JPH1114322A - 電子モアレ測定方法及びそれを用いた測定装置 - Google Patents

電子モアレ測定方法及びそれを用いた測定装置

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JPH1114322A
JPH1114322A JP17906997A JP17906997A JPH1114322A JP H1114322 A JPH1114322 A JP H1114322A JP 17906997 A JP17906997 A JP 17906997A JP 17906997 A JP17906997 A JP 17906997A JP H1114322 A JPH1114322 A JP H1114322A
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moiré
filter
carrier
measurement
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JP17906997A
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Seiichi Kamiya
誠一 神谷
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子モアレ縞を用いて光学部品の面形状や屈
折率の分布等を測定する際に好適な電子モアレ測定方法
及びそれを用いた測定装置を得ること。 【解決手段】 干渉計で得られた被測定物の光波面情報
を含んだ測定画像と電子的手段により作成した参照格子
画像とからモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて、
該被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モア
レ測定方法において、該測定画像の水平方向の空間周波
数分布を検出し、該空間周波数分布から被測定物の光波
面情報の位相分布と分離可能な高い空間周波数であるキ
ャリア周波数を求め、該キャリア周波数を基にして該参
照格子画像を作成すると共に、該モアレ縞からキャリア
を除去する役割を持つローパスフィルターのカットオフ
周波数を該キャリア周波数を基に可変させること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子モアレ測定方法
及びそれを用いた測定装置に関し、特に干渉計を用いて
光学部品(被測定物)の面形状や材質の屈折率の分布等
を測定する技術に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】干渉計は光の干渉現象を利用して光の波
面形状を干渉縞のパターンとして検知するものであり、
レンズやミラー等の光学部品の面形状を精密に測定した
り、ガラスの材質の屈折率分布を精密に測定する測定装
置として、広い分野で使用されている。
【0003】特に、最近では干渉計で得られる干渉縞の
パターンを画素ごとの位相情報として数値化することに
より、非常に精密な測定が可能になっている。
【0004】干渉縞パターンを位相情報として数値化す
る手法のひとつとして、特開平5−306916号公報
に開示されたような電子モアレ法がある。
【0005】図6は同公報で開示されている電子モアレ
装置における信号処理法の要部概略図である。
【0006】同図において1は干渉縞画像(測定画像)
の入力手段であるCCDカメラ、2はレベルクランプ器
であり、CCDカメラ1から入力される測定画像の信号
レベルを検出している。3はバイアス・オフセット器で
あり、測定画像の信号を調整している。8(8a,8
b,8c)は各々1画面分の参照格子画像を記憶するフ
レームメモリ(画像メモリ)、10a,10b,10c
は乗算器であり、CCDカメラ1側とフレームメモリ8
側からの2つの画像間の乗算を行っている。
【0007】11(11a,11b,11c)はローパ
スフィルターであり、画像中の空間周波数の高いものを
除去し、低いものだけを通過させる特性を持っている。
30a,30bは画像信号を−1倍する符号反転器、3
1a,31bは2つの画像間の加算を行う加算器、14
は加算器30a,30bからの2つの画像間を除算後に
アークタンジェントの演算するアークタンジェント非線
形演算器、15は位相データを連続的につなぐ役割を果
たす位相つなぎである。
【0008】例えば後述する図2の干渉計で発生させた
干渉縞は、参照面を傾けることにより、故意に多数の縞
を生じさせた上で、適当なレンズを用いてCCDカメラ
1にて撮像されて、1画面分の測定画像が抽出される。
【0009】一方画像メモリ8a,8b,8cにはあら
かじめ多数の縞の画像に相当する情報を書き込んであ
る。ただし、各画像メモリ8a,8b,8cの情報は、
縞の初期位相がそれぞれπ/4、3π/4、5 π/4となってお
り、位相が90°ずつずれている。CCDカメラ1で撮
像した測定画像は画像メモリ8a,8b,8cに書き込
まれている参照格子画像とそれぞれ乗算器10a,10
b,10cで画像間の乗算演算がおこなわれる。
【0010】この演算により空間周波数の低い一種のモ
アレ縞が発生するが、このモアレ縞は測定画像の縞の曲
がり具合を表わしている。したがって、ローパスフィル
ター11a,11b,11cにてキャリアである多数の
縞の信号をカットすれば、干渉計で参照面を傾けないで
粗く干渉縞を出した状態と等価な画像が得られる。
【0011】このとき基準としている画像メモリ8a,
8b,8cの画像中の縞の初期位相が先述したようにπ
/4、3π/4、5 π/4ずれているために、ローパスフィルタ
ー11a,11b,11cを通って得られた粗く干渉縞
を出した状態に相当する画像も初期位相がπ/4、3 π/
4、5 π/4ずれている。求めたい干渉縞の位相分布をφ
(x,y) とすればローパスフィルター11a,11b,1
1cを通ったそれぞれの画像は S1(x,y) =Cos (φ(x,y)+ π/4 )=(-Sinφ(x,y)+Cos φ(x,y))/ √2 …(1) S2(x,y) =Cos (φ(x,y)+3 π/4) =(-Sinφ(x,y)-Cos φ(x,y))/ √2 …(2) S3(x,y) =Cos (φ(x,y)+5 π/4) =(+Sinφ(x,y)-Cos φ(x,y))/ √2 …(3) と表わされるから、 (S3-S2)/(S1-S2) =Sinφ(x,y) / Cosφ(x,y) = Tan φ(x,y) ‥‥ (4) φ(x,y) = Tan-1((S3-S2)/(S1-S2)) ‥‥ (5) の演算を行うことにより位相分布φ(x,y) が計算出来
る。
【0012】したがって、(4) 、(5) 式の演算を符号反
転器30a,30b、加算器31a,31b、アークタ
ンジェント非線形演算器14で行い、各画素ごとに求め
られた位相データは位相つなぎ15で面の位相分布とし
て変換される。
【0013】本方式は1枚の干渉縞原画像(測定画像)
から位相分布が求まるため、測定中の機械振動、空気揺
らぎなどに強い、という特徴をもっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子モアレ測定
装置では、参照格子画像をあらかじめ作成しておく必要
がある。
【0015】この為、未知の光波面情報の被測定物を測
定する際、最適なキャリア周波数はわからないため適当
な参照格子画像及びフィルター定数を使用することにな
る。そのため被測定物の光波面情報に一部でもキャリア
周波数に近い情報が含まれていた場合、光波面情報とキ
ャリア周波数との識別が困難になり、キャリア周波数成
分のみならず光波面情報もフィルターでカットされ、正
確な測定が行えないという問題点があった。したがって
未知の形状の被測定物を測定する場合には、あらかじめ
最適となる参照格子画像を作成しておくのが困難とな
る。
【0016】このように電子モアレ法を利用して被測定
物の面情報を測定する場合には参照格子画像及びフィル
ター定数は常に同一のものを使用できるのではなく、被
測定物の形状によって変えていく必要がある。
【0017】この他、電子モアレ測定装置を利用して、
例えば非球面レンズのヌルテスト測定を行う場合、キャ
リアの空間周波数はCOS波状の一定のものを使用する
のではなく、測定エリア内でも場所により空間周波数の
異なるキャリア(すなわち非球面情報をのせたキャリ
ア)を使用することになる。この為、非球面量の大きい
レンズ面を測定する場合、キャリアの空間周波数帯域も
非球面量に応じて広くなる。
【0018】計算機上で発生させたモアレ縞のキャリア
はフィルターによって除去されるが、従来の電子モアレ
測定装置では、測定エリア内でフィルター特性を可変さ
せて使用することはなかった。そのため非球面量が大き
くなると(すなわちキャリアの空間周波数が広帯域に分
布している)、キャリアを完全に除去できずに位相進
み、位相遅れ等の影響を受けてしまう。すなわち従来の
電子モアレ測定装置では、非球面レンズのヌルテストを
行う場合、測定結果にキャリア除去による誤差要因が含
まれてしまうという問題点があった。
【0019】第1発明は、被測定物の光波面情報を含ん
だ測定画像と参照格子画像からモアレ縞を発生させ、被
測定物の光波面情報の位相分布を測定する際に、最適な
参照格子画像及びフィルター定数を設定して、常に最適
な条件で電子的に作成したモアレ縞より位相の高精度な
測定(算出)を可能とし、また、未知の光波面情報の被
測定物については適当な参照格子画像を使わざるを得な
い状況を改善し、最適な参照格子画像を作成することが
でき、高精度に位相を測定することができる電子モアレ
測定方法及びそれを用いた測定装置の提供を目的とす
る。
【0020】第2発明は、被測定物の光波面情報を含ん
だ測定画像と参照格子画像からモアレ縞を発生させ、被
測定物の光波面情報の位相分布を測定する際に、キャリ
アの空間周波数が測定エリア内で異なっても、ピクセル
ごとに位相進み,位相遅れなしに最適なキャリア除去が
実行できるようにして、ヌルレンズなしで非球面ヌルテ
ストが実現でき、また誤差要因を減少させたことにより
高精度な測定が実現できる電子モアレ測定方法及びそれ
を用いた測定装置の提供を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の電子モアレ測定
方法は、 (1-1) 干渉計で得られた被測定物の光波面情報を含んだ
測定画像と電子的手段により作成した参照格子画像とか
らモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて、該被測定
物の光波面情報の位相分布を測定する電子モアレ測定方
法において、該測定画像の水平方向の空間周波数分布を
検出し、該空間周波数分布から被測定物の光波面情報の
位相分布と分離可能な高い空間周波数であるキャリア周
波数を求め、該キャリア周波数を基にして該参照格子画
像を作成すると共に、該モアレ縞からキャリアを除去す
る役割を持つローパスフィルターのカットオフ周波数を
該キャリア周波数を基に可変させることを特徴としてい
る。
【0022】特に、(1-1-1) 前記測定画像の水平方向の
空間周波数分布はFFT演算により検出していることを
特徴としている。
【0023】(1-2) 干渉計で得られた被測定物の光波面
情報を含んだ測定画像と電子的手段によって作成した参
照格子画像からモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用い
て被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モア
レ測定方法において、該モアレ縞を複数のブロックに分
割し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する役割を持
つローパスフィルターの特性を各ブロック毎に変え、該
複数のブロックで求めた該モアレ縞からキャリア成分を
除去した画像演算結果を合成して、一面のモアレ縞を作
成することを特徴としている。
【0024】特に、(1-2-1) 前記モアレ縞を複数のブロ
ックに分割し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する
役割をもつローパスフィルターの特性を各ブロックごと
に変えて被測定物の光波面情報の位相分布を測定する
際、各ブロックをピクセル単位とし、あらかじめ各ピク
セルごとにキャリア除去に最適なフィルター定数を算出
し、各ピクセルごとにフィルター定数を設定し直すこ
と。を特徴とする請求項5の電子モアレ測定方法。
【0025】(1-2-2) 前記モアレ縞を複数のブロックに
分割し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する役割を
もつローパスフィルターの特性を各ブロックごとに変え
て被測定物の光波面情報の位相分布測定する際、フィル
ター定数の設定を変えて複数の画像演算結果を作成し、
該複数の画像演算結果のうちキャリア成分が除去されて
いるエリアのみをそれぞれ抜き出し、抜き出した複数の
エリアを合成して一面のモアレ縞を作成すること。
【0026】(1-2-3) 前記フィルター定数は、被測定物
の光波面情報の設計値を基に算出すること。 等を特徴としている。
【0027】本発明の電子モアレ測定装置は、 (2-1) 干渉計で得られた被測定物の光波面情報を含んだ
測定画像と電子的手段によって作成した参照格子画像か
らモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて該被測定物
の光波面情報の位相分布を測定する電子モアレ測定装置
において、該測定画像の水平方向の空間周波数分布を検
出し、該空間周波数分布から被測定物の光波面情報の位
相分布と分離可能な高い空間周波数であるキャリア周波
数を求めるキャリア周波数演算手段、キャリア周波数を
基にして参照格子画像を作成する参照格子画像作成手
段、該キャリア周波数を基にしてフィルター定数を設定
するフィルター定数設定手段、そしてフィルター定数に
よってカットオフ周波数を可変出来るフィルター手段と
を用いて該モアレ縞より被測定物の光波面情報の位相分
布を測定することを特徴としている。
【0028】特に、(2-1-1) 前記測定画像の水平方向の
空間周波数はFFTアナライザを使用して検出している
こと。
【0029】(2-2) 干渉計で得られた被測定物の光波面
情報を含んだ測定画像と電子的手段により作成した参照
格子画像とからモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用い
て該被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モ
アレ測定装置において、あらかじめ該被測定物の光波面
情報の設計値を利用して該参照格子画像を作成する参照
格子画像作成手段、該被測定物の光波面情報の設計値か
らキャリア除去に最適なフィルター定数をピクセルごと
に算出して格納しておくフィルター定数用フレームメモ
リ、該フィルター定数用フレームメモリに格納している
フィルター定数を必要時にローパスフィルターへ転送す
る役割を持つフィルター定数設定手段、該フィルター定
数によってフィルター特性を可変出来るローパスフィル
ター手段とを用いて、該モアレ縞より被測定物の光波面
情報の位相分布を測定することを特徴としている。
【0030】特に、(2-2-1) 前記フィルター定数設定手
段によってフィルター特性を変えて演算した複数の画像
演算結果を格納するフレームメモリと、該フレームメモ
リに格納されている複数の画像演算結果からキャリア成
分が除去されているエリアをそれぞれ抜き出して一面の
モアレ縞を作成する画像合成手段とを有することを特徴
としている。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は本発明(第1発明)の実施
形態1の要部構成図、図2は干渉縞画像(測定画像)を
発生させる干渉計の要部概略図である。本実施形態が図
6に示した従来の装置と大きく異なる点は、 ・CCDカメラ1で取り込んだ測定画像を乗算器10へ
転送する経路の途中にスイッチ4 を設け、スイッチ4 の
選択により測定画像をシンクセパレータ5もしくは測定
画像用フレームメモリ8dへ転送出来るようにした点。
【0032】・シンクセパレータ5で測定画像の信号成
分のみ取り出し、FFTアナライザ6で空間周波数分布
(キャリア周波数)を求め、それを基に参照格子画像作
成手段7で参照格子画像を作成し、また同時にフィルタ
ー定数設定手段9でフィルター定数をローパスフィルタ
ー11a,11b,11cに設定できるようにした点。
である。
【0033】次に図6の説明と一部重複するが本発明の
構成の特徴について説明する。
【0034】図1において、1は干渉縞画像(測定画
像)の入力手段であり、CCDカメラより成っている。
2はレベルクランプ器であり、CCDカメラ1から入力
される測定画像の信号レベルを検出している。3 はバイ
アス・オフセット器であり、レベル・クランプ器2から
の測定画像の信号を調整している。
【0035】4はスイッチであり、バイアス・オフセッ
ト器3からの測定画像の転送先を切り替えている。5は
シンクセパレータであり、入力された測定画像の信号を
信号成分と同期成分に分けている。
【0036】なおここでは信号成分のみ取り出して使っ
ている。6はキャリア周波数演算手段の一要素を構成す
るFFTアナライザであり、シンクセパレータ5から入
力される信号の周波数分布を検出している。7は参照格
子画像作成手段であり、FFTアナライザ6からの情報
(キャリア周波数)を元に参照格子画像を作成してい
る。
【0037】8a,8b,8cは各々フレームメモリで
あり、1画面分の参照格子画像を記憶している。8dは
フレームメモリであり、CCDカメラ1から取り込んだ
測定画像をスイッチ4を介して記憶している。9はフィ
ルター定数設定手段であり、FFTアナライザ6からの
情報(キャリア周波数)を元にローパスフィルター11
a,11b,11cのフィルター定数を設定している。
【0038】ここでフィルター定数設定手段9とローパ
スフィルターはカットオフ周波数を可変とするフィルタ
ー手段の一要素を構成している。10a,10b,10
cは乗算器であり、フレームメモリ8dからの測定画像
とフレームメモリ8a,8b,8cからの参照格子画像
との2つの画像間の乗算を行っている。
【0039】ローパスフィルター11a,11b,11
cは入力されてくる画像中の空間周波数の高いものを除
去し、低いものだけを通過させる特性を持っている。1
2a,12bは減算器であり、ローパスフィルター11
a,11b,11cからの2つの画像間を減算してい
る。
【0040】13は除算器であり、2つの画像を除算し
ている。14はアークタンジェント非線形演算器であ
り、入力されてくる信号のアークタンジェントを演算し
ている。15は位相つなぎであり、位相データを連続的
につなぐ役割を果たしている。16aは電子的に作成し
たモアレ縞、所謂電子モアレのアライメント用モニタで
あり、ここではローパスフィルター11aからの出力信
号を表示している。
【0041】尚、ここでは各要素1〜6まではアナログ
で処理されているが、各要素7〜15まではすべて1台
の計算機上に構成され、デジタル処理を行っている。
【0042】また図2に示す干渉縞画像を発生させるた
めの干渉計の構成について説明する。
【0043】図2に於いて、17は光源であり可干渉性
の光束を放射するレーザから成っている。18はビーム
エキスパンダであり、レーザ17から入射する光束径を
拡大させて射出している。19は偏光ビームスプリッタ
ーであり、入射光束の偏光状態に応じて反射または透過
させている。20a,20bは各々λ/4板であり、偏
光ビームスプリッター19からの直線偏光を円偏光に変
換している。21aはコリメーターレンズであり、入射
光束を集光し後述する被測定物22に入射させている。
【0044】22は凹面形状の被測定物であり、ここで
は面22aの面形状を計測している。23は参照平面ミ
ラーであり、参照光波を作り出している。20cは45
゜方位の偏光板であり直交する2つの直線偏光成分を持
つ光波のうち、特定の偏光成分を抽出し干渉させてい
る。21bは集光レンズであり、偏光板20cを介した
干渉光波をCCDカメラ1に取りこませる役割を行って
いる。
【0045】16bはモニターであり、CCDカメラ1
で取り込んだ干渉縞画像を表示している。ここではCC
Dカメラ1は、被測定物22の光波面情報を含んだ干渉
縞画像(測定画像)を検出し、図1のレベルクランプ器
2及びモニター16bへ出力している。尚、CCDカメ
ラ1は図3に示したCCDカメラ1と同一のものであ
る。
【0046】まず本実施形態における干渉縞画像の発生
方法と検出方法について説明する。図2に示すレーザ1
7から出射した光束はビームエキスパンダ18で光束を
拡大された後、偏光ビームスプリッタ19で直線偏光の
反射光と透過光に分けられる。
【0047】反射光はλ/4板20aを通ることで直線
偏光から円偏光へ変わり、基準となる球面波を作り出す
コリメータレンズ21aを介して被測定物22の面22
aへ入射し、測定光波となって反射する。この測定光波
は、被測定物22の面22aの面形状情報を持つ。
【0048】反射した測定光波は元の光路を戻り、再び
通るλ/4板20aで往きと比べて90゜回転した直線
偏光となって、偏光ビームスプリッタ19で今度は透過
する。もう一方の偏光ビームスプリッター19からの透
過光は、λ/4板20bを通って直線偏光から円偏光へ
変って参照平面ミラー23に入射し、参照光波となって
反射する。反射した参照光波は、再び通るλ/4板20
bで往きと比べて90゜回転した直線偏光となり、偏光
ビームスプリッタ19で今度は反射する。
【0049】偏光ビームスプリッタ19で測定光波と参
照光波が重なり合い、45゜方位の偏光板20cを通る
ことで干渉光波としている。この干渉光波は集光レンズ
21bを介してCCDカメラ1で撮像され、モニター1
6bで干渉縞(干渉縞画像)の様子を観察している。
【0050】通常の電子モアレ測定装置では、参照平面
ミラー23をわずかに傾けて故意に多数の縞を生じさせ
た干渉縞をCCDカメラ1で撮像して、測定画像として
取り込んでいる。
【0051】次にCCDカメラ1で得られた測定画像に
合わせた最適な参照格子画像の作成方法について説明す
る。モニター16bを見ながら、干渉縞にキャリアをの
せない状態(多数の縞を出さない)で、なるべくヌル
(縞模様が全面白一色)になるように被測定物22及び
参照平面ミラー23を動かし、干渉縞を調整する。この
ときコリメータレンズ21aが作り出す波面と被測定物
22の面22aがほとんど一致していればモニター16
bにはヌルに近い状態で観察され、かけ離れていれば多
数の縞が観察されることになる。
【0052】例えば被測定物22が球面レンズなら縞は
ヌルに近い状態で、非球面レンズなら多数の縞が観察さ
れることになる。このような状態をCCDカメラ1で測
定画像として撮影する。測定画像はレベルクランプ器2
で信号レベルを検出され、バイアス,オフセット器3で
一定レベルの出力に調整される。その後a側に設定して
あるスイッチ4を通ると、測定画像はシンクセパレータ
5に取り込まれる。
【0053】ここでは測定画像を信号成分と同期成分に
分離し、信号成分のみ取り出してFFTアナライザ6に
転送する。CCDカメラ1からの画像取り込み方法は、
水平方向にスキャンした後、垂直方向に一段ずれてまた
水平方向にスキャンする。
【0054】したがってFFTアナライザ6では測定画
像の水平方向における空間周波数を時間的な周波数とし
て検出していることになる。
【0055】ここで、ある一定のしきい値αを越える周
波数成分の内、最も高周波な周波数fm を求める。すな
わち被測定物の光波面情報に置き換えれば、水平方向で
最も急峻な変化量を検出していることになる。最も高周
波な周波数fm の値は、この後、参照格子画像作成手段
7に入力される。参照格子画像作成手段7はルックアッ
プテーブルを持っており、あらかじめ次のような情報を
書き込んでおく。
【0056】測定画像の光波面情報を示す空間周波数と
参照格子画像作成手段9で使用されるキャリア周波数f
の関係は、光波面情報に影響を与えないようにお互いの
周波数成分がかけ離れており、後述するローパスフィル
ター11a,11b,11cによってキャリア周波数の
成分はすべて除去され、かつ測定画像の光波面情報を示
す空間周波数は何ら影響を受けることがないように設定
する必要がある。
【0057】そのため最も高周波な周波数fm とその時
に最適となる参照格子画像のキャリア周波数f(空間的
なもの)の関係を経験的に求め、ルックアップテーブル
に書き込んでおく。したがって測定画像に含まれる最も
高周波な周波数fm が検出されれば瞬時に最適なキャリ
ア周波数fが求まる。参照格子画像作成手段7ではこの
キャリア周波数fをもち、かつ初期位相がπ/4, 3π/
4, 5π/4 と90°ずつ異なるCOS波状の格子模様を
作成し、フレームメモリ8a,8b,8cにそれぞれに
書き込む。
【0058】また同時にFFTアナライザ6で検出され
た最も高周波な周波数fm はフィルター定数設定手段9
にも伝えられる。フィルター定数設定手段9もルックア
ップテーブルを持っており、あらかじめ参照格子画像の
キャリア周波数f、すなわちモアレ縞のキャリア周波数
に最適なローパスフィルター定数を経験的に求めてお
き、このルックアップテーブルに書き込んでおく。した
がって最も高周波な周波数fm が伝われば瞬時に最適な
ローパスフィルター定数が求まる。このローパスフィル
ター定数はローパスフィルター11a、11b、11c
に送られ、カットオフ周波数を決めるパラメータにな
る。
【0059】このようにして測定画像に合わせた最適な
参照格子画像が作成され、またフィルター定数が設定さ
れることになる。
【0060】次に本実施形態における電子モアレを用い
た位相の測定方法について述べる。図に示す干渉計にお
いて、参照平面ミラー23を傾け、故意に多数の縞(キ
ャリア)が水平方向(すなわち縦縞)に生じているのを
モニター16bで確認する。このときスイッチ4はb側
にしておけば、CCDカメラ1で撮影され、レベルクラ
ンプ器2及びバイアス,オフセット調整器3で一定レベ
ルの出力にされた測定画像は、フレームメモリ8dに書
き込まれる。
【0061】フレームメモリ8dに書き込まれた測定画
像及びフレームメモリ8aに書き込まれたψ=π/4の
参照格子画像は乗算器10aで乗算演算される。この演
算により空間周波数の低い一種のモアレ縞がキャリアと
共に発生する。したがって、ローパスフィルター11a
にてキャリアである多数の縞の成分のみをカットすれ
ば、電子モアレにより発生させた空間周波数の低いモア
レ縞のみモニター16aで観察される。
【0062】したがってこの時、確認できる画像は、通
常の干渉計で確認できるキャリアのない干渉縞の状態と
等価になる。但し、最初に取り込んだ測定画像のキャリ
アは、参照格子画像のキャリアの空間周波数と一致して
いないため、観察されるモアレ縞には幾つかの縞が確認
できる場合がある。その時はモニター16aを見ながら
被測定物22もしくは参照平面ミラー23を動かし、な
るべくヌルになるように合わせ込みを行えばよい。この
時のモアレ縞は、被測定画像の縞の曲がり具合を表わし
ていることになる。
【0063】同様にしてフレームメモリ8dに書き込ま
れた測定画像及びフレームメモリ8bに書き込まれたψ
=3π/4の参照格子画像は乗算器10bで乗算演算さ
れ、ローパスフィルター11bでキャリアのみカットさ
れる。尚ここでは測定画像のキャリアの合わせ込みはす
でに終わっているので、被測定物22及び参照平面ミラ
ー23を動かす必要はない。同じくフレームメモリ8d
に書き込まれた測定画像及びフレームメモリ8cに書き
込まれたのψ=5π/4の参照格子画像は乗算器10c
で乗算演算され、ローパスフィルター11cでキャリア
のみカットされる。
【0064】フレームメモリ8a,8b,8cに書き込
まれた参照格子画像は、先述したように初期位相がそれ
ぞれπ/4,3π/4,5π/4と90°ずつずれてい
るために、ローパスフィルター11a,11b,11c
を通って得られたモアレ縞の画像も初期位相がπ/4,
3π/4,5π/4と90°ずつずれている。
【0065】求めたい干渉縞の位相分布をφ(x,y) とす
ればそれぞれの画像は前述した(1)〜(3) 式と同様に表
わされるから、前述した(4) ,(5) 式と同様の演算を行
うことにより位相分布φ(x,y) が計算出来る。
【0066】(1),(2),(3) 式の演算は、それぞれ図1の
乗算器10aとローパスフィルター11a,乗算器10
bとローパスフィルター11b,乗算器10cとローパ
スフィルター11cで行い、(4)式の演算を減算器12
a,12b,除算器13で行い、 (5)式の演算をアーク
タンジェント非線形演算器14で、その後位相つなぎ1
5によって位相分布を得られることになる。
【0067】このように本実施形態は、電子モアレ法の
長所である1枚の干渉縞原画像から位相分布が求められ
るので測定中の機械振動、空気揺らぎなどに強いという
特徴がある。
【0068】また測定画像の空間周波数を検出して最適
なキャリア周波数を求め、そのキャリア周波数を基に参
照格子画像及びフィルター定数を設定できるようにし
た。そのため被測定物の光波面情報が未知であっても、
その被測定物に合わせた最適なキャリア周波数を設定し
て電子モアレを作成し、フィルターでは被測定物の光波
面情報を欠損することなく、キャリアのみ確実に除去で
きるようになる。したがって干渉計を用いて光学部品の
形状や屈折率の分布を測定する際、本実施形態の電子モ
アレ測定方法を用いれば常に最適な条件となり、高精度
な測定ができる。
【0069】図3は本発明(第2発明)の実施形態2の
要部構成図である。本実施形態が図6に示した従来の装
置と大きく異なる点は、 ・被測定物の光波面情報の設計値を用いて参照格子画像
8a,8b,8cを作成する点。
【0070】・フィルター定数設定手段9は被測定物の
光波面情報の設計値からキャリア除去に最適なフィルタ
ー定数をピクセルごとに計算してフレームメモリ8eに
格納しておき、必要時にフィルター定数をローパスフィ
ルターへ転送する点。
【0071】・ローパスフィルター11a,11b,1
1cはフィルター定数設定手段9から送られてくるフィ
ルター定数によってその特性を可変できる点。である。
【0072】次に図1の説明と一部重複するが本実施形
態の構成の特徴について説明する。
【0073】図3において、1は干渉縞画像(測定入
力)の入力手段でありCCDカメラより成っている。2
はレベルクランプ器であり、CCDカメラ1から入力さ
れる測定画像の信号レベルを検出している。3はバイア
ス・オフセット器であり、測定画像の信号を調整してい
る。8dはフレームメモリであり、CCDカメラ1から
取り込んだ測定画像を記憶している。8a,8b,8c
は参照格子画像を記憶するフレームメモリである。
【0074】7は参照格子画像作成手段であり、被測定
物の光波面情報の設計値を元にキャリア周波数を算出し
て参照格子画像を作成している。9はフィルター定数設
定手段であり、被測定物の光波面情報の設計値を基に各
ピクセル毎に最適なフィルター定数を算出してフレーム
メモリ8eに書き込み、必要なときにフィルター定数を
後述するローパスフィルター11a,11b,11cに
設定している。10a,10b,10cは乗算器であ
り、測定画像と参照格子画像の2つの画像間の乗算を行
っている。11a,11b,11cはローパスフィルタ
ーであり、入力されてくる画像中の空間周波数の高いも
のを除去し、低いものだけを通過させる特性を持ってい
る。
【0075】12a,12bは減算器であり、ローパス
フィルターからの2つの画像間を減算している。13は
除算器であり、2つの画像を除算している。14はアー
クタンジェントの演算をするアークタンジェント非線形
演算器、15は位相つなぎであり、位相データを連続的
につなぐ役割を果たしている。16aは電子的に作成し
たモアレ縞のアライメント用モニタであり、ローパスフ
ィルター11aからの出力を表示する。尚、ここではア
ナログ処理は各要素1及び16aのみで他はすべて1台
の計算機上に構成され、デジタル処理を行っている。
【0076】本実施形態において干渉縞画像を発生させ
る為の干渉計の構成は図2と同じであり、又干渉縞画像
の検出方法も図2と同じである。
【0077】次に本実施形態における参照格子画像の作
成について述べる。
【0078】電子モアレ測定装置では、被測定物の光波
面情報を考慮してキャリアを決定する必要がある。例え
ば被測定物22が球面レンズでコリメータレンズ21a
が作り出す光波面情報と被測定物22の面22aの面形
状情報がほぼ一致する場合、測定エリア全体で同一の空
間周波数のキャリアを使用する。したがってあらかじめ
計算機上で水平方向がCOS波状になる参照格子画像を
作成しておけばよい。ただしこの時、キャリアの空間周
波数と被測定物22の光波面情報の空間周波数がかけ離
れていないと後にローパスフィルターでキャリア成分の
みを除去できなくなる。
【0079】また被測定物22が非球面レンズの場合
は、水平方向にCOS波状となるキャリアに、被測定物
の非球面情報を加えておく必要がある。したがって参照
格子画像は、測定エリア内で空間周波数の異なるキャリ
アを使用する。
【0080】図3の参照格子画像作成手段7において、
被測定物22の光波面情報の設計値すなわち非球面量設
計値に水平方向にCOS波状となる空間周波数のキャリ
アをのせて参照格子画像を作成する。
【0081】先に述べたように、この時キャリアの空間
周波数及び被測定物22の光波面情報の差の空間周波数
がかけ離れていないと後にフィルターでキャリア成分を
除去できなくなる。COS波状のキャリアの空間周波数
をどのくらいにするかは被測定物22の非球面量から経
験的に求めておけばよい。尚、この時初期位相がπ/4,
3π/4 , 5π/4 と90°ずつ異なるCOS波状のキ
ャリアに、被測定物の非球面情報をそれぞれ加えて3枚
の参照格子画像を作成し、フレームメモリ8a、8b、
8cにそれぞれに書き込んでおく。
【0082】次にフィルター定数の設定について述べ
る。あらかじめCOS波状のキャリアの空間周波数とフ
ィルターによるキャリア除去の関係は経験的に求めてお
く。すなわちキャリアの空間周波数によって最適となる
フィルター定数を把握しておき、フィルター定数設定手
段9ではキャリアの空間周波数によって最適なフィルタ
ー定数をすぐに設定できるようにしておく。キャリアの
空間周波数は被測定物22の光波面情報設計値からあら
かじめ求めているので、測定エリア全域で各ピクセル毎
に最適なフィルター定数を前もって算出できることにな
る。この結果をフレームメモリ8eに書き込んでおく。
【0083】次に本実施形態における測定画像の取り込
みについて述べる。図2においてコリメータレンズ21
aが作り出す光波面情報と被測定物22の面22aの面
形状情報の差は干渉縞として確認できるが、被測定物2
2が非球面の時は、非球面量が干渉縞として確認され
る。
【0084】このように非球面情報を持つ干渉縞は測定
画像としてCCDカメラ1から取り込まれ、レベルクラ
ンプ器2で信号レベルを検出され、バイアス,オフセッ
ト器3で一定レベルの出力に調整される。その後フレー
ムメモリ8dに書き込まれる。フレームメモリ8dに書
き込まれた測定画像及びフレームメモリ8aに書き込ま
れたψ=π/4の参照格子画像は乗算器10aで乗算演
算される。この演算により空間周波数の低い一種のモア
レ縞がキャリアと共に発生する。
【0085】したがって、ローパスフィルター11aに
てキャリアである多数の縞の成分のみカットすれば、電
子モアレにより発生させた空間周波数の低いモアレ縞の
みモニター16aで観察される。尚、CCDカメラ1で
測定画像を取り込んだ後、パイプライン画像処理もしく
は並列画像処理を行うことで、リアルタイムで空間周波
数の低いモアレ縞のみ観察できる。
【0086】従来の電子モアレの測定では、このとき測
定エリア内全域で同一のフィルター特性を用いていた。
そのため非球面量が大きい場合(すなわちキャリアが広
帯域に分布している場合)、フィルターによる位相進
み,位相遅れなしにキャリアを完全に除去して、光波面
情報を検出するのは困難であった。
【0087】そこで、あらかじめ測定エリア全域で各ピ
クセル毎にキャリア除去に最適なフィルター定数を前も
って算出し、フレームメモリ8eに書き込んである。し
たがって乗算結果は各ピクセル毎にキャリア除去に最適
なフィルター特性を設定してフィルターをかけることが
できる。したがってキャリアの空間周波数が測定エリア
内で異なっても、位相進み,位相遅れなしにキャリアを
完全に除去することができるようになる。
【0088】このようにして電子モアレを用いた演算か
ら空間周波数の低いモアレ縞のみ抽出できる。但し、最
初に取り込んだ測定画像のキャリアは、参照格子画像の
キャリアの空間周波数と完全に一致していないため、観
察されるモアレ縞には幾つかの縞が確認できる場合があ
る。その時はモニター16aを見ながら被測定物22も
しくは参照平面ミラー22を動かし、なるべくヌルにな
るように合わせ込みを行い、測定画像を取り直せばよ
い。
【0089】この時確認できるモアレ縞は、被測定物の
光波面情報設計値すなわち非球面量設計値からのずれを
示すことになる。したがって非球面ヌルテスト測定を行
っていることになる。
【0090】同様にしてフレームメモリ8dに書き込ま
れた測定画像及びフレームメモリ8bに書き込まれたψ
=3π/4の参照格子画像は乗算器8bで乗算演算さ
れ、ローパスフィルター11bでキャリアのみカットさ
れる。尚ここでは測定画像のキャリアの合わせ込みはす
でに終わっているので、被測定物22及び参照平面ミラ
ー23を動かす必要はない。
【0091】同じくフレームメモリ8dに書き込まれた
測定画像及びフレームメモリ8cに書き込まれたのψ=
5π/4の参照格子画像は乗算器10cで乗算演算さ
れ、ローパスフィルター11cでキャリアのみカットさ
れる。
【0092】フレームメモリ8a,8b,8cに書き込
まれた参照格子画像は、先述したように初期位相がそれ
ぞれπ/4,3π/4,5π/4と90°ずつずれてい
るために、ローパスフィルター11a,11b,11c
を通って得られたモアレ縞の画像も初期位相がπ/4,
3π/4,5π/4と90°ずつずれている。
【0093】求めたい干渉縞の位相分布をφ(x,y) とす
ればそれぞれの画像は前述した(1)〜(3) 式と同様に表
わされるから、前述の(4),(5) 式と同様の演算を行うこ
とにより位相分布が計算出来る。
【0094】(1),(2),(3) 式の演算は、それぞれ図3の
乗算器10aとローパスフィルター11a,乗算器10
bとローパスフィルター11b,乗算器10cとローパ
スフィルター11cで行い、 (4)式の演算を減算器12
a,12b、除算器13で行い、(5) 式の演算をアーク
タンジェント非線形演算器14で、その後、位相つなぎ
15によって位相分布を得られることになる。
【0095】このように本実施形態は、電子モアレ測定
方法の長所である1枚の干渉縞原画像から位相分布が求
められるので測定中の機械振動、空気揺らぎなどに強い
という特徴がある。また被測定物が非球面レンズのよう
に、キャリアの空間周波数が測定エリア内で異なってい
ても各ピクセル毎にフィルター特性を変えられるように
しているため、完全なキャリア除去が行われるととも
に、フィルター部での位相進み、位相遅れが原因となる
誤差要因を除くことができ、高精度な測定を実現するこ
とができる。
【0096】図4は本発明の実施形態3の要部概略図で
ある。本実施形態における干渉計は図2に示す構成と同
じである。図4の本実施形態の構成は図3の実施形態2
とほとんど重複しているので異なっているところについ
てのみ説明する。
【0097】図4において、24はフィルター定数設定
手段であり、被測定物の光波面情報設計値を基に、共通
のフィルター定数を設定できるピクセルをブロック別に
分けておき、後で各ブロックごとの形状とフィルター定
数をフィルターへ指令する役割を持つ。25a〜 25
fはフレームメモリであり、ここではこのうちフレーム
メモリ25a,25c,25e及びフレームメモリ25
b,25d,25fはそれぞれ共通フィルター定数を使
用した時の演算結果である。26a,26b,26cは
画像合成手段であり、それぞれフレームメモリ25aと
25b,フレームメモリ25cと25d,及びフレーム
メモリ25eと25fに格納されている演算結果を合成
して一面の電子モアレ演算結果として復元させる役割を
持つ。
【0098】次に本実施形態における電子モアレ測定方
法について、被測定物22が非球面レンズの場合を例に
して説明する。まず参照格子画像の作成について述べ
る。
【0099】図4の参照格子画像作成手段7において、
被測定物の光波面情報設計値すなわち非球面量設計値に
水平方向にCOS波状となる空間周波数のキャリアをの
せて参照格子画像を作成する。この時、キャリアの空間
周波数及び被測定物の光波面情報の空間周波数がかけ離
れていないと後にフィルターでキャリア成分を除去でき
なくなる。COS波状のキャリアの空間周波数をどのく
らいにするかは被測定物の非球面量から経験的に求めて
おけばよい。
【0100】尚、この時初期位相がπ/4, 3π/4, 5π
/4 と90°ずつ異なるCOS波状のキャリアに、被測
定物の非球面情報をそれぞれ加えて3枚の参照格子画像
を作成し、フレームメモリ8a,8b,8cにそれぞれ
に書き込んでおく。
【0101】次にフィルター定数の設定について述べ
る。
【0102】あらかじめCOS波状のキャリアの空間周
波数とフィルターによるキャリア除去の関係は経験的に
求めておく。すなわちキャリアの空間周波数によって最
適となるフィルター定数を把握しておく。フィルター定
数設定手段24では、被測定物の光波面情報設計値を基
に、共通のフィルター定数を設定できるピクセルをブロ
ック別に分けておき、後で各ブロックごとの形状とフィ
ルター定数をフィルターへ指令する役割を持つ。算出し
たブロック毎のフィルター定数はフレームメモリ8eに
書き込んでおく。ここでは図5に示すように、2つのブ
ロックに分け、フィルター定数をF1 ,F2 としてい
る。
【0103】次に測定方法について述べる。
【0104】コリメータレンズ21が作り出す光波面情
報と被測定物22の面22aの面形状情報の差は干渉縞
として確認できるが、被測定物が非球面の時は、非球面
量が干渉縞として確認される。このように非球面情報を
持つ干渉縞は測定画像としてCCDカメラ1から取り込
み、レベルクランプ器2で信号レベルを検出され、バイ
アス,オフセット器3で一定レベルの出力に調整され
る。
【0105】その後フレームメモリ8dに書き込まれ
る。フレームメモリ8dに書き込まれた測定画像及びフ
レームメモリ8aに書き込まれたψ=π/4の参照格子
画像は乗算器10aで乗算演算される。この演算により
空間周波数の低い一種のモアレ縞がキャリアと共に発生
する。したがって、ローパスフィルター11aにてキャ
リアである多数の縞の成分のみカットすれば、電子モア
レにより発生させた空間周波数の低いモアレ縞のみモニ
ター16aで観察される。
【0106】尚、CCDカメラ1で測定画像を取り込ん
だ後、パイプライン画像処理もしくは並列画像処理を行
うことで、リアルタイムで空間周波数の低いモアレ縞の
み観察できる。
【0107】しかし従来の電子モアレ測定方法では、こ
のとき測定エリア内全域で同一のフィルター特性を用い
ていた。そのため非球面量が大きい場合(すなわちキャ
リアが広帯域に分布している場合)、フィルターによる
位相進み、位相遅れなしにキャリア成分のみを完全に除
去して、光波面情報を検出するのは困難であった。
【0108】そこでここでは被測定物22の光波面情報
設計値を基に、共通のフィルター定数を設定できるピク
セルをブロック単位で分割し、各ブロックごとにフィル
ター特性を変えて測定するようにした。ただしここでは
ブロックごとにフィルター定数を設定するのではなく、
フィルター定数の設定を変えて複数の画像を作成し、作
成した画像の内、キャリアが除去されているエリアのみ
それぞれ抜き出し、一面の画像として合成させる方法を
採っている。
【0109】図4に示すように、乗算器10aの演算結
果はローパスフィルター11aに送られる。その際、フ
ィルター定数はフィルター定数設定手段24であらかじ
め算出されていたフィルター定数F1 及びF2 が使用さ
れる。まずフィルター定数F1 を設定し、フィルター通
過後の演算結果をフレームメモリ25aに書き込み、ま
たモニター16aでその時のモアレ縞の様子を確認す
る。
【0110】但し、最初に取り込んだ測定画像は、参照
格子画像のキャリアの空間周波数と完全に一致していな
いため、フィルター定数をF1に設定した時の有効エリ
ア内で観察されるモアレ縞は、幾つかの縞が確認できる
場合がある。その時はモニター16aに表示されている
演算結果を見ながら、被測定物22もしくは参照平面ミ
ラー23を動かし、ブロック分けした有効なエリア内の
演算結果がなるべくヌルになるように合わせ込みを行え
ばよい。尚、ここで観察される演算結果の内、有効エリ
ア外には残留しているキャリアが確認できる場合があ
る。
【0111】続いて同様にフィルター定数F2を設定
し、フィルター通過後の演算結果をフレームメモリ25
bに書き込んでおく。この後フレームメモリ25a,2
5bに書き込まれた演算結果の内、設定したフィルター
定数に対して有効なエリア内のみ抜き出してブロックと
し、画像合成手段26aで2つのブロックを合成して、
一面の電子モアレの演算結果を復元させることになる。
【0112】このようにして電子モアレを用いた演算か
ら空間周波数の低いモアレ縞のみ抽出できる。この時合
成して作り出された演算結果は、被測定物の光波面情報
設計値すなわち非球面量設計値からのずれを示すことに
なる。したがって非球面ヌルテスト測定を行っているこ
とになる。
【0113】同様にしてフレームメモリ8dに書き込ま
れた測定画像及びフレームメモリ8bに書き込まれたψ
=3π/4の参照格子画像は乗算器10bで乗算演算さ
れ、ローパスフィルター11bにフィルター定数をF1
に設定して演算した結果をフレームメモリ25cに、フ
ィルター定数をF2 に設定して演算した結果をフレーム
メモリ25dに書き込み、この後フレームメモリ25
c,25dに書き込まれた演算結果の内、設定したフィ
ルター定数に対して有効なエリア内のみ抜き出してブロ
ックとし、画像合成手段26bで2つのブロックを合成
して、一面の電子モアレの演算結果を復元させる。
【0114】同じくフレームメモリ8dに書き込まれた
測定画像及びフレームメモリ8cに書き込まれたのψ=
5π/4の参照格子画像は乗算器10cで乗算演算さ
れ、ローパスフィルター11cでフィルター定数をF1
に設定して演算した結果をフレームメモリ25eに、フ
ィルター定数をF2 に設定して演算した結果をフレーム
メモリ25fに書き込み、この後フレームメモリ25
e,25fに書き込まれた演算結果の内、設定したフィ
ルター定数に対して有効なエリア内のみ抜き出してブロ
ックとし、画像合成手段26cで2つのブロックを合成
して、一面の電子モアレ演算結果を復元させる。
【0115】フレームメモリ8a,8b,8cに書き込
まれた参照格子画像は、先述したように初期位相がそれ
ぞれπ/4,3π/4,5π/4と90°ずつずれてい
るために、ローパスフィルター11a,11b,11c
を通って得られたモアレ縞の画像も初期位相がπ/4,
3π/4,5π/4と90°ずつずれている。求めたい
干渉縞の位相分布をφ(x,y) とすればそれぞれの画像は
前述した(1) 〜(3) 式と同様に表わされるから、前述の
(4),(5) 式と同様の演算を行うことにより位相分布が計
算出来る。
【0116】(1),(2),(3) 式の演算は、それぞれ図4の
乗算器10aとローパスフィルター11a,乗算器10
bとローパスフィルター11b、乗算器10cとローパ
スフィルター11cで行っている。ここではこの計算を
2回ずつ行って二面の画像を作成し、作成した画像の
内、キャリアが除去されている有効なエリアのみ抜き出
してブロックとし、2つのブロックを合成して一面の電
子モアレ演算結果として復元している。この後、(4) 式
の演算を減算器12a,12b、除算器13で行い、
(5) 式の演算をアークタンジェント非線形演算器14
で、その後、位相つなぎ15によって位相分布を得られ
ることになる。
【0117】このように本実施形態は、被測定物の光波
面情報設計値を基に、測定エリア内で共通のフィルター
定数が設定可能なピクセルをブロック別に分け、各ブロ
ックごとにフィルター特性を変えてキャリア除去を行っ
ている。そのため測定時間をそれほど要せずに、ヌルレ
ンズなしで非球面ヌルテストが実現できる。また、フィ
ルター部での位相進み,位相遅れが影響して生じる誤差
要因を除くことができ、非球面レンズの高精度な形状計
測を実現できる。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば以上のように各要素を特
定することによって (a1)常に最適な条件で電子的に作成したモアレ縞より位
相の高精度な測定(算出)を可能とし、また、未知の光
波面情報の被測定物については適当な参照格子画像を使
わざるを得ない状況を改善し、最適な参照格子画像を作
成することができ、高精度に位相を測定することができ
る電子モアレ測定方法及びそれを用いた測定装置を達成
することができる。
【0119】(a2)キャリアの空間周波数が測定エリア内
で異なっても、ピクセルごとに位相進み,位相遅れなし
に最適なキャリア除去が実行できるようにして、ヌルレ
ンズなしで非球面ヌルテストが実現でき、また誤差要因
を減少させたことにより高精度な測定が実現できる電子
モアレ測定方法及びそれを用いた測定装置を達成するこ
とができる。
【0120】(a3)特に従来の電子モアレ測定装置では、
参照格子画像をあらかじめ作成しておく必要があった。
【0121】この為、未知の光波面情報の被測定物を測
定する際、最適なキャリア周波数は判らないため適当な
参照格子画像及びフィルター定数を使用していた。その
ため被測定物の光波面情報に一部でもキャリア周波数に
近い情報が含まれていた場合、キャリアのみならず光波
面情報もフィルターでカットされ、正確な測定が行えな
いという問題点があった。
【0122】これに対して第1発明では測定画像の空間
周波数を検出して最適なキャリア周波数を求め、そのキ
ャリア周波数を基に参照格子画像及びフィルター定数を
設定するようにしている為に被測定物の光波面情報に関
わらず、その被測定物に合わせた最適なキャリア周波数
を設定して電子モアレ縞を作成し、フィルターでは被測
定物に光波面情報を欠損することなく、キャリアのみ確
実に除去できるので干渉計を用いて光学部品の形状や屈
折率の分布を測定する際、常に最適な条件となり、高精
度な測定ができる。
【0123】(a4)又従来の電子モアレ測定装置では、計
算機上で発生させたモアレ縞のキャリア成分はフィルタ
ーが除去する役割を担っていたが、測定エリア全域で同
一のフィルター特性を用いていた。
【0124】例えば被測定物が非球面レンズの場合、キ
ャリアに非球面情報をのせているため、非球面量が大き
いとキャリアの空間周波数が広帯域に分布することにな
る。このようにキャリアの空間周波数帯域が広くなる
と、フィルターによる位相進み,位相遅れが生じて必ず
しも最適なキャリア除去が行えなくなり、誤差が含まれ
るという問題点があった。
【0125】これに対して第2発明によればあらかじめ
各ピクセルごとにキャリア除去に最適となるフィルター
定数を、被測定物の光波面情報の設計値から算出してお
り、各ピクセルごとにフィルター特性を可変できるよう
にしている。したがって被測定物が非球面レンズの場
合、キャリアの空間周波数は測定エリア内で異なるが、
ピクセルごとに最適なキャリア除去が実行される。
【0126】これにより、ヌルレンズなしで非球面ヌル
テストが実現でき、また誤差要因を減少させたより高精
度な測定が実現できる。又、このように干渉計を用いて
光学部品の形状や屈折率の分布を測定する際、キャリア
の空間周波数に分布を持つような非球面レンズに対して
もヌルテストを行う最適な環境で測定できるため、高精
度な測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】被測定物の面形状を干渉縞として検出するため
の干渉計構成図
【図3】本発明の実施形態2の要部概略図
【図4】本発明の実施形態3の要部概略図
【図5】本発明の実施形態3における画像合成の説明図
【図6】従来の電子モアレ測定装置の要部概略図
【符号の説明】
1 CCDカメラ 2 レベルクランプ器 3 バイアス,オフセット器 4 スイッチ 5 シンクレパレータ 6 FFTアナライザ 7 参照格子画像作成手段 8a,8b,8c フレームメモリ(参照格子画像
π/4,3π/4,5π/4) 8d フレームメモリ(測定画像) 9,24 フィルター定数設定手段 10a,10b,10c 乗算器 11a,11b,11c ローパスフィルタ 12 減算器 13 除算器 14 アークタンジェント非線形演算器 15 位相つなぎ 16a,16b モニター 17 レーザ 18 ビームエキスパンダ 19 偏光ビームスプリッタ 20a,20b λ/4板 20c 偏光板 21a コリメータレンズ 21b 集光レンズ 22 被測定物(凹面レンズ) 22a 被測定物の面形状 23 参照平面ミラー 25a〜25f フレームメモリ 26a〜26c 画像合成手段 30a,30b 符号反転器 31a,31b 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 21/45 G01N 21/45 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 干渉計で得られた被測定物の光波面情報
    を含んだ測定画像と電子的手段により作成した参照格子
    画像とからモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて、
    該被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モア
    レ測定方法において、該測定画像の水平方向の空間周波
    数分布を検出し、該空間周波数分布から被測定物の光波
    面情報の位相分布と分離可能な高い空間周波数であるキ
    ャリア周波数を求め、該キャリア周波数を基にして該参
    照格子画像を作成すると共に、該モアレ縞からキャリア
    を除去する役割を持つローパスフィルターのカットオフ
    周波数を該キャリア周波数を基に可変させることを特徴
    とする電子モアレ測定方法。
  2. 【請求項2】 前記測定画像の水平方向の空間周波数分
    布はFFT演算により検出していることを特徴とする請
    求項1の電子モアレ測定方法。
  3. 【請求項3】 干渉計で得られた被測定物の光波面情報
    を含んだ測定画像と電子的手段によって作成した参照格
    子画像からモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて該
    被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モアレ
    測定装置において、該測定画像の水平方向の空間周波数
    分布を検出し、該空間周波数分布から被測定物の光波面
    情報の位相分布と分離可能な高い空間周波数であるキャ
    リア周波数を求めるキャリア周波数演算手段、キャリア
    周波数を基にして参照格子画像を作成する参照格子画像
    作成手段、該キャリア周波数を基にしてフィルター定数
    を設定するフィルター定数設定手段、そしてフィルター
    定数によってカットオフ周波数を可変出来るフィルター
    手段とを用いて該モアレ縞より被測定物の光波面情報の
    位相分布を測定することを特徴とする電子モアレ測定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記測定画像の水平方向の空間周波数は
    FFTアナライザを使用して検出していることを特徴と
    する請求項3の電子モアレ測定装置。
  5. 【請求項5】 干渉計で得られた被測定物の光波面情報
    を含んだ測定画像と電子的手段によって作成した参照格
    子画像からモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて被
    測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モアレ測
    定方法において、該モアレ縞を複数のブロックに分割
    し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する役割を持つ
    ローパスフィルターの特性を各ブロック毎に変え、該複
    数のブロックで求めた該モアレ縞からキャリア成分を除
    去した画像演算結果を合成して、一面のモアレ縞を作成
    することを特徴とする電子モアレ測定方法。
  6. 【請求項6】 前記モアレ縞を複数のブロックに分割
    し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する役割をもつ
    ローパスフィルターの特性を各ブロックごとに変えて被
    測定物の光波面情報の位相分布を測定する際、各ブロッ
    クをピクセル単位とし、あらかじめ各ピクセルごとにキ
    ャリア除去に最適なフィルター定数を算出し、各ピクセ
    ルごとにフィルター定数を設定し直すことを特徴とする
    請求項5の電子モアレ測定方法。
  7. 【請求項7】 前記モアレ縞を複数のブロックに分割
    し、該モアレ縞からキャリア成分を除去する役割をもつ
    ローパスフィルターの特性を各ブロックごとに変えて被
    測定物の光波面情報の位相分布測定する際、フィルター
    定数の設定を変えて複数の画像演算結果を作成し、該複
    数の画像演算結果のうちキャリア成分が除去されている
    エリアのみをそれぞれ抜き出し、抜き出した複数のエリ
    アを合成して一面のモアレ縞を作成することを特徴とす
    る請求項5の電子モアレ測定方法。
  8. 【請求項8】 前記フィルター定数は、被測定物の光波
    面情報の設計値を基に算出することを特徴とする請求項
    6又は7の電子モアレ測定方法。
  9. 【請求項9】 干渉計で得られた被測定物の光波面情報
    を含んだ測定画像と電子的手段により作成した参照格子
    画像とからモアレ縞を発生させ、該モアレ縞を用いて該
    被測定物の光波面情報の位相分布を測定する電子モアレ
    測定装置において、あらかじめ該被測定物の光波面情報
    の設計値を利用して該参照格子画像を作成する参照格子
    画像作成手段、該被測定物の光波面情報の設計値からキ
    ャリア除去に最適なフィルター定数をピクセルごとに算
    出して格納しておくフィルター定数用フレームメモリ、
    該フィルター定数用フレームメモリに格納しているフィ
    ルター定数を必要時にローパスフィルターへ転送する役
    割を持つフィルター定数設定手段、該フィルター定数に
    よってフィルター特性を可変出来るローパスフィルター
    手段とを用いて、該モアレ縞より被測定物の光波面情報
    の位相分布を測定することを特徴とする電子モアレ測定
    装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルター定数設定手段によって
    フィルター特性を変えて演算した複数の画像演算結果を
    格納するフレームメモリと、該フレームメモリに格納さ
    れている複数の画像演算結果からキャリア成分が除去さ
    れているエリアをそれぞれ抜き出して一面のモアレ縞を
    作成する画像合成手段とを有することを特徴とする請求
    項9の電子モアレ測定装置。
JP17906997A 1997-06-19 1997-06-19 電子モアレ測定方法及びそれを用いた測定装置 Pending JPH1114322A (ja)

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Cited By (4)

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