とされており、この空洞部に後述するコイル
バネ8を収納している。ホルダ部3dの外周には、18
0°離れた位置に一対のガイド凸部3e,3eが側方に
突出されて形成されている。
【0024】一対のガイド凸部3e,3eは、上述した
抵抗体保持溝10aの凹溝に対応した凸部として形成さ
れている。このため、回転体3を内筒体10に取り付け
たときには、ガイド凸部3e,3eは、それぞれ抵抗体
保持溝10a内をスライドするようになり、回転体3の
回転及びスライドをガイドする。回転体3中央の挿通孔
3fには、ロータ軸9aが挿通される。また、回転体3
の円板部3cには、ホルダ部3dを貫通したコイルバネ
8の一端8bが半田付けされている。
【0025】コイルバネ8は、図6に示されるように、
自然長の状態で中央のコイル部8aが密となるようなバ
ネである。コイルバネ8の一端8bは、コイルバネ8の
中心軸に平行となるように直線状に延出され、その他端
8cは、コイルバネ8の中心軸から外方向に放射状に延
出されている。ただし、コイルバネ8がポテンショメー
タに組み込まれている状態では、回転体3が最もプレー
ト4側に位置した場合であっても、コイル部8aがある
程度伸張されて各巻周間には、常に隙間が形成された状
態とされる。回転体3が回転されると、コイルバネ8
は、図6(a)中のR方向、即ち、コイルバネ8の回転を
捻り込む方向に一端8bを回転させながら更に伸張され
る。
【0026】コイルバネ8の一端8bは、上述したよう
に円板部3cに半田付けされているが、その他端8c
は、プレート4に取り付けられた第二端子6に半田付け
されている。このため、摺動接点部3aと第二端子6と
は、アーム部3b・円板部3c・コイルバネ8を介して
直接的に接続される。この結果、このポテンショメータ
においては、摺動する接点が抵抗体2と摺動接点部3a
との間だけとなり、接触抵抗の増加を防止することがで
き、経時的信頼性を向上させることができる。
【0027】コイルバネ8の設計時には、バネとしての
特性及び形状に留意する必要がある。摺動接点部3aが
抵抗体2の一端側から他端側に螺旋状に摺動する間にお
ける、コイルバネ8の一端8bの回転数及び図1中X方
向の変位量を考慮して、回転及び変位が最も大きくなっ
ても、コイルバネ8の変形が弾性範囲内におさまるよう
にする。また、コイルバネ8を、図6(a)中のR方向、
即ち、コイルバネ8の螺旋に対して捻り込む方向に回転
させるのは、コイルバネ8に作用する残留応力を、R方
向と反対方向に回転させたときよりも小さく抑えること
ができるからである。このとき、後述のローター軸9a
は、コイルバネ8をR方向に回転させたときのコイルバ
ネ8の余分な動きを規制して座屈を防止するための案内
手段となる。
【0028】上述した回転体3の挿通孔3fに挿通され
るロータ軸9aは、図1に示されるように、シャフト9
bと連結されており、ケース1の外部からシャフト9b
を回転させることにより、シャフト9bと共に回転す
る。ロータ軸9aは、回転体3中央の挿通孔3fと同じ
四角形の断面形状を有しており、ロータ軸9aの回転に
伴って回転体3を回転させる。また、ロータ軸9aは、
回転体3が図1中の横方向にスライドする際には、回転
体3のスライドをガイドする。
【0029】シャフト9bは、マウント9cに保持さ
れ、その一端がケース1の外部に延出されている。マウ
ント9cは、その中央に円筒部9dを有しており、シャ
フト9bの軸受けとして摺動性能を確保している。円筒
部9dの内部には金属製の軸受け9eが圧入又は接着さ
れ、シャフト9bのガタを抑制している。また、必要に
応じて、円筒部9dの外表面にはポテンショメータを種
々の部位に固定するときに使用されるネジ部9fが形成
されている。
【0030】上述した構成部品よりなるポテンショメー
タの組立時には、予め回転体3、プレート4及びコイル
バネ8をアッセンブリしてコイルアッセンブリとして製
造しておく。次いで、外筒体11に、マウント9c-内
筒体10-ロータ軸9a及びシャフト9b-コイルアッセ
ンブリを順次取り付け、最後に外筒体11の爪部11a
をプレート4の表面側に折り曲げて組み立てを完了す
る。
【0031】上述したポテンショメータを使用する際に
は、第一端子5と第三端子7との間に電圧を負荷し、第
一端子5(又は第三端子7)と第2端子との間で分圧さ
れた電圧を取り出す。このとき、シャフト9bを回転さ
せることで抵抗体2に対する摺動接点部3aの接触位置
を変えることにより、第一端子5(又は第三端子7)と
第2端子との間の抵抗値を変えることができるので、取
り出される分圧を変えることができる。
【0032】本発明の多回転式ポテンショメータは、上
述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上
述した実施形態におけるポテンショメータは、抵抗体2
のCP層2bが、抵抗体2の螺旋内側となるようなもの
であったが、CP層が螺旋外側に来るように抵抗体を配
置し、この抵抗体外側表面に沿って摺動接点部を摺動さ
せることも可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る多回転式ポテンショメータ
は、ケースと、ケース内に螺旋状に配置された抵抗体
と、抵抗体の表面に摺動接触する摺動接点部を有する回
転体とを備えたもので、抵抗体が、テープ状絶縁ベース
材の表面上にコンダクティブプラスチック層(CP層)
が積層されて形成されているので、分解能を向上させる
と共に、その生産性・耐久性・信頼性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る多回転式ポテンショメータ
の一実施形態を示す断面図であり、(b)は図1(a)におけ
るX方向矢視側面図である。
【図2】(a)は抵抗体を展開した状態の平面図、(b)は図
2(a)におけるII-II線断面斜視図である。
【図3】(a)は図1における内筒体の断面図であり、(b)
は図3(a)におけるY方向矢視側面図であり、(c)は図3
(a)におけるX方向矢視側面図である。
【図4】(a)は図1におけるコイルアッセンブリの正面
であり、(b)は図4(a)におけるY方向矢視側面図であ
る。
【図5】図4(a)における各部材を分離して示す正面図
である。
【図6】図4及び図5おけるコイルバネの自然状態を示
しており、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面
図である。
【図7】従来の多回転式ポテンショメータを示してお
り、(a)は断面図、(b)は抵抗体の一部断面拡大側面図で
ある。
【符号の説明】
1…ケース、10…内筒体、10a…抵抗体保持溝、1
1…外筒体、2…抵抗体、2a…絶縁ベース材、2b…
コンダクティブプラスチック層(CP層)、3…回転
体、3a…摺動接点部、5…第一端子、6…第二端子、
7…第三端子、8…コイルバネ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、前記ケース内に螺旋状に配置
    された抵抗体と、前記抵抗体の表面に摺動接触する摺動
    接点部を有する回転体とを備える多回転式ポテンショメ
    ータにおいて、 前記抵抗体は、テープ状絶縁ベース材の表面上にコンダ
    クティブプラスチック層が積層されて形成されているこ
    とを特徴とする多回転式ポテンショメータ。
  2. 【請求項2】 前記抵抗体は、その弾性復元力により前
    記ケースの内面に密着されていることを特徴とする請求
    項1に記載の多回転式ポテンショメータ。
  3. 【請求項3】 前記ケースの前記内面に沿って螺旋状の
    抵抗体保持溝を形成し、前記抵抗体保持溝は、その底部
    の幅が前記抵抗体の幅とほぼ同一とされ、その開口部の
    幅が前記底部の幅に比して広くされていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の多回転式ポテンショメー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記抵抗体の一端に接続されて前記ケー
    スの外部に露出された第一端子と、前記摺動接点部に接
    続されて前記ケースの外部に露出された第二端子と、前
    記抵抗体の他端に接続されて前記ケースの外部に露出さ
    れた第三端子とを備えており、前記摺動接点部と前記第
    二端子との間が導電性コイルバネにより接続されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の多
    回転式ポテンショメータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001044009A (ja) * 1999-08-02 2001-02-16 Nidec Copal Corp 多回転式ポテンショメータ
JP2012114280A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Sakae Tsushin Kogyo Kk 巻線型ポテンショメータ

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