JPH11130486A - 汚泥処理設備の汚泥導入方法およびその装置 - Google Patents

汚泥処理設備の汚泥導入方法およびその装置

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JPH11130486A
JPH11130486A JP9316275A JP31627597A JPH11130486A JP H11130486 A JPH11130486 A JP H11130486A JP 9316275 A JP9316275 A JP 9316275A JP 31627597 A JP31627597 A JP 31627597A JP H11130486 A JPH11130486 A JP H11130486A
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hydrated
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幸治 永水
Hiroyuki Terunuma
裕之 照沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水汚泥の燃焼効率を増大し、含水汚泥の
燃焼灰を比較的均等にセメントクリンカへ分散する汚泥
処理設備の汚泥導入方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 キルン窯尻側の複数箇所に、含水汚泥a
を分割して流入させる。この結果、乾式セメントキルン
12内での含水汚泥aの分散性が向上する。これによ
り、含水汚泥aの燃焼効率が増大して、この含水汚泥a
が燃焼するまでの時間が短縮化される。しかも、燃焼後
に塊状の燃焼灰ができにくくなる。この結果、乾式セメ
ントキルン12内のセメントクリンカへ、この燃焼灰を
比較的均等に分散することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は汚泥処理設備の汚
泥導入方法およびその装置、詳しくは乾燥、添加剤添加
などの前処理が施されていない下水汚泥などの含水汚泥
を、プレヒータの下部からセメント原料焼成用の乾式セ
メントキルンの窯尻部までの間に導入して燃焼させる汚
泥処理設備の汚泥導入方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水処理場から排出される下水汚泥は、
古来、肥料として利用される場合もあったが、汚泥に重
金属類が含有されていること、および、肥料としての利
用では処理量が少ないことなどの理由から、最近では、
陸上埋立てや海上投棄が主流となっている。しかしなが
ら、下水処理場からの汚泥排出量は、近年、首都圏を中
心に増加傾向にあり、陸上埋立てや海上投棄のための処
理場の不足、さらには環境汚染防止上の制約を受けて、
汚泥処理は焼却処分に移行しているのが現状である。こ
の汚泥の焼却設備としては、既にいくつかのものが提案
されている。
【0003】ところが、従来の焼却炉による汚泥焼却装
置では、焼却に先立って汚泥を乾燥する必要がある。ま
た、乾燥排ガスの脱臭もしなければならない。これによ
り、乾燥コスト、脱臭コストおよび焼却コストが嵩み、
全体としての処理コストが高くなるという問題点があっ
た。また、汚泥の乾燥に生石灰を用いる方法も提案され
ている。これは、生石灰を汚泥中に含まれる水分と反応
させて消石灰を生成させ、そのときの反応熱により残留
水分を蒸発し、汚泥を空気圧送可能な乾燥物としてセメ
ント原料に利用するものである。しかしながら、この方
法でも、汚泥乾燥時に生石灰を添加しなければならない
という不具合がある。
【0004】そこで、このような問題を解消する従来技
術として、本願特許出願人が先に特許出願して公開にな
った特開平8−276199号公報の「汚泥処理方法」
が知られている。このものは、汚泥タンク内の含水汚泥
を、直接、乾式セメントキルンの窯尻部またはプレヒー
タに導入して焼却する汚泥処理技術である。この技術に
よれば、含水汚泥を、乾燥したり添加剤を添加したりす
る前処理を行うことなく、直接、既存の乾式セメントキ
ルンへ圧送ポンプにより流し込み、セメントクリンカの
通常の製造と同時に、効率的に含水汚泥を焼却処理する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来技
術にあっては、このように圧送ポンプにより、貯留タン
ク内の含水汚泥が乾式セメントキルンの窯尻部またはプ
レヒータへ、例えばセメントクリンカの生産量の10%
程度の投入量でもって流し込まれていただけなので、導
入された含水汚泥はスラッジ状の塊になることが多かっ
た。この結果、含水汚泥の焼成効率が悪く、含水汚泥を
充分に燃焼させるまでに比較的時間がかかり、また塊状
の燃焼灰が生成しやすく、キルン内のセメントクリンカ
に対して、セメント成分としても有用な燃焼灰を均等に
分散することができないという問題点があった。
【0006】
【発明の目的】この発明は、含水汚泥の燃焼効率を増大
することができ、また含水汚泥の燃焼灰を比較的均等に
セメントクリンカへ分散することができる汚泥処理設備
の汚泥導入方法およびその装置を提供することを、その
目的としている。また、この発明は、汚泥導入管の汚泥
流量調整部分における含水汚泥の詰まりを防止すること
ができる汚泥処理設備の汚泥導入装置を提供すること
を、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、セメント原料仮焼用のプレヒータの下部からセメン
ト原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部までの間
に、汚泥導入管により含水汚泥を導入する汚泥処理設備
の汚泥導入方法であって、上記汚泥導入管が管途中で複
数の分岐管部に分岐し、これらの各分岐管部の汚泥導出
側の各管端より、含水汚泥を分割して流出させる汚泥処
理設備の汚泥導入方法である。ここでいう含水汚泥とし
ては、下水汚泥、活性汚泥、浚渫汚泥などが挙げられ
る。含水汚泥は汚泥処理施設からパイプラインなどで、
直接、供給してもよいし、密閉タンクを搭載したトラッ
クで輸送して、一旦、汚泥タンクに投入した後、この汚
泥タンクより供給してもよい。
【0008】乾式キルンへの含水汚泥の添加量には特に
制限がないものの、通常、セメント原料の品質や使用
量、焼成温度などの各種処理条件により適宜決定され
る。ただし、既存の乾式キルンに、その運転条件を特に
変更することなく含水汚泥を投入することができる量が
好ましい。例えば、セメントクリンカ生産量が90〜1
00t/hの乾式キルンを用いた場合、含水汚泥の添加
量は9〜10.0t/hとし、製造されるセメントクリ
ンカの重量に対して1/10程度以下の含水汚泥を投入
するのが好ましい。セメント原料に対する含水汚泥の添
加量が10.0t/hを超えると、汚泥からの水分によ
ってキルンでの焼成が不安定になり、セメントクリンカ
の品質に悪影響を及ぼすおそれが大きくなるからであ
る。
【0009】また、ここでいうセメント原料仮焼用のプ
レヒータの下部からセメント原料焼成用の乾式セメント
キルンの窯尻部までの間(以下、キルン窯尻側という場
合がある)とは、プレヒータの下部域や、乾式キルンの
窯尻部域に限らず、両者の連結部分でもよい。なお、プ
レヒータの下部域と、乾式キルンの窯尻部域との両方
に、含水汚泥を導入してもよい。また、乾式キルンの窯
尻部のうちの上部域および下部域にそれぞれ含水汚泥を
導入してもよい。この場合、汚泥導入管内の含水汚泥
は、その自重により上側の分岐管部へ流れ込みにくい
が、下側の分岐管部には含水汚泥が流れ込みやすいの
で、この下側の分岐幹部にだけ、汚泥流量調整用の流量
比調整手段を設けてもよい。なお、プレヒータの下部域
や乾式キルンの窯尻部域において、2箇所から含水汚泥
を導入してもよい。この場合、汚泥導入管を流れる含水
汚泥の自重圧は、左右の分岐管部へ均等にかかる。これ
により、左右の分岐管部に流量比調整手段(例えばニー
ドル弁)を配設するのが好ましい。
【0010】なお、キルン窯尻側における含水汚泥の導
入部の温度は800〜1000℃、好ましくは900℃
前後である。800℃未満では含水汚泥の燃焼が不十分
になりやすい。また、1000℃を超えると炉の操業に
支障をきたすという不具合が生じる。含水汚泥をキルン
窯尻側へ導入する方法としては、例えばスラッジポンプ
などの各種のポンプ類を有するパイプ圧送構造体を用い
た方法などが挙げられる。その他にも、例えばベルトコ
ンベア、スクリュコンベアなどの各種コンベア類などを
用いた方法でもよい。要は、含水汚泥を円滑に移送する
ことができれば、どのような装置による方法でもよい。
汚泥導入管における分岐管部の本数は、1本または2本
以上のうちの所定本数でよい。また、汚泥導入管の各分
岐管部が連結されるキルン窯尻側の箇所は限定されな
い。そして、含水汚泥の流量調整に用いられる装置は、
どのような装置でもよい。
【0011】請求項2に記載の発明は、セメント原料仮
焼用のプレヒータの下部からセメント原料焼成用の乾式
セメントキルンの窯尻部までの間に、汚泥導入管により
含水汚泥を導入する汚泥処理設備の汚泥導入装置であっ
て、上記汚泥導入管が管途中で複数の分岐管部に分岐す
る管材であり、この汚泥導入管に、上記各分岐管部から
流出される含水汚泥の流量比を調整する流量比調整手段
を設けた汚泥処理設備の汚泥導入装置である。ここでい
う流量比調整手段としては、各分岐管部に分割される含
水汚泥の流量比を調整することができる構造体であれば
限定されない。例えば、請求項3のニードル弁の他、ロ
ータリ弁、仕切り弁、ちょう形弁および複葉弁などの弁
構造体が挙げられる。ただし、下水汚泥などの含水汚泥
中には、弁体に絡み付く繊維や髪の毛などが比較的多量
に含まれているので、この繊維や髪の毛などが絡みにく
いニードル弁またはこれに類する弁が好ましい。なお、
流量比調整手段は、作業者による手動式のものでも、電
動モータなどの駆動部を有する自動式のものでもよい。
【0012】請求項3に記載の発明は、上記流量比調整
手段がニードル弁である請求項2に記載の汚泥分散導入
装置である。ニードル弁は、複数の分岐管部のそれぞれ
に設けてもよいし、例えば2本の分岐管部の場合には、
一方の分岐管部だけに配備してもよい。
【0013】
【作用】請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、プ
レヒータの下部から乾式セメントキルンの窯尻部までの
間の複数箇所に、汚泥導入管のそれぞれ対応する分岐管
部から含水汚泥を分割して流入する。この結果、セメン
ト原料を焼成している乾式セメントキルン内への含水汚
泥の分散性が向上する。これにより、含水汚泥の燃焼効
率が増大して、含水汚泥が燃焼するまでの時間が短縮化
される。また、燃焼後に塊状の燃焼灰ができにくい。こ
の結果、キルン内のセメントクリンカへ、この燃焼灰を
比較的均等に分散することができる。
【0014】特に、請求項2に記載の発明によれば、含
水汚泥のキルン窯尻側への導入時、汚泥導入管の各分岐
管部から流出される含水汚泥の割合を、流量比調整手段
により調整するので、炉内温度の分布に合わせて、キル
ン窯尻側のそれぞれの汚泥導入部分に、適宜、焼却可能
な分量の含水汚泥を配分することができる。これによ
り、乾式セメントキルンへの含水汚泥の燃焼効率がさら
に増大する。
【0015】また、請求項3に記載の発明によれば、流
量比調整手段がニードル弁であるので、含水汚泥中に繊
維、髪の毛などが多量に含まれていても、これが弁体に
絡み付くなどして、含水汚泥の流量調整に不都合が生じ
るおそれが減少する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明を
詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例に係る汚
泥処理設備の汚泥導入装置が適用されたセメント焼成設
備の模式断面図である。図2は、同汚泥導入管の分岐管
部周辺を示す拡大断面図である。図1において、10は
汚泥処理設備の汚泥導入装置(以下、単に汚泥導入装置
という)であり、この汚泥導入装置10は、セメント製
造工場のセメント焼成設備に設けられることにより、セ
メント原料の焼成時の熱を利用して焼却される含水汚泥
(ここでは下水汚泥)aを、この焼成設備へ供給する。
セメント焼成設備は、プレヒータ11内で仮焼されたセ
メント原料を、乾式セメントキルン12内で焼成してセ
メントクリンカを中間製造する設備である。なお、ここ
で用いられる乾式セメントキルン12は、90〜100
t/hでセメントクリンカを生産するものとする。
【0017】プレヒータ11は、図外の原料ミルにより
粉砕されたセメント原料を、下流の乾式セメントキルン
12により焼成し易いように、所定温度まで予熱するも
のである。プレヒータ11は、多数のサイクロンを、数
階建ての鉄骨架台に搭載して設けられている。また、通
常、最上段のサイクロンには、ファンを有して仮焼時の
生じたガスを図外のガス処理設備へ導くガス排出系が接
続されている。
【0018】乾式セメントキルン12は、若干下流側へ
下方傾斜した横向き円筒状のキルンシェルを有してい
る。キルンシェルの内周面には、耐火物が張られてい
る。このキルンシェルを周方向へ回転させながら、重油
や微粉石炭を燃料にしてバーナーで加熱することで、プ
レヒータ11からのセメント原料を焼成し、セメントク
リンカを中間製造する。その後、セメントクリンカは、
乾式セメントキルン12の下流部に連結されたクリンカ
クーラにより冷却され、仕上げ工程へ送られる。
【0019】次に、図1、図2を参照して、上記汚泥導
入装置10を詳細に説明する。図1に示すように、汚泥
導入装置10は、下水処理場の沈降汚泥などの含水汚泥
をスラリー状態のまま、プレヒータ11の下部から乾式
セメントキルン12の窯尻部12aまでの間(キルン窯
尻側)に、直接、分散状態で導入して焼却するものであ
る。具体的に説明すると、外設された汚泥受入設備から
の含水汚泥は、一旦、圧送ポンプ13によって汚泥タン
ク14に貯留され、次いで汚泥タンク14から、随時、
圧送ポンプ15により汚泥導入管16を通して乾式セメ
ントキルン12の窯尻部12aへ導入される。
【0020】この汚泥導入管16は、管途中で上方へ屈
曲する分岐管部16aと、下方へ屈曲する分岐管部16
bとに分岐されている。すなわち、汚泥導入管16内を
流れる含水汚泥は、この管途中で2分割され、一方が上
方の分岐管部16aへ流れて窯尻部12aの上部内へ流
れ込み、他方が下方の分岐管部16bへ流れて窯尻部1
2aの下部内へ流れ込む。なお、下側の分岐管部16b
の開口面積の方が、上側の分岐管部16aの開口面積よ
り若干大きくなっている。開口面積が大きな下側の分岐
管部16bの元部には、各分岐管部16a,16bから
流れ出る含水汚泥aの流量比を調整する流量比調整手段
の一例であるニードル弁17が設けられている。サーボ
モータ18の回転軸に連結された弁軸19を回転するこ
とで、先細り状の弁体20を進退させて、含水汚泥aの
流量を調整する。このように下側の分岐管部16bだけ
にニードル弁17を設けるのは、汚泥導入管16内の含
水汚泥aは、その自重により上側の分岐管部16aへ流
れ込みにくいが、下側の分岐管部16bには含水汚泥a
が流れ込みやすいからである。
【0021】次に、この一実施例の汚泥導入装置10を
利用した汚泥処理設備の汚泥導入方法を説明する。図1
に示すように、セメント焼成設備において、セメント原
料は、プレヒータ11の各サイクロンを流下中に仮焼さ
れる。その後、セメント原料は、乾式セメントキルン1
2の窯尻部12aへ流れ込み、バーナーの熱により焼成
されて、セメントクリンカとなる。この際、乾式セメン
トキルン12の窯尻部12a内には、汚泥タンク14内
の含水汚泥aが、汚泥導入装置10により、汚泥導入管
16を介して4t/hの導入量で、このキルン12内に
分散されながら流し込まれる。具体的な含水汚泥aの窯
尻部12a内への導入経路を説明する。含水汚泥aは、
図外の汚泥受入設備から圧送ポンプ13を用いて、一
旦、汚泥タンク14に貯留される。その後、随時、汚泥
タンク14の下部に連結された圧送ポンプ15により、
汚泥導入管16から乾式セメントキルン12の窯尻部1
2aへと流れ出る。
【0022】このとき、汚泥導入管16の管途中には、
上下側の分岐管部16a,16bが分岐されているの
で、キルン窯尻側内に含水汚泥aを2方向から分割して
流入することができる。これにより、セメント原料を焼
成中の乾式セメントキルン12への含水汚泥aの分散性
が、分岐されていない汚泥導入管を用いた場合よりも向
上する。すなわち、この分岐管部の本数が増えるほど、
この含水汚泥aの分散性は向上する。この結果、含水汚
泥aの燃焼効率が増大して、含水汚泥aが燃焼するまで
の時間が短縮化される。また、燃焼後に塊状の燃焼灰が
できにくい。よって、乾式セメントキルン12内のセメ
ントクリンカへ、この燃焼灰を比較的均等に分散させる
ことができる。含水汚泥aのキルン窯尻側への導入時に
は、汚泥導入管16の各分岐管部16a,16bから流
出される含水汚泥aの割合を、例えば1:1または1:
1.5のように、ニードル弁17を操作することで調整
する。これにより、炉内温度の分布に合わせて、キルン
窯尻側の各汚泥導入部分に、適宜、焼却可能な量の含水
汚泥aを配分することができる。この結果、乾式セメン
トキルン12への含水汚泥aの燃焼効率がさらに増大す
る。
【0023】こうして流入された含水汚泥aは、予め含
水汚泥aに高いコストがかかる脱臭、乾燥、添加物添加
といった前処理を施さなくても、セメント原料焼成時の
バーナー熱により、経済的に焼却することができる。さ
らに、この各分岐管部16a,16bの分割状態での流
入によって、含水汚泥aが窯尻部12a内、ひいては乾
式セメントキルン12内に、ほぼ均等に分散される。し
たがって、含水汚泥aと乾式セメントキルン12内で発
生した排ガスとの接触面積が大きくなって、含水汚泥a
の燃焼効率が増大する。これにより、含水汚泥aが燃焼
するまでの時間が短縮化され、また燃焼後に塊状の燃焼
灰ができにくく、乾式セメントキルン12内で中間製造
されたセメントクリンカへ、この含水汚泥aの燃焼灰を
比較的均等に分散することができて、組成成分が安定し
た良質のセメントクリンカが得られる。また、この実施
例では、流量比調整手段としてニードル弁17を採用し
たので、含水汚泥a中に、例えば髪の毛などが多量に含
まれていても、これが弁体20に絡み付いて、含水汚泥
aの流量調整に不都合が生じるおそれが減少する。
【0024】次に、図3,図4に基づいて、この発明の
他の実施例に係る汚泥処理設備の汚泥導入方法およびそ
の装置を説明する。図3は、この発明の他の実施例に係
る汚泥処理設備の汚泥導入装置における流量比調整手段
を示す拡大縦断面図である。図4は同じく流量比調整手
段を示す拡大横断面図である。図3,図4に示すよう
に、この他の実施例に係る汚泥導入装置30は、汚泥導
入管16を管途中で上下2本の分岐管部16a,16c
に分岐し、このうち下側の分岐管部16cに、流量比調
整手段の他の例である抜き差し式の円筒弁構造体31を
配備し、しかもこの下側の分岐管部16cの汚泥導出側
の管端部に、含水汚泥aの分散装置32を設けた例であ
る。
【0025】円筒弁構造体31は、窯尻部12aと下側
の分岐管部16cとに連結されたシリンダ管33を有し
ている。シリンダ管33内には、作業者の手作業による
抜き差しにより、この下側の分岐管部16cの含水汚泥
aの流量を調整する両端が封止された円筒状の抜き差し
弁34が出し入れ可能に挿入されている。シリンダ管3
3の外側の端には、一対のフランジ33aが突設されて
いる。各フランジ33aの外部には、シリンダ管33の
軸線に平行な一対のスライドガイドロッド35が片持ち
状態で固着されている。また、抜き差し弁34の外側の
端面にも、一対のフランジ34bが突設されている。各
フランジ34bの両端部には、対応するスライドガイド
ロッド35に遊挿された一対のスライドリング37が配
設されている。作業者が抜き差し弁34の把手34aを
握り、これを押し引きすることで、抜き差し弁34が、
一対のスライドガイドロッド35に沿って、シリンダ管
33の軸線方向へスライドする。なお、各フランジ33
aには、配備されたボルトの頭部突出量を調整すること
により、シリンダ管33内に挿入された抜き差し弁34
による下側の分岐管部16cの流路の完全封止位置を調
整する一対の流路封止位置調整具38が配設されてい
る。
【0026】次に、同じく図3,図4を参照して、含水
汚泥aの分散装置32を詳細に説明する。図3,図4に
示すように、分散装置32は、外側の端部が外方へ突出
した状態でシリンダ管33の下部内に出し入れ可能に配
置された細長い内管39を有している。内管39の窯尻
部12a側の端は、シリンダ管33の窯尻部12a側の
管端付近に配置されている。一方、内管39の外側の端
部には、各スライドガイドロッド35に遊挿される一対
のスライドリング40を有するガイド板41の中央部が
取り付けられている。また、内管39の外側の管端に
は、外設された圧縮空気供給装置42が連結されてい
る。
【0027】内管39の端部を作業者が握って押し引き
することにより、内管39は、スライドガイドロッド3
5に沿ってシリンダ管33の軸線方向へスライドし、こ
れにより内管39の窯尻部12aの管端位置が、シリン
ダ管33内でその軸線方向へ移動する。この結果、内管
39の窯尻部12a側の管端を、最も効果的に含水汚泥
aを分散することができる位置、すなわち含水率の違い
でシリンダ管33の端部付近のタレの度合いが変化する
含水汚泥aの先端から数cmの位置に配置する。その
後、圧縮空気供給装置42からの圧縮空気を内管39の
管端から外方へ吹き出すと、この空圧により、シリンダ
管33の一端部内まで達していた含水汚泥aが、窯尻部
12aの内部へ細かく分散されながら噴出する。
【0028】このように、内管39の管端を、最も効果
的な含水汚泥aの分散位置へ移動させるようにしたの
で、含水率の違いによりタレの度合いが変化する含水汚
泥aの硬度に応じて、良好に含水汚泥aを分散すること
ができる。また、このように、シリンダ管33内の含水
汚泥aに対して、放射内方からこの含水汚泥aを外部へ
吹き飛ばすように圧縮空気が吹き込まれるので、含水汚
泥aを比較的広範囲に分散させることができる。なお、
その他の構成、作用および効果は、上記実施例と同様で
あるので、説明を省略する。
【0029】
【発明の効果】この発明によれば、キルン窯尻側の複数
箇所に、含水汚泥を分割して流入させるので、乾式セメ
ントキルン内での含水汚泥の分散性が向上する。これに
より、含水汚泥の燃焼効率が増大して、この含水汚泥が
燃焼するまでの時間が短縮化される。しかも、燃焼後に
塊状の燃焼灰ができにくくなる。この結果、キルン内の
セメントクリンカへ、この燃焼灰を比較的均等に分散さ
せることができる。
【0030】特に、請求項2に記載の発明によれば、汚
泥導入管の各分岐管部から流出する含水汚泥の流量比
を、流量比調整手段により調整するようにしたので、炉
内温度の分布に合わせて、キルン窯尻側のそれぞれの汚
泥導入部分に、良好に焼却可能な分量の含水汚泥を配分
することができる。この結果、乾式セメントキルンへの
含水汚泥の燃焼効率がさらに増大する。
【0031】また、請求項3に記載の発明によれば、流
量比調整手段としてニードル弁を採用したので、仮に含
水汚泥中に髪の毛などが多量に含まれていても、これが
弁体に絡み付いて、含水汚泥の流量調整に不都合が生じ
るおそれが減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る汚泥処理設備の汚泥
導入装置が適用されたセメント焼成設備を模式的に示す
断面図である。
【図2】この発明の一実施例に係る汚泥導入管の分岐管
部周辺を示す拡大断面図である。
【図3】この発明の他の実施例に係る汚泥処理設備の汚
泥導入装置における流量比調整手段を示す拡大縦断面図
である。
【図4】この発明の他の実施例に係る流量比調整手段を
示す拡大横断面図である。
【符号の説明】 10 汚泥処理設備の汚泥導入装置、 11 プレヒータ、 12 乾式セメントキルン、 12a 窯尻部、 16 汚泥導入管、 16a,16b,16c 分岐管部、 17 ニードル弁(流量比調整手段)、 30 汚泥導入装置、 31 円筒弁構造体、 33 シリンダ管、 34 抜き差し弁、 39 内管、 42 圧縮空気供給装置、 a 含水汚泥。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント原料仮焼用のプレヒータの下部
    からセメント原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部
    までの間に、汚泥導入管により含水汚泥を導入する汚泥
    処理設備の汚泥導入方法であって、 上記汚泥導入管が管途中で複数の分岐管部に分岐し、こ
    れらの各分岐管部の汚泥導出側の各管端より、含水汚泥
    を分割して流出させる汚泥処理設備の汚泥導入方法。
  2. 【請求項2】 セメント原料仮焼用のプレヒータの下部
    からセメント原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部
    までの間に、汚泥導入管により含水汚泥を導入する汚泥
    処理設備の汚泥導入装置であって、 上記汚泥導入管が管途中で複数の分岐管部に分岐する管
    材であり、この汚泥導入管に、上記各分岐管部から流出
    される含水汚泥の流量比を調整する流量比調整手段を設
    けた汚泥処理設備の汚泥導入装置。
  3. 【請求項3】 上記流量比調整手段がニードル弁である
    請求項2に記載の汚泥分散導入装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007260654A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 高含水率廃棄物の処理方法及び処理装置
JP2009226236A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Ube Ind Ltd 含水汚泥の処理方法

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