JPH1113166A - 耐火断熱パネル - Google Patents

耐火断熱パネル

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JPH1113166A
JPH1113166A JP9183147A JP18314797A JPH1113166A JP H1113166 A JPH1113166 A JP H1113166A JP 9183147 A JP9183147 A JP 9183147A JP 18314797 A JP18314797 A JP 18314797A JP H1113166 A JPH1113166 A JP H1113166A
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顕 井上
Yuji Yokoo
祐次 横尾
Emi Matano
絵美 俣野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽量且つ高強度で断熱性及び耐火性に優れた
耐火断熱パネルを提供する。 【解決手段】 樹脂発泡体が、分子中に2個以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂と、リン酸、ポリリン酸及
びフェニルホスホン酸から選ばれる少なくとも1種のリ
ン酸類、或いは、このリン酸類並びにリン原子に結合し
た水酸基を有するリン酸塩及びリン酸エステルから選ば
れる少なくとも1種のリン酸化合物の混合物と、発泡剤
と、整泡剤とよりなる組成物を、前記エポキシ樹脂のエ
ポキシ基の数に対する前記リン酸類の水酸基の数の比、
或いは、リン酸類並びにリン酸化合物の水酸基の合計数
の比が0.4〜1.0となる使用量において反応させて
なる樹脂骨格を有し、更に、金属水酸化物及び酸化金属
水和物の中から選ばれる少なくとも1種の難燃剤を、前
記エポキシ樹脂100重量部に対して10〜300重量
部を含むものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量且つ高強度で
断熱性及び耐火性に優れていて、特に建築物又は構築物
の外壁及びプレハブ冷凍冷蔵倉庫等に使用して好適な耐
火断熱パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】オフィスビルディングや公共施設等の建
築物又は構築物の外壁に用いられるパネルについては、
建築基準法上、建物の大きさ、用途や防火地域であるか
等により、防火構造又は耐火構造とするように規定され
ており、JIS A 1304の耐火試験或いは建設省
告示第1675号の耐火試験に合格した耐火パネルであ
ることが要求されている。
【0003】従来、このような耐火試験において、耐火
1時間の試験に合格できるパネルとしては、主として、
軽量気泡コンクリート(以下ALCという。)を用いた
パネル或いはALC、硅酸カルシウム、石綿パーライト
板等を石綿スレート板で挟んだサンドイッチパネル等が
知られていた。
【0004】しかしながら、ALC板や石綿スレート板
の比重は高く、板厚も厚く、従って専用サッシ等を必要
とし、輸送コストがかかるだけでなく、施工時において
も人手がかかり、クレーン等の使用により施工コストも
高くなるという問題があった。
【0005】この問題を解決するために、耐火性を有す
る軽量パネルに関する提案がいくつかなされていて、例
えば特開平1−268944号公報には、無機充填材を
含有する塩化ビニル系樹脂又は塩素化塩化ビニル系樹脂
を主成分とする発泡体からなる準不燃断熱芯材と、該準
不燃断熱芯材の外面側にあって無機繊維補強材により補
強されたセメント又はモルタルを主とした表皮材と、前
記準不燃断熱芯材の内面側にあって、準不燃材料又はそ
れと同等以上の不燃性を有する板材とで構成される耐火
性パネルが開示されており、更に、これに類する耐火パ
ネルが、特開平2−266041号公報や特開平4−3
53140号公報にも開示されている。
【0006】又、特開平2−273230号公報には、
表裏面材となる金属板間に芯材として無機軽量骨材を細
密充填したサンドイッチパネルにおいて、前記表裏面材
の内側に、尿素樹脂プレポリマーとメラミン樹脂プレポ
リマーとの混合液に、Na、P、Al、Si、Zn、C
r、Mg、Fe等の粉末を含有させた混合液の薄層を設
け、前記芯材は、ポリイソシアヌレート樹脂発泡体、フ
ェノール樹脂発泡体のいずれかでバインドされ、且つ、
各骨材間の空隙に上記樹脂発泡体を充填してこれら構成
材を一体に形成したことを特徴とする耐火複合パネルが
開示されており、これに類する耐火複合パネルは、特開
平2−273232号公報にも開示されている。
【0007】更に、特開平5−77348号公報には、
不燃基材と、芯材となるレゾール型のフェノール樹脂発
泡体間に分離層を介在させた複合板において、上記分離
層を耐熱性のある合成繊維からなる厚さ0.1mm以上
の不織布で形成し、該不織布と不燃基材間に水と反応す
る成分の接着層を介在させ、且つ、不織布に接着剤を含
浸させて一体化し、前記不織布のフェノール樹脂発泡体
との一体化は、フェノール樹脂発泡体形成時の自己接着
性とその含浸により固着したことを特徴とする複合板が
開示されており、これに類するサンドイッチ板は、特開
平5−96675号公報にも開示されている。
【0008】更に又、特開平7−1631号公報では、
面材間に、レゾール型のフェノール樹脂発泡体に水酸化
アルミニウム、ポリリン酸アンモニウム、グラファイ
ト、珪酸カルシウム或いは炭酸カルシウム等の無機材が
混入されて発泡硬化された芯材が、一体に形成されてい
ることを特徴とする耐火複合板が開示されており、これ
に類する耐火複合板が、特開平7−1632号公報、特
開平7−1633号公報、特開平7−1637号公報に
も開示されている。
【0009】このように、従来の耐火性を有する軽量複
合パネルは、フェノール樹脂発泡体、塩化ビニル系樹脂
発泡体、ポリイソシアヌレート樹脂発泡体等の難燃であ
るか自己消火性を有する樹脂発泡体を芯材として用い、
更に、無機充填材を樹脂発泡体中に混入したり、或いは
不燃性の表皮材を用いてなるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェノ
ール樹脂発泡体は難燃ではあるものの、脆砕性が高く、
表皮材との接着性に欠け、施工後の剥離が問題となる場
合があり、これは、フェノール樹脂発泡体の発泡硬化時
に発生する水が、発泡体組織を荒すのが原因であると考
えられ、これを解決するために、例えば特開平5−77
348号公報には、表皮材とフェノール樹脂発泡体との
間に耐熱性のある繊維からなる不織布を設けると共に、
硬化時に発生する水を放散させる機能をこれに付与し、
更に、接着剤を用いて、表皮材、分離層である不織布、
フェノール樹脂発泡体の接着性を向上させる方法が記載
されている。
【0011】このようにフェノール樹脂発泡体をパネル
の芯材として用いる場合は、表皮材と芯材との間の接着
性を向上させるための加工を施した方が好ましいが、そ
の反面、作業工程が煩雑になり、経済性の問題が生じる
場合がある。
【0012】又、レゾール型のフェノール樹脂は、p−
トルエンスルホン酸等の有機酸を硬化触媒とするが、発
泡体中に酸が残存するので、接触する金属の腐食や木材
の変色を引き起こすという難点があり、従って、従来技
術(例えば、特開昭58−120644号公報参照)に
示されているように、残存する有機酸とエポキシ樹脂と
を反応させて捕集し、残存する酸の他材料への影響を防
止し、発泡体を改質すること必要となる。
【0013】しかし、エポキシ樹脂はフェノール樹脂と
比較して難燃性や低発煙性に劣っているので、発泡体の
難燃性を保持するために、改質の際のエポキシ樹脂の添
加量が制限され、その結果として有機酸の捕集が不十分
となり、残存する酸の他材料への影響が防止しきれない
場合があるという問題を有していた。
【0014】更に、塩化ビニル系樹脂発泡体を芯材とし
て用いても、先に発泡体を成形した後、表皮材と接着さ
せる工程が必要となり、上記フェノール樹脂発泡体と同
様に、作業工程の煩雑化、経済性の問題が生じる場合が
ある。
【0015】一方、芯材としての強度、表皮材との接着
性を考えると、ポリウレタン樹脂発泡体或いはポリイソ
シアヌレート樹脂発泡体が好ましいが、これらはフェノ
ール樹脂発泡体と比較して耐火性能が劣り、このため、
水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニウム、グラフ
ァイト等の難燃材を添加するにしても、上記の耐火性能
を満たすためには、かなりの量の添加を必要とするた
め、発泡体が所定の寸法まで発泡しなかったり、発泡体
中のセルが破壊され、断熱性や表皮材との接着性が低下
するという問題がある。
【0016】本発明は上記のような従来技術が有してい
た問題点を解消し、軽量且つ高強度で断熱性及び耐火性
に優れていて、特に建築物又は構築物の外壁及びプレハ
ブ冷凍冷蔵倉庫等に使用して好適な耐火断熱パネルを提
供することを目的としてなされた。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用した耐火断熱パネルの構成は、樹脂発泡
体からなる芯材の表面を表皮材で被覆してなる耐火断熱
パネルにおいて、前記樹脂発泡体が、分子中に2個以上
のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と、リン酸、ポリリ
ン酸及びフェニルホスホン酸から選ばれる少なくとも1
種のリン酸類と、発泡剤と、整泡剤とよりなる組成物
を、前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する前記リ
ン酸類の水酸基の数の比が0.4〜1.0となる使用量
において反応させてなる樹脂骨格を有し、更に、金属水
酸化物及び酸化金属水和物の中から選ばれる少なくとも
1種の難燃剤を、前記エポキシ樹脂100重量部に対し
て10〜300重量部を含むものであることを特徴とす
るものである。
【0018】又、同じく上記目的を達成するために本発
明が採用した耐火断熱パネルの構成は、樹脂発泡体から
なる芯材の表面を表皮材で被覆してなる耐火断熱パネル
において、前記樹脂発泡体が、分子中に2個以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂と、リン酸、ポリリン酸及
びフェニルホスホン酸から選ばれる少なくとも1種のリ
ン酸類並びにリン原子に結合した水酸基を有するリン酸
塩及びリン酸エステルから選ばれる少なくとも1種のリ
ン酸化合物の混合物と、発泡剤と、整泡剤とよりなる組
成物を、前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する前
記リン酸類並びにリン酸化合物の水酸基の合計数の比が
0.4〜1.0となる使用量において反応させてなる樹
脂骨格を有し、更に、金属水酸化物及び酸化金属水和物
の中から選ばれる少なくとも1種の難燃剤を、前記エポ
キシ樹脂100重量部に対して10〜300重量部を含
むものであることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の態様】以下、本発明について具体例を挙
げて詳細に説明する。
【0020】本発明における樹脂発泡体を製造するため
のエポキシ樹脂とは、分子中に2個以上のエポキシ基を
有する化合物であり、エポキシ樹脂用硬化剤と反応して
硬化することができる化合物をいい、この化合物はエポ
キシ樹脂の主剤、或いは、ポリエポキシド等とも呼ばれ
ている化合物である。
【0021】上記エポキシ樹脂としては、エポキシ基と
してグリシジル基を有する化合物が好ましく、特にグリ
シジルエーテル系エポキシ樹脂が好ましいが、これに限
定されるものではなく、例えば環式脂肪族系エポキシ樹
脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、複素環式脂肪
族系エポキシ樹脂、線状脂肪族系エポキシ樹脂等(これ
らエポキシ樹脂はオリゴマー状のものであってもよい)
を使用することもでき、又、このエポキシ樹脂は、それ
らのうちの1種類を選択してもよく、2種類以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0022】上記エポキシ樹脂としては、難燃剤との混
合のし易さ及び発泡時の流動性の点で、特に常温で液状
のものが好ましく、このようなものとしては、例えば、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル系エポキシ
樹脂、レゾルシンジグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル系エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラックポリグリシジルエー
テル系エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル系エポキシ
樹脂;へキサヒドロフタル酸グリシジルエステル系エポ
キシ樹脂やダイマー酸グリシジルエステル系エポキシ樹
脂等のグリシジルエステル系エポキシ樹脂;3,4−エ
ポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレ
ートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキ
シレート等の環式脂肪族系エポキシ樹脂を挙げることが
できる。
【0023】又、本発明における樹脂発泡体を製造する
ためのリン酸類とは、リン酸、ポリリン酸及びフェニル
ホスホン酸から選ばれる少なくとも1種からなり、この
リン酸類は、上記エポキシ樹脂と反応して樹脂発泡体の
骨格を形成すると同時に、樹脂発泡体に難燃性を与える
成分でもある。
【0024】上記リン酸類の内、リン酸としては特に制
限はなく、例えば工業用として入手可能な濃度が75
%、85%、89%のもののいずれでもよい。
【0025】ポリリン酸についても、P25の含有量の
違いにより各種のグレードのものが市販されているが、
特に制限なく使用することができ、フェニルホスホン酸
についても同様に制限はない。
【0026】このリン酸類としては、リン酸、ポリリン
酸又はフェニルホスホン酸の少なくとも1種類を使用す
ればよいが、2種類以上を使用することもできる。尚、
上記の内のフェニルホスホン酸は固体であるので、発泡
硬化時に流動しやすくするために、液体であるリン酸や
ポリリン酸と併用することが好ましい。
【0027】上記リン酸類は、エポキシ樹脂のエポキシ
基と反応して当該エポキシ樹脂の分子骨格中に取り込ま
れると考えられ、そのために、リン酸類の使用量を適切
な量にコントロールすることにより、得られる発泡体中
にリン酸類が遊離酸として残存しないようにすることが
できる。従って、そのようにコントロールすることによ
り、本発明の耐火断熱パネルの芯材として用いるエポキ
シ樹脂発泡体を金属や木材等の他材料と接着させた場合
でも、例えば金属に対する腐食や木材に対する変色を防
止するための中和剤を必要としない。
【0028】一方で、リン酸類はエポキシ樹脂のエポキ
シ基と急速に反応するために、後述するように両者は単
に混合されることにより反応して発泡体を形成すること
ができる。しかし、場合によってはエポキシ基との急速
な反応による発熱量が大きくなりすぎ、発泡剤の種類に
よっては発泡(気化)が一気に起こるため、緻密な発泡
体ができなくなるおそれがある。このようなおそれがあ
る場合には、反応を制御して発熱量を抑えるために、リ
ン酸類と共に、リン原子に結合した水酸基を有するリン
酸塩及びリン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の
リン酸化合物(以下、単にリン酸化合物という場合があ
る)を併用することが好ましい。
【0029】本発明では、上記リン酸化合物を併用する
ことにより、エポキシ基との反応を制御して発熱量を抑
え、良好な発泡体の製造を可能とするが、これらはリン
を有することにより樹脂発泡体に難燃性を与える成分で
もあるため、前記リン酸類に対して比較的多量に使用し
ても、得られる樹脂発泡体の難燃性を低下させるおそれ
は少ない。
【0030】尚、上記リン酸化合物において、リン原子
に結合した水酸基は、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応
するために少なくとも1個必要であり、又、このリン酸
化合物としてリン酸塩又はリン酸エステルの少なくとも
1種を使用すればよいが、2種以上を使用することもで
きる。
【0031】上記リン酸塩としては、例えば、リン酸二
水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸
二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二
水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カ
ルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素アル
ミニウム、リン酸水素二アルミニウム等を挙げることが
できる。又、上記リン酸エステルとしては、例えば、モ
ノメチルホスフェート、ジメチルホスフェート、モノエ
チルホスフェート、ジエチルホスフェート、モノプロピ
ルホスフェート、モノイソプロピルホスフェート、モノ
ブチルホスフェート、モノラウリルホスフェート、モノ
ステアリルホスフェート、モノ−2−エチルヘキシルホ
スフェート、モノイソデシルホスフェート等を挙げるこ
とができる。
【0032】本発明において、上記リン酸類は、リン酸
類の水酸基の数の、エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対
する比が0.4〜1.0となる量を使用するものであ
り、リン酸類の使用量が上記の比で0.4未満となる場
合には、エポキシ樹脂との反応で発生する反応熱が少な
く、発泡剤の発泡(気化)が不十分となり、所望の発泡
倍率の発泡体を得ることが困難となる。又、リン酸類の
使用量が上記の比で1.0を超える場合には、リン酸類
が余剰となる場合が多くなり、発泡体中に遊離酸として
残存する割合が高くなり、この場合、発泡体の発泡状態
が悪くなると共に、発泡体が金属や木材に接触するとそ
れらの腐食や変色のおそれが大きくなる。
【0033】又、上記リン酸類の使用量は発泡体の用
途、製造方法、製造条件等によって更に適切な量に調整
することが好ましく、発泡時の作業性、発泡体の機械的
強度や断熱性の均一性からは、上記の比が0.4〜0.
8となる量を使用することがより好ましい。
【0034】又、上記リン酸化合物を併用する場合も、
リン酸類とリン酸化合物との合計量は、リン酸類並びに
リン酸化合物の水酸基の数の合計数の、エポキシ樹脂の
エポキシ基の数に対する比が0.4〜1.0となる量と
する。
【0035】リン酸化合物のリン酸類に対する使用量
は、上記と同様に発泡体の用途、製造方法、製造条件等
によって選択することができ、例えば、適切な発熱量と
なるように或いは適切な発泡硬化時間となるように、適
宜に調整することができる。特に限定されるものではな
いが、リン酸類とリン酸化合物との合計量に対するリン
酸類の割合は40重量%以上が好ましく、リン酸類の量
が少な過ぎる場合はエポキシ樹脂との反応性が不十分と
なるおそれが生じてしまう。
【0036】又、固体のリン酸化合物を使用する場合に
は、発泡硬化時に流動しやすくするために、液体である
リン酸やポリリン酸と組み合わせて使用することが好ま
しい。
【0037】尚、本発明において、リン酸類の水酸基の
数の、上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する比と
は、リン酸類の水酸基の数をエポキシ樹脂のエポキシ基
の数で除した値を意味し、又、エポキシ樹脂のエポキシ
基の数とは、エポキシ樹脂の使用量をエポキシ樹脂のエ
ポキシ当量で除した値であり、二種以上のエポキシ樹脂
を使用する場合には、それぞれのエポキシ樹脂の使用量
をそれぞれのエポキシ樹脂のエポキシ当量で除した値の
合計値を意味しており、更に、リン酸類の水酸基の数と
は、リン酸類の使用量をリン酸類の水酸基当量で除した
値であり、二種以上のリン酸類を使用する場合には、そ
れぞれのリン酸類の使用量をそれぞれのリン酸類の水酸
基当量で除した値の合計値であり、リン酸類並びにリン
酸化合物を併用する場合も同様である。
【0038】ここで、エポキシ当量とはエポキシ樹脂の
平均分子量を一分子あたりのエポキシ基の数で除した値
であり、水酸基当量とはリン酸類並びにリン酸化合物の
式量をリン原子に結合した水酸基の数で除した値であ
る。
【0039】又、本発明で使用する難燃剤としては、例
えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化
ジルコニウム、水酸化セリウム、水酸化マグネシウム等
の金属水酸化物、及び、アルミン酸カルシウム、ケイ酸
カルシウム、ケイ酸亜鉛或いはモンモリロナイト、ハイ
ジライト、ウォラストナイト、ウィレマナイト、ヘクト
ライト、サポナイト、タルク、パイロフィライト、バー
ミキュライト、マイカ、ドーソナイト等の粘土鉱物も含
めた酸化金属水和物から選ばれる少なくとも一種を挙げ
ることができるが、これらの中では、吸熱効果が大きい
ことから水酸化アルミニウムを用いることが好ましい。
【0040】本発明において、上記難燃剤は、エポキシ
樹脂100重量部に対して10〜300重量部の範囲で
使用するのであるが、得られる発泡体の成形性、難燃
性、耐火性及び機械的強度のバランスの面からは、30
〜250重量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0041】尚、上記難燃剤の使用量が10重量部未満
であると、発泡体の難燃性や耐火性を向上させることが
できず、逆に使用量が300重量部を超えると、発泡時
の混合物の流動性が低下して所定形状の発泡体を得るこ
とができないばかりか、発泡体の密度が大きくなって重
量が増加し、使用量の割には発泡体の難燃性や耐火性を
向上させることができず、かえって発泡体のセルを破壊
することによる断熱性能の低下、脆化や表皮材への接着
不良を引き起こしてしまう。
【0042】更に、上記難燃剤は、平均粒子径が1〜3
00μmのものであることが好ましく、樹脂への混練の
し易さ及び発泡体中への均一な分散の点からは、5〜1
00μmのものであることが更に好ましい。
【0043】尚、上記難燃剤の平均粒子径が1μm未満
であると、嵩が高くなって取扱い性や樹脂への混練のし
易さに劣る場合があり、又、発泡時の流動性に欠けると
いう問題が生じることもある。一方、平均粒子径が30
0μmを超えると、発泡体のセルの形成が阻害され、独
立気泡率が減少して熱伝導率が上昇し断熱性が低下する
場合がある(本発明における上記平均粒子径とは、沈降
天秤法或いは乾式篩分析によって測定されたD50の値
(累積分布の50%値)を意味する。)。
【0044】又、上記難燃剤は、後述するエポキシ樹脂
発泡体の製造において、その一部はエポキシ樹脂発泡体
の樹脂骨格に取り込まれ、残部がエポキシ樹脂発泡体の
中に分散しているものと考えられる。
【0045】又、本発明における樹脂発泡体を製造する
ための発泡剤としては、ハロゲン化炭化水素類や炭化水
素類等の公知のものを挙げることができ、中でも、沸点
が0〜100℃のハロゲン化炭化水素類が好ましく、特
に常温で液体のハロゲン化炭化水素類が好ましい。これ
ら発泡剤は、単独で或いは二種以上の混合物として使用
することができる。
【0046】上記ハロゲン化炭化水素類としては、例え
ば、塩化メチレン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化
水素類;2,2−ジクロロ−1,1,1−トリフルオロ
エタン(HCFC123)、1,1−ジクロロ−1一フ
ルオロエタン(HCFC141b)、1,1−ジクロロ
−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(HC
FC225ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,
2,3−ペンタンフルオロプロパン(HCFC225c
b)等の塩素化フッ素化炭化水素類;1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC236e
a)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン
(HFC245fa)等のフッ素化炭化水素類等を挙げ
ることができる。
【0047】尚、ペンタン、シクロヘキサン等の炭化水
素類、或いは、石油エーテル、イソプロピルエーテル等
のエーテル類等も発泡剤として使用することができる
が、発泡体の耐火性を考慮すると、本発明においては上
記のような引火性を有する発泡剤を用いることは好まし
くない。
【0048】本発明において、上記発泡剤は、エポキシ
樹脂100重量部に対して1〜50重量部の範囲で使用
することが好ましく、この量が1重量部未満であると発
泡が不十分となり、50重量部を超えると連続気泡が増
えて独立気泡率が低下し、発泡体の剛性や断熱性が低下
してしまう。
【0049】更に、上記発泡剤の使用量の増減により発
泡体の発泡倍率や密度が変化するので、発泡体の用途等
に応じて要求される発泡体密度になるように、発泡剤の
量を調整することが好ましい。
【0050】又、本発明における樹脂発泡体を製造する
ための整泡剤としては、例えばポリウレタン樹脂発泡体
やフェノール樹脂発泡体等の各種樹脂発泡体の製造に用
いられている公知のものを挙げることができる。
【0051】上記整泡剤としては界面活性剤が好まし
く、更に、この界面活性剤としてはノニオン系界面活性
剤であることがより好ましい。又、これら整泡剤は単独
で、或いは二種類以上の組合せで使用してもよい。
【0052】上記のような整泡剤として使用できるノニ
オン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノス
テアレート、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレート等のソルビタンエステル類;ポ
リエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレン
グリコールモノオレート、ポリエチレングリコールジス
テアレート、ポリエチレングリコールジオレート等のポ
リエチレングリコールエステル類;上記以外のポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンア
ルキルエステル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ステル類やジメチルポリシロキサンポリオキシアルキレ
ン共重合体類等を挙げることができる。
【0053】本発明において、上記整泡剤は、エポキシ
樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部、よ
り好ましくは0.5〜5重量部の範囲で使用することが
望ましく、この量が0.01重量部未満であると、発泡
後の気泡の大きさや分布を均一化する効果に欠け、10
重量部を超えると、可塑剤として作用して発泡体の剛性
を低下させてしまう。
【0054】本発明におけるエポキシ樹脂発泡体を製造
する際には、上記の難燃剤以外に、発泡硬化時の流動性
等の調整や経済的効果のために、充填材や顔料等を使用
してもよく、これらは、定法に従ってエポキシ樹脂等に
混合して使用することができる。
【0055】エポキシ樹脂とリン酸類その他を含む組成
物は、通常、常温下で反応するので、本発明の耐火断熱
パネルの芯材として用いるエポキシ樹脂発泡体の製造方
法では、エポキシ樹脂と、リン酸類或いはリン酸類とリ
ン酸化合物との混合物(以下、単にリン酸類等というこ
とがある)とを常温下で混合して反応性の組成物とする
ことが好ましいが、エポキシ樹脂が高粘度の液体である
場合等では、エポキシ樹脂とリン酸類等との混合を加温
下で行うこともできる。
【0056】上記難燃剤、発泡剤及び整泡剤は、上記両
者の混合の際、同時にこれらと混合することができる
が、上記両者の少なくとも一方に、難燃剤、発泡剤及び
整泡剤を前もって混合しておくこともでき、前もって混
合しておく場合は、混合の容易さからエポキシ樹脂を含
む成分に混合して予備混合物としておき、この予備混合
物とリン酸類等を含む成分とを混合して反応性の組成物
とすることが好ましい。
【0057】特に、前記難燃剤は粉体であるため、発泡
時の混合物の流動性及び発泡体中への分散を良好にする
ため、前もってエポキシ樹脂を含む成分に混合しておく
ことが好ましく、これらの混合は、ニーダ−、ミキシン
グロール、ヘンシェルミキサー等を用いて行うことがで
きる。
【0058】エポキシ樹脂、リン酸類等、難燃剤、発泡
剤及び整泡剤を含む反応性の組成物は、常温下で反応を
開始することができ、発熱を伴いながら反応が進行する
と共に発泡剤の気化により発泡し、反応硬化してエポキ
シ樹脂発泡体となるのであり、このような成分を混合し
て組成物を吐出〜射出する装置としては、ポリウレタン
樹脂発泡体等の製造に通常用いられているような多成分
混合発泡機と呼ばれている混合装置を使用するのが好適
である。
【0059】本発明の耐火断熱パネルでは、表皮材とし
て、金属板、無機質ボード等を用いることができ、表皮
材として用いることのできる金属板としては、鋼板、ア
ルミニウム板等を例示することができる。この金属板
は、外観向上や腐食防止等のために、塗装又は表面処理
を施してあってもよい。又、無機質ボードとしては、石
膏ボード、石綿セメント板、珪酸カルシウム板、スラグ
石膏板、ALC板等を使用することができるが、これら
の表皮材のうち、パネルの耐火性を確保し、且つ、表皮
材の厚さを薄くして軽量化を図る点から、鋼板が好まし
く使用される。
【0060】尚、樹脂発泡体を表皮材で被覆する方法と
しては、従来のポリウレタン樹脂発泡体を用いたサンド
イッチパネルの製法と同様に、2枚の表皮材の間に、エ
ポキシ樹脂、リン酸類等、難燃剤、発泡剤及び整泡剤を
含む反応性の組成物を注入し、発泡硬化と同時に、表皮
材と発泡体とを接着させる方法、及び、上記反応性組成
物を予め発泡硬化させてボード状のエポキシ樹脂発泡体
を製造しておき、後から熱硬化性接着剤或いはホットメ
ルト接着剤を用いて表皮材と接着させる方法があるが、
工程の簡略化を図るためには、前者の方法が好ましい。
【0061】本発明の耐火断熱パネルの厚さは、特に限
定されず、使用目的や建築物又は構築物の構造にあわせ
て適宜設定することが好ましい。即ち、例えばプレハブ
冷凍冷蔵倉庫に用いるならば、断熱性を重視して50〜
150mmの厚さにすることが好ましく、又、建築物又
は構築物の外壁として用いるならば、施工時の作業性を
重視して25〜100mmとするのが好ましい。尚、本
発明の耐火断熱パネルの厚さが25mmより薄い場合に
は、JIS A 1304の耐火試験の耐火1時間に合
格する性能を維持することが困難になる傾向がある。
【0062】次に、本発明の耐火断熱パネルの製造法の
一例について具体的に説明する。
【0063】まず、エポキシ樹脂100重量部に対し
て、平均粒径1〜300μmの難燃剤10〜300重量
部を撹拌しながら添加混合する。この時、平均粒子径が
比較的大きな場合に、混合物の見かけ上の粘度の上昇や
難燃剤の沈降が生じる場合があるが、これに対しては、
アンモニウム塩又はアミド系の界面活性剤を分散剤とし
て用いたり、予めステアリン酸やシランカップリング剤
により難燃剤を表面処理することよりこれらを防止する
ことが可能である。尚、上記の界面活性剤を5重量部以
下で使用する場合、或いは、表面処理した難燃剤を用い
る場合は、樹脂発泡体の発泡硬化に何ら影響を及ぼさな
いが、表面処理した難燃剤を用いるほうがより好まし
い。
【0064】次に、整泡剤0.01〜10重量部、発泡
剤1〜50重量部を混合する。このときに用いる装置と
しては、冷却塔が備えられ、更に冷却が可能な密閉式の
撹拌槽であることが好ましい。冷却塔は、気化した発泡
剤を捕集して冷却することにより液化させ、再び混合物
中に戻すために必要であり、撹拌層の冷却と併せ、撹拌
混合時に発生する熱による発泡剤の気化による損失を防
ぐために有用である。即ち、混合物の粘度、発泡剤の気
化を考慮すると、撹拌混合中の撹拌槽の温度を25〜3
0℃の範囲で制御することがより好ましいのである。
【0065】通常、エポキシ樹脂を取り扱う場合、40
〜50℃に加温し、流動性を良くして容器から撹拌槽へ
移す所作をとるが、本発明ではこれはあまり好ましくな
い。なぜならば、撹拌槽内で冷却したときに槽に近い部
分はすぐに冷却されるが、粘度が高くなって撹拌が不十
分となり、中心部は冷却されないという現象が生じ、発
泡剤を添加する際に気化する可能性があるからである。
【0066】又、エポキシ樹脂と難燃剤とを混合しやす
くするために、エポキシ樹脂と発泡剤とを先に混合し、
エポキシ樹脂の粘度を下げてから難燃剤を添加する方法
を選択してもよい。
【0067】ここで得られた混合物をX成分として多成
分混合発泡機の原料タンクに入れ、次に、樹脂発泡体の
発泡硬化時間等を調節するために、設定された所定の比
率のリン酸類とリン酸化合物との混合物をY成分として
別の原料タンクに入れる。
【0068】次に、フレーム、スペーサー、表皮材を予
め組み立て、数カ所の注入口を設けたサンドイッチパネ
ル枠を用意し、多成分混合発泡機のノズルヘッドを注入
口に挿入し、X成分とY成分とを所定の混合比で混合す
ると同時にサンドイッチパネル枠内に注入する。この
時、サンドイッチパネル枠を加温する必要はなく、逆に
加温することにより、エポキシ樹脂とリン酸類等との反
応以前に発泡剤が気化することがあり、緻密な発泡体が
得られない場合がある。
【0069】発泡硬化が終了したあと、樹脂発泡体の反
応熱を利用して、発泡硬化後の樹脂発泡体の養生を行う
ことがより好ましく、これにより、樹脂発泡体の硬化の
際に生じる歪や応力を解消することが可能となるので、
表皮材或いはフレームと樹脂発泡体との接着性は更に向
上する。
【0070】又、連続的に一方の表皮材を供給し、多成
分混合発泡機によりその表皮材の裏面にX成分とY成分
とを所定の比率で混合した反応性組成物を塗布し、その
直後に他方の表皮材を所定の間隔で供給して混合物を挟
み、二枚の表皮材の間で連続的に発泡させ、硬化終了後
にカッターで所定の寸法にカットする製法も選択するこ
とができる。
【0071】
【発明の作用】エポキシ樹脂とリン酸類等との組成物は
常温下において、急速に反応して発熱するので、この反
応熱を発泡剤の気化に利用することにより、本発明で使
用するエポキシ樹脂発泡体を、エポキシ樹脂とリン酸類
等との組成物を加熱することなしに常温で容易に素早く
硬化させることにより、製造することができる。
【0072】又、リン酸類等が反応して本発明で使用す
るエポキシ樹脂発泡体を構成する樹脂骨格中に取り込ま
れるために、リン酸類等が反応性難燃剤と同様に機能
し、難燃性の高いエポキシ樹脂発泡体を得ることができ
る。
【0073】更に、難燃剤の一部がリン酸類等と反応し
てエポキシ樹脂発泡体を構成する樹脂骨格中に取り込ま
れるために、難燃剤を取り込んだ樹脂と取り込まれずに
残った難燃剤との濡れ性が良好となり、従来の樹脂発泡
体と比較して多量の難燃剤を、セルを破壊することなく
発泡体中に分散することができる。
【0074】上記のような特徴を有するエポキシ樹脂発
泡体を耐火断熱パネルの芯材として用いることにより、
断熱性が高く、しかもエポキシ樹脂の接着性を活かし
て、表皮材との接着性の高い耐火断熱パネルを得ること
ができ、更に、難燃剤は、この耐火断熱パネルが火炎等
により高温に晒された場合に、200〜500℃付近で
脱水又は結晶水を放出することで吸熱し、耐火断熱パネ
ルの温度上昇及び反対面への伝熱を抑制することができ
る。
【0075】更に又、本発明で使用するエポキシ樹脂発
泡体を構成する樹脂骨格中に取り込まれたリン酸類等
は、上記のような高温に晒されたときには、脱水炭化促
進剤としても作用し、樹脂骨格からの水の放出を促し、
炭化したセルによる不燃の断熱層を形成するので、高温
に晒された後でも耐火断熱パネルの反対面への伝熱を抑
制することができる。
【0076】上記の作用により、本発明の断熱耐火パネ
ルは、建築構造部分の耐火構造試験(JIS A 13
04)の耐火1時間に合格する性能を備えることができ
る。
【0077】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳細に説
明する。
【0078】実施例1 エポキシ当量175g/eq、分子量約600のフェノ
ールノボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹脂
100重量部、発泡剤としての1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン15重量部、及び、整泡剤としてのジメ
チルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体3重
量部を冷却塔付き撹拌槽に入れて良く撹拌混合した後、
難燃剤としての平均粒子径30μmの水酸化アルミニウ
ム120重量部を添加して混合した。この混合物をX成
分とし、多成分混合発泡機の原料タンクに入れた。次
に、工業用89%リン酸をY成分とし、別の原料タンク
に入れた。
【0079】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ50mmのアルミニ
ウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口を
設けた1000mm×1000mm×50mmのサンド
イッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの各成
分をX:Y=100:7.1の吐出重量比で、多成分混
合発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/minの流
量で送入した。尚、これは、リン酸の水酸基の数の上記
エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する比で0.8に相
当する。この反応性組成物7500gを直ちに常温の上
記サンドイッチパネル枠内に注入口から注入して発泡さ
せた。発泡は注入後30秒で開始し、3分後に発泡硬化
が完了した。その後、自然に放置してパネルを冷却し
た。
【0080】実施例2 エポキシ当量175g/eq、分子量約600のフェノ
ールノボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹脂
100重量部、発泡剤としての1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン15重量部、及び、整泡剤としてのジメ
チルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体3重
量部を冷却塔付き撹拌槽に入れて良く撹拌混合した後、
難燃剤としての平均粒子径80μmのベントナイト12
0重量部を添加して混合した。この混合物をX成分と
し、多成分混合発泡機の原料タンクに入れた。次に、工
業用89%リン酸をY成分とし、別の原料タンクに入れ
た。
【0081】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ50mmのアルミニ
ウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口を
設けた1000mm×1000mm×50mmのサンド
イッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの各成
分をX:Y=100:7.1の吐出重量比で、多成分混
合発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/minの流
量で送入した。尚、これは、リン酸の水酸基の数の上記
エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する比で0.8に相
当する。この反応性組成物7500gを直ちに常温の上
記サンドイッチパネル枠内に注入口から注入して発泡さ
せた。発泡は注入後30秒で開始し、3分後に発泡硬化
が完了した。その後、自然に放置してパネルを冷却し
た。
【0082】実施例3 エポキシ当量180g/eqのビスフェノールAジグリ
シジルエーテル系エポキシ樹脂と、エポキシ当量175
g/eq、分子量約600のフェノールノボラックポリ
グリシジルエーテル系エポキシ樹脂とを重量比で2:3
に混合した混合樹脂100重量部、発泡剤としての1,
1−ジクロロ−2,2,3,3,3一ペンタフルオロプ
ロパン15重量部、及び、整泡剤としてのポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート2重量部を冷却塔付
き撹拌槽に入れて良く撹拌混合した後、難燃剤としての
平均粒子径10μmの水酸化アルミニウム70重量部を
添加して混合した。この混合物をX成分とし、多成分混
合発泡機の原料タンクに入れた。次に、工業用89%リ
ン酸とモノエチルホスフェートとをモル比で1:1、重
量比で0.7:1に混合したものをY成分とし、別の原
料タンクに入れた。
【0083】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ100mmのアルミ
ニウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口
を設けた1000mm×1000mm×100mmのサ
ンドイッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの
各成分をX:Y=100:14.4の吐出重量比で、多
成分混合発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/mi
nの流量で送入した。尚、これは、リン酸並びにモノエ
チルホスフェートの水酸基の数の上記エポキシ樹脂のエ
ポキシ基の数に対する比で1.0に相当する。この反応
性組成物15000gを直ちに常温の上記サンドイッチ
パネル枠内に注入口から注入して発泡させた。発泡は注
入後45秒で開始し、5分後に発泡硬化が完了した。そ
の後、自然に放置してパネルを冷却した。
【0084】比較例1 エポキシ当量175g/eq、分子量約600のフェノ
ールノボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹脂
100重量部、発泡剤としての1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン15重量部、及び、整泡剤としてのジメ
チルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体3重
量部を冷却塔付き撹拌槽に入れて良く撹拌混合した後、
難燃剤としての平均粒子径30μmの水酸化アルミニウ
ム120重量部を添加して混合した。この混合物をX成
分とし、多成分混合発泡機の原料タンクに入れた。次
に、工業用89%リン酸をY成分とし、別の原料タンク
に入れた。
【0085】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ50mmのアルミニ
ウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口を
設けた1000mm×1000mm×50mmのサンド
イッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの各成
分をX:Y=100:3.1の吐出重量比で、多成分混
合発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/minの流
量で送入した。尚、これは、リン酸の水酸基の数の上記
エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する比で0.35に
相当する。この反応性組成物7500gを直ちに常温の
上記サンドイッチパネル枠内に注入口から注入して発泡
させた。発泡は注入後30秒で開始し3分後に終了した
が、発泡体の硬化が不十分であり、表皮材の一部を押す
と容易に変形するサンドイッチパネルであった。
【0086】比較例2 エポキシ当量175g/eq、分子量約600のフェノ
ールノボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹脂
100重量部、発泡剤としての1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン15重量部、及び、整泡剤としてのジメ
チルポリシロキサンポリオキシアルキレン共重合体3重
量部を冷却塔付き撹拌槽に入れて良く撹拌混合した後、
難燃剤としての平均粒子径30μmの水酸化アルミニウ
ム350重量部を添加して混合した。この混合物をX成
分とし、多成分混合発泡機の原料タンクに入れた。次
に、工業用89%リン酸をY成分とし、別の原料タンク
に入れた。
【0087】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ50mmのアルミニ
ウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口を
設けた1000mm×1000mm×50mmのサンド
イッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの各成
分をX:Y=100:3.6の吐出重量比で、多成分混
合発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/minの流
量で送入した。尚、これは、リン酸の水酸基の数の上記
エポキシ樹脂のエポキシ基の数に対する比で0.8に相
当する。この反応性組成物7500gを直ちに常温の上
記サンドイッチパネル枠内に注入口から注入して発泡さ
せた。発泡は注入後30秒で開始したが、所定の寸法ま
で発泡せず、枠内に空隙が存在するサンドイッチパネル
が得られた。
【0088】比較例3 レゾール型フェノール樹脂100重量部、発泡剤として
の1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン20重量部、
及び、整泡剤としてのポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレート2重量部を冷却塔付き撹拌槽に入れて良
く撹拌混合した後、難燃剤としての平均粒子径30μm
の水酸化アルミニウム120重量部を添加して混合し
た。この混合物をX成分とし、多成分混合発泡機の原料
タンクに入れた。次に、フェニルホスホン酸60%水溶
液をY成分として別の原料タンクに入れた。
【0089】一方、表皮材としての厚さ0.4mmのカ
ラー鋼板2枚と、厚さ2mm、高さ50mmのアルミニ
ウム製のフレーム4本とを組み立てて、四隅に注入口を
設けた1000mm×1000mm×50mmのサンド
イッチパネル枠を用意した。続いて、上記X、Yの各成
分をX:Y=100=15の吐出重量比で、多成分混合
発泡機のミキシングヘッドに合計3Kg/minの流量
で送入した。この混合物7500gを直ちに常温の上記
サンドイッチパネル枠内に注入口から注入し、60℃に
加温して発泡させた。発泡は加温後3分30秒で開始
し、10分後に発泡硬化が完了した。しかし、得られた
サンドイッチパネルは、耐火試験の際に、火炎側の表皮
材と芯材とが剥離し、それを境に裏面温度が急激に上昇
し、耐火試験における裏面温度の上限である260℃を
超えて不合格となった。又、耐火試験終了後、パネルを
解体すると、芯材の表皮材と剥離した部分に亀裂が入っ
ているのが観察された。
【0090】比較例4 多成分混合発泡機からサンドイッチパネル枠内に注入す
る混合物の量を10000gにした以外は、比較例3と
同様にしてサンドイッチパネルを得た。
【0091】以上の実施例1〜3、比較例1、3及び4
で得られたサンドイッチパネルについて、その厚さ、芯
材の密度、芯材の熱伝導率、及び、耐火性能を評価し
た。その結果を表1に示す。尚、芯材の密度及び熱伝導
率はJIS A 9511に準じた方法に拠って、又、
パネルの耐火性能はJIS A 1304に拠って評価
した。
【0092】
【表1】
【0093】
【発明の効果】本発明の耐火断熱パネルは、以上の実施
例に示すとおり、芯材として用いるエポキシ樹脂発泡体
が常温下で容易に素早く発泡硬化し、又、接着剤を用い
なくとも芯材と表皮材との接着を可能にすることもでき
るので、製造が簡便で生産性が良い。
【0094】又、本発明の耐火断熱パネルの芯材として
用いるエポキシ樹脂発泡体は、発泡体を構成する樹脂骨
格中にリン酸類等が取り込まれており、且つ、難燃剤と
リン酸類等とを組み合わせたことでエポキシ樹脂と難燃
剤との濡れ性が向上するので難燃剤による発泡体のセル
の破壊がなく、更に、難燃剤は加熱によって脱水又は結
晶水を放出するので、断熱耐火パネルの断熱性と耐火性
に優れている。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂発泡体からなる芯材の表面を表皮材
    で被覆してなる耐火断熱パネルにおいて、前記樹脂発泡
    体が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
    樹脂と、リン酸、ポリリン酸及びフェニルホスホン酸か
    ら選ばれる少なくとも1種のリン酸類と、発泡剤と、整
    泡剤とよりなる組成物を、前記エポキシ樹脂のエポキシ
    基の数に対する前記リン酸類の水酸基の数の比が0.4
    〜1.0となる使用量において反応させてなる樹脂骨格
    を有し、更に、金属水酸化物及び酸化金属水和物の中か
    ら選ばれる少なくとも1種の難燃剤を、前記エポキシ樹
    脂100重量部に対して10〜300重量部を含むもの
    であることを特徴とする耐火断熱パネル。
  2. 【請求項2】 樹脂発泡体からなる芯材の表面を表皮材
    で被覆してなる耐火断熱パネルにおいて、前記樹脂発泡
    体が、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
    樹脂と、リン酸、ポリリン酸及びフェニルホスホン酸か
    ら選ばれる少なくとも1種のリン酸類並びにリン原子に
    結合した水酸基を有するリン酸塩及びリン酸エステルか
    ら選ばれる少なくとも1種のリン酸化合物の混合物と、
    発泡剤と、整泡剤とよりなる組成物を、前記エポキシ樹
    脂のエポキシ基の数に対する前記リン酸類並びにリン酸
    化合物の水酸基の合計数の比が0.4〜1.0となる使
    用量において反応させてなる樹脂骨格を有し、更に、金
    属水酸化物及び酸化金属水和物の中から選ばれる少なく
    とも1種の難燃剤を、前記エポキシ樹脂100重量部に
    対して10〜300重量部を含むものであることを特徴
    とする耐火断熱パネル。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂が、グリシジルエーテル系
    エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂又は
    環式脂肪族系エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種
    である請求項1又は2に記載の耐火断熱パネル。
  4. 【請求項4】 難燃剤は、その平均粒子径が1〜300
    μmのものである請求項1又は2に記載の耐火断熱パネ
    ル。
  5. 【請求項5】 発泡剤を、エポキシ樹脂100重量部に
    対して1〜50重量部の範囲で使用する請求項1又は2
    に記載の耐火断熱パネル。
  6. 【請求項6】 整泡剤を、エポキシ樹脂100重量部に
    対して0.01〜10重量部の範囲で使用する請求項1
    又は2に記載の耐火断熱パネル。
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KR100439922B1 (ko) * 2001-12-14 2004-07-12 근형기업 주식회사 섬유보강 수지 난연 판넬과 이를 이용한 콘크리트구조물의 보수 보강공법
KR101061524B1 (ko) 2010-09-02 2011-09-01 매일종합건설(주) 발포시트를 이용한 난연보강패널과 이의 제조방법 및 이를 이용한 콘크리트 구조물 보강공법
JP2022525386A (ja) * 2019-04-03 2022-05-13 ゼフィロス インコーポレイテッド 二部リン酸エステルエポキシ組成物
US11976160B2 (en) 2015-03-19 2024-05-07 Zephyros, Inc. Esterified acids for use in polymeric materials

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