JPH1113856A - 磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ - Google Patents

磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ

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JPH1113856A
JPH1113856A JP17064897A JP17064897A JPH1113856A JP H1113856 A JPH1113856 A JP H1113856A JP 17064897 A JP17064897 A JP 17064897A JP 17064897 A JP17064897 A JP 17064897A JP H1113856 A JPH1113856 A JP H1113856A
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JP
Japan
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sensor
magnetic coupling
vibration
center line
coupling device
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Application number
JP17064897A
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Inventor
Kazuhiro Hatake
一尋 畠
Satoshi Yazaki
聡 矢崎
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気カップリングを利用した搬送装置におい
て、2つの可動体間の振動の大きさと方向とを精度良く
検出できるようにする。 【解決手段】 磁気結合された2つの可動体9、13の
内、一方の可動体9には2つのセンサ用磁石19A、1
9Bを設け、他方の可動体13には2つのセンサ用コイ
ル21A、21Bを設ける。センサ用磁石19Aとセン
サ用コイル21Aとが対向し合い、センサ用磁石19B
とセンサ用コイル21Bとが対向し合う。センサ用コイ
ル21Aの中心線位置はセンサ用磁石19Aの中心線位
置から若干距離だけ左方向へずれており、また、センサ
用コイル21Bの中心線位置はセンサ用磁石19Bの中
心線位置から同距離だけ右方向へ位置がずれている。2
つのセンサ用コイル21A、21Bは、振動時に生じる
誘導起電力が同極性で加え合わせられるような態様で直
列接続されている。2つのセンサ用コイル21A、21
Bの誘導起電力を加え合わせた信号を用いて振動を検出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向する磁気結合
部材間の作用力により、夫々磁気結合部材を有して対向
する一方の可動体から他方の可動体へ動力を伝達する磁
気カップリング装置に関する。以下、本明細書では磁気
カップリングを利用した搬送装置を例にとり説明する。
【0002】
【従来の技術】磁気カップリングは、隔壁を介した動力
伝達が原理的に可能である。そのため、磁気カップリン
グは、従動側を動力源側から完全に隔離し、且つ外界か
らも遮蔽した超高真空等の雰囲気の密閉空間内に置く必
要のある装置、例えば半導体製造ラインの半導体ウエハ
搬送装置に動力伝達機構として従来より用いられてい
る。
【0003】この種の装置では、モータ等の動力源の起
動による動力源側から従動側への動力伝達開始時、及び
駆動停止による動力伝達停止時のように、動力源側と従
動側のペアの磁気結合部材の磁極間に加減速に起因する
力が作用して両磁極間に相対的な変位が生じると、これ
により振動が発生する。そのため、磁気カップリングを
動力伝達機構として備える半導体ウエハ搬送装置では、
上記振動により載置された半導体ウエハが位置ずれして
位置決め精度が低下したり、場合によっては搬送装置か
ら落下したりする等の問題が生じる。
【0004】そこで、動力源側又は従動側のいずれか一
方の可動体の磁気結合部材にコイルを巻き、振動に起因
して生じるコイルの鎖交磁束数変化による誘導起電力を
測定することにより、振動を検出し、この検出信号に基
づいて従動側の可動体に発生する振動が減衰するよう動
力源の運動をフィードバック制御する装置が、例えば特
開平8―189859号公報に記載されている。
【0005】同公報では、さらに、振動の大きさだけで
なく振動の方向も検出できるようにするための改良が提
案されている。つまり、コイルを巻いた磁気結合部材
が、これにペアとなる磁気結合部材に対し若干ずれた位
置に配置される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平8―18985
9号公報に開示された改良の問題点は、磁束密度分布が
ノンリニアである(つまり、コイルの中心線の右側と左
側で磁束密度分布の傾斜が異なる)ため、コイルの中心
線からいずれの側に振れたかによって、同波形の振動で
あっても誘導起電力の大きさが異なり、その結果、振動
の大きさ(つまり、振動の速さや振幅)の検出精度が低
下してしまうことである。
【0007】従って本発明の目的は、磁気カップリング
装置において、2つの可動体間の振動の大きさと方向と
を精度良く検出できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に従う磁気カップ
リング装置は、磁気結合部材間の作用力を利用して、磁
気結合部材をそれぞれ有する2つの可動体間で動力を伝
達するためのものであって、2つの可動体間の振動を検
出するための振動センサを備え、この振動センサは、一
方の可動体に設けられ、電気的に接続された2つのサブ
コイルを含むセンサ用コイルと、他方の可動体に設けら
れ、センサ用コイルに鎖交磁束を提供するためのセンサ
用磁束供給手段とを有する。そして、センサ用磁束供給
手段は、可動体の振動方向に沿って所定の中心線につい
て線対称な磁束密度絶対値分布をセンサ用コイルの位置
に形成する。また、センサコイルの2つのサブコイル
は、振動方向に沿って前記所定の中心線について線対称
な位置に配置されている。更に、2つのサブコイルのそ
れぞれの中心線の位置は、上記磁束密度絶対値分布の極
大点からずれている。
【0009】この構成によれば、2つのサブコイルの各
々の中心線位置が磁束密度絶対値分布の極大点からずれ
ているので、振動が生じると振動方向を反映した誘導起
電力が各サブコイルに発生する。また、磁束密度絶対値
分布と2つのサブコイルの配置とが所定の中心線につい
て線対称になっているため、振動時の2つのサブコイル
の誘導起電力には、磁束密度分布のノンリニア性が互い
に逆の関係で現れる。この2つのサブコイルは電気的に
接続されているので、両者の誘導起電力は合成され、そ
のときに逆関係のノンリニア性が相殺される。つまり、
振動方向を反映すると共に、磁束分布のノンリニア性を
内包しない誘導起電力信号がセンサ用コイルから取り出
される。従って、この信号を使用すれば、振動の大きさ
と方向とを精度良く検出することができる。
【0010】上述したような対称な磁束密度絶対値分布
を形成するためのセンサ用磁束供給手段の具体的な形態
には種々のバリエーションがある。
【0011】一つの形態は、上記所定の中心線について
線対称な位置に2個のセンサ用磁石を配置することであ
る。この場合には、2個のセンサ用磁石の各々の中心線
上に磁束密度絶対値分布の極大点が位置することにな
る。そのため、2つのセンサ用コイルの配置は次のよう
になる。つまり、一方のセンサ用磁石と一方のセンサ用
コイルとが一つのペアをなし、他方のセンサ用磁石と他
方のセンサ用磁石とが別のペアをなし、そして、各セン
サ用コイルの中心線位置が、それとペアをなすセンサ用
磁石の中心線位置から同距離だけ逆方向へずれる。
【0012】上記のように2個のセンサ用磁石を配置す
る場合、それらを互いに隣接して配置してもよいし、両
者間に1個以上の磁気結合部材を置くようにして離れた
位置に配置してもよい。隣接して配置する場合は、その
2個のセンサ用磁石の磁極の向きを互いに逆にすると、
サブコイルの位置での磁束密度分布の傾斜が急峻になる
ので高い検出感度が得られる。
【0013】また、センサ用磁束供給手段として1個の
センサ用磁石を、その中心線を上記所定の中心線に一致
させて配置してもよい。この場合には、2個のサブコイ
ルは1個のセンサ用磁石の中心線の両側に線対称に配置
されることになる。
【0014】また、センサ用磁束供給手段には、専用の
センサ用磁石を用いてもよいし、可動体に設けられた磁
気結合部材の磁石を流用してもよい。
【0015】2個のサブコイルからなるセンサ用コイル
の具体的な形態にも種々のバリエーションがある。
【0016】典型的な形態は、上記所定の中心線につい
て線対称の位置に配置された2個のコアにそれぞれサブ
コイルを巻回して、その2つのサブコイルを直列接続し
たものである。
【0017】また、別の形態は、上記所定の中心線につ
いて線対称な構造をもつU字形コイルである。この形態
では、U字形コイルの中心線から一方側の半分が一方の
サブコイルであり、他方側の半分がもう一方のサブコイ
ルであり、それら2つのサブコイルは電気的に直列接続
された状態になっている。
【0018】さらに別の形態は、その中心線を上記所定
の中心線に一致させて配置された1個の単純な直筒形コ
イルである。この形態でも、直筒形コイルの中心線から
一方側の半分が一方のサブコイルであり、他方側の半分
がもう一方のサブコイルであり、それら2つのサブコイ
ルは電気的に直列接続された状態になっている。
【0019】2つのサブコイルを接続する場合、それら
の誘導起電力が同一極性で加え合わされるような態様で
直列接続することが好ましい。それにより、合成された
誘導起電力信号は個々のサブコイルの誘導起電力よりレ
ベルが大きくなるため、高い検出感度が得られる。
【0020】また、センサ用磁石及びセンサ用コイルと
磁気結合部材との配置関係にも複数のバリエーションが
ある。
【0021】即ち、通常、可動体には複数個の磁気結合
部材が一定ピッチで配列されている。そこにセンサ用磁
石やセンサ用コイルを配置する場合、一つの方法とし
て、一部の磁気結合部材を間引き、そこにセンサ用磁石
又はセンサ用コイルを配置することができる。しかし、
磁気結合部材を間引くことを避けたい場合には、磁気結
合部材と磁気結合部材との間の間隙にセンサ用磁石又は
センサ用コイルを配置することもできる。更に別の方法
として、磁気結合部材の配列から外れた位置にセンサ用
磁石及びセンサ用コイルを配置してもよい。
【0022】本発明はまた、2つの物体間の振動を検出
するための振動センサも提供する。この振動センサは、
一方の物体に設けられ、電気的に接続された2つのサブ
コイルを含むセンサ用コイルと、他方の物体に設けら
れ、センサ用コイルに鎖交磁束を提供するためのセンサ
用磁束供給手段とを有する。そして、センサ用磁束供給
手段は、物体の振動方向に沿って所定の中心線について
線対称な磁束密度絶対値分布をセンサ用コイルの位置に
形成する。また、センサコイルの2つのサブコイルは、
物体の振動方向に沿って前記所定の中心線について線対
称な位置に配置されている。さらに、2つのサブコイル
の中心線の位置は、磁束密度絶対値分布の極大点からず
れている。
【0023】この振動センサは、磁気カップリング装置
の振動検出に好適であるが、その用途のみに限られず、
種々の分野における振動検出に適用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の磁気カップリング装置を
半導体ウエハ搬送装置の動力伝達機構に適用した一実施
形態の要部平面図、図2は、図1のA―A´線断面図で
ある。
【0026】この搬送装置は、外界から遮蔽した超高真
空等の雰囲気の密閉空間内に設置する必要のある半導体
製造ラインの一部を構成するものである。この搬送装置
は上方から見ると、図1に示すように全体として円形状
を呈しており、隔壁1と、基台3と、モータ5と、モー
タ支持台7と、内輪9と、複数個の内輪磁石11と、外
輪13と、複数個の外輪磁石15と、圧力センサ17
と、図5において詳述するサーボ機構とを備える。さら
に、この搬送装置は、図3及び図4において詳述する振
動センサ17を備える。
【0027】隔壁1は、モータ5や内輪9や複数個の内
輪磁石11等を設けるための駆動源側空間2と、外輪1
3や複数個の外輪磁石15や半導体ウエハの搬送台(図
示しない)等を設けるための従動側空間4とを密閉状態
で仕切るためのもので、基台3の駆動源側空間2に対応
する円形孔の外縁部に取付けられている。隔壁1は、図
1に示した円環状の側壁1aと、図1には示してないが
側壁1aの上端部に側壁1aと一体的に成形された円形
状の天板1b(図2参照)とにより構成される。従っ
て、隔壁1の断面形状は、図2に示すように略コ字状を
呈することになる。
【0028】モータ5は、サーボ機構の制御下で駆動
し、モータ出力軸5aを介して内輪9を正/逆回転させ
るもので、基台3に固定されたモータ支持台7によって
底部を支持されて駆動源側空間2に設置されている。
【0029】内輪9では、その外縁部に所定間隔で複数
個の内輪磁石11が配置されている。内輪9は、各々の
内輪磁石11と隔壁1aとの間隔を略一定に保持した状
態でモータ出力軸5aに回転自在に支持され、駆動源側
空間2に設置されている。
【0030】外輪13では、その内縁部に所定間隔で、
内輪磁石11と同数の外輪磁石15が配置されている。
外輪13は、各々の外輪磁石15と隔壁1aとの間隔を
略一定に保持した状態でベアリング16を介して隔壁1
aの外周側に回転自在に支持され、従動側空間4に設置
されている。なお、この外輪13には半導体ウエハ(図
示しない)を載置して搬送するための搬送台(図示しな
い)が取付けられている。この搬送台は、従動側空間
4、即ち、上述した隔壁1と別の隔壁(図示しない)と
によって画定される外界から完全に遮蔽された密閉空間
内を、外輪13の回転に伴って回転移動する。
【0031】内輪磁石11は、隣接する磁石11同士の
磁極(N、S)の向きが逆になるように配列されてお
り、外輪磁石15も同様である。そして、各内輪磁石1
1と各外輪磁石15とが、隔壁1aを介して、異なる磁
極同士で引合って対向し、それぞれペアを構成してい
る。このような内輪磁石11と外輪磁石15との複数の
ペア間の磁気吸引力により、モータ5の起動に伴って内
輪9が回転を開始すると、それに従って外輪13も回転
を開始することとなる。つまり、内輪磁石11と外輪磁
石15とのペアが、モータ5の回転駆動力を半導体ウエ
ハの搬送台(図示しない)に伝達するための動力伝達機
構として機能する。
【0032】更に、本発明の一実施形態に従えば、振動
センサ17を構成するために、外輪13の内縁部の2箇
所に2個の同一構造のセンサ用磁石19A、19Bが配
置され、且つ、内輪9の外縁部の2箇所に2個のセンサ
用サブコイル21A、21Bが配置されている。本実施
形態ではセンサ用磁石19A、19Bにはセンサ専用の
特別のものを用いているが、外輪磁石15を流用しても
よい(その場合には、図1のセンサ用磁石19A、19
Bに代えて、追加の2個の外輪磁石が他の図示の外輪磁
石15と同様の態様で配置される)。センサ用サブコイ
ル21A、21Bには様々なタイプのコイルを用いるこ
とができるが、2つのセンサ用サブコイル21A、21
Bは共に同一の構造をもつものである。
【0033】尚、センサ用磁石19A、19Bを密閉空
間外の内輪9に取付け、センサ用サブコイル21A、2
1Bを密閉空間内の外輪13に取付けることも理論的に
は可能であるが、実施上は、外部との電気接続を必要と
するセンサ用サブコイル2は密閉空間外の内輪9に取付
ける方が望ましい。
【0034】センサ磁石19Aとセンサ用サブコイル2
1Aとは対向し合って一つのペアをなし、センサ磁石1
9Bとセンサ用サブコイル21Bも対向し合って別のペ
アをなしている。そして、ペアをなす内輪磁石11と外
輪磁石15とが位置ずれなく(つまり、中心線を一致さ
せて)完全に対向しているとき(この時の位置を以下
「平衡位置」という)、ペアのセンサ用磁石19Aとセ
ンサ用サブコイル21Aはそれぞれの中心線間に若干の
位置ずれをもって対向するように配置されており、もう
一方のペアのセンサ用磁石19Bとセンサ用サブコイル
21Bもそれぞれの中心線間に若干の位置ずれをもって
対向配置されている。ここで、第1のペアのセンサ用磁
石19Aとセンサ用サブコイル21A間の位置ずれと、
第2のペアのセンサ用磁石19Bとセンサ用サブコイル
21B間の位置ずれとは、大きさは同じであるが方向が
逆である。つまり、センサ用磁石19Aの中心線に対し
センサ用サブコイル21Aの中心線は若干距離だけ図中
左回り方向へずれており、一方、センサ用磁石19Bの
中心線に対しセンサ用サブコイル21Bの中心線は同距
離だけ図中右回り方向へずれている。従って、2個のセ
ンサ用サブコイル21A、21Bは、2個のセンサ用磁
石19A、19B間の中心線Cについて対称な位置に配
置されている。
【0035】図3はこの振動センサ17の部分を拡大し
て示したものであり、図4はその作用を説明したもので
ある。
【0036】図3に示すように、2個のセンサ用サブコ
イル21A、21Bは電気的に接続されて、一個のセン
サ用コイル21を構成している。センサ用サブコイル2
1A、21Bのコア23は、磁性体でも非磁性体でも良
いが、高い検出感度を得るためにはフェライトのような
強磁性体が好ましい。
【0037】センサ用磁石19A、19Bの磁極の向き
は、図1に示すように、外輪磁石15と同様に隣接する
磁石の磁極の向きとは逆になっている。このように磁極
の向きを交番させる一つの理由は、図4に示すように、
各センサ用磁石19A、19Bによってセンサ用サブコ
イル21A、21Bの位置に形成される磁束密度分布2
5を、各センサ用磁石19A、19Bの中心線上に極大
点を持ちその両側に十分急峻な傾斜を持つような分布に
するためである。このような急峻な傾斜をもった磁束密
度分布25の下では、振動時の各センサ用サブコイル2
1A、21Bの鎖交磁束数変化が大きいので、高い検出
感度が得られる。
【0038】また、図4に示すように、磁束密度絶対値
の分布波形が2つのセンサ用磁石19A、19Bの間の
中心線Cについて実質的に対称となるように、2つのセ
ンサ用磁石19A、19Bには同一形状及び同一磁荷を
もったものが使用される。
【0039】図4に示すように、各センサ用サブコイル
21A、21Bの中心線が各センサ用磁石19A、19
Bの中心線(つまり、磁束密度分布25の極大点)から
若干ずれているため、波形27で示すような振動が生じ
た場合、各センサ用サブコイル21A、21Bの鎖交磁
束数は波形29A、29Bで示すように変化する(例え
ば、図中右方向へ振れるとき増加し、左方向へ振れると
きは減少する)。よって、この鎖交磁束数の変化波形2
9A、29Bを微分した波形の誘導起電力が各センサ用
サブコイル21A、21Bで発生し、その誘導起電力は
振動方向を反映した極性(例えば、図中右方向へ振れる
ときはプラス、左方向へ振れるときはマイナス)をも
つ。このことは、振動方向が検出できることを意味す
る。
【0040】磁束密度分布25のノンリニア性のため
に、振動時の鎖交磁束数の変化波形29A、29Bは、
振動波形27とリニアな関係にはない。特に平衡位置か
ら左右いずれの側へ変位したかによって、鎖交磁束数の
変化の程度が顕著に相違する。例えば、図4に示す例で
は振動波形27は平衡位置から左右に同じ振幅で同じ速
さで振れているが、平衡位置より右側へ変位していると
きの鎖交磁束数の変化と、平衡位置より左側へ変位して
いるときの鎖交磁束数の変化とは相違する。しかし、セ
ンサ用サブコイル21A、21Bの配置と磁束密度絶対
値の分布波形とがセンサ用磁石19A、19B間の中心
線Cについて実質的に対称であるため、鎖交磁束数の変
化波形29A、29Bに現れる上記のノンリニア性は互
いに逆の特性を示す。つまり、一方のセンサ用サブコイ
ル21Aの鎖交磁束数変化(29A)は、平衡位置より
左側へ変位しているときの方が、右側へ変位していると
きたときよりも大きいのに対し、他方のセンサ用サブコ
イル21Bの鎖交磁束数変化(29B)は上記とはちょ
うど逆の関係で、右側に変位しているときの方が、左側
へ変位しているときより大きい。
【0041】2つのセンサ用サブコイル21A、21B
は直列接続されている。よって、全体としてのセンサ用
コイル21の誘導起電力波形は、2つのセンサ用サブコ
イル21A、21Bの誘導起電力波形を合成したものと
なる。それは、ちょうど2つのセンサ用サブコイル21
の鎖交磁束数の変化波形29A、29Bを合成した波形
31を微分した波形である。図示のように、合成した鎖
交磁束数の変化波形31は、各サブコイルの鎖交磁束数
変化波形29A、29Bに内在するノンリニア性が相殺
されて、振動波形27に実質的にリニアな関係をもった
ものとなる。従って、合成されたセンサ用コイル21の
誘導起電力波形は、平衡位置からの変位方向に関わら
ず、振動の大きさを良好に反映したものとなる。このこ
とは、高い精度で振動の大きさを検出できることを意味
する。
【0042】更に、2つのセンサ用サブコイル21A、
21Bは、双方の誘導起電力が同じ極性で加え合わされ
るような態様で(つまり、2つのセンサ用サブコイル2
1A、21Bの巻回方向が同じ向きになるように)直列
接続されている。そのため、合成されたセンサ用コイル
21の誘導起電力は、個々のサブコイルの誘導起電力よ
り大きい絶対値をもつことになり、結果として高い検出
感度が得られる。
【0043】図5は、振動センサ17の出力電圧に基づ
いてモータをフィードバック制御するためのサーボ機構
を示すブロック図である。
【0044】このサーボ機構は、図示のように、増幅器
51と、制御器53と、モータドライバ55とを備え
る。
【0045】増幅器51は、振動センサ17の出力電圧
(つまり、センサ用コイル21の誘導起電力)を入力
し、これを増幅して制御器53に出力する。制御器53
は、例えばマイクロコンピュータであってCPUと、メ
モリと、入/出力インタフェース(いずれも図示しな
い)とを備える。制御器53は、操作盤(図示しない)
からの位置指令と、増幅器51によって増幅された振動
センサ17の出力電圧と、位置検出用センサ(図示しな
い)から出力されるモータ5の現在位置検出信号とを入
力する。そして、これらの入力信号に基づき、振動を抑
制するように(つまり、振動センサ17の出力電圧を小
さくするように)しつつ位置指令が指定する目標位置ま
で外輪13を移動させるよう、モータドライバ55を通
してモータ5を制御する。
【0046】図6は、振動センサ17の変形例を示す。
【0047】上述の実施形態における振動センサ17の
例では、2つのセンサ用サブコイル21A、21Bの位
置が、センサ用磁石19A、19Bに対し、その2つの
磁石19A、19B間の中心線Cから遠ざかる方向へず
れていたのに対し、図6に示す変形例では、逆に上記中
心線Cに近づく方向へずれている。しかし、センサ用サ
ブコイル21A、21Bの配置と磁束密度絶対値の分布
波形とが上記中心線Cについて実質的に対称であること
や、センサ用磁石19A、19Bの磁極向きやサブコイ
ル21A、21Bの接続などに関する特徴点は上述の実
施形態と同様である。
【0048】従って、図7に示すように、各センサ用サ
ブコイル21A、21Bの鎖交磁束数変化波形33A、
33Bはノンリニア性を内包しているが、それらを合成
した全体としてのセンサ用コイル21の鎖交磁束数変化
波形35は、ノンリニア性を相殺して振動波形27に対
してリニアな関係をもったものとなる。結果として、高
い精度で振動の大きさが検出できる。また、センサ用コ
イル21がセンサ用磁石19A、19Bより内側(中心
線C側)へ位置するので、センサ用磁石19A、19B
の外側の磁界の影響W区ぉ受けず、精度酔い検出が可能
であるという利点もある。
【0049】図8、図9は振動センサ17の別の変形例
を示している。
【0050】この2種類の変形例では、センサコイル4
1は、U字形(又はコ字形)のコア43に巻いたU字形
コイルであり、センサ用磁石19A、19B間の中心線
Cについて対称な構造をもっている。そして、センサコ
イル41の中心線Cから左側の部分41Aと右側の部分
41B(これらも「センサ用サブコイル」と呼ぶ)の位
置は、それとペアをなすセンサ用磁石19A、19Bに
対して同距離だけ逆方向へずれている。図8のもので
は、センサ用サブコイル41A、41Bの位置は中心線
Cに近づく方向にずれており、図9のものでは、逆に中
心線Cから遠ざかる方向へずれている。また、センサ用
サブコイル41A、41Bは電気的に直列に接続されて
いる。
【0051】これらの変形例でも、センサ用サブコイル
41A、41Bの配置と磁束密度絶対値の分布波形とが
上記中心線Cについて実質的に対称であるため、上述し
た鎖交磁束数変化のノンリニア性が相殺されて、高い精
度で振動の大きさが検出できる。
【0052】図10は、振動センサ17の更に別の変形
例を示している。
【0053】センサ用コイル45は、単純な直柱形コア
47を用いた単一の筒形コイルであり、その中心線がセ
ンサ用磁石19A、19B間の中心線Cに一致するよう
に配置されている。この単一の筒形センサ用コイル45
の中心線Cから左側の部分45Aと右側の部分45Bも
「センサ用サブコイル」と呼ぶことができる。電気的に
は、センサ用コイル45はこの2つのセンサ用サブコイ
ル45A、45Bを直列接続したものである。
【0054】2つのセンサ用サブコイル45A、45B
は、中心線Cについて対称に配置され、センサ用磁石1
9A、19Bに対しては同距離だけ逆の方向へ位置がず
れている。センサ用磁石19A、19Bが作る磁束密度
の絶対値の分布も、中心線Cについて対称である。従っ
て、図11に示すように、振動時のセンサ用コイル45
の鎖交磁束数の変化波形49は振動波形27に対しリニ
アな関係をもったものとなり、よって、振動方向が検出
できると共に、高い精度で振動の大きさが検出できる。
【0055】図12は、振動センサ17の更にまた別の
変形例を示している。
【0056】この変形例では、センサ用磁石19は1個
であり、このセンサ用磁石19はその中心線Cの位置に
極大点を持ち且つその中心線Cについて対称な磁束密度
分布を形成する。そして、このセンサ用磁石19の中心
線C(つまり、磁束密度分布の極大点)について対称な
2つの位置に2個の同一構造のセンサ用サブコイル21
A、21Bが配置される。但し、センサ用磁石19が作
る磁束密度分布は振動で一方のサブコイル21Aの鎖交
磁束数が増えたとき他方のサブコイル21Bの鎖交磁束
数が減るようなものであるため、センサ用サブコイル2
1A、21Bの誘導起電力が同一極性で加え合わされる
ように、センサ用サブコイル21A、21Bの巻回方向
は逆になっている(つまり、例えば、磁石19側から視
て一方のサブコイル21Aに右巻に電流が流れるとき、
他方のサブコイル21Bでは同電流が左巻に流れる)。
この2個のセンサ用サブコイル21A、21Bの位置
は、共通のセンサ用磁石19に対して同距離だけ逆方向
にずれている。従って、この変形例でも、振動時のセン
サ用コイル21の鎖交磁束数の変化波形は振動波形に対
しリニアな関係をもったものとなり、よって、振動方向
が検出できると共に、高い精度で振動の大きさが検出で
きる。また、この変形例では、特にセンサ用コイル21
の幅を1個の内輪磁石11の幅と同程度又はより小さく
設計すると、既存の磁気カップリング搬送装置の内輪磁
石11を1個外してそこにセンサ用コイル21を設置で
きるので、製造容易である。
【0057】図13は、振動センサ17の更にまた別の
変形例を示している。
【0058】この変形例では、第1のセンサ用磁石19
Aとセンサ用サブコイル21Aのペアと、第2のセンサ
用磁石19Bとセンサ用サブコイル21Bのペアが、両
者間に外輪磁石15と内輪磁石9のペアを1ペア以上
(その具体的な数は幾つでもよい)を置いた離れた位置
に配置されている。しかし、振動センサ17として機能
するセンサ用磁石19A、19Bとセンサ用サブコイル
21A、21Bの部分だけに着目してみると、この振動
センサ17は既に説明した他の種々の振動センサ17と
同じ原理で構成されていることがわかる。
【0059】すなわち、この変形例では、センサ用磁石
19A、19Bが同じ磁極の向きなので、理論的には、
この2つのセンサ用磁石19A、19Bを一つのセンサ
磁石19に置き換えても等価である。この等価モデルは
まさに図12に示したものと同じ構成であるから、この
変形例に係る振動センサ17でも、振動方向が検出でき
ると共に、高い精度で振動の大きさが検出できる。
【0060】また、図13において、センサ用磁石19
Bとセンサ用サブコイル21Bのペアの位置を、図示の
位置ではなく、別の位置に置いてもよい。例えば、図示
の位置の隣の外輪磁石15aと内輪磁石9aのペアの位
置に、センサ用磁石19Bとセンサ用サブコイル21B
のペアを置いたとすると、センサ用磁石19Bの磁極の
向きは図示と逆方向、つまり、もう一方のセンサ用磁石
19Aの磁極向きとは逆方向になる。この場合には、上
記と同様にこの振動センサ17の部分にだけ着目して等
価モデルを考えてみると、その等価モデルはまさに図3
に示したものと同じになる。従って、この振動センサ1
7でも、振動方向が検出できると共に、高い精度で振動
の大きさが検出できる。
【0061】また、センサ用磁石19Bとセンサ用サブ
コイル21Bのペアを、他方のセンサ用磁石19Aとセ
ンサ用サブコイル21のペアの位置に対して回転中心に
ついて点対称の位置に(つまり、外輪磁石15eと内輪
磁石9eの位置)に配置すると、回転力のアンバランス
がないというメリットがある。
【0062】図14は本発明の第2の実施形態の要部平
面図である。
【0063】この実施形態では、振動センサ17を構成
する2つのセンサ用サブコイル21A、21Bは、内輪
磁石11bとその隣の内輪磁石11cとの間の間隙に配
置されている。よって、内輪磁石11と外輪磁石15
は、前述の実施形態のように振動センサ17の箇所だけ
間引かれているのでなく、内輪9と外輪13の全周に亘
って一定ピッチで配置されている。また、振動センサ1
7を構成する専用のセンサ用磁石は設けずに、代りに、
センサ用サブコイル21A、21Bの両側の内輪磁石1
1b、11cに対向した外輪磁石15b、15cをセン
サ用磁石として流用している。
【0064】2つのセンサ用サブコイル21A、21B
は、センサ用磁石としての外輪磁石15b、15cの間
の中心線Cについて対称に配置されており、かつ、外輪
磁石15b、15cに対して同距離だけ逆方向へ位置が
ずれている。この実施形態の振動センサ17は、図6に
示したものと等価であり、その機能も同様である。尚、
外輪磁石15b、15cの間の間隙に専用のセンサ用磁
石を本発明の原理に従って設けてもよい。
【0065】図15は、図14に示した振動センサ17
の変形例を示す。
【0066】2つのセンサ用サブコイル21A、21B
が、一つの内輪磁石11cの両側の磁石間隙に配置され
ている。センサ用磁石として内輪磁石11cに対向する
外輪磁石15cが流用されている。2つのセンサ用サブ
コイル21A、21Bは、センサ用磁石として外輪磁石
15cの中心線Cに対称に配置され、且つ、その外輪磁
石15cから同距離だけ逆方向へ位置がずれている。こ
の変形例に係る振動センサ17は、図12に示したもの
と等価であり、その機能も同様である。尚、外輪磁石1
5cの両側の間隙に専用のセンサ用磁石を本発明の原理
に従って設けてもよい。
【0067】図16は、図14に示した振動センサ17
の更に別の変形例を示す。
【0068】一つのセンサ用コイル21が、内輪磁石1
1bとその隣の内輪磁石11cとの間の間隙に配置され
ている。内輪磁石11b、11cに対向した外輪磁石1
5b、15cがセンサ用磁石として流用される。
【0069】センサ用サブコイル21は、その中心線を
センサ用磁石としての外輪輪磁石15b、15cの間の
中心線Cに一致させて配置されている。この変形例にか
かる振動センサ17は、図10に示したものと等価であ
り、その機能も同様である。尚、外輪磁石15b、15
cの間の間隙に専用のセンサ用磁石を本発明の原理に従
って設けてもよい。
【0070】図17は、本発明の第3の実施形態の図2
と同様な方向で切断した断面図である。
【0071】この実施形態では、センサ用磁石19とセ
ンサ用コイル21のセットからなる振動センサ17が、
外輪磁石15と内輪磁石11の列とは異なる高さ(本実
施形態では上方であるが、下方でもよい)に配置されて
いる。振動センサ17自体のの平面構成は、既に説明し
た種々の形態のいずれでもよい。この実施形態の一つの
利点は、図1に示した実施形態のように内輪磁石11及
び外輪磁石15の一部を間引く必要がないことである。
また、別の利点は、図14〜図16に示した構成は内輪
磁石11及び外輪磁石15のピッチが非常に狭い場合に
は実施しにくいが、そうした問題がこの実施形態にはな
いことである。
【0072】図18は、本発明の更に別の実施形態を示
す。
【0073】この搬送装置は、矢印方向に直線移動可能
な2基の可動体51、53が、それぞれの磁気結合部材
(例えば磁石)57、59間の吸引力によって、隔壁5
5を介して、一方の可動体53から他方の可動体51へ
と動力を伝達するものである。このような搬送装置にも
上述した種々の形態の振動センサ17が適用可能である
が、この実施形態では、可動体51、53の特に両端部
に、2個のセンサ用磁石61(磁石57を流用してもよ
い)と2個のセンサ用サブコイル63が配置されて振動
センサを構成している。この振動センサも、既に説明し
た種々の振動センサ17と同様の原理に従っており、よ
って、振動の大きさを精度良く検出することが可能であ
る。さらに、この振動センサは、可動体51、53間の
磁気カップリングに脱調が生じて吸引し合う磁気結合部
材57、59のペア関係がずれてしまった場合、2個の
センサ用サブコイル63の内の一方が磁石と対向しなっ
て振動センサとして正常に機能しなくなるので、脱調検
出器としても利用することができる。
【0074】以上、本発明の幾つかの実施形態及びその
変形例を説明したが、これらはあくまで本発明の説明の
ためのものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態
及び変形例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、そ
の要旨を逸脱することなく、上述した具体的な構成以外
の様々な形態でも実施することができる。例えば、上述
の実施形態では、ペアとなる磁気結合部材が共に磁石
(つまり、内輪磁石と外輪磁石)であるが、ペアとなる
磁気結合部材の一方は磁石でなく、鉄やフェライトやニ
ッケルやコバルト等の磁性体であってもよい。本発明
は、上述の実施形態以外の形態をもつ磁気カップリング
を利用したあらゆる搬送装置にも適用できる。さらに
は、本発明の振動センサは、磁気カップリング装置の振
動検出だけでなく、様々な分野の振動検出にも利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気カップリング装置を半導体ウエハ
搬送装置の動力伝達機構に適用した第1の実施形態の要
部平面図。
【図2】図1のA―A´線断面図。
【図3】振動センサの部分を拡大して示した平面図。
【図4】振動センサの作用を説明した平面図。
【図5】図1の動力伝達機構が備えるモータを制御する
サーボ機構を示すブロック図。
【図6】第1の実施形態の振動センサの第1の変形例を
示した平面図。
【図7】図6の振動センサの作用を説明した平面図。
【図8】第1の実施形態の振動センサの第2の変形例を
示した平面図。
【図9】第1の実施形態の振動センサの第3の変形例を
示した平面図。
【図10】第1の実施形態の振動センサの第4の変形例
を示した平面図。
【図11】図10の振動センサの作用を説明した平面
図。
【図12】第1の実施形態の振動センサの第5の変形例
を示した平面図。
【図13】本発明の第2の実施形態を示した平面図。
【図14】第2の実施形態の振動センサの第1の変形例
を示した平面図。
【図15】第2の実施形態の振動センサの第2の変形例
を示した平面図。
【図16】第2の実施形態の振動センサの第3の変形例
を示した平面図。
【図17】本発明の第3の実施形態を示した断面図。
【図18】本発明の第4の実施形態を示した断面図。
【符号の説明】
1 隔壁 2 駆動源側空間 3 基台 4 従動側空間 5 モータ 7 モータ支持台 9 内輪 11 内輪磁石 13 外輪 15 外輪磁石 17 振動センサ 19、19A、19B センサ用磁石 21、41、45 センサ用コイル 21A、21B、41A、41B、45A、45B セ
ンサ用サブコイル

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気結合部材間の作用力を利用して、磁
    気結合部材をそれぞれ有する2つの可動体間で動力を伝
    達する磁気カップリング装置において、 前記2つの可動体間の振動を検出するための振動センサ
    を備え、 この振動センサが、 一方の可動体に設けられ、電気的に接続された2つのサ
    ブコイルを含むセンサ用コイルと、 他方の可動体に設けられ、前記センサ用コイルに鎖交磁
    束を提供するためのセンサ用磁束供給手段とを有し、 前記センサ用磁束供給手段は、前記可動体の振動方向に
    沿って所定の中心線について線対称な磁束密度絶対値分
    布を前記センサ用コイルの位置に形成し、 前記センサコイルの2つのサブコイルは、前記可動体の
    振動方向に沿って前記所定の中心線について線対称な位
    置に配置され、 前記2つのサブコイルのそれぞれの中心線の位置は、前
    記磁束密度絶対値分布の極大点からずれている磁気カッ
    プリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記センサ用磁束供給手段が2個のセンサ用磁石を含
    み、それら2個のセンサ用磁石は前記可動体の振動方向
    に沿って前記所定の中心線について線対称な位置に配置
    され、 一方のセンサ用磁石と一方のセンサ用コイルとが一つの
    ペアをなし、他方のセンサ用磁石と他方のセンサ用磁石
    とが別のペアをなし、 前記2つのセンサ用コイルのそれぞれの中心線位置が、
    それぞれとペアをなすセンサ用磁石の中心線位置から前
    記振動方向に沿って同距離だけ互いに逆方向へずれてい
    る磁気カップリング装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記2個のセンサ用磁石が互いに隣接して配置されてい
    る磁気カップリング装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 隣接配置された前記2個のセンサ用磁石の磁極の向きが
    互いに逆である磁気カップリング装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記2個のセンサ用磁石が、両者間に1個以上の前記磁
    気結合部材を置いて離れて配置されている磁気カップリ
    ング装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記センサ用磁束供給手段が1個のセンサ用磁石を含
    み、このセンサ用磁石はその中心線を前記所定の中心線
    に一致させて配置されている磁気カップリング装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記2個のサブコイルが、前記所定の中心線について線
    対称に配置された別個の2つのコアに巻回されたもので
    ある磁気カップリング装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記2個のサブコイルが、前記所定の中心線について線
    対称な構造をもつ1個のU字形のコアに巻回されたもの
    である磁気カップリング装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の磁気カップリング装置に
    おいて、 前記2個のサブコイルが1個の直柱形のコアに巻回され
    た1個のセンサ用コイルを形成し、この1個のセンサ用
    コイルがその中心線を前記所定の中心線に一致させて配
    置されている磁気カップリング装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の磁気カップリング装置
    において、 前記2個のサブコイルが、その誘導起電力が同一極性で
    加え合わされるような態様で直列接続されている磁気カ
    ップリング装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の磁気カップリング装置
    において、 前記他方の可動体に配列された複数の前記磁気結合部材
    の一部が前記センサ用磁束供給手段を兼ねる磁気カップ
    リング装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の磁気カップリング装置
    において、 前記センサコイルが、前記一方の可動体に配列された複
    数の前記磁気結合部材間の間隙に配置されている磁気カ
    ップリング装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の磁気カップリング装置
    において、 前記センサ用コイルが、前記一方の可動体に配列された
    複数の前記磁気結合部材の配列から外れた位置に配置さ
    れ、 前記センサ用磁束供給手段が、前記他方の可動体に配列
    された複数の前記磁気結合部材の配列から外れた位置に
    配置されている磁気カップリング装置。
  14. 【請求項14】 2つの物体間の振動を検出するための
    振動センサにおいて、 一方の物体に設けられ、電気的に接続された2つのサブ
    コイルを含むセンサ用コイルと、 他方の物体に設けられ、前記センサ用コイルに鎖交磁束
    を提供するためのセンサ用磁束供給手段とを有し、 前記センサ用磁束供給手段は、前記物体の振動方向に沿
    って所定の中心線について線対称な磁束密度絶対値分布
    を前記センサ用コイルの位置に形成し、 前記センサコイルの2つのサブコイルは、前記物体の振
    動方向に沿って前記所定の中心線について線対称な位置
    に配置され、 前記2つのサブコイルの中心線の位置は、前記磁束密度
    絶対値分布の極大点からずれている振動センサ。
JP17064897A 1997-06-26 1997-06-26 磁気カップリング装置及び同装置の振動検出に好適な振動センサ Pending JPH1113856A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102059997A (zh) * 2010-11-19 2011-05-18 上海中科深江电动车辆有限公司 碰撞传感器触发装置
CN109058242A (zh) * 2018-08-24 2018-12-21 上海宇航系统工程研究所 一种全对称的自适应大容差磁力连接机构
WO2022130881A1 (ja) * 2020-12-15 2022-06-23 株式会社デンソー 動力伝達機構

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