JPH11131095A - 洗浄用組成物 - Google Patents

洗浄用組成物

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JPH11131095A
JPH11131095A JP29713797A JP29713797A JPH11131095A JP H11131095 A JPH11131095 A JP H11131095A JP 29713797 A JP29713797 A JP 29713797A JP 29713797 A JP29713797 A JP 29713797A JP H11131095 A JPH11131095 A JP H11131095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント基板の銅等と接触した状態で加熱さ
れても、酸化劣化の少ない洗浄剤組成物の開発 【解決手段】 炭素数5〜20の炭化水素及び炭素数5
〜20の極性基を有する有機化合物を主成分とする有機
溶媒系洗浄剤に、フェノール系酸化防止剤と、アミン系
酸化防止剤及びリン系酸化防止剤から選ばれる1種以上
とを洗浄剤に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種金属部品の脱
脂洗浄等に使用される洗浄剤組成物に関する。詳しく
は、電機、電子、機械、精密加工部品類に付着する工作
油、グリース、ワックス等の油類に対する脱脂、さらに
これら部品のハンダ付け後のフラックス及びフラックス
残渣の除去に使用される洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工作油、グリース、ワックス等の
油類の脱脂洗浄剤は、非水系と水系に大別され非水系洗
浄剤としては1,1,1−トリクロロエタン、フロン1
13、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、メ
チレンクロライド等のハロゲン系溶剤、ガソリン、灯油
等の石油系溶剤、メチルアルコール、イソプロピルアル
コール等のアルコール系溶剤が用いられ、対して水系洗
浄剤は酸、アルカリ、界面活性剤等が配合されたものが
用いられてきた。また、電子機器、電気機器、機械部品
等のハンダ付けされた電気回路に用いられている、フラ
ックスやフラックス残渣も、回路の電気特性等の悪化や
腐食の問題があるため同様の脱脂洗浄剤が用いられてき
た。
【0003】この洗浄剤としては、引火点がなく、化学
的にも変化し難い塩素系或いはフロン系の溶剤が使用さ
れてきた。しかし、これらはオゾン層破壊の原因物質で
あるため、今後は使用が制限されていくものである。こ
のため、塩素系或いはフロン系の溶剤に代る洗浄剤とし
て、これまで多くの水系又は溶媒系の洗浄剤が提案され
てきた。また、近年、環境汚染が少なくフラックス除去
性の高い洗浄剤として、リモネン、ピネン、ジペンテン
等のテルペン類を用いた例が、米国特許第451148
8号明細書、特表昭63−501908号公報(米国特
許第4640719号明細書及び同第4740247号
明細書)等に提案されている。
【0004】しかし、これらの洗浄剤は、低環境汚染
性、低劣化性、低腐食性、低引火性、低毒性及び高フラ
ックス除去性という、洗浄剤組成物に要求される条件を
十分満たすようなものではなかった。すなわち、塩素及
びフロン系の溶剤を用いる洗浄剤は、安全性、毒性、環
境汚染性等に大きな問題を有しており、水系洗浄剤は、
溶剤系洗浄剤に比較して危険性と毒性が低い点では好ま
しいが、錆の発生、乾燥滲み(ウォータマーク)の付
着、乾燥性の低下、排水処理等問題がある。炭化水素系
以外のものを主成分とする溶媒系洗浄剤は、フラックス
除去性に優れるものの、一般工作油に対する洗浄性が劣
り、毒性や使用時に劣化しやすく耐久性に乏しい等の問
題がある。また、リモネンに代表されるテルペン類は、
フラックス除去性に優れるものの、引火点が低い、使用
時に劣化しやすく耐久性に乏しい等の問題があるばかり
でなく、天然物由来のため安定品質のものが得難く、高
価でかつ供給量に限界がある。
【0005】炭化水素系の洗浄剤を単独で使用した場合
は、環境汚染性が低いものの、フラックス除去性に問題
がある。このため、炭化水素溶剤にアルコール、エーテ
ル、ケトン等の極性物質を添加しフラックス除去性、部
品洗浄性を向上させた洗浄剤が特開平3−146597
号公報及び特表平7−503032号公報に提案されて
いる。さらに、特開平3−146597号公報明細書中
には、金属表面の腐食を防止する目的で、ベンゾトリア
ゾール等を添加できることが記載されている。
【0006】このような洗浄剤は、コスト削減及び環境
への影響を軽減するため、通常、蒸留再生して繰り返し
使用する。しかし、この蒸留再生時や洗浄時に極性物質
が分解すると、洗浄剤が劣化したり爆発性の過酸化物が
生成することがある。これを防止するため、2,6−ジ
−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)等の酸
化防止剤を添加した例が、特開平7−268391号公
報に開示されている。また、極性物質よりも安定である
ものの、飽和脂肪族炭化水素も液の加熱や蒸留再生時に
酸化を受けることが知られており、この酸化を防止する
ためBHT等のフェノール系の酸化防止剤を添加した例
が、特開平6−293898号公報に開示されている。
【0007】上記のようにBHTなどのフェノール系酸
化防止剤を添加した洗浄剤は、酸化分解に対する安定性
が幾分改善される。しかし、銅などの金属と接触する条
件において高温状態に晒される条件では、酸化分解抑制
効果が不十分であることが明らかになった。銅などの金
属は、プリント配線板などに用いられており、洗浄剤と
直接接触する状態で使用される。このため、銅等の金属
と接触する状態で使用しても洗浄剤の酸化劣化の少ない
添加剤が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、炭化水素系
溶剤及び/又は極性物質からなる洗浄剤を金属と接触す
る状態で使用しても、長期に渡って酸化劣化を防止でき
る洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者等が鋭意研究を行なった結果、アミン系酸
化防止剤及びリン系酸化防止剤から選ばれる1種以上
と、フェノール系酸化防止剤とを混合して用いることで
金属共存下で加熱されることによる有機溶媒の酸化劣化
を抑制できることを見出した。そして、かかる混合系
は、アミン系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤から選ば
れる1種以上だけを添加する場合、また、フェノール系
酸化防止剤だけを添加する場合に比べて有機溶媒の酸化
劣化防止効果をより一層向上することができることを確
認した。すなわち、アミン系酸化防止剤及びリン系酸化
防止剤から選ばれる1種以上と、フェノール系酸化防止
剤とを混合して用いることで、金属存在下における溶剤
の酸化劣化防止が可能となる。
【0010】本発明の洗浄剤組成物は、上記特定の添加
剤を含むことにより、金属と接触する状態で使用される
洗浄剤の酸化劣化を著しく低減させることが可能であ
り、特に銅を多用する電子部品、電気部品、機械部品等
を洗浄するための洗浄剤組成物として好適である。
【0011】本発明で使用される有機溶媒系洗浄剤は、
市販の溶媒系ものが使用でき、特に制限はないが、環境
汚染の少ないものを選択するのが望ましい。炭化水素系
の洗浄剤で、このような目的に適合するものとしては、
炭素数が5〜20、好ましくは炭素数7〜16、特に好
ましくは炭素数9〜15の飽和脂肪族炭化水素を挙げる
ことができる。飽和脂肪族炭化水素の中でも、ノルマル
パラフィンは純物質の入手が容易であること、生分解性
に優れることなどの長所を有しており、洗浄用溶剤とし
て適していると言える。炭素数が5未満のものは洗浄作
業中に火災や爆発の危険が大きく安全面で問題がある。
また20を超えると、沸点が高いために蒸留再生に多く
のエネルギーを要するばかりでなく、蒸留再生時にフラ
ックス成分を多く回収してしまい、洗浄剤の性質が変化
する等の問題がある。
【0012】また、炭化水素系溶媒のみを使用して、フ
ラックスが十分洗浄できないときは、炭素数が5〜20
の極性基を有する有機化合物を添加して使用する。この
ような極性基を有する有機化合物としては、アルコー
ル、ケトン、エーテル、エステル等が挙げられる。これ
らは、炭素数が5〜20のものであることが必要であ
る。炭素数が5以下のものは操業上火災や爆発の危険が
大きく安全面で問題がある。また20を超えるとフラッ
クス除去性が低下し、さらに、沸点が高いために蒸留再
生に多くのエネルギーを要するばかりでなく、蒸留再生
時にフラックス成分を多く回収してしまい、洗浄剤の性
質が変化する等の問題がある。その中でも炭素数6〜1
7、特には炭素数7〜15のものが好適に使用できる。
【0013】極性基を有する有機化合物としてアルコー
ルを用いる場合は、アルコールの水酸基数が1又は2個
のものを選択する。水酸基数が3個以上になると、フラ
ックス除去性が不十分となるばかりでなく、炭化水素に
対する溶解性が低下するため好ましくない。アルコール
類の具体例としては、例えば2−エチル−1−ヘキサノ
ール、ヘキシルアルコール、1−オクタノール、2−オ
クタノール、ラウリルアルコール、オレイルアルコー
ル、C20のゲルベアルコール、2−シクロ−2−プロパ
ノール、1,2−ドデカンジオール、1,2−オクタデ
カンジオール等の天然あるいは合成アルコールが挙げら
れる。
【0014】また、エーテル化合物としては、上記アル
コールの水酸基の水素原子を炭素数1〜4の炭化水素
基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基で置換したものであって、分子内の炭素数が5〜20
のものが使用できる。これらは、例えば上記アルコール
類に対応するハロゲン化炭化水素を反応させることによ
って得られる。また、5員環以上の環状エーテルも使用
可能である。エーテル化合物としては水酸基を有する場
合は、アルコールと同様に水酸基が0〜2個のものを選
択することが好ましい。これらのエーテル化合物は、優
れたフラックス除去性を有する。これらの中でも、フラ
ックス除去性の点で、一端がメチル基或いはエチル基を
有するエーテルが好ましい。エーテル化合物の具体例と
しては、ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエー
テル、アニソール、ジヘキシルエーテル等を挙げること
ができる。
【0015】ケトン化合物としては、炭素数1〜4の炭
化水素基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基と、炭素数1〜15の炭化水素基を有するも
のであって、分子内の炭素数が5〜20のものが使用で
きる。これらは、対応する2級アルコールの酸化或いは
接触的脱水素反応で合成できる。ケトン化合物も、エー
テル化合物と同様に、優れたフラックス除去性を有す
る。これらの中でも、フラックス除去性の点で、一端が
メチル基或いはエチル基を有するものが好適に使用でき
る。
【0016】同様に、エステル化合物も炭素数1〜4の
炭化水素基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t
−ブチル基と、炭素数1〜15の炭化水素基を有するも
のであって、分子内の炭素数が5〜20のものが使用で
きる。これらは、酸とアルコールを直接反応させて合成
できる。エステル化合物も、エーテル化合物やケトン化
合物と同様に、優れたフラックス除去性を有する。これ
らの中でも、フラックス除去性の点で、一端がメチル基
或いはエチル基を有するものが好適に使用できる。エス
テル化合物の具体例としては、酢酸ブチル、酢酸イソペ
ンチル、酢酸3−メトキシブチル、プロピオン酸ブチ
ル、酪酸ブチル、イソ吉草酸イソペンチル、安息香酸メ
チル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールモノアセ
テート等を挙げることができる。
【0017】これらの極性基を有する有機化合物は、単
独又は2種以上を組合わせて配合することができる。そ
の配合量は、フラックス除去性が確保できる量であれば
よく、通常は、3〜50%、好ましくは5〜30%、よ
り好ましくは10〜25%程度である。
【0018】本発明に使用されるフェノール系酸化防止
剤としては、たとえば2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4
−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,4−ジエ
チル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−
エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4
−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、n−
オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ3’,5−ジ―
t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,4−(n−
オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ3’,5’−ジ
−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ス
チレン化フェノール、スチレン化クレゾール、トコフェ
ノール、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−
5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリレート、2,2’−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メ
チレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シク
ロヘキシルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’
−ジメチルジフェニルメタン、2,2’−エチリデン−
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’
−ブチリデン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−
ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサ
ンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレン
グリコール−ビス−3−(−t−ブチル−4−ヒドロキ
シ−5−メチルフェニル)プロピオネート、N,N’−
ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、N,N’−ヘ
キサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ)ヒドロシンナミド、2,2’−チオビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チ
オビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2−チオジエチレンビス−[3(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
ビス[2−t−ブチル−4−メチル−6−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニ
ル]テレフタレート、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、トリス(3,5−ジ−t−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)
イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン、カルシウム(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルモノエチルホス
フォネート)、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、
没食子酸ラウリル、2,4,6−トリ−t−ブチルフェ
ノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5
−ジ−t−アミルヒドロキノン、1,1,3−トリス−
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニ
ル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピ
オニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等を挙
げることができ、これらの1種或いは2種以上が使用で
きる。フェノール系酸化防止剤の濃度は3〜1000p
pm、好ましくは5〜200ppm、より好ましくは1
0〜100ppmである。3ppmを切ると効果が見ら
れなくなる場合があり、また1000ppmを超えると
被洗浄部品の絶縁性能等が低下することがある。
【0019】本発明に使用されるアミン系酸化防止剤と
しては、たとえばp,p’−ジオクチルジフェニルアミ
ン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン、ポリ2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチ
ル−1,2−ジヒドロキノリン、チオジフェニルアミ
ン、4−アミノ−p−ジフェニルアミン、等を挙げるこ
とができ、これらの1種或いは2種以上が使用できる。
アミン系酸化防止剤の濃度は3〜1000ppm、好ま
しくは5〜200ppm、より好ましくは10〜100
ppmである。3ppmを切ると効果が見られなくなる
場合があり、また1000ppmを超えると被洗浄部品
の絶縁性能等が低下することがある。
【0020】一方、本発明に使用されるリン系酸化防止
剤としては、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルジイソ
デシルホスフィト、ジフェニルジイソオクチルホスファ
イト、ジフェニルジイソデシルホスファイト、トリフェ
ニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリス−ジ−ノニルフェニルホスファイト、トリス
−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、
ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、4,4’−イソプロピリデンジフェノールアル
キルホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェニルジ−トリデシルホスファ
イト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−ト
リデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4’−ビスフェニレンジホスファイト、3,4,
5,6−ジベンゾ−1,2−オキサホスファン−2−オ
キシド、トリラウリルトリチオホスファイト、トリス
(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)
フォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファ
イト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、フェニル
−ビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファ
イト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルフォスフォン酸ジエチルエステル等を挙げることがで
き、これらの1種或いは2種以上が使用できる。リン系
酸化防止剤の濃度は3〜1000ppm、好ましくは5
〜200ppm、より好ましくは10〜100ppmで
ある。3ppmを切ると効果が見られなくなる場合があ
り、1000ppmを超えると被洗浄部品の絶縁性能等
が低下することがある。
【0021】本発明の洗浄剤組成物は、前記のフェノー
ル系酸化防止剤と、アミン系酸化防止剤及びリン系酸化
防止剤から選ばれる1種以上を混合して用いる。また、
洗浄剤組成物は、被洗浄物からの汚れが蓄積するため蒸
留再生するが、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化
防止剤及びリン系酸化防止剤は、残留物中に多く存在す
る。従って、蒸留再生した液に所定濃度のフェノール系
酸化防止剤と、アミン系酸化防止剤及びリン系酸化防止
剤から選ばれる1種以上の混合物を新たに添加すればよ
い。
【0022】フェノール系酸化防止剤と、アミン系及び
リン系から選ばれる1種以上の酸化防止剤の濃度比であ
るが、フェノール系酸化防止剤の濃度を1とした場合
に、アミン系及びリン系から選ばれる1種以上の酸化防
止剤の濃度は0.3〜3の範囲で好適に使用できる。こ
れが、0.3を切っても、3を超えても有機溶媒系洗浄
剤の酸化劣化防止効果が低下する。
【0023】その他必要に応じて、他の添加成分を含む
ことができる。このような他の添加剤として硫黄系酸化
防止剤、界面活性剤、防錆剤等を使用することもでき
る。硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’
−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル−3,
3’−チオジプロピオン酸エステル、ジステアリル−
3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル
−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ラウリルス
テアリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ビ
ス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオ
ニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、
ペンタエリスリトールテトラ(β−ラウリル−チオプロ
ピオネート)エステル、2−メルカプトベンズイミダゾ
ール、2−メルカプト−6−メチルベンズイミダゾール
等を挙げることができる。界面活性剤としては、アニオ
ン性活性剤、カチオン性活性剤、両イオン性活性剤等の
いずれも使用することができるが、洗浄面への影響が少
ないという点で非イオン系界面活性剤が最もよい。例え
ばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシ
アルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレ
ンアリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキ
ルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアル
キレン等が好適に使用できる。また、
【0024】防錆剤としては、たとえばベンゾトリアゾ
ール、トリルトリアゾール、炭素数2〜10の炭化水素
基を有するベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾイミダゾ
ール、炭素数2〜20炭化水素基を有するイミダゾール
誘導体、炭素数2〜20炭化水素基を有するチアゾール
誘導体、2−メルカプトベンゾチアゾール等を挙げるこ
とができ、これらの1種或いは2種以上を用いることが
できる。これらの中でも、配線材料に用いられている銅
に対する防錆効果が大きく、広く用いられているベンゾ
トリアゾール、トリルトリアゾール、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、炭素数2〜20炭化水素基を有するイ
ミダゾール誘導体等が特に好適に使用できる。含窒素有
機防錆剤の濃度は0.01〜2質量%、好ましくは0.
03〜1質量%である。0.01質量%を切ると効果が
見られなくなる場合があり、2質量%を超えると被洗浄
部品の絶縁性能等が低下することがある。
【0025】本発明の洗浄剤組成物は、浸漬法、超音波
洗浄法、揺動法、スプレー法等の各種の洗浄方法におい
て使用でき、かつ好ましい結果を得ることができる。
【0026】本発明の洗浄剤を、フラックスの付着した
プリント基板の洗浄工程に用いる場合、例えば、まず本
発明洗浄剤組成物をいれた超音波洗浄槽で超音波洗浄
し、次いで本発明の洗浄剤組成物でリンスする等の方法
を連続的に行うことにより、効率的に洗浄することがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0028】(試験方法)炭化水素系洗浄剤が金属と接
触した状態で使用されることを想定し、100mlナス
型フラスコに炭化水素系洗浄剤を70ml、12.5m
m×75mmで厚さ3.0mmの銅板を1枚入れ、これ
を大気雰囲気下、オイルバスで180℃、5時間加熱し
た。加熱後の液の一部をガスクロマトグラフに注入し、
酸化分解で生成するケトンの濃度を測定した。
【0029】(実施例1)炭素数10のノルマルパラフ
ィン(日鉱石油化学株式会社製NS−クリーン100)
にフェノール系酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール(BHT)を50ppm、アミン系
酸化防止剤としてp,p’−ジオクチルジフェニルアミ
ン(DOPPA)を50ppm添加し、試験を行なっ
た。その結果、酸化分解で生成するケトン濃度は測定下
限以下であった。
【0030】(実施例2)実施例1のDOPPAをビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト(PEP)に変えた以外は同様に試
験した。試験後に生成したケトンの濃度は、測定下限以
下であった。
【0031】(実施例3)実施例1のBHTを25pp
m、DOPPAを25ppm添加し、試験を行なった。
その結果、酸化分解で生成するケトン濃度は0.03質
量%であった。
【0032】(比較例1)酸化防止剤を添加しない炭素
数10のノルマルパラフィンについて、実施例1と同様
にして試験した。試験後に生成したケトンの濃度は、
0.32質量%であった。
【0033】(比較例2、3)実施例1の酸化防止剤と
して、BHTのみを25ppm及び50ppm添加した
以外は、実施例1と同様にして試験した。試験後に生成
したケトンの濃度は、それぞれ0.12質量%、0.1
1質量%であった。
【0034】(比較例4)実施例1の酸化防止剤とし
て、DOPPAのみを50ppm添加した以外は、実施
例1と同様にして試験した。試験後に生成したケトンの
濃度は、0.41質量%であった。
【0035】(比較例5)実施例1の酸化防止剤とし
て、PEPのみを50ppm添加した以外は、実施例1
と同様にして試験した。試験後に生成したケトンの濃度
は、0.29質量%であった。
【0036】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、プリント基板
の銅と接触した状態で加熱されても洗浄剤の酸化劣化が
極めて少ない。このため、電子部品、電気部品、機械部
品等の洗浄を加熱した状態で長期に渡って使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミン系酸化防止剤及びリン系酸化防止
    剤から選ばれる1種以上と、フェノール系酸化防止剤と
    を含むことを特徴とする有機溶媒系洗浄用組成物。
  2. 【請求項2】 前記有機溶媒が、炭素数5〜20の炭化
    水素及び/又は炭素数5〜20の極性基を有する有機化
    合物を主成分とするものであることを特徴とする請求項
    1に記載の有機溶媒系洗浄用組成物。
  3. 【請求項3】 前記炭素数5〜20の炭化水素が、分岐
    状及び/又は直鎖状の飽和脂肪族炭化水素であることを
    特徴とする請求項1、2いずれか一つの請求項に記載の
    有機溶媒系洗浄用組成物。
  4. 【請求項4】 金属を含む部品用洗浄用組成物である請
    求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の有機溶媒系
    洗浄用組成物。
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