JPH11132066A - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

火花点火式内燃機関

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JPH11132066A
JPH11132066A JP29656797A JP29656797A JPH11132066A JP H11132066 A JPH11132066 A JP H11132066A JP 29656797 A JP29656797 A JP 29656797A JP 29656797 A JP29656797 A JP 29656797A JP H11132066 A JPH11132066 A JP H11132066A
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4サイクル型の火花点火式内燃機関で自己着
火燃焼を有効に利用する。 【解決手段】 1つのシリンダ12に対して2つの排気
弁を設ける。一方の第1排気弁が排気行程(a)で開く
一方、他方の第2排気弁34が排気行程(a)及び吸気
行程(b)の両方で開くように設定する。第2排気弁3
4に対応する第2排気通路26の途中に、この第2排気
通路26を開閉する制御弁46を設ける。部分負荷時に
は制御弁46を開作動し、吸気行程(b)で第2排気通
路26から排気Qを燃焼室18内へ導入する。燃焼室1
8を圧縮した際、燃焼室18内の排気Qから混合気Pへ
自己着火が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用ガ
ソリンエンジンのような4サイクル型の火花点火式内燃
機関に関する。
【0002】
【従来の技術】2サイクル型の火花点火式内燃機関の分
野では、部分負荷時における燃焼不安定を解消するとと
もに、HC(炭化水素)排出量の低減を図るために、燃
焼室内における自己着火燃焼を積極的に利用した技術が
提案されている。例えば、1994年7月1日発行のH
ONDA R&D Technical Review
には、低負荷時に排気通路の一部を遮断することによっ
て、シリンダ内の残留ガス濃度を高めて、圧縮行程開始
時のシリンダ内圧を高め、自己着火の燃焼時期を制御す
る例が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、4サイクル
型の火花点火式内燃機関において、上述したような自己
着火燃焼を積極的に利用した従来例はない。仮に4サイ
クル型の火花点火式内燃機関で、上記2サイクル型の場
合と同様、部分負荷時に排気通路の一部を閉じたとして
も、排気行程では排気通路から強制的に排気が行われる
ため、燃焼室内に十分な量の排気を残留しておくことは
できない。このため、その後の圧縮行程初期において筒
内温度圧力を十分に高めることができず、良好な自己着
火燃焼を実現することはできない。
【0004】この発明は、4サイクル型の火花点火式内
燃機関で、自己着火燃焼を積極的に利用し、かつ、この
自己着火燃焼と均質燃焼とを効果的に両立させることを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1の発明
は、シリンダの燃焼室に、この燃焼室に開口する吸気通
路との間を開閉する吸気弁と、同じく燃焼室に開口する
排気通路との間を開閉する排気弁とが設けられるととも
に、シリンダ略中央に火花点火プラグを有する火花点火
式内燃機関において、上記排気弁を1つのシリンダに対
して2つ以上設け、一方の第1排気弁が排気行程で開く
一方、他方の第2排気弁が排気行程及び吸気行程の両方
で開くように設定し、かつ、第1排気弁に対応する第1
排気通路と第2排気弁に対応する第2排気通路とを互い
に独立して設けるとともに、上記第2排気通路の途中
に、この第2排気通路を開閉する開閉手段を設けたこと
を特徴としている。
【0006】上記開閉手段は、例えば請求項2の発明の
ように、部分負荷時に開かれ、全負荷時に閉じられる制
御弁である。
【0007】例えば部分負荷時には、開閉手段により第
2排気通路を開状態にする。この場合、吸気行程の燃焼
室には、吸気通路から新気(混合気)が導入されるとと
もに、第2排気弁により開かれた第2排気通路から排気
が適宜に導入される。従って、燃焼室が圧縮された際
に、排気側から混合気側への自己着火が行われ、自己着
火燃焼が実現される。
【0008】ここで燃焼室は、好ましくは請求項3の発
明のように、吸気通路が開口する側と排気通路が開口す
る側とが略対称形に形成された、いわゆるクロスフロー
形式とする。この場合、吸気行程の際に、吸気通路から
導入される混合気と排気通路から導入される排気とが燃
焼室内で適宜に成層化され、混合気と排気との界面にお
いて、更に良好に自己着火が行われる。
【0009】一方、全負荷時のように均質燃焼を行う際
には、開閉手段により第2排気通路を閉状態にすればよ
い。この場合、全行程を通じて第2排気通路が遮断され
るから、上述したように吸気行程で第2排気通路から燃
焼室へ残留排気が導入されることはなく、十分に良好な
出力を確保できる。
【0010】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自己着
火燃焼を積極的に利用することにより、部分負荷時等に
安定した燃焼を得ることができる。また、全負荷時等に
は第2排気通路を閉作動することで、出力性能の低下を
抑制できる。つまり、部分負荷時等の自己着火燃焼と全
負荷時等の均質燃焼とを非常に高いレベルで両立でき
る。
【0011】さらに、部分負荷時にスロットル弁を利用
しなくても新気の量を抑制できることから、ポンピング
ロスの低減が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を火花点火式内燃機
関である4サイクル型の自動車用ガソリンエンジンに適
用した実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0013】図1〜3に示すように、シリンダブロック
10には、複数のシリンダ12が直列に配置されてお
り、その上面を覆うように、シリンダヘッド14が固定
されている。シリンダ12内には、ピストン16が摺動
可能に嵌合しているとともに、シリンダヘッド14の下
面とピストン16上面との間に、いわゆるペントルーフ
型の燃焼室18が形成されている。燃焼室18の一方の
傾斜面18aには第1吸気通路20及び第2吸気通路2
2が開口しており、他方の傾斜面18bに第1排気通路
24及び第2排気通路26が開口している。
【0014】また、燃焼室18には、第1,第2吸気通
路20,22との間をそれぞれ開閉する第1吸気弁28
及び第2吸気弁30と、第1,第2排気通路24,26
との間をそれぞれ開閉する第1排気弁32及び第2排気
弁34が設けられ、これら吸気弁28,30及び排気弁
32,34によって囲まれたシリンダ12の略中心位置
に、点火プラグ36が配置されている。吸気通路20,
22は、上流側で互いに合流しており、その合流部38
に、電磁式の燃料噴射弁40が設けられている。
【0015】第1,第2排気通路24,26は、それぞ
れシリンダヘッド14内部に穿設された一対の排気ポー
トからシリンダヘッド14に取り付けられる第1排気管
42及び第2排気管44の内部にわたって互いに独立し
て延びている。そして、第2排気管44の途中には、第
2排気通路26を開閉するバタフライバルブ型の制御弁
46が介装されている。この制御弁46は、シャフト4
8を介して図示せぬ駆動機構によって機関運転条件に応
じて開閉制御される。
【0016】図4は、吸気弁28,30及び排気弁3
2,34のバルブリフト特性を示している。これらの吸
気弁28,30及び排気弁32,34は、それぞれ機関
のクランクシャフトと同期して回転するカムのプロフィ
ールに応じて開閉作動する。
【0017】各吸気弁28,30及び排気弁32,34
の開閉動作を図1,2を参照して説明すると、図4
(イ)に示す第1排気弁32は、排気行程(a)で開作
動し、その他の吸気行程(b),圧縮行程(c)及び膨
張行程(d)では閉状態に制御されている。
【0018】一方、図4(ロ)に示す第2排気弁34
は、排気行程(a)及び吸気行程(b)の両方で開作動
し、圧縮行程(c)及び膨張行程(d)では閉状態に制
御される。つまり第2排気弁34は、通常の第1排気弁
32とともに排気行程(a)で開作動するとともに、吸
気弁28,30とともに吸気行程(b)で開作動し、排
気行程(a)から吸気行程(b)に跨って開状態に保持
されることとなる。
【0019】また、吸気弁28,30は、図4(ハ)に
示すように、吸気行程(b)で開作動し、その他の排気
行程(a),圧縮行程(c)及び膨張行程(d)では閉
状態に制御される。
【0020】つまり、吸気行程(b)では、両吸気弁2
8,30と第2排気弁34とが同期して開作動する。
【0021】例えば部分負荷時には、図1に示すよう
に、制御弁46は開状態に制御され、自己着火燃焼が行
われる。
【0022】詳述すると、排気行程(a)では、両方の
排気通路24,26が開作動し、ピストン16の上昇に
伴って燃焼室18内の残留ガスが両排気通路24,26
を通って排出される。
【0023】続く吸気行程(b)では、上述したように
吸気弁28,30及び第2排気弁34が共に開作動す
る。従って燃焼室18には、ピストン16の下降に伴っ
て新気(混合気)Pが吸気通路20,22側から導入さ
れると同時に、第2排気通路26内に残留する排気Qが
導入される。ここで、燃焼室18は、いわゆるクロスフ
ロー形式となっており、吸気通路20,22が開口する
側と排気通路24,26が開口する側とが略対称形に形
成され、かつ、ピストン16の上面が略平面に形成され
ているため、吸気通路20,22から導入される混合気
Pがそのまま吸気通路側に残留し、第2排気通路26か
ら導入される排気Qがそのまま排気通路側に残留する。
従って、燃焼室18内は、混合気Pと排気Qとが成層化
した状態となる。なお、この吸気行程(b)では、第1
排気弁32(図3)は閉状態となっており、第1排気通
路24内に残留する排気が燃焼室18へ逆流することは
ない。
【0024】続く圧縮行程(c)では、燃焼室18内の
混合気Pと排気Qとが成層化した状態で圧縮される。こ
のため、燃焼室18内に残留する排気Qの温度が、断熱
圧縮の作用によって混合気Pの発火温度を越えるまで上
昇し、混合気Pと残留排気Qとの界面において、残留排
気Qから混合気Pへの自己着火が行われる。そして膨張
行程(d)では、爆発圧力によりピストン16が下死点
側へ押し下げられて、再び排気行程(a)へと戻り、上
述した動作が繰り返される。
【0025】一方、機関の全負荷時には、図2に示すよ
うに、制御弁46は全閉状態に制御され、シリンダ12
内に均質な混合気Pを形成して点火する均質燃焼が行わ
れる。詳述すると、排気行程(a)では第1排気通路2
4(図3)を通って燃焼室18内の排気ガスが排出さ
れ、吸気行程(b)では両吸気弁28,30が共に開状
態となり、両吸気通路20,22から混合気Pが燃焼室
18内に導入される。このとき、制御弁46が閉状態と
なっているから、第2排気通路26側から排気が導入さ
れることはない。続く圧縮行程(c)で圧縮された混合
気Pは点火プラグ36で着火され、膨張行程(d)では
爆発圧力によりピストン16が押し下げられる。
【0026】以上のように、本実施例に係る4ストロー
ク型の火花点火式エンジンでは、部分負荷時における吸
気行程(b)の際に、第2排気通路26に残留する排気
Qが燃焼室18へ導入されるため、燃焼室18内で排気
Q側から混合気Pへの自己着火が可能となり、良好な自
己着火燃焼が実現される。この結果、従来のように吸気
通路の途中に設けられたスロットル弁によって、部分負
荷時に吸入される新気の量を制限する必要がないため、
吸入負圧に起因するポンピングロスの低減が可能とな
る。
【0027】また、全負荷時等においては、制御弁46
を閉じて第2排気通路26を遮断することにより、上述
したように吸気行程(b)で排気Qが第2排気通路26
から燃焼室18へ導入されることはなく、十分に良好な
出力を得ることができる。
【0028】つまり本実施例では、部分負荷時における
自己着火燃焼と全負荷時における均質燃焼とを高度に両
立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の部分負荷時における各
サイクルの状態を示す断面対応図。
【図2】図1の内燃機関の全負荷時における各サイクル
の状態を示す断面対応図。
【図3】図1の内燃機関を下側から見た平面対応図。
【図4】図1の内燃機関の吸気弁及び排気弁のバルブリ
フト特性を示す特性図。
【符号の説明】
12…シリンダ 18…燃焼室 20,22…吸気通路 24…第1排気通路 26…第2排気通路 28,30…吸気弁 32…第1排気弁 34…第2排気弁 36…点火プラグ 46…制御弁(開閉手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの燃焼室に、この燃焼室に開口
    する吸気通路との間を開閉する吸気弁と、同じく燃焼室
    に開口する排気通路との間を開閉する排気弁とが設けら
    れるとともに、シリンダ略中央に火花点火プラグを有す
    る火花点火式内燃機関において、 上記排気弁を1つのシリンダに対して2つ以上設け、一
    方の第1排気弁が排気行程で開く一方、他方の第2排気
    弁が排気行程及び吸気行程の両方で開くように設定し、 かつ、第1排気弁に対応する第1排気通路と第2排気弁
    に対応する第2排気通路とを互いに独立して設けるとと
    もに、上記第2排気通路の途中に、この第2排気通路を
    開閉する開閉手段を設けたことを特徴とする火花点火式
    内燃機関。
  2. 【請求項2】 上記開閉手段は、部分負荷時に開かれ、
    全負荷時に閉じられる制御弁であることを特徴とする請
    求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  3. 【請求項3】 上記燃焼室は、上記吸気通路が開口する
    側と排気通路が開口する側とが略対称形に形成されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の火花点火式内燃
    機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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