JPH11143523A - 数値制御装置の状態診断装置 - Google Patents

数値制御装置の状態診断装置

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JPH11143523A
JPH11143523A JP31773197A JP31773197A JPH11143523A JP H11143523 A JPH11143523 A JP H11143523A JP 31773197 A JP31773197 A JP 31773197A JP 31773197 A JP31773197 A JP 31773197A JP H11143523 A JPH11143523 A JP H11143523A
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JP
Japan
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numerical controller
external memory
state
numerical
data
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JP31773197A
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English (en)
Inventor
Hidehiro Miyajima
英博 宮嶋
Toru Watanabe
徹 渡邉
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 数値制御装置の状態診断の内容や範囲を拡大
し、より有効な状態診断を行う。 【解決手段】 数値制御装置10の状態を診断するため
の診断ソフトを外部メモリ1に備え、この外部メモリを
数値制御装置との間で信号授受可能な構成とし、外部メ
モリを数値制御装置に接続することにより診断ソフトを
動作させ、数値制御装置の状態診断を行う。これによっ
て、数値制御装置が動作しないような故障が発生した場
合でも、数値制御装置の状態診断を行い、診断対象時の
データ状態をそのまま診断する。又、複数の数値制御装
置に対しても、一つの外部メモリによって状態診断を行
うことができ、さらに、内部データに表れない数値制御
装置のハードウエアの状態診断を行うことができる。内
部データやハードウエアのデータを外部メモリ内に転送
し記憶することにより、解析装置でより詳細な解析を行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置に関
し、特に数値制御装置の保守性を向上させるために行う
状態診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、診断ソフトにより装置の保守を
行うことが知られている。従来の数値制御装置は内部に
自己診断ソフトを備え、この自己診断ソフトを用いて内
部メモリに格納される内部データを検出し、これによっ
て数値制御装置の状態診断を行っている。
【0003】数値制御装置に故障等が発生した場合に
は、数値制御装置に内蔵された自己診断ソフトはこの故
障個所を特定し、この故障個所を表示し、この故障表示
に従って人手により故障原因の判断を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の数値制御装置の
状態診断では、内部に自己診断ソフトを備える構成であ
るため、行うことができる状態診断の内容や範囲に制限
があり、十分な状態診断を行うことができないという問
題がある。
【0005】従来の数値制御装置において、数値制御装
置が動作しないような故障が発生した場合には、数値制
御装置に内蔵した自己診断ソフト自体を実行することが
困難であるため、故障の検出を行うことができないとい
う問題がある。このような問題に対して、数値制御装置
の内部データを数値制御装置の外部に取り出すことによ
って、数値制御装置の故障検出を行うことも考えられ
る。しかしながら、通常、内部データを外部に取り出す
場合には、数値制御装置をリセットして電源を再投入す
る必要であり、このような数値制御装置のリセットや電
源の再投入等の処理を行うと、内部データが変更されて
異なるデータ状態となり、故障発生時の内部データを調
査することができず、診断を行いたい時点での数値制御
装置の状態診断を行うことは困難となる。
【0006】また、従来の数値制御装置は自己診断ソフ
トを内蔵する構成であるため、診断対象の数値制御装置
が複数ある場合には、各数値制御装置毎に内部に自己診
断ソフトを格納する専用のメモリあるいは専用のメモリ
領域が必要となり、また、該自己診断ソフトを実行する
ためのプログラム処理も個々に必要とするという問題が
ある。そのため、複数の数値制御装置について状態診断
を行う場合には、メモリやプログラム処理のための装置
が数値制御装置の個数だけ必要となり、その分コスト上
昇が避けられないという問題もある。
【0007】さらに、従来の数値制御装置が行う状態診
断は、内部データに基づいて診断を行うため、内部デー
タに表れない数値制御装置のハードウエアの状態診断に
ついて行うことができないという問題もある。
【0008】そこで、本発明は従来の数値制御装置の持
つ問題点を解決し、数値制御装置の状態診断の内容や範
囲を拡大し、より有効な状態診断を行うことができる数
値制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の数値制御装置の
状態診断装置は、数値制御装置の状態を診断するための
診断ソフトを外部メモリに備え、この外部メモリを数値
制御装置との間で信号授受可能な構成とし、外部メモリ
を数値制御装置に接続することにより診断ソフトを動作
させ、数値制御装置の状態診断を行うものである。これ
によって、数値制御装置が動作しないような故障が発生
した場合でも、数値制御装置の状態診断を行うことがで
き、診断対象時のデータ状態をそのまま診断することが
できる。
【0010】又、外部メモリを数値制御装置との間で信
号授受可能な構成であるため、複数の数値制御装置に対
しても、一つの外部メモリによって状態診断を行うこと
ができる。さらに、診断ソフトによってハードウエアの
診断を行うことによって、内部データに表れない数値制
御装置のハードウエアの状態診断を行うことがきる。
【0011】又、本発明の数値制御装置の状態診断装置
では、数値制御装置の内部データやハードウエアのデー
タを外部メモリ内に転送し記憶することができるため、
解析装置においてより詳細な解析を行うことができる。
【0012】なお、本発明の状態診断装置は、数値制御
装置の通常状態及び故障等の異常状態の何れか一方又は
両状態について診断を行うことができ、又、数値制御装
置の内部データ及びハードウエアの何れか一方又は両方
を診断対象とすることができ、内部データを診断対象と
することによって、加工ソフトの動作状態等を診断する
ことができ、ハードウエアを診断対象とすることによっ
て、内部データに表れない数値制御装置のハード部分の
状態を診断することができる。
【0013】本発明の数値制御装置の状態診断装置の一
形態は、診断ソフトを格納した外部メモリを備え、この
診断ソフトは数値制御装置の内部データに基づいて数値
制御装置の状態を診断する機能を備え、外部メモリを数
値制御装置に信号授受可能に接続することによって診断
ソフトを動作させて、内部データに基づいて状態診断を
行うものである。
【0014】本発明の上記の形態の状態診断装置によれ
ば、外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続す
ると、外部メモリ内の診断ソフトが動作を開始し、数値
制御装置内の内部データにアクセスして、この内部デー
タに対して状態診断を行う。従って、数値制御装置の動
作、不動作に係わらず状態診断を行うことができ、又、
数値制御装置のリセットや電源の再投入を要しなため、
診断対象時のデータ状態について診断することができる
(請求項1に対応)。
【0015】本発明の数値制御装置の他の状態診断装置
は、診断ソフトを格納した外部メモリを備え、この診断
ソフトは数値制御装置の内部データを外部メモリに転送
し記憶する機能を備え、外部メモリを数値制御装置に信
号授受可能に接続することによって診断ソフトを動作さ
せて内部データの転送と記憶を行うものである。
【0016】本発明の上記の他の形態の状態診断装置に
よれば、外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接
続すると、外部メモリ内の診断ソフトが動作を開始し、
数値制御装置内の内部データにアクセスして、この内部
データを外部メモリに転送する。外部メモリは転送され
た内部データを記憶する。
【0017】これによれば、数値制御装置の動作、不動
作に係わらず内部データの取り出しを行うことができ、
又、数値制御装置のリセットや電源の再投入を要しなた
め、診断対象時の内部データを取り出すことができる
(請求項2に対応)。
【0018】本発明の数値制御装置の別の形態の状態診
断装置は、診断ソフトを格納した外部メモリを備え、こ
の診断ソフトは数値制御装置のハードウエアを診断する
機能を備え、外部メモリを数値制御装置に信号授受可能
に接続することによって診断ソフトを動作させて、ハー
ドウエアの状態診断を行うものである。
【0019】本発明の上記の別の形態の状態診断装置に
よれば、外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接
続すると、外部メモリ内の診断ソフトが動作を開始し、
数値制御装置内のハードウエアにアクセスして、このハ
ードウエア対して状態診断を行う。従って、数値制御装
置の動作、不動作に係わらず状態診断を行うことがで
き、又、数値制御装置のリセットや電源の再投入を要し
ないため、診断対象時のデータ状態について診断するこ
とができる(請求項3に対応)。
【0020】本発明の数値制御装置のさらに他の形態の
状態診断装置は、診断ソフトを格納した外部メモリを備
え、この診断ソフトは数値制御装置のハードウエアのデ
ータを外部メモリに転送し記憶する機能を備え、外部メ
モリを数値制御装置に信号授受可能に接続することによ
って診断ソフトを動作させ、ハードウエアの状態を表す
データの転送と記憶を行うものである。
【0021】本発明の上記の他の状態診断装置によれ
ば、外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続す
ると、外部メモリ内の診断ソフトが動作を開始し、数値
制御装置内のハードウエアにアクセスして、このハード
ウエアの状態を外部メモリに転送する。外部メモリは転
送されたデータを記憶する。
【0022】これによれば、数値制御装置の動作、不動
作に係わらず内部データの取り出しを行うことができ、
又、数値制御装置のリセットや電源の再投入を要しない
ため、診断対象時の内部データを取り出すことができる
(請求項4に対応)。
【0023】本発明の数値制御装置のさらに別の形態の
状態診断装置は、診断ソフトによって、外部メモリ内に
転送し記憶した、内部データやハードウエアのデータ等
の記憶データを解析装置で解析するものであり、本発明
の上記の別の状態診断装置によれば、診断ソフトによる
データ解析よりも詳細な解析を行うことができる(請求
項5に対応)。
【0024】本発明の数値制御装置の状態診断装置にお
いて、外部メモリは、メモリカードや、信号線を介して
数値制御装置と接続される別体の記憶装置を用いること
ができる(請求項6,7に対応)。
【0025】又、本発明では、上記数値制御装置の状態
診断装置の機能を実現させるためのプロセッサをプロセ
ッサ読取り可能な記憶媒体に記憶させることができ、こ
の記憶媒体の態様は、数値制御装置内のプロセッサと信
号授受可能とし、数値制御装置の内部データに基づいて
数値制御装置の状態を診断する機能、数値制御装置の内
部データを外部メモリに転送し記憶する機能、数値制御
装置のハードウエアを診断する機能、数値制御装置のハ
ードウエアのデータを外部メモリに転送し記憶する機能
の少なくとも一つの機能を実現させるためのプログラム
を記憶したプロセッサ読取り可能な記憶媒体である(請
求項8に対応)。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の形態の構
成例について、図1は本発明の数値制御装置の状態診断
装置を実施する一実施例の数値制御装置10の構成を示
すブロック図である。プロセッサ11は制御装置10を
全体的に制御するプロセッサであり、バス21を介し
て、ROM12に格納されたシステムプログラムを読み
出し、このシステムプログラムに従って、制御装置10
を全体的に制御する。RAM13には一時的な計算デー
タや表示データ及びCRT/MDIユニット70を介し
てオペレータが入力した各種データ等が格納される。C
OMSメモリ14は図示しないバッテリでバックアップ
され、制御装置10の電源がオフされても記憶状態が保
持される不揮発性メモリとして構成され、インターフェ
イス15を介して読み込まれた加工プログラムやCRT
/MDIユニット70を介して入力された加工プログラ
ム等が記憶されるようになっている。又、ROM12に
は、加工プログラムの作成及び編集のために必要とされ
る編集モードの処理や自動運転のための再生モードの処
理を実施するための各種のシステムプログラムがあらか
じめ書き込まれている。
【0027】インターフェイス15は制御装置10に接
続可能な外部機器のためのインターフェイスであり、入
出力手段や外部記憶装置等の外部機器72が接続され
る。入出力手段や外部記憶装置等からは加工プログラム
等が読み込まれ、又、制御装置10内で編集された加工
プログラムを入出力手段や外部記憶装置に出力すること
ができる。
【0028】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16は、制御装置10内に内蔵されたシーケン
スプログラムで加工機械側の補助装置、例えば、工具交
換用のロボットハンドといったアクチュエータを制御す
る。例えば、加工プログラムで指令されたM機能、S機
能、及びT機能に従って、これらシーケンスプログラム
によって補助装置側で必要な信号に変換し、I/Oユニ
ット17から補助装置側に出力される。この出力信号に
より各種アクチュエータ等の補助装置が作動する。又、
工作機械本体や補助装置側のリミットスイッチ及び工作
機械本体に配備された操作盤の各種スイッチ等の信号を
受け、必要な処理の後プロセッサ11に渡す。
【0029】工作機械各軸の現在位置、アラーム、パラ
メータ、及び画像データ等の画像信号はCRT/MDI
ユニット70に送られ、そのディスプレイに表示され
る。CRT/MDIユニット70はディスプレイやキー
ボード等に備えた指導データ入力装置であり、インター
フェイス18はCRT/MDIユニット70のキーボー
ドからデータを受けてプロセッサ11に渡す。インター
フェイス19は手動パルス発生器71に接続され、手動
パルス発生器71からのパルスを受ける。手動パルス発
生器71は工作機械本体の操作盤に実装され、手動操作
に基づく分配パルスによる各軸制御で工作機械の可動部
を精密に位置決めするために使用される。
【0030】軸制御回路30〜34はプロセッサ11か
らの各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアン
プ40〜44に出力する。サーボアンプ40〜44はこ
の指令を受けて、工作機械各軸のサーボモータ50〜5
4を駆動する。この場合、サーボモータ50,51,5
2の各々はテーブル移動用の直線移動軸X,Y,Zの駆
動に用いられ、又、サーボモータ53,54はロータリ
ヘッドにおける第1の回転軸B,第2の回転軸Cの駆動
に用いられる。各軸のサーボモータ50〜54には位置
検出用のパルスコーダが内蔵されており、このパルスコ
ーダからの位置信号がパルス列としてフィードバックさ
れる。場合によっては、位置検出器としてリニアスケー
ルを用いることができる。又、このパルス列をF/V
(周波数/電圧)変換することにより、速度信号を生成
することができる。図1では、これらの位置信号のフィ
ードバック及び速度フィードバックの説明は省略してい
る。
【0031】スピンドル制御回路60は工作機械への主
軸回転指令を受け、スピンドルアンプ61にスピンドル
速度指令を出力する。スピンドルアンプ61はこのスピ
ンドル速度指令を受けて、工作機械に主軸モータ62を
指令された切削回転速度で回転させる。主軸モータ62
には歯車あるいはベルト等でポジションコーダ63が接
続され、該ポジションコーダ63が主軸の回転に同期し
て帰還パルスを出力し、その帰還パルスはインターフェ
イス20を経由してプロセッサ11によって読み取られ
る。
【0032】図2は、本発明の数値制御装置の状態診断
装置の概要を説明するための概略ブロック図である。図
2において、数値制御装置10,10’は前記図1で示
した数値制御装置を概略的に示しており、本発明の状態
診断装置の一部を構成する外部メモリ1,1’は本発明
の診断ソフトを格納する記憶手段であり、解析装置6は
外部メモリ1,1’に転送し記憶した数値制御装置のデ
ータを解析する装置である。本発明の状態診断装置は、
外部メモリ、及び数値制御装置内において、外部メモリ
内に備える状態診断のためのソフトウエアを実施するに
要する構成要素によって構成される。
【0033】数値制御装置10,10’において、加工
ソフト3,3’は数値制御装置が実行する加工プログラ
ム等を表しており、CMOS14等の内部メモリに格納
される。内部データ4,4’は数値制御装置の実行状態
を表すデータであり、加工プログラム中の実施中のプロ
グラム名、実施中の指令ステップ、実施中のシーケン
ス、現在位置、入出信号等のデータであり、RAM13
等の内部メモリに格納にされる。又、ハードウエア5
A,5B,・・・,5N,5A’,5B’,・・・,5
N’はバス21に接続される前記内部メモリ以外の各種
構成要素を表しており、例えば、制御回路やインターフ
ェイスである。
【0034】外部メモリ1は、本発明の状態診断装置の
一部を構成し、数値制御装置10に直接接続してデータ
の授受を行うことができる記憶手段であり、メモリカー
ドを用いることができる。メモリカードの外部メモリ1
を使用する場合には、数値制御装置10側には該外部メ
モリ1を接続するためのスロット2が設けられる。又、
外部メモリ1’は、同様に本発明の状態診断装置の一部
を構成し、数値制御装置10にケーブル7等の信号線を
介して接続しデータの授受を行うことができる記憶手段
であり、別体の記憶装置を用いることができる。別体の
記憶装置を使用する場合には、数値制御装置10側には
ケーブル7を接続するためのコネクタ2’が設けられ
る。なお、外部メモリと数値制御装置との接続は、信号
授受が可能な任意の手段を用いることができる。
【0035】又、外部メモリ1,1’と解析装置6との
接続は、前記と同様にスロットやコネクタ、あるいはそ
の他の信号授受が可能な任意の手段を用いることができ
る。
【0036】以下、外部メモリ1及び数値制御装置10
について説明する。外部メモリ1は、診断ソフト、及び
数値制御装置から読み取ったデータを格納するメモリ領
域を備える。診断ソフトは、数値制御装置の状態を診断
するソフト、数値制御装置からデータを外部メモリに転
送し記憶するソフト、数値制御装置の表示装置を駆動す
るソフト、及び診断ソフト全体を制御するソフトを備え
る。数値制御装置の状態を診断するソフトは、RAM1
3等の内部メモリにアクセスして格納されている内部デ
ータ4を読み出し、読み出した内部データ4を調べるこ
とによって、数値制御装置10の動作状態を診断するプ
ログラム、及びハードウエア5A,5B,・・・,5N
にアクセスし、各ハードウエアを調べることによって、
数値制御装置10の動作状態を診断するプログラムを備
えている。
【0037】内部データ4内には、加工プログラム中の
実施中のプログラム名、実施中の指令ステップ、実施中
のシーケンス、現在位置、入出信号等のデータ等の数値
制御装置10の実行状態を表すデータが記憶されてお
り、数値制御装置の状態を診断するソフトで内部データ
を診断することによって、内部データ4に反映される数
値制御装置10の実行状態を調べることができる。又、
数値制御装置の状態を診断するソフトでハードウエア5
A,5B,・・・,5Nを診断することによって、内部
データ4に反映されない数値制御装置10の実行状態を
調べることができる。
【0038】又、数値制御装置からデータを外部メモリ
に転送し記憶するソフトは、内部データ4及びハードウ
エア5A,5B,・・・,5Nからデータを外部メモリ
1内の記憶領域に転送し記憶する。外部メモリ1内に記
憶されたデータは、解析装置6において、より詳細なデ
ータ解析を行うことができる。
【0039】又、表示のためのソフトは、診断ソフトに
よる診断状況や診断結果を、接続している数値制御装置
の表示装置に表示させるためのものである。
【0040】外部メモリ1の診断ソフトは、外部メモリ
1を数値制御装置10のスロット2に接続することによ
って動作を開始し、数値制御装置10の動作に係わら
ず、数値制御装置10内の内部データ4及びハードウエ
ア5A,5B,・・・,5Nにアクセスしてデータを読
み取ることにより行うことができる。また、診断ソフト
内に、表示のためのソフトを設け、数値制御装置10の
表示装置に、診断結果や診断ソフトの動作状況を表示す
ることができる。
【0041】次に、図3の本発明の数値制御装置の状態
診断装置を説明するためのフローチャートを用い、図2
の外部メモリ1及び数値制御装置10を例にして説明す
る。
【0042】図3のフローチャートにおいて、本発明の
数値制御装置の状態診断装置は、数値制御装置10側の
電源については正常であることを前提とし、数値制御装
置10の電源側に異常がある場合には(ステップS
1)、数値制御装置10の電源を検査する(ステップS
2)。なお、数値制御装置10の電源異常は、例えば、
数値制御装置10の表示装置の表示状態を観察すること
によって診断することができる。
【0043】数値制御装置10の状態診断を開始するに
は、はじめに外部メモリ1を数値制御装置10のスロッ
ト2に差し込んで接続し、数値制御装置10との間で信
号の授受が可能な状態とする。外部メモリ1は数値制御
装置10と接続されたことをを検出し、この接続に基づ
いて診断ソフトを動作させ、数値制御装置10の診断を
開始する。状態診断装置は、この外部メモリ1を数値制
御装置10に接続することによって構成される。ここ
で、診断ソフトを実施するプロセッサは、外部メモリ1
側に設けたプロセッサとすることも、あるいは数値制御
装置10側にあるプロセッサとすることもでき、このプ
ロセッサを含んだ構成により状態診断装置は構成され
る。
【0044】診断ソフトは、はじめにRAM13等の数
値制御装置10の内部状態を帰還している内部メモリに
アクセスを行い(ステップS4)、内部メモリに格納さ
れている内部データ4を読み出す(ステップS5)。診
断ソフトは、この読み出した内部データ4に基づいて数
値制御装置10の状態診断を行う。診断ソフトは、通常
の数値制御装置に共通する事項及び診断対象の数値制御
装置10に個別に対応する事項について、診断項目、診
断内容、及び診断の判定基準等をあらかじめ設定してお
く(ステップS6)。
【0045】ステップS6の状態診断に基づいて、診断
した内部データに異常データが含まれているかいないか
の判定を行う(ステップS7)。ステップS7の判定に
おいて、内部データに異常データが含まれていないと判
定される場合には、その状態ないし判定結果を数値制御
装置10に表示する(ステップS7)。この表示内容に
基づいて、内部データのデータ解析の必要性を判定し、
データ解析が不要である場合には、ステップS4に戻
り、数値制御装置10の内部データの診断を続ける(ス
テップS8)。一方、ステップS8で内部データのデー
タ解析が必要である場合には、その内部データを外部メ
モリ1内の記憶領域内に転送し記憶する(ステップS
9)。
【0046】外部メモリ1に記憶した内部データをさら
に詳細の解析する場合には、数値制御装置10に接続し
ている外部メモリ1を取り外し(ステップS17)、取
り外した外部メモリ1を解析装置6に接続して(ステッ
プS18)、解析装置6において外部メモリ1内に記憶
されているデータを解析する(ステップS19)。
【0047】ステップS7の判定において、内部データ
に異常データが含まれていると判定される場合には、そ
の内部データを外部メモリ1内の記憶領域内に転送し記
憶し(ステップS10)、その状態ないし判定結果を数
値制御装置10に表示する(ステップS11)。この表
示内容に基づいて、数値制御装置10のハードウエアの
診断が必要であるか否かの判定を行う(ステップS1
2)。
【0048】ステップS12の判定において、ハードウ
エアの診断が不要である場合には、前記したステップS
17〜19によって、数値制御装置10に接続している
外部メモリ1を取り外して解析装置6に接続し、解析装
置6で内部データの解析を行う。
【0049】一方、ステップS12の判定において、ハ
ードウエアの診断が必要な場合には、診断ソフトは数値
制御装置10が備えるハードウエア5に診断指令を送り
(ステップS13)、ハードウエア5から外部メモリ1
にデータを転送し記憶する(ステップS14)。上記ス
テップS13,14の処理を、数値制御装置10が備え
る全ハードウエア5A,5B,・・・,5Nに対して行
い(ステップS15)、全ハードウエアのデータの記憶
が完了した後、数値制御装置10の表示装置に終了した
ことを表示する(ステップS16)。
【0050】数値制御装置10に記憶した内部データ及
びハードウエアのデータは、前記したステップS17〜
19によって、数値制御装置10に接続している外部メ
モリ1を取り外して解析装置6に接続し、解析装置6で
内部データの解析を行う。上記処理フローによって、数
値制御装置10の状態を診断することができる。
【0051】図4は本発明の数値制御装置の状態診断装
置の一実施形態である。複数個の数値制御装置10A,
10B,・・・,10Mの状態を診断する場合、本発明
の状態診断装置によれば1つの外部メモリ1によって、
全数値制御装置の診断を行うことができる。数値制御装
置10Aを診断する場合には、外部メモリ1を数値制御
装置10Aに接続することによって診断ソフトを動作
し、数値制御装置10Aの内部データやハードウエアの
診断及びデータの転送、記憶を行う。又、数値制御装置
10Bを診断する場合には、外部メモリ1を数値制御装
置10Bに接続することによって診断ソフトを動作し、
数値制御装置10Bの内部データやハードウエアの診断
及びデータの転送、記憶を行う。他の数値制御装置につ
いても、同様にして同じ外部メモリ1を用いて診断を行
う。これによって、各数値制御装置に診断のためのソフ
トを内蔵することなく、診断ソフトを備えた一つの外部
メモリ1によって全数値制御装置の診断を行うことがで
きる。
【0052】前記説明では、外部メモリとして、メモリ
カードを用いた構成を例としているが、図1に示すよう
に、ケーブル7等の信号線を介して接続する別体の記憶
装置を用いて、同様の効果を奏することができる。
【0053】上記したように、本発明の状態診断装置に
よれば、数値制御装置の状態診断の内容や範囲が従来よ
り拡大することができ、より有効な状態診断を行うこと
ができる。又、本発明の状態診断装置では、数値制御装
置が動作しないような故障が発生した場合にでも、外部
メモリが備える診断ソフトを用いるため、数値制御装置
のリセットや電源の再投入によるデータ変化を起こすこ
となく、故障発生時等の診断を行いたい時点での数値制
御装置の状態診断を行うことができる。
【0054】又、本発明の状態診断装置では、診断ソフ
トを外部メモリ側に備えるため、診断対象の数値制御装
置が複数ある場合でも、各数値制御装置毎のメモリ領域
やプログラム処理を必要とせず、コスト上昇を抑えるこ
とができる。
【0055】又、本発明の状態診断装置は、内部データ
に表れない数値制御装置のハードウエアの状態診断につ
いても行うことができる。
【0056】さらに、本発明の状態診断装置は、数値制
御装置の状態を表すデータを外部に取り出すことができ
るため、より詳細なデータ解析を行うことができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の数値制御
装置の状態診断装置によれば、数値制御装置の状態診断
の内容や範囲を拡大し、より有効な状態診断を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値制御装置の状態診断装置の構成例
を説明するための概略図である。
【図2】本発明の数値制御装置の状態診断装置の概要を
説明するための概略ブロック図である。
【図3】本発明の数値制御装置の状態診断装置を説明す
るためのフローチャートである。
【図4】本発明の数値制御装置の状態診断装置の一実施
形態である。
【符号の説明】
1,1’ 外部メモリ 2 スロット 2’ コネクタ 3,3’ 加工ソフト 4,4’ 内部データ 5,5’ ハードウエア 6 分析装置 7 ケーブル 10,10’ 数値制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断ソフトを格納した外部メモリを備
    え、該外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続
    することにより診断ソフトを動作させ、該診断ソフトは
    数値制御装置の内部データに基づいて数値制御装置の状
    態を診断する機能を備える数値制御装置の状態診断装
    置。
  2. 【請求項2】 診断ソフトを格納した外部メモリを備
    え、該外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続
    することにより診断ソフトを動作させ、該診断ソフトは
    数値制御装置の内部データを外部メモリに転送し記憶す
    る機能を備える数値制御装置の状態診断装置。
  3. 【請求項3】 診断ソフトを格納した外部メモリを備
    え、該外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続
    することにより診断ソフトを動作させ、該診断ソフトは
    数値制御装置のハードウエアを診断する機能を備える数
    値制御装置の状態診断装置。
  4. 【請求項4】 診断ソフトを格納した外部メモリを備
    え、該外部メモリを数値制御装置に信号授受可能に接続
    することにより診断ソフトを動作させ、該診断ソフトは
    数値制御装置のハードウエアのデータを外部メモリに転
    送し記憶する機能を備える数値制御装置の状態診断装
    置。
  5. 【請求項5】 前記外部メモリ内に転送し記憶した記憶
    データを、解析装置で解析する請求項2,又は4記載の
    数値制御装置の状態診断装置。
  6. 【請求項6】 前記外部メモリは、メモリカードである
    請求項1,2,3,4,又は5記載の数値制御装置の状
    態診断装置。
  7. 【請求項7】 前記外部メモリは、信号線を介して数値
    制御装置と接続される別体の記憶装置である請求項1,
    2,3,4,又は5記載の数値制御装置の状態診断装
    置。
  8. 【請求項8】 数値制御装置内のプロセッサと信号授受
    可能とし、数値制御装置の内部データに基づいて数値制
    御装置の状態を診断する機能、数値制御装置の内部デー
    タを外部メモリに転送し記憶する機能、数値制御装置の
    ハードウエアを診断する機能、数値制御装置のハードウ
    エアのデータを外部メモリに転送し記憶する機能の少な
    くとも一つの機能を実現させるためのプログラムを記憶
    したプロセッサ読取り可能な記憶媒体。
JP31773197A 1997-11-05 1997-11-05 数値制御装置の状態診断装置 Pending JPH11143523A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017120669A (ja) * 2010-09-23 2017-07-06 フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド プロセス制御システム内のデバイスと通信するための方法、有形の製品、及びプロセス制御システム内のフィールドデバイスと通信するための装置
US10227438B2 (en) 2013-12-06 2019-03-12 Lg Chem, Ltd. Block copolymer

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