JPH11136220A - 符号伝送方法、送信装置、受信装置および通信システム - Google Patents

符号伝送方法、送信装置、受信装置および通信システム

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JPH11136220A
JPH11136220A JP15313498A JP15313498A JPH11136220A JP H11136220 A JPH11136220 A JP H11136220A JP 15313498 A JP15313498 A JP 15313498A JP 15313498 A JP15313498 A JP 15313498A JP H11136220 A JPH11136220 A JP H11136220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤り訂正の能力を変更せずに回路規模/ソフ
トウェアコード量を削減することのできる通信システム
を実現する。 【解決手段】 消失誤り訂正の符号として、冗長シンボ
ルに、送信側の情報シンボルのみから計算されるシンド
ロームの値を入れて送信する。送信はパケット単位に行
い、1つの符号語において異なるシンボルが異なるパケ
ットに入るようにして送る。また、マルチキャストの通
信方法として、この符号を利用して、受信端末の誤り訂
正能力が制限されていても通信が行えるシステム、およ
び、誤り訂正ができなかった時の再送制御処理の高速な
システムを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワーク、特
にコンピュータ間での通信を行う場合において、エンド
・ツー・エンドでの信頼性のある通信を行うための技術
に関わる。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ通信は、これまでサブネッ
トと呼ばれる小さなネットワークの間をブリッジ、ルー
タ等を介して順番に転送していく方法がとられてきてい
る。この転送の単位はIP(Internet Protocol)パケッ
トと呼ばれている。
【0003】IPパケットの転送については、歴史的に
はこれまでベストエフォートであり、ネットワーク内の
スイッチやルータといったネットワーク機器において、
データの廃棄や消失はあり得るものであるという前提が
あった。そして、送信側から送ったIPパケットが受信
側に届かなかった場合には、エンド・ツー・エンドでの
再送を行う(例えばTCP)か、あるいはその通信は失
敗であったとして何も行わない(例えばUDP)ことが
一般的であった。
【0004】また、従来、コンピュータを使った通信
は、ポイント・ツー・ポイントのものがほとんどであっ
た。しかしながら、昨今、マルチキャストを使った通信
のニーズが高まってきている。従来はマルチキャストの
場合は上位プロトコルにUDΡ等を使い、高い品質を要
求しない方式を採ることが一般的であった。理由として
は、マルチキャストを使ってもしエンド・ツー・エンド
での再送制御を行うと、受信側から受信が成功したか失
敗したかのACK(Acknowledgement)/NACK(Nega
tive Acknowledgement) の信号が受信端末の数に比例し
て増えていき、送信端末の処理が増大するためである。
【0005】このような背景から、マルチキャストのよ
うなシステムと信頼性のある通信を両立するような方法
としてエンド・ツー・エンドでの誤り訂正を用いる方法
が考えられている。第1の例としては、特開平8−18
6570号には複数のΑΤMセルに対してリード・ソロ
モン符号(以下、RS符号と呼ぶ。)を用いた誤り訂正
セルを付加してエンド・ツー・エンドでの信頼性を確保
する通信方法が開示されている。
【0006】この方法によると、通常のリード・ソロモ
ン符号の情報部分をデータ用ΑTMセル、冗長部分をコ
ード用ATMセルとして分けておき、データ用をmセ
ル、コード用をlセルとしたとき、m+lセルのうちl
セルまでの廃棄に対して誤り訂正により復元できる。こ
のような誤り訂正符号の適用によって、エンド・ツー・
エンドでの高品質な通信が行える。
【0007】しかし、この方法において次の問題点があ
る。一般に冗長の度合いは通信ネットワークによって個
別に設定できることが望ましい。しかし、現在は通常の
符号語を用いているため、冗長セルの付与数を変える
と、異なる符号化計算処理を行わなくてはならない。
【0008】これを具体的には述べると、RS符号は情
報部分に対して、G(X)という多項式を用いて割り算
を行った時の余りを冗長部分とする。例えば冗長が1セ
ルの場合は G(X)=X−α^b ……(1) のように記述できる。ここでαはこの符号作成のベース
となる原始多項式の元であり、^はべき乗を表す。また
bの値は送受信の双方間であらかじめ決められている整
数である。すなわちG(X)は送受信で共有している必
要がある。ところが、例えば冗長が2セル、3セルの場
合はそれぞれ G(Χ)=(X−α^b)(X−α^(b+1)) ……(2) G(X)=(X−α^b)(Χ−α^(b+1))(Χ−α^(b+2)) ……(3) のようになる。このような場合にそれぞれの多項式の次
数は異なるので、それぞれに対して別々の割り算を行わ
なければならない。このことは、ハードウェア実装にお
いては全く別々の回路を必要とすることから回路規模の
増大を招く要因となる。また、ソフトウェアプログラム
ではそれぞれについて別々のプログラムを作成しなけれ
ばならず、このこともプログラム量の増大を招いてい
た。
【0009】次に、第2の例として、誤り訂正と再送を
組み合わせた技術として考えられている方式について説
明する。これは特にマルチキャストにおいて有効である
とされている方式である。
【0010】まず送信者はm個の情報パケットとその情
報パケットに付随したl個の冗長パケットを受信者に対
して送信する。lは0または正の整数である。受信者は
m+l個のうち、l個以下のパケットが届かないことを
検出すると、その冗長パケットを用いて訂正を行う。し
かしながら、l個を越えるl’個のパケットの廃棄が途
中で発生すると、受信者は送信者に対して(l’−l)
個のパケットの再送を要求する。これに応じて送信者は
新たに(l’−l)個の冗長パケットを作成して送る。
受信者はこれによってl’個の冗長パケットを得るの
で、l’個のパケット廃棄に対して誤り訂正を行って、
元の情報パケットを復元することが可能になる。
【0011】この方式において、送信者は初めは第1の
例で示したような方法を用いてl個の冗長パケットを生
成することは可能であるが、その後、(l’−l)個の
冗長パケットをどのようにして作成するか、が問題とな
る。例えば、第1の例で示したように最初にl=2とし
て G(X)=(X−α^b)(Χ−α^(b+1)) ……(4) によって2パケットの冗長をつけて送信を行うとする。
ところが受信側で4パケットが廃棄によって届かなかっ
たとする。すると、残りの2パケットの再送要求が受信
側から送信側へ出される。これに対して、送信側では例
えば G’(Χ)=(X−α^(b+2))(X−α^(b+3)) ……(5) という多項式を使って冗長パケットを作成することにな
る。このときに(4)式を使っても、同じ冗長パケット
を送信するだけなので意味はなく、αの異なるべき乗を
使った(5)式のような多項式を使わなければならな
い。このことから、受信側から要求される再送パケット
の数に応じてG’(Χ)を新たに作成しなくてはならな
いことになり、第1の例と同様に回路規模の増大やソフ
トウェアプログラムの分量を増大させることになってい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来は
信頼性を要求するデータはTCΡのようなプロトコルを
用いて再送制御を行っていたが、マルチキャストに対応
するために誤り訂正を用いる方式が出てきた。しかしな
がら、従来のような通常の誤り訂正符号の冗長部分をそ
のまま送信する方法においては、フレキシブルに冗長パ
ケット数を変えることができないという問題がある。ま
た、再送制御と組み合わせた場合でも、やはり再送時の
冗長パケットのフレキシブルな提供において問題があっ
た。
【0013】本発明は、この点を鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、誤り訂正の能力を変更
せずに回路規模/ソフトウェアコード量を削減すること
のできる符号伝送方法、送信装置、受信装置および通信
システムの提供を目的としている。
【0014】そして特に本発明の目的とするところは、
第1には、通信ネットワークの状況に応じたフレキシブ
ルな誤り訂正方式を提供すること、第2には第1の方法
を拡張して再送と組み合わせた場合にも簡易に冗長パケ
ットを生成できるようにすること、第3には第1の方法
を用いたマルチキャストを含む信頼性のある通信システ
ムを実現すること、また第4には、同じく第2の方法を
用いたマルチキャストを含む信頼性のある通信システム
を実現することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の符号伝送方法は、請求項1に記載されるよ
うに、送信すべき情報に対し誤り訂正符号化処理を施し
て伝送する方法において、送信側で、前記送信すべき情
報に対する少なくとも一つの送信側シンドローム値を生
成するステップと、送信側から受信側へ、前記送信すべ
き情報を含む少なくともーつの情報パケットと、生成さ
れた前記送信側シンドローム値を誤り訂正符号の冗長部
分として含む少なくとも一つの冗長パケットとを送信す
るステップとを備えたことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、請求項2に記載されるよ
うに、請求項1記載の符号伝送方法において、前記生成
するステップが、所望の誤り訂正能力に対応する個数の
送信側シンドローム値を、該個数分のそれぞれ異なる一
次式を用いて生成することを特徴とする。
【0017】従来は所望の誤り訂正能力に対応する「次
数の多項式」を用いて「一つの」冗長部分を生成してい
たが、本発明は所望の誤り訂正能力に対応する「個数の
一次式」を用いて「該個数分の」冗長部分を生成するよ
うにしたため、例えば誤り訂正能力を増加させたい場合
に、次数を増やした多項式で冗長部分を計算する(次数
が変わると符号計算のための回路構成も異なることにな
り回路が大規模化・複雑化する)のではなく、それぞれ
異なる一次式の数を単純に増やして、共通の計算方法/
回路構成を用いてその数の分だけ符号計算を繰り返せば
よくなる。
【0018】また、本発明は、請求項3に記載されるよ
うに、請求項1記載の符号伝送方法において、前記生成
するステップが、複数の送信側シンドローム値を、前記
情報に対する符号語の定義の際に用いられる原始多項式
の根の、それぞれ異なるべき乗に基づいて生成する、と
いうものである。
【0019】さらに、本発明は、請求項4に記載される
ように、請求項1記載の符号伝送方法において、前記送
信するステップが、前記送信すべき情報を分割して得ら
れる複数の情報シンボルを、複数の情報パケットに分散
させて含ませる、というものである。
【0020】さらに、本発明は、請求項5に記載される
ように、請求項1記載の符号伝送方法において、前記送
信するステップが、前記送信すべき情報に対して生成さ
れた複数の送信側シンドローム値を、複数の冗長パケッ
トに分散させて含ませる、というものである。
【0021】さらに、本発明は、請求項6に記載される
ように、請求項1記載の符号伝送方法において、前記生
成するステップが、リード・ソロモン符号の復号に用い
られる計算方法に従って、前記送信側シンドローム値を
生成する、というものである。 さらに、本発明は、請
求項7に記載されるように、請求項1記載の符号伝送方
法において、受信側で、送信された前記情報パケット及
び冗長パケットのうち少なくとも一部を受信するステッ
プと、受信された前記情報パケットに含まれる情報に対
する少なくとも一つの受信側シンドローム値を生成する
ステップと、生成された前記受信側シンドローム値と受
信された前記冗長パケットに含まれる送信側シンドロー
ム値とに基づいて、必要であれば誤り訂正を行うステッ
プとを更に備えたことを特徴とするものである。
【0022】また、本発明は、請求項8に記載されるよ
うに、請求項1記載の符号伝送方法において、受信側
で、受信されたパケットから前記送信すべき情報を復元
できなかった場合に、送信側で、前記送信すべき情報に
対する別の送信側シンドローム値を生成し、送信側から
受信側へ、生成された前記別の送信側シンドローム値を
含む少なくとも一つの冗長パケットを送信するステップ
を更に備えたことを特徴とするものである。
【0023】この発明では、再送時も、情報の復元のた
めに必要な分(もしくはそれ以上)に対応する「個数の
一次式(最初の送信時とは異なるもの)」を用いて「該
個数分の」冗長部分を生成・送信すればよく、最初の送
信時も再送時も、共通の計算方法/回路構成を用いて符
号計算が行える。なお、再送時に送る冗長部分の個数
は、受信側から要求された個数としてもよいし、送信側
では所定の個数分送り受信側で必要なもしくは自分で処
理できる個数分を選択受信するようにしてもよい。ま
た、マルチキャストの場合、ある受信側での情報の復元
に必要な分に対応する個数と、別の受信側での情報の復
元に必要な個数とが異なっていても、従来のようにそれ
ぞれに対して全く異なる(多項式の次数が異なる)計算
をする必要が無く、必要な最大の個数分の冗長部分を作
成・送信さえすれば、ある受信側はその全部を使用し、
別の受信側はその一部を使用して情報を復元できる。な
お、作成した複数の冗長部分のうち、全部をある受信側
に送り、一部を別の受信側に送るようにすることも可能
であろう。
【0024】また、本発明は、請求項9に記載されるよ
うに、請求項1記載の符号伝送方法において、送信する
ステップが、一つの送信側から複数の受信側へ、前記情
報パケット及び冗長パケットをマルチキャスト送信す
る、というものである。
【0025】この発明では、マルチキャストの場合も、
たとえある受信側が所望する誤り訂正能力と、別の受信
側が所望する誤り訂正能力とが異なっていたとしても、
従来のようにそれぞれに対して全く異なる(多項式の次
数が異なる)計算をする必要が無く、誤り訂正符号の冗
長部分を共通の計算方法/回路構成を利用してある個数
分作成して複数の受信側へ送信すれば、各受信側でそれ
ぞれ必要なもしくは自分で処理できる個数分を受信・使
用することができる。
【0026】さらに、本発明は、請求項10に記載され
るように、請求項1記載の符号伝送方法において、前記
送信すべき情報はIPパケットであり、このIPパケッ
トをm個(mは複数)のデータに分割するステップを更
に備え、前記生成するステップは、前記各データをさら
にn個(nは複数)の情報シンボルに分割し、前記各デ
ータから一つずつ選択した情報シンボルm個の集合に対
して少なくとも一つの送信側シンドローム値を生成する
処理をn個の情報シンボルの集合それぞれに対して行う
ものであり、前記送信するステップは、前記各データを
m個の情報パケットのぺイロード部分にそれぞれ含ま
せ、生成された前記n個の送信側シンドローム値を冗長
パケットに含ませるものであることを特徴とする。
【0027】また、本発明の符号伝送方法は、請求項1
1に記載されるように、送信すべき情報に対し送信側が
誤り訂正符号化処理を施して生成したパケットを、受信
側ヘ送信するステップと、受信側で受信されたパケット
から前記送信すべき情報を復元できず再送が要求された
場合に、送信側で、前記送信すべき情報に対する少なく
とも一つの送信側シンドローム値を生成し、送信側から
受信側へ、生成された前記送信側シンドロ−ム値を誤り
訂正符号の冗長部分として含む少なくとも一つの冗長パ
ケットを送信するステップとを備えたことを特徴とする
ものである。
【0028】本発明によれば、最初に情報を送信する際
には、任意(従来方式でも可)の誤り訂正符号化を行っ
て送信しておき、再送が要求された際に、本発明の特徴
である新たな方式の誤り訂正符号化を適用するだけで
も、多大な効果を奏する。例えば、マルチキャスト通信
の場合、ある受信側での情報の復元に必要な情報量と、
別の受信側での情報の復元に必要な情報量とが異なって
いても、従来のようにそれぞれに対して全く異なる計算
をする必要が無く、ある個数分の冗長部分を共通の計算
方法/回路構成にて作成して複数の受信側へ再送し、あ
る受信側はその全部を使い、別の受信側はその一部を使
って情報を復元することが可能となるからである。
【0029】さらに、本発明は、請求項12に記載され
るように、請求項11記載の符号伝送方法において、前
記送信するステップが、一つの送信側から複数の受信側
へ、前記冗長パケットをマルチキャスト送信するもので
あることを特徴とするものである。
【0030】さらに、本発明の送信装置は、請求項13
に記載されるように、送信すべき情報に対する少なくと
も一つの送信側シンドローム値を生成する手段と、受信
側へ、前記送信すべき情報を含む少なくとも一つの情報
パケットと、生成された前記送信側シンドローム値を誤
り訂正符号の冗長部分として含む少なくともーつの冗長
パケットとを送信する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0031】また、本発明の受信装置は、請求項14に
記載されるように、少なくとも一つの情報パケットと、
この情報パケットのぺイロード部分に対する少なくとも
一つの送信側シンドローム値を含む少なくとも一つの冗
長パケットとを受信する手段と、受信した前記情報パケ
ットに含まれる情報に対する少なくとも一つの受信側シ
ンドローム値を生成する手段と、生成された前記受信側
シンドローム値と受信した前記冗長パケットに含まれる
送信側シンドローム値とに基づいて、誤り訂正を行う手
段とを備えたことを特徴とする。さらに、本発明の通信
システムは、請求頂15に記載されるように、送信すべ
き情報に対する少なくとも一つの送信側シンドローム値
を生成する手段と、受信側へ、前記送信すべき情報を含
む少なくとも一つの情報パケットと、生成された前記送
信側シンドローム値を誤り訂正符号の冗長部分として含
む少なくとも一つの冗長パケットとを送信する手段と、
送信された前記情報パケット及び冗長パケットの少なく
とも一部を受信する手段と、受信された情報パケットに
含まれる情報に対する少なくとも一つの受信側シンドロ
ーム値を生成する手段と、生成された前記受信側シンド
ローム値と受信された冗長パケットに含まれる送信側シ
ンドローム値とに基づいて、誤り訂正を行う手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0033】(第1の実施形態)第1の実施形態では、
本発明のベースとなる基本的な誤り訂正符号の通信方法
について説明する。
【0034】初めに、従来の一般的な符号化方式を用い
た誤り訂正について説明する。
【0035】例として、組織的である巡回符号の場合を
示す。組織的であるとは誤り訂正符号化を行ったとき
に、元の情報がそのまま情報部分として残り、冗長部分
が情報部分とは別個にできて情報部分とはっきりと分割
できる状態のことをいう。
【0036】巡回符号においては、mシンボルの情報列
であるI I=(i[m−1],i[m−2],…,i[0]) ……(6) はI(Χ)として記述される。そして次数kの生成多項
式G(Χ)に対して以下のような次数k未満の多項式R
(X)を求める(Kは所定の定数)。
【0037】 I(X)・Χ^k =Q(X)G(Χ)−R(Χ) ……(7) (Q(X)は商多項式) 符号語Cは多項式C(X)の形として、以下のように表
される。
【0038】 C(X)=I(X)・Χ^k +R(X) ……(8) これはベクトルとしては、 C=(i[m−1],i[m−2],…,i[0],r[k−1],r[k− 2],…,r[0]) ……(9) とC=(I|R)の形で記述される。
【0039】この符号語Cを送信者が受信者に向けて送
信したとする。通信はパケット単位で行われ、途中の通
信路ではビット誤りはないがシンボル単位の抜けが発生
するものとする。
【0040】ここでシンボル単位の抜けが発生し得るよ
うな通信の形態について記述する。図1にパケット通信
と符号語との関係を示す。図のように符号語は1つのシ
ンボルが1つのパケットに入るように分割されている。
そして、第1のパケットから第mのパケットには情報シ
ンボルが、第(m+1)のパケットから第(m+k)の
パケットには冗長シンボルが含まれる。
【0041】第1のパケットを見ると、そのぺイロード
は複数の符号語の第1の情報シンボルが集まってできて
いるように見える。同様に第(m+1)のパケットは複
数の符号語の第(m+1)のシンボルである冗長シンボ
ルが集まってできているように見える。このように、パ
ケットは全てが情報シンボルからなる情報パケットと全
てが冗長シンボルからなる冗長パケットに完全に分割さ
れている。
【0042】パケットはルータ等で廃棄されることがあ
り、1つのパケットが廃棄された時、図1の各符号語か
ら見ると、1つのシンボルが廃棄されたように見える。
【0043】ただし、図1は全てのパケットの長さが同
じである場合について記述したが、図2のように長さの
異なるパケットが存在する場合は、冗長パケットは、情
報パケットのうち最長のもの(図では第2のパケット)
に合わせて作成される。このとき、実質上情報パケット
部分のシンボルにデータのない符号語もあるので、情報
パケットが廃棄されてもその符号語にとっては情報損失
が起こらない場合もある。
【0044】以上のように、まず送信すべき情報をシン
ボルを単位として複数の情報パケットに分散させて入れ
る。また、送信すべき冗長部分をやはりシンボル単位に
複数の冗長パケットに分散させて入れておく。このよう
ないわゆる符号語を複数のパケットに対してインターリ
ーブさせるような形で挿入しておくことによって、lつ
のパケットの廃棄は、そこに含まれる複数(例えばn
個)の符号語のそれぞれにとって、1つのシンボルの抜
け、を意味することとなる。
【0045】なお、図1および図2では、符号語の各シ
ンボルの位置がきれいに一列に並んでいるが、並び方さ
え決めておけば、一列に並んでいる必要はない。
【0046】また、通常は簡単のために1つのパケット
のペイロードに複数の符号語のシンボルを1つずつ入れ
るが、挿入するシンボル数を2つ以上にすることも可能
である。
【0047】受信側では、このようにしていくつかのシ
ンボルが抜けた符号語C’を受け取る。シンボル抜け
は、値が0のシンボルを受信したことと考えると、以下
のように記述できる。
【0048】 C’=(i[m−1],…,0,…,i[0],r[k−1],…,0,…, r[0]) ……(10) また、C’はCに抜けという誤りEが加わったと考える
こともできる。Eは Ε=(0,…,i[* ],…,0,0,…,r[**],…,0) ……(11 )のように記述することができる。
【0049】受信者はC’(Χ)に対し、G(X)によ
る割り算を行い、その割り算の余りを求める。この余り
のことをシンドロームと言う。シンドロームの値が0で
あるということは誤りがないことを意味する。パケット
に抜けがあるにも関わらずシンドロームが0となったと
き、該当するパケットの部分に相当するシンボルの値は
先に仮定した値である0を持つことになる。もちろん0
以外の値を仮定してもよいが0を仮定するのが簡単な方
法である。
【0050】シンドロームの値が0以外の値になった時
は、抜けのあるシンボル位置とシンドロームの値から抜
けのあるシンボルの値を求める。2シンボル以上の複数
の抜けを訂正できる場合には、一般にはシンドロームは
べクトル形式で書かれることが多い。
【0051】以下では、代表例として、GF(2^h )
上のRS符号を用いた場合について記述することにす
る。RS符号は多くの符号の中でkシンボルの冗長があ
った場合にkシンボルまでの抜けを訂正できる非常に効
率のよい符号である。ただし、RS符号以外のブロック
符号においても同様の方法があてはまり、一般性は失わ
れない。
【0052】RS符号においてシンドロームの計算およ
び抜けたシンボルの訂正は以下のように計算される。ま
ず生成多項式G(Χ)はGF(2^h )上の既約多項式
の根をαとして、 G(Χ)=(X+α^b)(X+α^(b+1))…(X+α^(b+k-1)) ……(12) (bは所定の定数(整数)) のようにk次の多項式として記述される。一方受信した
符号語C’は多項式の形で C’(X)=i[m−1]Χ^(m+k-1) +…+0X^(*) +…+i[0]X^ k +r[k−1]Χ^(k-1) +…+0X^(**)+…+r[0] ……(13) と書け、これを用いてk個のシンドロームS[i](i
=0〜k−1)が以下のようにして計算される。
【0053】 S[i]=C’(α^(b+i)) ……(14) いま、パケット廃棄がl個(0<l≦k)あることによ
ってlシンボルの抜けがあったとする。これら抜けのあ
るシンボル位置を値の順にa[l−1],a[l−
2],…,a[0]、またそれぞれの値をe[l−
1],e[l−2],…,e[0]とする。シンボル位
置の値は、先頭がm+k−1、最後尾が0であるとす
る。もし抜けがなければS[i]は全て0となるので、
抜けた部分の値が残って S[i]=e[l−1](α^(b+i))^a[l−1]+e[l−2](α^(b +i))^a[l−2]+…+e[0](α^(b+i))^a[0] ……(15) となる。a[l−1]からa[0]の値はわかっている
ので、S[0]からS[k−1]のk個のシンドローム
のうち任意のl個を用いて、e[l−1]からe[0]
までのl個の値に関する連立方程式を解く、あるいは同
等の機能を持つ解法を用いることによって、各シンボル
値を求めることができる。
【0054】さて、従来技術の項でもふれたように、こ
の方式では、送信側でI(X)をG(Χ)で割るという
作業があって、この作業において冗長パケット数をいく
つ付加するか、によってG(X)の次数が異なり、よっ
て、計算方法が異なることになるという問題点がある。
冗長パケット数が常に固定であればそれでも問題はない
のだが、通常はネットワークの特性に応じて可変にする
ことが求められるため、それに対応してG(X)を複数
用意しなければならない。
【0055】ハードウェアで実現する場合は特にG
(Χ)の次数にほぼ比例して回路規模も大きくなるの
で、冗長パケット数を例えば1からkまで可変にしよう
とすると、冗長パケット数が1の場合の回路規模を1単
位として 1+2+…+k=k(k+1)/2 ……(16) の規模が必要となる。ソフトウェアにて実現する場合
も、この分量に比例した計算プログラムが必要となって
しまう。
【0056】このことをふまえて、以下に本実施形態の
誤り訂正方式について説明する。
【0057】誤り訂正を行うには、式(15)に示した
ように誤りの位置とシンドローム値が分かればよい。従
ってもし送信側や受信側で、次数の異なるG(X)を用
いた割り算を行わない方法によってシンドローム値が計
算できれば、結果的にはそれでも構わないことになる。
そこで、本実施形態では、次数の異なるG(X)による
除算を用いない方法を示す。
【0058】以下ではGF(2^h )上の組織的なRS
符号を例として説明するが、他のブロック符号に適用し
ても一般性を失わない。実際、ここではRS符号そのも
のを伝送せず、情報部分と冗長部分とは別物になる。
【0059】送信側では、式(12)と同じ生成多項式
を考える。そして、情報列I(Χ)に対して、G(X)
の根をそれぞれ代入して、シンドロームΤ[i](i=
0〜k−1)を計算する。これを「送信側のシンドロー
ム値」と呼ぶことにする。
【0060】言い換えると、T[i]は、Ι(X)に対
してX−α^(b+i)(i=0〜k−1)という、k
個の異なる一次式によって割り算を行った余りとして定
義できる。
【0061】あるいは、T[i]はI(X)にα^(b
+i)というαの異なるべき乗のものをk個、順に代入
したものとしても記述することが可能である。この代入
の方法は、従来のRS符号の復号手順において、シンド
ローム計算をするのに似ている。ただし、従来のRS符
号は符号語Cを多項式表現したC(X)に対してαのべ
き乗を代入するが、この方式では、符号語ではなく、情
報部分の多項式I(X)に対して代入を行う点が異なっ
ている。
【0062】そして、送信側は情報列IにこのΤを付け
て、符号語Cとは形式の異なるD=(Ι|Τ)を受信側
へ送る。T[i]の送出順は式(18)に示したものと
逆でも全く構わない。
【0063】 T[i]=I(α^(b+i)) ……(17) D=(i[m−1],i[m−2],…,i[0],T[k−1],T[k− 2],…,T[0]) ……(18) Dの伝送方法は従来と同じである。すなわち図1および
図2のようにして情報パケットと冗長パケットの形で伝
送が行われ、廃棄はパケット単位に発生する。従って途
中でDにはシンボル抜けが発生し、受信側ではシンボル
が抜けた後のD’を受信することになる。
【0064】 D’=(i[m−1],…,0,…,i[0],T[k−1],…,0,…, T[0]) ……(19) また、D’はDに抜けという誤りE’が加わったと考え
ることもできる。
【0065】Ε’は E’=(0,…,i[* ],…,0,0,…,T[**],…,0) …… ( 20) のように記述することができる。
【0066】いまE’の最初のm個の要素が全て0、す
なわち、情報シンボルに抜けがなかったとき、全ての情
報が正常に受信されているので、それ以上の処理は必要
ではない。よって、冗長シンボルを廃棄して情報部分を
取り出す。
【0067】また、E’の0でない要素の数がkよりも
多いときには、−般にはこの符号語によって誤り訂正を
行うことができないので、それ以上の処理は行わない。
【0068】ただし、後述するように再送処理を行う場
合には、これらの情報を用いるので、残しておくことに
なる。
【0069】E’が上述した以外の場合、すなわち情報
シンボル抜けがあって、なおかつ誤り訂正符号の訂正能
力の範囲である場合は、受信者は以下のような手順で誤
り訂正処理を行う。
【0070】受信者はD’の最初のmのシンボルについ
てのシンドロームを計算する。すなわちD’=(I’|
T’)と記述されるとすると、 T’[i]=I’(α^(b+i)) ……(21) を計算し、T’におけるT[i]との差をとる。送信さ
れてきたT[i]に抜けがある場合には差分はとらな
い。こうして各々について S’[i]=T[i]−T’[i] (但し、T[i]が不明の場合を除く) ……(22) ができあがり、これがこの符号における受信側のシンド
ロームとなる。T[i](i=0〜k−1)のうちj個
(0≦j<k)に抜けがあるとk−j個のシンドローム
値(S’[i])が作成でき(残りのS’[i]は値を
持たない)、それを越えない範囲の情報パケットでのl
個(0<l≦k−j)の廃棄があるとする。これら抜け
のある情報部分のシンボル位置を値の順にa[l−
1],a[l−2],…,a[0]、またそれぞれの値
をe[l−1],e[l−2],…,e[0]とする。
シンボル位置の値は、先頭がm−1、最後尾が0である
とする。もし抜けがなければ、S’[i]は全て0とな
るので、抜けた部分の値が残って S’[i]=e[l−1](α^(b+i))^a[l−1]+e[l−2](α^ (b+i))^a[l−2]+…+e[0](α^(b+i))^a[0] ……(23) となる。a[l−1]からa[0]の値はわかっている
ので、k−j個のS’[i]のうち任意のl個を用い
て、e[l−1]からe[0]までのl個の値に関する
連立方程式を解く、あるいは同等の機能を持つ解法を用
いることによって、各シンボル値を求めることができ
る。
【0071】ここで従来技術と本実施形態の技術との比
較を行う。伝送情報量は、どちらもmシンボルの情報に
対し、kシンボルの冗長であって同じである。また、誤
り訂正能力も、情報シンボルと冗長シンボルの合計でk
シンボルまでの抜けを訂正できる点で全く同じである。
この状況で、回路規模は従来が式(16)で与えられた
値であるのに対し、本方式は1つのシンドロームを計算
する回路規模を式(16)と同じ1単位としたときにk
で済む。すなわち、本実施形態の技術では、回路規模を
小さくすることが可能である。またソフトウェアで作成
する場合もプログラムコードを少なくすることが可能で
ある。
【0072】図3と図4に回路規模上の比較の概念図を
示す。図3は従来技術の場合の送信側回路であり、冗長
パケット数に応じて全く別の回路を経由するため、総計
の回路規模は大きくなる。一方、図4に示す本実施形態
の技術では冗長パケット数が可変しても同じ回路を共有
できるので、回路規模がずっと少なくなる。
【0073】このように、送信側と受信側で同じ情報シ
ンボル部分のみに対してのシンドローム値を計算し、こ
れを用いることによって、回路規模、あるいはプログラ
ムコード量の少ない通信システムを構築することが可能
となる。
【0074】特に、シンドロームの計算方法として、リ
ード・ソロモン符号の復号法において用いられる方法を
利用することによって、訂正能力が最大となる。
【0075】ここで、このような方式を有する通信シス
テムの一例を説明する。
【0076】本例の通信システムは、誤り訂正機能を有
するIPパケット(IP−FECパケット)を使ってエ
ンド・ツー・エンドでの誤り訂正を行うシステムであ
る。
【0077】図5はこのシステムのレイヤイメージを示
している。IPレイヤのあたりにIP/FECというレ
イヤを設け、ここで、種々のトランスポートレイヤ(T
CP、UDPなど)に対して独立に誤り訂正を行うこと
ができる。
【0078】図6は本例の通信システムにおける実際の
運用形態を示している。インターネット等の世界では、
この図にあるように、コンピュータ(送信端末120
1、受信端末1202)間がルータ1203を介して地
球規模でエンド・ツー・エンドで接続される。また特に
マルチキャストを使った通信が今後増えるものと予想さ
れる。
【0079】しかしながら、ネットワーク内で生じたパ
ケット廃棄などの誤りに対しては、LAN内の端末間で
行われているのと同様に再送による方法で誤り訂正を行
っているのが現状である。
【0080】そもそも、再送による誤り訂正は、リアル
タイム性を要求されないメディアで端末間の距離が小さ
い場合には有効であった。しかし、ネットワークが巨大
化しデータトラヒックの変化予測が困難な場合には、F
ECによる誤り訂正がよリ適切であると考えられる。
【0081】FECによる方法では、実データに対して
予め誤り訂正コードを付加して送信し、転送中に誤りが
生じた場合には受信側が訂正コードを用いて自発的に訂
正する。よって、再送によるネットワークトラヒックの
増加を防止することができ、送信側も再送要求に備えて
データを一定時間保存しておく必要がなくメモリの節約
にもつながる。再送方式は、遅延の増大、トラヒックの
増加、コネクション管理の複雑化等から特に巨大ネット
ワークのマルチキャストには不向きである。
【0082】はじめに送信側における処理を説明する。
この流れは図7に示される。
【0083】まずFECレイヤはIPパケットをIPの
レイヤ(ネットワークレイヤ)から受け取る。この渡さ
れたIPパケットをここではオリジナルIPパケット1
301と呼ぶことにする。このオリジナルIPパケット
1301をインタリーブマトリクス1302と呼ばれる
メモリバッファ領域にパケットのヘッダも含めて書き込
む。この書き込みは、インタリーブマトリクス1302
の縦方向にデータを書き込んで行くことによって行われ
る。1つの縦の列は例えば128バイト、512バイ
ト、1024バイトといった固定サイズからなる場合が
多いが、本例では可変サイズとしている。オリジナルI
Pパケット1301は可変長なので、最後の列の途中で
データが終る場合がある。その場合、最終列にはパディ
ング(PAD)をつける。
【0084】次に、横の一行毎に誤り訂正符号化の計算
を行い、その計算結果である符号化データを、図7にお
いてインタリーブマトリクスの右側に位置しているコー
ド領域の同じ行に相当する部分に書き込んで行く。横の
サイズは、誤り訂正に用いられるシンボルの大きさによ
って最大長が決まり、具体的には1シンボルのビット数
をBとすると、2B −1となる。このサイズはデータの
縦列とコードの縦列の合計の最大数に相当する。
【0085】誤り訂正符号の方法は前述した通りであ
り、シンボル単位で横方向に計算する。このとき、マト
リクスの左側の何も入っていない部分は無視される。マ
トリクス毎に符号化の程度を変更することも可能であ
る。例えば、オリジナルIPパケット1301の長さ
や、コネクションの種類によって符号化のパラメータを
変更することができる。
【0086】上記インタリーブマトリクスは、実は図1
および図2と対応させることができる。ここでは図1と
の対応を記述する。
【0087】図1におけるぺイロード部分がマトリクス
の縦の列に対応している。従って、元のIPパケットは
図1において、先頭から同じシンボル数(ここではnシ
ンボル数であるとする)ずつm個に区切られて、第1の
パケットから第mのパケットのペイロードにそれぞれ分
割されて入れられることになる。そして、第1のパケッ
トから第mのパケットまでのj番目のシンボル(j=1
〜n)を使って、kシンボル分の冗長シンボルを作成す
る。作成方法は既に述べた通りである。
【0088】そしてそれらk個の冗長シンボルを図1の
第(m+1)のパケットから第(m+k)のパケットまで
のj番目のシンボル位置にそれぞれ書き込む。n個のシ
ンボルについて同様の操作を行うと、第(m+1)のパ
ケットから第(m+k)のパケットのぺイロ−ドに冗長
シンボルが詰まることになる。
【0089】図1はj番目のm個のシンボルからj番目
のk個のシンボルを作成しているが、対応づけが明確で
あれば、シンボル順序を変更して計算してもよい。すな
わち、第i番目の(i=1〜m)パケットのj[i]番
目(j[i]=1〜n)のシンボルを取り出してm個の
情報シンボルとし、そのm個の情報シンボルから得られ
るk個の冗長シンボルを第(m+1)のパケットから第
(m+k)のパケットまでの任意のシンボル位置に1つ
ずつ書き込む。このとき、選択するm個の情報シンボル
は重複なく選択することとし、また冗長シンボルを書き
込む位置も重複のないようにすれば、同様の訂正能力を
持った冗長パケットが出来上がることになる。
【0090】次に、情報の入っている縦の列のそれぞれ
に対してFECヘッダを付与する。1つの縦の列はこの
FECへッダおよびIP−FECへッダを付与された状
態で1つのIPパケットとなる。この固定長の短いIP
パケットをIP−FECパケット1303と呼ぶ。
【0091】FECヘッダに含まれる情報の例を図8に
示す。同図に示すように、FECヘッダ1401は4バ
イトからなり、以下のフィールドを持つ。
【0092】・#parity マトリクスの横の1行に対して何シンボルの訂正シンボ
ルを付与しているかを示す。よって、各マトリクス毎に
付与する訂正シンボル数が異なっていることもある。
【0093】・data/code そのFECヘッダが付与されているペイロードがデータ
を含むのか、それとも訂正コードを含むのかを示す。
【0094】・#data pkt そのマトリクスが含まれるデータの縦の列数をしめす。
【0095】・Frame ID マトリクス単位に送信側で順次インクリメントしていく
ID番号。IPレイヤはコネクションレス通信なので受
信側でのパケットの到着順序が入れ替わることがある。
このために送信側でそれを識別するための情報を入れて
おき、到着したパケットがどのインタリーブマトリクス
に属するかの判定を行えるようにする。 ・SN マトリクス毎に初期化され付与されるシーケンスナン
バ。すなわちこれは、あるインタリーブマトリクスの中
でのパケットの識別のために使われる。同一のマトリク
スに同じSNを持ったパケットは存在しない。
【0096】次に、IP−FECヘッダ1402を付与
する。これは、基本的には上位レイヤから渡された時に
付与されていたオリジナルのIPパケット1301のヘ
ッダのコピーである。変更点は、プロトコルフィールド
をFECに設定しておくことと、パケットのトータル長
をIP−FECヘッダ長(20バイト+オプション)、
FECヘッダ長(図8の例では4バイト)、インタリー
ブマトリクスの縦の長さ(128バイト、512バイト
など)の合計に設定すること、そして、チェックサムは
計算し直すことである。
【0097】IP−FECヘッダ1402を付与した
ら、完成したIP−FECパケット1303をデータリ
ンクレイヤに順次渡して行く。
【0098】次に、受信側の動作について説明する。こ
の様子を図9に示す。IP−FECパケット1503が
データリンクレイヤから上げられると、まずIPレイヤ
がこれを受信する。IPレイヤにおいて、IP−FEC
パケット1503は一般のIPパケットと同じようにハ
ンドリングされ、ヘッダのプロトコルフィールドの内容
(FEC)に従ってFECレイヤヘ渡される。IP−F
ECヘッダはIPレイヤで解釈可能である。
【0099】FECレイヤでは、IP−FECパケット
1503からIP−FECヘッダを取り出してFECヘ
ッダのチェックを行い、図8に示したフレームIDとS
Nの情報から、ペイロードの部分を適切なインタリーブ
マトリクス1502の適切な列に縦に書き込む。IPプ
ロトコルの転送では正しい到着順序が保証されていない
ため、図9で示されているように、複数のフレームを同
時に保持できるようにしている。
【0100】図9の一番左のインタリーブマトリクスの
ようにデータ領域に相当する部分が全て揃えば、オリジ
ナルIPパケット1501の組み立てが完了するので、
コード領域のIP−FECパケットは不必要なものとし
て廃棄される。
【0101】また、図9の真ん中に示されるマトリクス
の場合は、コード領域の部分が到着してもデータ部分が
到着していないのでパケットロスが発生した可能性があ
ると見なされる。そこで誤り(消失)訂正を行う機会の
待機状態に入る。
【0102】パケットロスなしでオリジナルIPパケッ
トが出来上がった、もしくは、パケットロスはあったが
訂正によりオリジナルIPパケットが再生できたら、再
度、そのオリジナルIPパケットをIPレイヤヘ渡す。
【0103】インタリーブマトリクスはー度に保持でき
る最大数が決っており、それ以上になった場合には最も
保持時間の長い(古い)マトリクスを探し、このマトリ
クスに書き込まれたデータの訂正処理を開始する。ま
た、タイマを設けておき、ある時間が経過したにも関わ
らずマトリクスにデータが揃わない場合にも訂正処理を
開始するようにしてもよい。
【0104】訂正方法はすでに述べた通りである。訂正
処理を行おうとしたインタリーブマトリクスにおいて、
パケットロスが多すぎて訂正能力を越えてしまっている
場合は、訂正をあきらめ、そのマトリクスごとデータを
廃棄する。もし訂正が成功し、完了したらオリジナルI
Pパケットを取り出してIPレイヤヘ渡す。
【0105】このように本方式の誤り訂正を行えるよう
にしておくと、ルータ等を介したエンド・ツー・エンド
でのデータ配送が可能である。受信側では送信側からの
情報に基づいて必要に応じて誤り訂正を行うことによっ
て、信頼性のある通信が可能となる。特にこの方法は、
受信者数によらないので、大規模のマルチキャスト伝送
方式にも適している.また、トランスポートプロトコル
に依存しないので、TCP、UDP、ICMPといった
複数のトランスポートプロトコルに対して適用すること
が可能である。
【0106】続いて、上記のような通信システムにおい
ての通信を実現する送信装置および受信装置の構成につ
いて説明する。
【0107】図10は送信装置の構成を示している。こ
の送信装置1601は、アプリケーション送信モジュー
ル1602、オリジナルIPパケット受信モジュール1
603、オリジナルIPパケット分割モジュール160
4、FECコード生成モジュール1605、IP−FE
C/FECヘッダ付与モジュール1606及び下位レイ
ヤ送信処理モジュール1607を有している。
【0108】アプリケーション送信モジュール1602
は、送信したいアプリケーションデータをIPパケット
単位に分割して、オリジナルIPパケット受信モジュー
ル1603に渡す。したがってオリジナルIPパケット
受信モジュール1603は、既に完全にIPパケットの
形になっているものを受信することになる。すなわち、
アプリケーション送信モジュール1602の機能として
は、IPレイヤ以上の全ての処理、例えばIPパケット
サイズへの分割処理、IPヘッダ付与処理、トランスポ
ートレイヤ処理、等を含む。
【0109】オリジナルIPパケット受信モジュール1
603に到着したオリジナルIPパケットは、オリジナ
ルIPパケット分割モジュール1604にて適切な長さ
に分割される。ここでの分割サイズは前述したように最
大値が決まっている場合に、その範囲内で任意の長さを
とることが可能であるが、後述するIP−FEC/FE
Cヘッダ付与モジュール1606における処理を容易化
するために固定長とした方がよい。すなわち、オリジナ
ルIPパケットをIPヘッダを含めて例えば128バイ
ト、512バイトといった単位で区切り、最後に半端と
なった部分についてはパディングを付与して同じサイズ
にする。こうして区切られた固定長のデータはIP−F
EC/FECデータ付与モジュール1606に渡され
る。
【0110】これと同時に、オリジナルIPパケットの
分割されたデータの情報は、FECコード生成モジュー
ル1605に渡される。FECコード生成モジュール1
605は、分割されたデータを先頭からシンボル単位に
分割し、そのシンボルの順序とシンボルの値を使って誤
り訂正符号を作成する。この情報を使う点はRS符号の
場合も本符号化方式においても同一である。具体的な符
号の生成方法については前述した通りである。
【0111】FECコード生成モジュール1605にお
いて作成された冗長シンボルは、やはり分割されたシン
ボルの中で、一定の規則に従って並べられる。例えば、
図1に示したように分割されたデータの第j番目のシン
ボルをそれぞれ情報シンボルとし、それについて各冗長
シンボルを作成し、その冗長シンボルをやはり分割され
たデータの形で第j番目のシンボルに挿入する。このよ
うにして冗長データも情報データと同じサイズのものが
出来上がる。この出来上がった冗長データをIP−FE
C/FECヘッダ付与モジュール1606に渡す。
【0112】ただし、1つのオリジナルIPパケットを
分割して符号化処理を行っても構わない。例えば、オリ
ジナルIPパケットがオリジナルIPパケット分割モジ
ュール1604によりm個のデータ部分に分割されたと
する。このとき、m個をma、mb、mc個のように分
割したり、あるいはmd個ずつに分割して、各々につい
てFECを作成する。すなわちこの場合であると、1つ
のオリジナルIPパケットで2つ以上の符号化処理を行
うことになる。
【0113】実際にオリジナルIPパケットは64kバ
イト程度が最大長となるとされており、mの値は分割の
単位が例えば128バイト毎であるとかなり大きくな
る。このような場合は、前記のように分割して符号化処
理を行う方法が有効である。また、ネットワークの特性
に応じて符号化の単位を変えることは必要であり、その
場合に上記のような方法を適用できる。その場合には、
図8に示したFECヘッダにおいて、該当するIP−F
ECパケットがオリジナルIPパケットの中の何番目の
コードに相当するか、という情報を追加しておく。
【0114】FECコード生成モジュール1605にお
いて、どれだけの量の冗長を生成するか、という問題に
ついては、例えば、その量がIPパケットヘッダ単位に
決まるのであれば、オリジナルIPパケットのヘッダ情
報を入手してそれによって判断を下せばよい。また、デ
ータ用のパケット数で決まる場合は、オリジナルIPパ
ケットのヘッダにある長さ表示と、オリジナルIPパケ
ット分割モジュール1604における分割の長さ等から
全体のパケットの長さを判断し、それを使って冗長パケ
ット数を決定する。このように、FECコード生成モジ
ュール1605では、オリジナルIPパケット受信モジ
ュール1603との間でこのような情報のやりとりが行
われる。
【0115】さて、IP−FEC/FECヘッダ付与モ
ジュール1606は、渡された情報データおよび冗長デ
ータについて、図8に示されるようなFECヘッダを付
与し、さらに、IP−FECへッダを付与して下位レイ
ヤ送信処理モジュール1607に渡す。下位レイヤ送信
処理モジュール1607は、渡されたIP−FECパケ
ットを送信できる伝送路フォーマットにしてインターネ
ット網や公衆網、LAN等に送り出す。
【0116】ところで、この送信装置では、データのI
P−FECパケットについては、バイブライン処理を行
うことが可能である。
【0117】オリジナルIPパケット分割モジュール1
604は、オリジナルIPパケット受信モジュール16
03から固定長(512バイトなど)のデータを受けと
ると、その情報をFECコード生成モジュール1605
に送るとともに、IP−FEC/FECヘッダ付与モジ
ュール1606に渡し、そこで各種ヘッダを付与して下
位レイヤから送り出す、ということを一連の動作として
行うことができる。
【0118】これによって、オリジナルのIPパケット
の送信処理において、全体を逐次ストアする手順を省く
ことができ、必要なバッファ/メモリ量の削減につなが
る。すなわち、オリジナルIPパケット分割モジュール
1604から先のデータ処理では、最大でIP−FEC
パケット1つ分の蓄積量で済むことになる。さらに、逐
次ストアする手間がない分、処理の高速化がはかられ
る。
【0119】また、FECコード生成モジュール160
5においても、コード生成する場合には、作成する冗長
用のIP−FECパケット数分のメモリ領域を用意し
て、そこで途中の計算結果を逐次入れていかなければな
らないが、その計算が終了すると、IP−FEC/FE
Cへッダ付与モジュール1606へは1つの冗長パケッ
トのペイロード単位でデータが渡されるので、やはりそ
れ以降の処理においてIP−FECパケット1つ分の蓄
積量を確保すれば済むことになる。さらにはIP−FE
C/FECヘッダ付与モジュール以降の処理においてデ
ータ用と冗長用のメモリを共用すれば、さらにメモリを
節約することができる。
【0120】また、IP−FEC/FECヘッダ付与モ
ジュール1606においては、オリジナルIPパケット
分割モジュール1604から送信すべき数のデータパケ
ットのペイロードを渡した直後に、FECコード生成モ
ジュール1605から前記データパケットに対する冗長
パケットのペイロードを渡すようにするのがよい。とい
うのは、図8に示したように、FECヘッダにはシーケ
ンス番号が付与されるので、このシーケンス番号をコネ
クション単位や複数のオリジナルIPパケット単位で複
数個分管理することは煩雑である。そこでパケットペイ
ロードの受渡しの順序を最適化しておくことにより、少
なくとも1つの符号化単位では、継続して処理できるよ
うになる。これにより、シーケンス番号の管理は1種類
で簡単になる。
【0121】続いて、受信装置について説明する。
【0122】図11は受信装置の構成を示している。こ
の受信装置1701は、アプリケーション受信モジュー
ル1702、オリジナルIPパケット作成モジュール1
703、誤り訂正モジュール1704、IP−FECパ
ケット処理モジュール1705、IPパケット受信モジ
ュール1706及び下位レイヤ受信処理モジュール17
07を有する。
【0123】送信装置からインターネット網、公衆網、
LAN等を経由して到着した情報は、まず下位レイヤ受
信処理モジュール1707において処理を施され、そこ
からIPパケットが抽出されてIPパケット受信モジュ
ール1706に渡される。下位レイヤにおける処理に
は、下位レイヤにおける誤り訂正/再送およびデータ廃
棄等が含まれる。廃棄された場合、それに該当するIP
パケットが正しく受信されないことになる。
【0124】IPパケット受信モジュール1706は、
従来の通信処理におけるIPレイヤ処理とほとんど同じ
処理を行う。すなわちIPアドレスのチェック(自分宛
かどうか)、長さのチェック等を行って、受信できない
IPパケットは廃棄する。その後、IPへッダに自分が
渡す先のアドレスが書いてあるのでそれをチェックす
る。そこにもし例えばTCPのようなIPレイヤよりも
上位レイヤの名前が書いてあると、それはアプリケーシ
ョン受信モジュール1702を指しているので、IPパ
ケットはアプリケーション受信モジュール1702に直
接渡される。IPへッダにIP−FEC処理を示すコー
ドが書かれていた場合、そのIPパケットは実はIP−
FECパケットであることを意昧している。この場合、
IPパケット受信モジュール1706はIPパケットか
らIP−FECヘッダを取り除いたものをIP−FEC
パケット処理モジュール1705に渡す。
【0125】IP−FECパケット処理モジュール17
05には、到着したIP−FECパケットのペイロード
に対する複数のインタリーブマトリクスが用意されてい
る。IP−FECパケット処理モジュール1705は、
IPパケット受信モジュール1706からのIP−FE
Cヘッダの情報と、渡されたFECヘッダの情報を使っ
て、IP−FECパケットのペイロードを該当するイン
タリーブマトリクスの所定の位置に書き込む。インタリ
ーブマトリクスは送信装置1601において符号化され
た1つの単位毎に構成される。受信装置1701におけ
る具体的な手順においては、FECヘッダにおいて同じ
フレームIDを有するものは原則として同じインタリー
ブマトリクスに入れられる。ただし、同じフレームID
を持っていても、その中にさらに順序を示す識別子があ
れば、その識別子別にインタリーブマトリクスを作成す
る。この識別子は、送信装置1601においては、1つ
のオリジナルIPパケットに対して複数の符号化処理を
行った場合の識別子を意昧する。
【0126】このような複数のインタリーブマトリクス
においては、例えばタイマやマトリクスの数等を使って
状態の管理をしておく。例えばタイマ切れになる前にデ
ータ部分が全て揃うと、そのインタリーブマトリクスに
おいて誤り訂正を行わなくてもよいので、そのデータ部
分のみをシーケンス番号の順につなげて、オリジナルI
Pパケット作成モジュール1703に送る。そして、残
りの冗長部分は廃棄する。この場合は誤り訂正モジュー
ル1704は使用しないでその処理をスキップする。
【0127】しかし、もしタイマ切れが発生していても
インタリーブマトリクスのデータ部分が揃っていない場
合には、まずそのマトリクスにおいて不足しているIP
−FECパケットペイロードの個数を数え、その数が、
誤り訂正可能な個数の最大値以下であれば、誤り訂正を
行うために誤り訂正モジュール1704に渡される。万
一不足している個数が誤り訂正可能な最大数を越えてい
る場合には、訂正が不可能なので、この時点でマトリク
ス全体を廃棄してしまう。
【0128】ここで、あるペイロードについて入れるべ
きインタリーブマトリクスが存在しない場合が2通り考
えられる。第1は、そのペイロードはある符号化された
パケットの中で最初に到着したものである場合である。
この場合には、新しいインタリーブマトリクスを生成
し、そこの適切な場所にそのペイロードを格納する。必
要なインタリーブマトリクスのサイズはFECヘッダの
情報から得ることができる。第2は、そのIP−FEC
パケットがあまりにも遅く到着してしまって、該当する
インタリーブマトリクスに対する処理が既に終了してし
まった場合であり、この場合には、最近使用したフレー
ムIDを記憶しておくことによって、そのパケットペイ
ロードを単純に廃棄するか、あるいは、一旦新規の場合
と同様にインタリーブマトリクスを作成し、そのマトリ
クスの中身が時間切れ等で揃わないことから、タイマ切
れで廃棄されるようにする。
【0129】次に、誤り訂正モジュール1704の処理
を図1に示すようにパケットが固定長である場合におい
て説明する。
【0130】誤り訂正は複数のパケットペイロードにま
たがって行われ、各ペイロードの先頭からシンボルを数
えて行った場合の同じ位置(例えば3番目、10番目な
ど)のシンボルをパケットのシーケンス番号順に並べ行
ったものを符号語としている。ある場所のデータシンボ
ルを図1のようにシンボル1からシンボルmとし、それ
らに対するシンドロームを計算する。シンドロームの計
算方法は前述の通りであり、データの抜けがある部分は
例えばシンボル値をゼロとして計算する。本発明では、
この計算で求められるシンドロ−ムを受信側のシンドロ
ームあるいは第2のシンドロームと呼び、一方、冗長部
分のシンボルを送信側のシンドロームあるいば第1のシ
ンドロームと呼んでいる。この2つのシンドロームを比
較して、その差からデータ部分に対する消失シンボルを
復元することができる。
【0131】各シンボルを復元した結果として、データ
用パケットのペイロードが復元される。よって、そのデ
ータ用の部分のみをシーケンス番号順につないでオリジ
ナルIPパケット作成モジュール1703に渡す。冗長
部分はここで用済みとなるので廃棄される。
【0132】オリジナルIPパケット作成モジュール1
703は、IP−FECパケット処理モジュール170
5からの誤りのないデータ列、および誤り訂正モジュー
ル1704からの誤り訂正を済ませたデータ列を使っ
て、オリジナルのIPパケットを復元する。ここでは同
じフレームIDの中にさらに順序を示す識別子があるか
どうかで処理に違いが生じるので、以下にそれぞれの処
理を説明する。
【0133】前述の識別子がない場合には、データ列は
先頭がIPヘッダとなっているはずなので、そのIPヘ
ッダのなかの長さ表示から、データ列の最後にあるパデ
ィングの長さを知って、それを切り離す。こうしてオリ
ジナルのIPパケットが復元できる。このオリジナルの
IPパケットはより上位の処理のためにアプリケーショ
ン受信モジュール1702に渡される。
【0134】識別子がある場合、IP−FECパケット
処理モジュール1705から、それぞれの識別子とフレ
ームIDを教えてもらっておき、そのフレームIDに対
する全ての識別子のデータ列が到着するまで待機する。
全ての識別子のデータ列が揃うと、それを識別子の順に
つなげる。このつなげたデータ列に対する以降の処理
は、前述した識別子のない場合の処理と同一である。
【0135】タイマ等を設けておき、もし所定の時間ま
でに全てのデータ列が揃わない場合は、該当するフレー
ムIDに所属する全てのデータ列を廃棄してしまう。ま
た、より積極的な方法として、IP−FECパケット処
理モジュール1705においてデータが揃わなかったた
めに廃棄されたものがあれば、そのフレームIDと識別
子をオリジナルIPパケット作成モジュール1703に
通知することによって、廃棄処理が早急に行われ、待機
のために必要なメモリバッファ量が削減できる。実際に
は同じ送信装置から同じ受信装置に対して送られるIP
パケットがそのルーチング経路を頻繁に変えることはそ
れほど多くないので、途中で廃棄されない限りにおいて
は、IPパケットは順序よく到着する。したがって、後
者のような積極的な方法を用いた方がメモリの削減の点
ではよリ効果的である場合が多い。 最後にアプリケー
ション受信モジュール1702は、IPレイヤより上の
全てのレイヤの受信処理を行う。トランスポートレイヤ
を含む通信処理等もここに含まれる。
【0136】(第2の実施形態)続いて、第2の実施形
態について述べる。
【0137】通信システムにおいては、信頼性のある通
信を行う必要のあるアプリケーションが多くあるが、そ
のための方法として誤り訂正を行う方法と再送制御を行
う方法の2つがある。また、これらを組み合わせて効率
よく信頼性を確保する方法もある。
【0138】ここでは、第1の実施形態と異なり、単に
誤り訂正機能を付加するだけでなく、誤り訂正機能を付
加したにも関わらず訂正できなかったパケットに対し
て、再送制御によって復元を行う方法について示す。
【0139】基本的な手順は以下の通りである。
【0140】(1)送信側から受信側に対して、m個の
情報パケットに対してk個の冗長パケットを付加して送
る。kは0以上の整数である。
【0141】(2)受信側でm+k個のパケットのう
ち、kを越える数のパケットが到着しない場合、送信側
に対して再送要求を送る。
【0142】(3)送信側は、受信側からの再送要求に
応えて、必要な情報を再送する。
【0143】ここで、再送に対しては、m+k個のパケ
ットを全部送る方法、m個のパケットを全部送る方法、
到着しなかったパケット番号を受信側から通知してもら
って、その該当番号のパケットのみを再送する方法等が
これまで考えられてきている。しかし、それらの方法よ
りも伝送量を少なくできる方法として、以下のような方
法が可能である。
【0144】(1)は上述と同じ (2)受信側でm+k個のパケットのうち、kを越える
y個のパケットが到着しない場合、y−kの値をつけ
て、送信側に再送要求を送る。
【0145】(3)送信側はy−k個分の再送用パケッ
トを作成して受信側に送る。
【0146】この方法をとることによって、再送するパ
ケット数をy−k個にすることができる。
【0147】上記手順において、(1)では従来の符号
化手法を用いることもでき、あるいは本発明による第1
の実施形態の方法を用いることも可能である。どちらの
場合においても、最初に送付するパケットに含まれる符
号語の訂正能力は同じである。 また従来の符号化手法
によって送信を行った後に、(2)および(3)の再送
処理が入ったことにより本発明によって生成される冗長
パケットを送信した場合、受信側は、計算は多少複雑に
なるが、従来の符号語によるパケットと追加で受信した
冗長パケットを用いて訂正処理を行うことが可能であ
る。
【0148】ただし、(1)において冗長パケット数k
が変動するようなシステムの場合は、最初に送信するパ
ケットについても第1の実施形態の方法を用いた方が良
い。というのは、前述したように、従来方式ではkが変
動する時には送信側において多くの生成多項式用の回
路、あるいはプログラムコードが必要となってしまうか
らである。
【0149】さらに問題となるのは(3)である。従来
の符号化方法を用いた場合、まず送信側の立場からは、
以前に出したk次のG(X)とは全く無関係なy−k次
の多項式による割り算を行わなければならない。y−k
の値は最大でm−kまたは2^h −1−m−kの小さい
方の値まで取り得るので、m−k種類、あるいは2^h
−1−m−k種類の計算回路、あるいはプログラムが必
要となってしまう。通常はm−kの方が小さくなるよう
に設計される。こうして従来の方法では第1の実施形態
と同様に非常に大きな規模となってしまう。これに対し
て本実施形態の符号を用いると、全く同じ手法でy−k
種類の再送用パケットを容易に作成することが可能であ
る。以下では、これを具体的に説明する。
【0150】まずは第1の実施形態と同様に、式(1
8)で表されるDを送信側から受信側に伝送する。式
(18)には情報シンボルIがmシンボルと、冗長シン
ボルとして式(17)で表されるkシンボルのT[i]
(i=0〜k−1)が含まれている。
【0151】受信側ではこれに対してシンボル抜けのあ
るD’を受信する。D’の抜けシンボル数がk以下なら
ば、このまま第1の実施形態の方法によって誤り訂正を
行って復元が可能であるが、抜けたシンボルの数がy個
であったとき(m+k≧y>k)、受信側はy−kシン
ボル分の再送を送信側に要求する。
【0152】送信側ではこれを受けて、再送のためのパ
ケットを作成する。これまでT[0]からT[k−1]
までを送ったので、その続きのT[k]からT[y−
1]までの送信側のシンドローム値を計算し、今度はそ
のシンドローム値のみを受信側へ送信する。シンドロー
ム値は式(17)においてiの所にkからy−1までの
値を順に入れていくことで計算される。
【0153】上記送信/再送するΤ[i]のiの値につ
いては、簡単のために0から順に記述した。が、実際に
は送出する冗長パケットに含まれるシンボルT[i]に
ついて、特に順序にこだわらなくともよい。すなわち、
最初のk個はiの値がGF(2^h)上で異なる限りに
おいて任意である。また再送時に送るy−k個のT
[i]についても同様である。ただし、再送の時のiは
最初に送ったk個のiの値とも異なっていなければなら
ない。その理由は以下の通りである。
【0154】受信側では、受信した情報シンボルの数
と、重複しない冗長シンボルの数の合計がmに達する
と、誤り訂正処理によって、元の情報を復元することが
できる。y−k個の冗長シンボルが要求されたときに、
明らかに以前に送っていない冗長シンボルを送れば、そ
れらが全て受信側に届いた時には、情報の復元が可能で
ある。
【0155】しかし以前に送付した冗長シンボルと同じ
ものを含めてy−k個送った場合、もし受信側で同じ冗
長シンボルを複数回数受信することがあったとすると、
折角y−k個全てが受信側に正しく届いたとしても、訂
正に必要なシンボル数が揃わず、訂正ができないことに
なってしまう。
【0156】このような状態を防止するために、再送と
して冗長パケットを送信する場合には、以前送ったもの
と違う冗長シンボルからなるパケットを送るようにす
る。
【0157】このようにして、yシンボル分の冗長シン
ボルが受信側に到着すれば、そこで受信側は第1の実施
形態と同様に誤り訂正を行って元の情報シンボルを復元
することができる。
【0158】上述のバリエーションとして、受信側から
の再送要求の際、必要な再送シンボル数y−kの他に抜
けたシンドロームの識別番号も表示する方法もある。こ
の場合、送信側は抜けなく受信側に到着したシンドロー
ムと新たに作成するシンドロームの合計数がy−kにな
るようにして再送することができる。この場合には、一
度送信したシンドローム値を記憶しておき、再送の際に
その情報を積極的に利用することによって、新しく作成
しなければならない再送シンボルの計算数を減らすこと
ができ、効率的である。
【0159】また、別のバリエーションとして、受信側
から個数を通知しない方法もある。例えば、 (1)は上述と同じ (2)受信側でm+k個のパケットのうち、kを越える
y個のパケットが到着しない場合、NACK信号のみを
返す。
【0160】(3)送信側はあらかじめ決められた数
(z個)の再送用パケットを作成して受信側に渡す。
【0161】といった方法がある。この場合、z≧y−
kであれば、受信側はこれを使って訂正処理を行うこと
が可能である。この時に不要なz−(y−k)個の冗長
パケットは、受信側で使用することなく廃棄して構わな
い。
【0162】一方、もしz<y−kであれば、受信側は
再びNACK信号を送信側に返し、送信側はさらにz個
の再送用パケットを送ることになる。
【0163】当然のことながら、再送のz個のパケット
が廃棄される場合もあり、そのような場合も含めて受信
側で訂正可能なパケットが揃うまで、この作業は繰り返
される。
【0164】ここで、従来の場合と本実施形態方式の場
合の規模を第1の実施形態と同様に比較してみることに
する。従来方式の符号を用いた場合、図12に示すよう
に、最初に次数kの割り算回路を必要とし、その後の再
送用に次数1から次数m−kまでの割り算回路が必要と
なるので、割り算回路の規模は1つの次数の計算のため
の回路を1単位として、 k+1+2+…+(m−k)=k+(m−k)(m−k−1)/2 ……(2 4) となる。一方、図13に示すように、本実施形態の方式
においては、最初にk個の次数1の割算回路、その後に
最大m−k個の次数1の割算回路があればよいので、合
計の回路規模はmで済むことになる。これはソフトウェ
アのコード量で比べても同様のこととなる。
【0165】このように誤り訂正と再送を組み合わせた
方式においても、送信側における情報シンボル部分のみ
に対してのシンドローム値を計算する方法による符号化
を適用することにより、処理のための規模を小さくする
ことが可能となる。
【0166】(第3の実施形態)続いて、第3の実施形
態として、第1の実施形態の方式を応用したマルチキャ
スト通信について説明する。
【0167】マルチキャスト通信は一般に1つの送信端
末と複数の受信端末からなり、送信端末がマルチキャス
トアドレス等を使ってデータを送信すると、ネットワー
クにおいてそのマルチキャストアドレスに従ってそれぞ
れの受信端末に届けられるようになっている。
【0168】信頼性確保のためのトランスポートレイヤ
における再送制御方式として、TCP(Transmission C
ontrol Protocol)があるが、これはポイント・ツー・ポ
イントのプロトコルであってマルチポイントには対応し
ていない。従って、マルチキャスト通信を行う場合は、
通常はTCPの代わりにUDP(User Datagram Protoc
ol)を用いる。
【0169】このような状況で信頼性のある通信を行う
ために、図1または図2に示したように情報パケットと
冗長パケットを送って、受信側で誤り訂正を行う方法が
考えられる。上位にUDPを使うことで、本来ならばべ
ストエフォートである通信システムに信頼性を持たせる
ことができる。
【0170】図14に本実施形態のシステムの概略を示
す。送信端末はm個の情報パケットにk個の冗長パケッ
トを付加して複数の受信端末へ向けて送信する。受信端
末では、m+k個のパケットのうち、k個までの廃棄に
対して、誤り訂正符号を用いて復元できる。信頼性の確
保の点からはkをなるべく大きく設定したいが、一方受
信端末の能力としては、kの設定数に限界があり、また
その限界は端末の処理能力に依存するためにまちまちで
ある。マルチキャストの場合、マルチキャスト数の増大
に対応するためには、なるべく個々の端末の都合を聞き
ながら通信しないような方式が望ましいので、通信セッ
ションの開始にあたってkの値の上限についてのネゴシ
エーションを行わないようにしたい。
【0171】このようなマルチキャスト方式において、
第1の実施形態における符号方式を適用することによっ
て、このネゴシエーションなしに通信を行うことができ
ることを示す。
【0172】最初に送信端末は、これまでの例と同様に
式(18)によって示されるmシンボルの情報を1シン
ボルずつ含むm個の情報パケットと、k個の冗長シンボ
ルを1つずつ含むk個の冗長パケットとを複数の受信端
末に向けて送出する。各受信端末では冗長パケットを処
理できる最大数wが決まっており、w≧kであるときは
問題なく取り込んで処理ができるが、w<kのときはw
個の冗長パケットのみを取り込んで残りは捨ててしま
う。
【0173】従来の符号化方式を用いた場合、受信側で
誤り訂正のために用いられるシンドロームの計算のため
には、必ず全ての受信可能なパケットを一度受信してか
らでないとシンドロームの計算は行えなかった。しかし
本実施形態の方式を用いれば、データパケットの他に受
信端末にとって処理できる範囲までの冗長パケットを取
り込むことによって、送信された冗長パケット数によら
ず、取り込んだ冗長パケット数までの抜けを訂正するこ
とが可能である。
【0174】図14にはm=3、k=2の場合について
簡単に記している。受信者#1は全ての情報パケットが
誤りなく受信されているので正常受信である。受信者#
2は情報パケットが2個消失しているが、冗長パケット
が2個到着しており、しかも端末が2シンボルの訂正能
力を持っているので、元の情報パケットを復元すること
ができる。受信者#3は情報パケットが1個失われてお
り、冗長パケットは2個到着している。この受信者は最
大で1シンボルの訂正しか行えないので、冗長パケット
のうち1つは無視されて廃棄される。しかし情報パケッ
トの抜けが1個だけなので、元の情報パケットを復元す
ることができる。
【0175】ところが、受信者#4では情報パケットが
2個消失していて、冗長パケットは2個正常に届いたの
であるが、端末の能力として最大1シンボルしか訂正で
きないため、冗長パケットのうちの1つは無視されて廃
棄される。従ってこの場合は復元することができない、
ということになる。このように本通信システムでは、誤
り訂正機能を組み込んだ冗長パケットの配送により、本
来ならば受信者#1のみしか正常に受信できなかったマ
ルチキャスト情報を受信者#2および#3でも受信でき
るようにして通信のスループットを高くすることができ
る。しかし受信者#4のように受信できない場合もあ
る。すなわち本システムは不完全ではあるが、マルチキ
ャスト通信の信頼性を上げる効果のあるシステムとなっ
ている。
【0176】このように誤り訂正機能を用いて信頼性の
あるマルチキャスト通信を行う場合、本実施形態の送信
側のシンドローム値を計算する方式を用いることによっ
て、処理能力の高くない受信端末があるような環境で
も、そのための冗長パケット数に関する複雑なネゴシエ
ーション処理を必要とすることなく通信を行うことが可
能となる。
【0177】なお受信端末は、以下の様な動作が可能で
さえあれば良い。
【0178】・自分の訂正能力を越えた廃棄があった場
合には訂正をあきらめる。
【0179】・また、必要数以上の冗長パケットが到着
した場合には余分な冗長パケットは無視して取り込まな
い。
【0180】・それ以外の場合に訂正が必要ならば実行
する。
【0181】(第4の実施形態)最後に第4の実施形態
について述べる。ここでは第3の実施形態と違い受信端
末が比較的能力が高くて、かつ非常に高い信頼性を必要
とするマルチキャスト通信を行う場合を想定する。
【0182】エンド・ツー・エンドでの通信において高
い信頼性を確保するためには、誤り訂正機能を持った冗
長パケットを情報パケットに続けて送信するばかりでな
く、その結果としてうまく到達できたかどうかのフィー
ドバックを受信端末から送信端末に対して返してやる必
要がある。具体的にACK、NACKと呼ばれる機能が
それである。
【0183】ポイント・ツー・ポイントの通信の場合
は、そのようなACΚ/ΝΑCΚによって単純にパケッ
トの再送を行えばよいが、ポイント・ツー・マルチポイ
ント通信によって、複数の受信端末がある場合、複数端
末からのACΚ/NACΚに対して送信端末が詳細に対
応することは処理能力上困難である。
【0184】そこで、第2の実施形態において用いた手
法をここに適用することで、問題の解決を図ることにす
る。
【0185】(1)送信端末は複数の受信端末に対し
て、式(18)に示されているmシンボルの情報シンボ
ルを1つずつ含むm個の情報パケットと、送信側のシン
ドローム値であるk個の冗長シンボルを1個ずつ含むk
個の冗長パケットとを送信する。 (2)各受信端末では、m+k個のパケットのうち、消
失したパケットの数がk以下であれば消失訂正を行って
元の情報を復元する。また、消失したパケット数yがk
より大きいとき、NACK信号とともに、y−k個の再
送パケットを送信側に対して要求する。
【0186】(3)送信側では、複数の端末からのNA
CK信号を見て、その中で最も大きな値の再送要求の数
にあわせて再送パケットを作成し、それを再送する。
【0187】マルチキャストの場合においても、前述の
ユニキャストの場合と同様、(1)の段階において、従
来の符号化手法を用いることも可能である。
【0188】ただし前述したように、最初に従来の符号
化手法によるパケットを送る場合、冗長パケット数kは
一定であることが望ましい。
【0189】ここの特徴としては、(2)においてNA
CKベースとしたことである。ACKの場合は、送信端
末は受信端末の数や個々の端末の状況を把握していない
といけない、という問題点があり、マルチキャスト数の
増加に対応できない。NACKベースにすることによっ
て各端末の状況を細かく把握しなくてもマルチキャスト
通信が行える。
【0190】またΝΑCΚベースの中でも再送する情報
パケットを指定するような方法であると、NACΚ信号
毎に再送すべきパケットをチェックして記憶しておく必
要があり、送信端末の処理が大きい。本実施形態の方式
によると、単にNACK信号の再送パケット要求数の最
大を見つけるだけであるので簡単であり、特に最初のΝ
ACK信号が到着すれば、もうその時点から再送パケッ
トの作成を開始できるので、効率の良い再送制御が行え
る。
【0191】この様子を図15に示す。ここでは簡単の
ためにm=3、k=2の場合について記述している。送
信者は最初にm+k個のパケットをマルチキャストす
る。受信者#1は全ての情報パケットを受信できている
ので、正常受信である。また、受信者#2は情報パケッ
トが2個消失しているが、冗長パケットが2個受信され
ているので、これから情報パケットを正常に復元するこ
とができる。これらの受信者は正しい情報を取得できて
いるので、送信側に対して何のアクションも起さない。
【0192】一方受信者#3は3パケットの情報に対し
てパケットが2個しか届いておらず、復元のためにはあ
と1パケット必要なので、NACK信号(1) を送信者に
返し、その時に1パケットの再送要求を付ける。また、
受信者#4は3パケットの情報に対して僅か1パケット
しか受信されておらず、復元にはあと2パケット必要な
ので、NACΚ信号(2) を送信者に返し、その時に2パ
ケットの再送要求を付ける。送信者はこれらのΝΑCK
信号を受け取り、再送要求パケット数の最大のものに合
わせて(この場合には2パケットの)冗長パケットを新
たに作成し、再送用パケットとして伝送する。
【0193】また、受信者#5は情報パケットが2パケ
ット到着し、その後に冗長パケットが1つ到着すると、
もうその時点で復元処理を開始することができる。そし
てその後に到着する2個目の冗長パケットを無視して廃
棄して構わない。このように本実施形態の方式を用いる
と、受信側で復元に必要なパケットが揃った時点で処理
を開始でき、処理の高効率化が図られる。
【0194】これが従来の方式であると、情報パケット
に消失があったとき、訂正のためのシンドローム計算の
ためには、一度全ての冗長パケットを受信してからでな
いと開始しないのが一般的である。このため、全ての冗
長パケットが到着するまで処理の開始を待たなくてはな
らず、効率が良くなかった。また、最後の冗長パケット
の遅延が大きかった場合には、その影響はさらに大きく
なる。
【0195】また送信側においても処理効率の違いがあ
る。前述したように、このようなシステムの場合に従来
の符号形式を用いると、回路規模の増大はもちろんのこ
と、作成パケット数に応じて利用する回路が異なるた
め、送信側では複数の到着が予想されるNACK信号が
全て到着するのを待たなければならない。そして最大の
再送パケット数が決定するまで作成処理を開始すること
ができない。この様子を図16に示す。
【0196】送信者は例えばタイマ管理によって、受信
側からのNACΚ信号の到着を待つ。いまNACK#1
から#4が到着し、それぞれ1から3パケットの再送要
求が書かれているとする。送信側のプロセスでは、NA
CK信号が到着する度に、それらの中で最も大きい再送
要求のパケット数を記憶しておく。そして、タイムアウ
トになると、初めて3個の冗長パケットを作成して再送
することになる。
【0197】一方、本実施形態による方式では、1個ず
つ冗長パケットの生成回路が異なるので、NACK信号
が到着するとすぐにそれに合わせて再送用の冗長パケッ
トの作成プロセスを開始することができる。例えば図1
7において、まずNACK#1信号が到着し、1パケッ
トの再送要求が書いてあると、1つの再送パケットの作
成を開始する。次にNACK#2に2パケットの再送要
求が書いてあると、1つは作成を開始しているので1つ
増やして#2のパケットの作成を開始する。さらにΝΑ
CΚ#3に3パケットの再送要求が書いてあると、これ
まで2個の再送パケットの作成を開始しているので、新
たにまた1個(#3)のパケットの作成を開始する。そ
の後にNACK#4が到着して2パケットの再送要求が
書いてあるが、既に3個のパケットを作成しているので
これは無視される。
【0198】これらのNACK信号の到着の合間に作成
が完了したパケットから随時送信を行う。タイムアウト
時には、実質的に処理が全て終わっているようなイメー
ジとなり、従来の場合と比較して処理時間の短縮化と高
効率化が図れる。
【0199】このように、信頼性のあるマルチキャスト
通信を行うにあたって、本実施形態の送信側のシンドロ
ーム値を用いた符号化方式を利用することによって、マ
ルチキャストの大規模化への対応がより可能となり、ま
た処理の高能率化、回路規模/プログラムコードの縮小
化といった効果を得ることができる。
【0200】特に数百、数千もの受信者を有する大規模
のマルチキャストを行う場合には、図18に示すよう
に、中継のルータ等において、NACK信号をマージす
ることがあり得る。このとき、本発明の方式を使えば、
複数の下流からのNACK信号の中で再送要求の最大値
をとるだけでマージが済むので、個々に再送したいパケ
ット番号を要求する場合に比較して、はるかに効率の良
い伝送が可能となる。
【0201】例えば図18では1つの送信端末に対して
10の受信端末があって、そのうち8端末からNACK
信号が出されている。この信号がそのまま送信者に届く
と、送信者は8つのNACK信号を処理しなければなら
ない。しかしながら、途中のルータ1801はNACK
信号(2)とNACK信号 (1)をマージして、NA
CK信号(2)を送信者に送り、ルータ1802は3つ
のNACK信号(1)をマージして、1つのNACK信
号(1)を送信者に送る。
【0202】また、ルータ1804は2つのNACK信
号(2)をマージして1つのNACK信号(2)をルー
タ1803に送り、ルータ1803は、ルータ1804
からの信号とNACK信号(1)をマージして、1つの
NACK信号(2)を作成し、送信者に送る。
【0203】NACK信号のマージ方法は、複数のNA
CK信号の中で最大の再送要求パケット数のかかれたも
のを選択する、という単純なものである。このような途
中のルータにNACK信号処理の分担を任せる方法を用
いることにより、図18において送信者には僅か3つの
NACK信号が届くことになり、送信者の処理負担の軽
減が可能となる。
【0204】ここで、1つのバリエーションとして、マ
ルチキャストグループの中で特定の受信者群が異なる特
性を有するようなモデルを考える。例えば、ある場所だ
け非常にリンクが細くてパケットの通りが悪い、または
非常に輻輳の発生しやすい中継ルータがあって、そこだ
けパケット廃棄率の特性が悪い、または、あるリンクは
無線リンクになっていて、ビット誤りによる中継ノ一ド
でのパケット廃棄が発生してしまう、等のことが考えら
れる。また逆に、ある受信端末行きのパケットは専用線
にのっていくので、ほとんど落ちることなく良好な特性
を示す場合もあり得る。
【0205】このようにマルチキャストにおいて明らか
にパケット廃棄特性の異なる受信者群が含まれる場合に
は、同じマルチキャストグルーブであっても、受信端末
あるいは端末群単位に再送処理を別にすることがある。
すなわち、最初にm個の情報パケットとk個の冗長パケ
ットをマルチキャストグループに対して送信するのは同
じであるが、その後での再送処理については、パケット
廃秦特性の似ているもの同士で小さなマルチキャストの
単位を作って、その単位毎に再送処理を行う。マルチキ
ャストは本来受信側の数によらずにできることが重要で
はあるが、ある特定の受信者群のみに多くの再送を行う
必要がある場合、その再送パケットを全ての受信者に送
信するのは、ネットワークの使用効率上、あまり好まし
いことではない。従って、再送パケット数については、
受信者群単位に別々の個数を割り当てることとする。
【0206】図19に簡単な例を示す。送信者は5人の
受信者に対してマルチキャストを行う。受信者#1およ
び受信者#2は無線端末であって、パケットの廃棄率が
高い。一方受信者#3、#4、#5は有線端末であっ
て、パケット廃棄はあまり発生しないものとする。送信
者はあらかじめ受信者#1、#2を第1群、受信者#
3、#4、#5を第2群として分けておく。そしてこれ
らの受信者からのNACK信号について、各々の群のど
ちらからのNACK信号であるかわかるようにしてお
く。
【0207】いま、m=5、k=2として7個のパケッ
トを送信したとする。最初の送信は、5人の受信者全員
に同様に送付する。ここで、受哲者#1からはNACK
信号(3)、受信者#2からNACK信号(4)、受信
者#3、#4からはNACK信号なし、受信者#5から
はNACK信号(1)が送信者に届いたものとする。
【0208】送信者は、まず第1群の受信者からのNA
CK信号を見て、その要求パケット数の最大値である4
パケットを新たに生成して、第1群のみを宛先として送
信する。一方、第2群の受信者からのNACK信号を見
て、要求パケット数が1なので、先ほど第1群に送信し
た4つの冗長パケットの中から任意の1パケットを選択
して、第2群のみに送る。
【0209】このように群を分けたとき、作成しなけば
ならない冗長パケット数は、群を分けない場合と同様の
4である。マージするNACK信号の数も同じ3であ
る。ただしNACK信号のマージ処理が2つに分かれる
ことと、再送する時の送信対象群を複数にする、という
部分のみの処理が異なることになる。従って、このよう
な複数の群への再送パケット処理を行った場合において
も、本発明の方式を適用すると、送信者の負担が大きく
ならないことがわかる。
【0210】もし従来の符号化方式によって再送時に冗
長パケットを送信するならば、4次の生成多項式によっ
て作成される4つの冗長パケットと、1次の生成多項式
によって作成される1つの冗長パケット、というように
個別にパケットを作成しなければならず、送信者の処理
量が増大することとなる。
【0211】以上述べたように、信頼性のあるマルチキ
ャスト通信を行う場合には、本発明による符号化方式を
用いることによって、複数の群に対する個別の再送処理
を行なう場合にも、群を分けない場合と同等の処理を行
うのみで良く、送信者の負担を増やすことなく実現可能
である。
【0212】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、送信側でのシンドローム値を冗長シンボルとして用
いる方式を適用したパケット通信を行うことによって、
従来の場合よりも回路規模の削減やより大きなフレキシ
ビリティが得られることになる。具体的には、第1に、
誤り訂正技術を適用した通信方式において、送信側と受
信側で同じ情報部分のみに対してのシンドローム値を計
算し、これを用いた消失誤り訂正を行うことによって、
符号化に対して従来よりも回路規模、あるいはコード量
を少なくすることができる。
【0213】特に、シンドロームの計算方法として、リ
ード・ソロモン符号の復号法において用いられる方法を
利用することによって、訂正能力が最大となる。
【0214】第2に、消失誤り訂正機能と再送制御を組
み合わせた通信方式においても、送信側における情報部
分のみに対してのシンドローム値を計算する方法による
符号化を適用することにより、従来の通常の符号化を行
う場合と比べて処理のための規模を小さくすることが可
能となる。
【0215】第3に、誤り訂正機能を用いて信頼性のあ
るマルチキャスト通信を行う場合に、送信側のシンドロ
ーム値を計算する方式を用いることによって、処理能力
の高くない受信端末があるような環境でも、そのための
冗長パケット数に関する複雑なネゴシエーション処理を
必要とすることなく通信を行うことが可能となる。
【0216】第4に、消失誤り訂正機能と再送制御とを
組み合わせて信頼性のあるマルチキャスト通信を行うに
あたって、送信側のシンドローム値を計算する符号化方
式を利用することによって、マルチキャストの大規模化
への対応を可能とし、また再送処理の高能率化、回路規
模/プログラムコードの縮小化といった効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報パケットに対する冗長パケット作成方法を
示す図
【図2】パケットが可変長であることを考慮した場合の
情報パケットに対する冗長パケットの作成方法を示す図
【図3】従来の誤り訂正方式における送信側の回路構成
の概略図
【図4】本発明に係る実施形態の誤り訂正方式における
送信側の回路構成の概略図
【図5】本発明に係るIPパケット通信システムのレイ
ヤイメージを示す図
【図6】本発明に係るIPパケット通信システムの運用
形態を示す図
【図7】図6のIPパケット通信システムにおける送信
側の動作を示す図
【図8】IPパケット内のFECヘッダの構成を示す図
【図9】図6のIPパケット通信システムにおける受信
側の動作を示す図
【図10】本発明に係る送信装置の構成を示す図
【図11】本発明に係る受信装置の構成を示す図
【図12】従来の誤り制御および再送方式における送信
側の回路構成の概略図
【図13】本発明に係る第2の実施形態の誤り制御およ
び再送方式における送信側の回路構成の概略図
【図14】本発明に係る第3の実施形態の消失誤り訂正
を適用したマルチキャスト通信システムを示す図
【図15】本発明に係る第4の実施形態の消失誤り訂正
と再送制御を適用したマルチキャスト通信システムを示
す図
【図16】従来方式における再送処理を示す図
【図17】本発明に係る第4の実施形態における再送処
理を示す図
【図18】本発明に係る第4の実施形態において、ルー
タが複数のNACK信号をマージする機能を有する場合
を示す図
【図19】本発明に係る第4の実施形態において、再送
パケット送信処理を群単位に行なう場合を示す図
【符号の説明】
1201……送信端末 1202……受信端末 1203……ルータ 1204……コードパケット 1205……データパケット 1301……オリジナルIPパケット 1302……インタリーブマトリクス 1303……IP−FECパケット 1401……IPパケットヘッダ 1402……FECヘッダ 1501……オリジナルIPパケット 1502……インタリーブマトリクス 1503……IP−FECパケット 1601……送信装置 1602……アプリケーシヨン送信モジュール 1603……オリジナルIPパケット受信モジュール 1604……オリジナルIPパケット分割モジュール 1605……FECコード生成モジュール 1606……IP−FEC/FECヘッダ付与モジュー
ル 1607……下位レイヤ送信処理モジュール 1701……受信装置 1702……アプリケーション受信モジュール 1703……オリジナルIPパケット作成モジュール 1704……誤り訂正モジュール 1705……IP−FECパケット処理モジュール 1706……IPパケット受信モジュール 1707……下位レイヤ受信処理モジュール 1801〜1804……ルータ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信すべき情報に対し誤り訂正符号化処
    理を施して伝送する方法において、 送信側で、前記送信すべき情報に対する少なくとも一つ
    の送信側シンドローム値を生成するステップと、 送信側から受信側へ、前記送信すべき情報を含む少なく
    ともーつの情報パケットと、生成された前記送信側シン
    ドローム値を誤り訂正符号の冗長部分として含む少なく
    とも一つの冗長パケットとを送信するステップとを備え
    たことを特徴とする符号伝送方法。
  2. 【請求項2】 前記生成するステップは、所望の誤り訂
    正能力に対応する個数の送信側シンドローム値を、該個
    数分のそれぞれ異なる一次式を用いて生成するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の符号伝送方法。
  3. 【請求項3】 前記生成するステップは、複数の送信側
    シンドローム値を、前記情報に対する符号語の定義の際
    に用いられる原始多項式の根の、それぞれ異なるべき乗
    に基づいて、生成するものであることを特徴とする請求
    項1記載の符号伝送方法。
  4. 【請求項4】 前記送信するステップは、前記送信すべ
    き情報を分割して得られる複数の情報シンボルを、複数
    の情報パケットに分散させて含ませるものであることを
    特徴とする請求項1記載の符号伝送方法。
  5. 【請求項5】 前記送信するステップは、前記送信すべ
    き情報に対して生成された複数の送信側シンドローム値
    を、複数の冗長パケットに分散させて含ませるものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の符号伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記生成するステップは、リード・ソロ
    モン符号の復号に用いられる計算方法に従って、前記送
    信側シンドローム値を生成するものであることを特徴と
    する請求項1記載の符号伝送方法。
  7. 【請求項7】 受信側で、送信された前記情報パケット
    及び冗長パケットのうち少なくとも一部を受信するステ
    ップと、受信された前記情報パケットに含まれる情報に
    対する少なくとも一つの受信側シンドローム値を生成す
    るステップと、 生成された前記受信側シンドローム値と受信された前記
    冗長パケットに含まれる送信側シンドローム値とに基づ
    いて、必要であれば誤り訂正を行うステップとを更に備
    えたことを特徴とする請求項1記載の符号伝送方法。
  8. 【請求項8】 受信側で、受信されたパケットから前記
    送信すべき情報を復元できなかった場合に、送信側で、
    前記送信すべき情報に対する別の送信側シンドローム値
    を生成し、送信側から受信側へ、生成された前記別の送
    信側シンドローム値を含む少なくとも一つの冗長パケッ
    トを送信するステップを更に備えたことを特徴とする請
    求項1記載の符号伝送方法。
  9. 【請求項9】 前記送信するステップは、一つの送信側
    から複数の受信側へ、前記情報パケット及び冗長パケッ
    トをマルチキャスト送信するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の符号伝送方法。
  10. 【請求項10】 前記送信すべき情報はIPパケットで
    あり、このIPパケットをm個(mは複数)のデータに
    分割するステップを更に備え、前記生成するステップ
    は、前記各データをさらにn個(nは複数)の情報シン
    ボルに分割し、前記各データから一つずつ選択した情報
    シンボルm個の集合に対して少なくとも一つの送信側シ
    ンドローム値を生成する処理をn個の情報シンボルの集
    合それぞれに対して行うものであり、 前記送信するステップは、前記各データをm個の情報パ
    ケットのぺイロード部分にそれぞれ含ませ、生成された
    前記n個の送信側シンドローム値を冗長パケットに含ま
    せるものであることを特徴とする請求項1記載の符号伝
    送方法。
  11. 【請求項11】 送信すべき情報に対し送信側が誤り訂
    正符号化処理を施して生成したパケットを、受信側ヘ送
    信するステップと、 受信側で受信されたパケットから前記送信すべき情報を
    復元できず再送が要求された場合に、送信側で、前記送
    信すべき情報に対する少なくとも一つの送信側シンドロ
    ーム値を生成し、送信側から受信側へ、生成された前記
    送信側シンドロ−ム値を誤り訂正符号の冗長部分として
    含む少なくとも一つの冗長パケットを送信するステップ
    とを備えたことを特徴とする符号伝送方法。
  12. 【請求項12】 前記送信するステップは、一つの送信
    側から複数の受信側へ、前記冗長パケットをマルチキャ
    スト送信するものであることを特徴とする請求項11記
    載の符号伝送方法。
  13. 【請求項13】 送信すべき情報に対する少なくとも一
    つの送信側シンドローム値を生成する手段と、 受信側へ、前記送信すべき情報を含む少なくとも一つの
    情報パケットと、生成された前記送信側シンドローム値
    を誤り訂正符号の冗長部分として含む少なくともーつの
    冗長パケットとを送信する手段とを備えたことを特徴と
    する送信装置。
  14. 【請求項14】 少なくとも一つの情報パケットと、こ
    の情報パケットのぺイロード部分に対する少なくとも一
    つの送信側シンドローム値を含む少なくとも一つの冗長
    パケットとを受信する手段と、受信した前記情報パケッ
    トに含まれる情報に対する少なくとも一つの受信側シン
    ドローム値を生成する手段と、 生成された前記受信側シンドローム値と受信した前記冗
    長パケットに含まれる送信側シンドローム値とに基づい
    て、誤り訂正を行う手段とを備えたことを特徴とする受
    信装置。
  15. 【請求項15】 送信すべき情報に対する少なくとも一
    つの送信側シンドローム値を生成する手段と、 受信側へ、前記送信すべき情報を含む少なくとも一つの
    情報パケットと、生成された前記送信側シンドローム値
    を誤り訂正符号の冗長部分として含む少なくとも一つの
    冗長パケットとを送信する手段と、 送信された前記情報パケット及び冗長パケットの少なく
    とも一部を受信する手段と、 受信された情報パケットに含まれる情報に対する少なく
    とも一つの受信側シンドローム値を生成する手段と、 生成された前記受信側シンドローム値と受信された冗長
    パケットに含まれる送信側シンドローム値とに基づい
    て、誤り訂正を行う手段とを備えたことを特徴とする通
    信システム。
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