JPH11144641A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JPH11144641A
JPH11144641A JP10120748A JP12074898A JPH11144641A JP H11144641 A JPH11144641 A JP H11144641A JP 10120748 A JP10120748 A JP 10120748A JP 12074898 A JP12074898 A JP 12074898A JP H11144641 A JPH11144641 A JP H11144641A
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JP
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electron beam
electrode
lens
passage hole
beam passage
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JP10120748A
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Inventor
Takeshi Uchida
剛 内田
Masaji Shirai
正司 白井
Shinichi Kato
真一 加藤
Shuji Nagaoka
修史 長岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インライン電子銃を具備した陰極線管の画面の
全域で良好な解像度を得る。 【解決手段】集束電極4を第1の集束電圧を印加する第
1種の集束電極群43、45と第2の集束電圧が印加される
第2種の集束電極群44、46から構成し、第1種と第2種
の集束電極群の間に像面湾曲レンズと静電四重極レンズ
を形成し、像面湾曲レンズを形成する第1種の集束電極
群に属する電極45と第2種の集束電極群に属する電極46
の水平方向に配列される3個の電子ビーム通過孔のう
ち、外側電子ビーム通過孔は電子ビームの偏向量の増大
と共に外側電子ビームを中央電子ビーム方向へ偏向する
ように第1種の集束電極群に属する電極46の外側電子ビ
ーム通過孔の実質的中心に対して第2種の集束電極群に
属する電極の外側電子ビーム通過孔451 の実質的中心が
水平面上で偏位し、静電四重極レンズは外側電子ビーム
に作用するレンズ強度と中央電子ビームに作用するレン
ズ強度を異ならせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
係り、特に蛍光面に向けて3本の電子ビームを水平方向
一列に出射する電子銃を備えたカラー陰極線管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管やディスプレイ管等のカラ
ー陰極線管は、その精細な画像再現性から、テレビ放送
の受信あるいは情報処理機器のモニターとして広く用い
られている。
【0003】この種のカラー陰極線管は、内面に蛍光体
スクリーンを形成したフェースプレートを有するパネル
と、上記蛍光体スクリーンに向けて電子ビームを発射す
る電子銃構体を収容したネックと、上記パネルと上記ネ
ックを連接するファンネルとを少なくとも有する真空外
囲器からなる。
【0004】図39は本発明を適用するシャドウマスク
型カラー陰極線管の構成を説明する断面模式図であっ
て、20はフェースプレート部、21はネック部、22
はパネルとネックとを連接するファンネル部、23はフ
ェースプレートの内面に形成して映像表示面を構成する
蛍光体スクリーン、24は色選択電極であるシャドウマ
スク、25はシャドウマスクを保持してシャドウマスク
構体を構成するマスクフレーム、26は外部磁気を遮蔽
するインナーシールド、27はシャドウマスク構体をフ
ェースプレートの側内壁に植立したスタッドに懸架支持
する懸架スプリング機構、28はネック内に収納して3
本の電子ビームBc,Bs(×2)を横一列(インライ
ン)に発射する電子銃、29は電子ビームを水平と垂直
に偏向する偏向装置、30は色純度やセンタリング補正
を行うための磁気装置である。
【0005】同図の構成において、フェースプレート2
0とネック21およびファンネル22とで真空外囲器を
構成し、電子銃28から横一列(インライン)に発射さ
れた3本の電子ビームBc,Bs(×2)を偏向装置2
9で形成される偏向磁界で水平と垂直の2方向に偏向し
て蛍光体スクリーン23上を2次元に走査させる。な
お、Bcはセンタビーム(中央電子ビーム)、Bsはサ
イドビーム(外側電子ビーム)を示す。
【0006】3本の電子ビームBc,Bs(×2)はそ
れぞれ赤(サイドビームBs)、緑(センタビームB
c)、青(サイドビームBs)の色信号で変調され、蛍
光体スクリーン23の手前に配置されたシャドウマスク
24のビーム通過孔で色選択を受けて蛍光体スクリーン
23を構成する赤、緑、青の3色の蛍光体モザイクのそ
れぞれに射突することにより、所要のカラー映像を再生
する。
【0007】図40は従来のカラー陰極線管に搭載され
るインライン型電子銃の水平断面図であり、1は陰極構
体(単に陰極とも言う)、2は制御電極、3は加速電
極、4は集束電極、5は陽極、6はシールドカップであ
る。41は第1集束電極、42は第2集束電極で、両者
で集束電極4を構成する。また、411と421は静電
四重極レンズを構成する板状の電極片である。
【0008】加熱された陰極構体1から放出された熱電
子は、加速電極3に印加されている電位によって制御電
極2側に加速され、3本の電子ビームが形成される。こ
れら3本の電子ビームは、制御電極2の開孔部を通り、
加速電極3の開孔部を通過する。その後、3本の電子ビ
ームは、加速電極3と第1集束電極41の間に形成され
るプリフォーカスレンズにより、第2集束電極42と陽
極5の間に形成される主レンズに入射する前に若干集束
作用を受け、集束電極4の電位によって加速されながら
主レンズに供給される。そして、3本の電子ビームは、
第2集束電極42と陽極5の間に形成される主レンズに
よって、それぞれ集束作用を受け、蛍光面上に焦点が結
ばれて画面に投射スポットを形成する。
【0009】第1集束電極41には一定の電圧(Vf
1)7を印加し、第2集束電極42には電子ビームをス
クリーン画面上で走査する偏向角の変化に同期して変動
するダイナミック電圧(Vf2+dVf)8を印加す
る。なお、Ebは陽極電圧(アノード電圧とも言う)で
ある。
【0010】この構成により、電子ビームの偏向角に応
じて、主レンズ強度を変化させて像面湾曲を補正し、第
1集束電極41と第2集束電極42に取りつけた垂直電
極片411と水平電極片421により構成される静電四
重極レンズで非点収差を補正して電子ビームのフォーカ
ス距離やビームスポット形状を制御することで、スクリ
ーン画面上で常に良好なフォーカスを得ることが出来
る。
【0011】しかし、実際の陰極線管では上記ダイナミ
ック電圧8の駆動回路の制限から画面周辺では必要な電
圧が得られず、良好なビームスポットが得られ難い。
【0012】そこで、上記偏向角に同期するダイナミッ
ク電圧の変動量を低く抑え、かつ電子ビーム径を増大さ
せないようにした方法が、特開平4ー43532号公報
(米国特許第5212423号明細書)に開示されてい
る。
【0013】図41は上記公報に開示された従来のイン
ライン電子銃の構成を説明する縦断面図であって、集束
電極4は第1集束電極43、第2集束電極44、第3集
束電極45および第4集束電極46から構成される。な
お、442は静電四重極を構成する水平補正電極片(以
下、水平電極片と言う)、454は垂直補正電極片(以
下、垂直電極片と言う)である。図40と同一符号は同
一機能部分に対応する。
【0014】同図に示したように、集束電極4は複数の
電極群43、44、45、46に分割されており、この
集束電極群の中に水平電極片442と垂直電極片454
から構成される静電四重極レンズが形成される。さらに
集束電極群の中には、少なくとも1つの水平方向および
垂直方向の両方向に集束する集束力が強くなる電子レン
ズが形成される。この電子レンズは像面湾曲収差補正の
機能を持つ電子レンズ(以下、像面湾曲補正レンズと言
う)である。
【0015】さらに、第4集束電極46と陽極5の対向
面に形成される主レンズには電子ビームの断面形状を縦
長に変形させる強い非点収差を与える。このとき、前記
で説明した従来電子銃では、水平方向および垂直方向の
両方向に集束する集束力が強くなる電子レンズに像面湾
曲補正レンズの作用を与えるために、2つの集束電圧の
直流成分(Vf1、Vf2)の印加方法を変更しなけれ
ばならない。ただし、ダイナミック電圧の印加方法は同
じである。
【0016】すなわち、従来は、2つの直流集束電圧は
略々等しい値であり、ダイナミック電圧は電子ビームの
偏向量の増大に伴って増大させている。一方、図41に
示した電子銃では、図42に示すように、2つの直流集
束電圧Vf1とVf2は、一方(Vf1)を他方(Vf
2)よりもかなり大きくし、その電圧差を少なくともダ
イナミック電圧(dVf)の最大値よりも大きくしてい
る。
【0017】これにより、ダイナミック電圧の増大時、
すなわち電子ビームの偏向量が大きくなるときに、水平
方向および垂直方向の両方向に集束する集束力が強くな
るレンズにおける電位差が小さくなり、レンズ強度が低
下する。したがって、電子ビームを集束する力が電子ビ
ーム偏向時に弱くなり、像面湾曲が補正される。
【0018】なお、図42において、1Hは1水平期
間、1Vは1垂直期間を示す。
【0019】こうして、従来、主レンズのみであった像
面湾曲の補正作用に、さらに少なくとも1個の像面湾曲
補正レンズが追加されるので、補正のためのダイナミッ
ク電圧を低減することが可能になる。
【0020】また、外側電子ビームの通過する主レンズ
は非軸対象になっており、外側電子ビームを中央電子ビ
ーム側に偏向し蛍光面上でセンタービームと一致するよ
うな作用(所謂、STC:Static Convergence)を持
つ。3本の電子ビームが蛍光面上で一致することによ
り、各電子ビームによるR,G,B3色の画像が正しく
重ね合わされ、カラー画像を表示することが可能にな
る。
【0021】さらに、偏向ヨークによって発生される磁
界により、3本の電子ビームを蛍光面上で走査すること
で画像を表示する。一般に、この偏向ヨークとしてセル
フコンバーゼンス偏向ヨークが用いられている。
【0022】パネル内面の形状(像面形状)は偏向中心
に対し球面でないため、偏向ヨークの磁界が斉一性をも
つ場合は、蛍光面中央では一致している3本の電子ビー
ムが、偏向されると不一致になる。そこで、セルフコン
バーゼンス偏向ヨークは磁界を水平偏向磁界分布をピン
クッション状に、垂直偏向磁界分布をバレル状の非斉一
性をもつようにしてセルフコンバーゼンス効果を得るこ
とで、蛍光面全面で3本の電子ビームを一致させてい
る。
【0023】さらに蛍光面上における3本の電子ビーム
の集中一致(コンバーゼンス)を向上させる手段とし
て、特開平2−72546号公報(米国特許第4851
741号明細書)に開示された技術がある。
【0024】これは、陽極5と対向し主レンズを形成す
る集束電極(図41では、第4集束電極46)に印加さ
れる集束電圧が、電子ビームをスクリーン画面上で走査
する偏向角の変化に同期して変動することにより、陽極
5と上記第4集束電極46によって形成される主レンズ
のレンズ強度が変動して、主レンズによるSTC作用が
変動する現象を改善する技術である。
【0025】つまり、静電四重極レンズ部分で主レンズ
によるSTC変動と逆方向にSTCを変動させ、主レン
ズによるSTC変動を互いにキャンセルしている。
【0026】この方法は、STC変動を静電四重極レン
ズで行っているので、STCと同時に非点収差の補正が
行われる。そのため、STCと非点収差の補正を同時に
満足するように構造を最適化することは高度な技術を必
要とする。また、静電四重極レンズを構成している電極
の部品の寸法が変化すると、STCと非点収差補正の両
方が変化し、画面解像度が劣化するため、静電四重極を
構成している電極部品は厳密な精度が要求される。
【0027】また、特開平8−31332号公報は、S
TC変動を静電四重極レンズで行い、同時に非点収差の
補正を行い、さらにセンタ電子ビーム用静電四重極レン
ズとサイド電子ビーム用静電四重極レンズとでレンズ強
度を変えている。
【0028】この技術もまた、STCと非点収差の補正
を同時に満足するように電極構造を最適化するための高
度な技術を必要とする。また、静電四重極レンズを構成
している電極の部品の寸法が変化すると、STCと非点
収差補正の両方が変化し、画面解像度が劣化するため、
静電四重極レンズを構成している電極部品は厳密な精度
が要求される。
【0029】本願の出願人にかかる特開平8−3133
3号公報(米国特許第5608284号明細書)は、主
レンズによるSTC変動をキャンセルするための作用
(STC変動補正作用)を、静電四重極レンズ部分では
なく、像面湾曲補正レンズに持たせている。
【0030】前記特開平8−31333号公報に開示さ
れた電子銃では、像面湾曲補正レンズに主レンズのST
C変動をキャンセルするための作用を持たせているの
で、その製造は容易である。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−31333号公報(米国特許第5608284号明
細書)に開示された電子銃では、中央電子ビーム用の像
面湾曲補正レンズと外側電子ビーム用の像面湾曲補正レ
ンズとのレンズの強さのバランスまでは考慮されていな
かった。本発明者は中央電子ビームと外側電子ビームの
スポット形状にアンバランスが生じることを発見した。
【0032】主レンズによるSTC変動をキャンセルす
る作用を得るため、像面湾曲補正レンズを形成する第1
種の集束電極群に属する電極と、第2種の集束電極群に
属する電極の前記水平方向に配列される前記3個の電子
ビーム通過孔のうち外側電子ビーム通過孔において、電
子ビームの偏向量の増大と共に外側電子ビームを中央電
子ビーム方向へ偏向するために、第2種の集束電極群に
属する電極の外側電子ビーム通過孔の実質的中心は、第
1種の集束電極群に属する電極の前記外側電子ビーム通
過孔の実質的中心に対して偏位している。
【0033】第2種の集束電極群に属する電極の外側電
子ビーム通過孔の実質的中心が第1種の集束電極群に属
する電極の外側電子ビーム通過孔の実質的中心に対して
偏位しているので、像面湾曲補正レンズにおいて、外側
電子ビーム通過孔の水平方向レンズ強度と中央電子ビー
ム通過孔の水平方向レンズ強度は異なる。
【0034】したがって、第1種の集束電極群に印加さ
れる第1集束電圧と第2種の集束電極群に印加される第
2集束電圧の差の増大にともなって、主レンズに入射す
る外側電子ビームの水平方向径に対する垂直方向径の比
と、主レンズに入射する中央電子ビームの水平方向径に
対する垂直方向径の比に差がでる。第1種の集束電極群
に印加される第1集束電圧と第2種の集束電極群に印加
される第2集束電圧の差が最大となる画面中央では、主
レンズに入射する外側電子ビームの水平方向径に対する
垂直方向径の比と、主レンズに入射する中央電子ビーム
の水平方向径に対する垂直方向径の比の差は最大とな
る。
【0035】この主レンズに入射する中央電子ビームと
外側電子ビームの水平方向径に対する垂直方向径の比の
差が、中央電子ビームと外側電子ビームのスポット形状
にアンバランスを生じさせる原因となる。
【0036】本発明の目的は、上記従来技術の効果を有
し、さらに画面の全域で優れた解像度が得られる電子銃
を備えたカラー陰極線管を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記(1)〜(17)の構成としたことを
特徴とする。
【0038】すなわち、 (1)水平方向に配列され、かつ制御された3本の電子
ビームを発生する電子ビーム発生部と前記電子ビーム発
生部で発生された3本の電子ビームを蛍光面に集束させ
る主レンズ部を有する電子銃と前記3本の電子ビームを
蛍光面上で水平方向および垂直方向の両方向に走査させ
るための偏向ヨークを少なくとも具備した陰極線管にお
いて、前記電子ビーム発生部を形成する電極群と前記主
レンズ部を形成する電極群とのセンタ電子ビーム通過孔
の中心軸は夫々一致した軸上に配置され、前記電子銃の
主レンズ部はアノード電圧が印加される陽極と第1の集
束電圧が印加される第1種の集束電極群および第2の集
束電圧が印加される第2種の集束電極群からなり、前記
陽極には前記第2種の集束電極群に属する電極が隣接
し、前記第2の集束電圧は一定電圧に電子ビームの偏向
量に応じて変化するダイナミック電圧が重畳されてお
り、前記第1種の集束電極群と前記第2種の集束電極群
の間に、前記第1種の集束電極群に印加される第1の集
束電圧と前記第2種の集束電極群に印加される第2の集
束電圧との電位差の増大と共に前記3本の電子ビームを
水平方向および垂直方向の両方向に集束する集束力が強
くなる像面湾曲補正レンズと、前記3本の電子ビームを
水平方向あるいは垂直方向のいずれか一方向に集束する
集束力が強くなると共に他の一方に発散する発散力が強
くなる静電四重極レンズの少なくとも2つの電子レンズ
が形成されており、前記像面湾曲補正レンズを形成する
前記第1種の集束電極群に属する電極と前記第2種の集
束電極群に属する電極の前記水平方向に配列される前記
3個の電子ビーム通過孔のうち、外側電子ビーム通過孔
は電子ビームの偏向量の増大と共に外側電子ビームを中
央電子ビーム方向へ偏向するように第1種の集束電極群
に属する電極の前記外側電子ビーム通過孔の実質的中心
に対して第2種の集束電極群に属する電極の前記外側電
子ビーム通過孔の実質的中心が水平面上で偏位した位置
にあり、前記静電四重極レンズは外側電子ビームに作用
するレンズ強度と中央電子ビームに作用するレンズ強度
を異ならせた電極構成をもつことを特徴とする。
【0039】(2)(1)において、電子ビームの偏向
量の増大とともに外側電子ビームを中央電子ビーム方向
へ偏向するよう構成されている像面湾曲補正レンズを形
成する前記第1種の集束電極群に属する電極の前記外側
電子ビーム通過孔の実質的中心が前記第2種の集束電極
群に属する電極の外側電子ビーム通過孔の実質的中心に
対し中央電子ビーム方向へ偏位した位置にあり、前記静
電四重極レンズは外側電子ビームに作用するレンズ強度
が中央電子ビームに作用するレンズ強度より強くなる電
極構成をもつことを特徴とする。
【0040】(3)(2)において、前記静電四重極レ
ンズは前記第1種の集束電極群に属する電極に中央と両
側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電極片
と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と両側
の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくとも一
対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極片のう
ち、両側の電子ビームを挟む垂直電極片の水平方向の間
隔が中央電子ビームを挟む垂直電極片の水平方向の間隔
に対し小さく構成されたことを特徴とする。
【0041】(4)(2)において、前記静電四重極レ
ンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極に中央と
両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電極
片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と両
側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくとも
一対の水平電極片と、から構成され、前記水平電極片の
うち、両側の電子ビームを挟む水平電極片の垂直方向の
間隔が、中央電子ビームを挟む水平電極片の垂直方向の
間隔に対し小さく構成されたことを特徴とする。
【0042】(5)(2)において、前記静電四重極レ
ンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極に中央と
両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電極
片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と両
側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくとも
一対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極片と
前記水平電極片のうち少なくとも1つは両側の電子ビー
ムを挟む電極片の管軸方向の板長が中央電子ビームを挟
む電極片の管軸方向の板長に対し大きくなるように構成
されたことを特徴とする。
【0043】(6)(2)において、前記静電四重極レ
ンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極に中央と
両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電極
片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と両
側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくとも
一対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極片の
垂直方向幅と前記水平電極片の水平方向幅のうち少なく
とも1つは、両側の電子ビームを挟む電極片の幅が、中
央電子ビームを挟む電極片の幅に対し、大きくなるよう
に構成されたことを特徴とする。
【0044】(7)(2)において、前記静電四重極レ
ンズは前記第1種の集束電極群に属する電極の電子ビー
ム通過孔と、前記第2種の集束電極群に属する電極の、
前記第1種の集束電極群に属する電極に対向する端面に
設けられた中央と両側の電子ビームを垂直方向上下から
挟み込む少なくとも一対の水平電極片から構成され、前
記第1種の集束電極群に属する電極の電子ビーム通過孔
のうち両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する
垂直方向直径の比が中央電子ビーム通過孔の水平方向直
径に対する垂直方向直径の比に比較して大きいことを特
徴とする。
【0045】(8)(2)において、前記静電四重極レ
ンズを形成する前記第1種の集束電極群に属する電極の
電子ビーム通過孔のうち両外側電子ビーム通過孔の水平
方向直径に対する垂直方向直径の比(垂直方向直径/水
平方向直径)が中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に
対する垂直方向直径の比に比較して大きいことを特徴と
する。
【0046】(9)(2)において、前記静電四重極レ
ンズを形成する前記第2種の集束電極群に属する電極の
電子ビーム通過孔のうち両外側電子ビーム通過孔の水平
方向直径に対する垂直方向直径の比が、中央電子ビーム
通過孔の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較
して小さいことを特徴とする。
【0047】(10)(1)において、電子ビームの偏
向量の増大とともに外側電子ビームを中央電子ビーム方
向へ偏向するよう構成されている像面湾曲補正レンズを
形成する前記第2種の集束電極群に属する電極の前記外
側電子ビーム通過孔の実質的中心が前記第1種の集束電
極群に属する電極の外側電子ビーム通過孔の実質的中心
に対し中央電子ビームと反対方向へ偏位した位置にあ
り、前記静電四重極レンズは外側電子ビームに作用する
レンズ強度が、中央電子ビームに作用するレンズ強度よ
り弱くなる電極構成としたことを特徴とする。
【0048】(11)(10)において、前記静電四重
極レンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極に中
央と両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直
電極片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央
と両側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なく
とも一対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極
片のうち両側の電子ビームを挟む垂直電極片の水平方向
の間隔が中央電子ビームを挟む垂直電極片の水平方向の
間隔に対し大きく構成されたことを特徴とする。
【0049】(12)(10)において、前記静電四重
極レンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極に中
央と両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直
電極片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央
と両側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なく
とも一対の水平電極片と、から構成され、前記水平電極
片のうち両側の電子ビームを挟む水平電極片の垂直方向
の間隔が中央電子ビームを挟む水平電極片の垂直方向の
間隔に対し大きく構成されたことを特徴とする。
【0050】(13)(10)において、前記静電四重
極レンズは前記第1種の集束電極群に属する電極に中央
と両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電
極片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と
両側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくと
も一対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極片
と前記水平電極片のうち少なくとも1つは両側の電子ビ
ームを挟む電極片の管軸方向の板長が中央電子ビームを
挟む電極片の管軸方向の板長に対し小さくなるように構
成されたことを特徴とする。
【0051】(14)(10)において、前記静電四重
極レンズは前記第1種の集束電極群に属する電極に中央
と両側の電子ビームを水平方向両側から挟み込む垂直電
極片と、前記第2種の集束電極群に属する電極に中央と
両側の電子ビームを垂直方向上下から挟み込む少なくと
も一対の水平電極片と、から構成され、前記垂直電極片
の垂直方向幅と前記水平電極片の水平方向幅のうち少な
くとも1つは、両側の電子ビームを挟む電極片の幅が中
央電子ビームを挟む電極片の幅に対し小さくなるように
構成されたことを特徴とする。
【0052】(15)(10)において、前記静電四重
極レンズは、前記第1種の集束電極群に属する電極の電
子ビーム通過孔と、前記第2種の集束電極群に属する電
極の前記第1種の集束電極群に属する電極に対向する端
面に設けられた中央と両側の電子ビームを垂直方向上下
から挟み込む少なくとも一対の水平電極片と、から構成
され、前記第1種の集束電極群に属する電極の電子ビー
ム通過孔のうち両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比が中央電子ビーム通過孔の水
平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較して小さい
ことを特徴とする。
【0053】(16)(10)において、前記静電四重
極レンズを形成する前記第1種の集束電極群に属する電
極の電子ビーム通過孔のうち両外側電子ビーム通過孔の
水平方向直径に対する垂直方向直径の比が中央電子ビー
ム通過孔の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比
較して小さいことを特徴とする。
【0054】(17)(10)において、前記静電四重
極レンズを形成する前記第2種の集束電極群に属する電
極の電子ビーム通過孔のうち両外側電子ビーム通過孔の
水平方向直径に対する垂直方向直径の比が中央電子ビー
ム通過孔の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比
較して大きいことを特徴とする。
【0055】上記各構成としたことにより、ダイナミッ
ク電圧を低減し、STCの変動が少なく、画面上での電
子ビームスポツト形状のアンバランスが解消され、画面
全域で良好な解像度が得られる。
【0056】上記各構成による効果の詳細は、以下に説
明する発明の実施の形態の記述により明確になるであろ
う。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例を参照して詳細に説明する。本発明は、図39に示し
たカラー陰極線管に適用される。
【0058】第1の実施例は、第2種の集束電極の外側
電子ビーム通過孔の中心軸が外側中心軸(後述の9S)
と一致し、第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の
中心軸が第2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中
心軸に対し内側に偏位している電子銃について説明す
る。
【0059】図1と図2は本発明のカラー陰極線管に用
いる電子銃の第1の実施例を説明する図であり、特に主
レンズ部の断面図である。また、図1と図2は、3本の
電子ビームを上下から挟む水平電極片と電子ビームを左
右から挟む垂直電極片とを用いて静電四重極レンズをつ
くる電子銃の断面図である。図1と図2の同じ箇所には
同じ符号を付けてある。
【0060】陰極から放射された3本の電子ビームは共
通平面の方向(水平方向)に略々平行に配置される中心
軸9(外側中心軸9S,中央中心軸9C,外側中心軸9
S)に沿って放射され、加速電極と制御電極を通って主
レンズ部に入射する。このときセンタビームの通過する
センタビーム通過孔の中心軸は各電極において一致させ
ている。
【0061】同各図において、4は集束電極、5は陽
極、6はシールドカップ電極であり、集束電極4は第1
集束電極である第1電極部材43、第2集束電極である
第2電極部材44、第3集束電極である第3電極部材4
5、第4集束電極である第4電極部材46、からなる電
極群から構成される。
【0062】第1電極部材43と第3電極部材45に
は、一定の第1集束電圧(Vf1)が印加され第1種の
集束電極群を形成する。
【0063】第2電極部材44と第4電極部材46に
は、一定電圧Vfdに電子ビームの偏向に同期して変動
するダイナミック電圧dVfを重畳した第2集束電圧
(Vf2+dVf)が印加され、第2種の集束電極群を
形成する。
【0064】なお、陽極5と遮蔽カップ電極6には、2
0〜30kVの陽極電圧Ebが印加される。
【0065】陽極5と第4電極部材46の間には主レン
ズ(最終段電子レンズ)が形成される。この主レンズ
は、例えば特開昭58ー103752号公報(米国特許
第4581560号明細書)に開示されたように、電極
対向面の単一の大口径開口461,51と、電極内部に
配置された楕円形の電子ビーム通過孔が設けられた電極
板462,52とによって構成される。
【0066】主レンズには水平方向の集束力が垂直方向
に比較して強くなるような強い非点収差を持たせてあ
る。また、外側電子ビームの通過する主レンズは非軸対
称になっており、外側電子ビームを中央電子ビーム側に
偏向し蛍光面上でセンタビームと一致するような作用
(STC:Static Convergence)を
持たせてある。3本の電子ビームが蛍光面上で一致する
ことにより、各電子ビームによるR,G,B3色の画像
が正しく重ね合わされ、カラー画像を表示することが可
能になる。
【0067】主レンズにおけるコンバーゼンス作用をさ
らに強くするために、図1及び図2に示した主レンズ形
成用電極は、電極板462により形成された3つの電子
ビーム通過孔の中央電子ビーム通過孔の中心軸9Cと外
側電子ビーム通過孔の中心軸との距離と、電極板52に
より形成された3つの電子ビーム通過孔の中央電子ビー
ム通過孔の中心9Cと外側電子ビーム通過孔の中心軸と
の距離とは異なる長さに設定してある。すなわち、主レ
ンズを構成する2つの電極の外側開孔の中心軸は互いに
ずれている。
【0068】第1電極部材43と第2電極部材44との
間、および第3電極部材45と第4電極部材46との間
には、像面湾曲補正レンズが形成される。
【0069】これらの像面湾曲補正レンズは水平方向及
び垂直方向に集束する作用を持っている。
【0070】図1及び図2に記載した電子銃は第1の実
施例を示す図で、第1種の集束電極の外側電子ビーム通
過孔の中心軸が、第2種の集束電極の外側電子ビーム通
過孔の中心軸に対し内側に偏位しており、このとき、第
2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心軸は外側
中心軸9Sと一致している。
【0071】図1は第3電極部材45の外側電子ビーム
通過孔の中心軸と第4電極部材46の外側電子ビーム通
過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第4電極部
材46の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一致
し、第3電極部材45の外側電子ビーム通過孔の中心軸
は外側中心軸9Sに対し内側に偏位している。
【0072】すなわち、第3電極部材45の第4電極部
材46側外側電子ビーム通過孔451の実質的中心が、
外側電子ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過
孔452方向へ偏位している。
【0073】特に、図1に示した電子銃は、主レンズの
STC変動を補正する電子レンズが主レンズに近いの
で、主レンズのSTC変動に合わせて補正効果を微妙に
調整すことが可能となる。以下、図1に示すような、少
なくとも2つの像面湾曲補正レンズを有し、且つ陽極側
の像面湾曲補正レンズにSTC変動補正作用を持たせた
構造を後段オフセット構造という。
【0074】また、後段オフセット構造は、STC変動
補正のための電極のオフセットの位置が主レンズから近
い。即ち、STC変動補正作用を持つ像面湾曲補正レン
ズが主レンズに近い位置に形成されているので、他の電
子レンズの影響を少なくできる。図1に示した構造は、
STC変動補正作用を持つ像面湾曲補正レンズが主レン
ズと隣接しているので、他の電子レンズの影響を受けず
にSTC変動補正効果を得ることができる。
【0075】図2は第1電極部材43の外側電子ビーム
通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子ビーム通
過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第2電極部
材44の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一致
し、第1電極部材43の外側電子ビーム通過孔の中心軸
は外側中心軸9Sに対し内側に偏位している。
【0076】すなわち、第1電極部材43の第2電極部
材44側外側電子ビーム通過孔の実質的中心が、外側電
子ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過孔方向
へ偏位している。以下、図2に示すような、少なくとも
2つの像面湾曲補正レンズを有し、且つ陰極側の像面湾
曲補正レンズにSTC変動補正作用を持たせた構造を前
段オフセット構造という。
【0077】前段オフセット構造は、STC変動補正の
ための電極のオフセットの位置が主レンズから遠い。S
TC変動補正作用を持つ像面湾曲補正レンズと主レンズ
とが離れているので、電極を偏位させる距離を少なくで
きる。
【0078】図3は第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第1構成例を説明する図であり、図1及び図2の
A−A線に沿った断面図である。図3に示したように、
第2電極部材44と第3電極部材45の間には静電四重
極レンズが構成される。
【0079】すなわち、第2電極部材44の第3電極部
材45側には、3本の電子ビームに対応した3つの電子
ビーム通過孔441を設け、この電子ビーム通過孔44
1の垂直方向の上下に第3電極部材45方向に延長され
た水平電極片442を設ける。また、第3電極部材45
の第2電極部材44側には、3本の電子ビームに対応し
た3つの電子ビーム通過孔453を設け、各電子ビーム
通過孔453を水平方向の両側から挟むような第2電極
部材44方向に延長された垂直電極片454を設ける。
【0080】さらに、外側電子ビームを挟む垂直電極片
の水平方向間隔a1と中央電子ビームを挟む垂直電極片
の水平方向間隔a2とは、a1<a2の関係を持ってい
る。上記構造の電子銃は、集束電極に前記図42に示し
た集束電圧が印加される。すなわち、集束電極4を構成
する第1種の集束電極群(第1電極部材43と第3電極
部材45)には、7〜10kV程度の第1集束電圧(V
f1)7が印加される。
【0081】また、第2種の集束電極群(第2電極部材
44と第4電極部材45)には、第1集束電圧Vf1よ
り低い6〜9kVの一定電圧(Vf2)にダイナミック
電圧(dVf)が重畳された第2集束電圧(Vf2+d
Vf)8が印加される。
【0082】上記ダイナミック電圧dVfは、電子ビー
ムの水平偏向周期1Hと同じ周期を有するパラボラ波形
と垂直偏向周期1Vの周期を持つパラボラ波形との合成
波となっている。このダイナミック電圧dVfのピーク
−ピーク値はVf1とVf2の差より小さい値とする。
したがって、第1種の集束電極群の電位は常に第2種の
集束電極群の電位よりも高くなる。
【0083】よって、図1に示した電子銃において、第
3電極部材45の電位は常に第4電極部材46の電位よ
りも高くなるので、第3電極部材45と第4電極部材4
6の間で形成されるレンズは、外側電子ビームを中央電
子ビームと反対方向へ偏位させる作用を持つ。
【0084】ここで、主レンズを形成する第2集束電圧
(Vf2+dVf)8が増大する場合を考える。主レン
ズを構成する陽極5と第4電極部材46の間の電位差が
小さくなり主レンズ強度が弱くなるため、外側電子ビー
ムを中央電子ビーム方向へ偏位させる作用が弱くなり、
外側電子ビームは外側へ偏位する。なお、中央電子ビー
ム側と反対方向を外側、中央電子ビーム側を内側と言
う。
【0085】このとき、図1の電子銃において、第3電
極部材45と第4電極部材46の間の電位差は小さくな
り、第3電極部材45と第4電極部材46の間で形成さ
れるレンズの強度が弱くなる。このため、外側電子ビー
ムを中央電子ビームと反対方向へ偏位する作用が弱くな
り、外側電子ビームは中央電子ビーム方向へ偏位する。
その結果、外側電子ビームの偏位は、主レンズと第3電
極部材45と第4電極部材46の間で形成されるレンズ
がコンバーゼンスの作用を互いに打ち消し合い、結果と
してSTCは変動しなくなる。
【0086】第3電極部材45の第4電極部材46側外
側電子ビーム通過孔451の実質的中心と、第4電極部
材46の第3電極部材45側外側電子ビーム通過孔の実
質的中心とは互いにずれている。
【0087】図1では、第3電極部材45の第4電極部
材46側外側電子ビーム通過孔の実質的中心は、外側中
心軸9Sに対して、水平面上で中央電子ビーム通過孔側
へ偏位している。また、第3電極部材45の第4電極部
材46側外側電子ビーム通過孔の水平方向口径は、中央
電子ビーム通過孔の水平方向口径より大きい。
【0088】第3電極部材45は第4電極部材46に対
し高電位側になるので、水平方向に発散するレンズの強
度は中央電子ビーム用レンズに比べ外側電子ビーム用レ
ンズで弱くなる。このため、像面湾曲補正レンズの水平
方向集束力は中央電子ビーム用レンズに比べ外側電子ビ
ーム用レンズが強くなる。
【0089】したがって、第1種の集束電極群に印加さ
れる第1集束電圧(Vf1)と第2種の集束電極群に印
加される第2集束電圧(Vf2+dVf)の差の増大に
ともなって、第3電極部材45と第4電極部材46の間
で形成される像面湾曲補正レンズは、外側電子ビーム用
レンズの水平方向径に対する垂直方向径の比が、中央電
子ビーム用レンズの水平方向径に対する垂直方向径の比
に対し小さい電子レンズと同様に作用する。
【0090】第2電極部材44と第3電極部材45との
間に構成される静電四重極レンズは、第1種の集束電極
群の電位が常に第2種の集束電極群の電位よりも高いの
で、第3電極部材45の電位は常に第2電極部材44の
電位よりも高くなる。このため、第2電極部材44と第
3電極部材45との間に構成される静電四重極レンズは
電子ビームを垂直方向に集束し水平方向に発散するレン
ズとなる。さらに、外側電子ビームを挟む垂直電極片の
水平方向間隔a1と、中央電子ビームを挟む垂直電極片
の水平方向間隔a2の関係がa1<a2である。このた
め、外側電子ビーム用レンズの水平方向へ発散する力は
中央電子ビーム用レンズの水平方向へ発散する力に比べ
強い。すなわち、外側電子ビーム用レンズの強度が中央
電子ビーム用レンズ強度に比べ強くなる。
【0091】したがって、第1種の集束電極群に印加さ
れる第1集束電圧と第2種の集束電極群に印加される第
2集束電圧の差の増大に伴って、第2電極部材44と第
3電極部材45の間で形成される静電四重極レンズは、
外側電子ビーム用レンズの水平方向径に対する垂直方向
径の比が、中央電子ビーム用レンズの水平方向径に対す
る垂直方向径の比に対し大きい電子レンズと同様に作用
する。すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の差が大
きいときに、電子ビーム径の水平方向径に対する垂直方
向径の比(垂直方向径/水平方向径)は中央電子ビーム
が外側電子ビームより大きい(中央電子ビーム>外側電
子ビーム)。
【0092】よって、第3電極部材45と第4電極部材
46との間に形成される像面湾曲補正レンズによる中央
電子ビームと外側電子ビームに作用する水平方向集束力
のアンバランスを、静電四重極レンズによりキャンセル
することで画面上での中央電子ビームと外側電子ビーム
のスポット形状のアンバランスを防ぐことができ、優れ
た解像度を得ることができる。
【0093】図3に示した構成は図2に示す電子銃に適
用することでも同様の効果を得ることができる。
【0094】また、このような電極は水平電極片が1対
のため、容易に製造できる。
【0095】図4は第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第2構成例を説明する図であり、図1及び図2の
A−A線に沿った断面図である。
【0096】同図は、第2電極部材44と第3電極部材
45の間に形成される静電四重極レンズの構造の説明図
である。第2電極部材44の第3電極部材45側には、
図1に示したように3本の電子ビームに対応した3つの
電子ビーム通過孔441を設け、電子ビーム通過孔の垂
直方向の上下に第3電極部材45方向に延長された水平
電極片442を設ける。
【0097】また、第3電極部材45の第2電極部材4
4側には、3本の電子ビームに対応した3つの電子ビー
ム通過孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向
の両側から挟み且つ第2電極部材44方向に延長された
垂直電極片454を設ける。さらに、外側電子ビーム9
を挟む水平電極片の垂直方向間隔b1と、中央電子ビー
ムを挟む水平電極片の垂直方向間隔b2に、b1<b2
の関係を持っている。外側電子ビームを挟む水平電極片
の垂直方向間隔b1と、中央電子ビームを挟む水平電極
片の垂直方向間隔b2の関係がb1<b2であるため、
外側電子ビームに対するレンズ強度が中央電子ビームに
対するレンズ強度に比べ強くなる。
【0098】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>外側電子ビーム、とす
ることにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変
動が少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアン
バランスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られ
る。
【0099】図4に示した構成を図2に示す電子銃に適
用することで、同様の効果を得ることができる。
【0100】また、図4に示した構造の電極は、電極片
が電子ビーム通過孔から離れているため、電極片を設け
るときに、電子ビーム通過孔の変形を少なくすることが
でき、また容易に製造できる。
【0101】図5は第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第3構成例を説明する図であり、図1及び図2の
水平方向断面図である。
【0102】同図は第2電極部材44と第3電極部材4
5の間に形成される静電四重極レンズの構造の説明図で
ある。第2電極部材44の第3電極部材45側には、3
本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過孔44
1を設け、電子ビーム通過孔の垂直方向の上下に第3電
極部材45方向に延長された水平電極片442を接続す
る。また、第3電極部材45の第2電極部材44側に
は、3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過
孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向の両側
から挟み且つ第2電極部材44方向に延長された垂直電
極片454を設ける。
【0103】さらに、静電四重極レンズを形成する電極
は、外側電子ビームを挟む水平電極片の管軸方向の板長
をc1、中央電子ビームを挟む水平電極片の管軸方向の
板長をc2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の管軸方
向の板長をd1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の管
軸方向の板長をd2としたとき、c1>c2またはd1
>d2か、c1>c2かつd1>d2の関係を持ってい
る。
【0104】外側電子ビームを挟む水平電極片の管軸方
向の板長c1、中央電子ビームを挟む水平電極片の管軸
方向の板長c2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の管
軸方向の板長d1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の
管軸方向の板長d2に、c1>c2またはd1>d2
か、c1>c2かつd1>d2の関係があるため、外側
電子ビーム用レンズ強度が中央電子ビーム用レンズ強度
に比べ強くなる。
【0105】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>外側電子ビーム、とす
ることにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変
動が少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアン
バランスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られ
る。
【0106】図5に示した構成を図2に示す電子銃に適
用することで、同様の効果を得ることができる。
【0107】また、図5に示した構造は電極片の重ね合
わせ量が少なくなり、耐電圧特性が向上する。
【0108】図6は第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第4構成例を説明する図であり、図1及び図2の
A−A線に沿った断面図である。
【0109】同図は、第2電極部材44と第3電極部材
45の間に形成される静電四重極レンズの構造の説明図
である。第2電極部材44の第3電極部材45側には図
1に示したように3本の電子ビームに対応した3つの電
子ビーム通過孔441を設け、電子ビーム通過孔の垂直
方向の上下に第3電極部材45方向に延長された水平電
極片442を設ける。また、第3電極部材45の第2電
極部材44側には3本の電子ビームに対応した3つの電
子ビーム通過孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水
平方向の両側から挟むような第2電極部材44方向に延
長された垂直電極片454を設ける。
【0110】さらに、静電四重極レンズを形成する電極
は、外側電子ビーム9を挟む水平電極片の水平方向幅を
e1、中央電子ビームを挟む水平電極片の水平方向幅を
e2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅を
f1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅を
f2としたとき、e1>e2またはf1>f2か、e1
>e2かつf1>f2の関係を持っている。
【0111】外側電子ビームを挟む水平電極片の水平方
向幅e1、中央電子ビームを挟む水平電極片の水平方向
幅e2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅
f1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅f
2としたとき、e1>e2またはf1>f2か、e1>
e2かつf1>f2の関係があるため、外側電子ビーム
に対するレンズ強度が中央電子ビームに対するレンズ強
度に比べ強くなる。
【0112】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>外側電子ビーム、とす
ることにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変
動が少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアン
バランスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られ
る。
【0113】図6に示した構成を図2に示す電子銃に適
用することで、同様の効果を得ることができる。
【0114】また、図6の構成では、垂直電極片を小さ
くすることができる。
【0115】図7及び図8は第1の実施例における他の
電子銃構成を説明する要部断面図である。また、図9は
静電四重極レンズの構成を説明する図7及び図8のC−
C線に沿った断面図であり、第1の実施例における第5
構成例を示している。
【0116】図7及び図8に示した電子銃は加速電極3
と集束電極4との間でコンバーゼンス補正する電子銃で
あり、加速電極3の外側中心軸と第1電極部材43の外
側中心軸とは互いにずれている。第1電極部材43の外
側中心軸を、インライン方向で中央中心軸と反対方向に
偏位させることで、外側電子ビームの軌道を中央電子ビ
ームに近づく方向に補正している。また、主レンズ形成
用電極は、電極板462により形成された3つの電子ビ
ーム通過孔の中央電子ビーム通過孔の中心軸9Cと外側
電子ビーム通過孔の中心軸との距離と、電極板52によ
り形成された3つの電子ビーム通過孔の中央電子ビーム
通過孔の中心時期9C外側電子ビーム通過孔の中心軸と
の距離とは同じ長さに設定してある。
【0117】図7及び図8のように、主レンズを構成す
る2つの電極の外側開孔の中心軸を同軸にした場合で
も、主レンズはSTC作用を有する。そのため、陽極5
と対向し主レンズを形成する集束電極に印加される集束
電圧が、電子ビームをスクリーン画面上で走査する偏向
角の変化に同期して変動すると、陽極5と上記第4集束
電極46によって形成される主レンズのレンズ強度が変
動し、主レンズによるSTC作用が変動する。
【0118】図7は第3電極部材45の外側電子ビーム
通過孔の中心軸と第4電極部材46の外側電子ビーム通
過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第4電極部
材46の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一致
し、第3電極部材45の外側電子ビーム通過孔の中心軸
は外側中心軸9Sに対し内側に偏位している。
【0119】すなわち、第3電極部材45と第4電極部
材36との間で、外側電子ビームに対して、第3電極部
材45の第4電極部材46側外側電子ビーム通過孔45
1の実質的中心が、水平面上で中央電子ビーム通過孔4
52方向へ偏位している。
【0120】図8は第1電極部材43の外側電子ビーム
通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子ビーム通
過孔の中心軸とを偏位させている。このとき、第2電極
部材44の外側電子ビーム通過孔は外側電子ビーム通過
孔は外側中心軸9Sと一致し、第1電極部材43の外側
電子ビーム通過孔の中心軸は外側中心軸9Sに対し内側
に偏位している。
【0121】すなわち、第1電極部材43と第2電極部
材44との間で、外側電子ビームに対して、第1電極部
材43の第2電極部材44側外側電子ビーム通過孔の実
質的中心が、水平面上で中央電子ビーム通過孔方向へ偏
位している。
【0122】また、この電子銃は、前記電子銃と異なる
静電四重極構造を有するものである。
【0123】図7と図8は、3本の電子ビームを上下か
ら挟む水平電極片を筒状の電極に挿入して静電四重極レ
ンズをつくる電子銃の断面図である。図7と図8の同じ
箇所には同じ符号をつけてある。
【0124】図7、図8および図9において、第2電極
部材44の第3電極部材45側には3本の電子ビームに
対応した3つの電子ビーム通過孔10を設け、電子ビー
ム通過孔の垂直方向の上下に第3電極部材45方向に延
長された水平電極片11を接続する。また、第3電極部
材45の第2電極部材44側には3本の電子ビームに対
応した3つの電子ビーム通過孔12(121、122、
121)を設ける。
【0125】さらに、第3電極部材45の第2電極部材
44側の両外側電子ビーム通過孔121の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比が、中央電子ビーム通過孔1
22の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較し
て大きくしてある。
【0126】第3電極部材45の第2電極部材44側の
両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が、中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に
対する垂直方向直径の比に比較して大きくなっているた
め、外側電子ビームに対するレンズ強度が中央電子ビー
ムに対するレンズ強度に比べ強くなる。
【0127】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>水平方向径、とするこ
とにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変動が
少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアンバラ
ンスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0128】また、第3電極部材45と第4電極部材4
6により形成される電子レンズでコンバーゼンスを調整
できるので、第2電極部材44と第3データ部材45に
より形成される電子レンズは、静電四重極作用のみの調
整でよく、静電四重極のレンズをより強く作用させるこ
とができる。
【0129】図10及び図11は第1の実施例における
他の電子銃構成を説明する主レンズ部の要部断面図であ
る。
【0130】図10は第3データ部材45の外側電子ビ
ーム通過孔の中心軸と第4データ部材46の外側電子ビ
ーム通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき、第
4電極部材46の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9
Sと一致し、第3電極部材45の外側電子ビーム通過孔
の中心軸は外側中心軸9Sに対し内側に偏位している。
【0131】すなわち、第3電極部材45と第4電極部
材46との間で、外側電子ビームに対して第3電極部材
45の第4電極部材46側外側電子ビーム通過孔451
の実質的中心が、水平面上で中央電子ビーム通過孔45
2方向へ偏位している。
【0132】図11は第1電極部材43の外側電子ビー
ム通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子ビーム
通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第2電極
部材44の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一
致し、第1電極部材43の外側電子ビーム通過孔の中心
軸は外側中心軸9Sに対し内側に偏位している。
【0133】すなわち、第1電極部材43と第2電極部
材44との間で、外側電子ビームに対して、第1電極部
材43の第2電極部材44側外側電子ビーム通過孔の実
質的中心が、水平面上で中央電子ビーム通過孔方向へ偏
位している。
【0134】また、この電子銃は、前記電子銃と異なる
静電四重極構造を有するものであり、図12、図13に
示した静電四重極レンズ部は第1の実施例における第6
構成例を示している。
【0135】図10と図11は、向かい合う一方の電極
に縦長の電子ビーム通過孔を形成し、他の一方に横長の
電子ビーム通過孔を形成することで静電四重極レンズを
つくる電子銃の断面図である。図10と図11の同じ箇
所には同じ符号をつけてある。
【0136】これらの電子銃において、第2電極部材4
4の第3電極部材45側には、3本の電子ビームに対応
した3つの電子ビーム通過孔13(131,132,1
31)を設け、第3電極部材45の第2電極部材44側
にも3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過
孔14(141,142,141)を設ける。
【0137】図12は静電四重極レンズの構成を説明す
る図10及び図11のD−D線に沿った断面図であり、
第3電極部材45の電子ビーム通過孔を示している。
【0138】第3電極部材45の第2電極部材44側の
両外側電子ビーム通過孔141の水平方向直径に対する
垂直方向直径の比は、中央電子ビーム通過孔142の水
平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較して大き
い。
【0139】図13は図10及び図11のE−E線に沿
った断面図であり、静電四重極レンズを構成する第2電
極部材44の電子ビーム通過孔を示している。
【0140】第2電極部材44の第3電極部材45側に
3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過孔1
3(131,132,131)を設け、第3電極部材4
5の第2電極部材44側にも3本の電子ビームに対応し
た3つの電子ビーム通過孔14(141,142,14
1)を設ける。
【0141】さらに、第2電極部材44の第3電極部材
45側の両外側電子ビーム通過孔131の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比は、中央電子ビーム通過孔1
31の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較し
て小さい。
【0142】第2電極部材44の第3電極部材45側の
両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が、中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に
対する垂直方向直径の比に比較して小さくなっており、
また、第3電極部材45の第2電極部材44側の両外側
電子ビーム通過孔141の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が、中央電子ビーム通過孔142の水平方向
直径に対する垂直方向直径の比に比較して大きくなって
いるため、外側電子ビームに対するレンズ強度が中央電
子ビームに対するレンズ強度に比べ強くなる。
【0143】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>水平方向径、とするこ
とにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変動が
少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアンバラ
ンスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0144】また、電子ビーム通過孔と電子ビーム通過
孔を突き合わせて静電四重極レンズを形成しているの
で、電極の形成が容易である。
【0145】図14、図15、図16は第1の実施例に
おける第7構成例を示しており、STC変動補正作用を
持たせた像面湾曲補正レンズの集束のアンバランスを他
の像面湾曲補正レンズで修正する図14(a)と図14
(b)、図15(a)と図15(b)、図16(a)と
図16(b)は、STC変動補正作用を持たない像面湾
曲補正レンズの対向面の図であり、電子ビーム通過孔を
示している。
【0146】図14(a)、図15(a)、図16
(a)は、図1において、第1電極部材43の第2電極
部材44側電子ビーム通過孔を示している。また、図1
4(b)、図15(b)、図16(b)は、図1におい
て、第2電極部材44の第1電極部材43側電子ビーム
通過孔を示している。第1電極部材43の各電子ビーム
通過孔及び第2電極部材44の各電子ビーム通過孔は各
中心軸9(9C、9S)と一致している。第1電極部材
43の電子ビーム通過孔は、外側電子ビーム通過孔の水
平方向径に対する垂直方向径の比(垂直方向径/水平方
向径)が、中央電子ビーム通過孔の水平方向径に対する
垂直方向径の比(垂直方向径/水平方向径)より大きい
(外側電子ビーム通過孔の比>中央電子ビーム通過孔の
比)。
【0147】また、第2電極部材44の第1電極部材4
3側電子ビーム通過孔は、全て同形で、且つ第1電極部
材43の第2電極部材44側電子ビーム通過孔と同じ形
状である。さらに、水平方向の径は、第2電極部材44
の第1電極部材43側電子ビーム通過孔と第1電極部材
43の第2電極部材側電子ビーム通過孔は全て同じ径で
ある。これにより、外側電子ビーム用電子レンズの垂直
方向集束力のみを制御している。
【0148】外側電子ビームに対する垂直方向の集束作
用が中央電子ビームに対する垂直方向の集束作用に比べ
強くなる。
【0149】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>水平方向径、とするこ
とにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変動が
少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアンバラ
ンスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0150】図14(a)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔が垂直方向に長い円形であ
る。外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts1は中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc1より長く、外側電子ビーム通
過孔の水平径Us1と中央電子ビーム通過孔の水平径U
c1は同径である。
【0151】図15(a)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts2が中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc2より短く、また電子ビーム通
過孔の上下部分に曲率の無い辺部を有している。曲率の
無い辺部を有することにより、円弧部の曲率を変えるこ
と無く辺部の長さを調整することで集束する力を制御で
きるので、電子レンズの集束力の制御が容易になる。ま
た外側電子ビーム通過孔の水平径Us2と中央電子ビー
ム通過孔の水平径Uc2は同径である。
【0152】図16(a)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔が垂直方向に長い矩形であ
る。外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts3は中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc3より長く、外側電子ビーム通
過孔の水平径Us3と中央電子ビーム通過孔の水平径U
c3は同径である。
【0153】また、図14(a)、図15(a)、図1
6(a)に示した構成を図2の第3電極部材45に適用
し、図14(b)、図15(b)、図16(b)に示し
た構成を図2の第4電極部材46に適用することで、ダ
イナミック電圧を低減し、STCの変動が少なく、画面
上で電子ビームスポット形状のアンバランスが解消さ
れ、画面全域で良好な解像度がえられる。
【0154】像面湾曲補正レンズは水平方向と垂直方向
の両方向に電子ビームを集束させる作用を持っているの
で、水平径または垂直径のどちらか一方を調整すれば良
く、製造が容易である。
【0155】次に、本発明の第1の実施例にかかる像面
湾曲補正レンズを形成するための電極形状について説明
する。特に、後段オフセット構造(図1、図7、図1
0)の電子銃において、主レンズのSTC変動を補正す
る作用をもつ像面湾曲補正レンズについて説明する。
【0156】第1の実施例における第1種の集束電極で
ある第3電極部材45の第4電極部材46側電子ビーム
通過孔を図17(a)に、第2種の集束電極である第4
電極部材46の第3電極部材45側電子ビーム通過孔を
図17(b)に示した。これらの実施例において、第4
電極部材46の第3電極部材45側電子ビーム通過孔
は、図17(b)に示すように第3電極部材45の第4
電極部材46側中央電子ビーム通過孔452と同形の円
形である。第3電極部材45の第4電極部材46側外側
電子ビーム通過孔451の水平方向直径Qs1は、中央
電子ビーム通過孔452の水平方向径Qc1より長く形
成してある。また、第3電極部材45の第4電極部材側
外側電子ビーム通過孔451の垂直方向直径Ps1と、
中央電子ビーム通過孔452の垂直方向径Pc1とは同
径に形成してある。
【0157】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第3電極部材45の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより外側に偏位している。
【0158】図18(a)と図18(b)に、第1の実
施例における、第3電極部材45の第4電極部材46側
電子ビーム通過孔、第4電極部材46の第3電極部材4
5側電子ビーム通過孔の他の構成を示した。
【0159】図18(b)に示した第4電極部材46の
第3電極部材45側電子ビーム通過孔は、第3電極部材
45の中央電子ビーム通過孔452と同形である。図1
8(a)に示した外側電子ビーム通過孔451の水平方
向直径Qs2は、中央電子ビーム通過孔452の水平方
向径Qc2より長く形成してある。また、図18(a)
に示した外側電子ビーム通過孔451の垂直方向直径P
s2と、中央電子ビーム通過孔452の垂直方向径Pc
2とは同径に形成し、外側電子ビーム通過孔451の曲
率を持たない辺部幅Rs1と中央電子ビーム通過孔45
2の曲率を持たない辺部幅Rc1とは同径に形成してあ
る。
【0160】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第3電極部材45の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより外側に偏位している。
【0161】図19(a)と図19(b)に、第1の実
施例における、第3電極部材45の第四電極部材46側
電子ビーム通過孔、第4電極部材46の第3電極部材4
5側電子ビーム通過孔の他の構成を示した。
【0162】図19(b)に示した第4電極部材46の
第3電極部材45側電子ビーム通過孔は、第3電極部材
45の中央電子ビーム通過孔452と同形の矩形であ
る。図19(a)に示した外側電子ビーム通過孔451
の水平方向直径Qs3は、中央電子ビーム通過孔452
の水平方向径Qc3より長く形成してある。また、図1
9(a)に示した外側電子ビーム通過孔451の垂直方
向直径Ps3と、中央電子ビーム通過孔452の垂直方
向径Pc3とは同径に形成してある。
【0163】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第3電極部材45の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより外側に偏位している。
【0164】上記主レンズのSTC変動を補正する作用
をもつ像面湾曲補正レンズの説明は後段オフセット構造
(図1、図7、図10)に関するものであるが、図1
7、図18、図19の構造を前段オフセット構造(図
2、図8、図11)に適用できる。上記前段オフセット
構造を持つ電子銃の像面湾曲補正レンズ形成用電極にお
いて、第1種の集束電極は第1電極部材43であり、第
2種の集束電極は第2集束電極部材44である。
【0165】第2の実施例は、第1種の集束電極の外側
電子ビーム通過孔の中心軸が外側中心軸9Sと一致し、
第2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心軸が第
1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心軸に対し
外側に偏位している電子銃について説明する。
【0166】図20と図21は本発明のカラー陰極線管
に用いる電子銃の第2の実施例を説明する図であり、特
に主レンズ部の断面図である。また、図20と図21
は、3本の電子ビームを上下から挟む水平電極片と電子
ビームを左右から挟む水平電極片とを用いて静電四重極
レンズをつくる電子銃の断面図である。図20と図21
の同じ箇所には同じ符号をつけてある。
【0167】各図において、4は集束電極、5は陽極、
6はシールドカップ電極であり、集束電極は第1電極部
材43、第2電極部材44、第3電極部材45、第4電
極部材46からなる電極群から構成される。
【0168】電圧の印加条件及び主レンズの作用は前述
した図1及び図2の電子銃と同じである。
【0169】第1電極部材43と第2電極部材44との
間、および第3データ部材45と第4データ部材46と
の間には、像面湾曲補正レンズが形成される。
【0170】図20は図1に示した後段オフセット構造
の他の構成である。図20は第3データ部材45の外側
電子ビーム通過孔の中心軸と第4データ部材46の外側
電子ビーム通過孔の中心軸とを偏位させてある。このと
き第3電極部材45の外側電子ビーム通過孔は外側中心
軸9Sと一致し、第4電極部材46の外側電子ビーム通
過孔の中心軸は外側中心軸9Sに対し外側に偏位してい
る。
【0171】すなわち、第4電極部材46の第3電極部
材45側外側電子ビーム通過孔463の実質的中心が、
外側電子ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過
孔464と反対方向へ偏位している。
【0172】図21は図2に示した前段オフセット構造
の他の構成である。図21は第1電極部材43の外側電
子ビーム通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子
ビーム通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第
1電極部材43の外側電子ビーム通過孔の中心軸は外側
中心軸9STO一致し、第2電極部材44の外側電子ビ
ーム通過孔の中心軸は外側中心軸9Sに対し内側に偏位
している。
【0173】すなわち、第1電極部材43の第2電極部
材44側外側電子ビーム通過孔の実質的中心が外側電子
ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過孔方向へ
偏位している。
【0174】図22は第2の実施例における静電四重極
レンズの第1構成例を説明する図であり、図20および
図21のF−F線に沿った断面図である。
【0175】図22に示したように、第2電極部材44
と第3電極部材45との間には静電四重極レンズが構成
される。
【0176】すなわち、第2電極部材44の第3電極部
材45側には、3本の電子ビームに対応した3つの電子
ビーム通過孔441を設け、電子ビーム通過孔の垂直方
向の上下に第3電極部材方向に延長された一対の水平電
極片442を設ける。
【0177】また、第3電極部材45の第2電極部材4
4側には3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム
通過孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向の
両側から挟むように第2電極部材44方向に延長された
垂直電極片454を設ける。
【0178】さらに、外側電子ビームを挟む垂直電極片
の水平方向間隔g1と、中央電子ビームを挟む垂直電極
片の水平方向間隔g2とは、g1>g2の関係を持って
いる。
【0179】第3電極部材45の電位は常に第4電極部
材46の電位よりも高くなるので、第3電極部材45と
第4電極部材46の間で形成されるレンズは、外側電子
ビームを中央電子ビームと反対方向へ偏位する作用を持
つ。そのため、第1の実施例と同様にSTCは変動しな
くなる。
【0180】第4電極部材46の第3電極部材45側外
側電子ビーム通過孔の実質的中心と、第3電極部材45
の第4電極部材46側外側電子ビーム通過孔の実質的中
心とは互いにずれている。
【0181】図20では、第4電極部材46の第3電極
部材45側外側電子ビーム通過孔の実質的中心は、外側
中心軸9Sに対して、水平面上で中央電子ビーム通過孔
側と反対方向へ偏位している。また、第4電極部材46
の第3電極部材45側外側電子ビーム通過孔の水平方向
口径は、中央電子ビーム通過孔の水平方向口径より大き
い。
【0182】第4電極部材46は第3電極部材45に対
し低電位側になるので、水平方向に集束するレンズ強度
が中央電子ビームに比べ外側電子ビームで弱くなる。こ
のため、この像面湾曲補正レンズの水平方向集束力は中
央電子ビームへの集束力に比べ外側電子ビームへの集束
力が弱くなる。
【0183】したがって、第1種の集束電極群に印加さ
れる第1集束電圧と第2種の集束電極群に印加される第
2集束電圧の差の増大に伴って、第3電極部材45と第
4電極部材46の間で形成される像面湾曲補正レンズ
は、外側電子ビーム用レンズの水平方向径に対する垂直
方向径の比が中央電子ビーム用レンズの水平方向径に対
する垂直方向径の比に対し大きい電子レンズと同様に作
用する。
【0184】第2電極部材44と第3電極部材45との
間に構成される静電四重極レンズは、第1集束電極群の
電位が常に第2集束電極群の電位よりも高いので、第3
電極部材45の電位は常に第2電極部材44の電位より
も高くなる。このため、第2電極部材44と第3電極部
材45との間に構成される静電四重極レンズは電子ビー
ムを垂直方向に集束し水平方向に発散するレンズとな
る。さらに、外側電子ビームを挟む垂直電極片の水平方
向間隔g1と、中央電子ビームを挟む垂直電極片の水平
方向間隔g2の関係がg1>g2である。このため、外
側電子ビーム用レンズの水平方向へ発散する力は中央電
子ビーム用レンズの水平方向へ発散する力に比べ弱い。
【0185】したがって、第1種の集束電極群に印加さ
れる第1集束電圧と第2種の集束電極群に印加される第
2集束電圧の差の増大に伴って、第2電極部材44と第
3電極部材45の間で形成される静電四重極レンズは、
外側電子ビーム用レンズの水平方向径に対する垂直方向
径の比が、中央電子ビーム用レンズの水平方向径に対す
る垂直方向径の比に対し小さい電子レンズと同様に作用
する。すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の差が大
きいときに、電子ビーム径の水平方向径に対する垂直方
向径の比(垂直方向径/水平方向径)は中央電子ビーム
が外側電子ビームより小さい(中央電子ビーム<外側電
子ビーム)。
【0186】よって、第3電極部材と第4電極部材との
間に形成される像面湾曲補正レンズによる中央電子ビー
ムと外側電子ビームに作用する水平方向集束力のアンバ
ランスを、静電四重極レンズによりキャンセルすること
で画面上での中央電子ビームと外側電子ビームのスポッ
ト形状のアンバランスを防ぐことができ、優れた解像度
を得ることができる。
【0187】図22に示した構成を図21に示す電子銃
に適用することでも同様の効果を得ることができる。ま
た、このような電極は水平電極片が一対のため、製造も
容易である。
【0188】図23は第2の実施例における静電四重極
レンズの第2構成例を説明する図であり、図20及び図
21のF−F線に沿った断面図である。
【0189】同図は図20の第2電極部材44と第3電
極部材45の間に形成される静電四重極レンズの構造の
説明図である。第2電極部材44の第3電極部材45側
には3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過
孔441を設け、電子ビーム通過孔の垂直方向の上下に
第3電極部材45方向に延長された水平電極片442を
設ける。
【0190】また、第3電極部材45の第2電極部材4
4側には3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム
通過孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向か
ら挟み且つ第2電極部材44方向に延長された垂直電極
片454を設ける。
【0191】さらに、外側電子ビームを挟む水平電極片
の垂直方向間隔h1と、中央電子ビームを挟む水平電極
片の垂直方向間隔h2とは、h1>h2の関係を持って
いる。
【0192】外側電子ビームを挟む水平電極片の垂直方
向間隔h1と中央電子ビームを挟む水平電極片の垂直方
向間隔h2の関係がh1>h2であるため、外側電子ビ
ームに対するレンズ強度は中央電子ビームに対するレン
ズ強度に比べ弱くなる。これにより、STCの変動が少
なく、画面上での電子ビームスポット形状のアンバラン
スが解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0193】図23に示した構成を図21に示す電子銃
に適用することでも同様の効果を得ることができる。ま
た、図23に示した構造の電極は、電極片が電子ビーム
通過孔から離れているため、電極片を設けるときに、電
子ビーム通過孔の変形を少なくすることができ、また製
造も容易である。
【0194】図24は第2の実施例における静電四重極
レンズの第3構成例を説明する図でり、図20及び図2
1の水平方向断面図である。
【0195】同図は第2電極部材44と第3電極部材4
5の間に形成される静電四重極レンズの構造の説明図で
ある。第2電極部材44の第3電極部材45側には3本
の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過孔441
を設け、電子ビーム通過孔の垂直方向の上下に第3電極
部材45歩行に延長された水平電極片442を設ける。
【0196】また、第3電極部材45の第2電極部材4
4側には、3本の電子ビームに対応した3つの電子ビー
ム通過孔455を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向
の両側から挟み且つ第2電極部材44方向に延長された
垂直電極片を設ける。
【0197】さらに、静電四重極レンズを形成する電極
は、外側電子ビームを挟む水平電極片の管軸方向の板長
をi1、中央電子ビームを挟む水平電極片の管軸方向の
板長をi2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の管軸方
向の板長をj1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の管
軸方向の板長をj2としたとき、i1>i2またはj1
>j2か、i1>i2かつj1>j2の関係に設定して
ある。
【0198】外側電子ビームを挟む水平電極片の管軸方
向の板長i1、中央電子ビームを挟む水平電極片の管軸
方向の板長i2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の管
軸方向の板長j1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の
管軸方向の板長j2に、i1>i2またはj1>j2
か、i1>i2かつj1>j2の関係があるため、外側
電子ビームに対するレンズ強度が中央電子ビームに対す
るレンズ強度に比べ弱くなる。これにより、STCの変
動が少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアン
バランスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られ
る。
【0199】図24に示した構成を図21に示す電子銃
に適用することでも同様の効果を得ることができる。ま
た、図24に示した構造は、電極片の重ね合わせ量が少
なくなり、耐電圧特性が向上する。
【0200】図25は第2の実施例における静電四重極
レンズの第4構成例を説明する図であり、図20および
図21のF−F線に沿った断面図である。
【0201】図20、図21に記載したように、図25
は第2電極部材44と第3電極部材45の間に形成され
る静電四重極レンズの構造として第2電極部材44の第
3電極部材45側には3本の電子ビームに対応した3つ
の電子ビーム通過孔441を設け、電子ビーム通過孔の
垂直方向の上下に第3電極部材方向に延長された水平電
極片442を設ける。
【0202】また、第3電極部材45の第2電極部材4
4側には3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム
通過孔453を設け、各電子ビーム通過孔を水平方向の
両側から挟むように第2電極部材44方向に延長された
垂直電極片454を設ける。さらに、静電四重極レンズ
を形成する電極は、外側電子ビームを挟む水平電極片の
水平方向幅をk1、中央電子ビームを挟む水平電極片の
水平方向幅をk2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の
垂直方向幅をm1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の
垂直方向幅をm2としたとき、k1>k2またはm1>
m2か、k1>k2かつm1>m2の関係を持ってい
る。
【0203】外側電子ビームを挟む水平電極片の水平方
向幅k1、中央電子ビームを挟む水平電極片の水平方向
幅k2、外側電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅
m1、中央電子ビームを挟む垂直電極片の垂直方向幅m
2としたとき、k1>k2またはm1>m2か、k1>
k2かつm1>m2の関係があるため、外側電子ビーム
に対するレンズ強度が中央電子ビームに対するレンズ強
度に比べ弱くなる。これにより、STCの変動が少な
く、画面上での電子ビームスポット形状のアンバランス
が解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0204】図25に示した構成を図21に示す電子銃
に適用することでも同様の効果を得ることができる。ま
た、図25の構成では、垂直電極片を小さくすることが
できる。
【0205】図26及び図27は第2の実施例における
他の電子銃構成を説明する要部断面図である。また、図
28は静電四重極レンズの構成を説明する図26及び図
27のH−H線に沿った断面図であり、第2の実施例に
おける第5構成例を示している。
【0206】図26及び図27に示した電子銃は加速電
極3と集束電極4との間でコンバーゼンス補正する電子
銃であり、加速電極3の外側中心軸と第1電極部材43
の外側中心軸とは互いにずれている。第1電極部材43
の外側中心軸を、インライン方向で中央中心軸と反対方
向に偏位させることで、外側電子ビームの軌道を中央電
子ビームに近づく方向に補正している。また、主レンズ
形成用電極は、電極板462により形成された3つの電
子ビーム通過孔の中央電子ビーム通過孔の中心軸9Cと
外側電子ビーム通過孔の中心軸との距離と、電極板52
により形成された3つの電子ビーム通過孔の中央電子ビ
ーム通過孔の中心軸9Cと外側電子ビーム通過孔の中心
軸との距離とは同じ長さに設定してある。
【0207】図26及び図27のように、主レンズを構
成する2つの電極の外側電子ビーム通過孔の中心軸を同
軸にした場合でも、主レンズはSTC作用を有する。そ
のため、陽極5と対向し主レンズを形成する集束電極に
印加される集束電圧が、電子ビームをスクリーン画面上
で走査する偏向角の変化に同期して変動すると、陽極5
と上記第4集束電極46によって形成される主レンズの
レンズ強度が変動し、主レンズによるSTC作用が変動
する。
【0208】図26は第3電極部材45の外側電子ビー
ム通過孔の中心軸と第4電極部材46の外側電子ビーム
通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第3電極
部材45の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一
致し、第4電極部材46の外側電子ビーム通過孔の中心
聞くは外側中心軸9Sに対し外側に偏位している。
【0209】すなわち、第4電極部材46の第3電極部
材45側外側電子ビーム通過孔463の実質的中心が、
外側電子ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過
孔464方向へ偏位している。
【0210】図27は第1電極部材43の外側電子ビー
ム通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子ビーム
通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第1電極
部材43の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一
致し、第2電極部材44の外側電子ビーム通過孔の中心
軸は外側中心軸9Sに対し外側に偏位している。
【0211】すなわち、第1電極部材43の第2電極部
材44側外側電子ビーム通過孔の実質的中心が、外側電
子ビームに対して水平面上で中央電子ビーム通過孔方向
へ偏位している。
【0212】また、この電子銃は、集束電極4を第1電
極部材43、第2電極部材44、第3電極部材45およ
び第4電極部材46から構成され、前記各実施例とは異
なる静電四重極を有するものである。
【0213】図26と図27及び図28において、第2
電極部材44の第3電極部材45側には3本の電子ビー
ムに対応した3つの電子ビーム通過孔10を設け、電子
ビーム通過孔の垂直方向の上下に第3電極部材45方向
に延長された水平電極片442を設ける。また、第3電
極部材45の第2電極部材44側には3本の電子ビーム
に対応した3つの電子ビーム通過孔12を設ける。さら
に、第3電極部材45の第2電極部材44側の両外側電
子ビーム通過孔121の水平方向直径に対する垂直方向
直径の比が中央電子ビーム通過孔122の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比に比較して小さくする。
【0214】第3電極部材45の第2電極部材44側の
両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に対
する垂直方向直径の比に比較して小さくなっているた
め、外側電子ビームに対するレンズ強度が中央電子ビー
ムに対するレンズ強度に比べ弱くなる。これにより、S
TCの変動が少なく、画面上での電子ビームスポット形
状のアンバランスが解消され、画面全域で良好な解像度
が得られる。
【0215】図29及び図30は第2の実施例における
他の電子銃構成を説明する主レンズ部の要部断面図であ
る。
【0216】図29は第3電極部材45の外側電子ビー
ム通過孔の中心軸と第4電極部材46の外側電子ビーム
通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第3電極
部材45の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一
致し、第4電極部材46の外側電子ビーム通過孔の中心
軸は外側中心軸9Sに対し外側に偏位している。
【0217】すなわち、第3電極部材45の第4電極部
材46側外側電子ビーム通過孔の実質的中心が、外側電
子ビームに対し水平面上で中央電子ビーム通過孔と反対
側へ偏位している。
【0218】図30は第1電極部材43の外側電子ビー
ム通過孔の中心軸と第2電極部材44の外側電子ビーム
通過孔の中心軸とを偏位させてある。このとき第1電極
部材43の外側電子ビーム通過孔は外側中心軸9Sと一
致し、第2電極部材44の青電子ビーム通過孔の中心軸
は外側中心軸9Sに対し外側に偏位している。
【0219】すなわち、第2電極部材44の第1電極部
材43側外側電子ビーム通過孔の実質的中心が、外側電
子ビームに対し水平面上で中央電子ビーム通過孔の反対
側へ偏位している。
【0220】図29と図30は、向かい合う一方の電極
に縦長の電子ビーム通過孔を形成し、他の一方に横長の
電子ビーム通過孔を形成することで静電四重極レンズを
つくる電子銃の断面図である。図10と図11の同じ個
所には同じ符号をつけてある。
【0221】図31は図29及び図30のI−I線に沿
った断面図である。
【0222】第2電極部材44の第3電極部材45側に
は3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過孔
13を設け、第3電極部材45の第2電極部材44側に
も3本の電子ビームに対応した3つの電子ビーム通過孔
14を設ける。
【0223】さらに、第3電極部材45の第2電極部材
44側の両外側電子ビーム通過孔141の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比を、中央電子ビーム通過孔1
42の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較し
て小さくする。
【0224】第3電極部材45の第2電極部材44側の
両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に対
する垂直方向直径の比に比較して小さくなっているた
め、外側電子ビームに対するレンズ強度に比べ弱くな
る。これにより、STCの変動が少なく、画面上での電
子ビームスポット形状のアンバランスが解消され、画面
全域で良好な解像度が得られる。
【0225】図32は図29及び図30のJ−J線に沿
った断面図であり、静電四重極レンズの構成する第2電
極部材44の電子ビーム通過孔を示している。
【0226】図18に示されたように、第2電極部材4
4の第3電極部材45側には3本の電子ビームに対応し
た3つの電子ビーム通過孔13を設け、第3電極部材4
5の第2電極部材44側にも3本の電子ビームに対応し
た3つの電子ビーム通過孔14を設ける。
【0227】さらに、第2電極部材44の第3電極部材
45側の両外側電子ビーム通過孔131の水平方向直径
に対する垂直方向直径の比は中央電子ビーム通過孔14
2の水平方向直径に対する垂直方向直径の比に比較して
大きい。
【0228】第2電極部材44の第3電極部材45側の
両外側電子ビーム通過孔の水平方向直径に対する垂直方
向直径の比が中央電子ビーム通過孔の水平方向直径に対
する垂直方向直径の比に比較して大きくなっているた
め、外側電子ビームに対するレンズ強度が中央電子ビー
ムに対するレンズ強度に比べ弱くなる。これにより、S
TCの変動が少なく、画面上での電子ビームスポット形
状のアンバランスが解消され、画面全域で良好な解像度
が得られる。
【0229】上記実施例では像面湾曲補正レンズを形成
する電極の電子ビーム通過孔を垂直方向に短軸、水平方
向に長軸としたが、本発明はこれに限られるものではな
く、像面湾曲補正レンズを形成する電極の電子ビーム通
過孔が垂直方向に長軸、水平方向に短軸の電子銃にも適
応できる。
【0230】また、電子ビーム通過孔と電子ビーム通過
孔を突き合わせて静電四重極レンズを形成しているの
で、電極の形成が容易である。
【0231】図33、図34、図35は第2の実施例に
おける第7構成例を示しており、STC変動補正作用を
もたせた像面湾曲補正レンズの集束のアンバランスを他
の像面湾曲補正レンズで修正する。
【0232】図33(a)と図33(b)、図34
(a)と図34(b)、図35(a)と図35(b)
は、STC変動補正作用を持たない像面湾曲補正レンズ
の対向面の図であり、電子ビーム通過孔を示している。
【0233】図33(a)と図34(a)、図35
(a)は、図20において第1電極部材43の第2電極
部材42側電子ビーム通過孔を示している。また、図3
3(b)と図34(b)、図35(b)は、図20にお
いて第2電極部材44の第1電極部材43側電子ビーム
通過孔を示している。第1電極部材43の各電子ビーム
通過孔及び第2電極部材44の各電子ビーム通過孔は各
中心軸9(9C、9S)と一致している。第2電極部材
44の電子ビーム通過孔は、外側電子ビーム通過孔の水
平方向径に対する垂直方向径の比(垂直方向径/水平方
向径)が、中央電子ビーム通過孔の水平方向径に対する
垂直方向径の比(垂直方向径/水平方向径)より大きい
(外側電子ビーム通過孔の比/中央電子ビーム通過孔の
比)。
【0234】また、第2電極部材44の第1電極部材4
3側電子ビーム通過孔は、全て同形で、且つ第1電極部
材43の第2電極部材44側中央電子ビーム通過孔と同
じ形状である。さらに水平方向径は、第2電極部材44
の第1電極部材43側電子ビーム通過孔と第1電極部材
43の第2電極部材側電子ビーム通過孔は全て同じ径で
ある。これにより、外側電子ビーム用電子レンズの垂直
方向集束力のみを制御している。外側電子ビームに対す
る垂直方向の集束作用が中央電子ビーム用電子ビームに
対する垂直方向の集束作用に比べ強くなる。
【0235】すなわち、第1集束電圧と第2集束電圧の
差が大きいときに、電子ビーム径の比(垂直方向径/水
平方向径)は、中央電子ビーム>外側電子ビーム、とす
ることにより、ダイナミック電圧を低減し、STCの変
動が少なく、画面上での電子ビームスポット形状のアン
バランスが解消され、画面全域で良好な解像度が得られ
る。
【0236】図33(b)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔は垂直方向に長い円形であ
る。外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts4は中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc4より長く、外側電子ビーム通
過孔の水平径Us4と中央電子ビーム通過孔の水平径U
c4は同径である。
【0237】図34(b)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts5が中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc5より長く、電子ビーム通過孔
の上下部分に曲率の無い辺部を有している。曲率の無い
辺部を有することにより、円弧部の曲率を変えること無
く辺部の長さを調整することで集束する力を制御できる
ので、電子レンズの集束力の制御が容易になる。また外
側電子ビーム通過孔の水平径Us5と中央電子ビーム通
過孔の水平径Uc5は同径である。
【0238】図35(b)に示した電子ビーム通過孔
は、外側電子ビーム通過孔が垂直方向に長い矩形であ
る。外側電子ビーム通過孔の垂直径Ts6が中央電子ビ
ーム通過孔の垂直径Tc6より長く、外側電子ビーム通
過孔の水平径Us6と中央電子ビーム通過孔の水平径U
c6は同径である。
【0239】また、図33(b)、図34(b)、図3
5(b)に示した構成を図21の第3電極部材45に適
用し、図14(a)、図15(a)、図16(a)に示
した構成を図21の第4電極部材46に適用すること
で、ダイナミック電圧を低減し、STCの変動が少な
く、画面上での電子ビームスポット形状のアンバランス
が解消され、画面全域で良好な解像度が得られる。
【0240】像面湾曲補正レンズは水平方向と垂直方向
の両方向に電子ビームを集束させる作用を持っているの
で、水平径または垂直径のどちらか一方を調整すれば良
く、製造が容易である。
【0241】次に、本発明の第2実施例にかかる像面湾
曲補正レンズを形成する電極の形状について説明する。
特に、後段オフセット構造(図20、図26、図29)
の電子銃において、主レンズのSTC変動を補正する作
用をもつ像面湾曲補正レンズについて説明する。
【0242】第2の実施例における第3電極部材45の
第4電極部材46側電子ビーム通過孔を図36(a)
に、第4電極部材46の第3電極部材45側電子ビーム
通過孔を図36(b)に示した。これらの実施例におい
て、第3電極部材45の第4電極部材46側電子ビーム
通過孔は、図36(b)に示すように第4電極部材46
の第3電極部材45側中央電子ビーム通過孔464と同
形の円形である。第3電極部材45の第4電極部材46
側外側電子ビーム通過孔463の水平方向直径Qs4
は、中央電子ビーム通過孔464の水平方向径Qc4よ
り長く形成してある。また、第4電極部材46の第3電
極部材45側外側電子ビーム通過孔463の垂直方向直
径Ps4と、中央電子ビーム通過孔464の垂直方向径
Pc4とは同径に形成してある。
【0243】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第4電極部材46の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより外側に偏位している。
【0244】図37(a)と図37(b)に、第2の実
施例における、第3電極部材45の第4電極部材46側
電子ビーム通過孔、第4電極部材46の第3電極部材4
5側電子ビーム通過孔の他の構成を示した。
【0245】図37(a)に示した第3電極部材45の
第4電極部材46側電子ビーム通過孔は、第4電極部材
46の中央電子ビーム通過孔464と同形である。図3
7(b)に示した外側電子ビーム通過孔463の水平方
向直径Qs5は、中央電子ビーム通過孔464の水平方
向径Qc5より長く形成してある。また、図37(b)
に示した外側電子ビーム通過孔463の垂直方向直径P
s5と、中央電子ビーム通過孔464の垂直方向径Pc
5とは同径に形成し、外側電子ビーム通過孔463の矩
形部幅Rs2と中央電子ビーム通過孔464の矩形部幅
Rc2とは同径に形成してある。
【0246】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第4電極部材46の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより内側に偏位している。
【0247】図38(a)と図38(b)に、第2の実
施例における第3電極部材45の第四電極部材46側電
子ビーム通過孔、第4電極部材46の第3電極部材45
側電子ビーム通過孔の他の構成を示した。
【0248】図38(a)に示した第3電極部材45の
第4電極部材46側電子ビーム通過孔は、第4電極部材
46の中央電子ビーム通過孔464と同形の矩形であ
る。図38(b)に示した外側電子ビーム通過孔463
の水平方向直径Qs6は、中央電子ビーム通過孔464
の水平方向径Qc6より長く形成してある。また、図3
8(b)に示した外側電子ビーム通過孔463の垂直方
向直径Ps6と、中央電子ビーム通過孔464の垂直方
向径Pc6とは同径に形成してある。
【0249】第3電極部材45と第4電極部材46を対
向させて、且つ中央電子ビーム通過孔の中心を中心軸9
Cと一致させた電子銃では、第4電極部材46の外側電
極の中心は外側中心軸9Sより内側に偏位している。
【0250】図36から図38に示した像面湾曲補正レ
ンズを形成するための電極は、電子ビーム通過孔の垂直
径を一定にし、外側電子ビーム通過孔の垂直方向径を変
えて外側電子ビーム通過孔の中心軸を偏位させている。
このようにすることで、像面湾曲補正レンズでは、垂直
方向に集束する力を3つの電子レンズで略々同じにで
き、またコンバーゼンス作用のみを考慮すればよい。
【0251】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイナミック電圧を低減し、STC変動が少なく、また
電子ビームスポット形状のアンバランスを防ぐことがで
きると共に製造コストを低減して画面全域において良好
な解像度特性を備えたカラー陰極線管を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー陰極線管に用いる電子銃の第1
の実施例を説明する主レンズ部の要部断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例のうち、他の構造の電子
銃の主レンズ部の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例における静電四重極レン
ズの第1構成例を説明する断面図である。
【図4】第1の実施例における静電四重極レ1ズの第2
構成例を説明する断面図である。
【図5】第1の実施例における静電四重極レンズの第3
構成例を説明する水平方向断面図である。
【図6】第1の実施例における静電四重極レンズの第4
構成例を説明する断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例のうち、他の構造の電子
銃の主レンズ部の断面図である。
【図8】本発明の第1の実施例のうち、他の構造の電子
銃の主レンズ部の断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例における静電四重極レン
ズの第5構成例を説明する断面図である。
【図10】本発明の第1の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図11】本発明の第1の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図12】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第6構成例を説明する断面図である。
【図13】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第6構成例を説明する断面図である。
【図14】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図15】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図16】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図17】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図18】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図19】本発明の第1の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図20】本発明のカラー陰極線管に用いる電子銃の第
2の実施例を説明する主レンズ部の断面図である。
【図21】本発明の第2の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図22】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第1構成例を説明する断面図である。
【図23】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第2構成例を説明する断面図である。
【図24】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第3構成例を説明する断面図である。
【図25】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第4構成例を説明する断面図である。
【図26】本発明の第2の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図27】本発明の第2の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図28】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第5構成例を説明する断面図である。
【図29】本発明の第2の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図30】本発明の第2の実施例のうち、他の構造の電
子銃の主レンズ部の断面図である。
【図31】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第6構成例を説明する断面図である。
【図32】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第6構成例を説明する断面図である。
【図33】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図34】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図35】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの第7構成例を説明する断面図である。
【図36】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図37】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図38】本発明の第2の実施例における静電四重極レ
ンズの構成例を説明する断面図である。
【図39】本発明を適用するシャドウマスク型カラー陰
極線管の構成を説明する断面模式図である。
【図40】従来のカラー陰極線管に搭載されるインライ
ン型電子銃の水平断面図である。
【図41】従来のインライン型電子銃の縦断面図であ
る。
【図42】分割した集束電極に印加される集束電圧の波
形図である。
【符号の説明】
4 集束電極 43 第1電極部材 44 第2電極部材 442 水平電極片 45 第3電極部材 454 垂直電極片 46 第4電極部材 5 陽極 6 シールドカップ電極 7 第1集束電圧 8 第2集束電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長岡 修史 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向に配列された3本の電子ビームを
    発生する電子ビーム発生部と、前記電子ビームをそれぞ
    れ蛍光面に集束させる主レンズ部とを有する電子銃と、
    前記3本の電子ビームを蛍光面上で水平方向および垂直
    方向の両方向に走査させるための偏向ヨークとを少なく
    とも具備したカラー陰極線管において、 前記電子銃の主レンズ部は、アノード電圧が印加される
    陽極と、第1の集束電圧が印加される第1種の集束電極
    群と、第2の集束電圧が印加される第2種の集束電極群
    とからなり、 前記第2の集束電圧は一定電圧に電子ビームの偏向量に
    応じて変化する電圧が重畳され、 前記第1種の集束電極群と前記第2種の集束電極群の間
    に、電子ビームを水平方向および垂直方向の両方向に集
    束する像面湾曲補正レンズと、電子ビームを水平方向あ
    るいは垂直方向のいずれか一方向に集束すると共に他の
    一方に発散する静電四重極レンズとの少なくとも2つの
    電子レンズが形成され、 前記像面湾曲レンズを形成する電極には夫々3個の電子
    ビーム通過孔が設けられ、第1種の集束電極の外側電子
    ビーム通過孔の中心は、第2種の集束電極の外側電子ビ
    ーム通過孔の中心に対して水平方向に偏位した位置にあ
    り、 前記静電四重極レンズの強度は、外側電子ビームに作用
    するレンズと中央電子ビームに作用するレンズとで異な
    ることを特徴とする電子銃を備えたカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】請求項1において、像面湾曲レンズを形成
    する前記第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中
    心は前記第2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中
    心に対して中央電子ビーム方向へ偏位した位置にあり、 前記静電四重極レンズの強度は、中央電子ビームに作用
    するレンズより外側電子ビームに作用するレンズで強い
    ことを特徴とするカラー陰極線管。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記電子銃の主レンズ
    部を形成する陽極と前記陽極に隣接した第2種の集束電
    極群に属する電極とは前記水平方向に配置された3つの
    電子ビームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有
    し、前記陽極の外側電子ビーム通過孔の中心は前記第2
    種の集束電極群に属する電極の前記外側電子ビーム通過
    孔の中心に対し水平面上で偏位した位置にあることを特
    徴とするカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記電子ビーム発生部
    は陰極、制御電極、加速電極とを有し、前記加速電極は
    第1種の集束電極と隣接し、前記加速電極と前記第1種
    の集束電極とは前記水平方向に配置された3つの電子ビ
    ームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、前記
    第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心は前記
    加速電極の外側電子ビーム通過孔の中心に対し水平面上
    で偏位した位置にあることを特徴とするカラー陰極線
    管。
  5. 【請求項5】請求項2において、外側電子ビーム用の前
    記静電四重極レンズは、中央電子ビーム用の前記静電四
    重極レンズより、水平方向への発散作用が強いことを特
    徴とするカラー陰極線管。
  6. 【請求項6】請求項1において、像面湾曲補正レンズを
    形成する前記第2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔
    の中心が前記第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔
    の中心に対し中央電子ビームと反対方向へ偏位した位置
    にあり、 前記静電四重極レンズの作用の強度は、外側電子ビーム
    に作用するレンズが中央電子ビームに作用するレンズよ
    り弱いことを特徴とするカラー陰極線管。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記電子銃の主レンズ
    部を形成する陽極と前記陽極に隣接した第2種の集束電
    極とは前記水平方向に配置された3つの電子ビームが夫
    々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、前記陽極の外
    側電子ビーム通過孔の中心は前記第2種の集束電極の外
    側電子ビーム通過孔の中心に対し水平面上で偏位した位
    置にあることを特徴とするカラー陰極線管。
  8. 【請求項8】請求項6において、前記電子ビーム発生部
    は陰極、制御電極、加速電極とを有し、前記加速電極は
    第1種の集束電極と隣接し、前記加速電極と前記第1種
    の集束電極とは前記水平方向に配置された3つの電子ビ
    ームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、前記
    第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心は前記
    加速電極の前記外側電子ビーム通過孔の中心に対し水平
    面上で偏位した位置にあることを特徴とするカラー陰極
    線管。
  9. 【請求項9】請求項6において、外側電子ビーム用の前
    記静電四重極レンズは、中央電子ビーム用の前記静電四
    重極レンズより、水平方向への発散作用が弱いことを特
    徴とするカラー陰極線管。
  10. 【請求項10】水平方向に配列された3本の電子ビーム
    を発生する電子ビーム発生部と、前記電子ビームをそれ
    ぞれ蛍光面に集束させる主レンズ部とを有する電子銃
    と、前記3本の電子ビームを蛍光面上で水平方向および
    垂直方向の両方向に走査させるための偏向ヨークとを少
    なくとも具備したカラー陰極線管において、 前記電子銃の主レンズ部は、アノード電圧が印加される
    陽極と、第1の集束電圧が印加される第1種の集束電極
    群および第2の集束電圧が印加される第2種の集束電極
    群とからなり、 前記第2の集束電圧は一定電圧に電子ビームの偏向量に
    応じて変化する電圧が重畳され、 前記第1種の集束電極群と前記第2種の集束電極群の間
    に電子ビームを水平方向および垂直方向の両方向に集束
    する像面湾曲補正レンズと、電子ビームを水平方向ある
    いは垂直方向のいずれか一方向に集束すると共に他の一
    方に発散する静電四重極レンズとの少なくとも2つの電
    子レンズが形成され、 前記像面湾曲レンズを形成する電極には夫々3個の電子
    ビーム通過孔が設けられ、第1種の集束電極の外側電子
    ビーム通過孔の水平径は、第2種の集束電極の外側電子
    ビーム通過孔の水平径より大きく、 前記静電四重極レンズの強度は、外側電子ビームに作用
    するレンズと中央電子ビームに作用するレンズとで異な
    ることを特徴とする電子銃を備えたカラー陰極線管。
  11. 【請求項11】請求項10において、前記電子銃の主レ
    ンズ部を形成する陽極と前記陽極に隣接した第2種の集
    束電極群に属する電極とは前記水平方向に配置された3
    つの電子ビームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々
    有し、前記陽極の外側電子ビーム通過孔の中心は前記第
    2種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心に対し水
    平面上で偏位した位置にあることを特徴とするカラー陰
    極線管。
  12. 【請求項12】請求項10において、前記電子ビーム発
    生部は陰極、制御電極、加速電極とを有し、前記加速電
    極は第1種の集束電極と隣接し、前記加速電極と前記第
    1種の集束電極とは前記水平方向に配置された3つの電
    子ビームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、
    前記第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心は
    前記加速電極の外側電子ビーム通過孔の中心に対し水平
    面上で偏位した位置にあることを特徴とするカラー陰極
    線管。
  13. 【請求項13】請求項10において、外側電子ビーム用
    の前記静電四重極レンズは、中央電子ビーム用の前記静
    電四重極レンズより、水平方向への発散作用が強いこと
    を特徴とするカラー陰極線管。
  14. 【請求項14】請求項10において、前記像面湾曲補正
    レンズを形成する前記第1種の集束電極と前記第2種の
    集束電極の前記水平方向に配列される前記夫々3個の電
    子ビーム通過孔のうち、第1種の集束電極の外側電子ビ
    ーム通過孔の垂直径は、第2種の集束電極の外側電子ビ
    ーム通過孔の垂直径と同じであり、前記静電四重極レン
    ズは外側電子ビームに作用するレンズ強度が、中央電子
    ビームに作用するレンズ強度より強くなる電極構成とし
    たことを特徴とするカラー陰極線管。
  15. 【請求項15】水平方向に配列された3本の電子ビーム
    を発生する電子ビーム発生部と、前記電子ビームをそれ
    ぞれ蛍光面に集束させる主レンズ部とを有する電子銃
    と、前記3本の電子ビームを蛍光面上で水平方向および
    垂直方向の両方向に走査させるための偏向ヨークとを少
    なくとも具備したカラー陰極線管において、 前記電子銃の主レンズ部はアノード電圧が印加される陽
    極と第1の集束電圧が印加される第1種の集束電極群お
    よび第2の集束電圧が印加される第2種の集束電極群と
    からなり、 前記第2の集束電圧は一定電圧に電子ビームの偏向量に
    応じて変化する電圧が重畳され、 前記第1種の集束電極群と前記第2種の集束電極群の間
    に電子ビームを水平方向および垂直方向の両方向に集束
    する像面湾曲補正レンズと、電子ビームを水平方向ある
    いは垂直方向のいずれか一方向に集束すると共に他の一
    方に発散する静電四重極レンズとの少なくとも2つの電
    子レンズが形成され、 前記像面湾曲レンズを形成する電極には夫々3個の電子
    ビーム通過孔が設けられ、第1種の集束電極の外側電子
    ビーム通過孔の水平径は、第2種の集束電極の外側電子
    ビーム通過孔の水平径より小さく、 前記静電四重極レンズの強度は、外側電子ビームに作用
    するレンズと中央電子ビームに作用するレンズとで異な
    ることを特徴とする電子銃を備えたカラー陰極線管。
  16. 【請求項16】請求項15において、前記電子銃の主レ
    ンズ部を形成する陽極と前記陽極に隣接した第2種の集
    束電極とは前記水平方向に配置された3つの電子ビーム
    が夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、前記陽極
    の外側電子ビーム通過孔の中心は前記第2種の集束電極
    の外側電子ビーム通過孔の中心に対し水平面上で偏位し
    た位置にあることを特徴とするカラー陰極線管。
  17. 【請求項17】請求項15において、前記電子ビーム発
    生部は陰極、制御電極、加速電極とを有し、前記加速電
    極は第1種の集束電極と隣接し、前記加速電極と前記第
    1種の集束電極とは前記水平方向に配置された3つの電
    子ビームが夫々通過する電子ビーム通過孔を夫々有し、
    前記第1種の集束電極の外側電子ビーム通過孔の中心は
    前記加速電極の前記外側電子ビーム通過孔の中心に対し
    水平面上で偏位した位置にあることを特徴とするカラー
    陰極線管。
  18. 【請求項18】請求項15において、外側電子ビーム用
    の前記静電四重極レンズは、中央電子ビーム用の前記静
    電四重極レンズより、水平方向への発散作用が弱いこと
    を特徴とするカラー陰極線管。
  19. 【請求項19】請求項15において、前記像面湾曲補正
    レンズを形成する前記第1種の集束電極と前記第2種の
    集束電極の前記水平方向に配列される前記夫々3個の電
    子ビーム通過孔のうち、第1種の集束電極の前記外側電
    子ビーム通過孔の垂直径は、第2種の集束電極の前記外
    側電子ビーム通過孔の垂直径と同じであり、 前記静電四重極レンズは外側電子ビームに作用するレン
    ズ強度が、中央電子ビームに作用するレンズ強度より弱
    くなる電極構成としたことを特徴とするカラー陰極線
    管。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100348694B1 (ko) * 1999-11-25 2002-08-13 가부시끼가이샤 도시바 칼라수상관
KR100384673B1 (ko) * 1999-10-08 2003-05-22 히다찌 일렉트로닉 디바이시즈 가부시끼가이샤 인라인 전자총을 구비한 칼라 음극선관
WO2003046943A1 (en) * 2001-11-29 2003-06-05 Orion Electric Co., Ltd. Electron gun for color cathode ray tube
KR100432058B1 (ko) * 2000-10-13 2004-05-22 가부시끼가이샤 도시바 음극선관장치
KR100719533B1 (ko) * 2001-05-04 2007-05-17 삼성에스디아이 주식회사 칼라 음극선관용 전자총
KR100728770B1 (ko) * 2000-06-21 2007-06-19 삼성에스디아이 주식회사 음극선관용 전자총

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