JPH11130909A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH11130909A JPH11130909A JP9315837A JP31583797A JPH11130909A JP H11130909 A JPH11130909 A JP H11130909A JP 9315837 A JP9315837 A JP 9315837A JP 31583797 A JP31583797 A JP 31583797A JP H11130909 A JPH11130909 A JP H11130909A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- oil
- aromatic
- rubber
- trade name
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、タイヤトレッド用ゴムとし
て性能を維持しつつ、有害性の少ないタイヤトレッド用
ゴム組成物を提供する点にある。 【解決手段】 非芳香族系油からなるプロセス油と樹脂
成分が配合されており、且つ該樹脂成分が脂肪族系炭化
水素樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フ
ェノールテルペン系樹脂のいずれかの樹脂からなること
を解決手段とする。
て性能を維持しつつ、有害性の少ないタイヤトレッド用
ゴム組成物を提供する点にある。 【解決手段】 非芳香族系油からなるプロセス油と樹脂
成分が配合されており、且つ該樹脂成分が脂肪族系炭化
水素樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フ
ェノールテルペン系樹脂のいずれかの樹脂からなること
を解決手段とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤトレッド用
ゴム組成物において、特に耐摩耗性やウェット摩擦性等
のタイヤトレッドゴムとしての性能を維持しつつ、有毒
性を低減したタイヤトレッド用ゴム組成物の改良に関す
る。
ゴム組成物において、特に耐摩耗性やウェット摩擦性等
のタイヤトレッドゴムとしての性能を維持しつつ、有毒
性を低減したタイヤトレッド用ゴム組成物の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、タイヤトレッド用ゴム組成物には
ゴムの加工性や添加剤等の混合性を良好にするなどのた
めに原料ゴムに対して所定量のプロセス油が配合され
る。このプロセス油としては、強度的に優れており、ま
たスチレン−ブタジエンゴム等に対して特に相溶性が高
いなどの理由から、芳香族系油が多く使用されている。
ゴムの加工性や添加剤等の混合性を良好にするなどのた
めに原料ゴムに対して所定量のプロセス油が配合され
る。このプロセス油としては、強度的に優れており、ま
たスチレン−ブタジエンゴム等に対して特に相溶性が高
いなどの理由から、芳香族系油が多く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この芳香族系
油に多く含まれる多環芳香族化合物(Poly Cyc
lick Aromatics :以下PCAとい
う)の有毒性が近年問題となり、芳香族系油以外の石油
系のプロセス油の使用が求められている。そこで、プロ
セス油にパラフィン系油やナフテン系油等の非芳香族系
油を使用することが考えられるが、これらのプロセス油
を使用した場合は芳香族系油を使用した場合に比べその
ゴム組成物の耐摩耗性やウェット摩擦性等のゴム物性が
低下するという問題があった。
油に多く含まれる多環芳香族化合物(Poly Cyc
lick Aromatics :以下PCAとい
う)の有毒性が近年問題となり、芳香族系油以外の石油
系のプロセス油の使用が求められている。そこで、プロ
セス油にパラフィン系油やナフテン系油等の非芳香族系
油を使用することが考えられるが、これらのプロセス油
を使用した場合は芳香族系油を使用した場合に比べその
ゴム組成物の耐摩耗性やウェット摩擦性等のゴム物性が
低下するという問題があった。
【0004】本発明の課題は、ゴム組成物としての性能
を維持しつつ、有害性の少ないタイヤトレッド用ゴム組
成物を提供する点にある。
を維持しつつ、有害性の少ないタイヤトレッド用ゴム組
成物を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
本発明は、非芳香族系油からなるプロセス油及び樹脂成
分が配合され、且つ該樹脂成分が脂肪族系炭化水素樹
脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノー
ルテルペン系樹脂のいずれかの樹脂からなることを解決
手段とする。
本発明は、非芳香族系油からなるプロセス油及び樹脂成
分が配合され、且つ該樹脂成分が脂肪族系炭化水素樹
脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノー
ルテルペン系樹脂のいずれかの樹脂からなることを解決
手段とする。
【0006】本発明は上記のように、芳香族系油に替え
て非芳香族系油をプロセス油として使用したため、有毒
な多環芳香族化合物の含有量を低下させることができる
と同時に、芳香族系油を使用した場合と同様に、ゴム硬
度や耐摩耗性或いは、ウェット摩擦係数等のゴム物性を
高いレベルに維持できる。
て非芳香族系油をプロセス油として使用したため、有毒
な多環芳香族化合物の含有量を低下させることができる
と同時に、芳香族系油を使用した場合と同様に、ゴム硬
度や耐摩耗性或いは、ウェット摩擦係数等のゴム物性を
高いレベルに維持できる。
【0007】尚、本発明でいう非芳香族系油とは油中に
含まれるカーボンタイプのうち芳香族環の割合が35%
未満の油をいう。また、本発明でいう脂肪族系炭化水素
樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノ
ールテルペン系樹脂からなる樹脂成分とは、これらの成
分のみからなる樹脂のみならず、これらの樹脂を主成分
とする共重合体や混合物などの樹脂をも含む。
含まれるカーボンタイプのうち芳香族環の割合が35%
未満の油をいう。また、本発明でいう脂肪族系炭化水素
樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノ
ールテルペン系樹脂からなる樹脂成分とは、これらの成
分のみからなる樹脂のみならず、これらの樹脂を主成分
とする共重合体や混合物などの樹脂をも含む。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のタイヤトレッド用
ゴム組成物の実施形態例について説明する。まず、原料
ゴムとしては、通常タイヤトレッドゴムとして使用され
るもの、例えばスチレン−ブタジエンゴムやブタジエン
ゴム、天然ゴム等の中から適宜選択して使用できる。
ゴム組成物の実施形態例について説明する。まず、原料
ゴムとしては、通常タイヤトレッドゴムとして使用され
るもの、例えばスチレン−ブタジエンゴムやブタジエン
ゴム、天然ゴム等の中から適宜選択して使用できる。
【0009】またプロセス油としては、石油系のプロセ
ス油のうちナフテン系油、パラフィン系油等の非芳香族
系プロセス油を使用する。石油系のプロセス油は、その
分子構造的に、パラフィン鎖、ナフテン環、芳香族環の
三者の混合物であり、全炭素数に占める三者の炭素数の
割合、すなわちカーボンタイプ比によって、芳香族系
油、ナフテン系油、パラフィン系油に大別できるが、本
発明のプロセス油は、いわゆる芳香族系油以外の非芳香
族系油からなるもの、くわしくは芳香族環の割合が35
%未満のものからなるプロセス油である。本発明のプロ
セス油としてより適している非芳香族系油としては芳香
族環の割合が30%以下のもの、さらには20%以下の
ものがより好ましい。
ス油のうちナフテン系油、パラフィン系油等の非芳香族
系プロセス油を使用する。石油系のプロセス油は、その
分子構造的に、パラフィン鎖、ナフテン環、芳香族環の
三者の混合物であり、全炭素数に占める三者の炭素数の
割合、すなわちカーボンタイプ比によって、芳香族系
油、ナフテン系油、パラフィン系油に大別できるが、本
発明のプロセス油は、いわゆる芳香族系油以外の非芳香
族系油からなるもの、くわしくは芳香族環の割合が35
%未満のものからなるプロセス油である。本発明のプロ
セス油としてより適している非芳香族系油としては芳香
族環の割合が30%以下のもの、さらには20%以下の
ものがより好ましい。
【0010】非芳香族系油には、パラフィン鎖の割合が
50%以上のパラフィン系油と、ナフテン環の割合が3
0〜45%のナフテン系油に大別できるが、このうちナ
フテン系油は、汚染性やゴムの変色も比較的少なく、耐
酸化性も良好であり、さらに、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ブチルゴム、クロロプレンゴム等の相溶性が良好で
あるため用途が広いという特性がある。
50%以上のパラフィン系油と、ナフテン環の割合が3
0〜45%のナフテン系油に大別できるが、このうちナ
フテン系油は、汚染性やゴムの変色も比較的少なく、耐
酸化性も良好であり、さらに、天然ゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ブチルゴム、クロロプレンゴム等の相溶性が良好で
あるため用途が広いという特性がある。
【0011】パラフィン系油は、汚染性やゴムの変色が
特に少なく、また反発弾性が大きく内部発熱も小さい
が、強度は上記ナフテン系油に比してやや劣る。原料ゴ
ムとの相溶性は、天然ゴム等とはあまり良好ではない
が、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム等とは良好で
ある。
特に少なく、また反発弾性が大きく内部発熱も小さい
が、強度は上記ナフテン系油に比してやや劣る。原料ゴ
ムとの相溶性は、天然ゴム等とはあまり良好ではない
が、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム等とは良好で
ある。
【0012】これらの非芳香族系油の中から具体的にど
れをプロセス油として使用するかは原料ゴムの種類等に
あわせて適宜選択することができるが、いずれの非芳香
族系油からなるプロセス油であってもそのPCA含有量
が3重量%未満であることが望ましい。
れをプロセス油として使用するかは原料ゴムの種類等に
あわせて適宜選択することができるが、いずれの非芳香
族系油からなるプロセス油であってもそのPCA含有量
が3重量%未満であることが望ましい。
【0013】尚、このPCA含有量は、標準試験IP
346に準じてDMSO(ジメチルスルホキシド)によ
る抽出量を測定したもので、油中に含まれる炭化水素の
全重量を基にしてPCAの重量%を示したものである。
尚、標準試験IP 346とは、イギリス石油協会(T
ha institute of Petroleu
m)発行の「IP Standard Methods
for Analysis and Testing
of Petroleum and Related
Products」に記載されたものを指す。
346に準じてDMSO(ジメチルスルホキシド)によ
る抽出量を測定したもので、油中に含まれる炭化水素の
全重量を基にしてPCAの重量%を示したものである。
尚、標準試験IP 346とは、イギリス石油協会(T
ha institute of Petroleu
m)発行の「IP Standard Methods
for Analysis and Testing
of Petroleum and Related
Products」に記載されたものを指す。
【0014】また、非芳香族油は、100℃における動
粘度が16cSt以下のものが好ましい。動粘度がこれ
以上高い場合には、得られるゴム組成物の未加硫時の粘
度が高くなり、押し出し作業や成形作業時に問題となる
からである。
粘度が16cSt以下のものが好ましい。動粘度がこれ
以上高い場合には、得られるゴム組成物の未加硫時の粘
度が高くなり、押し出し作業や成形作業時に問題となる
からである。
【0015】さらに、非芳香族油のカーボンタイプ比
が、芳香族環の割合が15%以下であることが好まし
い。芳香族環の割合がこれ以上であると上記PCA含有
量の低減を図ることが困難になるためである。
が、芳香族環の割合が15%以下であることが好まし
い。芳香族環の割合がこれ以上であると上記PCA含有
量の低減を図ることが困難になるためである。
【0016】尚、プロセス油の配合量は原料ゴムの種類
や使用するプロセス油の種類等にあわせて自由に調整で
きるが、原料ゴム100重量部に対して5重量部〜70
重量部程度、特には10重量部〜25重量部配合される
ことが好ましい。
や使用するプロセス油の種類等にあわせて自由に調整で
きるが、原料ゴム100重量部に対して5重量部〜70
重量部程度、特には10重量部〜25重量部配合される
ことが好ましい。
【0017】樹脂成分は、上記非芳香族系油からなるプ
ロセス油と同時に樹脂成分を配合することでゴムの硬
度、或いは耐摩耗性、ウェット摩擦係数等のゴム物性を
向上させることができる。
ロセス油と同時に樹脂成分を配合することでゴムの硬
度、或いは耐摩耗性、ウェット摩擦係数等のゴム物性を
向上させることができる。
【0018】この樹脂成分としては、脂肪族系炭化水素
樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノ
ールテルペン系樹脂の単独重合物、又はこれらの樹脂を
主成分とする重合物、或いは混合物が挙げられ、この中
でも、特に脂肪族系炭化水素樹脂、ロジン誘導体、石油
樹脂が好ましい。
樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フェノ
ールテルペン系樹脂の単独重合物、又はこれらの樹脂を
主成分とする重合物、或いは混合物が挙げられ、この中
でも、特に脂肪族系炭化水素樹脂、ロジン誘導体、石油
樹脂が好ましい。
【0019】樹脂成分としては具体的には以下の樹脂が
挙げられるが、以下の樹脂に限定されることはなく、ゴ
ム成分の種類などに応じて以下の樹脂以外からも自由に
選択使用できる。
挙げられるが、以下の樹脂に限定されることはなく、ゴ
ム成分の種類などに応じて以下の樹脂以外からも自由に
選択使用できる。
【0020】クマロン樹脂の例としては、クマロン樹脂
RG(商品名、富士製鉄社製)、クマロン樹脂NG4
(商品名、日鉄化学社製)、クマロンCL(商品名、大
内新興社製)、プロセスレジンA81(商品名、神戸油
化学工業社製)、プロセスレジンAC5(商品名、神戸
油化学工業社製)、プロセスレジンTX(商品名、神戸
油化学工業社製)等がある。
RG(商品名、富士製鉄社製)、クマロン樹脂NG4
(商品名、日鉄化学社製)、クマロンCL(商品名、大
内新興社製)、プロセスレジンA81(商品名、神戸油
化学工業社製)、プロセスレジンAC5(商品名、神戸
油化学工業社製)、プロセスレジンTX(商品名、神戸
油化学工業社製)等がある。
【0021】テルペンフェノール樹脂の例としては、ヒ
ノタール1501(商品名、日立化成工業社製)、ヒノ
タール1502(商品名、日立化成工業社製)、タマノ
ル510(商品名、荒川林産社製)、タッキーロール1
01(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロール1
60(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロールE
P20(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロール
EP30(商品名、住友化学工業社製)、スミライトレ
ジンPR19900(商品名、住友デュレズ社製)、ニ
カノールHP70(商品名、三菱瓦斯化学社製)、PP
5121(商品名、群栄化学工業社製)等がある。
ノタール1501(商品名、日立化成工業社製)、ヒノ
タール1502(商品名、日立化成工業社製)、タマノ
ル510(商品名、荒川林産社製)、タッキーロール1
01(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロール1
60(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロールE
P20(商品名、住友化学工業社製)、タッキーロール
EP30(商品名、住友化学工業社製)、スミライトレ
ジンPR19900(商品名、住友デュレズ社製)、ニ
カノールHP70(商品名、三菱瓦斯化学社製)、PP
5121(商品名、群栄化学工業社製)等がある。
【0022】脂肪族系炭化水素樹脂の例としては、アル
コンP90(商品名、荒川林産社製)、エステルガムH
(商品名、荒川林産社製)、ハイレッソG100X(商
品名、三井石油化学社製)、Escorez5280
(商品名、エッソ化学社製)、Koresin(商品
名、Bayer社製)、Wing Tack95(商品
名、Goodyear社製)、のエスコレッツ1102
(商品名、トーネックス社製)等がある。
コンP90(商品名、荒川林産社製)、エステルガムH
(商品名、荒川林産社製)、ハイレッソG100X(商
品名、三井石油化学社製)、Escorez5280
(商品名、エッソ化学社製)、Koresin(商品
名、Bayer社製)、Wing Tack95(商品
名、Goodyear社製)、のエスコレッツ1102
(商品名、トーネックス社製)等がある。
【0023】石油樹脂の例としては、ペトロジン#80
(商品名、三井石油化学社製)、ペトロジン#120
(商品名、三菱石油化学社製)、YSレジン75C(商
品名、安原油脂工業社製)トーホーハイレジン90S
(商品名、東邦化学工業社製)等がある。
(商品名、三井石油化学社製)、ペトロジン#120
(商品名、三菱石油化学社製)、YSレジン75C(商
品名、安原油脂工業社製)トーホーハイレジン90S
(商品名、東邦化学工業社製)等がある。
【0024】ロジン誘導体の例としては、ニカノールA
70(商品名、三菱瓦斯化学社製)、リグノールR70
(リグナイト)Staybelite Resion
(商品名:Hercules社製)、ペンセルKK(商
品名、荒川化学工業社製)等がある。
70(商品名、三菱瓦斯化学社製)、リグノールR70
(リグナイト)Staybelite Resion
(商品名:Hercules社製)、ペンセルKK(商
品名、荒川化学工業社製)等がある。
【0025】樹脂成分の配合量は原料ゴム100重量部
に対して5重量部〜50重量部、特に10重量部〜25
重量部であることが好ましい。樹脂成分の配合量がこの
範囲より少ないとウェット性能が不足し、配合量がこの
範囲より多すぎると耐摩耗性が悪化することとなる。
に対して5重量部〜50重量部、特に10重量部〜25
重量部であることが好ましい。樹脂成分の配合量がこの
範囲より少ないとウェット性能が不足し、配合量がこの
範囲より多すぎると耐摩耗性が悪化することとなる。
【0026】また、本発明のゴム組成物には、必要に応
じて、カーボンブラックや各種の老化防止剤、加硫促進
剤、加硫剤、亜鉛華などの任意の配合剤を配合すること
ができる。尚、ゴム組成物の各成分の配合量は必要に応
じて調整することができる。
じて、カーボンブラックや各種の老化防止剤、加硫促進
剤、加硫剤、亜鉛華などの任意の配合剤を配合すること
ができる。尚、ゴム組成物の各成分の配合量は必要に応
じて調整することができる。
【0027】上記成分が配合されたゴム組成物は、従来
の芳香族系油をプロセス油として使用したゴム組成物に
比して、有害成分であるPCA含有量を低減させること
が容易にでき安全性の高いゴム製品が得られると同時
に、耐摩耗性、ゴム硬度及びウェット摩擦係数等のゴム
物性を芳香族系油を使用した場合と同様のレベルに維持
することができる。従って、本発明のゴム組成物はタイ
ヤトレッド用ゴム組成物として最適な性能を有する。
の芳香族系油をプロセス油として使用したゴム組成物に
比して、有害成分であるPCA含有量を低減させること
が容易にでき安全性の高いゴム製品が得られると同時
に、耐摩耗性、ゴム硬度及びウェット摩擦係数等のゴム
物性を芳香族系油を使用した場合と同様のレベルに維持
することができる。従って、本発明のゴム組成物はタイ
ヤトレッド用ゴム組成物として最適な性能を有する。
【0028】
【実施例】上記実施の形態に示した本発明のタイヤトレ
ッド用ゴム組成物についてさらに具体的に説明する。ま
ず、表1に示す特性を有する4種類のプロセス油を用意
した。
ッド用ゴム組成物についてさらに具体的に説明する。ま
ず、表1に示す特性を有する4種類のプロセス油を用意
した。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示す芳香族系油は、従来のプロセス
油と比較するために使用されるものである。また、非芳
香族系油1〜3は、本発明のゴム組成物のプロセス油と
して使用される3種類の非芳香族系油である。
油と比較するために使用されるものである。また、非芳
香族系油1〜3は、本発明のゴム組成物のプロセス油と
して使用される3種類の非芳香族系油である。
【0031】尚、表中のカーボンタイプ比は、各油中の
全炭素数に占める芳香族環(Ca)、パラフィン鎖(C
p)、ナフテン環(Cn)の割合を%で表したものであ
る。
全炭素数に占める芳香族環(Ca)、パラフィン鎖(C
p)、ナフテン環(Cn)の割合を%で表したものであ
る。
【0032】また、各油中のPCA含有量は、上述のI
P 346に準じた方法で測定されたもので、芳香族系
油のPCA含有量は約20%、非芳香族系油1〜3のP
CA含有量はすべて3%未満である。
P 346に準じた方法で測定されたもので、芳香族系
油のPCA含有量は約20%、非芳香族系油1〜3のP
CA含有量はすべて3%未満である。
【0033】上記4種類のプロセス油を使用した8種類
のゴム組成物の配合と、ゴム硬度、耐摩擦性、ウェット
摩擦性の各ゴム物性について表2に示す。尚、比較例1
は比較のために表1に示す芳香族系油を使用した従来の
タイヤトレッド用ゴム組成物である。
のゴム組成物の配合と、ゴム硬度、耐摩擦性、ウェット
摩擦性の各ゴム物性について表2に示す。尚、比較例1
は比較のために表1に示す芳香族系油を使用した従来の
タイヤトレッド用ゴム組成物である。
【0034】
【表2】
【0035】また、樹脂成分を配合していないゴム組成
物との比較のため、比較例2〜4についてその配合と各
ゴム物性について表3に示す。
物との比較のため、比較例2〜4についてその配合と各
ゴム物性について表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】尚、樹脂成分に使用した樹脂は、樹脂成分
1にはエスコレッツ1102(脂肪族炭化水素樹脂)、
樹脂成分2にはペンセルKK(重合ロジンのペンタエリ
スリトールエステル)、樹脂成分3にはトーホーハイレ
ジン90S(C4 からC5 脂肪族系炭化系素留分とC8
からC10 芳香族系炭化水素留分との共重合物)を用い
た。
1にはエスコレッツ1102(脂肪族炭化水素樹脂)、
樹脂成分2にはペンセルKK(重合ロジンのペンタエリ
スリトールエステル)、樹脂成分3にはトーホーハイレ
ジン90S(C4 からC5 脂肪族系炭化系素留分とC8
からC10 芳香族系炭化水素留分との共重合物)を用い
た。
【0038】また、いずれのゴム組成物にも表2及び表
3に示す配合成分の他に以下の成分が配合されている。 スチレンブタジエンゴム1502 100重量部 カーボンブラックN339 70重量部 亜鉛華 2重量部 ステアリン酸 2重量部 老化防止剤 6C 2重量部 加硫促進剤D/CZ 0.3/1.3重量部 硫黄 2重量部
3に示す配合成分の他に以下の成分が配合されている。 スチレンブタジエンゴム1502 100重量部 カーボンブラックN339 70重量部 亜鉛華 2重量部 ステアリン酸 2重量部 老化防止剤 6C 2重量部 加硫促進剤D/CZ 0.3/1.3重量部 硫黄 2重量部
【0039】尚、ゴム硬度の測定はJIS K6301
「加硫ゴム物理試験方法」スプリング式硬さ試験 A
型に準じて23℃で測定した。また、耐摩耗性は、JI
S K6264 「加硫ゴム摩耗試験方法」ランボーン
摩耗試験に準じて行った試験によって測定した。さら
に、ウェット摩擦性は、Rubber Chemical and Techn
ology 38巻 840〜861頁(1965年)に記載する方
法に準じて、英国のスタンレー ロンドン社製のポータ
ブル スキッド テスターを用い、常温にて滑り抵抗を
測定した。この値が大きいほどウェット摩擦性は優れて
いる。尚、実施例1から8及び比較例2から比較例4の
ゴム硬度、耐摩耗性、ウェット摩擦性の値は、すべて比
較例1の各値を100とした場合の指数で表した。
「加硫ゴム物理試験方法」スプリング式硬さ試験 A
型に準じて23℃で測定した。また、耐摩耗性は、JI
S K6264 「加硫ゴム摩耗試験方法」ランボーン
摩耗試験に準じて行った試験によって測定した。さら
に、ウェット摩擦性は、Rubber Chemical and Techn
ology 38巻 840〜861頁(1965年)に記載する方
法に準じて、英国のスタンレー ロンドン社製のポータ
ブル スキッド テスターを用い、常温にて滑り抵抗を
測定した。この値が大きいほどウェット摩擦性は優れて
いる。尚、実施例1から8及び比較例2から比較例4の
ゴム硬度、耐摩耗性、ウェット摩擦性の値は、すべて比
較例1の各値を100とした場合の指数で表した。
【0040】表3に示すように、非芳香族系油1〜3を
プロセス油として使用して樹脂成分を配合しなかった場
合の比較例2〜4ではゴム硬度、耐摩耗性、ウェット摩
擦性すべて芳香族系油のプロセス油を使用したゴム組成
物に比して低くなった。
プロセス油として使用して樹脂成分を配合しなかった場
合の比較例2〜4ではゴム硬度、耐摩耗性、ウェット摩
擦性すべて芳香族系油のプロセス油を使用したゴム組成
物に比して低くなった。
【0041】一方、プロセス油として非芳香族系油1を
配合し、加えて各種樹脂成分を配合した場合を示したゴ
ム組成物の実施例1〜3では、比較例2〜4よりも全て
のゴム物性が良好であった。特に、樹脂成分2及び樹脂
成分3を配合した場合には、耐摩耗性、ウェット摩擦性
に優れたゴム組成物が得られた。
配合し、加えて各種樹脂成分を配合した場合を示したゴ
ム組成物の実施例1〜3では、比較例2〜4よりも全て
のゴム物性が良好であった。特に、樹脂成分2及び樹脂
成分3を配合した場合には、耐摩耗性、ウェット摩擦性
に優れたゴム組成物が得られた。
【0042】次に、非芳香族系油1の配合量を減らし、
樹脂成分の配合量を増やした場合を示した実施例4で
も、各ゴム物性は比較例2から4に比べて良好であっ
た。
樹脂成分の配合量を増やした場合を示した実施例4で
も、各ゴム物性は比較例2から4に比べて良好であっ
た。
【0043】さらに、プロセス油の種類を変えた実施例
5及び6のゴム組成物においてもゴム物性は高レベルに
維持でき、さらに、プロセス油と樹脂成分の比率をかえ
た実施例7及び8でも同様の結果が得られた。
5及び6のゴム組成物においてもゴム物性は高レベルに
維持でき、さらに、プロセス油と樹脂成分の比率をかえ
た実施例7及び8でも同様の結果が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上の通り、本発明のゴム組成物は有毒
成分が少ないと同時に、ウェット摩擦性、耐摩耗性及び
ゴム硬度等のゴム物性を高レベルに確保でき、従って、
タイヤトレッド用ゴム組成物として最適である。
成分が少ないと同時に、ウェット摩擦性、耐摩耗性及び
ゴム硬度等のゴム物性を高レベルに確保でき、従って、
タイヤトレッド用ゴム組成物として最適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 93:00)
Claims (2)
- 【請求項1】 非芳香族系油からなるプロセス油と樹脂
成分が配合されており、且つ該樹脂成分が脂肪族系炭化
水素樹脂、石油樹脂、ロジン誘導体、クマロン樹脂、フ
ェノールテルペン系樹脂のいずれかの樹脂からなること
を特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項2】 前記プロセス油が、多環芳香族化合物の
含有量が3重量%未満である非芳香族系油からなる請求
項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9315837A JPH11130909A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9315837A JPH11130909A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11130909A true JPH11130909A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=18070181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9315837A Pending JPH11130909A (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11130909A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020032847A (ko) * | 2000-10-27 | 2002-05-04 | 신형인 | 타이어용 고무조성물 |
KR20020076626A (ko) * | 2001-03-29 | 2002-10-11 | 금호산업 주식회사 | 저독성 연화제를 사용하여 내커팅/내칩핑 특성이 우수한트럭버스용 레디얼타이어 트래드고무조성물 |
WO2004000931A1 (ja) * | 2002-06-19 | 2003-12-31 | Bridgestone Corporation | タイヤ用ゴム組成物及びこれを用いたタイヤ |
KR20040020529A (ko) * | 2002-08-30 | 2004-03-09 | 금호타이어 주식회사 | 스노우타이어 트레드용 고무 조성물 |
KR100578092B1 (ko) * | 2002-07-05 | 2006-05-10 | 금호타이어 주식회사 | 버스용 타이어 트레드 고무조성물 |
EP1690895A1 (en) * | 2005-02-10 | 2006-08-16 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and tire having tread comprising thereof |
EP1828302A1 (fr) | 2004-10-28 | 2007-09-05 | Societe de Technologie Michelin | Systeme plastifiant pour composition de caoutchouc |
JP2009138025A (ja) * | 2007-12-03 | 2009-06-25 | Bridgestone Corp | タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JP2012036229A (ja) * | 2010-08-03 | 2012-02-23 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
US8975324B2 (en) | 2010-10-18 | 2015-03-10 | Bridgestone Corporation | Tread rubber compounds having improved abrasion resistance using functionalized liquid polybutadiene |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP9315837A patent/JPH11130909A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020032847A (ko) * | 2000-10-27 | 2002-05-04 | 신형인 | 타이어용 고무조성물 |
KR20020076626A (ko) * | 2001-03-29 | 2002-10-11 | 금호산업 주식회사 | 저독성 연화제를 사용하여 내커팅/내칩핑 특성이 우수한트럭버스용 레디얼타이어 트래드고무조성물 |
WO2004000931A1 (ja) * | 2002-06-19 | 2003-12-31 | Bridgestone Corporation | タイヤ用ゴム組成物及びこれを用いたタイヤ |
KR100578092B1 (ko) * | 2002-07-05 | 2006-05-10 | 금호타이어 주식회사 | 버스용 타이어 트레드 고무조성물 |
KR20040020529A (ko) * | 2002-08-30 | 2004-03-09 | 금호타이어 주식회사 | 스노우타이어 트레드용 고무 조성물 |
EP1828302A1 (fr) | 2004-10-28 | 2007-09-05 | Societe de Technologie Michelin | Systeme plastifiant pour composition de caoutchouc |
US7825183B2 (en) | 2004-10-28 | 2010-11-02 | Michelin Recherche Et Technique S.A. | Plasticizing system for a rubber composition |
US7882874B2 (en) | 2004-10-28 | 2011-02-08 | Michelin Recherche Et Technique S.A. | Plasticizing system for a rubber composition |
EP1690895A1 (en) * | 2005-02-10 | 2006-08-16 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and tire having tread comprising thereof |
JP2009138025A (ja) * | 2007-12-03 | 2009-06-25 | Bridgestone Corp | タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JP2012036229A (ja) * | 2010-08-03 | 2012-02-23 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
US8975324B2 (en) | 2010-10-18 | 2015-03-10 | Bridgestone Corporation | Tread rubber compounds having improved abrasion resistance using functionalized liquid polybutadiene |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4275388B2 (ja) | トレッド用ゴム組成物及びタイヤ | |
JP2008019334A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JPH11130909A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
US6939910B2 (en) | Rubber composition | |
US5998513A (en) | Rubber composition containing an asphaltene-containing softening agent | |
KR100332681B1 (ko) | 폴리싸이클릭 아로마틱 하이드로카본 함량이 감소된 타이어 고무조성물 | |
JP2930525B2 (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JP2008297445A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JPH0718120A (ja) | ゴム組成物およびそれを使用した空気入りタイヤ | |
JP3720016B2 (ja) | ゴム組成物 | |
US6405775B1 (en) | Tire with tread of rubber composition containing selective low molecular weight polyester plasticizer | |
JP5116204B2 (ja) | 重荷重タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JPH10182881A (ja) | ゴム組成物 | |
KR20090070850A (ko) | 타이어 트레드용 고무 조성물 | |
CN100491451C (zh) | 橡胶组合物 | |
JP3375390B2 (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
KR100726866B1 (ko) | 트럭 및 버스 타이어 트레드 고무조성물 | |
KR100827322B1 (ko) | 웨트 그립을 향상시킨 타이어 트레드 고무조성물 | |
KR100451970B1 (ko) | 고기능성 가공조제를 포함하는 고무 조성물 | |
KR100578092B1 (ko) | 버스용 타이어 트레드 고무조성물 | |
JPH07109383A (ja) | 重荷重ラジアルタイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JPH02129240A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JP2004359812A (ja) | 空気入りタイヤにおける化学繊維製カーカスコードを被覆するためのゴム組成物 | |
KR100827321B1 (ko) | 타이어 트레드 고무조성물 | |
JPH11255962A (ja) | タイヤ用ゴム組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040924 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060815 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060905 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070105 |