JPH11136998A - 可搬型電源装置 - Google Patents
可搬型電源装置Info
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- JPH11136998A JPH11136998A JP9309573A JP30957397A JPH11136998A JP H11136998 A JPH11136998 A JP H11136998A JP 9309573 A JP9309573 A JP 9309573A JP 30957397 A JP30957397 A JP 30957397A JP H11136998 A JPH11136998 A JP H11136998A
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Abstract
安定した同期信号を得ることができる可搬型電源装置を
提供する。 【解決手段】 同期パルス形成回路20が単相サブコイ
ル2より出力される単相出力信号からパルス信号を形成
し、同期信号演算形成回路21がこの形成されたパルス
信号に基づいて導通角制御部15を順次駆動しサイクロ
コンバータCCをスイッチング制御する3相同期信号を
形成する。また、単相サブコイル30を2つのDCコイ
ル31の間に配置し、単相サブコイル30と3相メイン
コイル32との磁路を共有させなくする。
Description
相交流電源として使用される可搬型電源装置に関する。
等に使用される可搬型電源装置として、たとえば小型エ
ンジンと同期発電機とを組み合わせたものが多く使用さ
れている。
ジン発電機では、出力周波数がエンジン回転数に依存す
るので、たとえば2極機の場合には50Hz(又は60
Hz)の交流出力を得るためにエンジン回転数を300
0rpm(又は3600rpm)に保持することが必要
であり、エンジン回転数が比較的低くて運転効率があま
りよくなく、しかも発電機を大きくせざるを得ないた
め、全体重量も大変大きくなってしまうという問題があ
った。
比較的高い回転数のところで運転して発電機から高出力
の交流電力を得、この交流電力を一旦直流に変換した後
に、インバータ装置によって商用周波数の交流に変換し
て出力する、いわゆるインバータ式発電機も普及し始め
ている(この関連出願として、たとえば、本出願人によ
る特公平7−67229号公報や特開平4−35567
2号公報記載のものがある)。
ては、交流電力を一旦直流に変換するための直流変換部
と、この直流電力を再び所定周波数の交流に変換するた
めの交流変換部との2つの電力変換部が必要になるこ
と、さらには直流電力を一旦蓄えておく回路部が必要に
なることから、高価な電力用回路部品を多数使わざるを
得ず、これにより、発電機の更なる小型軽量化は困難で
あるとともに製造コストが高くなるという問題があっ
た。
に特願平8−218141号等において、インバータ式
発電機のインバータ装置をサイクロコンバータ装置に変
えて、発電機で発電される高周波の交流電力から商用周
波数等の所定周波数の交流電力に直接変換することを提
案し、上記問題を解決している。
バータ装置をサイクロコンバータ装置に変えても下記の
ような問題がある。
ッチング制御するためには正確な同期信号が必要であ
り、また負荷変動の影響を受けないようにするために特
別に3相同期信号用の3相巻線を設けなければならない
が、3相同期信号用の3相巻線を設けた場合には、装置
構成が複雑になるという問題があった。また、3相同期
信号用の3相巻線の両側に負荷電流供給用の3相巻線が
配置された場合には、3相同期信号用の3相巻線と負荷
電流供給用の3相巻線とは磁路を共有するため、安定し
た同期信号を得ることができないという問題があった。
すべく、装置構成を簡単にすることができるとともに安
定した同期信号を得ることができる可搬型電源装置を提
供することにある。
め、請求項1の可搬型電源装置は、3相の出力巻線を有
する多極の磁石発電機と、この発電機の出力周波数に同
期する信号を形成する同期信号形成手段と、前記3相の
出力巻線に接続され、互いに逆並列接続されて、単相交
流電流を出力するサイクロコンバータを構成する1組の
可変制御ブリッジ回路と、前記互いに逆並列接続された
可変制御ブリッジ回路を、前記同期信号形成手段からの
信号に基づいて、負荷に給電される目標周波数の交流電
流の半周期毎に交互に切り換え動作させて所定周波数の
単相の交流電流を出力するブリッジ駆動回路とを有する
可搬型電源装置において、前記磁石発電機の磁極の中に
設けられた、前記3相の出力巻線が巻装されていない1
つの磁極であって、信号取り出し用巻線が巻装されたも
のを有し、前記同期信号形成手段はこの信号取り出し用
巻線より取り出される単相信号から前記可変制御ブリッ
ジ回路を順次駆動する3相同期信号を形成することを特
徴とする。
の中に設けられた、前記3相の出力巻線が巻装されてい
ない1つの磁極であって、信号取り出し用巻線が巻装さ
れたものを有し、この信号取り出し用巻線より取り出さ
れる単相信号から可変制御ブリッジ回路を順次駆動する
3相同期信号が形成される。
載の可搬型電源装置において、前記同期信号形成手段
は、前記信号取り出し用巻線より取り出される単相信号
の1周期を6等分又は半周期を3等分することにより前
記可変制御ブリッジ回路を順次駆動する3相同期信号を
形成することを特徴とする。
り取り出される単相信号の1周期を6等分又は半周期を
3等分することにより可変制御ブリッジ回路を順次駆動
する3相同期信号が形成される。
は2記載の可搬型電源装置において、前記3相同期信号
は、前記単相信号に対して所定の位相ずれを有すること
を特徴とする。
至3のいずれか1項記載の可搬型電源装置において、前
記信号取り出し用巻線の出力で前記可変制御ブリッジ回
路用の直流電源を形成する直流電源形成回路を備えるこ
とを特徴とする。
出力で可変制御ブリッジ回路用の直流電源が形成され
る。
至4のいずれか1項記載の可搬型電源装置によれば、前
記信号取り出し用巻線を備える磁極の両側の磁極は、外
部へ直流出力を供給する直流電源を形成するための巻線
を備えることを特徴とする。
備える磁極の両側の磁極に外部へ直流出力を供給する直
流電源を形成するための巻線が備えられる。
に基づいて詳細に説明する。
型電源装置の概略構成を示すブロック図である。
電機の固定子に独立して巻装された出力巻線であり、1
は3相主出力巻線(以下、「3相メインコイル」とい
う)であり、2は単相副出力巻線(以下、「単相サブコ
イル」という)である。
同図において、3相メインコイル1は、領域A1内の2
4極のコイルで構成され、単相サブコイル2は、領域A
2内の3極のコイルのうち中央の1極のコイルで構成さ
れている。そして、回転子Rには、8対の永久磁石の磁
極が形成されており、内燃エンジン(図示せず)によっ
て回転駆動されるように構成されている。なお、回転子
Rは、エンジンのフライホイールを兼用している。
出力端U,V,Wは、サイクロコンバータ(Cyclo
converter)CCの入力端U,V,Wに接続さ
れている。
分のみを取り出した電気回路図であり、同図に示すよう
に、サイクロコンバータCCは、12個のサイリスタS
CRk±(k=1,…,6)により構成されている。1
2個のサイリスタSCRk±のうち6個のサイリスタS
CRk+で構成されるブリッジ回路(以下、「正コンバ
ータ」という)BC1は、主として正の電流を出力し、
残りの6個のサイリスタSCRk−で構成されるブリッ
ジ回路(以下、「負コンバータ」という)BC2は、主
として負の電流を出力する。
クロコンバータCCに入力された場合には、クランク軸
1回転につき8サイクルの交流が得られる。そして、エ
ンジン回転数の範囲を、たとえば1200rpm〜45
00rpm(すなわち、20Hz〜75Hz)に設定し
た場合には、上記3相交流出力の周波数は、エンジン回
転数の8倍の160Hz〜600Hzになる。
出力端U,V,Wは、それぞれ正及び負コンバータBC
1,BC2の入力端U,V,Wに接続され、サイクロコ
ンバータCCの出力側は、その出力電流の高調波成分を
除去するためのLCフィルタ3に接続され、LCフィル
タ3の出力側は、この出力である高調波成分が除去され
た電流に応じた電圧を検出するための出力電圧検出回路
5に接続されている。そして、出力電圧検出回路5の負
側入力端は、本制御系のグランドGNDに接続され、出
力電圧検出回路5の正側及び負側の両入力端から単相出
力を得るように構成されている。
電圧の近似実効値を演算して出力する近似実効値演算回
路8に接続され、近似実効値演算回路8の出力側は、比
較器9の負側入力端子に接続されている。比較器9の正
側入力端子には、本電源装置の基準電圧値を出力する基
準電圧出力回路10が接続され、比較器9の出力側は、
この比較結果に応じた制御関数(たとえば比例関数等)
を演算して出力する制御関数演算回路11が接続されて
いる。
は、正弦波発振器13から出力される、たとえば商用周
波数50Hz又は60Hzの正弦波の振幅を制御する振
幅制御回路12に接続され、振幅制御回路12には正弦
波発振器13の出力側も接続されている。振幅制御回路
12は、制御関数演算回路11から出力された制御関数
に応じて、正弦波発振器13から出力される正弦波の振
幅を制御する振幅制御信号を出力する。
号(振幅制御信号)に応じて目標波を出力する目標波出
力回路14に接続され、目標波出力回路14の出力側
は、サイクロコンバータCCを構成するサイリスタSC
Rk±の各ゲートの導通角を制御する導通角制御部15
及び比較器16の正側入力端子に接続されている。
標波出力回路14の出力側は、出力電圧検出回路5から
出力された単相交流出力の検出波と目標波出力回路14
から出力された目標波とを比較して力率を検出する力率
検出回路19に接続され、力率検出回路19の出力側は
比較器9の負側入力端子に接続されている。
単相交流出力の検出波の一例と目標波出力回路14から
出力された目標波の一例とを示す図であり、(a)は力
率が1の場合の検出波と目標波とを示し、(b)は力率
が1より小さく、負荷が遅相の場合の検出波と目標波と
を示し、(c)は力率が1より小さく、負荷が進相の場
合の検出波と目標波とを示す。
に、検出波は目標波に比べて本実施の形態の電源装置で
生ずる位相遅れに相当する固定時間xだけ遅れる。力率
が1より小さく、負荷が遅相の場合には、検出波は上記
固定時間xの遅れはあるが目標波に比べて力率に応じた
分の位相が進む一方、力率が1より小さく、負荷が進相
の場合には、検出波は上記固定時間xの遅れがあり、さ
らに目標波に比べて力率に応じた分の位相が遅れる。
波とから力率に応じた信号を検出する方法を説明する図
であり、(a)は図4(a)の目標波を固定時間xだけ
遅らせた時の検出波と目標波とを示し、(b)は図4
(b)の目標波を固定時間xだけ遅らせた時の検出波と
目標波とを示す。この固定時間xだけ遅らせた目標波を
目標波2とする。
波の出力値から目標波2の出力値を減算し(図5
(c),(d))、この減算された出力値を示した減算
波と目標波2の出力値とを同一時刻で比較し、減算波の
出力値と目標波2の出力値とが同符号の場合には減算波
の出力値を算出し(図5(f))、さらにこの算出され
た減算波の出力値の絶対値をとる(図5(h))。この
絶対値のとられた減算波の出力値には本実施の形態の電
源装置で生ずるノイズが含まれるため、該減算波の出力
値からこのノイズに相当するオフセット値を減じて、そ
の結果が負の値になった場合にはその値を0に置き換え
て、所定区間の正の出力値の減算波の面積を算出し、さ
らにこの面積の移動平均を算出する。これにより力率に
応じた信号を検出することができる。
とが異符号の場合には減算波の出力値を0とし(図5
(e))、さらに減算波の出力値の絶対値をとり(図5
(g))、この絶対値のとられた減算波の出力値からノ
イズに相当するオフセット値を減じて、その結果が負の
値になった場合にはその値を0に置き換えて、所定区間
の正の出力値の減算波の面積を算出し、さらにこの面積
の移動平均を算出することより力率に応じた信号を検出
することができるが、この場合、力率が1であり減算波
の出力値と目標波2の出力値とが常に異符号であるため
力率に応じた信号は生じない。
応じた信号を検出し、この検出された信号に基づいて近
似実効値演算回路8の近似実行値を調整する。低力率負
荷の場合には近似実効値演算回路8の近似実行値を低下
させて、出力電圧を下げるように調整する。
バータBC1の各サイリスタSCRk+のゲート(以
下、「正ゲート」という)の導通角を制御する正ゲート
制御部15aと、負コンバータBC2の各サイリスタS
CRk−のゲート(以下、「負ゲート」という)の導通
角を制御する負ゲート制御部15bとにより構成されて
いる。
れ6個の比較器(図示せず)を有し、各比較器は上記目
標波と後述する同期信号(基準ノコギリ波)とを比較
し、両者が一致した時点で当該ゲートを点弧する。
電圧検出回路5の出力側が接続され、比較器16の出力
側は、正ゲート制御部15a及び負ゲート制御部15b
に接続されている。比較器16は、出力電圧検出回路5
から出力される電圧と上記目標波とを比較し、その比較
結果に応じて高(H)レベル信号又は低(L)レベル信
号を出力する。
と、正ゲート制御部15aが作動する一方、負ゲート制
御部15bは停止し、Lレベル信号が出力されると、こ
れとは逆に、正ゲート制御部15aが停止する一方、負
ゲート制御部15bは作動するように構成されている。
ルス形成回路20に接続され、同期パルス形成回路20
の出力側は、同期信号演算形成回路21に接続されてい
る。同期パルス形成回路20は、単相サブコイル2の単
相出力信号からパルス信号を形成して、同期信号演算形
成回路21に出力する。同期信号演算形成回路21は、
同期パルス形成回路20で形成されたパルス信号の1周
期を測定し、この1周期を6等分又は半周期を3等分す
ることにより、次の1周期の3相タイミングを演算によ
り求める。
相サブコイル2の単相出力信号から導通角制御部15用
の直流電源を形成する直流電源形成回路100(図1で
は図示せず)に接続されている。
パルス形成回路20の一例を示す電気回路図である。同
図に示すように、単相サブコイル2は、本来直流電源形
成回路100により直流電源を得るために設けられたも
のであり、これを同期パルスの形成のために援用してい
る。従って、本実施の形態では、前記従来の電源装置の
ように、同期信号形成専用のサブコイルを新たに設ける
必要がなくなり、装置構成をより簡単にすることができ
る。
信号演算形成回路21で形成される信号の一例を示す図
であり、(a)は同期パルス形成回路20の入力点αに
おける単相サブコイル2の単相出力信号の一例を示し、
(b)は(a)の単相出力信号を同期パルス形成回路2
0により変換して形成されたパルス信号、即ち同期パル
ス形成回路20の出力点βにおける出力信号の一例を示
し、(c)は(b)のパルス信号に基づいて同期信号演
算形成回路21で形成されるタイミング信号を示す。
相出力信号のうち、正側の半波のみが取り出され(図7
(a))、同期パルス形成回路20により、正側の半波
に対応する区間がロウとなるパルス信号が形成される
(図7(b))。そして、(b)のパルス信号の1周期
Tを、例えば(b)のパルスの立下がりから立下がりま
でを計測することによって求め、又は、(b)のパルス
信号の半周期T/2を、例えば(b)のパルスの立下が
りから立上がりまでを計測することによって求め、1周
期Tを6等分又は半周期T/2を3等分するためにタイ
ミングを演算により求め、(c)に示すように、次の1
周期の3相タイミング(後述する各ノコギリ波の位相を
変更するためのタイミング)を示すパルス信号を形成す
る。
の形成された1周期を6等分又は半周期を3等分したパ
ルス信号に基づいて、後述するように各サイリスタSC
Rk±のゲートの導通角αを制御する同期信号としての
ノコギリ波を形成する。この同期信号演算形成回路21
の処理により、確実にパルス信号から3相同期信号が形
成される。
号演算形成回路21で形成された基準ノコギリ波を示す
図である。
+に対応する基準ノコギリ波は、導通角αが120°〜
−60°の範囲で、α=0°のときに0Vになるノコギ
リ波が対応する。そして、60°ずつ位相差を有するノ
コギリ波が、それぞれサイリスタSCR1+,6+,2
+,4+,3+,5+の順に各サイリスタSCRk+に
対応する。サイリスタSCR1+に対応するノコギリ波
は、同期パルス形成回路20で形成されたパルス信号と
同位相であり、サイリスタSCR6+に対応するノコギ
リ波は、同期パルス形成回路20で形成されたパルス信
号から60°の位相ずれを生じる。このような位相ずれ
を生じるノコギリ波は、同期信号演算形成回路21で形
成された前記3相タイミングを示すパルス信号に基づい
て容易に形成することができる。
CR1−に対しては、上記サイリスタSCR1+と上下
対称で位相が180°ずれたノコギリ波を形成する。そ
して、正コンバータBC1と同様に、60°ずつ位相差
を有するノコギリ波が、それぞれサイリスタSCR1
−,6−,2−,4−,3−,5−の順に各サイリスタ
SCRk−に対応する。
ータBC1,BC2の各サイリスタSCRk±に対応し
た12個のノコギリ波によって構成される。これらのノ
コギリ波は、目標波形rと12系統の比較器(図示せ
ず)により、それぞれ比較され、その交点が各サイリス
タSCRk±の導通角となる。
角αを正弦波状に変化させることにより、サイクロコン
バータCCから、正弦波出力を得ることができる。
又は負コンバータBC1,BC2の各サイリスタSCR
k±を点弧したときにサイクロコンバータCCから出力
される波形を示す図である。
0°で正コンバータBC1の各サイリスタSCRk+を
点弧したときにサイクロコンバータCCから出力される
波形を示し、(b)は、導通角α=120°で負コンバ
ータBC2の各サイリスタSCRk−を点弧したときに
サイクロコンバータCCから出力される波形を示し、
(c)は、導通角α=60°で正コンバータBC1の各
サイリスタSCRk+を点弧したときにサイクロコンバ
ータCCから出力される波形を示し、(d)は、導通角
α=60°で負コンバータBC2の各サイリスタSCR
k−を点弧したときにサイクロコンバータCCから出力
される波形を示している。
ータBC1の各サイリスタSCRk+を点弧したとき
に、サイクロコンバータCCから出力される波形は、図
9(a)に示すように、全波整流波形となる。また、導
通角α=60°で正コンバータBC1の各サイリスタS
CRk+を点弧したときに、サイクロコンバータCCか
ら出力される波形は、図9(c)に示すように、多量の
高調波成分を含む波形となるが、サイクロコンバータC
Cの出力側にハイカットフィルタを接続すると、この高
調波成分は除去されて、その平均電圧が出力される。前
述のように、入力発電機を24極の3相発電機とし、エ
ンジン回転数を3600rpmとすると、高調波の基本
波の周波数は、次のようになる。
3相×2(全波)=2.88kHz そして、正コンバータBC1の導通角αを0°〜120
°の範囲で変化させることにより、サイクロコンバータ
CCは、平均電圧が0V〜全波整流電圧の範囲内の任意
の正の電圧を出力することができる。また、負コンバー
タBC2の導通角αも、同様に変化させることで、サイ
クロコンバータCCは、平均電圧が0V〜−全波整流電
圧の範囲内の任意の負電圧を出力することができる。
従来の120°〜0°から120°〜−60°に拡大し
ている。以下、導通角αの制御範囲を拡大した理由を説
明する。
れる場合に、サイクロコンバータCCの出力端子に容量
性の負荷が接続され、負荷側に正の電位があるときに、
出力電圧を下げるという制御を行うと、各サイリスタS
CRk±の導通角と出力電圧との関係に不連続点が発生
し、出力電圧を安定に維持できないことがあった。すな
わち、負荷側に正の電位があるときに出力電圧を下げる
には、負荷の正電荷を吸収する必要があり、このとき、
導通角αは120°〜0°の範囲に限定されているた
め、正コンバータBC1では負荷の正電荷を吸収でき
ず、したがって負コンバータBC2で吸収しなければな
らなかった。そして、負コンバータBC2によってこの
正電荷を吸収した場合には、前述のように、負コンバー
タBC2からの出力電流は−全波整流電圧〜0Vである
ため、負荷の正電位は0Vまで急激に下がることにな
り、出力電圧に不連続点が発生する。このとき、導通角
を120°〜−60°に拡大すれば、負コンバータBC
2で正の電圧まで負荷の電荷を吸収することができるた
め、出力電圧に不連続点が発生せず、制御の安定性を保
つことができる。
すると、図10に示すように、正及び負コンバータBC
1,BC2の出力範囲がオーバーラップするため、目標
波rと当該ノコギリ波との交点がTO1及びTO2の2
点となり、正又は負コンバータBC1,BC2のいずれ
を選択し、これに対応するサイリスタSCRk±のゲー
トを点弧すればよいか判断できなかった。このため、本
実施の形態では、上述のように、比較器16の比較結果
に応じて正又は負コンバータBC1,BC2のうちいず
れか一方を選択している。
出力側は、正ゲート制御部15a及び負ゲート制御部1
5bに接続されている。ここで、同期信号演算形成回路
21と各ゲート制御部15a及び15bとを接続する各
接続ラインは、それぞれ6本の信号線で構成され、その
各信号線は、それぞれ前記ゲート制御部15a及び15
bの各比較器に接続され、各比較器には、図8で説明し
たタイミングのノコギリ波が供給される。
力側は、それぞれ正コンバータBC1の各サイリスタS
CRk+のゲートに接続され、負ゲート制御部15bの
6個の比較器の出力側は、それぞれ負コンバータBC2
の各サイリスタSCRk−のゲートに接続されている。
装置の動作を説明する。
れると、3相メインコイル1の各相間には、前述したよ
うに電圧が印加される。そして、導通角制御部15によ
りサイリスタSCRk±の各ゲートが点弧されると、こ
れに応じてサイクロコンバータCCから電流が出力さ
れ、この電流はフィルタ3によりその高調波成分が除去
され、出力電圧検出回路5により電圧が検出される。こ
のようにして検出された各電圧は、近似実効値演算回路
8により、その近似実効値電圧が演算されて出力され
る。
基準電圧出力回路10から出力された基準電圧値と比較
され、その比較結果に応じて制御関数演算回路11によ
り制御関数(比例関数)が演算されて出力される。具体
的には、制御関数演算回路11は、比較器9からの出力
値が増大するに従って、すなわち基準電圧出力回路10
からの基準電圧出力と近似実効値演算回路8からの近似
実効値との差が増大するに従って、比例係数が増大する
ような比例関数を演算して出力する。
て、振幅制御回路12は、正弦波発振器13から出力さ
れた、50Hz又は60Hzの正弦波の振幅を制御する
ための制御信号を生成し、目標波出力回路14は、この
制御信号に応じて目標波を出力する。
回路5から出力された単相交流出力の検出波と目標波出
力回路14から出力された目標波とを比較して力率に応
じた信号を検出し、この検出された信号に基づいて近似
実効値演算回路8の近似実行値を調整する。低力率負荷
の場合には近似実効値演算回路8の近似実行値を低下さ
せて、出力電圧を下げるように調整する。
限値が設けられ、目標波出力回路14は、所定上限値よ
りも大きい値又は所定下限値より小さい値を出力するこ
とができないように構成されている。すなわち、比較器
9からの出力値が増大し、制御関数演算回路11から出
力される比例関数の比例係数が増大するに従って、目標
波出力回路14から出力される目標波の形状は、正弦波
から矩形波に変形される。
は、比較器16により、出力電圧検出回路5から出力さ
れた検出電圧と比較され、目標波の電圧が検出電圧より
高い場合には、比較器16からHレベル信号が出力され
て、正ゲート制御部15aが作動するように選択される
一方、目標波の電圧が検出電圧より低い場合には、比較
器16からLレベル信号が出力されて、負ゲート制御部
15bが作動するように選択される。
15bのうち、選択されたゲート制御部の各比較器にお
いて、目標波出力回路14からの目標波と同期信号演算
形成回路21からのノコギリ波とが比較され、両者が一
致した時点で、当該サイリスタSCRk±のゲートに対
して、所定幅を有するワンショットパルスが出力され、
導通角制御がなされる。
生成された50Hzの出力波形の一例を示す図であり、
(a)は、無負荷時の出力波形を示し、(b)は、定格
負荷時の出力波形を示し、(c)は、過負荷時の出力波
形を示している。
荷が生じると、その過負荷の状態に応じて、すなわち前
記基準電圧出力回路10からの基準電圧出力と近似実効
値演算回路8からの近似実効値との差に応じて、出力波
形は、正弦波から矩形波に変形される。
じて目標波の形状を正弦波から矩形波に変形するように
したが、これに限らず、出力電圧が最大振幅で制限され
るように電源装置を構成した場合には、負荷の状態に応
じて目標波の振幅を増加させるようにすればよい。
ルス形成回路20が単相サブコイル2より出力される単
相出力信号からパルス信号を形成し、同期信号演算形成
回路21がこの形成されたパルス信号に基づいて導通角
制御部15を順次駆動しサイクロコンバータCCをスイ
ッチング制御する3相同期信号を形成するので、従来の
ように3相同期信号を形成するために3相サブコイルを
必要とせず、装置構成を簡単にすることができる。
装された単相サブコイル2の単相出力信号からサイクロ
コンバータCCをスイッチング制御する3相同期信号を
形成するので、スイッチングの悪影響による波形変形が
なく安定した同期タイミングを得ることができる。
9をハードウェアで構成したが、これに限らず、力率検
出回路19が実行する制御処理を、例えばマイクロコン
ピュータ及びソフトウェアによって行うようにしてもよ
い。
イクロコンバータを適用した電源装置のみで有効ではな
く、目標波に基づいて出力電圧を制御する電源装置であ
って、この出力電圧を検出する検出手段を備えたもので
あれば、有効である。
ように領域A1内の24極のコイルで3相メインコイル
1を構成し、領域A2内の3極のコイルのうち中央の1
極のコイルで単相サブコイル2を構成しているが、図1
2に示すように、この単相サブコイル2を回路電源用及
び同期信号用の単相サブコイル30とし、単相サブコイ
ル2を除く領域A2内の残りの2極のコイルを、例えば
12V(ボルト)バッテリ充電等に使用する直流出力を
外部へ供給するためのDCコイル31とし、3相メイン
コイル1をAC出力用の3相メインコイル32として本
実施の形態の電源装置を動作させることにより、単相サ
ブコイル30が2つのDCコイル31の間に配置されて
いるので、単相サブコイル30と3相メインコイル32
とは磁路を共有しなくなり、安定した同期信号を得るこ
とができる。
をより具体的に説明する。
リスタSCRk±の動作による波形変形が激しく、磁路
の一部となる隣の極の波形をも変形させる。したがっ
て、3相メインコイル32の隣りに回路電源用及び同期
信号用の単相サブコイル30が配置されると、同期信号
が大きく乱れ、正常な制御が困難になる。一方、DCコ
イル31は、バッテリ充電等の安定した負荷状態のた
め、単相サブコイル30が2つのDCコイル31の間に
配置されても同期信号の乱れは少ない。そこで、単相サ
ブコイル30が2つのDCコイル31の間に配置される
ことにより、単相サブコイル30と3相メインコイル3
2とは磁路を共有しなくなり、安定した同期信号を得る
ことができる。
可搬型電源装置によれば、磁石発電機の磁極の中に設け
られた、3相の出力巻線が巻装されていない1つの磁極
であって、信号取り出し用巻線が巻装されたものを有
し、この信号取り出し用巻線より取り出される単相信号
から可変制御ブリッジ回路を順次駆動する3相同期信号
が形成されるので、従来のように3相同期信号を形成す
るために信号取り出し用の3相の出力巻線を必要とせ
ず、装置構成を簡単にすることができる。さらに、信号
取り出し用巻線を3相の出力巻線と独立に設けるように
したので、安定した同期信号を得ることができる。
取り出し用巻線より取り出される単相信号の1周期を6
等分又は半周期を3等分することにより可変制御ブリッ
ジ回路を順次駆動する3相同期信号が形成されるので、
より確実に3相同期信号が形成される。
取り出し用巻線の出力で可変制御ブリッジ回路用の直流
電源が形成されるので、より装置構成を簡単にすること
ができる。
取り出し用巻線を備える磁極の両側の磁極に外部へ直流
出力を供給する直流電源を形成するための巻線が備えら
れるので、信号取り出し用巻線と負荷電流供給用巻線と
は磁路を共有しなくなり、さらに安定した同期信号を得
ることができる。
概略構成を示すブロック図である。
た電気回路図である。
力の検出波と目標波出力回路14から出力された目標波
とを示す図である。
する方法を示す図である。
図である。
ス形成回路20で形成されたパルス信号の一例を示す図
である。
リ波を示す図である。
ータの各サイリスタを点弧したときにサイクロコンバー
タから出力される波形を示す図である。
ずる問題を説明するための図である。
Hzの出力波形の一例を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 3相の出力巻線を有する多極の磁石発電
機と、 この発電機の出力周波数に同期する信号を形成する同期
信号形成手段と、 前記3相の出力巻線に接続され、互いに逆並列接続され
て、単相交流電流を出力するサイクロコンバータを構成
する1組の可変制御ブリッジ回路と、 前記互いに逆並列接続された可変制御ブリッジ回路を、
前記同期信号形成手段からの信号に基づいて、負荷に給
電される目標周波数の交流電流の半周期毎に交互に切り
換え動作させて所定周波数の単相の交流電流を出力する
ブリッジ駆動回路とを有する可搬型電源装置において、 前記磁石発電機の磁極の中に設けられた、前記3相の出
力巻線が巻装されていない1つの磁極であって、信号取
り出し用巻線が巻装されたものを有し、 前記同期信号形成手段はこの信号取り出し用巻線より取
り出される単相信号から前記可変制御ブリッジ回路を順
次駆動する3相同期信号を形成することを特徴とする可
搬型電源装置。 - 【請求項2】 前記同期信号形成手段は、前記信号取り
出し用巻線より取り出される単相信号の1周期を6等分
又は半周期を3等分することにより前記可変制御ブリッ
ジ回路を順次駆動する3相同期信号を形成することを特
徴とする請求項1記載の可搬型電源装置。 - 【請求項3】 前記3相同期信号は、前記単相信号に対
して所定の位相ずれを有することを特徴とする請求項1
又は2記載の可搬型電源装置。 - 【請求項4】 前記信号取り出し用巻線の出力で前記可
変制御ブリッジ回路用の直流電源を形成する直流電源形
成回路を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れか1項記載の可搬型電源装置。 - 【請求項5】 前記信号取り出し用巻線を備える磁極の
両側の磁極は、外部へ直流出力を供給する直流電源を形
成するための巻線を備えることを特徴とする請求項1乃
至4のいずれか1項記載の可搬型電源装置。
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---|---|---|---|
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JPH11136998A true JPH11136998A (ja) | 1999-05-21 |
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ID=17994664
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JP30957397A Expired - Lifetime JP3447934B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 可搬型電源装置 |
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JP (1) | JP3447934B2 (ja) |
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-
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- 1997-10-24 JP JP30957397A patent/JP3447934B2/ja not_active Expired - Lifetime
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