JPH11132694A - 砲軸高低装置付き火砲 - Google Patents

砲軸高低装置付き火砲

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JPH11132694A
JPH11132694A JP31425697A JP31425697A JPH11132694A JP H11132694 A JPH11132694 A JP H11132694A JP 31425697 A JP31425697 A JP 31425697A JP 31425697 A JP31425697 A JP 31425697A JP H11132694 A JPH11132694 A JP H11132694A
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Akihisa Murakami
晃央 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砲身9を揺動自在に支持する支持ピン73が
上部架台4に対して高低移動する構造とはなつていなか
つた。このため、発射角の如何により、火砲の安定性の
確保と砲身9の後退余裕との両立を図ることが困難であ
る。 【解決手段】 地面上に支持される上部架台4と、上部
架台4に下端部が支持ピン12によつて揺動自在に支持
される耳軸アーム10と、耳軸アーム10の上端部に耳
軸アーム10に対する揺動角度を増減調節する高低装置
7を備えて揺動自在に支持される揺動架台8と、揺動架
台8に緩衝兼復帰装置29を備えて支持され、飛翔体を
発射する砲身9と、耳軸アーム10の上部架台4に対す
る揺動角度を増減調節する砲軸高低装置6とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飛翔体を発射させ
る砲身の支持軸位置を高低変更させる砲軸高低装置を備
える火砲に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、飛翔体を発射させる
火砲には高低装置が装備されている。この高低装置は、
飛翔体を挿入発射させる砲身に所望の発射角を与えると
共に、その発射角に砲身を保持する装置であり、ピニオ
ン・ラック式、ねじ式、油圧シリンダ式等が知られてい
る。
【0003】図7にピニオン・ラック式の高低装置70
を備える従来の火砲を示す。同図において、4は地面側
に支持される上部架台であり、上部架台4には、揺動架
台8が支持軸73によつて揺動自在に支持されている。
この揺動架台8には、砲身9が緩衝兼復帰装置79を備
えて支持されている。高低装置70は、揺動架台8に支
持軸73を中心として固設した円弧状のラック74と、
上部架台4にピン75によつて回転自在に支持したピニ
オン76とを有し、ピニオン76が、ラック74の外周
上の歯部に噛合している。
【0004】しかして、ハンドル77を正又は逆に回転
させ、ギヤボックス78を介してピニオン76を正逆に
回転させ、ラック74を支持軸73の回りに回動させる
ことにより、揺動架台8及び砲身9が支持軸73の回り
に揺動する。これにより、砲身9の傾斜角度つまり発射
角が増減変更される。砲身9に所定の発射角を付与した
状態で、砲身9から飛翔体が発射され、飛翔体の発射に
伴つて砲身9が後退移動する。緩衝兼復帰装置79は、
砲身9から飛翔体を発射させる際の反動を緩衝すると共
に、発射終了後に砲身9を揺動架台8上の所定位置に弾
性的に復帰させ、次の飛翔体の発射に備える機能を有す
る。
【0005】しかしながら、このような従来の火砲にあ
つては、単に、砲身9に所望の発射角を与える高低装置
70を備えるのみであり、砲身9を支持する支持軸73
が上部架台4に対して高低移動する構造とはなつていな
かつた。このため、次の技術的課題を有している。
【0006】すなわち、火砲において、低発射角で飛翔
体を発射させる場合には、砲身9と上部架台4が載置さ
れる地面等の固定部とが干渉する恐れはほとんどないの
で、砲身9の支持軸73を低下させて火砲の安定性を向
上させることが望まれる一方、高発射角で飛翔体を発射
させる場合には、砲身9の支持軸73を上昇させて砲身
9の反動による後退動作を大きく許容することが望まれ
る。しかして、砲身9の支持軸73が昇降変動しない構
造の従来の火砲にあつては、発射角の如何により、火砲
の安定性の確保と砲身9の後退余裕との両立を図ること
が困難であるという技術的課題を有している。この技術
的課題は、けん引型及び車載型の両火砲において存在す
る。
【0007】更に、車載型の火砲にあつては、火砲の移
動時の全高を昇降変更することができない結果、移動時
の重心が高いままとなつて安定性に欠けるという技術的
課題を有している。
【0008】ところで、従来の火砲において、飛翔体を
発射する際の砲身の後退長さを増減調節する装置を備え
ることも知られている。この装置は、飛翔体を発射する
際の砲身9の後退長さが同一の場合、砲身9の発射角が
大きくなるほど砲身9の基端部が地面等の固定部と干渉
を生じ易くなるため、砲身9の発射角が大きくなるほど
飛翔体を発射する際の砲身9の後退長さを短くするもの
であるが、砲身9の発射角が大きい際に発射反動の緩衝
長さが犠牲になる分、火砲が不安定化することを免れ得
ない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は次の通りである。請求項1の発明の構成は、地面側に
支持される上部架台4と、下端部が上部架台4に支持ピ
ン12によつて揺動自在に支持される耳軸アーム10
と、耳軸アーム10の上端部に耳軸アーム10に対する
揺動角度を増減調節する高低装置7を備えて揺動自在に
支持される揺動架台8と、揺動架台8に緩衝兼復帰装置
29を備えて支持され、飛翔体を発射する砲身9と、耳
軸アーム10の上部架台4に対する揺動角度を増減調節
する砲軸高低装置6とを備えることを特徴とする砲軸高
低装置付き火砲である。請求項2は、砲軸高低装置6
が、前記支持ピン12を中心とする円弧状をなして歯部
11aが形成され、上部架台4に固設される高低用ラッ
ク11と、耳軸アーム10に回転自在に支持され、高低
用ラック11の歯部11aに噛合するピニオン19とを
有し、ピニオン19を回転駆動することにより、耳軸ア
ーム10が上部架台4に対して揺動することを特徴とす
る請求項1の砲軸高低装置付き火砲である。請求項3
は、砲軸高低装置6が、上部架台4に前後方向に延在さ
せて設けられるガイド部材21と、一端部が耳軸アーム
10に支持軸13によつて揺動自在に支持され、他端部
がガイド部材21に移動自在に支持される高低アーム2
0とを有し、高低アーム20の他端部をガイド部材21
に沿つて移動させることにより、耳軸アーム10が上部
架台4に対して揺動することを特徴とする請求項1の砲
軸高低装置付き火砲である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施の形態について
図1〜図3を参照して説明する。図中において符号1は
飛翔体を発射する火砲の下部架台であり、地面上に設置
される底板2上に固設されている。下部架台1には、旋
回盤3を介して上部架台4が旋回可能に支持され、この
上部架台4上に、耳軸アーム10、砲軸高低装置6及び
高低装置7を介して揺動架台8が取付けられている。こ
の揺動架台8には、砲身9が緩衝兼復帰装置29を介し
て支持されている。砲身9は、内部に装填した飛翔体を
外部に向けて飛翔させる機能を有する。
【0011】旋回盤3は、外周にリングギヤ3aが形成
されており、このリングギヤ3aに、上部架台4に回転
自在に支持した旋回ピニオン3bが噛合している。しか
して、図外の旋回ハンドルの正逆の回転によつて旋回ピ
ニオン3bを回転させることにより、リングギヤ3aの
回りを旋回ピニオン3bが回動するので、上部架台4及
び砲身9が旋回盤3及び下部架台1に対して旋回する。
なお、旋回ピニオン3bをモータによつて回転駆動させ
ることも可能である。
【0012】耳軸アーム10は、その下端部が、上部架
台4の前端部に形成したブラケット部4aに支持ピン1
2によつて揺動自在に支持され、上端部に、揺動架台8
の基端部を支持軸13によつて揺動自在に支持してい
る。支持軸13は、揺動架台8の左右両側に突設されて
いる。なお、砲身9は、図上で右方が先端となるように
耳軸アーム10に支持されているが、図上で左方が先端
となるように耳軸アーム10に揺動自在に支持すること
も可能である。
【0013】砲軸高低装置6は、耳軸アーム10の上部
架台4に対する揺動角度を増減調節する機能を有し、高
低用ラック11と、ピニオン19とを有している。高低
用ラック11は、外周に歯部11aを形成されて円弧状
をなし、下端部が、上部架台4の後端部に固設されて支
持ピン12と同心に配置されている。ピニオン19は、
耳軸アーム10にピン14によつて回転自在に支持さ
れ、高低用ラック11の歯部11aに噛合している。ピ
ニオン19は、油圧モータを含む駆動装置15によつて
正逆に回転駆動される。
【0014】なお、砲軸高低装置6は、図2に示すよう
に揺動架台8の左右両側に配設されている。また、ピニ
オン19を図外のハンドルによつて回転駆動させれば、
駆動装置15を省略することができる。更に、砲軸高低
装置6は、耳軸アーム10の上部架台4に対する揺動角
度を増減調節する機能を有すればよく、高低用ラック1
1及びピニオン19に代えて、ねじ機構、又はピストン
・シリンダ装置によつて構成することも可能である。但
し、砲軸高低装置6をピストン・シリンダ装置によつて
構成する場合には、耳軸アーム10の揺動角度を保持す
る機構が別途必要になる。
【0015】高低装置7は、耳軸アーム10にピン16
によつて回転自在に支持したピニオン17と、支持軸1
3に同心として揺動架台8に固設したラック18とを有
している。ラック18は、円弧状をなし、外周に歯部1
8aを有し、この歯部18aにピニオン17が噛合して
いる。従つて、ラック18及びピニオン17は、揺動架
台8と耳軸アーム10との間に配設されている。しかし
て、図外のハンドルを回転させてピニオン17を正又は
逆に回転させることにより、ラック18及び揺動架台8
が、支持軸13を中心として耳軸アーム10に対して揺
動するので、揺動架台8ひいては砲身9に水平線に対す
る所定の傾斜角度つまり発射角を付与することができ
る。ピニオン17及びラック18は、揺動架台8の両側
に配置されている。
【0016】緩衝兼復帰装置29は、砲身9から飛翔体
を発射する際の反動を緩衝すると共に、発射終了後に砲
身9を揺動架台8上の所定位置に復帰させ、次の飛翔体
の発射に備える機能を有しており、砲身9の後退移動に
伴つて液体が絞りを流れ、かつ、ばねが弾性変形し、砲
身9の復帰移動をばねの弾性変形によつて行うものが一
般的である。
【0017】次に、第1実施の形態の作用について説明
する。旋回ピニオン3bを正又は逆に回転させて、砲身
9を所定方向に旋回させると共に、高低装置7を作動さ
せて砲身9に所定の発射角を付与した状態で、砲身9内
に飛翔体を充填し、この飛翔体を外部に向けて発射させ
る。その際、砲身9の発射角を大きく設定する場合に
は、飛翔体の発射に伴う反動によつて緩衝兼復帰装置2
9に支持される砲身9が大きく傾斜した下方向に後退移
動する。この砲身9の後退移動により、図3に示す砲身
9’の姿勢を採る砲身9の基端部が大きく中心軸線方向
に移動し、地面等の固定部(図3では上部架台4の上
面)と干渉する傾向を呈する。なお、図3に示す破線は
砲身9の後退余裕を示す。
【0018】そこで、飛翔体の飛翔方向となる砲身9の
発射角の大小に応じて次の調節を行う。すなわち、砲身
9の発射角を大きく設定する場合には、砲軸高低装置6
を予め作動させ、砲身9全体を上昇させておく。これ
は、駆動装置15によつてピニオン19を所定方向に回
転駆動させ、ピニオン19の位置を高低用ラック11の
上部に移動させて行う。これにより、耳軸アーム10が
支持ピン12を中心として上昇揺動し、砲軸である支持
軸13が図3に示す支持軸13’の位置を採る。この図
3に示す支持軸13’の位置は、砲身9に水平姿勢を採
らせた場合の支持軸13よりも高位置となつている。従
つて、発射角を大きく設定する砲身9’の後退余裕を長
く確保することができる。
【0019】発射角を大きく設定した砲身9から飛翔体
を発射させる場合には、発射反動に伴つて火砲に作用す
る転倒モーメントM1 が比較的小さいため、砲身9の上
昇によつて火砲の重心点Gが上昇しているにもかかわら
ず、火砲の全重量に基づく重量モーメントM2 の方が大
きくなり、火砲に浮き上がりを生ずることが防止され
る。
【0020】一方、砲身9の発射角を小さく設定する場
合には、砲軸高低装置6を予め作動させ、砲身9全体を
下降させておく。すなわち、駆動装置15によつてピニ
オン19を所定方向に回転駆動させ、ピニオン19の位
置を高低用ラック11の下部に移動させる。これによ
り、耳軸アーム10が支持ピン12を中心として下降揺
動し、支持軸13が図3に示す支持軸13の位置を採
る。この図3に示す支持軸13の位置は、砲身9の発射
角を大きく設定した場合の支持軸13’よりも勿論低位
置となつている。
【0021】砲身9の発射角を小さく設定する場合に
は、飛翔体の発射に伴う反動によつて緩衝兼復帰装置2
9に支持される砲身9がほぼ水平方向に向けて後退移動
する。この砲身9の後退移動により、砲身9の基端部が
大きく中心軸線方向に移動するが、地面等の固定部と干
渉する恐れはない。また、発射角を小さく設定した砲身
9から飛翔体を発射させる場合には、発射反動による火
砲の転倒モーメントM1が比較的大きくなるが、砲身9
の下降によつて火砲の重心点Gが低下しているため、火
砲の全重量に基づく重量モーメントM2 の方が大きくな
り、火砲に浮き上がりを生ずることが良好に防止され
る。勿論、砲身9の発射角の変更に際し、緩衝兼復帰装
置29の能力、つまり砲身9から飛翔体を発射する際の
反動を緩衝する能力を増減調節する必要は、全く或いは
ほとんどない。
【0022】図3に示すFを飛翔体の発射に伴つて火砲
に生ずる後退力とし、Hを支持軸13の高さとし、Wを
火砲の全重量とし、Lを火砲の支持点と重心点Gとの距
離とすれば、飛翔体の発射に際して火砲が浮き上がらな
いための安定条件は、式(1)によつて得られる。 F・H<W・L ・・・(1) 従つて、式(1)を充足するように、発射角の変動に応
じて支持軸13の高さ位置Hを調節すれば、火砲の安定
性が確保されることになる。
【0023】図4〜図6には、本発明の第2実施の形態
を示し、第1実施の形態と実質的に同一機能部分には同
一符号を付してそれらの説明は省略する。
【0024】第2実施の形態の砲軸高低装置6は、耳軸
アーム10の上部架台4に対する揺動角度を増減調節す
る機能を有し、高低アーム20と、レール状をなすガイ
ド部材21とを有している。ガイド部材21は、上部架
台4に一端部を固着させて、後方に向けてほぼ水平に延
在させて設けられている。高低アーム20は、その一端
部が、耳軸アーム10に支持軸13によつて揺動自在に
支持され、他端部が、アームスライド22を介してガイ
ド部材21に移動自在に支持されている。アームスライ
ド22は、高低アーム20の他端部にピン23によつて
回動自在に支持され、ガイド部材21に摺動自在に係合
している。
【0025】アームスライド22は、ガイド部材21を
摺動して任意位置に移動可能であるのみならず、任意位
置に保持される必要がある。例えば、ガイド部材21の
延在方向にに沿わせて回転自在にねじ棒を支持し、この
ねじ棒にアームスライド22と一体のナットを螺合させ
れば、ねじ棒を正逆に回転させて、ナット及びアームス
ライド22を任意位置に移動させ、かつ、保持すること
ができる。砲軸高低装置6は、揺動架台8の両側に配置
されている。
【0026】なお、高低アーム20の先端部は、耳軸ア
ーム10の任意位置に揺動自在に支持されればよく、支
持軸13に代えて専用のピンによつて耳軸アーム10の
適所に揺動自在に支持させることも可能である。また、
砲軸高低装置6は、耳軸アーム10の上部架台4に対す
る揺動角度を増減調節する機能を有すればよく、ガイド
部材21に沿つて高低アーム20を押し引きするピスト
ン・シリンダ装置によつて耳軸アーム10を駆動するこ
とも可能である。但し、砲軸高低装置6をピストン・シ
リンダ装置によつて駆動する場合には、耳軸アーム10
の揺動角度を保持する機構が別途必要になる。更に、砲
身9は、図上で右方が先端となるように耳軸アーム10
に支持されているが、図上で左方が先端となるように耳
軸アーム10に揺動自在に支持することも可能である。
【0027】次に、第2実施の形態の作用について説明
する。上記第1実施の形態の作用と同様に、砲身9の発
射角に応じて砲軸高低装置6を作動させ、支持軸13の
高さを昇降調節させ、砲身9の基端部が地面等の固定部
と干渉することを防止すると共に、火砲の浮き上がりを
防止させる。
【0028】すなわち、発射角を大きく設定した砲身9
から飛翔体を発射させる場合には、アームスライド22
をガイド部材21に沿つて摺動させて前進移動させ、図
6に示すアームスライド22’及び高低アーム20’の
姿勢を採らせ、この姿勢に保持する。これにより、支持
軸13’を上昇させて、図6に破線で示す砲身9の後退
余裕を長く確保する。
【0029】一方、砲身9の発射角を小さく設定する場
合には、飛翔体の発射に伴う反動によつて緩衝兼復帰装
置29に支持される砲身9がほぼ水平方向に向けて後退
移動する。この砲身9の後退移動により、砲身9の基端
部が大きく中心軸線方向の後方に向けて移動するが、地
面等の固定部と干渉する傾向は呈しない。そこで、砲軸
高低装置6を予め作動させ、砲身9全体を下降させてお
く。すなわち、アームスライド22をガイド部材21に
沿つて摺動させて後退移動させ、図3に示すアームスラ
イド22及び高低アーム20の姿勢を採らせ、この姿勢
に保持する。これにより、火砲の重心点を低下させて火
砲の浮き上がりを抑制させる。勿論、砲身9の発射角の
変更に際し、緩衝兼復帰装置29の能力、つまり砲身9
から飛翔体を発射する際の反動を緩衝する能力を増減調
節する必要は、全く或いはほとんどない。
【0030】ところで、上記第1,2実施の形態におい
て、揺動架台8及び砲身9の揺動角度を増減調節する高
低装置7の作動に連動して、砲軸高低装置6が作動する
ように構成することも可能である。これにより、砲身9
の発射角に適応した支持軸13の高さ位置を自動的に付
与することが可能になる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る砲軸高低装置付き火砲によれば、次の効果
が得られる。すなわち、発射角の如何に応じて砲身の支
持軸を昇降変動させることにより、火砲の安定性の確保
と砲身の後退余裕の十分な確保との両立を図ることが可
能となる。これにより、火砲による飛翔体の発射に際し
て、転倒モーメントが重量モーメントを上回つて火砲が
浮き上がり、火砲に衝撃を生じて損傷を与えることが防
止されると共に、火砲に生ずる振動によつて砲身の発射
角が変動し、砲身の発射角を設定し直す必要を生ずる恐
れが解消する。加えて、飛翔体を発射する際の砲身の後
退長さを増減調節する装置の省略が可能になるため、こ
の装置に基づく不具合、つまり砲身の発射角が大きい際
に発射反動の緩衝機能が若干犠牲になる分、火砲が不安
定化するという不具合の解消も可能になる。これらの効
果は、けん引型及び車載型の両者の火砲において奏する
ことができる。
【0032】更に、車載型の火砲にあつては、火砲の移
動時の全高を低下させることができる結果、火砲の重心
が高いままとなつて移動時の安定性に欠けるという不具
合が解消する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態に係る砲軸高低装置
付き火砲を示す側面図。
【図2】 同じく背面図。
【図3】 同じく作用説明図。
【図4】 本発明の第2実施の形態に係る砲軸高低装置
付き火砲を示す側面図。
【図5】 同じく背面図。
【図6】 同じく作用説明図。
【図7】 従来の火砲を示す側面図。
【符号の説明】
1:下部架台、2:底板、3:旋回盤、4:上部架台、
6:砲軸高低装置、7:高低装置、8:揺動架台、9:
砲身、10:耳軸アーム、11:高低用ラック、11
a:歯部、13:支持軸、14:ピン、19:ピニオ
ン、20:高低アーム、21:ガイド部材、29:緩衝
兼復帰装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面側に支持される上部架台(4)と、
    下端部が上部架台(4)に支持ピン(12)によつて揺
    動自在に支持される耳軸アーム(10)と、耳軸アーム
    (10)の上端部に耳軸アーム(10)に対する揺動角
    度を増減調節する高低装置(7)を備えて揺動自在に支
    持される揺動架台(8)と、揺動架台(8)に緩衝兼復
    帰装置(29)を備えて支持され、飛翔体を発射する砲
    身(9)と、耳軸アーム(10)の上部架台(4)に対
    する揺動角度を増減調節する砲軸高低装置(6)とを備
    えることを特徴とする砲軸高低装置付き火砲。
  2. 【請求項2】 砲軸高低装置(6)が、前記支持ピン
    (12)を中心とする円弧状をなして歯部(11a)が
    形成され、上部架台(4)に固設される高低用ラック
    (11)と、耳軸アーム(10)に回転自在に支持さ
    れ、高低用ラック(11)の歯部(11a)に噛合する
    ピニオン(19)とを有し、ピニオン(19)を回転駆
    動することにより、耳軸アーム(10)が上部架台
    (4)に対して揺動することを特徴とする請求項1の砲
    軸高低装置付き火砲。
  3. 【請求項3】 砲軸高低装置(6)が、上部架台(4)
    に前後方向に延在させて設けられるガイド部材(21)
    と、一端部が耳軸アーム(10)に支持軸(13)によ
    つて揺動自在に支持され、他端部がガイド部材(21)
    に移動自在に支持される高低アーム(20)とを有し、
    高低アーム(20)の他端部をガイド部材(21)に沿
    つて移動させることにより、耳軸アーム(10)が上部
    架台(4)に対して揺動することを特徴とする請求項1
    の砲軸高低装置付き火砲。
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KR20210080983A (ko) * 2019-12-23 2021-07-01 현대위아 주식회사 박격포
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