JPH11142263A - 微小トルク検出手段及びそのシステム - Google Patents

微小トルク検出手段及びそのシステム

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JPH11142263A
JPH11142263A JP32692897A JP32692897A JPH11142263A JP H11142263 A JPH11142263 A JP H11142263A JP 32692897 A JP32692897 A JP 32692897A JP 32692897 A JP32692897 A JP 32692897A JP H11142263 A JPH11142263 A JP H11142263A
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JP
Japan
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torque
rotation
self
rotation angle
motor
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Withdrawn
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JP32692897A
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English (en)
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Kazuya Nakamura
一也 中村
Nobutaka Sato
伸孝 佐藤
Shigeru Ogura
茂 小倉
Kakuo Yoshinari
赫夫 吉成
Tetsuo Sekiya
哲夫 関谷
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Namiki Precision Jewel Co Ltd filed Critical Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミリマシーン以下の小型モータの微小トルク
を測定する際の測定器の影響を解消し、計測精度の大幅
な改善を目的とする。 【解決手段】 定常回転している回転軸を、その回転体
の慣性力のみで自走回転させ、自走開始点から停止点ま
での時間と回転角との関係から、粘性トルク及び摩擦ト
ルクを導出する。また、回転角の認識手段として、回転
軸の円周方向の表面形状及びその微小粗度情報を、リア
ルタイムで連続的に出力する非接触型変位センサーから
の信号情報を基に、回転軸固有の円周方向信号を得て、
同回転軸のその起点を含めた回転角を認識する手法を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばミリマシー
ン以下の小型モータのトルク測定に用いられる、微小ト
ルク検出手段に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にモータのトルクは、モータが負荷
に与えることができる有効トルクと、軸受、刷子−整流
子の摺動に起因した摩擦トルク、風損等に起因した粘性
トルクからなる。従来より、有効トルクは、モータ回転
子に強制的にブレーキによる負荷トルクを与え、そのと
きのブレーキトルクと回転子速度の関係より求めるのが
一般的である。
【0003】この場合、ブレーキとしては、プーリに糸
を巻き付け、その張力を変えてプーリと糸との間の固体
摩擦力の変化を利用したもの、モータ回転子に導電性の
円板を取り付け、電磁石電流を加減することによって渦
電流ブレーキトルクを加減するもの、また、導電性円板
の代わりに磁石材料を用いて、磁気ヒステリシスによる
ブレーキ力を利用するもの、さらに、サーボモータの回
転子を被測定モータの回転子に固定し、サーボモータを
ブレーキをとして利用するものなどがある。
【0004】有効トルクは、ブレーキの反力、例えば
糸、電磁石またはサーボモータの固定子などに生じるト
ルクをおもりの重さ、電気天秤の可動コイル電流、重力
ばねの変位、弾性ばねの変位などから求める。
【0005】また、摩擦トルクは、モータ回転子あるい
は固定子のどちらか一方を、外部駆動にて回転させ、そ
の時の相手側の固定子あるいは回転子に生じる反力を、
前述の有効トルクと同様に求めるか、あるいはロードセ
ルや歪みゲージなどを取り付けて直接測定するのが一般
的である。
【0006】以上のように、従来の有効トルクあるいは
摩擦トルクの測定する場合、測定器(ブレーキ、測定治
具を含む)を回転子(回転軸)あるいは固定子に取り付け
る必要があった。また、風損に起因した粘性トルクのみ
を直接測定することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ミリマシーン以下の小型モータのトルクを計測する場
合、従来のように、測定器が被測定モータの回転子(回
転軸)あるいは固定子に装着されると、被測定モータ回
転子あるいは固定子の慣性モーメントに対し、測定器の
慣性モーメントが大きい、あるいは無視できないレベル
であるため、測定値における測定器の影響が大きく、正
確に微小トルクが測定できないという欠点を有してい
た。
【0008】以上のような測定器の影響は、被測定モー
タが小型になればなるほど顕著に現れ、有効トルクはも
ちろんのこと、特に摩擦トルクあるいは粘性トルクな
ど、さらに微小なトルクを測定する際の大きな障害とな
っていた。
【0009】本発明の目的は、上記のような欠点を解決
し、ミリマシーン以下の小型モータのトルクを測定する
際の測定器の影響を解消し、特に、粘性トルク及び摩擦
トルクの計測精度の大幅な改善を目的としたものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題を解決するためになされたもので、請求項1記載の発
明は、定常回転している回転軸を、その回転体の慣性力
のみで自走回転させ、自走開始点から停止点までの時間
と回転角との関係から、粘性トルク及び摩擦トルクを導
出する微小トルク検出手段を設けたものである。
【0011】請求項2記載の発明は、回転角の認識手段
として、回転軸の円周方向の表面形状及びその微小粗度
情報を、リアルタイムで連続的に出力する非接触型変位
センサーからの信号情報を基に、回転軸固有の円周方向
信号を得て、同回転軸のその起点を含めた回転角を認識
する手法を用いて微小トルクを検出するようにしたもの
である。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1及び請求
項2記載の微小トルク検出手段を用いて微小トルク計測
システムを構成したものである。
【0013】
【作用】このように本発明は、定常回転している回転軸
を、その回転体の慣性力のみで自走回転させ、自走開始
点から停止点までの時間と回転角との関係から、粘性ト
ルク及び摩擦トルクが導出できる。
【0014】また、回転角の認識手段として、回転軸の
円周方向の表面形状及びその微小粗度情報を、リアルタ
イムで連続的に出力する非接触型変位センサーからの信
号情報を基に回転軸固有の円周方向信号を得て、同回転
軸のその起点を含めた回転角を認識する手法を用いるこ
とにより、簡単に粘性トルク及び摩擦トルクが導出でき
る。
【0015】これにより、測定器が被測定モータに接触
しないため、被測定モータがミリマシーン以下の小型モ
ータであっても、測定時の測定器の影響を解消でき、計
測精度の大幅な向上が実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照して説明する。図1は本発明の測定システム
を説明する図、図2は本発明の測定システムより得られ
る、自走時間−自走回転角特性説明図、図3は本発明の
自走時間−自走回転角特性の測定値と理論計算値との比
較図である。
【0017】まず、回転角の認識手段は、本発明者らが
先願している特許(1997.10.14提出の整理番号A000851
「軸位置情報検出装置」)にて提案しており、本発明は
この「軸位置情報検出装置」を、さらに発展させ、粘性
トルク及び摩擦トルク測定を可能にしたものである。
【0018】図1に本発明の測定システムを示すが、本
発明の測定システムは、例えばレーザ変位計、静電容量
型変位計などの非接触型変位センサーと、同センサーか
らの変位出力信号の周期あるいはパルス幅の認識、各種
演算を行うための演算器より構成される。
【0019】前述の先願特許(整理番号A000851)にて説
明しているように、まず非接触型変位センサーにて、被
測定モータの回転軸の円周方向の変位、すなわち表面形
状、微小粗度をリアルタイムで連続的に検出し、その出
力信号の起点に対する位相及びその変位より、任意の時
間における回転軸の回転角を連続的に認識する。また、
演算器には、被測定モータの駆動スイッチ(SW)のON
/OFF信号が入力される。
【0020】次に、粘性トルク及び摩擦トルク認識手段
を以下に説明する。まず、定常回転している被測定モー
タの駆動スイッチ(SW)をOFFにし、回転子をその慣
性力のみで自走回転させ、自走開始点(SW OFF点)
を起点として、停止点までの時間と回転角との関係を得
る。具体的には、図2に示すような自走時間−自走回転
角特性を得る。
【0021】一方、自走する回転子のトルクのつりあい
式は(1)式にて示される。
【0022】Jω'+bω+Tor=0 ・・・・・(1) ここで J :回転子の慣性モーメント(g・cm・sec2) b :粘性係数(g・cm・sec) Tor:摩擦トルク(g・cm) ω' :角加速度(rad/sec2) ω :角速度(rad/sec) bω:粘性トルク(g・cm)
【0023】但し、回転子の慣性モーメントJ、粘性係
数b、摩擦トルクTorは一定と考える。また、回転子の
慣性モーメントJは一本吊り法や二本吊り法にて測定す
ることができる。(1)式をωについて解くと(2)式にな
る。
【0024】 (境界条件 t=0 → ω=ω0) ここで ω0 :定常回転数(rad/sec) t :自走時間(sec) 他は(1)式に同じ
【0025】さらに、(2)式を自走時間tで積分すると
(3)式になる。
【0026】 (境界条件 t=0 → θ=0) θ :自走回転角(rad) 他は(1)式に同じ
【0027】ここで、(3)式に、前述の自走時間−自走
回転角特性の任意の異なる2点を代入した連立方程式の
解より、摩擦トルクTor及び粘性係数bが認識できる。
また、粘性トルクは角速度に依存し、粘性係数bと角速
度ωとの積として認識できる。
【0028】また、小径であり、風損が無視できる場合
には、粘性トルクを無視して考えることができる。すな
わち、自走する回転子のトルクのつりあい式は(4)式に
て示される。
【0029】Jω'+Tor=0 ・・・・・(4)
【0030】但し、回転子の慣性モーメントJ、摩擦ト
ルクTorは一定と考える。(4)式をωについて解くと(5)
式になる。
【0031】 (境界条件 t=0 → ω=ω0)
【0032】さらに、(5)式を自走時間tで積分すると
(6)式になる。
【0033】 (境界条件 t=0 → θ=0)
【0034】ここで、(6)式に、前述の自走時間−自走
回転角特性の任意の点t1、θ1を代入し、Torについて
解くと、(7)式に示すように摩擦トルクTorが認識でき
る。
【0035】
【0036】次に、本発明の具体例を説明する。外径4
mmの小型DCモータの摩擦トルクTorを測定した。本モ
ータは小径であるため、粘性トルクは無視して考えた。
定常回転数は1241rad/sec、回転子の慣性モーメントは
二本吊り法にて測定した結果を用い、2.2×10-7g・cm・se
c2とした。
【0037】はじめに、本発明の測定システムの妥当性
を検討するため、自走時間−自走回転角の測定値と理論
計算値(前述の(6)式)との比較を行った。その結果を図
3に示す。点Pは停止点である。測定値に着目すると、
回転中は動摩擦係数が寄与する領域であるのに対し、停
止点では静摩擦係数が寄与し、停止点は角速度が減少す
る方向にシフトすることが確認できた。
【0038】本発明の目的は、モータ運転中の粘性トル
ク及び摩擦トルクを把握することにあり、前述の理論の
展開に際しても、静摩擦係数が寄与する領域、つまり、
始動点及び停止点については考慮していないため、図3
中P点(停止点)は除いて、測定値と理論計算値とを比較
すると、相関係数0.9994でほぼ一致しており、本測定シ
ステムの妥当性が確認できた。
【0039】前述の小型DCモータの摩擦トルクTorは
3.62〜12.2mg・cmであった。したがって、本発明
の微小トルク測定システムによりmg・cmオーダーのトル
クが検出できることが明らかとなった。しかも、非接触
で測定するため、測定器の影響は解消でき、計測精度を
大幅に改善することができた。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明による微小トルク
検出手段及びそのシステムによれば、ミリマシーン以下
の小型モータの微小トルクを測定する際の測定器の影響
を解消し、計測精度を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定システムの説明図
【図2】本発明の測定システムより得られる、自走時間
−自走回転角特性説明図
【図3】本発明の自走時間−自走回転角特性の測定値と
理論計算値との比較図
フロントページの続き (72)発明者 吉成 赫夫 東京都足立区新田3丁目8番22号 並木精 密宝石株式会社内 (72)発明者 関谷 哲夫 東京都足立区新田3丁目8番22号 並木精 密宝石株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定常回転している回転軸を、その回転体
    の慣性力のみで自走回転させ、自走開始点から停止点ま
    での時間と回転角との関係から、粘性トルク及び摩擦ト
    ルクを導出することを特徴とする微小トルク検出手段。
  2. 【請求項2】 回転角の認識手段として、回転軸の円周
    方向の表面形状及びその微小粗度情報を、リアルタイム
    で連続的に出力する非接触型変位センサーからの信号情
    報を基に、回転軸固有の円周方向信号を得て、同回転軸
    のその起点を含めた回転角を認識する手法を用いている
    請求項1記載の微小トルク検出手段。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2記載の微小トルク
    検出手段を用いた計測システム。
JP32692897A 1997-11-12 1997-11-12 微小トルク検出手段及びそのシステム Withdrawn JPH11142263A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32692897A JPH11142263A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 微小トルク検出手段及びそのシステム

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JP32692897A JPH11142263A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 微小トルク検出手段及びそのシステム

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JPH11142263A true JPH11142263A (ja) 1999-05-28

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JP32692897A Withdrawn JPH11142263A (ja) 1997-11-12 1997-11-12 微小トルク検出手段及びそのシステム

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JP (1) JPH11142263A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102169035A (zh) * 2010-12-22 2011-08-31 中国科学院广州能源研究所 扭摆式高精度微推力测量系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102169035A (zh) * 2010-12-22 2011-08-31 中国科学院广州能源研究所 扭摆式高精度微推力测量系统

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Effective date: 20050201