JPH11138853A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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Publication number
JPH11138853A
JPH11138853A JP31212297A JP31212297A JPH11138853A JP H11138853 A JPH11138853 A JP H11138853A JP 31212297 A JP31212297 A JP 31212297A JP 31212297 A JP31212297 A JP 31212297A JP H11138853 A JPH11138853 A JP H11138853A
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JP
Japan
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printing
ink
idle discharge
time
idle
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JP31212297A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Ariga
義晴 有賀
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク滴の吐出を行うことに起因した印字ムラ
等を防止するとと共に、キャッング装置へ湿潤を高め、
更に規定外の用紙を印刷したとしても空吐出のインク滴
の付着を防止することができるインクジェット式記録装
置を提供する。 【解決手段】 第1、第2の計時手段102、103に
より計測された時間及び記録ヘッド5、6の印字動作終
了前の印字工程における印字方向を判断し、所定時間が
経過しかつ印字動作終了前の印字工程でキャッピング装
置側から印字を行ったと判断した場合にはその検出信号
を送出する空吐出制御手段100と、前記空吐出制御手
段100からの検出信号を受けて記録ヘッド5、6をイ
ンク受け部10に移動させるキリャッジ制御手段107
と、空吐出制御手段100から信号を受けて記録ヘッド
5、6に対して空吐出信号を出力する空吐出信号出力手
段108とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙の幅方向
に移動する複数のインクジェット式記録ヘッドを有し、
印刷データに一致して複数色のインクを記録用紙に吐出
してカラー画像を印刷するインクジェット式プリンタ
や、同一キャリッジに複数のインクジェット式記録ヘッ
ドを搭載して高い密度での印刷を可能としたインクジェ
ット式記録装置、より詳細にはこのような記録装置に適
したインク管理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録ヘッドを搭載した記
録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さな
ドットを高い密度で形成できるため、カラー印刷を含め
た多くの印刷に使用されている。このような記録装置
は、インクジェットヘッド内の圧力発生室で加圧したイ
ンクを記録用紙に対面するノズルからインク滴として記
録用紙に吐出させてドットを形成している。このため、
印字品質の向上を図るためには記録用紙上での滲みを防
止する必要があり、インク溶媒の割合を可及的に少なく
したり、蒸発しやすい材料が使用されているが、これに
起因して印刷中にノズル開口からインク溶媒が蒸発して
インクの粘度が上昇したり、また休止時にキャッピング
装置でノズル面を封止してもやはりノズル開口のインク
の粘度が上昇し、インクの吐出に支障を来す。
【0003】このような問題を解消するために、本願出
願人は、先に発明を提案している(特願平8−3057
18号)。
【0004】この発明について図7に基づいて説明す
る。この従来のインクジェット記録装置は、印刷指令が
出力された段階で、記録ヘッドがキャッピング装置から
開放されていた時間を計時し、予め設定されている時
間、例えば30分が経過した段階で信号を出力してリセ
ットし、また1回の印刷が終了した時点でリセットする
第1のタイマを備えると共に、キャッピング装置から初
めて開放された時点から計時を開始して、作動状態での
通算時間を計時し、第1のタイマよりも長い時間、例え
ば60分を計時した段階で信号を出力してリセットする
第2のタイマを備えている。
【0005】そして、ホストからの印刷指令により記録
ヘッドが開放されると(ステップイ)、第1、2のタイ
マが計時を開始する(ステップロ)。第1のタイマによ
る計時が所定時間、30分を計時すると(ステップ
ハ)、印刷を中断させて(ステップニ)、記録ヘッドを
キャッピング装置またはインク受け部に移動させ、最大
発数のインク滴(例えば黒色印刷用インクを2万発程
度、カラ−印刷用インクを1万発程度)を吐出(フラッ
シング)させる(ステップホ)。
【0006】そして、第1タイマ、第2タイマを共にリ
セットして再スタ−トさせて、再び開放期間中の定期フ
ラッシング(短時間周期、例えば20秒ごとに行う30
発程度のインクの空吐出であって、図7中にはこの空吐
出の動作は図示せず)をおり混ぜながら印刷を継続す
る。そして、再び第1のタイマによる計時が所定時間、
30分を計時すると、前記動作が繰り返される。
【0007】そして1回の印刷が終了すると、第1タイ
マが計時していた時間に応じて増加する所要のインク滴
発数のインク滴を吐出させ(ステップル)、第1のタイ
マ28をリセットする一方、第2タイマをリセットする
こと無く、計時動作を一時停止させてから、記録ヘッド
をキャッピング装置に移動させて封止する(ステップ
オ)。
【0008】キャッピング後、次の印刷指令が入力する
と(ステップウ)、記録ヘッドがキャッピング装置から
開放され(ステップイ)、第1タイマを新たにスタ−ト
させ、また計時動作を一時停止していた第2タイマの計
時を再開させて(ステップロ)、前述の工程を繰り返
す。
【0009】このように印刷が再開される毎に第1タイ
マを新たにスタ−トさせ、また第2タイマを継続して計
時させる。そして第1タイマに設定されている時間より
も短い時間の期間に印刷が複数回繰返され、記録ヘッド
が間欠的にではあるが、それでもキャッピング装置から
開放されていた累積時間が第2タイマに設定されている
時間、例えば60分を越える(ステップト)と第2タイ
マから信号が出力する。
【0010】そして、印刷動作を中断させて(ステップ
チ)、記録ヘッドをキャッピング装置またはインク受け
部に移動させ、第1タイマのタイムアップ時の最大発数
と同数のインク滴を吐出させる(ステップリ)。吐出
後、第1タイマ及び第2タイマを共にリセットして第
1、第2タイマを再スタ−トさせて印刷を再開させる。
【0011】このように第2タイマにより記録ヘッドが
開放された累積時間をも加味して、インクの吐出を実行
することにより、デ−タ量の少ない印刷の繰り返しで行
われる前記定期フラッシングだけでは排出しきれない増
粘インクを排出することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したイ
ンクジェット記録装置にあっては、第1タイマ、第2タ
イマの計時の結果、所定時間経過している場合には、記
録ヘッドをキャッピング装置またはインク受け部材に移
動させ、インク滴(例えば黒色印刷用インクを2万発程
度、カラ−印刷用インクを1万発程度)を吐出(フラッ
シング)させている。したがって、キャッピング装置は
前記インク滴を受ける容量を備える必要があるが、キャ
ッピング装置は一方において記録ヘッドを封止し、イン
ク溶剤の揮発を防止する必要があり、その容量は小さい
方が好ましい。
【0013】そのため、従来のインクジェット記録装置
にあっては、第1タイマ、第2タイマの計時の結果、所
定時間経過している場合には、記録ヘッドをインク滴受
けの容量の制限のないインク受け部材に移動させ、イン
ク滴の空吐出を行っていた。一方、今日のインクジェッ
ト記録装置は、記録ヘッドの単方向の移動時に印字を行
う単方向印字モ−ドと、記録ヘッドの双方向の移動時に
印字を行う双方向印字モ−ドを採用し、高速印字を望む
場合には双方向印字モ−ドを選択し、高画質の印字を望
む場合には単方向印字モ−ドを選択できるように構成さ
れいる。
【0014】このようなインクジェット記録装置におい
て、高速印字を望む双方向印刷モードが選択された印刷
中においては、インク受け部からキャッピング装置側に
向かって印字した後(記録ヘッドはキャッピング装置側
に位置してる)に空吐出を行うと、記録ヘッドは印字す
ることなくインク受け部側に移動し、インク受け部にお
いてインクの空吐出がなされる。その後インク受け部か
らキャッピング装置側に向かって印字が再開される。す
なわち、記録ヘッドは印字することなくインク受け部側
に移動し、インク受け部側から印字が再開されるため、
このパスは印字されないことになる。このように、従来
のインクジェット記録装置にあっては、空吐出直前の印
字パスが印字されないため、吐出直前と吐出直後の印字
パスだけが双方向印字とならず単方向印字になり、印字
ムラが生ずるという技術的課題があった。
【0015】また、インクジェット記録装置は印刷可能
な最大用紙サイズが規定され、その最大の用紙が印刷さ
れる場合にも、前記したインク滴が付着しない位置に前
記インク受け部が設けられている。しかしながら、使用
者によっては、最大用紙サイズを越えた規定外の用紙を
印刷する場合がある。この場合、前記用紙によってイン
ク受け部の一部、あるいは全部が覆われ、インク滴を吐
出すると用紙に付着するという技術的課題があった。
【0016】更に、前記したインクジェット記録装置に
あっては、1回の印刷が終了すると、第1タイマが計時
していた時間に応じて増加する所要のインク滴発数のイ
ンク滴を吐出させ(ステップル)、第1のタイマをリセ
ットする一方、第2タイマをリセットすること無く、計
時動作を一時停止させてから、記録ヘッドをキャッピン
グ装置に移動させて封止する(ステップオ)ように構成
されている。
【0017】これは、キャッピング装置に予めインクを
吐出することにより、キャッピング装置内部の湿潤を確
保し、インク溶剤の揮発を防止するためになされるもの
である。このキャッピング装置内に吐出されるインクの
滴数は、前記第1タイマが計時していた時間に応じて増
加するようになされて、30分で最大滴数(例えば黒色
印刷用インクを2万発程度、カラ−印刷用インクを1万
発程度)を吐出するようになされている。
【0018】しかしながら、第1のタイマがリセットさ
れた直後に印刷が終了すると、第1のタイマの計時時間
が少ないため、キャッピング装置内に吐出されるインク
の滴数が少なく、十分な湿潤を確保することができない
という技術的課題があった。
【0019】具体的に説明すると、例えば印刷開始後3
0分が経過し、インク受け部おいて最大滴数(例えば黒
色印刷用インクを2万発程度、カラ−印刷用インクを1
万発程度)を吐出した後、印刷が再開され、その5秒後
に印刷が終了した場合、黒色印刷用インクは10(係
数)×5(s)=50発程度、カラ−印刷用インクを5
×5(s)=25発程度のインク滴が吐出されるに過ぎ
ない。このときキャッピング装置は30分以上開放され
ているため、それに応じた湿潤が必要であるにもかかわ
らず、前記したインク滴の吐出しか得られないため、湿
潤を確保が困難であった。
【0020】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、インク滴の
吐出を行うことに起因した印字ムラ等を防止するとと共
にキャッピング装置の湿潤を高め、更に規定外の用紙を
印刷したとしても、空吐出のインク滴の付着を防止する
ことができるインクジェット式記録装置を提供すること
である。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような技術的課題を
解決するためになされた請求項1に記載された本発明
は、印刷領域外に配置されてインクジェット式記録ヘッ
ドからのインクの空吐出を受けると共に記録ヘッドを封
止する機能を備えるキャッピング装置と、前記キャッピ
ング装置と反対側の印刷領域外に配置されて記録ヘッド
からのインクの空吐出を受けるインク受け部と、記録ヘ
ッドが前記キャッピング装置から連続して開放されてい
る時間を計測する第1の計時手段と、記録ヘッドが前記
キャッピング装置から開放されている時間の累積を計測
する第2の計時手段と、記録ヘッドの1つのパスの印字
動作終了後から次のパス印字起動の間に、記録ヘッドが
印字動作終了前の印字工程でキャッピング装置側から印
字を行ったかインク受け部側から印字を行ったかを監視
する印字方向監視手段と、前記記録ヘッドの1つのパス
の印字動作終了後から次のパス印字起動の間に、前記第
1、第2の計時手段により計測された時間及び記録ヘッ
ドが印字動作終了前の印字工程における印字方向を判断
し、第1計時手段あるいは第2計時手段のいずれかの所
定時間が経過し、かつ印字動作終了前の印字工程でキャ
ッピング装置側から印字を行ったと判断した場合にはそ
の検出信号を送出する空吐出制御手段と、前記空吐出制
御手段からの検出信号を受けて記録ヘッドをインク受け
部に移動させるキリャッジ制御手段と、空吐出制御手段
から信号を受けて記録ヘッドに対して空吐出信号を出力
する空吐出信号出力手段とを備えていることを基本的構
成としている。
【0022】このように請求項1に記載された発明は、
所定時間が経過し、かつ印字動作終了前の印字工程でキ
ャッピング装置側から印字を行った場合(キャリッジが
インク受け部側に位置している場合)に、インクの空吐
出を行うように構成されているため、従来技術で述べた
ような空吐出直前と印字再開直後の印字パスだけが双方
向印字とならず単方向印字になり、印字ムラが生ずると
いう弊害を防止することができる。
【0023】ここで、前記空吐出制御手段が、前記記録
ヘッドの1つのパスの印字動作終了後から次のパス印字
起動の間に、前記第1、第2の計時手段により計測され
たいれかの時間が所定時間を越え、かつ印字動作終了前
の印字工程でインク受け部側からキャッピング装置に向
けて印字を行ったものと判断した場合には、その検出信
号をキリャッジ制御手段及び空吐出信号出力手段に送出
することなく、次のパスの印字動作を行い、そのパスの
印字動作終了後から次のパス印字起動の間に前記空吐出
制御手段からその検出信号を送出し、インク受け部でイ
ンクの空吐出を行うように構成されているのが好まし
い。
【0024】また、前記技術的課題を解決するためにな
された請求項3に記載された本発明は、印刷工程を監視
し、全印刷デ−タの印字終了を検出する印刷工程監視手
段と、印字動作開始から印字動作終了までの時間を計測
する第3計時手段と、前記第3計時手段の時間長さに応
じて増加するようになされたインクの空吐出デ−タを記
憶する空吐出デ−タ記憶手段とを備え、空吐出制御手段
は、前記全印刷デ−タの印字終了信号を印刷工程監視手
段から受けて、第3計時手段の時間長さに応じたインク
の空吐出デ−タを空吐出デ−タ記憶手段から読み出し、
空吐出駆動信号出力手段に送出すると共に、前記キリャ
ッジ制御手段に記録ヘッドをキャッピング装置に移動さ
せる制御信号を送出し、キャッピング装置内にインクの
空吐出を行うようなされていることを特徴とする。
【0025】このように、印字動作開始から印字動作終
了までの時間を第3計時手段によって計時されているた
め、第1、2計時手段がリセットされた直後であって
も、キャッピング装置内に所定のインク滴を吐出するこ
とができ、保湿効果を得ることができる。
【0026】このとき、第3計時手段により計時された
時間が所定時間、例えば2000秒に至るまでの間は、
時間長さに比例したインク滴数を吐出すると共に、所定
時間(例えば2000秒)を越えた場合には、最大滴数
(例えば黒色インク2万発、カラ−インク1万発)を吐
出するように構成されていることが望ましい。
【0027】更に、前記技術的課題を解決するためにな
された請求項4に記載された本発明は、印刷工程を監視
し、全印刷データに印字終了を検出する印刷工程監視手
段と、記録ヘッドがキャッピング装置から連続して開放
されている時間を計測する第1計時手段と、記録ヘッド
がキャッピング装置から開放されている時間の累積を計
測する第2計時手段と、前記第1計時手段の時間長さに
応じて増加するようになされたインクの空吐出データと
空吐出データ記憶装置を備え、前記空吐出制御手段は、
前記全印刷データの印字終了信号が検出される前、すな
わちデータ印刷中は前記第1の計時手段により計測され
た時間には関係なく、前記第2の計時手段によって計測
された時間により空吐出を行うかどうかを判断し、所定
時間が経過した場合に印刷を中断しキャッピング装置あ
るいはインク受け部において空吐出を行うよう構成され
ている。
【0028】一方、前記全印刷データの印字終了信号を
印刷工程監視手段から受けた場合、前記空吐出制御手段
は第1計時手段の時間長さに応じたインクの空吐出デー
タを空吐出データ記憶手段から読み出し、空吐出駆動信
号出力手段に送出すると共に、前記キャリッジ制御手段
に記録ヘッドをキャッピング装置に移動させる制御信号
を送出し、キャッピング装置内にインクの空吐出を行う
よう構成されている。
【0029】ここで、全印刷データの印字終了信号が検
出される前、すなわち印刷中に行う空吐出に際しては、
請求項1と同様、空吐出する前のパスの印字動作がキャ
ッピング装置側から印字を行った場合のみ、インク受け
部側で空吐出を行うよう構成されているのが望ましい。
【0030】このように第1計時手段によって、印字動
作開始から印字動作終了までの時間を計測するように構
成したため、前記したような第3計時手段を設けること
なく前記した保湿効果を得ることができる。
【0031】このとき、第1計時手段により計測された
時間が所定時間(例えば2000秒)に至るまでの間
は、時間長さに比例したインク滴数を吐出すると共に、
所定時間(例えば2000秒)を越えた場合には最大滴
数(例えば黒色印刷用インク2万発程度、カラー印刷用
インク1万発程度)を吐出するように構成されているの
が好ましい。
【0032】また第2計時手段の設定時間は前記第1計
時手段と同じ時間に設定しておくことが好ましい。
【0033】このように第2計時手段の設定時間を第1
計時手段と同じ時間にしておけば、データ量の少ない印
刷の繰り返しでもデータ量の多い連続印刷であっても同
じ所定時間(例えば2000秒)ごとに空吐出が行われ
増粘インクを排出することができる。
【0034】更に、前記技術的課題を解決するためにな
された請求項7に記載された本発明は、印刷される用紙
が規定内の大きさであるかを監視する用紙サイズ監視手
段を備え、前記空吐出制御手段は、インク受け部におけ
るインクの空吐出に際し、記録用紙サイズが規定外の大
きさである場合には、インクの空吐出を行う制御信号を
送出しないように構成されている。
【0035】そのため、前記用紙によってインク受け部
の一部は覆われたとしても、空吐出によるインク滴の付
着を防止することができる。
【0036】ここで、前記空吐出制御手段は、1頁の印
字が終了後、排紙動作終了後にインクの空吐出を行う制
御信号を送出し、インク受け部においてインクの空吐出
を行うように構成されているのが望ましい。また、前記
空吐出制御手段は、複数の記録ヘッドのうち少なくとも
1つの記録ヘッドからの吐出、あるいは複数のノズル列
を有する記録ヘッドのうち少なくとも1つのノズル列か
らの吐出を保留させ、保留した以外の記録ヘッドあるい
はノズル列はインク受け部においてインクの空吐出を行
うように構成されているのが望ましい。更に、前記空吐
出制御手段によって、空吐出が保留されない記録ヘッド
に装着されたインク、あるいは空吐出が保留されないノ
ズル列に対応するインクは、黒色印刷用インクであるこ
とが望ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施形態に基づいて説明する。
【0038】図1は、本発明のインクジェット式記録装
置の印刷機構周辺の概要を示すものであって、図中符号
1はキャリッジで、ガイド部材2に支持されるととも
に、タイミングベルト3を介してパルスモータ(図示せ
ず)に接続されていて、プラテン4に平行に往復動可能
に構成されている。
【0039】キャリッジ1にはインク溶媒の蒸発速度が
異なるインクを吐出するノズル開口列を備えた記録へッ
ド、この実施形態ではインク乾燥度合が比較的高い黒色
印刷用インクを吐出するノズル開口列を備えた第1イン
クジェット式記録ヘッド5と、カラー印刷用インクを吐
出するノズル開口列を備えた第2インクジェット式記録
ヘッド6とが、印刷方向、すなわちキャリッジ1の移動
方向に一定の間隔で設けられ、これら各記録ヘッド5、
6の上部には黒色印刷用インクカートリッジ7と、カラ
ー印刷用インクカートリッジ8が着脱自在に搭載されて
いる。
【0040】また、印刷領域外には各記録ヘッド5、6
からのインクの吐出を受けると共に、非印刷時に記録へ
ッド5、6を封止するキャッピング装置12が設けられ
ている。更に、前記キャッピング装置12が設けられた
印刷領域外と反対側の印刷領域外には、各記録ヘッド
5、6からのインクの吐出を受けるインク受け部10が
設けられている。
【0041】このように、記録へッド5、6はキャッピ
ング装置12、インク受け部10においてインクを吐出
できるように構成されている。なお、前記キャッピング
装置12は一定時間、例えば20秒ごとになされる小空
吐出(定期フラッシング)をうけると共に、印刷終了時
(記録ヘッド封止直前)にキャッピング装置開放時間に
応じたインク滴数の空吐出をうける。
【0042】またインク受け部10は記録ヘッドがキャ
ッピング装置12から離れた時間(連続時間、累積時
間)ごとになされる大空吐出をうけるため、前記インク
受け部10はフレーム上に形成された開口部10a及び
その下方に配設されたインク吸収部材(図示せず)から
構成されている。
【0043】このような構成によりフレキシブルケーブ
ル(図示せず)を介して図示しないヘッド駆動回路から
の駆動信号を受けると、単方向印字である場合には、図
1の矢印R方向に移動しながら記録ヘッド5、6はイン
クカートリッジ7、8からインクの供給を受け、対向配
置された記録用紙Pに黒色、及び有色のドットを形成す
る。
【0044】また双方向印字である場合には、図1の矢
印R方向及び矢印L方向に移動しながら記録ヘッド5、
6はインクカートリッジ7、8からインクの供給を受
け、記録用紙Pに黒色、及び有色のドットを形成する。
【0045】次に、本発明にかかるインクジェット式記
録装置の制御装置について、図2に基づいて説明する。
【0046】図中符号100は、空吐出制御手段で、印
刷工程監視手段101からの信号を受けて現在のキャリ
ッジ1の印刷モードを監視すると共に、印字方向監視手
段109からの信号を受けてキャリッジ1の印字方向を
監視する一方、第1、第2、第3計時手段102、10
3、104、及び給排紙工程検出手段105から信号が
出力された時点で、空吐出データ記憶手段106からデ
ータを読み出してキャリッジ制御手段107、及び空吐
出駆動信号出力手段108を駆動するように構成されて
いる。
【0047】具体的には、空吐出制御手段100は、記
録ヘッド5、6の1つのパスの印字動作終了後から次の
パス印字起動間に、記録ヘッドが行っている印刷が単方
向あるいは双方向かの印刷モードを印刷工程監視手段1
01から信号を受けると共に、印字動作終了前の印字方
向を印字方向監視手段109から信号を受け、前記計時
手段102、103により計測された時間が所定時間を
越えているかを判断し、所定の時間を越え、かつ印字動
作終了前の印字工程でキャッピング装置側から印字を行
った場合には、その検出信号をキャリッジ制御手段10
7、及び空吐出駆動信号出力手段108に送出し、記録
ヘッドの空吐出を行うように構成されている。
【0048】また、第1計時手段102は、従来技術で
説明した第1タイマに相当するものであって、記録ヘッ
ド5、6がキャッピング装置から連続して解放されてい
る時間を計測するように構成され、第2計時手段103
は、従来技術で説明した第2タイマに相当するものであ
って、記録ヘッド5、6がキャッピング装置から解放さ
れている時間の累積を計測するように構成されている。
【0049】この実施形態にあっては、第1計時手段1
02が、例えば2000秒を計時した段階で、空吐出制
御手段100に信号を出力し、第2計時手段103が、
例えば3600秒を計時した段階で、空吐出制御手段1
00に信号を出力するように構成されている。
【0050】また、これら第1計時手段102、第2計
時手段103は、第1インクジェット式記録ヘッド、第
2インクジェット式記録ヘッド5、6が空吐出を行った
時にリセットおよび再スタ−トされるように構成されて
いる。更に、第3計時手段104は、印字動作開始から
印字動作終了までの時間を計時し、第1、2計時手段1
02、103がリセットされた場合にも計時を継続する
ように構成されている。
【0051】空吐出データ記憶手段106は、インクの
乾燥度合が比較的大きな記録ヘッド、この実施形態では
第1記録へッド5の空吐出間の時間T1 と、吐出すべき
インク滴の数が、またインクの乾燥の度合が比較的小さ
な第2記録ヘッド6の空吐出間の時間T2 と、吐出すべ
きインク滴の数とを格納して構成されている。
【0052】具体的に説明すると、この実施形態にあっ
ては第1計時手段102、第2計時手段103が前記し
た所定時間を計時すると、第1記録へッド5から2万発
程度のインク滴を、また第2記録へッド6から1万発程
度のインク滴を空吐出するデ−タが空吐出データ記憶手
段106に記憶されている。
【0053】キャリッジ制御手段107は、第1、及び
第2記録ヘッド5、6が共に空吐出する場合に、キャッ
ピング装置12に対向するように、またインク受け部1
0に対向するようにキャリッジモータ23を制御するよ
うに構成されている。
【0054】また、図中105は、記録用紙Pの供給、
あるいは排出中であるか否か(排紙終了)を検出する給
排紙工程検出手段であり、また、110は印刷中の記録
用紙が規定のサイズであるかを監視する用紙サイズ監視
手段である。
【0055】以上のように、制御装置は構成されている
ため、印字動作中に第1、2の計時手段102、103
による時間が計測され、所定時間経過した場合であって
も、その時点で印字を中断することなく印字は続行さ
れ、そのパスにおける印字動作が終了し、次のパスの印
字動作起動間において第1、2の計測手段による計時が
所定時間経過しているかが判断される。しかも、印字動
作終了前の印字工程でキャッピング装置側から印字を行
った場合(キャリッジ1がインク受け部10側に位置し
ている場合)には、キャリッジ1がインク受け部10に
移動することにより、所定のインク滴数のインク空吐出
がなされる。
【0056】次に、このように構成された装置の動作を
図3に示したフローチャートに基づいて詳細に説明す
る。
【0057】図示しないホストコンピュータから印字信
号が入力されると、パルスモータ(図示せず)が駆動さ
れ、キャリッジ1が印字領域に移動する。同時に第1、
第2計時手段102、103がセットされて計時を開始
する(ステップS0)。
【0058】この状態で印字データが入力すると、第1
記録へッド5のノズル開口から黒色印刷用インクが、ま
た第2記録ヘッド6のノズル開口からカラー印刷用イン
クが吐出して印刷が開始される。
【0059】そして、各パスにおける印字動作が終了し
てから、次のパスの印字動作起動までの間に第1、2の
計時手段102、103による時間データが空吐出制御
手段100に入力され所定時間経過しているが判断され
る(ステップS1)。第1、2の計時手段102、10
3による時間データが所定時間経過していると判断され
た場合には、印字動作終了前の印字方向を印字方向監視
手段109から信号を受け、印字方向が判断される(ス
テップS2)。
【0060】そして、印字方向がキャッピング装置12
側(0桁側)からインク受け部10側(80桁側)に向
かってなされた場合には、キャリッジ1はインク受け部
10側(80桁側)に位置しているため、空吐出制御手
段100はその検出信号をキャリッジ制御手段107に
送出し、キャリッジ1をインク受け部10に移動させる
(ステップS3)。
【0061】キャリッジ1がインク受け部10に移動し
たことが検出されると、空吐出デ−タ記憶手段106か
らデ−タ(第1記録へッド5から2万発程度のインク滴
を、また第2記録へッド6から1万発程度のインク滴を
空吐出するデ−タ)が読み出され、空吐出駆動信号出力
手段106に送出され、記録ヘッド5、6から黒色印刷
用インク及びカラ−印刷用インクの空吐出がなされる
(ステップS4)。
【0062】このインク吐出動作終了が空吐出制御手段
100により検出されると、記録ヘッド5、6はインク
受け部10に近接した印字待機位置に移動し(ステップ
S5)、また前記第1、2の計時手段をリセットし、計
測を再開する(ステップS6)。次に記録へッド5、6
は印刷データの入力を待ち、印刷データが入力される
と、次のパスの印字が再開される(ステップS7)。
【0063】なお、ステップ1において、各パスにおけ
る印字動作が終了してから、次のパスの印字動作起動ま
での間に第1、2の計時手段102、103のいずれも
が所定の時間を経過していない場合には、印刷データが
入力を待って、次のパスの印字が再開される。またステ
ップ2において、印字方向がインク受け部10側(80
桁側)からキャッピング装置12側(0桁側)に向かっ
てなされた場合には、インクの空吐出がなされることな
く、印刷データが入力を待って、次のパスの印字が再開
される。
【0064】このように、所定時間経過した後、印字動
作終了前の印字方向がキャッピング装置側からインク受
け部側であった場合のみインク受け部10側において、
インクの空吐出を行うように構成されているめ、双方向
印刷時において、空吐出動作に起因して単方向印字にな
ることはなく、双方向印刷を維持できるため、従来のよ
うな印刷ムラは発生しない。
【0065】次に、全印刷のデ−タの印字が終了後、キ
ャッピング装置12に対してなされるインク滴の空吐出
について説明する。
【0066】この空吐出は、第3計時手段104によっ
て、印字動作開始から印字動作終了までの時間を計時す
るように構成されていることに特徴がある。すなわち、
第1計時手段102、第2計時手段103によって所定
時間が計時され、インク受け部10に対してインクの空
吐出がなされ、第1計時手段102、第2計時手段10
3がリセットされ、再び計時された状態であっても、第
3計時手段104は、印字動作開始からの時間を計時し
ている。
【0067】そして、全印刷デ−タの印字終了信号が印
刷工程監視手段101から空吐出制御手段100に送出
されると、第3計時手段104によって印字動作開始か
ら印字動作終了までの時間が計時されると共に、空吐出
制御手段100はキャリッジ制御手段に制御信号を送出
し、キャリッジ1をキャッピング装置12に移動させ
る。
【0068】このとき、空吐出制御手段100は、第3
計時手段104の時間長さに応じて正比例して増加する
ようになされたインクの空吐出デ−タ(2000秒で最
大滴数(例えば黒色印刷用インクを2万発、カラ−印刷
用インクを1万発))を空吐出デ−タ記憶手段から読み
出し、空吐出駆動信号出力手段108に送出し、所定の
インク吐出を行う。
【0069】具体的に吐出されるインク滴数について説
明すると、黒色印刷用インクは10(係数)×第3の計
時手段によって計測される印字動作開始から印字動作終
了までの時間(秒数)、またカラ−印刷用インクは5
(係数)×第3の計時手段によって計測される印字動作
開始から印字動作終了までの時間(秒数)によって決定
されるインク滴数を吐出する。そして、第3の計時手段
によって計測される印字動作開始から印字動作終了まで
の時間(秒数)が2000秒経過した場合には、最大滴
数である黒色印刷用インクを2万発、カラ−印刷用イン
クを1万発を吐出する。なお、上記2000秒及びイン
ク滴数は一例を示すものであって、インクの溶媒によっ
て変えることができる。
【0070】このように、印字動作開始から印字動作終
了までの時間を計時する第3計時手段104を設けたた
め、第1の計時手段がリセットされた直後に印刷が終了
しても、キャッピング装置内に十分なインクの滴数が吐
出されるため、キャッピング装置内の湿潤を確保するこ
とができ、記録ヘッドを保湿することができる。
【0071】また、この実施形態にあっては第3計時手
段104を設けたが、第3計時手段104を設けること
なく、第1計時手段102を記録ヘッドがキャッピング
装置から連続して開放されている時間を計測すると共
に、印字動作開始から印字動作終了までの時間を計時す
る計時手段としても良い。
【0072】前記した第1計時手段102を印字動作開
始から印字動作終了までの時間を計時する計時手段とし
た場合の動作を、図4に示すフロ−チャ−トに基づいて
説明する。
【0073】印字が開始されると、第1計時手段10
2、第2計時手段103の計時が開始され(ステップS
1)、第2計時手段103が所定時間の計時すると(ス
テップS2)、前述したように、黒色印刷用インク及び
カラ−印刷用インクを最大発数で吐出する(ステップS
3、S4)。
【0074】その後、第2計時手段103をリセット
し、再び計時を再開する。なお、この際第1計時手段は
リセットせず、計測を継続する。
【0075】そして、印紙が再開され(ステップS
6)、すべての印刷デ−タの印字が終了すると(ステッ
プS7)、第1計時手段102の印字動作開始から印字
動作終了までの時間を空吐出制御手段100に送出し、
空吐出制御手段100は第1計時手段102が所定時間
前であれば、その時間の長さに正比例して増加するイン
ク滴をキャッピング装置12に空吐出し、所定時間経過
後であれば、最大発数のインク滴をキャッピング装置1
2に空吐出する(ステップS8)。なお、インク滴数に
ついては、前記した場合と同様である。
【0076】その後、キャッピング装置12によって記
録ヘッドを封止し(ステップS9)、第1計時手段10
2をリセットする。このとき第2計時手段103はリセ
ットすることなしに、計時を停止する。
【0077】このように、第1計時手段102を記録ヘ
ッドがキャッピング装置から連続して開放されている時
間を計測すると共に、印字動作開始から印字動作終了ま
での時間を計時する計時手段として用いる場合、デ−タ
印刷中にあっては、空吐出制御手段100は第2計時手
段103の計測時間のみによって空吐出の判断を行うた
め、連続してキャッピング装置から開放されたまま、所
定時間例えば2000秒経過しても空吐出を行うことが
できない。
【0078】そのため、記録ヘッドが前記キャッピング
装置から開放されている時間の累積を計測する第2の計
時手段によって、前記機能を補う必要がある。
【0079】すなわち、前記したように第1計時手段1
02が例えば2000秒を計時した段階で、空吐出制御
手段100に信号を出力し、第2計時手段103が、例
えば3600秒を計時した段階で、空吐出制御手段10
0に信号を出力するように構成されていたのであれば、
第2計時手段103の3600秒を2000秒に変更
し、その2000秒を計時した段階で、空吐出制御手段
100に信号を出力するように構成するのが好ましい。
このように累積時間を従前の連続時間と同一すること
で、第3の計時手段を設けることなく、しかも印刷工程
中に行われる空吐出も2000秒を越えることなく行う
ことができるため、記録ヘッドを良好な状態に保つこと
ができる。
【0080】次に、インクジェット記録装置に印刷可能
な記録用紙よりも大きい用紙が印刷されている場合のイ
ンクの空吐出動作について説明する。
【0081】一般にインクジェット記録装置は印刷でき
る記録用紙か規定されている。例えばA4サイズの用紙
を最大とするインクジェット記録装置では、A4サイズ
の記録用紙の印刷が適正に行えるように、キャッピング
装置12、インク受け部10、記録へッド5、6の待機
位置等が設定されている。
【0082】しかしながら、このように設定されいる場
合であっても、印刷幅は許容範囲が設定されているた
め、A4サイズの用紙より一周り大きなA4サイズの封
筒まで印刷を行うことかできる。このようにサイズの大
きな記録用紙に印刷しようとすると、図5に示すよう
に、基準位置Aはキャッピング装置12側に取られるた
め、前記記録用紙Pの一側部がインク受け部10の開口
部を覆ってしまい、前記したような記録へッド5、6の
インクの空吐出を行うと、記録用紙を汚してしまう。
【0083】これを避けるには、インク受け部10をA
4サイズの封筒の範囲外に位置させなければならず、A
4サイズの封筒の範囲外に配置すると、記録装置全体が
大型化する。この実施形態にあっては、記録装置を大型
化させることなく、規定外のインク受け部10の一部が
覆われた場合には、その頁の印字が終了するまで、イン
クの空吐出を行う信号をキリャッジ制御手段及び空吐出
信号出力手段に送出しないように構成すると共に、その
1頁の印字が終了後、給排紙工程検出手段から排紙動作
終了の検出信号を受けて、インクの空吐出を行う信号を
キリャッジ制御手段及び空吐出信号出力手段に送出し、
インク受け部においてインクの空吐出を行うように構成
されている。
【0084】具体的にその動作を説明すると、図5に示
すような、記録用紙サイズが所定量以上の場合には、図
6のフローチャートにしたがって記録へッドのインクの
空吐出が行われる。なお、図3に示したフローチャート
のステップと同一の動作を行うものについては、同一の
ステップ番号を付することし、その詳細な説明は省略す
る。
【0085】各パスにおける印字動作が終了してから、
次のパスの印字動作起動までの間に第1、2の計時手段
102、103による時間データが所定時間経過してい
る場合には、記録用紙サイズが規定内のサイズであるか
用紙サイズ監視手段110により検出され、その信号は
空吐出制御手段100に入力される。(ステップS
8)。
【0086】そして、記録用紙サイズが規定外のサイズ
である場合には、インク受け部10に対して所定の空吐
出動作を行なわず、空吐出動作を保留する旨のフラグを
空吐出データ記憶手段106に対してセットする(ステ
ップS9)。そして、現在印刷している頁は印刷を続行
し(ステップS10)、この頁の印字が終了する(ステ
ップS11)、印字終了後、排紙動作終了を給排紙工程
検出手段105によって検出すると(ステップS1
2)、この検出信号を空吐出制御手段100に送出し、
空吐出データ記憶手段106に対してセットされた空吐
出動作を保留するデ−タを読び出すと共に、キャリッジ
制御手段107にその信号を送出し、記録ヘッド5、6
をインク受け部10に移動する(ステップS13)。
【0087】キャリッジ1がインク受け部10に移動し
たことが検出されると、空吐出デ−タ記憶手段106か
らデ−タ(第1記録へッド5から2万発程度のインク滴
を、また第2記録へッド6から1万発程度のインク滴を
空吐出するデ−タ)が読み出され、空吐出駆動信号出力
手段108に送出され、記録ヘッド5、6から黒色印刷
用インク及びカラ−印刷用インクの空吐出がなされる
(ステップS14、15)。
【0088】このインク吐出動作終了が空吐出制御手段
100により検出されると、記録ヘッド5、6はインク
受け部10に近接した印字待機位置に移動し、また前記
第1、2の計時手段をリセットし、計測を再開する(図
6中、図示せず)。
【0089】次に記録へッド5、6は印刷データの入力
を待ち(ステップS16)、印刷データが入力される
と、給紙され次のパスの印字が再開される(ステップS
18)。なお、印刷デ−タがない場合には、印字は終了
する(ステップS17)。
【0090】以上のように、記録用紙のサイズが規定外
のサイズである場合には、空吐出を保留し、排紙動作終
了後に空吐出を行うように構成したため、空吐出による
記録用紙を汚れを防止することができる。また必要以上
に記録装置を大型化させる必要がなくなる。
【0091】なお、上記実施形態にあっては、記録ヘッ
ド5、6の両方の空吐出を保留することとしたが、記録
用紙によって覆われないインク受け部10が存在する場
合には、記録ヘッド5、6の黒色印刷用記録ヘッド5を
カラー印刷用記録ヘッド6よりインク受け部10に近い
側に配置し、乾燥度合いの大きな黒色印刷用の記録ヘッ
ド5のみを動作させ、所定の空吐出動作を行い、一方、
カラー印刷用記録へッド6は空吐出動作を行なわず、空
吐出動作を保留する旨のフラグを空吐出データ記憶手段
106に対してセットするように構成してもよい。ま
た、上記実施形態において、キャリッジの移動方向に一
定の距離をおいて配設された複数のインクジェット式記
録ヘッド(黒色印刷用記録ヘッド、カラ−印刷用記録ヘ
ッド)を備えたインクジェット式記録装置を例にとって
説明したが、本発明は、黒色印刷用のノズル列及びカラ
−印刷用ノズル列の複数ノズル列を有する記録ヘッドを
備えたインクジェット式記録装置にも適用することがで
きる。
【0092】
【発明の効果】以上のように本発明にかかるインクジェ
ット装置は、所定時間経過した後、インク受け部側にお
いて、インクの空吐出を行うように構成されているめ、
双方向印刷時において、空吐出動作に起因して単方向印
字になることはなく、双方向印刷を維持できるため、従
来のような印刷ムラは発生しない。
【0093】また、印字動作開始から印字動作終了まで
の時間を計時するように構成されているため、空吐出直
後に印刷が終了しても、キャッピング装置内に十分なイ
ンクの滴数が吐出され、湿潤を確保することができ、記
録ヘッドを保湿することができる。
【0094】更に、本発明はインク受け部におけるイン
クの空吐出に際し、記録用紙サイズが規定外の大きさで
ある場合において、インクの空吐出を行わないように構
成されているため、空吐出による記録用紙のインク汚れ
を防止することができる。また、1頁の印字が終了しそ
の頁の排紙が終了した後、インクの空吐出を行うように
構成されているため、空吐出による記録用紙のインク汚
れを防止することができ、インクジェット式記録装置の
大きさを必要以上に大きくする必要がなく小型化が可能
である。
【0095】また記録用紙がインク受け部の一部を覆っ
ている場合、複数の記録へッドのうち、インク受け部が
覆われている部分に位置する少なくとも1つの記録ヘッ
ド、あるいはノズル列からのインクの空吐出を保留させ
るように構成されているため、インクの空吐出による記
録用紙の汚れを防止することかでき、インクジェット式
記録装置の大きさを必要以上に大きくする必要がなく小
型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の印刷機構
周辺の概要を示す図である。
【図2】本発明にかかる制御装置を示す図である。
【図3】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図5】インク受け部と記録用紙の位置関係を示す図で
ある。
【図6】本発明の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 キャリッジ 5 (第1インクジェット式)記録ヘッド 6 (第2インクジェット式)記録ヘッド 7 黒色印刷用インクカートリッジ 8 カラー印刷用インクカートリッジ 10 インク受け部 12 キャッピング装置 100 空吐出制御手段 101 印刷工程監視手段 102 第1の計時手段 103 第2の計時手段 104 第3の計時手段 105 給排紙工程検出手段 106 空吐出データ記憶手段 107 キャリッジ制御手段 108 空吐出駆動信号出力手段 109 印字方向監視手段 110 用紙サイズ監視手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷領域外に配置されてインクジェット
    式記録ヘッドからのインクの空吐出を受けると共に記録
    ヘッドを封止する機能を備えるキャッピング装置と、前
    記キャッピング装置と反対側の印刷領域外に配置されて
    記録ヘッドからのインクの空吐出を受けるインク受け部
    と、記録ヘッドが前記キャッピング装置から連続して開
    放されている時間を計測する第1の計時手段と、記録ヘ
    ッドが前記キャッピング装置から開放されている時間の
    累積を計測する第2の計時手段と、記録ヘッドの1つの
    パスの印字動作終了後から次のパス印字起動の間に、記
    録ヘッドが印字動作終了前の印字工程でキャッピング装
    置側から印字を行ったかインク受け部側から印字を行っ
    たかを監視する印字方向監視手段と、前記記録ヘッドの
    1つのパスの印字動作終了後から次のパス印字起動の間
    に、前記第1、第2の計時手段により計測された時間及
    び記録ヘッドの印字動作終了前の印字工程における印字
    方向を判断し、第1計時手段あるいは第2の計時手段の
    いずれかの所定時間が経過し、かつ印字動作終了前の印
    字工程でキャッピング装置側から印字を行ったと判断し
    た場合にはその検出信号を送出する空吐出制御手段と、
    前記空吐出制御手段からの検出信号を受けて記録ヘッド
    をインク受け部に移動させるキリャッジ制御手段と、空
    吐出制御手段から信号を受けて記録ヘッドに対して空吐
    出信号を出力する空吐出信号出力手段とを備えているこ
    とを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記空吐出制御手段が、前記記録ヘッド
    の1つのパスの印字動作終了後から次のパス印字起動の
    間に、前記第1、第2の計時手段のいずれかにより計測
    された時間が所定時間を越え、かつ印字動作終了前の印
    字工程でインク受け部側からキャッピング装置に向けて
    印字を行ったものと判断した場合には、その検出信号を
    キリャッジ制御手段及び空吐出信号出力手段に送出する
    ことなく、次のパスの印字動作を行い、そのパスの印字
    動作終了後から次のパス印字起動の間に前記空吐出制御
    手段からその検出信号を送出し、インク受け部でインク
    の空吐出を行うように構成されていることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 印刷工程を監視し、全印刷デ−タの印字
    終了を検出する印刷工程監視手段と、印字動作開始から
    印字動作終了までの時間を計測する第3計時手段と、前
    記第3計時手段の時間長さに応じて増加するようになさ
    れたインクの空吐出デ−タを記憶する空吐出デ−タ記憶
    手段とを備え、 空吐出制御手段は、前記全印刷デ−タの印字終了信号を
    印刷工程監視手段から受けて、第3計時手段の時間長さ
    に応じたインクの空吐出デ−タを空吐出デ−タ記憶手段
    から読み出し、空吐出駆動信号出力手段に送出すると共
    に、前記キリャッジ制御手段に記録ヘッドをキャッピン
    グ装置に移動させる制御信号を送出し、キャッピング装
    置内にインクの空吐出を行うようなされていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載のインクジェット
    式記録装置。
  4. 【請求項4】 印刷工程を監視し、全印刷データの印字
    終了を検出する印刷工程監視手段と、記録ヘッドがキャ
    ッピング装置から連続して開放されている時間を計測す
    ると共に印字動作開始から印字終了までの時間を計測す
    る第1計時手段と、記録ヘッドがキャッピング装置から
    開放されている時間の累積を計測する第2計時手段と、
    前記第1計時手段の時間長さに応じて増加するようにな
    されたインク空吐出データの空吐出データ記憶装置を備
    え、 空吐出制御手段は、前記全印刷データの印字終了信号が
    検出される前は前記第1の計時手段により計測された時
    間には関係なく、前記第2計時手段によって計測された
    時間により空吐出を行うかどうかを判断し、所定時間を
    経過している場合に空吐出を行う一方、前記全印刷デー
    タの印字終了信号が検出された場合は、前記第1の計時
    手段の時間長さに応じたインク空吐出データを空吐出デ
    ータ記憶手段から読み出し、空吐出駆動信号出力手段に
    送出すると共に、前記キャリッジ制御手段に記録ヘッド
    をキャッピング装置に移動させる制御信号を送出し、キ
    ャッピング装置内にインクの空吐出を行うようなされて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載のイ
    ンクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 記録ヘッドが前記キャッピング装置から
    開放されている時間の累積を計測する第2の計時手段に
    設定されている所定時間は、記録ヘッドが前記キャッピ
    ング装置から連続して開放されている時間を計測する第
    1の計時手段に設定されている所定時間と同じであるこ
    とを特徴とする請求項3記載のインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】 印字動作開始から印字動作終了までの時
    間が、所定時間に至る間は、時間長さに比例したインク
    滴数を空吐出する共に、所定時間以上は、最大滴数を吐
    出するように構成されていることを特徴とする請求項3
    または請求項4記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 印刷される記録用紙が規定内の大きさで
    あるかを監視する用紙サイズ監視手段とを備え、 前記空吐出制御手段は、前記用紙サイズ監視手段から記
    録用紙が規定外の大きさである検出信号を受けた場合に
    は、インクの空吐出を行う信号をキリャッジ制御手段及
    び空吐出信号出力手段に送出しないように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 印刷される記録用紙が規定内の大きさで
    あるかを監視する用紙サイズ監視手段と、記録用紙の給
    紙、排紙工程を監視する給排紙工程検出手段とを備え、 前記空吐出制御手段は、1頁の印字が終了後、給排紙工
    程検出手段から排紙動作終了の検出信号を受けて、イン
    クの空吐出を行う信号をキリャッジ制御手段及び空吐出
    信号出力手段に送出し、インク受け部においてインクの
    空吐出を行うように構成されていることを特徴とする請
    求項7記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記空吐出制御手段は、複数の記録ヘッ
    ドのうち少なくとも1つの記録ヘッドからの吐出、ある
    いは複数のノズル列を有する記録ヘッドのうち少なくと
    も1つのノズル列からの吐出を保留させ、保留した以外
    の記録ヘッドあるいはノズル列は、インクの空吐出を行
    う信号をキャリッジ制御手段に送出し、インク受け部に
    おいてインクの空吐出を行うように構成されていること
    を特徴とする請求項7または請求項8記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記空吐出制御手段によって、空吐出
    が保留されない記録ヘッドに装着されたインク、あるい
    は空吐出が保留されないノズル列に対応するインクは、
    黒色印刷用インクであることを特徴とする請求項9記載
    のインクジェット式記録装置。
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JP2007069596A (ja) * 2005-03-28 2007-03-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置及び液体噴射装置におけるフラッシング方法
JP2021121466A (ja) * 2020-01-31 2021-08-26 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、その制御方法及びプログラム

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