JPH11140076A - N−アシル−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンアセタール - Google Patents

N−アシル−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンアセタール

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JPH11140076A
JPH11140076A JP30166197A JP30166197A JPH11140076A JP H11140076 A JPH11140076 A JP H11140076A JP 30166197 A JP30166197 A JP 30166197A JP 30166197 A JP30166197 A JP 30166197A JP H11140076 A JPH11140076 A JP H11140076A
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Yukiya Takimoto
幸也 滝本
Tamotsu Kumagai
保 熊谷
Toshiaki Shito
利明 市東
Fumio Masumi
史生 増見
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Daiichi Pure Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは置換基を有していてもよいアシル基を示
す〕で表わされる化合物又はその塩、及びその製造方
法。 【効果】 医薬、化粧品等の製造中間体として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬品及び化粧品の
製造中間体として有用な次の式(2)
【0002】
【化2】
【0003】で表わされる光学活性化合物の製造中間体
及びその製法に関する。
【0004】
【従来の技術】上記式(2)で表わされる化合物は、不
斉炭素を有し、アミノ基、カルボキシル基、及びアセタ
ール基の官能基を有し、ACEインヒビターを始めとす
る医薬品、化粧品(USP.5508272)の製造中間体等
として広範な活用が期待される化合物であり、産業上有
用であると考えられる。
【0005】化合物(2)の製造法としては、すでにE
smahanらの報告(Bioorganic & M
edicinal Chemistry.,3,123
7(1995))がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は製造工程が長く、反応操作が煩雑であり、総収率は
低く、製造原価も高く、然も有害なアセチル水銀を使用
するなど工業的製造に適した製造方法とはいいがたい方
法である。更にこの方法で得られる化合物はラセミ体で
あり光学活性体ではない。
【0007】従って、本発明の目的は、光学活性を有す
る化合物(2)を工業的に有利に製造するための製造中
間体及びこの製法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者は鋭意研究を行ったところ、下記一般式(1)で表わ
される新規な製造中間体を見出し、これを経由する方法
により、光学活性を有する化合物(2)が工業的に有利
に得られることを見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、Rは置換基を有していてもよいア
シル基を示す〕で表わされる化合物又はその塩、及びそ
の製造法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で表わされ
る化合物において、式中Rで示されるアシル基として
は、ホルミル基、炭素数2〜6の低級アルカノイル基、
炭素数7〜12のアロイル基が挙げられ、具体的には、
低級アルカノイル基としては、アセチル基、プロピオニ
ル基、n−ブチリル基、i−ブチリル基、n−バレリル
基、i−バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基等
が挙げられ、アロイル基としては、ベンゾイル基、ナフ
トイル基、シンナモイル基等が挙げられる。また、アシ
ル基の置換基としては、ハロゲン原子等が挙げられ、こ
れら置換基は一つでも複数であってもよい。ここで、ハ
ロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子が挙げられる。Rとして好ましい基とし
ては、アセチル基、クロルアセチル基、ベンゾイル基が
挙げられる。また化合物(1)の塩としては、アルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン
等のアミン塩が挙げられる。
【0013】本発明化合物(1)又はその塩は、(a)
グルタルアルデヒドモノエチレンアセタールに水系溶媒
中で、シアン化水素又はその塩、アンモニア又はその
塩、及び炭酸ガス、炭酸水素塩類、炭酸塩類又はカルバ
ミン酸塩類と反応させ、(b)得られた反応成績体を加
水分解し、次いで(c)アシル化剤を反応させることに
より製造することができる。
【0014】以下、上記工程を詳細に説明する。グルタ
ルアルデヒドモノエチレンアセタール(以下、「モノア
セタール体」という)は、公知の手段、例えば、グルタ
ルアルデヒドとエチレングリコールとを反応させること
により得られる。
【0015】工程(a):このモノアセタール体を水系
溶媒中で、シアン化水素又はその塩、アンモニア又はそ
の塩、及び炭酸ガス又は炭酸塩類と反応させ、式(3)
【0016】
【化4】
【0017】で表わされる化合物を得る。
【0018】ここで用いる水系溶媒としては、水又は含
水アルコールが好ましい。また、シアン化水素の塩とし
ては、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム等のシア
ン化アルカリが挙げられる。シアン化水素又はその塩
は、モノアセタール体に対し、1〜10倍当量使用する
ことが好ましく、更に1〜2倍当量使用することが好ま
しい。
【0019】アンモニウム塩としては、例えば塩化アン
モニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、
カルバミン酸アンモニウム等が挙げられる。アンモニア
又はアンモニウム塩は、モノアセタール体に対して2〜
10倍当量程度使用することが好ましく、特に2〜4倍
当量程度使用することが好ましい。
【0020】炭酸水素塩類としては、例えば炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ、炭
酸水素アルカリ土類金属塩等が挙げられ、炭酸塩類とし
ては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ、
炭酸アルカリ土類金属塩等が挙げられ、カルバミン酸塩
類としてはカルバミン酸ナトリウム、カルバミン酸カリ
ウムなどが挙げられる。これらは、モノアセタール体に
対して1〜10倍当量使用することが好ましく、特に1
〜2倍当量使用することが好ましい。
【0021】また炭酸水素アンモニウム、又は炭酸アン
モニウム、カルバミン酸アンモニウム等を用い、これら
の化合物にアンモニウム塩と炭酸塩等との両者の作用を
させることもできる。これらの化合物の使用量は、モノ
アセタール体に対して1〜10倍当量使用することが好
ましく、特に2〜4倍当量使用することが好ましい。
【0022】本工程の反応は、モノアセタール体に上記
の3種(又は2種)の化合物を同時に反応させても良
く、或いはモノアセタール体に先ずシアン化物を反応さ
せ次いで他の2成分を同時に反応させても良く、或いは
又先ずシアン化物を反応させ次いでアンモニウム化合物
を反応させ更に炭酸化合物を反応させても良い。特に望
ましい方法は、モノアセタール体をメタノール又はエタ
ノールなどに溶解した溶液を、又は溶解せずにそのまま
を、徐々に所定の反応温度に加熱した上記3種(又は2
種)の化合物の水溶液又は懸濁液に添加する方法であ
る。高い収率を得る為には、添加終了後、更に適当な時
間、攪拌を継続することが好ましい。
【0023】なお、本反応においては、主生成物である
上記式(3)で示される化合物の他、次の式(4)
【0024】
【化5】
【0025】で表わされる化合物も生成するが、次の工
程において、共にラセミ体α−アミノアジピン酸−γ−
セミアルデヒドエチレンアセタールとなるので、両化合
物の分離は必要ではない。
【0026】工程(b) 工程(a)で得られた成績体、すなわち化合物(3)及
び化合物(4)は、加水分解に付される。この場合、化
合物(3)及び(4)は単離してもよいが、工程が増え
るので単離せずそのまま加水分解に付することが好まし
い。加水分解は、塩基性物質又はその水溶液を加えて行
うことが好ましい。ここで用いる塩基性物質としては、
例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化
物、アルカリ金属炭酸塩等が挙げられ、具体的には、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が例
示される。塩基性物質の使用量は、基質に対して1〜3
倍当量用いることが好ましい。加水分解の温度は、20
〜200℃の範囲内とすることが好ましく、特に十分に
反応させるためには、100〜150℃の範囲内とする
ことが好ましい。
【0027】工程(c) 工程(b)で得られた加水分解物に、一般式(1)中の
Rに対応するアシル化剤を反応させると本発明化合物
(1)を得ることができる。
【0028】ここで用いるアシル化剤としては、アセチ
ルクロライド、クロルアセチルクロライド、ベンゾイル
クロライド等のアシルハライド、及び無水酢酸等の酸無
水物が例示される。アシル化剤は基質に対し過剰に用い
ることが好ましいが、1〜2倍当量使用することが好ま
しい。アシル化反応は、pH7より高いpHで行うことが好
ましく特にpH8〜11とすることが好ましい。また、反
応温度は0〜80℃とすることが好ましく、特に0〜3
0℃とすることが好ましい。なお、アルシ化剤は反応系
に徐々に加えることが好ましい。
【0029】本発明化合物(1)は、常法により、例え
ばアシル化反応後、有機溶媒で抽出することにより、又
は樹脂処理することにより容易に単離することができる
が、単離せずに化合物(2)を得る反応にそのまま用い
てもよい。
【0030】このようにして、ラセミ体の本発明化合物
(1)を得ることができる。
【0031】本発明化合物(1)に酵素を作用させるこ
とで、容易に光学活性を有する化合物(2)を得ること
ができる。具体的には、化合物(1)の水溶液、含水有
機溶媒溶液又は工程(c)の反応生成物そのままに酵素
を作用させる。酵素を作用させることにより、アミノ保
護基であるアシル基を除去すると共に、光学分割が行わ
れる。
【0032】ここで用いる酵素としては、種々のアシラ
ーゼを用いることができ、具体的には次のものが例示さ
れる。
【0033】1)ブタ腎臓由来アシラーゼ シグマ社製:アシラーゼI グレードI(凍結乾燥粉末、2,000〜3,000単
位/mg蛋白、カタログNo.A3010) グレードII(凍結乾燥無塩粉末、500〜1,500単
位/mg蛋白、カタログNo.A8376) グレードIII(凍結乾燥無塩粉末、5,000〜8,0
00単位/mg蛋白、カタログNo.A7264) 90%以上(イオン交換HPLC)(凍結乾燥無塩粉
末、A7264をHPLC精製したもの、5,000〜
10,000単位/mg蛋白、カタログNo.A581
0) アルドリッチ社製:アシラーゼI グレードI(2,000〜3,000単位/mg蛋白、カ
タログNo.37,302−8) 和光純薬製:アシラーゼI(Pig腎臓製、3,500
〜5,000単位/mgカタログNo.018−1115
1) アシラーゼI(Hog腎臓製、1,000単位/mg以
上、カタログNo.532−15361) 東京化成製:アシラーゼ(Hog腎臓製、カタログN
o.A0148) 2)糸状菌由来アシラーゼ シグマ社製:アシラーゼI(アスペルギルス メレウス
由来、凍結乾燥粉末、活性:約0.5単位/mg、カタロ
グNo.A2156) アルドリッチ社製:アシラーゼI(〜0.5単位/mg固
体、カタログNo.37,303−6) 東京化成製:アシラーゼ(アスペルギルス ゲヌス、カ
タログNo.A0688)
【0034】酵素の使用量(濃度)は基質に対し、0.
1〜5%の範囲で使用することができる。化合物(1)
の濃度は0.1〜20重量%とすることが好ましく、特
に1〜3重量%程度とすることが好ましい。
【0035】含水有機溶媒としては、含水メタノール、
含水エタノール、含水プロパノールなどの含水アルコー
ル系溶媒、含水アセトン、含水ジオキサン、含水テトラ
ヒドロフランなどの水と混合する含水有機溶媒、含水ト
ルエン、含水酢酸エチルなどの水と混合しない含水有機
溶媒など、様々の溶媒が用いられる。また、酵素を作用
させる温度は、酵素の性質によるが30〜50℃が好ま
しく、特に35〜40℃が好ましい。またpHは5〜9の
範囲が好ましく、特に6〜7の範囲が好ましい。
【0036】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明について詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0037】実施例1 攪拌装置、温度計、冷却装置を備えた三頸フラスコに、
重炭酸アンモニウム50g、青化ソーダ12g、及び水
500mlを加え攪拌溶解し、この溶液に、40℃で1時
間をかけてグルタールアルデヒドモノエチレンアセター
ル35gを滴下し、40℃で5時間攪拌した。次に、2
0%苛性ソーダを150ml加え、150℃で4時間反応
させた。反応後、濃縮し、濃塩酸で中和後、析出した結
晶を濾取した。水に溶解後、メタノールを加え、濾取
し、DL−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒド
エチレンアセタール30.2gを得た。
【0038】融点 268℃(分解) 元素分析:C815NO4 計算値 C;50.78,H;7.99,N;7.40 実測値 C;50.62,H;7.82,N;7.31
【0039】実施例2 攪拌装置、温度計を備えた300mlビーカーに、DL−
α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンア
セタール10g、水100ml、20%水酸化ナトリウム
水溶液10.6gを加え結晶を溶解した。溶解後冷却し
5℃以下とした。この液に無水酢酸5.7g、20%水
酸化ナトリウム水溶液11.6gを約30分かけて滴下
し、滴下後約1時間攪拌した。この反応液を弱酸性イオ
ン交換樹脂を通し、透過液を濃縮してN−アセチル−D
L−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレ
ンアセタールを油状物で得た。これをエタノールに溶解
しジシクロヘキシルアミン(DCHA)を加え析出した
結晶を濾取した。この物を乾燥してN−アセチル−DL
−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレン
アセタール・DCHA塩17.3gを得た。
【0040】融点 184〜189℃ 元素分析:C224025 計算値 C;64.04,H;9.77,N;6.79 実測値 C;63.78,H;9.57,N;6.64
【0041】実施例3 攪拌装置、温度計を備えた300mlビーカーにDL−α
−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンアセ
タール10g、水100mlを加え約40℃まで加温し結
晶を溶解した。溶解後、冷却し5℃以下とした。20%
炭酸ナトリウム水31mlと塩化ベンゾイル8.2gを約
1時間で滴下し、滴下後3時間攪拌反応した。エーテル
を加え過剰の塩化ベンゾイルを除去し、水溶液に2N塩
酸を添加してpH2とし、析出した結晶を濾取し、乾燥し
てN−ベンゾイル−DL−α−アミノアジピン酸−γ−
セミアルデヒドエチレンアセタール14.8gを得た。
【0042】融点 149〜152℃ 元素分析:C1520NO5 計算値 C;61.21,H;6.85,N;4.76 実測値 C;61.31,H;6.71,N;4.74
【0043】実施例4 攪拌装置、温度計を備えた300mlビーカーに、DL−
α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンア
セタール10g、水100mlを加え約40℃まで加温し
結晶を溶解した。溶解後冷却し5℃以下とした。20%
水酸化ナトリウム水溶液21gと塩化クロルアセチル1
8.2gを約1時間で滴下し、滴下後3時間攪拌反応し
た。エーテルを加え過剰の塩化クロルアセチルを除去
し、水溶液に2N塩酸を添加してpH2とし、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチルを濃縮し、N−クロルアセチル
−DL−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエ
チレンアセタールを油状物で得た。これをアルコールに
溶解しDCHAを加え析出した結晶を濾取し、乾燥して
N−クロルアセチル−DL−α−アミノアジピン酸−γ
−セミアルデヒドエチレンアセタール・DCHA塩1
9.7gを得た。
【0044】融点 265℃(分解) 元素分析:C223925Cl 計算値 C;59.11,H;8.79,N;6.2
7,Cl;7.93 実測値 C;58.93,H;8.64,N;6.3
1,Cl;7.89
【0045】参考例1 攪拌装置、温度計を備えた300mlビーカーに、N−ア
セチル−DL−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデ
ヒドエチレンアセタール6g、水50mlを加え懸濁し、
20%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH7とした。
アシラーゼ(シグマ社製 アシラーゼI(アスペルギル
ス メレウス由来、凍結乾燥粉末、活性:約0.5単位
/mg、カタログNo.A2156))60mg及び酢酸コ
バルト3mgを添加し、37℃で24時間攪拌反応した。
反応液を濃縮し、アルコールを添加し晶析した。結晶を
濾取し乾燥してL−α−アミノアジピン酸−γ−セミア
ルデヒドエチレンアセタール1.6gを得た。
【0046】融点 269℃(分解) 元素分析:C815NO4 計算値 C;50.78,H;7.99,N;7.40 実測値 C;50.61,H;7.90,N;7.51 旋光度〔α〕20 +4.2(C=5、水)
【0047】参考例2 攪拌装置、温度計を備えた300mlビーカーに、DL−
α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンア
セタール5g、水50ml、20%水酸化ナトリウム水溶
液5.3gを加え溶解し、溶解後冷却し5℃以下とし
た。この液に無水酢酸2.9g、20%水酸化ナトリウ
ム水溶液5.8gを約30分かけて滴下後、約1時間攪
拌反応した。反応液に水を加え100mlに希釈し、アシ
ラーゼ(シグマ社製 アシラーゼI(アスペルギルス
メレウス由来、凍結乾燥粉末、活性:約0.5単位/m
g、カタログNo.A2156))60mg及び酢酸コバ
ルト3mgを添加し、37℃で24時間攪拌反応した。反
応液を濃縮し、アルコールを添加し晶析した。結晶を濾
取し乾燥してL−α−アミノアジピン酸−γ−セミアル
デヒドエチレンアセタール1.8gを得た。
【0048】融点 269℃(分解) 元素分析:C815NO4 計算値 C;50.78,H;7.99,N;7.40 実測値 C;50.63,H;7.89,N;7.45 旋光度〔α〕20 +4.2(C=5、水)
【0049】
【発明の効果】医薬及び化粧品の製造中間体として有用
な光学活性化合物(2)を工業的に有利に製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市東 利明 岩手県岩手郡松尾村松尾4−115 第一化 学薬品株式会社岩手工場生産技術センター 内 (72)発明者 増見 史生 岩手県岩手郡松尾村松尾4−115 第一化 学薬品株式会社岩手工場生産技術センター 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは置換基を有していてもよいアシル基を示
    す〕で表わされる化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 (a)グルタルアルデヒドモノエチレン
    アセタールに水系溶媒中で、シアン化水素又はその塩、
    アンモニア又はその塩及び炭酸ガス、炭酸水素塩、炭酸
    塩類、又はカルバミン酸塩を反応させ、(b)得られた
    反応成績体を加水分解し、次いで(c)アシル化剤を反
    応させることを特徴とする請求項1記載の化合物又はそ
    の塩の製造法。
JP30166197A 1997-11-04 1997-11-04 N−アシル−α−アミノアジピン酸−γ−セミアルデヒドエチレンアセタール Pending JPH11140076A (ja)

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