JPH11136838A - 電線把持器 - Google Patents

電線把持器

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JPH11136838A
JPH11136838A JP9315903A JP31590397A JPH11136838A JP H11136838 A JPH11136838 A JP H11136838A JP 9315903 A JP9315903 A JP 9315903A JP 31590397 A JP31590397 A JP 31590397A JP H11136838 A JPH11136838 A JP H11136838A
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JP
Japan
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groove
main body
hook
electric wire
hole
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Application number
JP9315903A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Nakagaki
博文 中垣
Koichi Ueda
耕一 上田
Koji Terasaki
康二 寺崎
Tatsuo Tomita
辰男 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiden Co Inc
Kyushu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Daiden Co Inc
Kyushu Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】確実に電線を把持できると共に、耐久性に優
れ、現場での作業性向上を図れる電線把持器を提供す
る。 【解決手段】電線50の把持部分として、本体2側には
V字溝2cを、またフック3側には円弧溝3aをそれぞ
れ形成しており、この把持部分に電線50を位置させた
仮あずけの状態からフック3を閉じていくと、フック3
が本体2側に閉じていくのに合わせて、導体50aがフ
ック3の円弧溝3aに沿いながらV字溝2cの溝底に自
動的に誘導され、最終的にV字溝2cに嵌り込んだ状態
で確実に把持されることにより、締付け後の電線50の
振動や器具を操作するときの揺れなどによって緩みが発
生しない安定した接続が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送配電線に対
する停電工事のための短絡接地器具、あるいは、架空配
電工事等におけるバイパス作業のための接続用クランプ
等として使用される電線把持器に関し、特に電線の把持
位置がずれたりせず、確実に把持が行える電線把持器に
関する。
【0002】
【従来の技術】架空送配電線路において工事を行う際に
は、安全のため工事箇所を停電状態にする必要がある。
しかし、工事箇所以外の送電を止めることは通常できな
いので、工事箇所を挟んでバイパス作業が行われ、工事
箇所を迂回するバイパス線路が配設される。
【0003】従来、このバイパス作業は以下のような手
順で行われていた。まず、工事箇所の外側における所定
の二箇所で絶縁電線の心線を露出させる。そして、心線
の露出部にバイパスケーブルに接続された電線把持器を
取付け、バイパスケーブルに通電させる。この後、工事
箇所の区分開閉器を開放し、工事箇所を停電状態として
作業を行う。作業終了後は停電状態を解除、通電し、電
線から電線把持器を取外すことで工事完了となる。
【0004】一方、こうしたバイパス作業による停電を
含む、高圧送配電線路、変電設備及びその他の電気設備
などに対する停電作業においては、作業者は電線等に直
接触れながら作業を行っており、停電している電路が誤
送電などによって充電化されると作業者に感電の危険が
生じるので、停電した電路の各相を短絡し、短絡線を一
括して接地する短絡接地器具が用いられる。
【0005】この短絡接地器具を作業点より電源側の電
路に取付けると、誤送電の場合には各相が短絡され接地
されているので、大短絡電流が流れ、また、地絡電流が
流れて電源側の過電流継電器や接地継電器が動作して遮
断器が開放され、作業者の感電事故を防止できる。従
来、こうした短絡接地器具の主要部分として、架空配電
線などの電線の導体部分に直接取付けて短絡線と電線を
接続する電線把持器が用いられている。
【0006】上記したバイパス作業や短絡接地等におけ
る従来の電線把持器としては、主に金属製のクランプ状
で作業者が開閉操作して電線導体を挟み込む構成のもの
が用いられている。このような従来の電線把持器の一例
として実公昭42−8024号公報に示されるものがあ
り、これを図5及び図6に示す。この図5は従来の電線
把持器の正面図及び縦断面図、図6は従来の電線把持器
による電線導体の把持状態概略説明図である。
【0007】前記各図において従来の電線把持器100
は、ピン103によって開閉自在に固定される本体10
1及び挟み金102と、ピン105によって前記挟み金
102端部と係合し、前記本体101内に上下動自在に
配設される雌ネジ104と、この雌ネジ104に螺合
し、平行ピン106で本体101内に回転自在に保持さ
れる螺子棒107と、この螺子棒107の端部に一体に
固定される絶縁棒108とを備える構成である。
【0008】前記本体101には、挟み金102と対向
する側に電線の導体50aを直角方向に把持する場合に
適合する凹部101a、並びに、導体50aが左右に傾
斜する場合に適合する凹部101bを形成し、前記凹部
101a、101bの中間は凸部となしている。また、
この本体101と対向する挟み金102内側には、本体
101側と対応する僅少の凹凸を形成している。
【0009】上記した構成の電線把持器100を電線に
対し用いるには、絶縁棒108を回転操作し、これと一
体の螺子棒107の回転によって雌ネジ104を上下動
させて挟み金102を本体101に対し開閉させ、この
本体101と挟み金102で電線の導体50aを把持す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の電線把持器は以
上のような構成であり、本体101及び挟み金102の
電線把持部分が湾曲した溝状の凹部101a、101b
となっていたため、電線の導体50aの把持位置が定ら
ず、電線のサイズによって、特に小サイズの電線で、仮
あずけ状態から締付けを開始した時に導体50aを下方
に移動させる力がほとんど作用せず、把持部分での摩擦
により完全に締りきれないまま導体50aが不安定に固
定される場合がある(図6(A)参照)。このままで電
線への接続作業を終えると、電線の振動や器具を操作す
るときの揺れ等により、容易に電線の導体50aが当初
の把持状態からずれ(図6(B)参照)、接続が緩んで
しまう。こうした状態で通電されれば、抵抗増大に伴う
異常発熱により電線絶縁が発火したり、著しい発熱の場
合に導体が溶断して把持器が脱落したりする可能性があ
るという課題を有した。
【0011】また、螺子棒107の本体101への保持
が平行ピン106により行われているため、螺子棒10
7と平行ピン106との接触面が小さく、螺子棒107
の締付けトルクによる軸力が平行ピン106に集中して
作用し、螺子棒107と平行ピン106との接触部分で
比較的早期に変形や摩耗が生じ、螺子棒107のスムー
ズな回転を阻害するなど耐久性に劣るという課題を有し
た。
【0012】本発明は前記課題を解消するためになされ
たもので、確実に電線を把持できると共に、耐久性に優
れ、現場での作業性向上を図れる電線把持器を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電線把持器
は、導電素材製本体にフックが開閉角度調節自在に係合
されてなり、前記本体とフックとの間に電線の導体部分
を把持して導体と電気的に接続する電線把持器におい
て、前記本体が、外側に所定幅の溝を所定長さ形成され
ると共に、当該溝の溝深さ方向の縦断面と同一平面上に
孔中心線を位置させた貫通孔を穿設され、前記溝の両側
の溝壁部の溝入口側所定位置に前記溝と直角方向に所定
開き角の略V字溝をそれぞれ形成されてなり、前記フッ
クが、前記本体の溝の一端側で軸中心線を前記溝及び貫
通孔と直角方向として溝壁間に所定角度範囲回動自在に
軸着され、本体寄りの所定部分を溝へ出入自在な所定幅
に形成されると共に前記V字溝に対向する所定位置に前
記溝と直角方向に所定径の円弧溝を形成されてなり、一
端部に開口部を有して軸方向に雌ネジ部が形成される軸
体で形成され、前記本体の貫通孔又は当該貫通孔の延長
上に孔中心線方向へ移動自在に配設され、他端部を前記
フック端部と係合されてフックの開閉に連動するスライ
ド軸と、当該スライド軸の雌ネジ部に螺合する所定長さ
の雄ネジ部を形成され、前記本体の貫通孔に回動自在に
保持されてなる回転軸と、前記本体の貫通孔開口部側で
前記回転軸の端部に一体に配設され、直接又は間接操作
用の操作棒を係合・連結される連結金具とを備え、前記
本体のV字溝と前記フックの円弧溝との間に電線を把持
するものである。このように本発明によれば、把持部分
の本体側については接触面をV字溝形状とし、また、フ
ック側については接触面を円弧溝形状として、把持部分
に電線を位置させた仮あずけの状態からフックを閉じて
いくと、フックが本体側に閉じていくのに合わせて、電
線導体がフックの円弧溝に沿いながらV字溝の溝底に自
動的に誘導され、最終的にV字溝に嵌り込んだ状態で確
実に把持されることにより、締付け後の電線の振動や器
具を操作するときの揺れなどによって緩みが発生しない
安定した接続が可能となり、安全性や信頼性が向上す
る。
【0014】また、本発明に係る電線把持器は、導電素
材製本体にフックが開閉角度調節自在に係合されてな
り、前記本体とフックとの間に電線の導体部分を把持し
て導体と電気的に接続する電線把持器において、前記本
体が、外側に所定幅の溝を所定長さ形成されると共に、
当該溝の溝深さ方向の縦断面と同一平面上に孔中心線を
位置させた貫通孔を穿設され、前記溝の両側の溝壁部の
溝入口側所定位置に前記溝と直角方向に所定径の円弧溝
をそれぞれ形成されてなり、前記フックが、前記本体の
溝の一端側で軸中心線を前記溝及び貫通孔と直角方向と
して溝壁間に所定角度範囲回動自在に軸着され、本体寄
りの所定部分を溝へ出入自在な所定幅に形成されると共
に前記円弧溝に対向する所定位置に前記溝と直角方向に
所定開き角の略V字溝を形成されてなり、一端部に開口
部を有して軸方向に雌ネジ部が形成される軸体で形成さ
れ、前記本体の貫通孔又は当該貫通孔の延長上に孔中心
線方向へ移動自在に配設され、他端部を前記フック端部
と係合されてフックの開閉に連動するスライド軸と、当
該スライド軸の雌ネジ部に螺合する所定長さの雄ネジ部
を形成され、前記本体の貫通孔に回動自在に保持されて
なる回転軸と、前記本体の貫通孔開口部側で前記回転軸
の端部に一体に配設され、直接又は間接操作用の操作棒
を係合・連結される連結金具とを備え、前記本体の円弧
溝と前記フックのV字溝との間に電線を把持するもので
ある。このように本発明によれば、把持部分の本体側に
ついては接触面を円弧溝形状とし、また、フック側につ
いては接触面をV字溝形状として、把持部分に電線を位
置させた仮あずけの状態からフックを閉じていくと、フ
ックが本体側に閉じていくのに合わせて、電線導体が本
体の円弧溝に沿いながらフックのV字溝の溝底に自動的
に誘導されていき、最終的にV字溝に嵌り込んだ状態で
確実に把持されることにより、締付け後の電線の振動や
器具を操作するときの揺れなどによって緩みが発生しな
い安定した接続が可能となり、安全性や信頼性が向上す
る。
【0015】また、本発明に係る電線把持器は必要に応
じて、前記回転軸が、外周部分に略鍔状の径拡大部分を
形成されてなり、当該径拡大部分と前記本体側との面接
触により回転軸が軸方向の動きを拘束された状態で回動
自在に保持されるものである。このように本発明によれ
ば、回転軸に略鍔状の径拡大部分を形成し、径拡大部分
を本体側の座面と面接触させることにより、回転軸の回
転に伴う軸力が集中することなく分散し、回転軸の回転
時の各接触部分の摩耗や変形を軽減することとなり、耐
久性が大幅に向上する。
【0016】また、本発明に係る電線把持器は必要に応
じて、前記フックの側面及び本体の側面における前記V
字溝あるいは円弧溝近傍部分が、平面状に形成されて互
いに同一面位置をなすものである。このように本発明に
よれば、フック側面と本体側面とを把持部分で平面且つ
同一面位置をなすよう形成し、これら把持部分の側面を
所定の作業面として利用できることにより、例えば、電
線を軽く把持した状態で同一面位置をなした各側面を電
線の導体露出部分を覆う略管状のショートアースカバー
に押し当て、電線上で横方向にスライドさせて容易に動
かすことができるなど、電線への仮あずけからカバーの
移動、電線把持作業までを器具を持替えることなく作業
でき、従来の配電線工事を間接活線工法により実施する
場合における、作業内容に応じた器具をその都度持替え
たり、あるいは先端の器具を交換したりする手間が省
け、作業性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図4に基づいて説明する。本実施の形態では、短絡
接地器具としての例を示す。この図1は本実施の形態に
係る電線把持器の正面図及び側面図、図2は本実施の形
態に係る電線把持器による小径電線の導体把持動作説明
図、図3は本実施の形態に係る電線把持器による中径電
線の導体把持動作説明図、図4は本実施の形態に係る電
線把持器による大径電線の導体把持動作説明図である。
【0018】前記各図において本実施の形態に係る電線
把持器1は、所定幅の溝2a及びこの溝2aに平行な向
きで溝2aに連通する貫通孔2bを形成されると共に、
前記溝2aを挟んで対向する溝壁部の溝入口側の所定位
置に前記溝2aと直角方向で所定開き角のV字溝2cが
それぞれ形成されてなるアルミ合金鋳物製の本体2と、
この本体2の一端部の前記溝壁間に溝2aと直交させて
配設されるピン軸2dを中心として所定角度範囲回動自
在に配設され、本体寄りの一部を溝2aへ出入自在な所
定幅に形成されると共に前記V字溝2cに対向する所定
位置に前記溝2aと直角方向に所定径の円弧溝3aを形
成されてなるアルミ合金鋳物製のフック3と、前記本体
2の溝2a内で前記貫通孔2bの延長上に位置して移動
自在に配設される軸体で形成され、一端部に開口部を有
して軸方向に雌ネジ部4aが形成され、他端部を前記フ
ック3端部と係合されてフック3の開閉に連動して貫通
孔2bの延長方向に移動するスライド軸4と、当該スラ
イド軸4の雌ネジ部4aに螺合する所定長さの雄ネジ部
5aを形成され、前記本体2の貫通孔2bに回動自在に
保持されてなる回転軸5と、前記本体2の他端側で前記
回転軸5の端部に一体に配設され、操作棒(図示を省
略)を連結される連結金具6とを備える構成である。
【0019】前記フック3の円弧溝3aの径は、適用す
る電線における最大サイズの導体の表面に密着する寸法
として形成される構成である。また、前記本体2の側面
における前記V字溝2c近傍、及びフック3の側面にお
ける円弧溝3a近傍部分は、これら以外の部分から盛上
がると共に表面を平面状に形成されてなり、互いに同一
面位置をなす作業面2e、3bとされる構成である。
【0020】前記回転軸5は、外周部分に略鍔状の径拡
大部分5bを形成されると共に、軸上に皿ばね7及び固
定リング8を配設されてなり、本体2の貫通孔2bに回
動自在に挿入されて取付けられ、固定リング8を本体2
に螺合させて締付けることで軸方向の動きを拘束されて
本体2に対し回動自在に保持される構成である。この回
転軸5の回動によって、これに螺合するスライド軸4が
上下移動し、フック3を動かす仕組みである。皿ばね7
は、回転軸5の径拡大部分5bと固定リング8との間に
位置し、電線の導体部分を把持するまで回転軸5を回転
させたとき径拡大部分5bと固定リング8により押圧さ
れ、スライド軸4と回転軸5のねじの緩みを防止する。
【0021】次に、前記構成に基づく電線把持器の絶縁
電線への取付け動作について説明する。まず、電線把持
器1の本体2及びフック3の間の把持部分を作業対象と
なる電線50に掛ける。この電線50を軽く把持した仮
あずけの状態から(図1参照)、電線50の導体露出部
分を覆うように配設してある略管状のショートアースカ
バー(図示を省略)にV字溝2cまたは円弧溝3aの近
傍の各作業面2e、3bを押し当て、電線表面をスライ
ドさせてショートアースカバーを横方向に動かし、導体
50aを露出させる。
【0022】この導体50aの露出区間に把持部分を位
置させ、操作棒を用いて連結金具6を介し回転軸5を回
転させると、回転軸5と螺合したスライド軸4が本体2
内部で上昇し、スライド軸4端部に係合するフック3を
本体2に対し閉じ側に動かす。この時、フック3を閉じ
側に締付ける際の回転軸5に加わる図中下向きの反力に
対しては、径拡大部分5bからの力を皿ばね7を介して
固定リング8上面全体で受けられることとなり、こうし
た面接触により力の局部的な集中が避けられ、摩耗や変
形を生じない。
【0023】こうしてフック3が本体2側に閉じていく
と、導体50aはフック3の円弧溝3aに沿いながらV
字溝2cの溝底側に次第に誘導されていき、V字溝2c
に嵌り込んだ状態となる。フック3の円弧溝3aが導体
50aとの摩擦を適宜保って導体50aの下方への逃げ
を防ぐ役割を果す一方、円弧溝3aが導体50aを押す
方向はほぼV字溝2cの溝面に沿う状態となっており、
V字溝面での摩擦抵抗が少なく、スムーズな溝底側への
案内が実現し、不完全な締付け状態の発生がない。
【0024】作業終了後の電線50からの把持器の取外
しは、操作棒を前記と逆方向に回動させて、フック3を
開放し、把持状態を解除する。この時、フック3を開く
際の回転軸5に加わる図1中上向きの反力に対しては、
回転軸5に一体に配設した連結金具6上面と固定リング
8の下面が面接触することにより、力の局部的な集中が
避けられる。
【0025】このように、本実施の形態に係る電線把持
器1は、導体50aを本体2のV字溝2cとフック3の
円弧溝3aとの間に挟み込むことによって、電線50の
径の大小に関わりなく確実に把持することができ、従来
の電線把持具の挟み機構における欠点である締付け後の
緩みを防止し、また、回転軸5に径拡大部分5bを設け
て回転軸5を面接触により本体2に保持することで、接
触部分の摩耗や変形を防ぐことができるなど、安全性・
信頼性並びに耐久性の向上が図れると共に、現場での作
業における取扱性に優れ、作業能率を高められる。
【0026】また、本体2側面とフック3側面とを把持
部分で同一面位置をなすよう盛上げて作業面2e、3b
を形成することにより、電線50を軽く把持した状態で
これら各面を電線50上のショートアースカバー(図示
を省略)に押し当て、電線表面でスライドさせて横方向
に容易に動かすことができるなど、電線上での各作業を
操作棒を持替えることなく作業でき、操作棒の持替えや
器具交換の手間が省け、作業性が大幅に向上する。
【0027】なお、前記実施の形態に係る電線把持器に
おいては、本体2にV字溝2c、フック3に円弧溝3a
を形成する構成としているが、この他、本体側に円弧
溝、フック側にV字溝を形成する構成とすることもで
き、前記実施形態同様の効果が得られる。
【0028】また、前記実施の形態に係る電線把持器に
おいては、本体2及びフック3をアルミ合金鋳物製とす
る構成としているが、この他、銅やその合金の鋳物、あ
るいは前記及び他の材料の鍛造品や切削加工品、板金の
プレス加工品等を用いる構成とすることもでき、用いる
用途に適した構成とすることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明においては、把持部
分の本体側については接触面をV字溝形状とし、また、
フック側については接触面を円弧溝形状として、把持部
分に電線を位置させた仮あずけの状態からフックを閉じ
ていくと、フックが本体側に閉じていくのに合わせて、
電線導体がフックの円弧溝に沿いながらV字溝の溝底に
自動的に誘導され、最終的にV字溝に嵌り込んだ状態で
確実に把持されることにより、締付け後の電線の振動や
器具を操作するときの揺れなどによって緩みが発生しな
い安定した接続が可能となり、安全性や信頼性が向上す
るという効果を奏する。また、本発明においては、把持
部分の本体側については接触面を円弧溝形状とし、ま
た、フック側については接触面をV字溝形状として、把
持部分に電線を位置させた仮あずけの状態からフックを
閉じていくと、フックが本体側に閉じていくのに合わせ
て、電線導体が本体の円弧溝に沿いながらフックのV字
溝の溝底に自動的に誘導されていき、最終的にV字溝に
嵌り込んだ状態で確実に把持されることにより、締付け
後の電線の振動や器具を操作するときの揺れなどによっ
て緩みが発生しない安定した接続が可能となり、安全性
や信頼性が向上するという効果を有する。また、本発明
においては、回転軸に略鍔状の径拡大部分を形成し、径
拡大部分を本体側の座面と面接触させることにより、回
転軸の回転に伴う軸力が集中することなく分散し、回転
軸の回転時の各接触部分の摩耗や変形を軽減することと
なり、耐久性が大幅に向上するという効果を有する。ま
た、本発明においては、フック側面と本体側面とを把持
部分で平面且つ同一面位置をなすよう形成し、これら把
持部分の側面を所定の作業面として利用できることによ
り、例えば、電線を軽く把持した状態で同一面位置をな
した各側面を電線の導体露出部分を覆う略管状のショー
トアースカバーに押し当て、電線上で横方向にスライド
させて容易に動かすことができるなど、電線への仮あず
けからカバーの移動、電線把持作業までを器具を持替え
ることなく作業でき、従来の配電線工事を間接活線工法
により実施する場合における、作業内容に応じた器具を
その都度持替えたり、あるいは先端の器具を交換したり
する手間が省け、作業性が向上するという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電線把持器の正面
図及び側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る電線把持器による
小径電線の導体把持動作説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る電線把持器による
中径電線の導体把持動作説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る電線把持器による
大径電線の導体把持動作説明図である。
【図5】従来の電線把持器の正面図及び縦断面図であ
る。
【図6】(A)は従来の電線把持器による電線導体把持
状態説明図である。(B)は従来の電線把持器の電線導
体に対するずれ状態の説明図である。
【符号の説明】
1、100 電線把持器 2、101 本体 2a 溝 2b 貫通孔 2c V字溝 2d ピン軸 2e、3b 作業面 3 フック 3a 円弧溝 4 スライド軸 4a 雌ネジ部 5 回転軸 5a 雄ネジ部 5b 径拡大部分 6 連結金具 7 皿ばね 8 固定リング 50 電線 50a 導体 101a、101b 凹部 102 挟み金 103、105 ピン 104 雌ネジ 106 平行ピン 107 螺子棒 108 絶縁棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺崎 康二 福岡県久留米市南町660 大電株式会社内 (72)発明者 冨田 辰男 福岡県久留米市南町660 大電株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電素材製本体にフックが開閉角度調節
    自在に係合されてなり、前記本体とフックとの間に電線
    の導体部分を把持して導体と電気的に接続する電線把持
    器において、 前記本体が、外側に所定幅の溝を所定長さ形成されると
    共に、当該溝の溝深さ方向の縦断面と同一平面上に孔中
    心線を位置させた貫通孔を穿設され、前記溝の両側の溝
    壁部の溝入口側所定位置に前記溝と直角方向に所定開き
    角の略V字溝をそれぞれ形成されてなり、 前記フックが、前記本体の溝の一端側で軸中心線を前記
    溝及び貫通孔と直角方向として溝壁間に所定角度範囲回
    動自在に軸着され、本体寄りの所定部分を溝へ出入自在
    な所定幅に形成されると共に前記V字溝に対向する所定
    位置に前記溝と直角方向に所定径の円弧溝を形成されて
    なり、 一端部に開口部を有して軸方向に雌ネジ部が形成される
    軸体で形成され、前記本体の貫通孔又は当該貫通孔の延
    長上に孔中心線方向へ移動自在に配設され、他端部を前
    記フック端部と係合されてフックの開閉に連動するスラ
    イド軸と、 当該スライド軸の雌ネジ部に螺合する所定長さの雄ネジ
    部を形成され、前記本体の貫通孔に回動自在に保持され
    てなる回転軸と、 前記本体の貫通孔開口部側で前記回転軸の端部に一体に
    配設され、直接又は間接操作用の操作棒を係合・連結さ
    れる連結金具とを備え、 前記本体のV字溝と前記フックの円弧溝との間に電線を
    把持することを特徴とする電線把持器。
  2. 【請求項2】 導電素材製本体にフックが開閉角度調節
    自在に係合されてなり、前記本体とフックとの間に電線
    の導体部分を把持して導体と電気的に接続する電線把持
    器において、 前記本体が、外側に所定幅の溝を所定長さ形成されると
    共に、当該溝の溝深さ方向の縦断面と同一平面上に孔中
    心線を位置させた貫通孔を穿設され、前記溝の両側の溝
    壁部の溝入口側所定位置に前記溝と直角方向に所定径の
    円弧溝をそれぞれ形成されてなり、 前記フックが、前記本体の溝の一端側で軸中心線を前記
    溝及び貫通孔と直角方向として溝壁間に所定角度範囲回
    動自在に軸着され、本体寄りの所定部分を溝へ出入自在
    な所定幅に形成されると共に前記円弧溝に対向する所定
    位置に前記溝と直角方向に所定開き角の略V字溝を形成
    されてなり、 一端部に開口部を有して軸方向に雌ネジ部が形成される
    軸体で形成され、前記本体の貫通孔又は当該貫通孔の延
    長上に孔中心線方向へ移動自在に配設され、他端部を前
    記フック端部と係合されてフックの開閉に連動するスラ
    イド軸と、 当該スライド軸の雌ネジ部に螺合する所定長さの雄ネジ
    部を形成され、前記本体の貫通孔に回動自在に保持され
    てなる回転軸と、 前記本体の貫通孔開口部側で前記回転軸の端部に一体に
    配設され、直接又は間接操作用の操作棒を係合・連結さ
    れる連結金具とを備え、 前記本体の円弧溝と前記フックのV字溝との間に電線を
    把持することを特徴とする電線把持器。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の電線把持器
    において、 前記回転軸が、外周部分に略鍔状の径拡大部分を形成さ
    れてなり、当該径拡大部分と前記本体側との面接触によ
    り回転軸が軸方向の動きを拘束された状態で回動自在に
    保持されることを特徴とする電線把持器。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の電線把持器において、 前記フックの側面及び本体の側面における前記V字溝あ
    るいは円弧溝近傍部分が、平面状に形成されて互いに同
    一面位置をなすことを特徴とする電線把持器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008245373A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Tokyo Seiko Co Ltd 条体の楔式クランプ
KR20210155101A (ko) * 2020-06-15 2021-12-22 한국전력공사 가변형 후크장치 및 이를 포함한 활선 작업 공구

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