JPH111310A - 灰溶融炉金属残渣の処理方法 - Google Patents

灰溶融炉金属残渣の処理方法

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JPH111310A
JPH111310A JP15207497A JP15207497A JPH111310A JP H111310 A JPH111310 A JP H111310A JP 15207497 A JP15207497 A JP 15207497A JP 15207497 A JP15207497 A JP 15207497A JP H111310 A JPH111310 A JP H111310A
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JP
Japan
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slag
metal residue
ash
metal
phosphorus
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Application number
JP15207497A
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English (en)
Inventor
Kenji Matsuda
謙治 松田
Kenichi Tawara
賢一 田原
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市ごみ焼却時に発生する焼却灰や飛灰を灰
溶融炉で溶融処理するときに発生する鉄を主成分とする
金属残渣から燐を抽出する。 【解決手段】 灰溶融炉から排出される鉄を主成分とす
る金属残渣を溶解炉で溶解するとともに造滓剤としてカ
ルシウムフェライトを添加し、金属残渣中に含まれる燐
をスラグ中に抽出してクエン酸可溶燐化合物を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ焼却時に発
生する焼却灰や飛灰を灰溶融炉で溶融処理するときに発
生する鉄を主成分とする金属残渣から燐を有効成分とし
て抽出する処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】全国で排出される都市ごみの約70%は
焼却処分されており、焼却処理した後の焼却残渣(焼却
灰、飛灰)は、ほとんどが埋立処分されている。しか
し、平成4年に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」
が改正され、飛灰は特別管理一般廃棄物に指定された。
これにより飛灰は厚生大臣が定める4つの方法、すなわ
ち、I溶融固化、Jセメント固化、K薬剤処理、L酸その他
の溶媒による安定化のいずれかによる中間処理が義務づ
けられた。なかでも、I溶融固化法は焼却灰、飛灰の減
容化、無害化さらには再資源化などの点で他法よりも有
利と考えられ、いくつかのプロセス、設備について技術
開発が活発に実施されている。
【0003】「燃料及び燃焼」第61巻、第3号や第7
回廃棄物学会研究発表会講演集(1996年)によると
電気抵抗式溶融法、プラズマ式溶融法では焼却灰飛灰1
00を溶融するとスラグ70〜90、メタル3〜12、
排ガス・ダスト7〜20が生成し、スラグの再資源化、
排ガス・ダストの2次処理が比較的に大きな研究開発課
題であることが分る。
【0004】これに対しメタル分の再資源化についての
研究は、発生量がそれほど多くないこともあってあまり
活発に行われていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、我国では稲作面
積の減少や化成肥料の普及で燐肥の消費量は減少はして
いるものの燐鉱石は国内に資源がなく、100%輸入に
依存しており、燐鉱石産出国の資源ナショナリズムの台
頭、東南アジアや中南米の農業立国など世界の燐酸肥料
消費動向の影響を大きく受ける。したがって、国内で燐
資源を確保することが重要であるが、従来都市ごみ焼却
残渣中の燐の回収は提案されていなかった。
【0006】本発明は都市ごみ焼却灰・飛灰を直流電気
抵抗式溶融法等で溶融処理して得られたメタルの再資源
化について研究した結果なされたもので、メタル中に濃
縮された燐(P)を、都市ごみ焼却場、飛灰・焼却灰溶
融施設などに近接して設けるか、または、別の施設とさ
れたメタル再溶解工程において、クエン酸可溶の5Ca
O・SiO2 ・P2 O5 (またはCa5 (PO4 )2 ・
SiO4 と表現)として抽出することにより都市ごみ焼
却残渣の再資源化を図る灰溶融炉金属残渣の処理方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の灰溶融炉金属残渣の処理方法は灰溶融炉から排
出される鉄を主成分とする金属残渣を溶融炉で溶解する
とともに造滓剤としてカルシウムフェライトを添加し、
金属残渣中に含まれる燐をスラグ中に抽出してクエン酸
可溶燐化合物を製造するものである。
【0008】本発明の好ましい実施形態によれば、上記
金属残渣中の燐の含有量が2%を越える場合には、その
含有量を2で除した値を目安とした回数に分けて造出滓
するのがよい。
【0009】また上記溶解炉は小型で取り扱いが容易な
誘導溶解炉であるのが好ましい。
【0010】次に本発明の作用を説明する。鉄を主成分
とする溶解した金属残渣中に含まれる燐を造滓剤として
添加したカルシウムフェライト中のFe2 O3 により酸
化してP2 O5 とし、これとCaO、SiO2 とが反応
して燐酸肥料として有効なクエン酸可溶燐化合物である
Ca5(PO4 )2 ・Si O4 としてスラグ中に抽出す
る。
【0011】金属残渣中に含まれる燐成分が多い場合
に、一度に抽出するためには多量の造滓剤を必要とする
ので、造滓抽出を何回も行うようにする。その場合に、
燐の含有量を2で除した値を目安として造出滓を行う。
たとえば、金属残渣中に含まれる燐が6%である場合に
は3回行うのがよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の1実施形態について
図面を参照しつつ説明する。図2は都市ごみ焼却設備か
ら排出される焼却残渣(飛灰、焼却灰)を溶融固化する
溶融処理プロセスのフローシートである。焼却残渣は灰
供給装置に投入され、ここでCaOまたはSiO2 を混
入して塩基度を調節した後、灰溶融炉に投入される。灰
溶融炉は電気抵抗式で上部の正電極と炉底の負電極との
間で通電して、スラグを抵抗加熱して溶解する。灰溶融
炉で発生する排ガスは排ガス処理装置で洗煙し、洗煙後
の排ガスは、その中に含まれる一酸化炭素などの有毒ガ
スを燃焼室で燃焼させた後、ガス冷却室、バグフィルタ
を通って煙突から外部に排出される。
【0013】焼却残渣に含まれる鉄を主成分とする金属
残渣はスラグとの比重差により炉底に溜るので、随時排
出される。金属残渣は出滓口からレードルに排出され、
インゴットとして外部に搬出される。
【0014】図1は、金属残渣を溶解する誘導溶解炉の
断面図である。図において、1は誘導溶解炉であり、耐
火物製の炉本体1aには周囲に誘導コイル2が巻き付け
られている。3は排出口であり、炉本体1aを図示しな
い傾動装置により傾動させ、傾動角度を調節することに
よりスラグ5または溶湯6を排出する。
【0015】4は交流電源であり150〜3000Hz
の交流を誘導コイル2に通電する。誘導コイル2によ
り、金属残渣中7に発生する誘導電流の電気抵抗により
発熱させて金属残渣7を溶解し、溶湯6を形成する。金
属残渣7は鉄を主成分とする合金であり、燐、シリコ
ン、銅、クロムなどを含んでいる。金属残渣7を誘導溶
解炉1内で溶解した後、造滓剤としてカルシウムフェラ
イト(CaO・Fe2 O3または2CaO・Fe2 03
)8を添加し、造滓後、誘導溶解炉1を傾動させてス
ラグ5を排出する。スラグ5内にはクエン酸可溶燐化合
物としてCa5 (PO4 )2 ・SiO4 が含まれてお
り、これが有効な燐酸肥料となる。
【0016】この化学反応は次の4、5式によるものと考
えられる。 4Fe2 O3 +Si+4P=8Fe+SiO2 +2P2 O5 ・・・・(1) 5CaO+SiO2 +P2 O5 =Ca5 (PO4 )2 ・SiO4 ・・(2)
【0017】カルシウムフェライトは炭酸カルシウムと
酸化鉄を混合し、高温で焼成することにより製造する。
その化学反応は次の6式の通りである。 2CaCO3 +Fe2 O3 =2CaO・Fe2 O3 +2CO2 ・・・(3)
【0018】カルシウムフェライトの滓化温度は130
0゜〜1350゜Cであるので鉄を主成分とする金属残
渣の溶解温度である1580゜〜1600゜Cで充分滓
化する。
【0019】金属残渣中の燐濃度が高い場合には、造滓
により一度に抽出しようとすると多量のスラグが必要と
なり、スラグ中には誘導電流が流れないので発熱せず、
上部が固まってしまう。したがって、金属残渣中の燐を
2%ずつ抽出するように造滓、排滓を繰り返すのがよ
い。
【0020】通常の鉄鋼精錬での脱燐操作は酸素吹錬と
生石灰の吹き込みで実施するので大規模精密な設備が必
要であるのに対し、本発明ではカルシウムフェライトを
添加するだけなので、設備は小規模である。また金属残
渣には鋼材リサイクルで最もその除去が困難であるCu
(銅)が1〜3%も含まれるため一般の製鉄工程に混入
させることはできない。
【0021】
【実施例】以下、都市ごみ焼却場から入手した焼却灰、
飛灰をパイロット規模の直流電気抵抗式灰溶融炉で溶融
処理し、得られた金属残渣を本発明の方法により処理し
た実験結果について説明する。
【0022】都市ごみ焼却場から入手した焼却残渣(焼
却灰、飛灰)を灰溶融炉で溶融処理したところ、灰10
0当りスラグ69,金属残渣3、ガス/ダスト28が生
成した。3種類の金属残渣(A,B,C)を化学分析し
た結果は表1の通りである。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示すように金属残渣中には4.7〜
6.5%という高濃度の燐を含有していた。
【0025】最も燐含有量が高いメタルCを30Kw高
周波誘導溶解炉で1kgずつを3回溶解し、各々塩基度
(CaO/SiO2 )1、塩基度2およびカルシウムフ
ェライトの造滓を行った。溶解は大気中で行ない、メタ
ル中のSiが90%以上酸化されるものとして、目標塩
基度となるように生石灰(CaO)を添加した。塩基度
2を目標としたものはメタル中のSiが分析値より多く
含有されていたため、実際の塩基度は1.3となった。
通常の鉄鋼精錬での脱燐のためには塩基度を10前後と
するが、燐を燐肥とするためにはクエン酸可溶のCa5
(PO4 )2 ・SiO4 とする必要があることと、メタ
ル中の燐濃度が鉄鋼精錬の対象燐と比べて格段に高いこ
とから塩基度の低い実験とした。上記実験で得られたス
ラグの分析結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2に示すように、単に生石灰を添加した
CaO/SiO2 =1およびCaO/SiO2 =2(実
際は1.3)のスラグ中には燐がほとんど含まれておら
ず、スラグ中への燐の抽出はできなかった。一方、高い
塩基度と溶湯の酸化を同時に実現する方法としてカルシ
ウムフェライトによる造滓を行ったところ、表2に示す
ように充分燐肥として利用できる量の燐の抽出ができ
た。さらに、このスラグをX線回析により物質同定した
ところ、クエン酸可溶の燐化合物としてCa5 (PO4
)2 ・SiO4 を同定することができた。
【0028】なお、カルシウムフェライト(CaO・F
e2 O3 )は試薬1級の炭酸カルシウム(CaCO3 )
と酸化鉄(Fe2 O3 )とを秤量混合し、1150゜
C、30分焼成により製造した。
【0029】本発明は以上説明した実施の形態や実施例
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々の変更が可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の灰溶融炉金
属残渣の処理方法は鉄を主成分とする金属残渣を溶解炉
で溶解するとともに、造滓剤としてカルシウムフェライ
トを添加し金属残渣中に含まれる燐をスラグ中に抽して
燐酸肥料として有効なクエン酸可溶燐化合物を製造する
ようにしたので、以下のような優れた効果を有する。 (1)廃棄物中の燐を燐酸肥料という有価物として回収
できる。 (2)小規模な設備で対応できる。 (3)燐抽出後の溶融金属を加炭処理(鋳鉄化)して、
クレーン車バランサ、下水道管、公園灯篭などを鋳造し
て、金属の再資源化も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘導溶解炉の断面図である
【図2】飛灰、焼却灰を溶融固化する溶融処理プロセス
のフローシートである
【符号の説明】
1 誘導溶解炉 2 誘導コイル 5 スラグ 7 金属残渣 8 カルシウムフェライト
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B09B 3/00 304G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灰溶融炉から排出される鉄を主成分とす
    る金属残渣を溶解炉で溶解するとともに造滓剤としてカ
    ルシウムフェライトを添加し、金属残渣中に含まれる燐
    をスラグ中に抽出してクエン酸可溶燐化合物を製造する
    ことを特徴とする灰溶融炉金属残渣の処理方法。
  2. 【請求項2】 上記金属残渣中の燐の含有量が2%を越
    える場合にはその含有量を2で除した値を目安とした回
    数に分けて造出滓する請求項1記載の灰溶融炉金属残渣
    の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記溶解炉は誘導溶解炉である請求項1
    または請求項2記載の灰溶融炉金属残渣の処理方法。
JP15207497A 1997-06-10 1997-06-10 灰溶融炉金属残渣の処理方法 Pending JPH111310A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012072018A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Jfe Steel Corp 燐の分離方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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