JPH11138701A - 近赤外線吸収性積層体 - Google Patents

近赤外線吸収性積層体

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JPH11138701A
JPH11138701A JP31036797A JP31036797A JPH11138701A JP H11138701 A JPH11138701 A JP H11138701A JP 31036797 A JP31036797 A JP 31036797A JP 31036797 A JP31036797 A JP 31036797A JP H11138701 A JPH11138701 A JP H11138701A
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JP
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infrared absorbing
layer
infrared
photocurable resin
resin layer
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Application number
JP31036797A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Miyashita
和久 宮下
Akihiko Sakai
昭彦 坂井
Tetsuya Kubota
哲哉 久保田
Tomomi Nakano
智美 中野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の積層体は近赤外線吸収能、可視光線
透過性、あるいはリタデーション値等に優れたシートを
提供する。 【解決手段】 光硬化樹脂層と近赤外線吸収層を含む積
層体であって、400〜700nmの可視光線透過率が
50%以上、800〜1,000nmの近赤外線透過率
が10%以下であることを特徴とする近赤外線吸収性積
層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線吸収能、
可視光線透過性に優れた積層体に関する。この積層体
は、近赤外線を遮断するフィルターなどに好適に使用す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】透明樹脂に近赤外線吸収能を持つ物質を
配合してなる近赤外線吸収透明樹脂組成物に関する発明
としては種々のものが知られている。例えば、特開平6
−240146号公報には、ポリカーボネート系樹脂、
(メタ)アクリル樹脂等の透明樹脂にフタロシアニン化
合物を配合した組成物が開示されている。また、特開平
6−256541号公報には、ポリカーボネート系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明樹脂にア
ントラキノン系化合物を配合した組成物から成る成形フ
ィルムが開示されている。更に、特開平7−17965
6号公報には、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン
等の透明樹脂に、硫化鉛、チオ尿素誘導体を配合した組
成物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来から
の近赤外線吸収性の樹脂組成物では、透明樹脂に対して
近赤外線吸収剤を高温で溶融混練するため、耐熱性に乏
しい近赤外線吸収剤が使用できないという問題点があ
る。また、透明樹脂として使用される通常の熱可塑性樹
脂では、一般的に、ガラス基材と比較して、軽量性や加
工性において優れている面があるが、機械的強度や光学
特性において性能が十分でないという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の光硬化樹脂層
と近赤外線吸収層を含む積層体が、近赤外線吸収能に優
れるほか、一般に要求される諸物性、特に光学特性に優
れていることを見出し、本発明を完成するに至ったもの
である。
【0005】即ち、本発明は、光硬化樹脂層と近赤外線
吸収層を含む積層体であって、400〜700nmの可
視光線透過率が50%以上、800〜1,000nmの
近赤外線透過率が10%以下であることを特徴とする近
赤外線吸収性積層体に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】(A)光硬化樹脂層 本発明の近赤外線吸収性積層体の光硬化樹脂層を構成す
る光硬化樹脂とは、紫外線等の照射によって硬化する樹
脂である。具体的には、ラジカル反応性不飽和化合物を
有するアクリレート化合物よりなる樹脂組成物、このア
クリレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合
物よりなる樹脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエー
テルアクリレート等のオリゴマーを多官能アクリレート
モノマーに溶融せしめた樹脂組成物等が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。
【0007】このうち、式(1)で示される含イオウビ
ス(メタ)アクリレート及び式(2)で示される脂環骨
格ビス(メタ)アクリレートより選ばれる少なくとも1
種のビス(メタ)アクリレートよりなる組成物が耐薬品
性、剛性等の面で好ましい。なお「(メタ)アクリレー
ト」は、アクリレートないしメタクリレートを総称する
ものである。
【0008】
【化6】
【0009】[式(1)中、R1 及びR2 は、互に異っ
ていてもよく、水素原子又はメチル基を示す。R3 は炭
素鎖中に酸素原子及び/又は硫黄原子を有していてもよ
い炭素数1〜6の炭化水素基、好ましくは炭素数2〜4
のアルキレン基を示す。R4 は炭素鎖中に酸素原子及び
/又は硫黄原子を有していてもよい炭素数1〜6の炭化
水素基、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基を示
す。Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は
炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、aは0〜4の整数
を示す。但しaが2以上の整数の場合には、複数のXは
互に異っていてもよい。] 式(1)で示される化合物のいくつかを例示すれば、次
の通りである。p−ビス(β−メタクリロイルオキシエ
チルチオメチル)ベンゼン、p−ビス(β−アクリロイ
ルオキシエチルチオメチル)ベンゼン、m−ビス(β−
メタクリロイルオキシエチルチオメチル)ベンゼン、m
−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオメチル)ベ
ンゼン、p−ビス(β−メタクリロイルオキシエチルオ
キシエチルチオメチル)ベンゼン、p−ビス(β−メタ
クリロイルオキシエチルチオエチルチオメチル)ベンゼ
ン、p−ビス(β−メタクリロイルオキシエチルチオメ
チル)テトラブロムベンゼン、m−ビス(β−メタクリ
ロイルオキシエチルチオメチル)テトラクロロベンゼ
ン。これらの化合物は、例えば、特開昭62−1953
57号公報に開示されている方法で合成することができ
る。
【0010】
【化7】
【0011】[式(2)中、R5 及びR6 は、互に異っ
ていてもよく、水素原子又はメチル基を示す。bは1又
は2を示し、cは0又は1を示す。] 式(2)で示される化合物のいくつかを例示すれば、次
の通りである。ビス(オキシメチル)トリシクロ〔5.
2.1.02.6〕デカン=ジアクリレート、ビス(オ
キシメチル)トリシクロ〔5.2.1.02.6〕デカ
ン=ジメタクリレート、ビス(オキシメチル)トリシク
ロ〔5.2.1.02.6〕デカン=アクリレートメタ
クリレート、ビス(オキシメチル)ペンタシクロ〔6.
5.1.13.6.02.7.09.13〕ペンタデカン=ジアク
リレート、ビス(オキシメチル)ペンタシクロ〔6.
5.1.13.6.02.7.09.13〕ペンタデカン=ジメタ
クリレート、ビス(オキシメチル)ペンタシクロ〔6.
5.1.13.6.02.7.09. 13〕ペンタデカン=アクリ
レートメタクリレート。これらの化合物は、例えば、特
開昭62−225508号公報に開示されている方法で
合成することができる。
【0012】以上の式(1)及び式(2)で示される
(メタ)アクリレートは、単独もしくは2種以上を併用
して用いることができる。式(1)の化合物を単独で用
いる場合、本発明により得られる低複屈折板の屈折率
は、ナトリウムのD線(589.3mm)において室温
で1.54〜1.65となり、高屈折率を有する。また
式(2)の化合物を単独で用いる場合は比較的低い屈折
率1.47〜1.51となる。従って、式(1)及び式
(2)で示される化合物を2種以上併用することによ
り、1.47〜1.65の間で所望の屈折率を有する低
複屈折板を得ることができる。
【0013】光硬化樹脂は、上記ビス(メタ)アクリレ
ートを、単独で重合させて使用することができるが、下
記の式(3)、(4)及び(5)で示される分子内に2
個以上のチオール基を有するメルカプト化合物より選ば
れる少なくとも1種のメルカプト化合物をビス(メタ)
アクリレート80〜99.1重量部に対して、0.1〜
20重量部、より好ましくは1〜15重量部、更に好ま
しくは5〜10重量部配合することにより複屈折の低
減、適度の靱性を付与することができる。メルカプト化
合物が20重量部を超えると耐熱性が低くなるのであま
り好ましくない。
【0014】
【化8】
【0015】[式(3)中、複数のR7 は互に異ってい
てもよく、それぞれメチレン基又はエチレン基を示す。
8 は炭素鎖中に酸素原子及び/又は硫黄原子を含んで
いてもよい炭素数2〜15、好ましくは2〜6の炭化水
素残基を示す。dは2〜6の整数を示す。]即ち、式
(3)で示される化合物は、チオグリコール酸又はチオ
プロピオン酸とポリオールとのジエステル〜ヘキサエス
テルである。そのいくつかを例示すると、ペンタエリス
リトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、ペン
タエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、ト
リメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネー
ト)、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレー
ト)、ジエチレングリコールビス(β−チオプロピオネ
ート)、ジエチレングリコールビス(チオグリコレー
ト)、トリエチレングリコールビス(β−チオプロピオ
ネート)、トリエチレングリコールビス(チオグリコレ
ート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(β−チオ
プロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス
(チオグリコレート)などが挙げられる。
【0016】
【化9】
【0017】[式(4)中、Yは互に異っていてもよ
く、HS−(CH2 )e −(CO)(OCH2 −CH
2 )f −(CH2 )g −を示す。但しeは1〜4の整
数、fは1〜4の整数、gは0〜2の整数をそれぞれ示
す。]すなわち、式(4)の化合物はω−SH基含有ト
リイソシアヌレートである。そのいくつかを例示する
と、トリス〔2−(β−チオプロピオニルオキシ)エチ
ル〕イソシアヌレート、トリス(2−チオグリコニルオ
キシエチル)イソシアヌレート、トリス〔2−(β−チ
オプロピオニルオキシエトキシ)エチル〕イソシアヌレ
ート、トリス(2−チオグリコニルオキシエトキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリス〔3−(β−チオプロピ
オニルオキシ)プロピル〕イソシアヌレート、トリス
(3−チオグリコニルオキシプロピル)イソシアヌレー
トなどが挙げられる。
【0018】
【化10】
【0019】[式(5)中、R9 及びR10は、互に異っ
ていてもよく、炭素数1〜3の炭化水素基を示す。m及
びnはそれぞれ0又は1を示す。pは1又は2を示
す。]すなわち、式(5)の化合物はα,ω−SH基含
有化合物である。そのいくつかを例示すると、ベンゼン
ジメルカプタン、キシリレンジメルカプタン、4,4′
−ジメルカプトジフェニルスルフィドなどが挙げられ
る。
【0020】また、以上の光硬化樹脂の重合の際に用い
る他の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、メタクリロイルオキシ
メチルテトラシクロドデカン、メタクリロイルオキシメ
チルテトラシクロドデセン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、2,2−ビス[4−(β−メタクリロイルオ
キシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2′−ビス
[4−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)シクロヘ
キシル]プロパン、1,4−ビス(メタクリロイルオキ
シメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合
物、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、α
−メチルスチレン等の核及び(又は)側鎖置換及び非置
換スチレンなどが挙げられる。これらの他の単量体の中
でもメタクリロイルオキシメチルシクロドデカン、2,
2−ビス[4−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(β−メタク
リロイルオキシエトキシ)シクロヘキシル]プロパン、
1,4−ビス(メタクリロイルオキシメチル)シクロヘ
キサン、及びこれらの混合物が特に好ましい。更に、こ
れらには少量の酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、充
填剤等を含んでいてもよい。
【0021】以上のようなビス(メタ)アクリレート又
はビス(メタ)アクリレートとメルカプト化合物との混
合物は、紫外線等の活性エネルギー線によりラジカルを
発生する光重合開始剤を添加する公知のラジカル重合に
より硬化させる。その際に用いる光重合開始剤として
は、例えばベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジエトキシアセ
トフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキシド等が挙げられる。好ましい光開
始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルホスフィンオキシド、ベンゾフェノンである。こ
れら光重合開始剤は2種以上を併用してもよい。
【0022】光重合開始剤の添加量は、モノマー100
重量部に対し0.01〜1重量部、好ましくは0.02
〜0.3重量部である。光重合開始剤の添加量が多すぎ
ると、重合が急激に進行し複屈折の増大をもたらすだけ
でなく色相も悪化する。また、少なすぎると組成物を充
分に硬化させることができなくなる。照射する活性エネ
ルギー線の量は、光重合開始剤がラジカルを発生する範
囲であれば任意であるが、極端に少ない場合は重合が不
完全なため硬化物の耐熱性、機械特性が十分に発現され
ず、逆に極端に過剰な場合には硬化物の黄変等の光によ
る劣化を生じるので、モノマーの組成及び光重合開始剤
の種類、量に合わせて200〜400nmの紫外線を好
ましくは0.1〜200Jの範囲で照射する。使用する
ランプの具体例としては、メタルハライドランプ、高圧
水銀灯ランプ等を挙げることができる。
【0023】硬化をすみやかに完了させる目的で、熱重
合を併用してもよい。即ち、光照射と同時に組成物並び
に型全体を通常30〜300℃の範囲で加熱する。この
場合は重合をよりよく完結するためにラジカル重合開始
剤を添加してもよいが、過剰な使用は複屈折の増大と色
相の悪化をもたらす。熱重合開始剤の具体例としてはベ
ンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカー
ボネート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノ
エート)等が挙げられ、使用量はモノマー100重量部
に対して1重量部以下が好ましい。
【0024】更に、光照射によるラジカル重合を行った
後、硬化物を加熱することにより重合反応の完結及び重
合時に発生する内部歪を低減することも可能である。加
熱温度は、硬化物の組成やガラス転移温度に合わせて適
宜選択されるが、過剰な加熱は硬化物の色相悪化をもた
らすため、ガラス転移温度付近かそれ以下の温度が好ま
しい。
【0025】光硬化樹脂シートの成形方法は、少なくと
も一面が活性エネルギー線を透過可能な2枚の相対する
平板(以下「成形型」という。)を用いスペーサー等に
よりキャビティを形成させ周辺部をシールしてなる注入
型に光硬化樹脂を注入し、活性エネルギー線を照射して
光硬化樹脂を硬化させる。成形型の材質は、硬化後のシ
ートの表面から、好ましくは研磨ガラスを用い、光硬化
樹脂を硬化させるに充分な活性エネルギー線の透過性を
持ち、熱等により容易にその形状を変形させないもので
あればよい。また、研磨ガラスと同等な表面性を得られ
るアクリル板等のプラスチック等が挙げられる。
【0026】また、必要により成形型上に剥離剤等の塗
布、又は剥離層を設け硬化後の光硬化樹脂シートを成形
型より除去し易くする処理を行うこともできる。用いる
剥離剤、剥離層、その塗布、については特に限定するも
のではないが、光硬化樹脂を硬化させるに充分な活性エ
ネルギー線の透過性を持つ物質であり、更に、光硬化性
樹脂を硬化させるための活性エネルギー線や、硬化時に
発生する熱等により容易にその形成状態を変形しない物
質であり、ガラス表面並の平面性が得られる物質であれ
ばよい。
【0027】活性エネルギー線は光硬化樹脂を硬化させ
るものであり、例えば、紫外線等が挙げられる。活性エ
ネルギー線の照射量は用いる光硬化樹脂を硬化させる量
であればよい。キャビティを形成させるスペーサー等に
ついては、特に限定しないが、所望のシート厚さが得ら
れるものであればよい。例えば、シリコンゴム等のゴム
製、金属製の板もしくは棒状、テフロン等の樹脂製の板
もしくは棒状が挙げられる。
【0028】なお、以上の光硬化樹脂には、一般に公知
である添加剤、例えば、フェノール系、燐系等の酸化防
止剤、ハロゲン系、燐酸系等の難燃剤、耐熱老化防止
剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤等を配合すること
ができる。光硬化樹脂層の厚さは0.1〜2.0mmの
範囲が好ましい。0.1mm未満では層が自重によりた
わみ易く、平坦性に劣る傾向があり、2.0mmを超え
ると従来の1.5〜0.7mmのガラス基板と同じ重量
となり、軽量化の目的からはずれてしまう。
【0029】また、光硬化樹脂層の光学特性としては、
複屈折率が20nm以下、特に10nm以下であること
が好ましい。20nmよりも大きいと、本発明の積層体
を表示装置などで利用した場合に表示画面の色ムラが生
じる傾向がある。また、光硬化樹脂層のリターデーショ
ン値(R値)は、好ましくは20nm以下、特に好まし
くは10nm以下である。20nmを超えると表示画面
の表示斑を生じる傾向がある。
【0030】更に、光硬化樹脂層の表面粗度(Ra値)
は、0.05μm以下であることが好ましい。0.05
μmを超える表示画面のに表示ムラが生じてしまう傾向
がある。また、他の層を積層する際の積層表面が乱れて
上記光学的特性を悪化させる傾向があるがあるので好ま
しくない。 (B)近赤外線吸収層 本発明の近赤外線吸収性積層体の近赤外線吸収層は、積
層体において、波長領域800〜1100nmの近赤外
線透過率が10%以下、好ましくは8%以下である。こ
の近赤外線吸収層には、近赤外線吸収剤を透明樹脂に配
合するか、あるいは後述するアンカーコート剤、ハード
コート剤等の塗工液に配合し、これを透明積層体を構成
する各層上に塗布することにより形成することができ
る。
【0031】近赤外線吸収剤としては、イモニウム系化
合物、ジイモニウム系化合物、又はアルミニウム塩系化
合物を使用するのが好ましいが、他の近赤外線吸収剤を
併用してもよい。このような近赤外線吸収剤としては、
有機物質であるニトロソ化合物及びその金属錯塩、シア
ニン系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッ
ケル錯塩系化合物、フタロシアニン系化合物、トリアリ
ルメタン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキ
ノン系化合物、またはアミノ化合物、あるいは無機物質
であるカーボンブラックや、酸化アンチモン、または酸
化インジウムをドープした酸化錫、周期表の4、5また
は6族に属する金属の酸化物、若しくは炭化物、または
ホウ化物等が挙げられる。この場合、波長領域800〜
1100nmの近赤外線透過率が10%以下となるよう
に上記化合物を適宜組み合わせて使用することができ
る。
【0032】上記イモニウム系化合物、及びジイモニウ
ム系化合物としては、例えば下記式で表される化合物が
挙げられる。イモニウム系化合物或いはジイモニウム系
化合物
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】上記アルミニウム塩系化合物としては、例
えば下記の式で表される化合物が挙げられ、式中のXの
具体例としては、六フッ化アンチモン酸イオン、過塩素
酸イオン、フッ化ホウ素酸イオン、六フッ化砒素酸イオ
ン、過ヨウ素酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、、塩
素イオン等が挙げられる。アルミニウム塩系化合物
【0038】
【化15】
【0039】上記近赤外線吸収剤を透明樹脂に配合する
ことにより近赤外線カット層を形成する場合に使用され
る透明樹脂としては、実質的に透明であって、吸収、散
乱が大きくない樹脂であればよく特に制限はないが、具
体的には、上述した光硬化樹脂、あるいはポリカーボネ
ート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
環状オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等を挙げることが
できる。上記透明樹脂には、公知の添加剤、例えばフェ
ノール系、リン系などの酸化防止剤、ハロゲン剤、リン
酸系などの難燃剤、耐熱老化防止剤、紫外線吸収剤、滑
剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0040】上記透明樹脂は、前記近赤外線吸収剤を配
合して、光硬化、射出成形、Tダイ成形、カレンダー成
形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶解させてキャス
ティングする方法などを用いて、フィルム状あるいはシ
ート状に成形し、近赤外線カット層とする。その厚みと
しては、10μm〜1mmが好ましい。近赤外線吸収剤
の配合量は、樹脂100重量部に対し、通常は、合計
0.005〜8重量部、好ましくは0.01〜5重量部
である。上記近赤外線吸収剤の配合量が少なすぎると、
可視光線の透過性は良くなるが、近赤外線吸収能は低下
する。一方、配合量が多すぎると近赤外線吸収能は良好
となるが、可視光線透過率は低下する。
【0041】また、近赤外線カット層は、ハードコート
剤、アンカーコート剤(プライマーコート剤)、接着剤
等の塗工液に上記赤外線吸収剤を添加したものを、積層
順序に応じて透明樹脂基板、電磁波シールド層、傷付き
防止層、あるいは反射防止層のいずれかの上に塗工する
ことにより形成することもできる。上記ハードコート剤
としては、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レートなどのアクリレートあるいは多官能アクリレー
ト、光重合開始剤、及び有機溶剤を主成分とするものを
使用することができる。これらのハードコート剤100
重量部に対し、上記近赤外線吸収剤を通常、1〜40重
量部、好ましくは2〜15重量部添加し、これをディッ
ピング法、フローコート法、スプレー法、バーコート
法、グラビアコート法、ロールコート法、ブレードコー
ト法及びエアーナイフコート法等の塗工方法で塗工す
る。その後溶剤を乾燥し、キセノンランプ、低圧水銀
灯、高圧水銀灯等を用いて活性エネルギー線を照射する
ことにより塗工液を硬化させ、近赤外線カット層とす
る。この際の近赤外線カット層の厚みは、通常、1〜5
0μm、好ましくは3〜20μmである。
【0042】上記アンカーコート剤としては、イソシア
ネート系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエチ
レンイミン系、ポリブタジエン系、アルキルチタネート
系等の公知のアンカーコート剤が使用できる。好ましく
は、イソシアネート化合物、ポリウレタン、ウレタンプ
レポリマー、または、それらの混合物および反応生成
物、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオ
ールとイソシアネートとの混合物である。これらのアン
カーコート剤100重量部に対し、上記近赤外線吸収剤
を1〜50重量部添加し、これをディッピング法、フロ
ーコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコー
ト法、ロールコート法、ブレードコート法及びエアーナ
イフコート法等の塗工方法で塗工し、その後溶剤を乾燥
させ、近赤外線カット層とする。この際の塗工液の塗工
量は、通常、0.01〜5g/m2(乾燥固形分)、好
ましくは0.1〜3g/m2 (乾燥固形分)である。 (C)積層体の構成 本発明の積層体は、光硬化樹脂層と近赤外線吸収層を含
み、400〜700nmの可視光線透過率が50%以上
の透明性の積層体であり、この範囲であれば、必要に応
じて、電磁波シールド層、傷付き防止層、あるいは光線
反射防止層などの任意層を積層してもよい。また、透明
ガラス、光硬化樹脂、あるいはポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル
系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の通常の熱可塑性透明樹
脂層を積層してもよい。積層の方法は公知の積層方法を
採用すればよく、勿論、各層の間に接着層を介在させて
もよい。
【0043】上記の電磁波シールド層としては、金属、
あるいは金属酸化物等で可視光線を透過しうるものであ
れば、いかなるものであってもよい。好ましくは、酸化
スズ、酸化インジウムドープ酸化スズ(以下「ITO」
という。)、アンチモンドープ酸化スズ(以下「AT
O」という。)、銀が挙げられる。電磁波シールド層を
形成する金属、あるいは金属酸化物は、真空蒸着法、イ
オンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、
プラズマ化学蒸着法等の方法により基板上に形成するこ
とができる。あるいは、金属ペーストを基板上にコーテ
ィングすることにより形成することもできる。電磁波シ
ールド層の膜厚は、要求される物性、用途などにより異
なるが、透明性の観点から20〜300nmの範囲とす
るのが好ましい。
【0044】上記の傷付き防止層は、ポリウレタンアク
リレート、エポキシアクリレートなどのアクリレートあ
るいは多官能アクリレート、光重合開始剤、および有機
溶剤を主成分とするコート剤により形成される。傷付き
防止層は、上記コート剤の塗工液をディッピング法、フ
ローコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコ
ート法、ロールコート法、ブレードコート法及びエアー
ナイフコート法等の塗工方法で塗工した後、溶剤を乾燥
させ、さらに活性エネルギー線を照射することにより塗
工したコート剤を架橋硬化せしめることによって形成さ
れる。前記活性エネルギー線としては、キセノンラン
プ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハ
ライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ
等の光源から発せられる紫外線あるいは、通常20〜2
000keVの電子線加速器から取り出される電子線、
α線、β線、γ線等を用いることができる。このように
して形成される傷付き防止層は、通常1〜50μm、好
ましくは3〜20μmの厚みとする。
【0045】上記の光線反射防止層は、比較的低屈折率
である酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化チタン、フッ
化マグネシウム、フッ化カルシウム、酸化アルミニウム
等、あるいは反射防止コーティング剤(例えば旭硝子
(株)製;商品名「サイトップ」等)を用いて形成され
る。これらのものを一層、あるいは2種類以上を組み合
わせて多層設け、反射防止層を形成する。反射防止層の
形成方法としては、金属アルコキシドを塗布後に焼成す
る方法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法、CVD法、プラズマ化学蒸着法、あるいは
ロールコート法、ディッピング法等が挙げられる。この
反射防止層は、透明積層体の最表面に設けられることが
好ましい。また反射防止層の厚みは、通常50〜100
nmであり、積層の順序は特に限定されないが、反射防
止層を最表面に設けられることが好ましい。
【0046】本発明の積層体の具体例としては、光硬
化樹脂層/近赤外線吸収層、光硬化樹脂層/傷付き防
止層/近赤外線吸収層/電磁波シールド層/光線反射防
止層、光硬化樹脂層/電磁波シールド層/近赤外線吸
収層/傷付き防止層//光線反射防止層、光硬化樹脂
層/近赤外線吸収層/傷付き防止層/電磁波シールド層
/光線反射防止層、光硬化樹脂層/ポリエステル樹脂
層/電磁波シールド層/傷付き防止層/近赤外線吸収層
/光線反射防止層などがあり、かかる具体例においても
接着層を設ける場合もある。
【0047】
【実施例】以下に実施例により本発明の具体的な態様を
更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、これらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、近赤外線透過率は、分光
光度計(BIO−RAD社製:FTS−60A型)を、
可視光線透過率は、分光光度計(島津製作所(株)製:
MPS−2000型)を、またリターデーション値は自
動複屈折測定装置(オーク製作所製、ADR−150
N)を用いて測定を行った。 実施例1 (光硬化樹脂シートの作製)光学研磨ガラス平板(縦3
10mmX横410mmX厚さ5mm)を用いて、スペ
ーサーとして幅5mm、厚さ1mmのシリコン板を用い
てキャビティを形成させ、周辺部をテープでシールして
注入型を形成した。光硬化樹脂としてp−ビス(β−メ
タクリロイルオキシエチルチオ)キシレン99重量部、
ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネ
ート)1重量部、光開始剤として2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィノキシド(BASF社
製「ルシリンTPO」0.05重量部、ベンゾフェノン
0.02重量部を均一に撹拌混合した後、脱泡して組成
物を得た。この組成物を注入型に注入し、ガラス面より
距離400mmで上下にある出力80W/cmのメタル
ハライドランプの間にて、30分間紫外線を照射して硬
化させた。注入型を除去し光硬化樹脂よりなる透明基板
を得た。得られた光硬化樹脂よりなる透明基板は、縦3
00mmX横400mmX厚さ1mm、リターデーショ
ン値(R値)5nmであった。 (塗工液の調製)ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレート
の混合物(日本化薬社製「カラヤッドDPHA」)の4
0%メチルエチルケトン溶液100部に、ベンジルジメ
チルケタール0.2部を混合したハードコート剤に、日
本触媒社製近赤外線吸収剤「イーエクスカラー803
K」(フタロシアニン系)1重量部、日本化薬社製近赤
外線吸収剤「IRG−022」(ジイモニウム系)4重
量部を添加し、塗工液を調製した。 (塗工)この塗工液を、上記光硬化樹脂のシート状成形
体に、バーコーター#20で塗工し、80℃で5分間加
熱乾燥した。このものを出力7.5kW、出力密度12
0W/cmの高圧水銀灯を用い、光源下10cmの位置
でコンベアスビード2m/分の条件で紫外線を照射して
紫外線硬化させた。 (評価)得られた成形体の近赤外線透過率を分光光度計
(BIO−RAD社製FTS−60A型)で測定した結
果、800nm〜1,000nmの平均透過率は2%で
あった。また、可視光線透過率は分光光度計(島津社製
UV−2200型)で測定した結果、平均透過率は80
%であった。
【0048】また、耐傷付き性を評価するために、線径
0.0014mmの#1000スチールウールのパッド
を荷重2kg/cm2の下に一定速度で擦り、その後の
成形品表面の反射光(入射角60度)の光沢度保持率を
光沢度計により測定したが光沢保持率80%以上で良好
であった。 実施例2 (塗工液の調製)ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレート
の混合物(日本化薬社製「カラヤッドDPHA」)の4
0%メチルエチルケトン溶液100部に、ベンジルジメ
チルケタール0.2部を混合したハードコート剤に、日
本感光色素研究所製近赤外線吸収剤「NK−3027」
(ベンゾピリリウム系)2重量部、日本化薬社製近赤外
線吸収剤「IRG−022」(ジイモニウム系)1重量
部、日本触媒社製近赤外線吸収剤「イーエクスカラー9
01B」(フタロシアニン系)2重量部を添加し、塗工
液を調製した。 (塗工)この塗工液を、上記光硬化樹脂のシート状成形
体に、バーコーター#20で塗工した以外は実施例1と
同様に行い紫外線硬化させた。 (評価)得られた成形体の近赤外線の平均透過率は8
%、可視光線平均透過率は平均85%であった。また、
実施例1と同様に耐傷付き性評価を行ったが、光沢保持
率80%以上で良好であった。 実施例3 (塗工液の調製)ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレート
の混合物(日本化薬社製「カラヤッドDPHA」)の4
0%メチルエチルケトン溶液100部に、ベンジルジメ
チルケタール0.2部を混合したハードコート剤に、日
本触媒社製近赤外線吸収剤「イーエクスカラー803
K」(フタロシアニン系)1重量部、日本化薬社製近赤
外線吸収剤「IRG−002」(アミニウム系)4重量
部を添加し、塗工液を調製した。 (塗工)この塗工液を、上記光硬化樹脂のシート状成形
体に、バーコーター#20で塗工した以外は実施例1と
同様に行い紫外線硬化させた。 (評価)得られた成形体の近赤外線の平均透過率は3
%、可視光線平均透過率は75%であった。また、実施
例1と同様に耐傷付き性評価を行ったが、光沢保持率8
0%以上で良好であった。 比較例1 三菱レーヨン社製ポリメタクリル酸メチルアクリペット
「VH5」100重量部に、日本感光色素研究所社製近
赤外線吸収剤NK−3027(ベンゾピリリウム系)2
重量部、NKX−124(シアニン系)1重量部、日本
化薬社製近赤外線吸収剤「IRG−022」(ジイモニ
ウム系)2重量部を添加し、40mm径の単軸押出機で
混練し、透明樹脂組成物を得た。
【0049】得られた組成物を、射出成形機(日本製鋼
所製J−150)にて成形し、100mm□×2mmt
のシート状成形体を得た。得られた成形体に、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート及びジペンタエリス
リトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬社製
「カラヤッドDPHA」)の40%メチルエチルケトン
溶液100部に、ベンジルジメチルケタール0.2部を
混合したハードコート剤を、バーコーター#20で塗工
し、実施例1と同様に紫外線硬化させた。
【0050】得られた成形品の近赤外線平均透過率は2
0%、可視光線平均透過率は50%であった。また、実
施例1と同様に耐傷付き性評価を行ったが、光沢保持率
80%以上で良好であった。
【0051】
【発明の効果】本発明の積層体は近赤外線吸収能に特に
優れているほか、可視光線透過性、あるいはリタデーシ
ョン値等に代表される光学特性に優れている。また、耐
傷付き性、耐衝撃性、耐薬品性及び剛性などに優れてい
るともに、軽量で取扱いやすい。本発明の積層体は、近
赤外線を遮断するフィルター、具体的にはプラズマデイ
スプレイのような画像表示装置のフィルター、窓ガラ
ス、褪色保護シート、サングラス、保護眼鏡、リモコン
受光器などに好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 智美 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光硬化樹脂層と近赤外線吸収層を含む積
    層体であって、400〜700nmの可視光線透過率が
    50%以上、800〜1,000nmの近赤外線透過率
    が10%以下であることを特徴とする近赤外線吸収性積
    層体。
  2. 【請求項2】 光硬化樹脂層が、下式(1)及び(2)
    より選ばれた少なくとも1種のビス(メタ)アクリレー
    トを含んでなる組成物を活性エネルギー線により硬化さ
    せて成形したシートからなることを特徴とする請求項1
    記載の近赤外線吸収性積層体。 【化1】 [式(1)中、R1 及びR2 は、互に異っていてもよ
    く、水素原子又はメチル基を示す。R3 及びR4 は、互
    に異っていてもよく、炭素鎖中に酸素原子及び/又は硫
    黄原子を有していてもよい炭素数1〜6の炭化水素基を
    示す。Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基及
    び炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれた置換基を示
    し、aは0〜4の整数を示す。但しaが2以上の整数の
    場合には、複数のXは互に異っていてもよい。] 【化2】 [式(2)中、R5 及びR6 は、互に異っていてもよ
    く、水素原子又はメチル基を示す。bは1又は2を示
    し、cは0又は1を示す。]
  3. 【請求項3】 光硬化樹脂層が、式(1)及び(2)よ
    り選ばれた少なくとも1種のビス(メタ)アクリレート
    80〜99.9重量部と下式(3)、(4)及び(5)
    より選ばれた少なくとも1種のメルカプト化合物0.1
    〜20重量部とを含んでなる組成物を活性エネルギー線
    により硬化させて成形したシートからなることを特徴と
    する請求項2記載の近赤外線吸収性積層体。 【化3】 [式(3)中、複数のR7 は互に異っていてもよく、そ
    れぞれメチレン基又はエチレン基を示す。R8 は炭素鎖
    中に酸素原子及び/又は硫黄原子を含んでいてもよい炭
    素数2〜15の炭化水素残基を示す。dは2〜6の整数
    を示す。] 【化4】 [式(4)中、Yは互に異っていてもよく、HS−(C
    2 )e −(CO)(OCH2 −CH2 )f −(CH
    2 )g −を示す。但しeは1〜4の整数、fは1〜4の
    整数、gは0〜2の整数をそれぞれ示す。] 【化5】 [式(5)中、R9 及びR10は、互に異っていてもよ
    く、炭素数1〜3の炭化水素基を示す。m及びnはそれ
    ぞれ0又は1を示す。pは1又は2を示す。]
  4. 【請求項4】 近赤外線吸収層が、イモニウム系化合
    物、ジイモニウム系化合物及びアミニウム塩系化合物の
    いずれかから選ばれる近赤外線吸収剤を含有することを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の近赤外
    線吸収性積層体。
  5. 【請求項5】 光硬化樹脂層の厚さが0.1〜2.0m
    mであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載の近赤外線吸収性積層体。
  6. 【請求項6】 複屈折率が20nm以下であることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の近赤外線
    吸収性積層体。
  7. 【請求項7】 光硬化樹脂層のリターデーション値が2
    0nm以下であることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の近赤外線吸収性積層体。
  8. 【請求項8】 光硬化樹脂層の表面粗度Raが0.05
    μm以下であることを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれかに記載の近赤外線吸収性積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2018155029A1 (ja) * 2017-02-22 2019-11-21 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、近赤外線カットフィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ

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