JPH11140050A - 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法 - Google Patents

着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法

Info

Publication number
JPH11140050A
JPH11140050A JP9306895A JP30689597A JPH11140050A JP H11140050 A JPH11140050 A JP H11140050A JP 9306895 A JP9306895 A JP 9306895A JP 30689597 A JP30689597 A JP 30689597A JP H11140050 A JPH11140050 A JP H11140050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
piperidyl
amount
acrylic acid
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9306895A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Hayashi
克則 林
Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP9306895A priority Critical patent/JPH11140050A/ja
Publication of JPH11140050A publication Critical patent/JPH11140050A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高収率、高純度で着色の少ない(メタ)アクリ
ル酸ピペリジルエステル誘導体を、工業的に煩雑な操作
を経ることなく製造する方法を提供する。 【解決手段】触媒及び重合禁止剤の存在下にヒドロキシ
ピペリジン類を、(メタ)アクリル酸エステルと反応さ
せることにより、(メタ)アクリル酸ピペリジルエステ
ル誘導体を製造する方法において、エステル化反応後に
リン系酸化防止剤の存在下に蒸留する(メタ)アクリル
酸ピペリジルエステル誘導体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成高分子化合物
の光安定剤として有用な(メタ)アクリル酸(メタクリ
ル酸またはアクリル酸、以下同じ)ピペリジルエステル
誘導体のうち、着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリ
ジルエステル誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,2,6,6,-テトラメチルピペリジン誘導
体、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジン誘導体等は、
ポリオレフィン等の合成高分子化合物の光安定剤として
知られている。これらのうち、(メタ)アクリル酸ピペ
リジルエステル誘導体は、重合性二重結合を有してお
り、単独重合もしくは他の重合性モノマーと共重合する
ことが可能であるので、高分子量の光安定剤の原料とな
る他、合成高分子樹脂を合成する際に共重合させて光安
定剤を樹脂中に組み込んだ合成高分子の原料とすること
もできる。これらの使用方法は、従来の低分子量の添加
型のピペリジン誘導体と比べ、非溶出性、非揮発性等の
特長があり、近年注目されている。
【0003】(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘
導体の製造方法としては、例えば、特公昭47−853
9号公報には、ヒドロキシピペリジン類と(メタ)アク
リル酸ハロゲン化物とを脱酸剤の存在下で反応させる方
法、及びヒドロキシピペリジン類と(メタ)アクリル酸
エステルとを塩基性触媒の存在下で反応させる方法が記
載されている。また、特開昭54−21489号公報
や、マクロモレキュラー・ヘミー(Makromol.Chem.)181
巻p595-633(1980)にも、同様に酸ハロゲン化物を用いる
方法と、低級アルキルエステルを用いてエステル交換す
る方法がそれぞれ記載されている。さらには、特開平3
−251569号公報にもエステル交換反応によるアク
リル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの製造方法のう
ち、酸ハロゲン化物を用いる方法は、無水の状態で反応
する必要があること、原料の(メタ)アクリル酸クロラ
イド等の酸ハロゲン化物の取扱い性、安定性等にも問題
があること等、工業的実施には不利な方法であった。
【0005】これに対して、エステル交換反応による方
法は、酸ハロゲン化物を用いる方法と比べて、原料の取
り扱い性や、操作の簡便さ、高収率で高純度な製品を得
られやすい等有利な方法である。しかしながら、このエ
ステル交換による製造方法においても、従来知られてい
る方法で製造した(メタ)アクリル酸ピペリジルエステ
ル誘導体は、経日による着色が激しく、透明性や淡色性
の要求される高分子成形材料や、塗料等の高分子コーティンク
゛材料等に適用できないといった問題点があった。本発
明は、高収率、高純度で着色の少ない(メタ)アクリル
酸ピペリジルエステル誘導体を、工業的に煩雑な操作を
経ることなく製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、触媒及び重合
禁止剤の存在下に、一般式(I)を有するヒドロキシピ
ペリジン類を、一般式(II)を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルと反応させることにより、一般式(II
I)を有する(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘
導体を製造する方法において、エステル化反応後にリン
系酸化防止剤の存在下に蒸留することを特徴とする着色
の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体
の製造法に関する。
【化4】 ここでR1は水素原子またはメチル基を表す。
【化5】 ここでR2は水素原子またはメチル基を、R3はC1〜C
5のアルキル基を表す。
【化6】 ここでR1及びR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチ
ル基を表す。
【0007】本発明においては、上記のリン系酸化防止
剤として2,2-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)
オクチルホスファイトを用いることが好ましい。
【0008】本発明においては、上記のリン系酸化防止
剤を(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体に対
して0.001〜10重量%添加することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】一般式(I)を有するヒドロキシ
ピペリジン類としては、2,2,6,6,−テトラメチルピペリ
ジノール、及び 1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノー
ルが挙げられる。一般式(II)を有する(メタ)アク
リル酸エステルとしては、アクリル酸及びメタクリル酸
のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル等が用い
られる。メタクリル酸エステルの場合は、メチルエステ
ルが好適に用いられるが、アクリル酸エステルの場合
は、メチル、エチル、ブチルエステルの中から適宜選ば
れる。
【0010】本発明では、先ず一般式(I)を有するヒ
ドロキシピペリジン類を、一般式(II)を有する(メ
タ)アクリル酸エステルと通常のエステル交換反応させ
る。反応に際しては、一般式(II)を有する(メタ)
アクリル酸エステルを、一般式(I)を有するヒドロキ
シピペリジン類に対して過剰に使用することが、反応を
短時間に終わらせるためや、反応転化率を向上させるた
めに好ましい。通常、ヒドロキシピペリジン類1モルに
対して、(メタ)アクリル酸エステルを2〜5モルの範
囲で使用することが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テルの使用量が2モル未満であると反応が遅くなり、未
反応のヒドロキシピペリジン類が残りやすくなる傾向が
ある。一方、(メタ)アクリル酸エステルの使用量が5
モルを越えると生産性が低下するとともに、反応終了後
に過剰の(メタ)アクリル酸エステルを回収する工程に
長時間を要する傾向がある。
【0011】本発明におけるエステル交換反応に使用さ
れる触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物、炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸化物、リチウムメトキシド、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブト
キシドのようなアルカリ金属アルコキシド、リチウムア
ミド、ナトリウムアミド、カリウムアミドのようなアル
カリ金属アミド又はチタン酸テトラメチル、チタン酸テ
トラエチル、チタン酸テトラプロピル、チタン酸テトラ
イソプロピル、チタン酸テトラブチルのようなチタン酸
1〜C4アルキルを挙げることができる。これらの触媒
の中でも触媒取扱いの点から、アルカリ金属アミド又は
チタン酸C1〜C4アルキルが特に好ましい。触媒の使用
量は、(メタ)アクリル酸エステルとヒドロキシピペリ
ジン類の合計量に対して通常0.01〜5.0重量%の
範囲である。触媒量が0.01重量%未満であると反応
の進行が遅くなる傾向があり、5.0重量%を越えても
触媒の効果は向上する傾向はなく、不経済である。
【0012】エステル交換反応に際しては、(メタ)ア
クリル酸エステルの製造で通常実施されているように重
合防止剤を存在させることが好ましい。重合防止剤とし
ては、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテ
ル、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、
2,4-ジメチル-6-tブチルフェノール、2,6-tブチル−
p−クレゾール、パラベンゾキノン、2,5-ジフェニルパ
ラベンゾキノン、フェノチアジン、ジフェニルアミンな
どが使用される。その中でも、製品の貯蔵時及び使用時
に着色の少ない重合禁止剤として、ヒドロキノンモノメ
チルエーテルが特に好適に使用される。
【0013】上記の重合防止剤の使用量は、ヒドロキシ
ピペリジン類に対して、5〜2000ppmが好まし
く、特に10〜500ppmが好ましい。重合防止剤が
5ppm未満であると重合防止効果が得られない傾向が
あり、また、2000ppmを越えると製品のポリマ化
を阻害するなどの悪影響を及ぼす傾向がある。
【0014】本発明において、反応中の反応液の重合防
止のために、少量の分子状酸素を吹き込むのが好まし
い。分子状酸素としては、希釈された状態で使用するの
が好ましく、好適には空気が用いられる。また、分子状
酸素の吹き込みは、蒸発して蒸気として存在したり、上
部の釜壁等に凝縮した(メタ)アクリル酸エステルの重
合を防止するためにも好ましい。分子状酸素の使用量と
しては、反応器の形状や撹拌動力などによっても影響を
受けるが、ヒドロキシピペリジン類1モルに対して5〜
500ml/min(空気として25〜2,500ml
/min)の速度で吹き込むことが好ましい。
【0015】本発明のエステル交換反応では、反応に関
与しない不活性なものであれば、適宜溶媒を使用するこ
ともできる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロ
ヘキサン等の炭化水素類やジオキサンなどのエーテル類
などを挙げることができる。
【0016】本発明のエステル交換反応は、常圧又は減
圧下で60〜130℃で行うのが好ましい。また、エス
テル交換反応の形態としては、(メタ)アクリル酸エス
テルとアルコールをエステル交換反応により(メタ)ア
クリル酸エステルを製造する当業者間で一般的に知られ
ている方法を採用することができる。この方法では、原
料アルコールの転換率を高めるため、副生する低級アル
コールと原料の(メタ)アクリル酸エステル又は溶剤を
共沸蒸留することにより、副生する低級アルコールを系
外に留去しながら合成を行うことが好ましい。このた
め、反応装置としては精留搭の付いた回分式反応槽が使
用することが好ましい。
【0017】本発明では、上記のエステル交換反応によ
り得た反応液をリン系酸化防止剤存在下で蒸留すること
を特徴とする。 反応液は、そのまま原料の(メタ)ア
クリル酸エステルを留去後蒸留しても良いが、常法によ
り水を加えて触媒を不溶化させ、この不溶物を濾過して
除いてから蒸留に供しても良い。
【0018】本発明に用いるリン系酸化防止剤としては
トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4'-
ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニル ジトリ
デシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテト
ライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(ノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(モノおよび/あるい
はジノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペン
タエリスリト−ルジホスファイト、9,10-ジヒドロ-9-オ
キサ-10-ホスファフェナントレン=10-オキサイド、10-
(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-9,10-ジヒド
ロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイ
ド、10-デシロキシ-9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスフ
ァフェナントレン、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)
ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ
ス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリ
ックネオペンタンテトライルビス(2,6-ジ−t−ブチル-
4-メチルフェニル)ホスファイト、2,2-メチレンビス(4,
6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が用い
られる。これらの中で取扱いの点から、2,2-メチレンビ
ス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイトが
好ましい。
【0019】本発明におけるリン系酸化防止剤の添加量
は(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体に対し
て0.001〜10重量%の範囲が好ましく、0.01
〜2重量%の範囲がより好ましい。リン系酸化防止剤の
添加量が0.001重量%未満であると着色防止の効果
が十分でない傾向があり、また、10重量%を越えると
蒸留残渣が増加する等の不都合が生じる傾向がある。
【0020】本発明における蒸留温度としては60〜1
40℃の範囲で行うことが好ましい。蒸留温度が60℃
未満では高真空度が必要となるため設備や操作が煩雑に
なる傾向があり、140℃を越えると目的とする化合物
が重合してしまう傾向がある。本発明における蒸留圧力
は上記の温度範囲で蒸留できるように適宜調整すればよ
いが、通常0.01〜100mmHgの範囲で調整すること
が好ましい。本発明における蒸留設備としては、単蒸留
設備が好ましいが、薄膜タイプの蒸発機、通常分子蒸留
設備と呼ばれる装置がより好ましい。
【0021】本発明者らは、(メタ)アクリル酸ピペリ
ジルエステル誘導体そのものは、経日着色をすることが
無く、着色は不純物によるものであること及びリン系酸
化防止剤の存在下に蒸留することにより不純物を効率的
に除去することが可能であることを見出した。本発明は
これらの知見に基づいてなされたものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらにより制限されるものではない。尚、以下におい
て%とあるのは重量%である。
【0023】実施例1 撹拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔(15段)を
取り付けた1リットルのフラスコに、1,2,2,6,6,-ペンタメ
チルピペリジノール171g、メタクリル酸メチル35
0g、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.05gを仕
込み、乾燥空気を50ml/minの速度で吹き込みな
がら加熱還流し系内の水分を除去した。次に、オルトチ
タン酸イソプロピル(チタンテトライソプロポキシド)
1.5gを加え、エステル交換反応させた。はじめ、反
応混合物を加熱還流し、精留塔塔頂温度はメタクリル酸
メチルの沸点である100℃付近であったが、反応の進
行と共に、メタノールとメタクリル酸メチルの共沸混合
物の沸点に近づいたので、塔頂温度が64〜66℃の範
囲になるように還流比を調節してメタノールをメタクリ
ル酸メチルとの共沸物として留去しながら反応を行っ
た。触媒を加えてから、2.5時間経過した頃から塔頂
温度が上昇し始め約90℃まで上昇したのでそれに合わ
せて還流比を徐々に大きくし、最終的には還流比を15
にして反応を続けた。反応開始後、4時間目の反応液を
ガスクロマトグラフィ分析したところ、原料アルコール
である1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノールが、目
的化合物である該アルコールのメタクリル酸エステルに
対して0.3%(面積%)となったので反応を終了し
た。
【0024】反応液を80℃まで冷却したところで20
%食塩水50g加えて触媒を加水分解し不溶化した。不
溶化した触媒を濾別し、ロータリエバポレーターを用い
て過剰のメタクリル酸メチルを減圧下留去し、ついで、
2,2-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト(アデカスタブHP−10(旭電化製))
を3.5g加えて減圧下に蒸留精製(沸点115〜117℃/
4mmHg)して、1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-メタクリロ
イルオキシピペリジンを得た。収量は217.5g(収
率91%)、製品のガスクロマト純度は99.4%であ
り、1,2,2,6,6,-ペンタメチルピペリジノール0.2%
とメタクリル酸メチル0.4%を含んでいた。また、JI
S K6901により定められるハーゼン色数(APHA)の
色相は10であった。
【0025】比較例1 実施例1と同様に反応を行い、実施例1で加えた2,2-メ
チレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスフ
ァイトを加えずに減圧蒸留することにより1,2,2,6,6,-
ペンタメチル-4-メタクリロイルオキシピペリジンを得
た。収量は221.1g(収率92.5%)であった。
製品のガスクロマト純度は99.5%であり、1,2,2,6,
6,-ペンタメチルピペリジノール0.1%とメタクリル
酸メチル0.4%を含んでいた。また、色相はハーゼン
色数(APHA)10であった。
【0026】実施例2 実施例1、比較例1で得た1,2,2,6,6,-ペンタメチル-4-
メタクリロイルオキシピペリジンを室温で2ヶ月間保管
し、途中の色相変化を調べた結果を表1にまとめた。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 実施例1でメタクリル酸メチル350g(3.5モル)
の代わりにアクリル酸メチル350g(4.1モル)を
用いた他は全く同様に操作して1,2,2,6,6,-テトラメチ
ル-4-アクリロイルオキシピペリジン209.3g(収
率93%)を得た。 製品のガスクロマト純度は99.
6%であり、2,2,6,6,-テトラメチルピペリジノール
0.2%とアクリル酸メチル0.2%を含んでいた。色
相はハーゼン色数(APHA)10であった。2ヶ月後
に色相を測定したがAPHA10であった。
【0029】
【発明の効果】本発明においては、エステル化反応後に
リン系酸化防止剤の存在下に蒸留する方法により、高収
率、高純度で長期間着色の少ない(メタ)アクリル酸ピ
ペリジルエステル誘導体を、工業的に煩雑な操作を経る
ことなく得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒及び重合禁止剤の存在下に、一般式
    (I)を有するヒドロキシピペリジン類を、一般式(I
    I)を有する(メタ)アクリル酸エステルと反応させる
    ことにより、一般式(III)を有する(メタ)アクリ
    ル酸ピペリジルエステル誘導体を製造する方法におい
    て、エステル化反応後にリン系酸化防止剤の存在下に蒸
    留することを特徴とする着色の少ない(メタ)アクリル
    酸ピペリジルエステル誘導体の製造法。 【化1】 ここでR1は水素原子またはメチル基を表す。 【化2】 ここでR2は水素原子またはメチル基を、R3はC1〜C
    5のアルキル基を表す。 【化3】 ここでR1及びR2はそれぞれ独立に水素原子またはメチ
    ル基を表す。
  2. 【請求項2】リン系酸化防止剤として2,2-メチレンビス
    (4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイトを用
    いる請求項1記載の(メタ)アクリル酸ピペリジルエス
    テル誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】リン系酸化防止剤を(メタ)アクリル酸ピ
    ペリジルエステル誘導体に対して0.001〜10重量
    %添加する請求項1または2記載の(メタ)アクリル酸
    ピペリジルエステル誘導体の製造法。
JP9306895A 1997-11-10 1997-11-10 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法 Pending JPH11140050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9306895A JPH11140050A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9306895A JPH11140050A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11140050A true JPH11140050A (ja) 1999-05-25

Family

ID=17962560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9306895A Pending JPH11140050A (ja) 1997-11-10 1997-11-10 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11140050A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020084129A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 日立化成株式会社 (ポリ)アルキレングリコール系(メタ)アクリレートの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020084129A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 日立化成株式会社 (ポリ)アルキレングリコール系(メタ)アクリレートの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3959358A (en) Polymerization inhibition of acrylate esters
US4978754A (en) Preparation process of unsaturated carboxylic acid amide
US5072027A (en) Process for producing methacrylic acid esters
KR100460248B1 (ko) 알칸올에의한(메트)아크릴산의에스테르화방법
JP2006315960A (ja) トリシクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート及びその製造方法
US7414147B2 (en) Method for producing glycerol carbonate methacrylate
US7294240B2 (en) Method for producing (meth)acrylic acid esters
US9776946B2 (en) Process for producing 2-propylheptyl acrylate by transesterification
JPH09110791A (ja) アルカノールによる(メタ)アクリル酸のエステル化方法
JPH01316346A (ja) エステルの製造法
US7241916B2 (en) Process for producing methacrylic ester
JP2002179619A (ja) メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートの製造方法
JPH09183753A (ja) (メタ)アクリル酸のエステル化方法
JPWO2004106278A1 (ja) (メタ)アクリル酸n−アルキルアミノアルキルエステルの製造方法
JPH0466555A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造法
JPH11140050A (ja) 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法
US6875888B2 (en) Method for the production of esters of unsaturated carboxylic acids
JPH0692905A (ja) ジアルキル炭酸エステルの精製処理方法
WO2018221314A1 (ja) 重合禁止剤および当該重合禁止剤を用いた(メタ)アクリル酸エステルの製造方法、精留物
US6215018B1 (en) Acrylate monomer preparation using alkali metal alkoxides as ester interchange catalysts and bromide salt polymerization inhibitors
JPH0451542B2 (ja)
JP3397660B2 (ja) 着色の少ない(メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造方法
JP6899420B2 (ja) o−フェニルフェノキシアルキルアクリレート及びその製造方法
JP4225707B2 (ja) (メタ)アクリル酸ピペリジルエステル誘導体の製造法
WO1998052903A1 (en) Processes for conducting equilibrium-limited reactions

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040817

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050511

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250