JPH11141009A - 遮音材 - Google Patents

遮音材

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JPH11141009A
JPH11141009A JP9307640A JP30764097A JPH11141009A JP H11141009 A JPH11141009 A JP H11141009A JP 9307640 A JP9307640 A JP 9307640A JP 30764097 A JP30764097 A JP 30764097A JP H11141009 A JPH11141009 A JP H11141009A
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JP
Japan
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sound insulating
sound
layer
resin foam
insulating material
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JP9307640A
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English (en)
Inventor
Yasuo Imashiro
靖雄 今城
Takashi Hasegawa
俊 長谷川
Takahiko Matsumoto
崇彦 松本
Kazuo Ide
一夫 井出
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Nisshinbo Holdings Inc
Mesco Inc
Original Assignee
Mesco Inc
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/02Energy absorbers; Noise absorbers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Pipe Accessories (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工の際の作業性や施工後の安全性が良好で
あり、さらに遮音性に優れる遮音材および遮音方法を提
供する。 【解決手段】 遮音材をメラミン系樹脂フォーム層とそ
の少なくとも片面に積層された遮音シート層とからなる
積層単位を1単位または2単位以上積層した構成とす
る。また、被遮音物の外側表面に、メラミン系樹脂フォ
ーム層とその少なくとも片面に積層された遮音シート層
とからなる積層単位の1単位または2単位以上を、被遮
音物に接する層がメラミン系樹脂フォーム層となるとと
もに少なくともメラミン系樹脂フォーム層の外層が遮音
シート層となるように、被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遮音材および遮音方
法に関し、詳しくは、戸建住宅、集合住宅、事務所など
の建築物、工場などの設備における騒音防止のために用
いる、施工の際の作業性が良好で、遮音性に優れる遮音
材および遮音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体配管や空調ダクト配管、産業
機械、建築物、また事務スペース等のパーティションボ
ードや簡易仕切り板等に用いられる遮音材の構成とし
て、吸音遮断層の片面もしくは両面に比重の高い遮音シ
ートまたは遮音板を重ね合わせたものが多く用いられて
きた。また、この様な遮音材では吸音断熱層として、グ
ラスウール、ロックウール等の無機繊維からなるマット
状のもの、もしくはそれらを成型したもの、または硬質
および軟質のポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォ
ーム、ポリスチレンフォームのような有機発泡体が多く
用いられていた。
【0003】しかし、グラスウール等の無機繊維を用い
たものは、作業者が現場で施工する際に、繊維粉末が飛
び散り、作業者の衣服や皮膚に付着することによって痒
くなったり、また呼吸による吸引の可能性もあるため、
作業者が嫌がることが多く、環境衛生上からも好ましく
なかった。特に、施工現場で寸法調整のためにカッター
ナイフ等でグラスウール遮音材を切断する場合に、繊維
の飛散は顕著であった。
【0004】また、有機発泡体を用いたものにあって
は、粉塵の飛散は少なくなるものの、例えば、硬質ポリ
ウレタンフォームにおいては、あらかじめ施工場所の形
状に応じた成形を行う必要があり、現場でのさまざまな
形状への対応が困難となる点で問題であった。また、ポ
リウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチ
レンフォーム等の一般的な有機発泡体は、耐熱温度が低
く、例えば蒸気配管や、暖房空調配管などの遮音材のよ
うな高温にさらされる部分への使用については制限せざ
るを得なかった。さらに、これらの有機発泡体は、一般
に燃え易いため、これを用いた場合には、火災時等にお
いてその施工部分を伝わって火炎が広がる危険性もあっ
た。
【0005】さらに、これらの遮音材の遮音性について
も、用途や使用条件によっては十分でない場合があり、
上記問題を解決しながら、さらにより遮音性に優れた遮
音材の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたものであり、施工の際の作業性や施工後の安全
性が良好であり、さらに遮音性に優れる遮音材および遮
音方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、吸音層と遮音シート層からなる遮音
材において、吸音層を構成する素材について検討を重ね
た結果、前記吸音層の素材として、耐熱性が高く、燃焼
性が低いことから施工後の安全性が確保できる、メラミ
ン系樹脂フォームを採用すれば、切断等の加工による繊
維の飛散がないことから作業環境上好ましく、さらに弾
性体であることとあいまって施工が容易な遮音材が得ら
ればかりでなく、得られる遮音材は従来の遮音材に比べ
て非常に優れた遮音性を有することを見出し、本発明を
完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、メラミン系樹脂フォ
ーム層とその少なくとも片面に積層された遮音シート層
とからなる積層単位を1単位または2単位以上積層した
遮音材である。
【0009】本発明の遮音材の具体的な態様として、上
記本発明の構成を有する遮音材であって、筒体形状であ
る一体品からなるか、もしくは、密着係止することで筒
体形状となる一片または複数片からなり、かつ、前記筒
体の最内層がメラミン系樹脂フォーム層であるとともに
少なくともメラミン系樹脂フォーム層の外層が遮音シー
ト層である遮音材を挙げることができる。
【0010】また、本発明の遮音材に用いる遮音シート
として、具体的には、鉛シート、塩化ビニール系シート
等が挙げられる。さらに、本発明は、被遮音物の外側表
面に、メラミン系樹脂フォーム層とその少なくとも片面
に積層された遮音シート層とからなる積層単位の1単位
または2単位以上を、被遮音物に接する層がメラミン系
樹脂フォーム層となるとともに少なくともメラミン系樹
脂フォーム層の外層が遮音シート層となるように、被覆
することを特徴とする遮音方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を遮音材、遮音方法
の順に詳細に説明する。 (1)本発明の遮音材 本発明の遮音材は、メラミン系樹脂フォーム層とその少
なくとも片面に積層された遮音シート層とからなる積層
単位を1単位または2単位以上積層した構造を有するこ
とを特徴とする。まず、本発明の遮音材の構成要素の一
つであるメラミン系樹脂フォーム層について説明し、つ
いで、遮音シート層とともに遮音材全体について説明す
る。
【0012】(a)メラミン系樹脂フォーム層 本発明の遮音材が有するメラミン系樹脂フォーム層は、
メラミン系樹脂フォームからなり、遮音の対象となる音
を吸収する吸音層として作用する。
【0013】本発明に用いられるメラミン系樹脂フォー
ムとしては、メラミン系樹脂の発泡体であれば特別の制
限なしに挙げることができる。また、メラミン系樹脂フ
ォームは、メラミン系樹脂フォームを製造する際に、通
常使用される各種成分を用いて、通常の製造方法によ
り、具体的には、メラミンホルムアルデヒド縮合物およ
び発泡剤を主成分とする樹脂組成物を前記発泡剤が発泡
する適当な条件下で発泡成形することにより得られるも
のである。
【0014】上記メラミン系樹脂フォーム製造に用いる
メラミンホルムアルデヒド縮合物は、例えば、メラミン
とホルマリンとパラホルムアルデヒドとを混合し、アル
カリ触媒の存在下で加熱反応させることにより得ること
ができる。この場合のメラミンとホルムアルデヒドとの
混合割合としては、例えば、モル比で、1:3(メラミ
ン:ホルムアルデヒド)という比を挙げることができ
る。本発明の遮音材に用いるメラミン系樹脂フォームの
原料成分であるメラミンホルムアルデヒド縮合体は、そ
の粘度が1000〜10万cPの範囲内にあるものが好
ましく、さらに5000〜15000cPの範囲内にあ
るものがより好ましく、またpHとしては、8〜9の範
囲内にあるものが好ましい。
【0015】上記メラミン系樹脂フォーム製造に用いる
発泡剤としては、例えば、直鎖アルキル炭化水素、低級
アルコール等が挙げられ、これらのうちでも特にペンタ
ン、ヘキサン等が好ましく使用される。
【0016】また、得られるメラミン系樹脂フォームを
均一な発泡体とするために、メラミンホルムアルデヒド
縮合物および発泡剤を主成分とする樹脂組成物には、乳
化剤を添加してもよい。この様な乳化剤として、具体的
には、アルキルスルホン酸金属塩、アルキルアリールス
ルホン酸金属塩等を挙げることができるが、なかでもド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
【0017】さらに、発泡した前記樹脂組成物を硬化さ
せるため、該樹脂組成物には硬化剤を添加してもよい。
この様な硬化剤として、具体的には、酸性硬化剤を挙げ
ることができるが、なかでもギ酸、塩酸、硫酸、シュウ
酸等が好ましい。
【0018】本発明に用いるメラミン系樹脂フォーム
は、顔料、染料の他、充填剤を含有してもよい。この様
な充填剤として、具体的には、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリアクリロニトリル等の合成繊維、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム等の無機粉末等を挙げることができ
る。
【0019】また、本発明で使用するメラミン系樹脂フ
ォームの製造方法としては、例えば、前記メラミンホル
ムアルデヒド縮合物および発泡剤を主成分とする樹脂組
成物に、必要に応じて、前記のような乳化剤および硬化
剤、あるいはさらに充填剤等の成分を添加し、発泡剤の
沸点以上で熱処理して発泡させ、さらに得られる発泡体
を硬化させる方法等を挙げることができる。なお、この
様なメラミン系樹脂フォームの製造方法の詳細について
は、例えば、特開昭55−142628号公報や特開昭
56−152848号公報に記載されているので、これ
らを参照すればよい。
【0020】さらに、本発明の遮音材には、メラミン系
樹脂フォームとして、各種変性処理されたメラミン系樹
脂フォーム、例えば、イソシアネートで変性されたメラ
ミン系樹脂フォーム等を用いることも可能である。イソ
シアネートで変性されたメラミン系樹脂フォームは、例
えば、特開平7−157590号公報に記載されている
方法により製造できる。
【0021】また、本発明においては、メラミン系樹脂
フォームとして、表面処理されたメラミン系樹脂フォー
ム、例えば、非親水性成分で被覆されたメラミン系樹脂
フォーム等を用いることも可能である。メラミン系樹脂
フォームを非親水性成分で被覆し撥水・撥油性を持たせ
る方法は、例えば、特開平7−26054号公報に記載
されている。
【0022】本発明の遮音材におけるメラミン系樹脂フ
ォーム層は、上記メラミン系樹脂フォームよりなり、一
体成形されていてもよいが、例えば、シート状のメラミ
ン系樹脂フォームを数枚重ね合わせた構造のものでもよ
い。メラミン系樹脂フォーム層の厚さや形状に関して
は、以下の本発明の遮音材において説明する。
【0023】(b)本発明の遮音材 本発明の遮音材は、上記メラミン系樹脂フォーム層とそ
の少なくとも片面に積層された遮音シート層とからなる
積層単位を1単位または2単位以上積層した構造を有す
ることを特徴とする。
【0024】本発明の遮音材において、上記メラミン系
樹脂フォーム層に積層される遮音シート層を構成する遮
音シートとしては、音響透過損失が大きく、材料自身の
共鳴による振動が少ないものであれば、特に限定される
ものではない。この様な遮音シートとして、遮音材に通
常用いられる遮音シート、具体的には、鉛シート、塩化
ビニール系シート、半硬質ポリウレタン系シート、ゴム
系シート等が挙げられるが、本発明の遮音材には、鉛シ
ート、塩化ビニール系シートが好ましく用いられる。ま
た、上記ゴム系シートとして具体的には、スチレン−ブ
タジエンゴムシート、ブタジエンゴムシート、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴムシート、エチレン−プロピレ
ンゴムシート、熱可塑性ゴムシート等が挙げられる。
【0025】さらに、上記塩化ビニール系シート、半硬
質ポリウレタン系シート、ゴム系シート等には、重量を
調整する目的で、鉛粉や鉄粉等の金属粉、鉛繊維、金属
以外の無機粉末等を含有させることも可能である。上記
金属以外の無機粉末として具体的には、硫酸バリウム、
硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、タル
ク、シリカ、クレー、ケイソウ土、各種セラミックス等
が挙げられる。
【0026】本発明の遮音材における遮音シート層は、
これらの遮音シートから選ばれる1種の単独で、また
は、2種以上の組み合わせで構成されることが可能であ
る。この様な遮音シート層を上記メラミン系樹脂フォー
ム層の少なくとも片面に積層したものが本発明の遮音材
の積層単位となる。遮音シート層とメラミン系樹脂フォ
ーム層の積層は、遮音シート層の材質にもよるが、必要
に応じて、両者を適度な強度で接着することが可能な接
着剤や粘着剤を用いることにより行うこともできる。
【0027】本発明の遮音材は、メラミン系樹脂フォー
ム層の片面もしくは両面に遮音シート層が積層された積
層単位の1単位から構成されてもよいし、前記積層単位
の2単位以上が積層された構成を採ってもよい。
【0028】具体的には、メラミン系樹脂フォーム層の
片面に遮音シート層が積層されたものを積層単位とした
場合、この1単位から構成される遮音材とは、メラミン
系樹脂フォーム層と遮音シート層の1層ずつが順に積層
された構造を有する。また、上記積層単位の2単位から
なる遮音材は、メラミン系樹脂フォーム層、遮音シート
層、メラミン系樹脂フォーム層、遮音シート層の順で、
または、遮音シート層、メラミン系樹脂フォーム層、メ
ラミン系樹脂フォーム層、遮音シート層の順で、あるい
は、メラミン系樹脂フォーム層、遮音シート層、遮音シ
ート層、メラミン系樹脂フォーム層の順で、積層された
構造を有する。メラミン系樹脂フォーム層の片面に遮音
シート層が積層されたものを積層単位としたものの3単
位、4単位等の積層構造についても、上記2単位の場合
と同様である。
【0029】さらに、メラミン系樹脂フォーム層と遮音
シート層からなる積層単位として、メラミン系樹脂フォ
ーム層の両面に遮音シート層が積層されたものを用いた
場合、この1単位から構成される遮音材とは、遮音シー
ト層、メラミン系樹脂フォーム層、遮音シート層の順に
積層された構造を有する。また、この積層単位が2単位
積層した遮音材は、遮音シート層、メラミン系樹脂フォ
ーム層、遮音シート層、遮音シート層、メラミン系樹脂
フォーム層、遮音シート層の順で積層された構造を有す
る。この様な本発明の遮音材の積層構造は、本遮音材が
用いられる用途に応じて適宜選択される。
【0030】なお、上記本発明の遮音材におけるメラミ
ン系樹脂フォーム層の厚さについては、厚ければ厚いほ
ど遮音材の遮音性は向上するが、実質的な効果と施工性
や経済性を考慮すると、10〜100mm程度の厚さと
することが好ましい。メラミン系樹脂フォーム層の1層
で前記厚さを確保してもよく、複数の隣り合ったメラミ
ン樹脂フォーム層の合計の厚さで前記厚さを確保しても
よい。本発明の遮音材に、複数のメラミン樹脂フォーム
層が隣り合う構成が含まれる場合には、メラミン樹脂フ
ォーム層1層の厚さを5mm以上とすることが取り扱い
易さの点で好ましい。
【0031】また、施工において本発明の遮音材を構成
するメラミン樹脂フォーム層を変形させる必要がある場
合には、メラミン樹脂フォーム層1層の厚みが薄いほど
変形させやすいことから、複数のメラミン樹脂フォーム
層を隣り合わせて前記厚みの範囲にすると施工性を改善
することができる。
【0032】上記本発明の遮音材における遮音シート層
の厚さについては、上記メラミン系樹脂フォーム層同
様、厚くなれば遮音性が高くなるが、厚くなりすぎると
重くなり、また剛性が大きくなって施工性が悪くなるた
め、遮音材を構成する遮音シート層の厚さとして、0.
1〜5.0mm程度の厚さが好ましい。
【0033】本発明の遮音材において、上記メラミン系
樹脂フォーム層や遮音シート層の厚さは、好ましくは上
記範囲内で、本遮音材が用いられる用途および本遮音材
の材質等に応じて適宜選択される。
【0034】本発明の遮音材は、用いられる用途に応じ
て様々な形状に成形することが可能である。例えば、本
発明の遮音材を配管用の遮音材として用いる場合には、
遮音しようとする配管の外側周囲を遮音材で隙間なく覆
う必要があり、そのために本発明の遮音材を前記配管の
外径とほぼ同じ内径を有する筒体形状に成形することが
できる。
【0035】あるいは、シート状に成形した本発明の遮
音材を用いても、これを配管外周に巻き付け、さらに端
部を密着係止することで、遮音材の形状を筒体とするこ
とが可能である。この場合にはシート状に成形した遮音
材の1片を用いて筒体を形成させることも、複数片を用
いて筒体を形成させることも可能である。また、上記筒
体形状に成形された遮音材を密着係止が容易な形状の複
数片に切断し、施工時に組み立てて用いることも可能で
ある。
【0036】上記配管に遮音材を施工する際に用いられ
る遮音材片の形状やこれら遮音材片の密着係止の方法に
ついては、従来より様々な方法が提案されているので、
これら公知の方法のうち、本発明の遮音材に適する方法
を適宜採用すればよい。
【0037】上記の様にして本発明の遮音材を配管用の
遮音材として用いる場合には、上記筒体の最内層、つま
り遮音しようとする配管の外周に接する部分が、メラミ
ン系樹脂フォーム層であるとともに少なくともメラミン
系樹脂フォーム層の外層が遮音シート層であることが好
ましい。また、必要に応じて、最内層を遮音シート層と
することも可能である。さらに、上記筒体の最外層に
は、遮音材の保護層として、例えば防水、防湿のために
樹脂系フィルム層、アルミシート層、繊維強化アルミシ
ート層、モルタル層、アスファルトプライマ層、綿布層
等を、簡易的な防炎のためにアルミガラスクロス層等
を、さらには、外力からの保護のために鋼板層、ステン
レス鋼板層、鉄板層、トタン板層、ブリキ板層等を設け
ることも可能である。
【0038】以上、本発明の遮音材を配管用として用い
る場合について詳細に説明したが、本発明の遮音材を配
管以外、例えば、タンクやケーシング等に用いる場合に
おいても、これと同様とすることができる。なお、遮音
しようとする対象物のサイズが大きい場合には、遮音材
を一体品として成形することは困難になるので、複数片
を組み合わせる方法が主として採用されることになる。
【0039】本発明の遮音材では、従来の遮音材におい
てはガラスマットや他の弾性フォームで構成される吸音
層がメラミン系樹脂フォームによって構成されており、
該メラミン系樹脂フォームがガラスマットや他の弾性フ
ォームと比較して、弾性、可撓性に優れることから変形
による歪みを生じる範囲が小さいために、これを例えば
配管に施工する場合、配管に巻き付けても、遮音シート
層に柔軟に追随し、湾曲、折り曲げ等の変形による端面
および配管接触面の膨らみや皺の発生がなく、連結部分
の密閉性が高く、配管との接触面に不要な隙間を作らな
い施工ができる。また、配管に止めつけるために遮音シ
ート層側から押し付けるような圧縮変形を行っても、変
形部分や周辺部分に施工上有害な剥離を起こさないため
に、形状を保持する補強材を必要とせず、さらに、狭い
場所等での施工にも有利である。
【0040】また、本発明の遮音材に用いる上記メラミ
ン系樹脂フォームは、施工や裁断等の取扱い時において
粉塵等の飛散がなく、労働環境衛生上からも好ましい材
料である。さらに、上記メラミン系樹脂フォームは、他
の有機発泡体と比較して耐熱温度が高いため、高温配管
に使用してもへたり等を生じることがなく、また、自己
消火性であるため、火災時や、施工時の熔接等から発生
する火花に対しても引火の心配がない。
【0041】さらに、特開平7−26054号公報記載
の撥水・撥油性を持ったメラミン系樹脂フォームを用い
た場合には、屋外施工や、結露などの生じ易い部位、ま
た機械周りや油圧配管などの油の飛散がある場所での使
用に対しても、水や油の吸収がなく、それらによる劣化
や性能低下の心配がない。
【0042】本発明による遮音材の用途としては、特に
制限されないが、具体的には、住居、オフィス、ホール
および劇場などの給排水管、衛生設備配管、雨水配管等
の遮音、工場設備における各種設備配管、蒸気配管や空
気配管の遮音、産業機械等の騒音防止壁、事務スペース
や集会場、宴会場等の仕切り壁やパーティションボード
における吸音、遮音などの用途を挙げることができる。
【0043】また、本発明に用いるメラミン系樹脂フォ
ームは、断熱性にも優れるため遮音性と同時に断熱性を
要求される用途においても優れた効果が期待できる。
【0044】(2)本発明の遮音方法 本発明の遮音方法は、被遮音物の外側表面に、メラミン
系樹脂フォーム層とその少なくとも片面に積層された遮
音シート層とからなる積層単位の1単位または2単位以
上を、被遮音物に接する層がメラミン系樹脂フォーム層
となるとともに少なくともメラミン系樹脂フォーム層の
外層が遮音シート層となるように、被覆することを特徴
とする。
【0045】本発明の遮音方法における、メラミン系樹
脂フォーム層および遮音シート層は、上記本発明の遮音
材において説明したのと同様とすることができる。ま
た、積層の方法についても上記と同様であり、さらに、
遮音材の最外層に保護層等を設けることができることも
上記同様である。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0047】
【実施例1】メラミン系樹脂フォーム(BASOTEC
T V3012(BASF AG製)、460mm ×
500mm × 15mm厚)の片面全体に鉛シート
(0.5mm厚)を、両面接着テープを介して貼り合わ
せた後にローラを用いて圧着することによって積層し
て、遮音材を作製した。
【0048】得られた遮音材について、図1に示す騒音
測定装置を用いて遮音性の評価を行った。図1におい
て、(a)は装置概要図を示し、(b)は騒音レベル測
定部を示す概要図(a)のI−I線における端面図を示
す。
【0049】図1(a)に示す通り、騒音測定装置10
は、内径100mm、外径104mm、全長4mの塩化
ビニール製パイプ1の一端に音源2を取り付け、パイプ
1のもう一端については、端から1mまでの部分の内部
にグラスウールを詰めて、これを無反射部3とし、さら
に無反射部3の外側に遮音箱7を被せて端部からの騒音
の影響のない構造としたものであり、上記音源2よりノ
イズを発生させ、パイプ内部および外部での騒音レベル
を測定することにより音響透過損失を測定する装置であ
る。
【0050】騒音レベルの測定位置は、音源を取り付け
た端部から1.2mの位置(図1(a)のI−I線の位
置)で、パイプ内部については管中央4、パイプ外部に
ついてはパイプ外縁から2〜3mmの位置5である(図
1(b)参照)。
【0051】この騒音測定装置10を用いて上記で得ら
れた遮音材の遮音性を評価するために、音源2が取り付
けられたパイプ端部から3mまでの部分のパイプ外周全
面に、上記で得られた遮音材6の複数片を、メラミン系
樹脂フォーム側がパイプ外周面に接するようにして、各
片が重なり合わないように組み合せて隙間なく巻き付
け、余剰部分を切断した後、無反射部3を遮音箱7内に
差し込み固定した。遮音箱7と差し込んだ無反射部3と
の間に生じた隙間は、鉛シート(粘着材付き)1.0m
m厚で塞いで端部からの騒音の影響のない構造とした。
音源2よりノイズを発生させ、パイプ内部および遮音材
外側(遮音材の外縁から2〜3mm)での騒音レベルを
測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における音
響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0052】
【比較例1】実施例1で説明した騒音測定装置におい
て、パイプに遮音材を巻き付けない状態で、音源よりノ
イズを発生させ、パイプ内部および外部での騒音レベル
を測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における
音響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0053】
【比較例2】実施例1においてメラミン系樹脂フォーム
の代わりにポリエチレンフォーム(エスロン保温チュー
ブ(積水化学工業(株)製)、内径115mm、外径1
44mm、長さ500mm、15mm厚)を用いた以外
は全く同様にして、ポリエチレンフォームと鉛シートを
積層した遮音材を作製した。
【0054】得られた遮音材を上記騒音測定装置に、実
施例1と同様の方法で巻き付けて、音源よりノイズを発
生させ、パイプ内部および遮音材外側での騒音レベルを
測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における音
響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0055】
【比較例3】実施例1においてメラミン系樹脂フォーム
の代わりにEPT(EPゴムスポンジ)フォーム(EP
T−200(宮原ゴム工業(株)製)、470mm ×
500mm × 17mm厚、スキン層なし)を用いた以
外は全く同様にして、EPTフォームと鉛シートを積層
した遮音材を作製した。
【0056】得られた遮音材を上記騒音測定装置に、実
施例1と同様の方法で巻き付けて、音源よりノイズを発
生させ、パイプ内部および遮音材外側での騒音レベルを
測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における音
響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0057】
【比較例4】実施例1においてメラミン系樹脂フォーム
の代わりにEPTフォーム(EP−214(スターラバ
ー工業(株)製)、580mm × 500mm × 35
mm厚(全体の厚さ)、スキン層(約0.7mm厚)付
き)を用いた以外は全く同様にして、EPTフォームと
鉛シートを積層した遮音材を作製した。
【0058】得られた遮音材を上記騒音測定装置に、実
施例1と同様の方法で巻き付けて、音源よりノイズを発
生させ、パイプ内部および遮音材外側での騒音レベルを
測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における音
響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0059】
【比較例5】実施例1においてメラミン系樹脂フォーム
の代わりにグラスウール(FG−232(パラマウント
硝子工業(株)製)、520mm × 500mm × 2
5mm厚、32kg/m3)を用いた以外は全く同様に
して、グラスウールと鉛シートを積層した遮音材を作製
した。
【0060】得られた遮音材を上記騒音測定装置に、実
施例1と同様の方法で巻き付けて、音源よりノイズを発
生させ、パイプ内部および遮音材外側での騒音レベルを
測定し、音響透過損失を測定した。各周波数における音
響透過損失の測定結果を図2および表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】これらの結果から、本発明の遮音材は、ポ
リエチレンフォーム、EPTフォームまたはグラスウー
ルと鉛シートを積層させた従来の遮音材に比べて、ほぼ
全周波数領域において音響透過損失が大きく、遮音性に
優れることが明らかである。
【0063】
【実施例2】マンションの既設配水管(耐火2層管、呼
び径100)に、上記実施例1で得られたのと同様の遮
音材を、実施例1においてこれを騒音測定装置に取り付
けたのと同様の方法で施工し、実際に排水を行ったとこ
ろ、施工前の配水管外側の騒音レベルが51dB(A)
であったの対し、施工後は36dB(A)となり、15
dBの騒音低下が確認された。
【0064】
【比較例6】実施例2と同じ配水管に、従来のグラスウ
ール保温筒(40kg/m3、25mm厚)と鉛シート
(0.5mm厚)の積層による遮音材を、上記実施例2
と同様に施工し、実際に排水を行ったところ、施工後は
42dB(A)となり、9dBの騒音低下が確認され
た。
【0065】これらの結果から、本発明の遮音材は、実
際の配水管に設置された場合においても、グラスウール
と鉛シートを積層させた従来の遮音材に比べて、吸音層
の厚さが薄いにもかかわらず、騒音を遮断する作用に優
れることが確認された。
【0066】
【発明の効果】本発明の遮音材は、切断等の加工による
繊維の飛散がないことから作業環境上好ましく、さらに
弾性体であることとあいまって施工が容易であり、ま
た、耐熱性が高く、燃焼性が低いことから施工後の安全
性が良好であるとともに、遮音性にも優れる。また、本
発明の遮音方法によれば、施工の際の作業性や施工後の
安全性が良好であり、さらに優れた遮音効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1および比較例1〜5に用いた騒音測
定装置を示す図である。a)は概要図、b)は騒音レベ
ル測定部を示す概要図(a)のI−I線における端面図
である。
【図2】 実施例1および比較例1〜5において、図1
に示す騒音測定装置を用いて測定した、各周波数での音
響透過損失の結果を示す図である。なお、図中、○は実
施例1における測定結果のプロットを、□は比較例1に
おける測定結果のプロットを、●は比較例2における測
定結果のプロットを、△は比較例3における測定結果の
プロットを、◇は比較例4における測定結果のプロット
を、×は比較例5における測定結果のプロットを、それ
ぞれ示す。
【符号の説明】
1 塩化ビニール製パイプ 2 音源 3 無反射部 4 騒音レベル測定位置(パイプ内部) 5 騒音レベル測定位置(パイプ外部) 6 遮音材 7 遮音箱 10 騒音測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 崇彦 東京都足立区西新井栄町1−18−1日清紡 績株式会社東京研究センター内 (72)発明者 井出 一夫 千葉県習志野市津田沼三丁目22番1号206

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン系樹脂フォーム層とその少なく
    とも片面に積層された遮音シート層とからなる積層単位
    を1単位または2単位以上積層した遮音材。
  2. 【請求項2】 筒体形状である一体品からなるか、もし
    くは、密着係止することで筒体形状となる一片または複
    数片からなり、かつ、前記筒体の最内層がメラミン系樹
    脂フォーム層であるとともに少なくともメラミン系樹脂
    フォーム層の外層が遮音シート層である請求項1記載の
    遮音材。
  3. 【請求項3】 遮音シートが鉛シートおよび塩化ビニー
    ル系シートから選ばれることを特徴とする請求項1また
    は2記載の遮音材。
  4. 【請求項4】 被遮音物の外側表面に、メラミン系樹脂
    フォーム層とその少なくとも片面に積層された遮音シー
    ト層とからなる積層単位の1単位または2単位以上を、
    被遮音物に接する層がメラミン系樹脂フォーム層となる
    とともに少なくともメラミン系樹脂フォーム層の外層が
    遮音シート層となるように、被覆することを特徴とする
    遮音方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008120909A1 (en) * 2007-03-29 2008-10-09 Lg Chem, Ltd. An impact sound insulation material of floors and floor construction method using the same
CN115160632A (zh) * 2022-08-22 2022-10-11 浙江亚迪纳新材料科技股份有限公司 一种超轻质三聚氰胺吸音泡沫塑料及其制备方法

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WO2008120909A1 (en) * 2007-03-29 2008-10-09 Lg Chem, Ltd. An impact sound insulation material of floors and floor construction method using the same
CN115160632A (zh) * 2022-08-22 2022-10-11 浙江亚迪纳新材料科技股份有限公司 一种超轻质三聚氰胺吸音泡沫塑料及其制备方法
CN115160632B (zh) * 2022-08-22 2023-05-02 浙江亚迪纳新材料科技股份有限公司 一种超轻质三聚氰胺吸音泡沫塑料及其制备方法

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