JPH11142610A - マイクロレンズアレイ基板の製造方法 - Google Patents

マイクロレンズアレイ基板の製造方法

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JPH11142610A
JPH11142610A JP9314114A JP31411497A JPH11142610A JP H11142610 A JPH11142610 A JP H11142610A JP 9314114 A JP9314114 A JP 9314114A JP 31411497 A JP31411497 A JP 31411497A JP H11142610 A JPH11142610 A JP H11142610A
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JP
Japan
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glass substrate
microlens array
pattern
resist
manufacturing
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JP9314114A
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Shinichi Yotsuya
真一 四谷
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、実効開口率が大きく、かつ非点収差が
殆ど無い矩形の画素を持つマイクロレンズ基板を容易に
大量製造することが難しかった。 【解決手段】 ガラス基板上に円筒形凸レンズ状の樹脂
パターンを形成する工程と、該円筒形凸レンズ状の樹脂
パターンと前記ガラス基板の一部とをドライエッチング
により除去する工程とを2回繰り返す。また、ガラス基
板にマイクロレンズアレイを形成する方法においてガラ
ス基板上に円筒形凸レンズ状の樹脂パターンをレジスト
を用いて形成し、さらに、前記ガラス基板上に円筒形凸
レンズ状の樹脂パターンをレジストを用いて形成した
後、樹脂パターンとガラス基板の一部とをドライエッチ
ングにより除去する。これらガラス基板上に形成される
凸状樹脂パターンは長方形で、1回目に形成する凸状樹
脂パターンの長手方向に対し、2回目に形成する凸状樹
脂パターンの長手方向が直角に交わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズア
レイ基板の製造方法に関し、特に光集積回路、光ファイ
バーアレイの光結合器、固体撮像素子、電子複写機の光
学系、液晶表示装置等に用いられる微小なマイクロレン
ズが規則的に配列してなるマイクロレンズアレイの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロレンズアレイは、ファインオプ
ティクスその他の分野における重要な光学素子として、
今後ますます需要が高まる事が予想されている。以下、
代表的な需要の一つである液晶プロジェクターへの応用
例について説明する。
【0003】近年、液晶プロジェクターは、デジタル画
像を多人数で容易に観覧できる装置として脚光を浴びて
る。特にその装置の高精細化はすさまじく、VGA(6
40×480ドット)からSVGA(800×600)
そしてXGA(1024×768ドット)へと急速に進
化している。
【0004】ところが、液晶パネルの画素数を増やす
と、特にアクティブマトリックス型の液晶パネルでは画
素以外の部分の占める面積が相対的に大きくなり、これ
らの部分を覆うブラックマトリックスの面積が増大し、
その結果、表示に寄与する画素の面積が減少して表示素
子の開口率が低下してしまう。開口率の低下が生じる
と、画面が暗くなり、画像品位を低下させることにな
る。
【0005】このような、画素増大による開口率を低下
を防止する為に、液晶パネルの一方の面にマイクロレン
ズアレイを形成する事が、例えば、浜田 浩、船田 文
明:(“特集:進歩が著しい液晶プロジェクター;マイ
クロレンズアレイによる液晶プロジェクターの高輝度
化”);OplusE,8月号,90−94ページ(1
993年)等で提案されている。
【0006】ここで示されているマイクロレンズアレイ
は、各画素に対応したマイクロレンズを有し、従来ブラ
ックマトリックスによって遮光されていた光を画素内に
集光するものである。
【0007】このような、マイクロレンズの製造方法と
しては、特開平2−165933号公報の4欄の12行
目から5欄の6行目まで(以下、先行資料1とする。)
に示されるように、マイクロレンズ用透明樹脂層をフォ
トリソグラフィ工程によりパターニングし、熱溶融によ
り樹脂の表面張力の影響を受けて表面が滑らかな半球面
状を有する凸状の樹脂パターンが得られる。
【0008】また、特開平7−174903号公報の4
欄4行目から26行目まで(以下、先行資料2とす
る。)に示されるように、感光性樹脂をガラス基板上に
塗布、パターニング後、熱溶融により樹脂の表面張力に
より表面を滑らかな半球面状を有する凸状の樹脂パター
ンを形成し、ドライエッチングにより、その樹脂形状を
ガラスをエッチングすることにより転写する方法も提案
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行資
料1に示されたマイクロレンズアレイは、それらが樹脂
で構成されるため、耐熱、耐光性、機械的強度が弱いと
いう欠点を有する。
【0010】また、先行資料2に示されたマイクロレン
ズアレイは、ガラス基板そのものがレンズとなるので耐
熱、耐光性は良好である。しかし、実効開口率を最大に
する為にレンズの形状を画素と同じ寸法の矩形にする
と、感光性樹脂を溶融しレンズ形状になった時に、レン
ズ中心を通る各径方向によってレンズ面の曲率差が大き
くなり、非点収差が発生するために1点に集光できな
い。
【0011】例えば、図5(a)はレンズ形状が一辺の
寸法がaである正方形をしたマイクロレンズ体60の正
面図。図5(b)、(c)は図5(a)におけるP−P
線断面図及びQ−Q線断面図である。図5(b)よりレ
ンズの高さはHとする。ここで、辺方向の曲率半径をR
1、対角線方向の曲率半径をR2と置くと、これらを参
考にR1及びR2は幾何学計算より、 R1=(a2+4H2)/(8H) 式1 R2=(a2+2H2)/(4H) 式2 となる、従って、R1とR2の曲率半径の比は、 R1/R2=1−1/(2+4(H/a)2) 式3 となる。
【0012】例えば、矩形の一辺が25μm、レンズ高
さ5μmのマイクロレンズアレイを製造すると、R1/
R2の比は式3に代入して約0.54となる。
【0013】すなわち、R2の曲率はR1の約2倍とな
る。従って、焦点距離はR1はR2の約2倍となり、大
きく異なる事が分かる。
【0014】これらのことから解るように、単純に先行
資料1及び2のように矩形のマイクロレンズアレイ基板
を作るとかなり大きくなり、非点収差が発生する。
【0015】図6はこのような正方形のマイクロレンズ
の集光原理を説明する図である。このため図6の(a)
に示すように矩形のマイクロレンズ体60を通過した光
線は焦点距離f1及びf2に異なる2つの焦点をF1及
びF2を結びどちらの焦点においても図6の(b)
(c)に示すような特定の広がりを持った十字形状の焦
点になる。従って、マイクロレンズ体60を通過させて
もスポット光を得ることができないため、全ての投射光
をブラックマトリックスの小さな開口部を通過させるこ
とができない。従って、高精細化に伴って画素開口領域
が小さくなった場合、マイクロレンズアレイによる光の
有効利用を計ることができなくなる。
【0016】また、1枚のフォトマスクでレンズを形成
しているために、各々の矩形画素パターンをそのままレ
ジストパターン化する必要があり、特に画素の角部は光
の回り込みが多くどうしても丸くなるため、得られるレ
ジスト画素パターンは丸みを持った矩形になる。
【0017】従って、レンズパターン面積がその分少な
くなるため、レンズ部となる基板面積を90%を超える
事ができなかった。
【0018】本発明は上記従来の技術の欠点を鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、実効開口
率が大きく、且つレンズ面の曲率差が小さいマイクロレ
ンズアレイの製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロレンズ
アレイの製造方法は、ガラス基板上に円筒形凸レンズ状
の樹脂パターンを形成する工程と、該円筒形凸レンズ状
の樹脂パターンと前記ガラス基板の一部とをエッチング
により除去する工程とを2回繰り返す事を特徴としてい
る。
【0020】第2の発明としてガラス基板にマイクロレ
ンズアレイを製造する方法においてガラス基板上に円筒
形凸レンズ状の樹脂パターンをレジストを用いて形成
し、さらにこの上に、円筒形凸レンズ状の樹脂パターン
をレジストを用いて形成した後、各々の樹脂パターンと
前記ガラス基板の一部とをエッチングにより除去して製
造する事を特徴としている。
【0021】第3の発明として、前記ガラス基板上に形
成される凸状の前記樹脂パターンを形成するためのフォ
トマスクパターンは長方形であり、1回目に使用するフ
ォトマスクパターンの長手方向に対し、2回目に使用す
るフォトマスクパターンの長手方向が直角に交わってい
る事を特徴としている。
【0022】さらに第4の発明として前記ガラス基板上
に形成される凸状の前記樹脂パターンを形成するための
フォトマスクパターンの長方形の長い辺と短い辺の比は
2倍以上10000倍以下である事を特徴としている。
【0023】また、第5の発明として前記ガラス基板上
に形成される凸状の前記樹脂パターンを形成するための
フォトマスクパターンの個数は少なくとも2つ以上であ
り、その配列は長方形の長い辺同士を隣り合わせに配列
する事を特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に発明の実施の形態を図面を
用いて、詳細に説明する。
【0025】(実施例1)図1は本発明の第1のマイク
ロレンズアレイ基板の製造方法を説明する斜視図であ
る。この図に従って、画素サイズ33ミクロン角で横8
00個、縦600個の行列配置されたマイクロレンズア
レイ基板の製造方法を詳細に渡って説明する。
【0026】まず、ガラス基板10を洗浄しポジレジス
トをスピンコートする。本実施例では東京応化製OFP
R800粘度50cpを使用し、膜厚を2.0μmにし
た。もちろん、ネガレジストを使用してもかまわない
し、他のレジストを使用しても一行に差し支えない。
【0027】次に、このポジレジストを90℃に加熱し
たクリーンオーブン内で、20分間プレベークした後、
縮小投影露光機を用いて露光を行う。そして、このガラ
ス基板10を現像し、図1(a)に示すような長方形の
レジストパターン11を形成する。
【0028】図2は図1(a)に示す長方形のレジスト
パターン11を形成するために使用するフォトマスク2
3の概略図である。
【0029】このフォトマスク23中に示される長方形
パターン21の大きさは短い辺の長さは32.2μm長
い辺の長さは26.4ミリの長方形パターンであり、長
い辺どうしが0.8μmの隙間15を隔てて向かい合っ
ている。
【0030】この本パターンの最大の特徴は、フォトマ
スク23の隙間15が単純な直線のみで構成されている
ため、光の回折現象が理想的に少なくなり、パターン幅
を限界まで狭める事が出来る。
【0031】図2では省略されているが600本配列さ
れている。
【0032】以上、図2の説明として、実施例1の目的
である画素サイズ33ミクロン角で横800個、縦60
0個の行列配置されたマイクロレンズアレイ基板を製造
する事を例として長方形パターン21の寸法や本数の数
値を指定したが、この数値を変える事により、様々な画
素サイズや解像度に対応できる事は言うまでもない。
【0033】次に、このレジストを150℃程度の高温
に加熱したクリーンオーブン内で30分間ポストベーク
した。
【0034】この温度ではレジストパターン11は図1
(b)に示すように円筒形凸レンズ形状にリフローされ
る。
【0035】リフローによりレジストパターン11を隔
てた隙間15はレジストの流動化により0.2μmにま
で狭まった。
【0036】さらにこのガラス基板10上に形成したレ
ジストパターン11をマスクとして、ドライエッチング
する事により、レジストパターン11とガラス基板10
の一部を除去し、ガラス基板10上にレジストパターン
11の形状を転写する事により、ガラス製円筒形凸レン
ズ12をガラス基板10上に図1(c)のごとく形成し
た。
【0037】ドライエッチングに使用するガスとしては
CHF3を用いた。
【0038】本実施例では、CHF3を使用している
が、CF4、C26、C38等に代表されるふっ素系ガ
ス、またはCl2等の塩素系のガス、または、それらを
含む混合ガスを使用してもなんら差し支えない。
【0039】そして、ガス流量を100sccm、圧力
を100mTorr、RF出力を400Wにする事によ
り、ガラスのエッチングレートを毎分0.2μm、レジ
ストとガラスのエッチングレートの比が1:2という結
果を得た。
【0040】上記条件により、20分間ガラス基板10
をエッチングし、レジストパターン11の形状をガラス
基板上に転写した。すると、高さ4μm、短い辺の長さ
が32.8μm、隙間15が0.2μm、長い辺の長さ
が26.8mmのガラス製円筒形凸レンズ12がガラス
基板10上に形成できた。
【0041】さらに、前記ガラス基板10上に東京応化
製OFPR800粘度50cpのポジレジストをスピン
コートし、膜厚を2.0μmにした。もちろん、ネガレ
ジストを使用してもかまわないし、他のレジストを使用
しても一行に差し支えない。
【0042】次に、このポジレジストを90℃に加熱し
たクリーンオーブン内で、20分間プレベークした後、
縮小投影露光機を用いて露光を行なった。そしてこのガ
ラス基板10のレジストを現像し、図1(d)に示すよ
うな長方形のレジストパターン13を形成する。
【0043】図3は図1(d)に示す長方形のレジスト
パターン11を形成するために使用するフォトマスク3
3の概略図である。
【0044】このフォトマスク中に示される長方形パタ
ーン31の大きさは短い辺の長さは32.2μm長い辺
の長さは19.8ミリの長方形パターンであり、長い辺
どうしが0.8μmの隙間16を隔てて向かい合ってい
る。
【0045】この本パターンの最大の特徴は、フォトマ
スクの隙間16が単純な直線のみで構成されているた
め、光の回折現象によるパターン変形に少なくなり、パ
ターン幅を限界まで狭める事が出来る。
【0046】図3では省略されているが800本配列さ
れており、これらの長方形パタ−ン31の長手方向は図
2の長方形パターン21の長手方向と直交している。
【0047】以上、図3の説明として、実施例1の目的
である画素サイズ26ミクロン角で横800個、縦60
0個の行列配置されたマイクロレンズアレイ基板を製造
する事を例として長方形パターン21の寸法や本数の数
値を指定したが、この数値を変える事により、様々な画
素サイズや解像度に対応できる事は言うまでもない。
【0048】また、このレジストパターン13はガラス
製円筒形凸レンズ12の上に、ガラス製円筒系レンズに
対して直交する方向に配置されている。
【0049】次に、このレジストを150℃程度の高温
に加熱したクリーンオーブン内で30分間ポストベーク
する。
【0050】この温度ではレジストパターン13は図1
(e)に示すように円筒形凸レンズ形状にリフローされ
る。
【0051】リフローによりレジストパターン13を隔
てた隙間16はレジストの流動化により0.2μmにま
で狭まった。
【0052】さらにこのガラス基板10上に形成したレ
ジストパターン13をマスクとして、ドライエッチング
する事により、レジストパターン13とガラス基板10
の一部を除去し、ガラス基板10上にレジストパターン
12の形状を転写する事により、マイクロレンズアレイ
13をガラス基板10上に図1(f)のごとく形成でき
る。
【0053】ドライエッチングに使用するガスとしては
CHF3を用いた。
【0054】そして、ガス流量を100sccm、圧力
を100mTorr、出力を400Wにする事により、
ガラスのエッチングレートを毎分0.2μm、レジスト
とガラスのエッチングレートの比を1:2の結果を得
た。
【0055】上記条件により、20分間ガラス基板10
をエッチングし、レジストパターン13の形状をガラス
基板上に転写する。すると、ガラス製円筒形凸レンズ1
2は、レジストパターン13の形状をドライエッチング
により転写したためにマイクロレンズアレイ17の形状
に変化する。
【0056】こうしてマイクロレンズアレイ基板の製造
を完了する。
【0057】最後に、本発明の製造方法により製造され
たマイクロレンズアレイ基板を光学評価してみると、マ
イクロレンズアレイ17は中心を通り対角線方向の曲率
半径と各辺方向の曲率半径が等しいため、レンズ中心を
通る各径方向によるレンズ曲率半径差は全くなく、非点
収差も解消され、焦点では直径1.2μmのスポット光
を得る優秀なマイクロレンズアレイ基板であることも確
認した。
【0058】また、このマイクロレンズアレイ基板の画
素を顕微鏡観察してみると画素の角部は丸くなっておら
ず理想的な正方形を有していた。
【0059】従って、実効画素サイズは25.8μm角
であり、理論画素サイズ26μm角に対して、98.4
5%の面積効率を達成した。
【0060】このように、本発明のマイクロレンズアレ
イの製造方法を用いることにより、面積効率が98%以
上と非常に高くすることができるため、理想的なマイク
ロレンズアレイを容易かつ安価に大量製造することがで
きる。
【0061】(実施例2)実施例1と同様のプロセスに
おいて、対角線方向の長さ0.9インチのXGA対応T
FTパネル(画素19ミクロン角)に適合したマイクロ
レンズアレイを製造するためには、実施例1にて使用し
た2枚のフォトマスクパターンの寸法と長方形パターン
の本数を変更するだけで、実施例1と同様の製造方法で
製造できる。例えば、図2に示すような長方形のレジス
トパターン21の寸法であれば、短い辺の長さは18.
3μm長い辺の長さは19.456ミリの長方形パター
ンにして、長い辺どうしが0.7μmの隙間15を隔て
て向かい合うようにすれば良い。この長方形パターンが
768本並んだパターンを、フォトマスクとして作成す
る。
【0062】また、図3のフォトマスク33について
は、その長方形パターン31の寸法では、短い辺の長さ
は18.3μm、長い辺の長さは14.592ミリであ
り、長い辺どうしが0.7μmの隙間16を隔てて向か
い合っている。この長方形パターン31を1024本並
んだパターンをフォトマスクとして形成すれば良い。
【0063】なお、図2のフォトマスク23の長方形パ
ターン21の長手方向と図3のフォトマスク33の長方
形パターン31の長手方向は正確に直交している事は、
実施例1同様である。
【0064】本実施例ではフォトマスクのみ取り替え
て、実施例1と同様にマイクロレンズアレイ基板を製造
してみたところ、レジストリフロー時の寸法変化により
実効画素サイズは18.9μm角であった。したがって
理論画素サイズ19μm角に対して、98.95%の面
積効率を達成した。
【0065】このように、本発明のマイクロレンズアレ
イの製造方法ではフォトマスク上の長方形パターンの寸
法とその本数を変更するだけで、面積効率が98%以上
の様々なサイズで様々な解像度のマイクロレンズアレイ
基板を容易に製造することができる。
【0066】(実施例3)図4は本発明の第2のマイク
ロレンズアレイ基板の製造方法を説明する斜視図であ
る。この図に従って、画素サイズ26ミクロン角で横1
024個、縦768個の行列配置されたマイクロレンズ
アレイ基板の製造方法を詳細に渡って説明する。
【0067】まず、ガラス基板10を洗浄しレジストを
スピンコートする。本実施例では東京応化製OFPR8
00粘度50cpを使用し、膜厚を2.0μmにした。
もちろん、他のレジストを使用しても一行に差し支えな
いが、後に塗布するポジレジストやその現像液に溶融し
ないレジストを使用することが本レジストの条件とな
る。
【0068】次に、このレジストを90℃に加熱したク
リーンオーブン内で、20分間プレベークした後、縮小
投影露光機を用いて露光を行った。
【0069】このレジストを現像し、図4(a)に示す
ような長方形のレジストパターン11を形成する。この
レジストパターンの大きさは短い辺の長さは25.3μ
m長い辺の長さは26.624ミリの長方形パターンで
あり、長い辺どうしが0.8μmの隙間15を隔てて向
かい合っているこのレジストパターンは図では省略され
ているが768本配列されている。
【0070】次に、このレジストを170℃程度の高温
に加熱したクリーンオーブン内で30分間ポストベーク
した。
【0071】この温度ではレジストパターン11は図2
(b)に示すように円筒形凸レンズ形状にリフローされ
る。
【0072】リフローによりレジストパターン11を隔
てた隙間15はレジストの流動化により0.1μmにま
で狭まった。
【0073】さらに、前記ガラス基板10上に東京応化
製OFPR800粘度50cpのポジレジストをスピン
コートし、膜厚を2μmにした。
【0074】次に、このポジレジストを90℃に加熱し
たクリーンオーブン内で、20分間プレベークした後、
縮小投影露光機を用いて露光を行った後、このレジスト
を現像し、図2(c)に示すような長方形のレジストパ
ターン13を形成する。このレジストパターン13の大
きさは短い辺の長さは25.3μm、長い辺の長さは1
9.968ミリの長方形パターンであり、長い辺どうし
が0.8μmの隙間16を隔てて向かい合っている。
【0075】このレジストパターン13は図では省略さ
れているが1024本配列されている。また、このレジ
ストパターン13はネガレジストにより形成されたレジ
ストパターン11の上に、ガラス製円筒系レンズに対し
て直交する方向に配置されている。
【0076】次に、このレジストを160℃程度の高温
に加熱したクリーンオーブン内で30分間ポストベーク
する。
【0077】この温度ではレジストパターン13は図1
(d)に示すように円筒形凸レンズ形状にリフローされ
る。
【0078】リフローによりレジストパターン13を隔
てた隙間16はレジストの流動化により0.1μmにま
で狭まった。
【0079】さらにこのガラス基板10上に形成したレ
ジストパターン11及び13をマスクとして、ドライエ
ッチングする事により、レジストパターン11及び13
とガラス基板10の一部を除去し、ガラス基板10上に
レジストパターン11と13の合成形状を転写する事に
より、マイクロレンズアレイ17をガラス基板10上に
図2(e)のごとく形成できる。
【0080】ドライエッチングに使用するガスとしては
CHF3を用いた。
【0081】そして、ガス流量を100sccm、圧力
を100mTorr、出力を400Wにする事により、
ガラスのエッチングレートを毎分0.2μm、ポジレジ
ストとガラスのエッチングレートの比を1:2との結果
を得た。
【0082】上記条件により、40分間ガラス基板10
をエッチングし、レジストパターン13の形状をガラス
基板上に転写する。すると、ガラス製円筒形凸レンズ1
2は、レジストパターン13の形状をドライエッチング
により転写したためにマイクロレンズアレイ17の形状
に変化する。
【0083】こうしてマイクロレンズアレイ基板の製造
を完了する。
【0084】最後に、本発明の製造方法により製造され
たマイクロレンズアレイ基板を光学評価してみると、マ
イクロレンズアレイ17は中心を通り対角線方向の曲率
半径と各辺方向の曲率半径が等しいため、レンズ中心を
通る各径方向によるレンズ曲率半径差は全くなく、非点
収差も解消され、焦点では直径1.4μmのスポット光
を得る優秀なマイクロレンズアレイ基板であることも確
認した。
【0085】また、このマイクロレンズアレイ基板の画
素を顕微鏡観察してみると画素の角部は丸くなっておら
ず理想的な正方形を有していた。
【0086】従って、実効画素サイズは25.9μm角
であり、理論画素サイズ26μm角に対して、99.2
3%の面積効率を達成した。
【0087】このように、本発明のマイクロレンズアレ
イの製造方法を用いることにより、面積効率が98%以
上と非常に高くすることができるため、理想的なマイク
ロレンズアレイを容易かつ安価に大量製造することがで
きる。
【0088】(実施例4)実施例3と同様のプロセスに
おいて、対角線方向の長さ1.5インチのSXGA(1
280×1024ドット)対応TFTパネル(画素22
ミクロン角)に適合したマイクロレンズアレイを製造す
るためには、実施例1にて使用した2枚のフォトマスク
パターンの寸法と長方形パターンの本数を変更するだけ
で、実施例3と同様の製造方法で製造できる。例えば、
図2に示すような長方形のレジストパターン21の寸法
であれば、短い辺の長さは21.3μm長い辺の長さは
28.16ミリの長方形パターンにして、長い辺どうし
が0.7μmの隙間15を隔てて向かい合うようにすれ
ば良い。この長方形パターンが1024本並んだパター
ンを、フォトマスクとして作成する。
【0089】また、図3のフォトマスクについては、そ
の長方形パターン31の寸法では、短い辺の長さは2
1.3μm、長い辺の長さは22.528ミリであり、
長い辺どうしが0.7μmの隙間16を隔てて向かい合
っている。この長方形パターン31を1280本並んだ
パターンをフォトマスクとして形成すれば良い。
【0090】なお、図2のフォトマスクの長方形パター
ンの長手方向と図3のフォトマスクの長方形パターンの
長手方向は正確に直交している事は、実施例2同様であ
る。
【0091】本実施例ではフォトマスクのみ取り替え
て、実施例3と同様にマイクロレンズアレイ基板を製造
してみたところ、レジストリフロー時の寸法変化により
実効画素サイズは21.9μm角であった。したがって
理論画素サイズ22μm角に対して、99.09%の面
積効率を達成した。
【0092】このように、本発明のマイクロレンズアレ
イの製造方法ではフォトマスク上の長方形パターンの寸
法とその本数を変更するだけで、面積効率が99%以上
の様々なサイズで様々な解像度のマイクロレンズアレイ
基板を容易に製造することができる。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、実
行開口率が大きく、かつ非点収差が殆ど無い矩形の画素
を持つマイクロレンズ基板を容易に大量製造する事がで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるマイクロレンズア
レイ基板の製造方法を説明する斜視図である。
【図2】本発明のマイクロレンズアレイ基板の製造に用
いられる第1のフォトマスクの概略を説明する図であ
る。
【図3】本発明のマイクロレンズアレイ基板の製造に用
いられる第2のフォトマスクの概略を説明する図であ
る。
【図4】本発明の第3の実施例によるマイクロレンズア
レイ基板の製造方法を説明する斜視図である。
【図5】従来技術により製造された矩形のマイクロレン
ズの形状を説明する図である。
【図6】従来技術により製造された矩形のマイクロレン
ズの集光の様子を説明する図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板 11 レジストパターン 12 円筒形凸レンズパターン 13 レジストパターン 15 隙間 16 隙間 17 マイクロレンズパターン 21 フォトマスク長方形パターン 22 アライメントマーク 23 フォトマスク 31 フォトマスク長方形パターン 32 アライメントマーク 33 フォトマスク 60 マイクロレンズ体 61 焦点像 62焦点像

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板にマイクロレンズアレイを製
    造する方法においてガラス基板上に円筒形凸レンズ状の
    樹脂パターンを形成する工程と、該円筒形凸レンズ状の
    樹脂パターンと前記ガラス基板の一部とをエッチングに
    より除去する工程とを2回繰り返して製造する事を特徴
    とするマイクロレンズアレイ基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス基板にマイクロレンズアレイを製
    造する方法においてガラス基板上に円筒形凸レンズ状の
    樹脂パターンをレジストを用いて形成し、さらにこの上
    に、円筒形凸レンズ状の樹脂パターンをレジストを用い
    て形成した後、各々の樹脂パターンと前記ガラス基板の
    一部とをエッチングにより除去して製造する事を特徴と
    するマイクロレンズアレイ基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラス基板上に形成される凸状の前
    記樹脂パターンを形成するためのフォトマスクパターン
    は長方形であり、1回目に形成する凸状の樹脂パターン
    の長手方向に対し、2回目に形成するフォトマスクパタ
    ーンの長手方向が直角に交わっている事を特徴とする請
    求項1または2記載のマイクロレンズアレイ基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラス上に形成される凸状の前記樹
    脂パターンを形成するためのフォトマスクパターンの長
    方形の長い辺と短い辺の比は2倍以上10000倍以下
    である事を特徴とする請求項1または2記載のマイクロ
    レンズアレイの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ガラス上に形成される凸状の前記樹
    脂パターンを形成するためのフォトマスクマスクパター
    ンの個数は少なくとも2つ以上であり、その配列は長方
    形の長い辺同士を隣り合わせに配列する事を特徴とする
    請求項1または2記載のマイクロレンズアレイの製造方
    法。
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