JPH0751090A - 光学活性3−アミノブタン酸の製造法及びそのエステル中間体 - Google Patents

光学活性3−アミノブタン酸の製造法及びそのエステル中間体

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JPH0751090A
JPH0751090A JP5237125A JP23712593A JPH0751090A JP H0751090 A JPH0751090 A JP H0751090A JP 5237125 A JP5237125 A JP 5237125A JP 23712593 A JP23712593 A JP 23712593A JP H0751090 A JPH0751090 A JP H0751090A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な操作及び高収率下に、光学活性3−ア
ミノブタン酸を得ることができる製造法並びに該製造過
程で生成する新規なエステル中間体を提供することにあ
る。 【構成】 ラセミ体の3−置換アミノブタン酸エステル
を加水分解酵素を用いて不斉加水分解することにより、
光学活性3−置換アミノブタン酸エステルとその対掌体
の光学活性3−置換アミノブタン酸を得、次いで(II)
式 【化1】 で表されるエステルを含有保護基の脱離処理に賦すこと
を特徴とする光学活性3−アミノブタン酸の製造法、並
びに上記(II)式で表される新規なエステル中間体。 【効果】 本発明によれば、新規なエステル中間体であ
る光学活性3−置換アミノブタン酸エステルを提供でき
る。また、この中間体を経て生理活性ペプチド等の様々
な生理活性物質の合成原料として有用な光学活性3−ア
ミノブタン酸を簡便な操作により、高光学純度かつ高収
率下に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性3−アミノブ
タン酸の製造法及び該製造過程で生成するエステル中間
体に関する。更に詳しくは、加水分解酵素を用いた工業
上有利な光学活性3−アミノブタン酸の製造法及び該製
造過程で生成する新規なエステル中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生理活性物質を光学活性体として
合成することの重要性が高まっている。複数の光学異性
体が存在する生理活性物質においては、各異性体間でそ
の活性に差異が認められることが多いが、通常強い活性
を示すのは、一つの異性体であり、それ以外の異性体は
活性が弱いか、しばしば望ましくない毒性を示すことが
知られている。従って、生理活性物質を特に医薬品とし
て合成する場合には、望ましい光学異性体を選択的に合
成することが、十分な生理活性を発現させるためのみな
らず安全面からも強く望まれている。
【0003】光学活性3−アミノブタン酸は、このよう
な生理活性物質の合成中間体として応用範囲が広く有用
な化合物である。例えば、このものを出発物質として血
小板凝集阻害作用を示すペプチド様化合物を合成するこ
とが出来る(R.B.Garland ら、EP513810)。光学活性
3−アミノブタン酸の製造例は、これまでに多数報告さ
れている。例えば、不斉合成を利用した方法としては、
1)光学活性なリチウムアミド誘導体をクロトン酸エステ
ルに不斉マイケル付加する方法(S.G.Daviesら、Tetrah
edron: Asymmetry, , 183 (1991)) 、2)3−アシルア
ミノクロトン酸エステルを BINAP−ロジウム(II)錯体を
用いて不斉還元する方法(W.D.Lubellら、Tetrahedron:
Asymmetry, , 543 (1991)) が知られており、光学分
割を利用した方法としては、3)クロトン酸エステルに光
学活性フェニルエチルアミンをマイケル付加し、生成す
る2種のジアステレオマーをクロマト分離する方法(E.
Juaristiら、J. Org. Chem.,57, 2396 (1992))、4)ラセ
ミ体の3−アミノブタン酸から誘導したジアステレオマ
ー塩を再結晶することにより光学分割する方法(M.Hunt
ら、J.Biol.Chem., 127, 727 (1939) 、E.Fischer ら、
Liebigs Ann.Chem.,383, 337 (1911)) があり、生体触
媒を用いる方法としては、5)ベンジルペニシリンアシラ
ーゼを用いて3−アシルアミノブタン酸を光学分割する
方法(D.Rossi ら、Experientia, 33, 1557 (1977))が
ある。また、入手容易な光学活性化合物を出発物質とし
て変換していく方法としては、6)L−アスパルギン酸か
ら変換する方法(P.Gmeiner、Liebigs Ann. Chem., 199
1, 501、C.W.Jefford ら、Tetrahedron Lett.,34, 1111
(1993))等がある。しかしながら、1)の方法は−78℃と
いう低温条件が必須である。2)の方法は高価な反応試薬
に加えて特別な反応装置を用いなければならない。3)の
方法は異性体の分離にカラムクロマトグラフィーを必要
とする。4)の方法は、光学純度を上げるために再結晶を
何度も繰り返す必要がある。5)の方法は酵素の入手が容
易でない。また、6)の方法は工程が長く煩雑である。
【0004】以上に述べたように、従来の方法はいずれ
も工業的レベルでの実施に当り問題点を抱えており、満
足のいくものではなかった。工業的に有利な方法の一つ
として酵素法が挙げられる。例えばα−アミノ酸を加水
分解酵素を用いて光学分割する方法、より具体的にはエ
ステル基を不斉加水分解して光学活性α−アミノ酸を合
成する方法は広く知られている。しかし、β−アミノ酸
(3−アミノカルボン酸)についての方法は、唯一ゼー
バッハ(Zeebach)らの報告(Helvetica Chimica Acta.,
71, 1824(1988)) がある程度で、ほとんど例がない。い
ずれにしてもこの方法では化学収率、不斉収率がともに
低く(30%、68%ee) 、光学純度を上げるためには再結
晶を何度も繰り返す必要があるといった欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来技術の欠点を克服し、簡便な操作及び高収率下
に光学活性3−アミノブタン酸を得ることができる製造
法並びに該製造過程で生成する新規なエステル中間体を
提供することにある。本発明者らはかかる目的を達成す
るため鋭意検討した結果、ラセミ体の3−置換アミノブ
タン酸エステルから光学活性な3−置換アミノブタン酸
を製造する方法を見いだした。さらに光学活性3−置換
アミノブタン酸エステル化合物が光学活性3−置換アミ
ノブタン酸の新規かつ良好な前駆体であることも見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一に、一般
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、または炭素数1〜10の
アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基
を示し、R2 は炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基、アラルキル基を示す。)で表されるラセミ体の3−
置換アミノブタン酸エステルを、加水分解酵素を用いて
不斉加水分解することにより、一般式
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1 とR2 は上記と同じであり、
*は不斉炭素を示す。)で表される光学活性3−置換ア
ミノブタン酸エステルとその対掌体の一般式
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1 と*は上記と同じである。)
で表される光学活性3−置換アミノブタン酸を得、次い
で(II)式で表されるエステルを含有保護基の脱離処理
に賦すことからなる光学活性3−アミノブタン酸の製造
法を特徴とする。本発明の第二は、一般式
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、または炭素数1〜10の
アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基
を示し、R2 は炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基、アラルキル基を示し、*は不斉炭素を示す。)で表
される光学活性な3−置換アミノブタン酸エステルを特
徴とする。
【0015】上記各式のR1 とR2 の好適例として、こ
れらがアルキル基の場合には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基及びブチル基等が、アリール
基の場合には、フェニル基、メトキシフェニル基、クロ
ロフェニル基及びブロモフェニル基等が、アラルキル基
の場合にはベンジル基、メトキシベンジル基、クロロベ
ンジル基及びブロモベンジル基等が挙げられる。また、
1 の好適例として、このものがアルコキシ基の場合に
はメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプ
ロピルオキシ基、ブチルオキシ基、及びtert−ブチルオ
キシ基等が、アリールオキシ基の場合には、フェノキシ
基、メトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ
基及びブロモフェニルオキシ基等が、アラルキルオキシ
基の場合には、ベンジルオキシ基、メトキシベンジルオ
キシ基、クロロベンジルオキシ基及びブロモベンジルオ
キシ基等が挙げられる。
【0016】次に本発明について詳細に述べる。本発明
の光学活性3−アミノブタン酸(IV) は、以下の工程に
従って製造することが出来る。
【0017】
【化9】
【0018】(式中のR1 とR2 および*は上記と同じ
である。)。本発明において出発物質として用いられる
ラセミ体の3−置換アミノブタン酸エステル(I)は、
ラセミ体の3−アミノブタン酸(III)のアミノ基とカル
ボキシル基を常法に従って順次保護することにより容易
に製造できる。例えば、ショッテン−バウマン法に従い
先づラセミ体の3−アミノブタン酸を水酸化ナトリウム
水溶液と1,3−ジオキサンの混合溶液中、ジ−tert−
ブチルジカーボネートと反応させ、以ってアミノ基をte
rt−ブトキシカルボニル化し、更にジメチルホルムアミ
ド中かつ炭酸水素カリウムの存在下に臭化ベンジルでベ
ンジルエステル化することにより、(I)式例の3−te
rt−ブトキシカルボニルアミノブタン酸ベンジルを得る
ことができる。
【0019】このようにして得られる3−置換アミノブ
タン酸エステル(I)を用いて、本発明製造法の前段工
程が実施される。すなわち、(I)式で示される化合物
のエステル基部分を加水分解酵素を用いて不斉加水分解
することにより、新規なエステル中間体である光学活性
3−置換アミノブタン酸エステル(II)とその対掌体で
ある光学活性3−置換アミノブタン酸(II')が容易に得
られる。
【0020】3−置換アミノブタン酸エステル(I)の
エステル基を与えるR2 は既述した通りであるが、特に
ベンジル基である場合に光学純度の高い光学活性な3−
置換アミノブタン酸エステルを高収率で得ることが出来
る。前段工程における反応条件として、反応温度は10℃
〜100 ℃が適当であり、特に20℃〜45℃が好ましい。反
応時間は1〜1000時間が適し、特に20〜300 時間が好ま
しい。反応系のpHは、用いられる加水分解酵素の至適
pHに依存するが、一般に4〜10の範囲に保つことが好
ましい。pHの調整には緩衝溶液を好適に用いることが
できる。
【0021】反応は一般に溶媒の存在下で行われるが、
該溶媒としては、上述の緩衝溶液との混合が良好な有機
溶媒、例えば、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、メタノール等のアルコール類等が挙
げられる。加水分解酵素としては、微生物の生産するエ
ステラーゼまたは動物由来のエステラ−ゼが適してい
る。前者の場合、生産されるエステラーゼは加水分解能
を有していれば良く、微生物の種類に格別限定されるこ
となく適用される。かかる微生物の例として、シュウド
モナス(Pseudomonus)属、クロモバクテリウム(Chrom
obacterium)属、アルスロバクター(Arthrobacter)
属、アクロモバクター(Acromobacter)属、アルカリゲ
ネス(Alcaligenes)属、アスペルギルス(Aspergiliu
s)属、カンディダ(Candida)属、ムコール(Mucor)
属、リゾプス(Rhizopus)属、等に属するものが挙げら
れる。
【0022】また、市販されているエステラーゼとして
次表に示したものが挙げられる。
【0023】
【表1】 これらの中でも、特にシュウドモナス属、またはクロモ
バクテリウム属由来の微生物により生産されるエステラ
ーゼが好ましい。
【0024】不斉加水分解反応を終了した後は、酵素を
濾過操作により除去し、反応液を塩基性下に抽出するこ
とにより光学活性3−置換アミノブタン酸エステル(I
I)を、更に酸性下に抽出することにより対掌体である
光学活性3−置換アミノブタン酸をそれぞれ得ることが
できる。これらは蒸留、カラムクロマトグラフィー等の
通常の分離法を適用することにより更に精製しうる。
【0025】次に、本発明製造法の後段工程について述
べるに、この工程は前段工程で得られた光学活性3−置
換アミノブタン酸エステル(II)につき、そのアミノ基
及びカルボキシル基の保護基(−COR1,−R2 )を
脱離処理することからなる。該脱離処理にはこれが可能
な限り公知方法が広く適用できる。例えば、(II)式の
化合物例である3−tert−ブトキシカルボニルアミノブ
タン酸ベンジルの処理は、水酸化パラジウム−炭素触媒
を用いて先づベンジルエステル基を水素化分解し、更に
蟻酸を作用させてtert−ブトキシカルボニル基を脱保護
することにより好適に達成される。
【0026】なお光学活性3−置換アミノブタン酸エス
テル(II)は、本発明者らによって初めて合成された新
規化合物である。その具体的化合物としては、(+)−
3−アセチルアミノブタン酸メチル、(+)−3−アセ
チルアミノブタン酸エチル、(+)−3−アセチルアミ
ノブタン酸イソプロピル、(+)−3−アセチルアミノ
ブタン酸tert−ブチル、(+)−3−アセチルアミノブ
タン酸フェニル、(+)−3−アセチルアミノブタン酸
べンジル、(+)−3−ベンゾイルアミノブタン酸エチ
ル、(+)−3−ベンゾイルアミノブタン酸イソプロピ
ル (+)−3−ベンゾイルアミノブタン酸tert−ブチル、
(+)−3−ベンゾイルアミノブタン酸フェニル、
(+)−3−ベンゾイルアミノブタン酸ベンジル、
(+)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸メチ
ル、(+)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸エ
チル、(+)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸
イソプロピル、(+)−3−メトキシカルボニルアミノ
ブタン酸tert−ブチル、(+)−3−メトキシカルボニ
ルアミノブタン酸フェニル、(+)−3−メトキシカル
ボニルアミノブタン酸ベンジル、(+)−3−tert−ブ
トキシカルボニルアミノブタン酸メチル、(+)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸エチル、
(+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
イソプロピル、(+)−3−tert−ブトキシカルボニル
アミノブタン酸tert−ブチル、(+)−3−tert−ブト
キシカルボニルアミノブタン酸フェニル、(+)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸ベンジル、
(+)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、(+)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
ブタン酸エチル、(+)−3−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノブタン酸イソプロピル、(+)−3−ベンジル
オキシカルボニルアミノブタン酸tert−ブチル、(+)
−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタン酸フェニ
ル、(+)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタ
ン酸ベンジル、(−)−3−アセチルアミノブタン酸メ
チル、(−)−3−アセチルアミノブタン酸エチル、
(−)−3−アセチルアミノブタン酸イソプロピル、
(−)−3−アセチルアミノブタン酸tert−ブチル、
(−)−3−アセチルアミノブタン酸フェニル、(−)
−3−アセチルアミノブタン酸べンジル、(−)−3−
ベンゾイルアミノブタン酸エチル、(−)−3−ベンゾ
イルアミノブタン酸イソプロピル (−)−3−ベンゾイルアミノブタン酸tert−ブチル、
(−)−3−ベンゾイルアミノブタン酸フェニル、
(−)−3−ベンゾイルアミノブタン酸ベンジル、
(−)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸メチ
ル、(−)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸エ
チル、(−)−3−メトキシカルボニルアミノブタン酸
イソプロピル、(−)−3−メトキシカルボニルアミノ
ブタン酸tert−ブチル、(−)−3−メトキシカルボニ
ルアミノブタン酸フェニル、(−)−3−メトキシカル
ボニルアミノブタン酸ベンジル、(−)−3−tert−ブ
トキシカルボニルアミノブタン酸メチル、(−)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸エチル、
(−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
イソプロピル、(−)−3−tert−ブトキシカルボニル
アミノブタン酸tert−ブチル、(−)−3−tert−ブト
キシカルボニルアミノブタン酸フェニル、(−)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸ベンジル、
(−)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、(−)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
ブタン酸エチル、(−)−3−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノブタン酸イソプロピル、(−)−3−ベンジル
オキシカルボニルアミノブタン酸tert−ブチル、(−)
−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタン酸フェニ
ル、(−)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノブタ
ン酸ベンジル、等が挙げられる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、新規なエステル中間体
である光学活性3−置換アミノブタン酸エステルを提供
できる。また、この中間体を経て生理活性ペプチド等の
様々な生理活性物質の合成原料として有用な光学活性3
−アミノブタン酸を簡便な操作により、高光学純度かつ
高収率下に得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるも
のではない。 参考例1 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル((I) 式に於てR1=tert−ブトキシ基、R2=メ
チル基の化合物)の製造 (±)−3−アミノブタン酸10.0g(97.0mmol)、水酸
化ナトリウム4.4g (106mmol)、ジオキサン100ml、水200
ml の混合物に氷冷下ジ−tert−ブチルジカーボネート2
3.5g(108mmol)を滴下し、室温で24時間攪拌した。有
機層を濃縮した後、氷冷下硫酸水素カリウム17.3g(水
85mlに溶解)を加えた。酢酸エチルで抽出し、抽出液を
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノブタン酸17.6gを得た。粗製物17.6g(86.6mm
ol)をジメチルホルムアミド130ml に溶解し、炭酸水素
カリウム13.0g(130mmol)、ヨウ化メチル27.3g(192m
mol)を加えて室温で24時間攪拌した。反応液を氷水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾
過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノブタン酸メチル18.8gを得た。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=5:1)によ
り精製し、(±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノブタン酸メチル16.5g(76.0mmol)を得た。収率78
%。
【0029】実施例1 (+)−3−アミノブタン酸、及び(−)−3−tert−
ブトキシカルボニルアミノブタン酸の製造 工程1 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル2.01g(9.26mmol)、リパーゼ(旭化成製)1.02
g、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0) 50ml の混合物を室温
で11日間攪拌した。リパーゼを濾別後、エーテルで抽出
した。抽出液を1水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水
で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾
過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert−ブトキシカルボ
ニルアミノブタン酸メチル789mgを得た。
【0030】[α]D 27 +16.4°(c 1.193, CHCl3) 光学的に純粋な(+)−3−アミノブタン酸から誘導し
た(+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン
酸メチルの比旋光度が[α]D 25+22.2° (c 1.199, CH
Cl3) であることから、このものの光学純度は約74%ee
であった。一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の
(−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
1.24gを得た。
【0031】工程2 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル502mg (2.31mmol)をメタノ−ル5mlに溶解し、氷
冷下水酸化ナトリウム200mg (4.80mmol)を加えて室温で
22時間攪拌した。反応液を希塩酸でpH3に調整し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮した。残さ
を蟻酸2mlに溶解し、室温で60時間攪拌した後、反応液
を濃縮して粗製の(+)−3−アミノブタン酸340mgを
得た。
【0032】実施例2 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル512mg(2.34mmol)、リパーゼPS(天野製薬製)50
5mg、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0) 20mlの混合物を室温
で9日間攪拌した。リパ−ゼを濾別後、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert−ブトキシ
カルボニルアミノブタン酸メチル151mgを得た。 [α]D 23+14.7°(c 1.549, CHCl3) 一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸333mgを得
た。
【0033】実施例3 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル509mg(2.34mmol)、リパ−ゼ(旭化成製)253m
g、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)10ml、アセトン1mlの
混合物を室温で8日間攪拌した。リパーゼを濾別後、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert
−ブトキシカルボニルアミノブタン酸メチル310mgを得
た。
【0034】一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の
(−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
181mgを得た。 [α]D 26+12.2°(c 1.019, CHCl3) 光学的に純粋な(+)−3−アミノブタン酸から誘導し
た(+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン
酸の比旋光度が[α]D 24+17.5°(c 1.256,CHCl3)で
あることから、このものの光学純度は約70%eeであっ
た。
【0035】実施例4 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル500mg(2.30mmol離)、リパーゼPS(天野製薬
製)250mg、1/2Mリン酸緩衝液(pH7.0)2.5mlの混合物
を室温で6日間攪拌した。リパーゼを濾別後、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で
乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert−ブト
キシカルボニルアミノブタン酸メチル284mgを得た。一
方、水相を希塩酸でpH3に調製し、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−te
rt−ブトキシカルボニルアミノブタン酸203mgを得た。 [α]D 23−10.4°(c 1.041, CHCl3)
【0036】実施例5 (−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、及び(+)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル506mg(2.33mmol)、エステラ−ゼ(PLE:シグマ
製)250mg、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)40mlの混合物
を室温で3日間攪拌した。PLE を濾別後、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−tert−ブトキシ
カルボニルアミノブタン酸メチル117mgを得た。 [α]D 27−9.3°(c 1.100,CHCl3) 一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸360mgを得
た。
【0037】実施例6 (−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル、及び(+)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
メチル510mg(2.35mmol)、リバーアセトンパウダー(シ
グマ製)252mg、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)10ml、ア
セトン1mlの混合物を室温で7日間攪拌した。PLE を濾
別後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N水酸化ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マ
グネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−
3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸メチル30
6mgを得た。一方、水相を希塩酸でpH3に調製し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の
(+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
168mgを得た。 [α]D 24+5.6°(c 1.168, CHCl3)
【0038】参考例2 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ブチル((I)式に於てR1=tert−ブトキシ基、R2=ブ
チル基の化合物)の製造 (±)−3−アミノブタン酸10.0g(97.0mmol)、水酸
化ナトリウム4.5g(107mmol)、ジオキサン100ml、水200
mlの混合物に氷冷下ジ-tert-ブチルジカーボネート24.2
g(111mmol)を滴下し、室温で19.5時間攪拌した。有
機相を濃縮した後、氷冷下硫酸水素カリウム18.4g(水
90mlに溶解)を加えた。酢酸エチルで抽出し、抽出液を
飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノブタン酸17.0gを得た。粗製物14.3g(70.6mm
ol)をジメチルホルムアミド150mlに溶解し、炭酸水素
カリウム14.9g(149mmol)、ヨウ化ブチル30.3g(165m
mol)を加えて室温で26時間攪拌した。反応液を氷水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾
過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノブタン酸ブチル18.5gを得た。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:1)によ
り精製し、(±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミ
ノブタン酸ブチル15.0g(57.8mmol)を得た。収率71
%。
【0039】実施例7 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ブチル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ブチル307mg(1.18mmol)、リパーゼ(旭化成製)155m
g、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)6mlの混合物を室温で
8日間攪拌した。リパーゼを濾別後、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、
濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert−ブトキシカル
ボニルアミノブタン酸ブチル160mgを得た。一方、水相
を希塩酸でpH3に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−tert−ブト
キシカルボニルアミノブタン酸89mgを得た。 [α]D 24−8.0°(c 1.006, CHCl3)
【0040】実施例8 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ブチル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニルア
ミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ブチル313mg(1.21mmol)、リパーゼPS(天野製薬製)1
51mg、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)6mlの合物を室温で
7日間攪拌した。リパーゼを濾別後、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、
濾過、濃縮し、粗製の(+)−3−tert−ブトキシカル
ボニルアミノブタン酸ブチル193mgを得た。一方、水相
を希塩酸でpH3に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−tert−ブト
キシカルボニルアミノブタン酸101mgを得た。 [α]D 26−10.7°(c 1.026, CHCl3)
【0041】参考例3 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル((I)式に於てR1=tert−ブトキシ基、R2
ベンジル基の化合物)の製造 (±)−3−アミノブタン酸10.0g(97.1mmol)、水酸
化ナトリウム4.5g(107mmol)、ジオキサン100ml、水200
ml の混合物に氷冷下ジ−tert−ブチルジカーボネート2
3.9g(109mmol)を滴下し、室温で22.5時間攪拌した。
有機相を濃縮した後、氷冷下硫酸水素カリウム19.0g
(水100mlに溶解)を加えた。酢酸エチルで抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上
で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノブタン酸14.1gを得た。
【0042】粗製物10.0g(49.3mmol)をジメチルホル
ムアミド75mlに溶解し、炭酸水素カリウム7.6g(76.2mm
ol)、臭化ベンジル17.1g(99.9mmol)を加えて室温で
46.5時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄した。無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の
3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸ベンジル
20.4gを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘプタン:酢酸エチル=7:1)により精製し、
(±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル14.3g(48.8mmol)を得た。収率71%。
【0043】実施例9 (+)−3−アミノブタン酸、及び(−)−3−tert−
ブトキシカルボニルアミノブタン酸の製造 工程1 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル2.02g(6.89mmol)、リパ−ゼ(旭化成製)1.
16g、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)40mlの混合物を室
温で9日間攪拌した。リパーゼを濾別後、エ−テルで抽
出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノブタン酸ベンジル1.32gを得た。シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=10:
1)により精製し、(+)−3−tert−ブトキシカルボ
ニルアミノブタン酸ベンジル0.94gを得た。
【0044】[α]d 26+20.4°(c 1.008, CHCl3) 光学的に純粋な(+)−3−アミノブタン酸から誘導し
た(+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン
酸ベンジルの比旋光度が[α]D 27+20.1°(c1.092, C
HCl3) であることから、このものは光学的にほぼ純粋で
あるといえる。一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、
エーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の
(−)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
750mgを得た。
【0045】工程2 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル500mg(1.70mmol)をメタノール5mlに溶解し、
20%水酸化パラジウム−炭素106mgを加えて水素雰囲気
下で4時間攪拌した。触媒を濾別し、濾液を濃縮した。
残渣を蟻酸2mlに溶解し、室温で60時間攪拌した後、反
応液を濃縮して粗製の(+)−3−アミノブタン酸250m
gを得た。
【0046】実施例10 (+)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル、及び(−)−3−tert−ブトキシカルボニル
アミノブタン酸の製造 (±)−3−tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸
ベンジル306mg(1.04mmol)、リパ−ゼPS(天野製薬製)
155mg、1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)6mlの混合物を室
温で6日間攪拌した。リパーゼを濾別後、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
後、濾過、濃縮し、粗製の3−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノブタン酸ベンジル230mgを得た。シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=8:
1)により精製し、(+)−3−tert−ブトキシカルボ
ニルアミノブタン酸ベンジル123mgを得た。
【0047】[α]D 25+18.0°(c 1.023, CHC3) 一方、水相を希塩酸でpH3に調整し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥後、濾過、濃縮し、粗製の(−)−3−
tert−ブトキシカルボニルアミノブタン酸117mgを得
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ
    基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基を示し、R
    2 は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ
    ル基を示す。)で表されるラセミ体の3−置換アミノブ
    タン酸エステルを加水分解酵素を用いて不斉加水分解す
    ることにより、一般式 【化2】 (式中、R1 とR2 は上記と同じであり、*は不斉炭素
    を示す。)で表される光学活性3−置換アミノブタン酸
    エステルとその対掌体の一般式 【化3】 (式中、R1 と*は上記と同じである。)で表される光
    学活性3−置換アミノブタン酸を得、次いで(II)式で
    表されるエステルを含有保護基の脱離処理に賦すること
    を特徴とする光学活性3−アミノブタン酸の製造法。
  2. 【請求項2】加水分解酵素がシュウドモナス属またはク
    ロモバクテリウム属に属する微生物に由来するものであ
    る請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】一般式 【化4】 (式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基、または炭素数1〜10のアルコキシ
    基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基を示し、R
    2 は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキ
    ル基を示し、*は不斉炭素を示す。)で表される光学活
    性3−置換アミノブタン酸エステル。
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