JPH11144771A - 電池の放熱装置 - Google Patents

電池の放熱装置

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JPH11144771A
JPH11144771A JP30840897A JP30840897A JPH11144771A JP H11144771 A JPH11144771 A JP H11144771A JP 30840897 A JP30840897 A JP 30840897A JP 30840897 A JP30840897 A JP 30840897A JP H11144771 A JPH11144771 A JP H11144771A
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JP
Japan
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heat
heat sink
generating element
battery
positive
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JP30840897A
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Hisashi Tsukamoto
寿 塚本
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電要素1内部の熱をヒートシンク4を介し
てスムースに電池ケース6等に伝えることにより、放熱
効率のよい電池の放熱装置を提供する。 【解決手段】 シート状のヒートシンク4を発電要素1
の正負電極2,3やセパレータ5,5と共に巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池、特に大型大
容量の非水電解質二次電池等が内部短絡時等に発生する
熱を放出するための放熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電池は、内部短絡等が発生すると、電池
内部が異常に発熱する。特に、電気自動車等に使用され
る大型大容量の非水電解質二次電池では、発熱量も大き
く、また、この発熱により電池破壊が生じると危険も大
きくなる。このため、電池には、内部短絡が発生しても
電池内部の温度が180〜200°C程度までに抑制さ
れるように、放熱装置を設ける必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電池
の放熱装置は、電池ケースに放熱フィンを設けたり、こ
の電池ケースを空気の流れによって空冷する等、電池を
外部から冷却するものにすぎなかった。しかし、内部短
絡時には、発電要素の内部から熱を発するので、従来
は、この熱が非水電解液や絶縁材を介して電池ケースに
伝わってからでなければ放熱されないため、放熱効率が
悪く電池内部の温度上昇を十分に抑制することができな
いという問題があった。
【0004】また、巻回型の発電要素を持つ電池の場合
には、この発電要素の巻芯を熱伝導率の高い材質のもの
として放熱効率を高めたものもあった。しかし、この場
合も、放熱効率が高まるのは、発電要素の巻きの中心部
付近での発熱に限られ、巻回部の発熱を十分に放熱する
ことはできないという問題があった。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、発電要素内部の熱をヒートシンクを介してス
ムースに電池ケース等に伝えることにより、放熱効率の
よい電池の放熱装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1の電池の
放熱装置は、上記課題を解決するために、吸熱部が発電
要素内に配置されると共に、放熱部が電池ケース又は端
子に接続され、吸熱部が発電要素の巻回又は積層された
正負電極の間に挿入された針状のヒートシンクが電池内
部に設けられたことを特徴とする。
【0007】請求項1の発明によれば、発電要素内で発
生した熱がヒートシンクの吸熱部から放熱部に伝わって
電池ケースや正負極端子にスムースに伝導される。従っ
て、この発熱は、電池ケースや正負極端子を介して外部
に効率良く放熱されるので、電池内部の温度を十分に抑
制することができるようになる。そして針状のヒートシ
ンクを用いることにより、このヒートシンクの吸熱部を
発電要素内の電極間に挿入し易くなる。このような針状
のヒートシンクは、できるだけ多数本を電極間の各所に
挿入することが好ましい。
【0008】請求項2の電池の放熱装置は、前記ヒート
シンクが、シート状であり、このシート状の吸熱部が発
電要素の正負電極と共に巻回又は積層されたことを特徴
とする。
【0009】請求項2の発明によれば、シート状のヒー
トシンクを電極と共に巻回したり積層するので、このヒ
ートシンクの吸熱部が発電要素内部に広く分布すること
になり、発熱をさらに効率よく伝導すると共に、局所的
な発熱もすばやく放出できるようになる。なお、このシ
ート状のヒートシンクは、正負電極間の一部にのみ巻回
又は積層するものであってもよい。
【0010】請求項3の電池の放熱装置は、前記ヒート
シンクの吸熱部が、発電要素の正負電極のいずれか一方
又は双方のグリッドであり、放熱部が、対応する正負極
端子に接続されたことを特徴とする。
【0011】請求項3の発明によれば、正負電極のグリ
ッド(集電体)をヒートシンクとして用いるので、別途
シート状のヒートシンクを巻回したり積層する必要がな
くなり、電池容量の無駄を回避することができる。ま
た、このグリッドを正負極端子に接続するので、別途リ
ード等を介して端子に接続する必要もなくなる。
【0012】請求項4の電池の放熱装置は、前記ヒート
シンクの吸熱部が、非水電解質二次電池の発電要素の正
極のグリッドであり、放熱部が正極端子に接続されたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項4の発明によれば、正極のグリッド
をヒートシンクとして用いるので、別途シート状のヒー
トシンクを巻回したり積層する必要がなくなり、電池容
量の無駄を回避することができる。なお、非水電解質二
次電池では、正極が必ず負極に対向している必要がある
ので、この正極のグリッドも通常は負極よりも小さいも
のを用いる。しかし、正極は、正極活物質の層が負極活
物質の層に対向しておればよいので、この正極のグリッ
ドの一部にのみ正極活物質の層を形成すれば、グリッド
自体は大きくすることができ、ヒートシンクとして用い
ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の第1実施形態を示すもので
あって、巻回型の発電要素と電池ケースを示す斜視図で
ある。
【0016】本実施形態の電池の放熱装置は、非水電解
質二次電池の巻回型の発電要素1に正負電極2,3と共
にシート状のヒートシンク4を巻回する場合について説
明する。非水電解質二次電池の巻回型の発電要素1は、
正負電極2,3をセパレータ5,5を介して巻回したも
のである。正極2は、グリッド(集電体)となる帯状の
アルミニウム箔の表面に正極活物質を担持させたもので
あり、正極活物質としては、コバルト酸リチウム等が用
いられる。また、この正極活物質には、アセチレンブラ
ック等の導電補助剤とバインダが添加されてアルミニウ
ム箔に担持される。負極3は、グリッドとなる帯状の銅
箔の表面に負極活物質を担持させたものであり、負極活
物質としては、グラファイト等が用いられる。また、こ
の負極活物質も、バインダが添加されて銅箔に担持され
る。セパレータ5は、帯状の微多孔性樹脂フィルム等を
用いる。
【0017】上記発電要素1は、正負電極2,3とセパ
レータ5,5を巻回する際に、一部にヒートシンク4を
1枚〜数枚(図1では1枚のみを示す)適当な間隔で巻
き込んでいる。ヒートシンク4は、熱伝導性の良いシー
ト状のものであればどのような材質のものでもよく、通
常は金属箔等が用いられる。このヒートシンク4は、導
電体を用いる場合には、少なくとも正極2又は負極3と
接触する面を絶縁被膜や絶縁シートを介して絶縁する。
ただし、正極2や負極3と接続されていてもよい場合に
は、必ずしも絶縁は必要ない。また、このヒートシンク
4は、非水電解液中のイオンが通過できるように、適宜
孔や隙間が形成されたものである方が好ましい。しか
も、このように非水電解液中のイオンが通過可能であれ
ば、シート状のヒートシンク4を適当な間隔で多数枚巻
回することも可能となり、正負電極2,3とほぼ同様の
長さの帯状のヒートシンク4を全域にわたって巻回する
ようにしてもよい。なお、このヒートシンク4は、シー
ト状の間に熱媒体を封入したヒートパイプを用いること
もできる。即ち、例えば2枚のシート状の金属箔の間に
流路を形成して熱媒体を充填し封入することによりヒー
トパイプを形成したものを用いる。
【0018】上記ヒートシンク4は、一端辺を発電要素
1の上端から突出させて、発電要素1に巻き込まれた部
分を吸熱部4aとすると共に、この突出部を放熱部4b
とする。ヒートシンク4に金属箔等を用いる場合には、
これら吸熱部4aと放熱部4bに構造上の区別を設ける
必要はない。しかし、ヒートシンク4にヒートパイプを
用いる場合には、これらが吸熱部4aと放熱部4bにな
るように、熱媒体の流路を形成する必要がある。発電要
素1の上端から突出したヒートシンク4の放熱部4b
は、電池ケース6の底板に接続される。この接続は、抵
抗溶接や熱伝導性の良い接着剤を用いればよい。また、
放熱部4bに折り返し部を設けておき、この折り返し部
を底板に溶接してもよい。なお、このヒートシンク4
は、電池ケース6ではなく、図示しない正極又は負極端
子に接続することもできる。
【0019】上記構成の電池の放熱装置によれば、内部
短絡等により発電要素1内で発生した熱がヒートシンク
4の吸熱部4aから電池ケース6又は正負極端子に効率
良く伝導され、この電池ケース6や正負極端子から外部
に放熱されるので、放熱効率を高めて電池内部の温度を
十分に抑制することができるようになる。また、ヒート
シンク4に熱伝導率の極めて高いヒートパイプを用いた
場合には、放熱効率をさらに高めることができる。
【0020】図2は本発明の第2実施形態を示すもので
あって、巻回型の発電要素の巻回工程を示す斜視図であ
る。
【0021】本実施形態の電池の放熱装置も、巻回型の
発電要素1を備えた非水電解質二次電池について説明す
る。非水電解質二次電池の負極3は、上記のように帯状
の銅箔3aの表面に負極活物質3bを担持させたもので
ある。ただし、正極2は、帯状のヒートシンク4をグリ
ッドとして用い、このヒートシンク4の表面に正極活物
質2aを担持させたものを用いる。ヒートシンク4は、
第1実施形態の正極2のアルミニウム箔と同様のもので
よい。しかし、このヒートシンク4は、負極3の銅箔3
aよりも十分に帯状の幅が広いものを用いて、セパレー
タ5,5と共に巻回する際に、一端辺を発電要素1の上
端から突出させるようにする。もっとも、非水電解質二
次電池では、正極活物質2aは必ず負極活物質3bと対
向していなければならないので、このヒートシンク4の
表面の正極活物質2aは、負極3の負極活物質3bより
も塗布面積を小さくしておく。なお、このヒートシンク
4も、シート状の間に熱媒体を封入したヒートパイプを
用いることができる。
【0022】上記正極2のヒートシンク4は、正極活物
質2aを担持し発電要素1に巻き込まれた部分を吸熱部
4aとすると共に、上端の突出部を放熱部4bとする。
そして、この放熱部4bは、第1実施形態と同様の方法
により、正極端子に接続される。なお、電池ケース6を
正極端子とする場合には、この電池ケース6に接続すれ
ばよい。
【0023】上記構成の電池の放熱装置によれば、内部
短絡等により発電要素1内で発生した熱が正極2のグリ
ッドであるヒートシンク4の吸熱部4aから電池ケース
6又は正負極端子に効率良く伝導され、この電池ケース
6や正負極端子から外部に放熱されるので、放熱効率を
高めて電池内部の温度を十分に抑制することができるよ
うになる。しかも、第1実施形態のように、ヒートシン
ク4を別個に巻回する必要がないので、電池容量の無駄
を回避することができ、このヒートシンク4を別途リー
ド等を介して正極端子に接続する必要もなくなる。ま
た、ヒートシンク4に熱伝導率の極めて高いヒートパイ
プを用いた場合には、放熱効率をさらに高めることがで
きる。
【0024】図3は本発明の第3実施形態を示すもので
あって、巻回型の発電要素と電池ケースを示す斜視図で
ある。
【0025】本実施形態の電池の放熱装置も、巻回型の
発電要素1を備えた非水電解質二次電池について説明す
る。また、正負電極2,3の構成も第1実施形態と同様
である。ただし、この発電要素1には、正負電極2,3
やセパレータ5,5の巻回部に上方から複数本の針状の
ヒートシンク4が上端部を少し残して挿入されている。
これらのヒートシンク4は、熱伝導性の良い針状のもの
であればどのような材質のものでもよいが、ここでは針
状のパイプ内に熱媒体を封入したヒートパイプを用い
る。また、これらのヒートシンク4は、発電要素1に挿
入した部分を吸熱部4aとし、発電要素1の上方に突出
した部分を放熱部4bとしている。そして、これらの放
熱部4bは、第1実施形態と同様の方法により、図示し
ない電池ケース6や正負極端子に接続される。なお、こ
れらのヒートシンク4も、必要に応じて正負電極2,3
との間の絶縁を行う。
【0026】上記構成の電池の放熱装置によれば、内部
短絡等により発電要素1内で発生した熱が針状のヒート
シンク4の吸熱部4aから電池ケース6又は正負極端子
に極めて効率良く伝導され、この電池ケース6や正負極
端子から外部に放熱されるので、放熱効率を高めて電池
内部の温度を十分に抑制することができるようになる。
また、これらのヒートシンク4は、発電要素1の巻回後
に挿入することも可能であるため、製造が容易となる。
【0027】なお、上記第1〜3の実施形態では、巻回
型の発電要素1について説明したが、積層型の発電要素
にも同様に実施可能である。また、非水電解質二次電池
以外の電池にも同様に実施可能である。
【0028】さらに、上記第1〜3の実施形態では特に
言及しなかったが、ヒートシンク4を接続した電池ケー
ス6や正負極端子には、放熱フィン等の冷却部を設けた
り、電子冷却装置(ペルチェ素子)を取り付けて、放熱
効率をさらに高めることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電池の放熱装置によれば、発電要素の内部で発生した
熱を電池ケースや正負極端子にスムースに伝えることが
できるので、放熱効率が向上し電池内部の温度を十分に
抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すものであって、巻
回型の発電要素と電池ケースを示す斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示すものであって、巻
回型の発電要素の巻回工程を示す斜視図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示すものであって、巻
回型の発電要素と電池ケースを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 発電要素 2 正極 4 ヒートシンク 4a 吸熱部 4b 放熱部 6 電池ケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸熱部が発電要素内に配置されると共
    に、放熱部が電池ケース又は端子に接続され、吸熱部が
    発電要素の巻回又は積層された正負電極の間に挿入され
    た針状のヒートシンクが電池内部に設けられたことを特
    徴とする電池の放熱装置。
  2. 【請求項2】 ヒートシンクが、シート状であり、この
    シート状の吸熱部が発電要素の正負電極と共に巻回又は
    積層されたことを特徴とする請求項1に記載の電池の放
    熱装置。
  3. 【請求項3】 ヒートシンクの吸熱部が、発電要素の正
    負電極のいずれか一方又は双方のグリッドであり、放熱
    部が、対応する正負極端子に接続されたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の電池の放熱装置。
  4. 【請求項4】 ヒートシンクの吸熱部が、非水電解質二
    次電池の発電要素の正極のグリッドであり、放熱部が正
    極端子に接続されたことを特徴とする請求項3に記載の
    電池の放熱装置。
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