JP2009006513A - 紫外線吸収性を有するハードコートフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】製造上の制約が少なく容易に得られ、ハードコート性と紫外線吸収性とを兼ね備える紫外線吸収性を有するハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】紫外線吸収性を有するハードコートフィルム10は、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム11上に塗布されて、紫外線の照射により硬化され、透明基材フィルム11上にハードコート層13が形成されて構成されている。照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させる。該紫外線は200〜450nmの波長を有することが好ましく、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有することが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤が好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばプラズマディスプレイ(PD)、液晶ディスプレイ(LCD)等の電子画像表示装置の表示画面上に設けられる紫外線吸収性を有するハードコートフィルムに関するものである。
近年、電子画像表示装置(電子ディスプレイ)は、テレビジョン用やモニター用として広く普及している。中でもプラズマディスプレイは大画面フラットパネルディスプレイに最適であるとして多くの注目を浴びており、その表面には視認性向上やプラズマディスプレイパネルから放出される近赤外線を吸収(遮蔽)するため近赤外線吸収層を有する近赤外線吸収フィルムが設けられている。近赤外線吸収フィルムのもつ近赤外線吸収機能は、大画面フラットパネルディスプレイより放出される近赤外線を吸収することによって、リモコン機器の誤作動を防止するためのものである。
しかしながら、近赤外線吸収層に含まれる、例えばジイモニウム化合物及びフタロシアニン系化合物を含む近赤外線吸収色素を始めとする赤外線吸収色素は一般的に太陽光線に含まれる紫外線によって分解し、その性能が長期間の使用よって低下するという問題があった。そこで、透明基材フィルムとしてのポリエステルフィルムに紫外線吸収剤を含有するプラズマディスプレイ用紫外線吸収ポリエステルフィルムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−189553号公報(第2頁、第11頁及び第24頁)
ところが、紫外線吸収性を有する透明基材フィルムを製造する工程は一般的に長く、高度な制御が必要であると共に、製造コストも高くなる。紫外線吸収剤を含有させるためには、透明基材フィルムとして少なくとも3層の積層構造を採用し、その両表層には紫外線吸収剤を含有させず、中間層に紫外線吸収剤を含有させることが一般的である。なぜならば、単層構造の透明基材フィルムに紫外線吸収剤を含有させた場合には、製膜時の押出工程において紫外線吸収剤が昇華し、ダイスの吐出口や、冷却ロール、延伸に用いるテンターなどに付着し、これがさらに押出されてくる溶融ポリエステルに付着して、光学欠点の原因となる場合があるためである。
紫外線吸収層の一般的な作製方法としては、特許文献1に記載されているように、ポリエチレンテレフタレート(PET)のペレットと紫外線吸収剤とをブレンドしたマスターバッチを作製した後溶融積層用押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出す。この際、押出機溶融部、混練り部、ポリマー管、ギアポンプ、フィルターまでの樹脂温度は280〜290℃、その後のポリマー管、フラットダイまでの樹脂温度は270〜280℃とすることが紫外線吸収剤のダイス出口での昇華、引取ロールの汚染を防止するために必要である。紫外線吸収層を中間層とし、各層を積層する場合には、それぞれの層を構成する別々の押出機から押出し、1つのダイスに導いて積層構造の未延伸フィルムとする共押出法が採用される。このように、紫外線吸収性を有する透明基材フィルムを製造することは、製造条件が厳しく、非常に困難を伴うものであった。従って、製造上の制約が少なく容易に得られ、良好な紫外線吸収性を有するハードコートフィルムが求められている。
そこで、本発明の目的とするところは、製造上の制約が少なく容易に得られ、ハードコート性と紫外線吸収性とを兼ね備える紫外線吸収性を有するハードコートフィルムを提供することにある。
本発明における第1の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム上に塗布されて、紫外線の照射により硬化され、透明基材フィルム上にハードコート層が形成されて構成されているものである。そして、照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とする。
第2の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、第1の発明において、前記紫外線は200〜450nmの波長を有すると共に、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有することを特徴とする。
第3の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、第2の発明において、前記紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤であることを特徴とする。
第4の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、第1から第3のいずれかの発明において、紫外線領域における透過率が5%以下であることを特徴とする。
第5の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、第1から第4のいずれかの発明において、前記ハードコート層には帯電防止剤が含まれていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明の紫外線吸収性を有するハードコートフィルムは、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム上に塗布されて、紫外線の照射により硬化されて形成される。この場合、照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させるものである。このため、上記硬化性組成物を調製し、それを透明基材フィルム上に塗布して紫外線を照射することによりハードコートフィルムが簡単に得られる。得られるハードコートフィルムは、紫外線硬化型樹脂の硬化物により高い強度や硬度を発現できると同時に、紫外線吸収剤により紫外線吸収性を発現することができる。従って、ハードコートフィルムは、製造上の制約が少なく容易に得られ、ハードコート性と紫外線吸収性とを兼ね備えることができる。
第2の発明では、紫外線は200〜450nmの波長を有すると共に、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有している。このため、第1の発明の効果に加えて、光重合開始剤が可視光線領域において十分に光重合開始能を発揮することができる。
第3の発明では、紫外線吸収剤はベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤である。このため、第2の発明の効果に加えて、ハードコートフィルムの紫外線吸収性を向上させることができる。
第4の発明では、紫外線領域における透過率が5%以下であることから、第1から第3のいずれかの発明の効果に加えて、ハードコートフィルムの紫外線吸収性を一層向上させることができる。
第5の発明では、ハードコート層には帯電防止剤が含まれていることから、第1から第4のいずれかの発明の効果に加えて、ハードコートフィルムに帯電防止性を付与することができる。
以下、本発明の最良の形態と思われる実施形態について詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム10は、透明基材フィルム11上に接着層12を介して紫外線吸収剤を含有するハードコート層13が積層されて構成されている。係るハードコートフィルム10は、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム11上に塗布されて、紫外線の照射により硬化され、透明基材フィルム11上にハードコート層13が形成されて得られる。この場合、照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させるようになっている。このため、従来一般的に用いられてきた紫外線吸収剤を含む透明基材フィルムを使用することなく、紫外線吸収性を得ることができる。前記ハードコート層13に帯電防止剤を含有することにより、紫外線吸収性に加えて帯電防止性を発揮させることができる。
また、図2に示すように、紫外線吸収性に加えて減反射性を有するハードコートフィルム10は、透明基材フィルム11上に接着層12を介して形成されたハードコート層13上に減反射層14が設けられて構成されている。さらに、図3に示すように、紫外線吸収性、減反射性に加えて近赤外線低減性を有するハードコートフィルム10は、前記ハードコート層13上に減反射層14が設けられると共に、減反射層14が設けられている面と反対側の透明基材フィルム11上に近赤外線低減層15が設けられて構成されている。
まず、透明基材フィルム11について説明すると、該透明基材フィルム11は透明性を有している限り特に制限されないが、反射を抑えるため、屈折率(n)が1.55〜1.70の範囲内のものが好ましい。係る透明基材フィルム11を形成する透明樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET、n=1.65)等のポリエステル、ポリカーボネート(PC、n=1.59)、ポリアリレート(PAR、n=1.60)及びポリエーテルスルフォン(PES、n=1.65)等が好ましい。これらのうち、ポリエステル特にポリエチレンテレフタレート(PET)が成形の容易性、入手の容易性及びコストの点で好ましい。
また、透明基材フィルム11の厚さは、好ましくは25〜400μm、さらに好ましくは50〜200μmである。この厚さが25μmより薄い場合には、ハードコートフィルム10の強度が保てなくなるおそれがある。その一方、400μmより厚い場合には、透明基材フィルム11の透明性が低下したり、屈曲性が低下したりして好ましくない。加えて、透明基材フィルム11には、各種の添加剤が含有されていても良い。そのような添加剤として例えば、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤等が挙げられる。
続いて、接着層12はハードコート層13を透明基材フィルム11に密着させるためのもので、常法に従って形成される。接着層12を形成する接着剤としては、透明基材フィルム11やハードコート層13の材質に応じて適宜選択されるが、例えばアクリル系接着剤(粘着剤)、シリコーン系接着剤(粘着剤)、ポリエステル系接着剤等が用いられる。接着層12の厚さは、薄いと十分な接着力が得られず、厚くなり過ぎるとハードコートフィルム10が硬くなってフィルムとしての柔軟性に欠けるため、通常3〜30μm程度に設定される。
次に、ハードコート層13について説明する。
係るハードコート層13は、前述のように紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム11上に塗布され、紫外線の照射によって硬化されることにより得られる。この際、紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させる。紫外線は200〜450nmの波長を有することが好ましく、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有することが好ましい。一般に紫外線の波長は380nmよりも短かく、可視光線の波長は380〜780nmである。このため、照射される紫外線は紫外線領域に加えて可視光線領域の光線を含み、その可視光線領域の光線によって光重合開始剤が光重合開始能を発現できるようになっている。従って、照射する紫外線の波長は、光重合開始剤の吸収域の波長に対応させ、可視光線領域の光線を十分に含むように設定することが好ましい。
紫外線の波長が200nm未満の場合には紫外線が紫外線吸収剤に吸収されやすくなり、光重合開始剤の光重合開始能が十分に発現されなくなって紫外線硬化型樹脂の硬化性が低下する傾向を示し、450nmを超える場合には紫外線としての機能が低下する。光重合開始剤の吸収域として光の波長が220nm未満の場合には紫外線吸収剤に紫外線が吸収されやすくなってその光重合開始能が低下し、450nmを超える場合には該当する光重合開始剤が少なく、また紫外線による光重合開始能の発現が不足するおそれがある。
硬化性組成物の主たる成分である紫外線硬化型樹脂は、紫外線の照射により硬化反応を生じて硬化物を形成することができる成分(化合物)であり、その種類は特に制限されない。係る紫外線硬化型樹脂は、紫外線硬化性の官能基を有する単量体、オリゴマー、重合体又はそれらの混合物を含む概念である。紫外線硬化型樹脂として具体的には、単官能(メタ)アクリレート〔ここで、本明細書では(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの双方を含む総称を意味する。〕、多官能(メタ)アクリレート等が好ましい。これらのうち生産性及び硬度を両立させる観点より、紫外線硬化性多官能アクリレートを主成分として含む組成物がより好ましい。そのような紫外線硬化性多官能アクリレートを含む組成物としては特に限定されるものではなく、例えば公知の紫外線硬化性多官能アクリレートを2種類以上混合したもの、紫外線硬化性ハードコート材として市販されているもの等が挙げられる。
前記紫外線硬化性多官能アクリレートとしては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールのアクリル誘導体、ポリエチレングリコールジアクリレート、及び種々の変性がなされ又は種々の分子量を持つウレタンアクリレート等が好ましい。
光重合開始剤は前述のように紫外線吸収剤の存在下において可視光線領域の光線により光重合開始能を発現でき、紫外線硬化型樹脂を硬化させ得る重合開始剤である。係る光重合開始剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(吸収域は光の波長220〜390nm)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(吸収域は光の波長220〜410nm)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(吸収域は光の波長220〜400nm)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(吸収域は光の波長220〜425nm)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(吸収域は光の波長220〜430nm)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(吸収域は光の波長220〜445nm)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(吸収域は光の波長220〜445nm)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(吸収域は光の波長220〜420nm)等が挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して通常10質量部以下、好ましくは1〜5質量部である。光重合開始剤の含有量が10質量部よりも多い場合、光重合開始に使用されなかった光重合開始剤が残存し、可視光線透過率が低下するなどの弊害が生ずるおそれがある。一方、1質量部より少ない場合、光重合開始能が十分に発現されず、紫外線硬化型樹脂の硬化が不十分になる傾向がある。
紫外線吸収剤としては、紫外線吸収性を発現できるもので、公知のものがいずれも使用できる。そのような紫外線吸収剤のうち、紫外線吸収性が高く、電子画像表示装置で用いられる紫外線吸収能(紫外線カット能)を得るためにベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤が好ましい。また、紫外線の吸収幅を広くするために、最大吸収波長の異なる紫外線吸収剤を2種以上併用することができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシメチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシヘキシル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチル−3′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−メトキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−ニトロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−ter―ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、ベンゼンプロパン酸−3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1、1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−,C7〜9−ブランチ直鎖アルキルエステル、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール等が挙げられる。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2‘−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アセトキシエトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−5,5′−ジスルホベンゾフェノン・2ナトリウム塩等が挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、求める紫外線透過率や紫外線吸収剤の吸光度にもよるが、前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、通常20質量部以下、好ましくは1〜20質量部である。紫外線吸収剤の含有量が20質量部よりも多い場合には、硬化性組成物の紫外線による硬化性が低下する傾向があると共に、ハードコートフィルム10の可視光線透過率が低下するおそれもある。一方、1質量部より少ない場合には、ハードコートフィルム10の紫外線吸収性を十分に発揮することができなくなる。
前記帯電防止剤はハードコートフィルム10に帯電防止性を付与するためのもので、特に制限されず公知のものが使用できる。帯電防止剤としては、金属酸化物及び金属塩が好ましい。該金属酸化物としては、例えばITO(インジウム−錫複合酸化物)、ATO(アンチモン−錫複合酸化物)、酸化錫、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等が挙げられる。金属塩としては、アンチモン酸亜鉛等が挙げられる。この帯電防止剤の含有量は求める帯電防止性能にもよるが、前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、通常20質量部以下、好ましくは1〜10質量部である。帯電防止剤の含有量が20質量部より多いときには、硬化性組成物の紫外線硬化性に支障を来たしたり、ハードコートフィルム10の可視光線透過率が低下したりして好ましくない。
次いで、以上のようにして得られる硬化性組成物からハードコート層13を形成する方法は特に制限されないが、硬化性組成物をロールコート法、スピンコート法、コイルバー法、ディップコート法、ダイコート法等により透明基材フィルム11上に塗布した後、紫外線を照射する方法が挙げられる。硬化性組成物の塗布方法としては、ロールコート法等、連続的に塗布することができ、ハードコート層13を連続的に形成できる方法が生産性及び生産コストの点より好ましい。照射する紫外線としては、前述のように可視光線領域の光線を含む必要があり、紫外線の波長としては200〜450nmであることが好ましい。このように構成することにより、光重合開始剤の重合開始能を十分に発現させて紫外線硬化型樹脂を硬化させることができる。
次に、前記減反射層14について説明する。
減反射層14はハードコートフィルム10の反射を抑えるためのもので、単層構成又は多層構成とすることができる。単層構成の場合には、ハードコート層13上に該ハードコート層13よりも屈折率の低い層(低屈折率層)を1層形成する。また多層構成の場合には、ハードコート層13の上に屈折率の異なる層を多層形態で積層する。多層構成とすることにより、反射率をより効果的に下げることができる。具体的には、減反射層14は、ハードコート層13側から見て順に高屈折率層及び低屈折率層からなる2層形態や、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層からなる3層形態や、高屈折率層、低屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層からなる4層形態等で構成される。減反射の効果の観点からは3層以上の構成が好ましく、生産性及び生産コストの観点からは単層構成又は2層構成が好ましい。
減反射層14の形成方法は特に限定されず、例えばドライコーティング法、ウェットコーティング法等の方法が採用される。これらの方法のうち、生産性及び生産コストの面より、特にウェットコーティング法が好ましい。ウェットコーティング法は公知の方法でよく、例えばロールコート法、スピンコート法、コイルバー法、ディップコート法等が代表的な方法である。これらの中では、ロールコート法等、連続的に減反射層14を形成できる方法が生産性及び生産コストの点より好ましい。減反射層14の機能を発現させるために、低屈折率層の屈折率としては、形成される層がその直下の層よりも低屈折率であることを要件とし、その屈折率は1.20〜1.55の範囲にあることが好ましい。屈折率が1.55を超える場合にはウェットコーティング法では十分な減反射効果を得ることが難しく、一方1.20未満の場合は十分に硬い層を形成することが困難となる傾向にある。
さらに、2層構成とする場合には、高屈折率層は直上に形成される低屈折率層より屈折率を高くすることが必要であるため、その屈折率は1.65〜1.90の範囲内であることが好ましい。この屈折率が1.65未満では十分な減反射効果を得ることが難しく、またウェットコーティング法で1.90を超える層を形成するのは困難となる傾向にある。また、中屈折率層を設けた多層構成とする場合には、積層する高屈折率層より屈折率が低く、低屈折率層より屈折率が高い層であればよく、その屈折率は特に制限されない。
減反射層14の厚さは、透明基材フィルム11の種類、形状、減反射層14の構成によって異なるが、一層当たり可視光線の波長と同じ厚さ又はそれ以下の厚さが好ましい。例えば、可視光線に対して減反射効果を発現させる場合には、高屈折率層の光学膜厚n・dは500≦4n・d(nm)≦750、及び低屈折率層の光学膜厚n・dは、400≦4n・d(nm)≦650を満たすように設計される。但し、n及びnはそれぞれ高屈折率層及び低屈折率層の屈折率、dは層の厚さを表す。
高屈折率層を構成する材料は特に限定されるものではなく、無機材料又は有機材料を用いることができる。無機材料として具体的には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム(屈折率2.30)、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化シラン(屈折率1.90)、酸化ジルコニウム、酸化インジウム錫(屈折率2.00)等の微粒子が挙げられる。また、有機材料として具体的には、屈折率が1.60〜1.80のチオール基やフェニル基を含有する高屈折率の有機単量体や重合体を用いることができる。
前記無機材料の微粒子を含む高屈折率層は、有機単量体や重合体をウェットコーティング時のバインダーとして用いることができる。無機材料の微粒子の平均粒子径は層の厚さを大きく超えないことが好ましく、特に0.1μm以下であることが好ましい。微粒子の平均粒子径が大きくなると、散乱が生じる等、高屈折率層の光学機能が低下するため好ましくない。また、必要に応じて微粒子表面を各種カップリング剤等により修飾することができる。そのようなカップリング剤としては、例えば有機置換された珪素化合物、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモン等の金属アルコキシドを含む有機酸塩等が挙げられる。
低屈折率層を構成する材料としては、例えば中空酸化珪素、コロイダル酸化珪素、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム等の無機微粒子や、有機重合体微粒子や、含フッ素有機化合物の単体又は混合物を用いることができる。また、フッ素を含まない有機化合物(以下、非フッ素系有機化合物と略記する)の単体若しくは混合物又は重合体をバインダー樹脂として用いることができる。前記無機微粒子の平均粒子径は、低屈折率層の厚さを大きく超えないことが好ましく、0.1μm以下であることが特に好ましい。平均粒子径が大きくなると、光の散乱が生じる等、低屈折率層の光学性能が低下するため好ましくない。さらに、必要に応じて微粒子表面を各種カップリング剤等により修飾することができる。そのようなカップリング剤としては、例えば有機置換された珪素化合物が挙げられる。特に、表面を(メタ)アクリロイル基等の反応性基で修飾することにより、硬度の高い膜を形成することができる。
前記含フッ素有機化合物は特に制限されるものではないが、反応性の観点より含フッ素(メタ)アクリレートが好ましく、特に含フッ素多官能(メタ)アクリレートが硬度及び屈折率の点から最も好ましい。これら含フッ素有機化合物を硬化させることにより、低屈折率かつ高硬度の層を形成することができる。上記含フッ素有機化合物の重合体又はその他の含フッ素有機化合物の重合体としては、含フッ素有機化合物の単独重合体、共重合体、又は非フッ素系有機化合物との共重合体等の直鎖状重合体、鎖中に炭素環や複素環を含む重合体、環状重合体、櫛型重合体等が挙げられる。前記非フッ素系有機化合物としては、従来公知のものを用いることができ、例えば単官能又は多官能(メタ)アクリレート、テトラエトキシシラン等の珪素化合物等が挙げられる。
また、減反射層14には上記化合物以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を含んでいても差し支えない。その他の成分は特に制限されるものではなく、例えば無機又は有機顔料、重合体、重合開始剤、光重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤、レベリング剤などの添加剤が挙げられる。また、ウェットコーティング法によって成膜後乾燥させる限りは、任意の量の溶媒を添加することができる。減反射層14はウェットコーティング法により塗布、成膜した後、必要に応じて紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射や加熱により硬化反応を行って形成することができる。このような活性エネルギー線による硬化反応は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下にて行うことが好ましい。
次に、近赤外線低減層15ついて説明する。
この近赤外線低減層15は、光の波長が800〜1000nmの近赤外線を吸収するためのもので、近赤外線吸収色素が含まれている。係る近赤外線吸収色素としては、下記の一般式(1)で表されるスルホンイミドをアニオン成分とするジイモニウム塩が好ましい。
Figure 2009006513
ここで、ジイモニウム塩とは、一般式(1)で第3級アミンがカチオン化されたイモニウム構造を分子内に2つ有するカチオン成分と、スルホンイミドのアニオン成分とがイオン結合された化合物をいう。一般式(1)中、アニオン成分におけるR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよいフルオロアルキル基又はそれらが一緒になって形成されるフルオロアルキレン基であれば、置換されているフッ素原子の数や炭素数には特に制限されない。これらR及びRの中では、下記の一般式(2)で表される炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基がさらに好ましい。
Figure 2009006513
一般式(2)中、n及びn’は、1〜8の整数を表す。
係るジイモニウム塩の好ましい具体例としては、パーフルオロアルカンスルホニル基が同一のビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミド、パーフルオロアルカンスルホニル基が異なるペンタフルオロエタンスルホントリフルオロメタンスルホンイミド、ノナフルオロメタンスルホンヘプタフルオロプロパンスルホンイミド等が挙げられる。これらの中でもパーフルオロアルカンスルホニル基が同一で、かつnとn’が1又は2であるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド又はビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドが、近赤外線吸収能力の点でさらに好ましい。
また、一般式(1)中のアニオン成分におけるR及びRの好ましい別の例としては、一般式(3)で表され、R及びRが一緒になって形成される炭素数2〜12のパーフルオロアルキレン基が挙げられる。このアニオン成分は、近赤外線吸収色素の耐熱性をより向上させる点で好ましい。
Figure 2009006513
一般式(3)中、mは、2〜12の整数を表す。
ここで、mは2〜8が好ましく、mが3である1,3‐ジスルホニルヘキサフルオロプロピレンイミドが特に好ましい。
また、前記一般式(1)中のRは、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノアルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、フェニル基及びフェニルアルキレン基からなる群より選ばれる置換基であって、これらは同一、又は異なっていてもよい。これらのうち、炭素数1〜8の直鎖又は側鎖を有するアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シアノアルキル基等が好ましく、炭素数2〜6の直鎖アルキル基及びハロゲン化アルキル基が特に好ましい。炭素数2〜6の直鎖アルキル基及びハロゲン化アルキル基として具体的には、エチル基、2,2,2‐トリフルオロエチル基、プロピル基、3,3,3‐トリフルオロプロピル基、ブチル基、4,4,4‐トリフルオロブチル基、4,4,4‐トリクロロブチル基、パーフルオロブチル基、パーククロロブチル基、アミル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソアミル基等が挙げられる。
また、一般式(1)中のRの好ましい別例として、下記の一般式(4)で表されるフェニルアルキレン基が好ましく、そのアルキレン基の炭素数は1〜8であることが特に好ましい。このようなRの場合、近赤外線吸収色素の耐熱性が向上する。
Figure 2009006513
一般式(4)中、Aは、炭素数1〜18の直鎖又は側鎖を有するアルキレン基を表し、環Bは置換基を有していてもよいベンゼン環を表す。さらに、一般式(4)のフェニルアルキレン基におけるフェニル基は、置換基を有していなくてもよく、或いはアルキル基、水酸基、スルホン酸基、アルキルスルホン酸基、ニトロ基、アミノ基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基及びハロゲンからなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基又は原子を有していてもよい。これらのうち、置換基を有していないフェニル基が好ましく、具体的にはベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピレン基、フェニル−α−メチルプロピレン基、フェニル−β−メチルプロピレン基、フェニルブチレン基、フェニルペンチレン基、フェニルオクチレン基等が挙げられ、ベンジル基及びフェネチル基が最も好ましい。
また、前記ジイモニウム塩としては、ブルーシフト効果を発現する化合物であることが、ジイモニウム塩による光の吸収波長を短波長側(可視光線側)へシフトさせることができ、近赤外線領域における透過率を十分に抑えることができる点で好ましい。ここで、ブルーシフト効果とは、近赤外線吸収色素が前記一般式(1)で表されるスルホンイミドをアニオン成分とするジイモニウム塩であるため、光の吸収スペクトルが従来のジイモニウム塩の吸収スペクトルに比べて短波長側にシフトする効果を意味する。
上記ジイモニウム塩は、単独で用いることができるが、本発明の効果を損なわない限り、その他の近赤外線吸収色素と適宜組合せて用いることもできる。その他の近赤外線吸収色素としては、特に制限されないが、例えばポリメチン系、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、ジチオール金属錯塩系、ナフトキノン系、アントロキノン系、トリフェニルメタン系、アミニウム系、ジインモニウム系等の色素が挙げられる。そのような色素として市販されている例を挙げると、NK−5060、NK−5706、NK−8758〔以上、(株)林原生物化学研究所製〕、KAYASORBIRG−022、KAYASORBIRG−023、KAYASORBIRG−040〔以上、日本化薬(株)製〕、イーエクスカラーIR1、イーエクスカラーIR3、イーエクスカラー810K、イーエクスカラー812K、イーエクスカラー814K、イーエクスカラー905B〔以上、(株)日本触媒製〕、SIR−128、SIR−130、SIR−132、SIR−159〔以上、三井化学(株)製〕、CIR−1080、CIR−1081〔以上、日本カーリット(株)製〕等である。
前記透明基材フィルム11上に近赤外線低減層15を形成する方法は特に制限されるものではなく、均一に形成できる方法が好ましい。例えば、近赤外線吸収色素を含む溶液をウェットコーティング法により形成する方法が挙げられる。近赤外線低減層15を形成する際には、前記の近赤外線吸収色素を、溶解又は分散させた有機バインダーを用いて行うことができる。有機バインダーとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)等のスチレン系単独重合体;スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル系共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のポリ(メタ)アクリル酸アルキル;ポリオキシメチレン、ポリエチレンオキシド等のポリエーテル;ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独又は2種類以上混合して使用することができる。
上記近赤外線低減層15には、有機バインダー以外に本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分は特に制限されるものではなく、例えば重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、表面改質剤、光安定剤等の添加剤が挙げられ、ウェットコーティング法において塗布、成膜後乾燥させる限りは、任意の溶媒を添加することができる。また、近赤外線低減層15の厚さは、2〜20μm程度が好ましい。近赤外線低減層15の厚さが2μm未満の場合には、近赤外線低減機能を十分に発現させることが難しくなるため好ましくない。一方、厚さが20μmを超える場合には、近赤外線低減層15について耐屈曲性の低下等の問題が生じるため好ましくない。
近赤外線低減層15について光の波長800〜1000nmの近赤外線領域における透過率は、40%以下が好ましく、30%以下がさらに好ましい。この透過率が40%を超えると、近赤外線低減機能を十分に付与することができず、リモートコントール機器等の周辺機器に誤作動を及ぼしかねない等の点から好ましくない。この近赤外線低減層15には、ディスプレイの発光色の色純度及びコントラストを向上させるために、色調を補正する色素を含有させることが好ましい。そのような色調補正のための色素としては、可視光線領域に所望の吸収波長を有する一般の染料でよく、例えばスクアリリウム系、アゾメチン系、シアニン系、キサンテン系、アゾ系、テトラアザポルフィリン系、ピロメテン系等の一般に市販されている色素を挙げることができる。
このようにして得られるハードコートフィルム10は、良好な紫外線吸収性を示し、紫外線領域における透過率を好ましくは5%以下、より好ましくは0.1〜1%にすることができる。係る紫外線透過率が5%を超える場合には、近赤外線吸収色素などの成分が紫外線によって劣化しやすくなるため好ましくない。そして、このハードコートフィルム10は、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等の電子画像表示装置の表示画面上に配設され、画像の視認性を長期に渡って良好に維持することができる。
以上の実施形態によって発揮される作用及び効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態におけるハードコートフィルム10は、前述の硬化性組成物が透明基材フィルム11上に塗布され、紫外線が照射されることにより硬化されて形成される。このとき、照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現することができるため、硬化性組成物中に紫外線吸収剤が含まれているにもかかわらず、紫外線硬化型樹脂が硬化される。このため、硬化性組成物を調製し、それを透明基材フィルム11上に塗布して紫外線を照射するという簡単な操作により、ハードコートフィルム10を容易に得ることができる。得られるハードコートフィルム10は、紫外線硬化型樹脂の硬化物により高い強度や硬度を発現できると同時に、紫外線吸収剤により紫外線吸収性を発現することができる。従って、ハードコートフィルム10は、製造上の制約が少なく容易に得られ、ハードコート性と紫外線吸収性とを兼ね備えることができる。
・ 照射される紫外線は200〜450nmの波長を有すると共に、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有していることにより、光重合開始剤が可視光線領域の光線によってラジカルを発生でき、十分な光重合開始能を発現することができる。
・ 紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤であることにより、ハードコート層13がハードコート性に加えて、紫外線吸収性を発揮することができる。
・ ハードコートフィルム10は、紫外線領域における透過率が5%以下であることにより、紫外線吸収性を一層向上させることができ、近赤外線吸収色素の劣化を効果的に抑制することができる。
・ ハードコート層13に帯電防止剤が含まれることにより、ハードコートフィルム10に帯電防止性を付与することができ、ハードコートフィルム10がプラズマディスプレイ等の表示画面上に配置されたとき、静電気の発生を抑え、表面の汚れを抑制することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はそれら実施例の範囲に限定されるものではない。
(a)光学特性
(a−1)最小反射率の測定
裏面反射の影響をなくすため、ハードコート層13を設けた面と反対側の面を黒色塗料で塗りつぶしたサンプルを作製した。得られたサンプルを紫外可視分光光度計〔日本分光(株)製、V−560〕を用いて、光の波長400〜800nmの5°、−5°の分光反射スペクトルを測定し、反射率スペクトルより最小反射率(%)を読み取った。
(a−2)紫外線透過率及び近赤外線透過率の測定
前記サンプルについて紫外可視分光光度計〔日本分光(株)製、V−560〕を用いて測定し、光の波長380nmにおける紫外線透過率、並びに光の波長800nm、900nm及び1000nmにおける近赤外線透過率(%)を読み取った。
(b)物理的特性
(b−1)密着性
ハードコート層13を設けた面側について、JIS D0202−1998に準拠して碁盤目剥離テープ試験を行った。セロハンテープ〔ニチバン(株)製、CT24〕を用い、フィルムに密着させた後剥離した。判定は100マスの内、剥離しないマス目の数で表し、全く剥離しない場合を100/100、完全に剥離する場合を0/100として表した。
(b−2)鉛筆硬度
JISK5400に準拠して鉛筆(2H)で引っかき試験を行った。
(b−3)表面抵抗率
JISK6911−1995に準拠して、デジタル絶縁計〔東亜ディーケーケー(株)製、SM−8220〕を用いて測定した。
(ハードコート層塗布液Aの調製)
アンチモンドープ酸化錫の20質量%変成アルコール分散液〔触媒化成工業(株)製、ELCOM NY−1019ATV〕50質量部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、TINUVIN384−2〕14.2質量部、ウレタンアクリレート〔日本合成化学工業(株)製、UV−7600B〕75.8質量部、光重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア819〕3.8質量部及びメチルアルコール75質量部を攪拌混合し、ハードコート層塗布液Aとした。
上記のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、ベンゼンプロパン酸,3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1、1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−,C7〜9−ブランチ直鎖アルキルエステル〔Benzenepropanoic acid,3-(2H-benzotriazol-2-yl)-5-(1,1-dimethylethyl)-4-hydroxy-,C7-9-branched and linear alkyl esters〕であり、下記の化学式(5)で示される化合物である。また、光重合開始剤は、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(吸収域は光の波長220〜445nm)であり、下記の化学式(6)で示される化合物である。
Figure 2009006513
Figure 2009006513
(ハードコート層塗布液Bの調製)
ウレタンアクリレート〔日本合成化学工業(株)製、UV−7600B〕80質量部、光重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)、イルガキュア819〕4質量部及びメチルアルコール80質量部を攪拌混合し、ハードコート層塗布液Bとした。このハードコート層塗布液Bには、紫外線吸収剤及び導電性金属酸化物は含まれていない。
(低屈折率層塗布液Aの調製)
パーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104質量部及びビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8質量%パーフルオロヘキサン溶液11質量部の重合反応により得られるヒドロキシル基含有含フッ素アリルエーテル重合体(数平均分子量72,000、質量平均分子量118,000)5質量部、メチルエチルケトン(MEK)43質量部、ピリジン1質量部、及びα−フルオロアクリル酸フルオライド1質量部より重合性二重結合を有する含フッ素反応性重合体溶液(固形分13質量%、α‐フルオロアクリロイル基の導入率40モル%)を調製した。
また、中空シリカゾル〔触媒化成工業(株)製、商品名:ELCOM NY−1001SIV、イソプロピルアルコールによる中空シリカゾルの25質量%分散液、平均粒子径:60nm〕2000質量部、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製、KBM5103〕70質量部及び蒸留水80質量部を混合して変性中空シリカ微粒子(ゾル)(平均粒子径:60nm)を調製した。そして、前記含フッ素反応性重合体溶液50質量部と、変性中空シリカ微粒子50質量部と、光重合開始剤〔チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア907〕2質量部と、イソプロピルアルコール2000質量部とを混合して、低屈折率層塗布液Aを得た。
(低屈折率層塗布液Bの調製)
1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン70質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10質量部、シリカゲル微粒子分散液〔日産化学工業(株)製、XBA−ST〕60質量部、及び光重合開始剤〔日本化薬(株)製、KAYACURE BMS〕5質量部を混合して低屈折率層塗布液Bとした。
(近赤外線低減層塗布液Aの調製)
近赤外線吸収色素として、ジイモニウム塩〔日本カーリット(株)製、CIR−1085F〕5.0質量部、バインダー樹脂としてアクリル系樹脂〔三菱レイヨン(株)製、ダイヤナールBR‐80〕100質量部、溶剤としてメチルエチルケトン450質量部及びトルエン450質量部を混合、攪拌して溶解し、近赤外線低減層塗布液Aとした。
(近赤外線低減層塗布液Bの調製)
近赤外線吸収色素としてジイモニウム塩〔日本カーリット(株)製、CIR−1085F〕5.0質量部、特定波長吸収色素としてスクアリン酸誘導体〔協和発酵ケミカル(株)製、SD−1566〕0.2質量部、バインダー樹脂としてアクリル系樹脂〔三菱レイヨン(株)製、ダイヤナールBR−80〕100質量部、溶剤としてメチルエチルケトン450質量部及びトルエン450質量部を混合、攪拌して溶解し、近赤外線低減層塗布液Bとした。
(実施例1)
透明基材フィルム11としての二軸延伸ポリエステルフィルム〔両面に接着層12が設けられているポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡績(株)製、コスモシャインA4300、厚さ100μm〕の片面の接着層12上に前記ハードコート層塗布液Aを、乾燥膜厚20μm程度になるようにグラビアコート法で塗布した。その後、400mJ/cmのエネルギーで紫外線(波長200〜440nm)を照射して硬化させることによりハードコート層13を形成し、ハードコートフィルム10を作製した。このハードコートフィルム10について、紫外線透過率、密着性、鉛筆硬度及び表面抵抗率を測定し、評価した。それらの評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、ハードコート塗布液Aに代えてハードコート塗布液Bを用いた以外は実施例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製し、評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
Figure 2009006513
表1に示す結果より、実施例1ではハードコートフィルム10に紫外線吸収剤が含まれているため、紫外線透過率を十分に低くすることができた。また、ウレタンアクリレートの硬化物により、十分な密着性と鉛筆硬度を得ることができた。さらに、ハードコート層塗布液Aには導電性金属酸化物が混合されているため、表面抵抗率を低くすることができた。その一方、比較例1では、ハードコートフィルムに紫外線吸収剤が含まれていないため紫外線透過率が高く、導電性金属酸化物が含まれていないため表面抵抗率が高い結果となった。
(実施例2)
実施例1で作製したハードコートフィルム10のハードコート層13上に低屈折率層塗布液Aを、光学膜厚が110〜125nmになるようにグラビアコート法で塗布し、乾燥後、窒素雰囲気下で400mJ/cmの出力にて紫外線を照射して硬化させることにより、減反射性を有するハードコートフィルム10を作製した。得られたハードコートフィルム10について、最小反射率、紫外線透過率、密着性、鉛筆硬度及び表面抵抗率を測定し、評価した。それらの評価結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例2において、低屈折率層塗布液Aに代えて低屈折率層塗布液Bを用いた以外は実施例2と同様にして、減反射性を有するハードコートフィルム10を作製し、物性を測定し、評価した。それらの評価結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例2において、ハードコートフィルムとして実施例1で作製したものに代えて比較例1で作製したものを用いた以外は実施例2と同様にして、減反射性を有するハードコートフィルムを作製し、物性を測定し、評価した。それらの評価結果を表2に示す。
Figure 2009006513
表2に示すように、実施例2及び3においては、ハードコート層13上に低屈折率層を塗布した結果、減反射性を有するハードコートフィルム10としても、紫外線透過率及び表面抵抗率を低く抑えつつ、反射率を抑えることができる結果が得られた。一方、比較例2のハードコートフィルムにおいては、ハードコート層に紫外線吸収剤及び導電性金属酸化物を含有していないため、紫外線透過率が高く、表面抵抗率も高い結果となった。
(実施例4)
実施例2で作製した減反射性を有するハードコートフィルム10の減反射層14とは反対側の透明基材フィルム11上に、近赤外線低減層塗布液Aを、乾燥膜厚10μmになるようにグラビアコート法により塗布、成膜して近赤外線低減層15を形成した。その後、100℃で10分間乾燥することにより、減反射性と近赤外線低減性を有するハードコートフィルム10を作製した。得られたハードコートフィルム10について、近赤外線透過率、最小反射率、紫外線透過率及び表面抵抗率を測定し、評価した。それらの評価結果を表3に示す。
(実施例5)
実施例4において、近赤外線低減層塗布液Aに代えて近赤外線低減層塗布液Bを用いた以外は実施例4と同様にして、減反射性及び近赤外線低減性を有するハードコートフィルム10を作製し、物性の評価を行った。それらの評価結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例4において、減反射性を有するハードコートフィルムとして実施例2で作製したものに代えて比較例2で作製したものを用いた以外は実施例4と同様にして、減反射性及び近赤外線低減性を有するハードコートフィルムを作製し、物性を評価した。それらの評価結果を表3に示す。
Figure 2009006513
表3に示す結果より、実施例4及び5においては、減反射性及び近赤外線低減性を有するハードコートフィルム10としても、反射率、紫外線透過率及び表面抵抗率を低く抑えつつ、近赤外線透過率を低減させることができた。その一方、比較例3のハードコートフィルムでは、ハードコート層に紫外線吸収剤及び導電性金属酸化物が含まれていないため、紫外線透過率及び表面抵抗率が高い結果となった。
なお、本実施形態は、次のように変更して実施することも可能である。
・ 前記硬化性組成物中に吸収域の異なる複数の光重合開始剤を配合し、硬化性組成物の光重合開始能を調整することもできる。また、硬化性組成物中に紫外線の吸収域や吸収能力の異なる複数の紫外線吸収剤を配合し、ハードコートフィルム10の紫外線吸収性を調整することもできる。
・ 減反射層14、近赤外線低減層15等に紫外線吸収剤を配合し、ハードコートフィルム10の紫外線吸収性を高めるように構成することもできる。
・ 前記接着層12を省略することもでき、その場合ハードコート層13は紫外線硬化型樹脂の硬化によって透明基材フィルム11に密着させることができる。
・ 透明基材フィルム11と近赤外線低減層15との間にハードコート層13を設けることも可能である。
・ 前記ハードコート層13上などにぎらつき防止層等を設けることも可能である。この場合、ハードコート層13表面のぎらつきを防止することができる。
さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記ハードコート層上には減反射層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。このように構成した場合、請求項1から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加えて、ハードコートフィルムは減反射効果を発揮することができる。
(2) 前記減反射層とは反対側の透明基材フィルム上には近赤外線低減層が設けられていることを特徴とする上記技術的思想(1)に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。このように構成した場合、技術的思想(1)に係る発明の効果に加えて、ハードコートフィルムは近赤外線の低減効果を発揮することができる。
(3) 紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物を透明基材フィルム上に塗布し、そこに紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化し、透明基材フィルム上にハードコート層を形成し、紫外線吸収性を有するハードコートフィルムを製造する方法であって、
照射する紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とする紫外線吸収性を有するハードコートフィルムの製造方法。この製造方法によれば、ハードコート性と紫外線吸収性とを兼ね備える紫外線吸収性を有するハードコートフィルムを製造上の制約が少なく容易に得ることができる。
本発明の実施形態における紫外線吸収性を有するハードコートフィルムの一例を示す断面図。 図1のハードコートフィルムのハードコート層上に減反射層を設けたハードコートフィルムを示す断面図。 図2のハードコートフィルムの減反射層とは反対側の透明基材フィルム上に近赤外線低減層を設けたハードコートフィルムを示す断面図。
符号の説明
10…ハードコートフィルム、11…透明基材フィルム、13…ハードコート層。

Claims (5)

  1. 紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤及び紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物が透明基材フィルム上に塗布されて、紫外線の照射により硬化され、透明基材フィルム上にハードコート層が形成されて構成されている紫外線吸収性を有するハードコートフィルムであって、
    照射される紫外線は可視光線領域の光線を含み、光重合開始剤はその可視光線領域の光線によって光重合開始能を発現して紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とする紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。
  2. 前記紫外線は200〜450nmの波長を有すると共に、光重合開始剤は光の波長220〜450nmに吸収域を有することを特徴とする請求項1に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。
  3. 前記紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項2に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。
  4. 紫外線領域における透過率が5%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。
  5. 前記ハードコート層には帯電防止剤が含まれていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の紫外線吸収性を有するハードコートフィルム。
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