JPH11129875A - 車両のブレーキ操作装置 - Google Patents

車両のブレーキ操作装置

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JPH11129875A
JPH11129875A JP29741897A JP29741897A JPH11129875A JP H11129875 A JPH11129875 A JP H11129875A JP 29741897 A JP29741897 A JP 29741897A JP 29741897 A JP29741897 A JP 29741897A JP H11129875 A JPH11129875 A JP H11129875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】土や砂などの噛み込みに原因してブレーキ操作
が困難になるといった不具合を極力生じさせることな
く、簡易な構造によって車両のブレーキ操作が容易かつ
適切に行えるようにする。 【解決手段】車両運転者の乗車スペース74のフロア7
8よりも高い位置にそれぞれ配されたブレーキアーム
1、可動部材2、およびロック機構3を具備しており、
ブレーキアーム1は、第1フットペダル部5Aの踏み込
み操作によって常用ブレーキ用のブレーキブースタを動
作させるように上部回転支点を中心に揺動可能に設けら
れており、可動部材2は、ブレーキアーム1の下端部に
設けられている第2フットペダル部5Bが踏み込み操作
されたときに一定の動作を行うことにより車両のパーキ
ングブレーキ装置を作動させる方向にパーキングブレー
キ用ケーブル8Cを引っ張っるように設けられており、
ロック機構3は、可動部材2がパーキングブレーキ用ケ
ーブル8Cの引っ張り動作を行ったときにその引っ張り
状態が保持されるように可動部材2を固定保持可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、たとえばゴルフ場において、
ゴルフバッグの運搬やゴルファの移動に用いられるゴル
フカートなど、比較的簡易な構造に製作される車両に好
適な車両のブレーキ操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、たとえば乗用型のゴルフ
カートは、一般の乗用車と比較するとかなり低速で走行
するように構成されているが、そのブレーキ装置につい
ては、一般の乗用車と同様に、常用のブレーキ装置とパ
ーキングブレーキ装置との双方が設けられていることが
望まれる。一方、ゴルフカートは、乗用車などの運転に
不慣れな者も運転する場合が多いため、ブレーキ装置の
操作はできるかぎり簡単に行えるようにすることが望ま
れる。
【0003】そこで、従来では、たとえば特開昭63−
121556号公報に所載のブレーキ操作装置がある。
この従来のブレーキ操作装置は、同公報の第8図に示さ
れているように、ゴルフカートの運転車が乗り込む乗車
スペースのフロアの下方からその上方にブレーキペダル
ユニットが起立状態に設けられたものであり、上記ブレ
ーキペダルユニットを構成するブレーキアームの上端部
には、常用ブレーキ用のフットペダルとパーキングブレ
ーキ用のフットペダルとが並べて設けられている。一
方、上記ゴルフカートのフロアの下方には、上記2つの
フットペダルがそれぞれ踏み込み操作されたときに、常
用のブレーキ装置を動作させるための動作機構部とパー
キングブレーキ装置を作動させるための動作機構部とが
それぞれ設けられている。
【0004】上記構成のブレーキ操作装置では、1つの
ブレーキアームに常用ブレーキ用のフットペダルとパー
キングブレーキ用のフットペダルとをそれぞれ設けてい
るために、2つのブレーキ用のフットペダルが1つのブ
レーキアームに集約され、これが車両運転者にとってブ
レーキであることが判り易い構造となっている。また、
ゴルフカートを停止させる場合において、常用ブレーキ
用のフットペダルを踏み込み操作した後に、さらにパー
キングブレーキ用のフットペダルを踏み込むと、2種類
のブレーキを一連の踏み込み操作によって容易に働かせ
ることができることとなり、その操作性も良好となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のブレーキ操作装置では、次のような不具合を生じて
いた。
【0006】すなわち、上記従来のブレーキ操作装置で
は、ブレーキアームが車両の乗車スペースのフロアの下
方から上方へ起立した状態に設けられており、また動作
機構部が上記フロアの下方に設けられている。一方、上
記フロアには、上記ブレーキアームをフロアの下方から
上方へ突出させるための穴部を設けておく必要があり、
しかもこの穴部はブレーキアームの動作を妨げないサイ
ズに形成しておく必要がある。ところが、このような構
造では、上記フロア上に土や砂などが存在する場合に、
これらの土や砂などが上記穴部からフロアの下方へ落下
進入し、ブレーキアームの回転支点や動作機構部などに
噛み込みを生じる虞れがある。このような噛み込みを生
じたのでは、ブレーキアームや動作機構部を適切に動作
させることができなくなる場合があり、適切でない。
【0007】したがって、従来では、上記したような土
や砂などの不当な噛み込みを防止するための特別な手段
を別途設けることが必要となっていた。その結果、従来
では、ブレーキ操作装置の構成が複雑化し、その製造コ
ストが高価になるという不具合を生じていた。とくに、
ゴルフカートでは、乗車スペースへのゴルファーの乗り
降り頻度が高く、しかもゴルファーがそのゴルフシュー
ズの底に大量の土や砂を付けたまま乗車スペースに乗り
込む場合が多いため、乗車スペースのフロア上には土や
砂などが溜まり易く、上記したような土や砂などの噛み
込み現象をより適切に防止する必要があった。
【0008】本願発明はこのような事情のもとで考え出
されたものであって、土や砂などの噛み込みに原因して
ブレーキ操作が困難になるといった不具合を極力生じさ
せることなく、簡易な構造によって車両のブレーキ操作
が容易かつ適切に行えるようにすることをその課題とし
ている。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】本願発明によれば、車両のブレーキ操作装
置が提供される。この車両のブレーキ操作装置は、車両
運転者の乗車スペースのフロアよりも高い位置にそれぞ
れ配されたブレーキアーム、可動部材、およびロック機
構を具備しており、上記ブレーキアームは、下端部に設
けられている第1フットペダル部の踏み込み操作によっ
て常用ブレーキ用のブレーキブースタを動作させるよう
に上部回転支点を中心に揺動可能に設けられているとと
もに、上記可動部材は、上記ブレーキアームの下端部に
設けられている第2フットペダル部が踏み込み操作され
たときに一定の動作を行うことにより車両のパーキング
ブレーキ装置を作動させる方向にパーキングブレーキ用
ケーブルを引っ張っるように設けられており、かつ上記
ロック機構は、上記可動部材が上記パーキングブレーキ
用ケーブルの引っ張り動作を行ったときにその引っ張り
状態が保持されるように上記可動部材を固定保持可能に
構成されていることに特徴づけられる。
【0011】本願発明においては、ブレーキアームの下
端部に設けられている第1フットペダル部を踏み込み操
作すると、上記ブレーキアームは上部回転支点を中心に
所定方向に回転して常用ブレーキ用のブレーキブースタ
を動作させることとなり、これによって常用ブレーキを
働かせることができる。一方、上記ブレーキアームの下
端部に設けられている第2フットペダル部を踏み込み操
作すると、可動部材が一定の動作を行ってパーキングブ
レーキ用ケーブルを引っ張ることとなり、これによって
パーキングブレーキを働かせることができる。したがっ
て、車両運転者がブレーキアームに設けられている第1
フットペダル部と第2フットペダル部とを連続して踏み
込み操作することによって、常用ブレーキを働かせた後
にパーキングブレーキを適切に働かせることが可能とな
り、それらのブレーキ操作が容易に行える。さらに、上
記可動部材がパーキングブレーキ用ケーブルを引っ張る
ように動作したときには、ロック機構がその可動部材を
固定保持するために、パーキングブレーキが働いている
状態をその後も継続して保持させておくことができ、坂
道などにおいて車両を停車させておくのに好都合とな
る。このように、本願発明では、ブレーキアーム、可動
部材、およびロック機構を備えた簡易な構造のブレーキ
操作装置によって、常用ブレーキとパーキングブレーキ
とを容易な操作によって適切に働かせることができるよ
うにしたものであり、その操作性は良好であり、またそ
の製作も簡易に行えることとなる。
【0012】さらに、重要な効果として、本願発明で
は、上記ブレーキアーム、可動部材、およびロック機構
のそれぞれが、車両運転者の乗車スペースのフロアより
も高い位置に配されているために、上記フロア上に土や
砂などが比較的大量に存在する場合であっても、それら
の土や砂などが上記各部の動作部分に進入する可能性は
少なく、それらの部分に土や砂の噛み込みが生じる虞れ
を無くし、または非常に少なくすることができる。この
ため、本願発明では、ブレーキ操作装置の各部の動作に
ついての信頼性を高めることができる。また、従来とは
異なり、ブレーキアームやその他の部分への土や砂の噛
み込みを防止するための特別な手段を別途設ける必要を
無くすことができるため、全体の構造を一層簡易にし、
その製造コストを安価にできるという効果も得られる。
【0013】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
ロック機構は、上記可動部材に固定して設けられたラチ
ェットギヤとこのラチェットギヤに係合する揺動可能な
ラチェット爪とを具備しており、かつ上記ラチェット爪
は、車両のアクセルペダルが踏み込み操作されたときに
上記ラチェットギヤとの係合状態が解除される方向へ回
転するように上記アクセルペダルの踏み込み操作に連動
して動作するケーブルの一端部と連結されている構成と
することができる。
【0014】このような構成によれば、第2フットペダ
ル部を踏み込み操作して車両のパーキングブレーキを働
かせた後に、車両のアクセルペダルを踏み込み操作する
と、可動部材に固定して設けられたラチェットギヤとラ
チェット爪との係合状態が解除されることにより、パー
キングブレーキ用ケーブルを引っ張っていた可動部材の
固定状態が解除される。したがって、パーキングブレー
キを解除するための特別な操作を何ら必要とすることな
く、単に車両を発進させようとしてアクセルペダルを踏
み込み操作するだけで、パーキングブレーキの解除が同
時に行えることとなり、その操作性を一層良好なものに
できる。また、上記ラチェットギヤとラチェット爪との
係合状態の解除は、アクセルペダルの踏み込み操作に連
動して動作するケーブルの一端部を上記ラチェット爪に
連結した機構により行わせているために、上記アクセル
ペダルの踏み込み操作とラチェットギヤとの動作とを確
実に連動させることができ、またその構造も簡易なもの
にすることができる。
【0015】本願発明の他の好ましい実施の形態では、
上記第1フットペダル部と第2フットペダル部とは、別
部材によって形成されているとともに、上記第2フット
ペダル部は、上記第1フットペダル部よりも車両前方寄
りの位置において上記ブレーキアームの一側方に配置さ
れている構成とすることができる。
【0016】このような構成によれば、第2フットペダ
ル部よりも車両後方に位置して車両運転者の近くに存在
する第1フットペダル部を第2フットペダル部よりも踏
み込み操作し易くなる。また、第2フットペダル部はブ
レーキアームの一側方の偏った位置に存在しているため
に、車両運転者が第1フットペダル部と第2フットペダ
ル部との双方に跨がった状態に足を載せている場合であ
っても、第2フットペダル部が上記ブレーキアームの上
面よりも低い位置へ誤って踏み込み操作されにくいよう
にすることができる。したがって、第1フットペダル部
を単独で操作して常用ブレーキのみを働かせたいとき
に、第2フットペダル部が同時に踏み込み操作される虞
れを少なくするのに好ましいものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0018】図1は、本願発明が適用された車両の一例
を示す側面図である。図2は、図1に示す車両に用いら
れているブレーキ操作装置の一例を示す側面断面図であ
る。図3は、図2の矢視III 一部断面正面図である。図
4は、図2および図3に示すブレーキ操作装置に用いら
れている第2フットペダル部の構成部品の一例を示す分
解斜視図である。
【0019】図1に示す車両Aは、乗用型のゴルフカー
トとして構成されたものである。この車両Aは、車両本
体部7の上方に、フロントピラー70やリヤピラー71
によって支持されたルーフ72を設けた構成とされてい
る。上記車両本体部7には、たとえば計4名のゴルファ
を搭乗可能とする前後2組の座席73a,73bを備え
た乗車スペース74が設けられているとともに、その後
部にはゴルフバックを積載するためのステー75が設け
られている。この車両Aは、たとえばリヤカウル部76
内に配置されたエンジンまたはモータを駆動源として運
転走行可能に構成されている。ステアリングホイール7
7と対向する1つの座席73aが、運転席となるが、こ
の運転席の前方下方に、本実施形態のブレーキ操作装置
Bが設けられている。
【0020】図2および図3に示すように、上記ブレー
キ操作装置Bは、ブレーキアーム1、可動部材2、ロッ
ク機構3、ブラケット4、および後述する各部材を具備
して構成されている。上記ブレーキ操作装置Bを構成す
る各部材は、いずれも、車両Aの車両運転者が乗り込む
乗車スペース74のフロア78よりも高い位置に配され
ている。
【0021】上記ブラケット4は、上記ブレーキ操作装
置Bを構成する各部材を支持するためのものであり、た
とえば金属板をプレス加工するなどして形成されてい
る。このブラケット4は、車両Aの乗車スペース74の
前方に位置するダッシュパネル79やこのダッシュパネ
ル79の上部に繋がった他のパネル79aなどの適当な
箇所にボルト止めまたは溶接によって固定して取付けら
れている。
【0022】上記ブレーキアーム1は、上下方向に湾曲
して延びる形状を有しており、その上部には上記ブラケ
ット4に両端部が支持された軸体12が貫通挿されてい
る。これにより、上記ブレーキアーム1は、上記軸体1
2によってこの軸体周りに回転可能に支持されており、
いわゆる吊り下げ式のブレーキアームとして構成されて
いる。上記ブレーキアーム1の上部には、上記軸体12
の挿通位置から一定方向に延びる延出部11が設けられ
ており、この延出部11にブレーキブースタ6のロッド
部60が連結されている。上記ブレーキブースタ6は常
用ブレーキ装置を動作させるためのものであり、たとえ
ば上記ブラケット4の上面に取付けられてステアリング
シャフトの側方などの適当な位置に設けられている。
【0023】上記ブレーキアーム1の下端部には、第1
フットペダル部5Aと第2フットペダル部5Bとが設け
られている。上記第1フットペダル部5Aは、上記ブレ
ーキアーム1の下端部に踏板51を固定して取付けた構
成であり、この踏板51はたとえば平面視矩形状のプレ
ート状に形成されている。上記第1フットペダル部5A
を、矢印N1に示す下方向に踏み込み操作すると、上記
ブレーキアーム1の延出部11がブレーキブースタ6の
ロッド部60を押し込むように回転するととなり、これ
により常用ブレーキが働くこととなる。なお、上記軸体
12の周囲にはバネ10が設けられており、上記ブレー
キアーム1は、常時は、上記バネ10の弾発力によって
上記矢印N1方向とは反対に回転する方向へ付勢されて
おり、その下端部が乗車スペース74のフロア78の上
方の一定高さに維持されるようになっている。
【0024】上記第2フットペダル部5Bは、上記ブレ
ーキアーム1の下端部に取付けられた軸56を中心とし
て回転可能に設けられている。より具体的には、上記第
2フットペダル部5Bは、図4によく表れているよう
に、平面視矩形状のプレート状に形成された踏板52と
これを支持する支持部材54とを具備して構成されてお
り、上記支持部材54の上面部分に上記踏板52がボル
ト90などを用いて組み付けられた状態で、上記ブレー
キアーム1に取付けられている。上記支持部材54に
は、略水平方向に延びる軸心をもつ筒状部55が設けら
れているが、この筒状部55が上記ブレーキアーム1の
下端部に固定して取付けられた水平状の軸56に外嵌す
ることにより、上記第2フットペダル部5Bの全体が上
記軸56周りに回転可能となっている。ただし、図2に
よく表れているように、上記軸56の周囲には、バネ5
3が設けられており、このバネ53の弾発力によって上
記第2フットペダル部5Bは、その車両前方寄りの先端
部分が矢印N2に示す上方に常時付勢されている。この
第2フットペダル部5Bは、この第2フットペダル部5
Bが操作されていない通常時においてその踏板52の上
面が第1フットペダル部5Aの踏板51の上面と略同一
の角度姿勢に保持されるように設定されている。上記支
持部材54には、後述する第1のケーブル8Aの一端を
固定連結するための切欠孔を備えたブラケット部57が
設けられている。
【0025】図3によく表れているように、上記第1フ
ットペダル部5Aの踏板51は、平面視または正面視に
おいて上記ブレーキアーム1の左右両側方に跨がるよう
に設けられている。これに対し、上記第2フットペダル
部5Bの踏板52は、上記踏板51よりも小さなサイズ
とされており、その配置箇所は、上記第1フットペダル
部5Aの踏板51よりも車両前方寄りの位置であって、
上記ブレーキアーム1の一側方領域とされている。ま
た、図2によく表れているように、上記第2フットペダ
ル部5Bの踏板52は、踏み込み操作がなされていない
通常時においては、その上面が第1フットペダル部5A
の踏板51の上面よりも若干寸法Hだけ低い高さとなる
ように設けられている。
【0026】上記可動部材2は、金属板などの適当な板
状部材によって形成されたものであり、その長手方向中
央部分には、上記ブレーキアーム1を支持する軸体12
が貫通挿している。これにより、上記可動部材2は、ブ
レーキアーム1と同様に上記軸体12周りに回転可能に
支持されている。上記可動部材2の第1端部2aには、
第1のケーブル8Aとパーキングブレーキ用ケーブル8
Cとのそれぞれの一端が連結されている。上記第1のケ
ーブル8Aは、チューブ状のアウタケーブル80とこの
アウタケーブル80内に相対摺動可能にインサートされ
たインナケーブル81とを組合せて構成されたものであ
り、図6に示すように、第2フットペダル部5Bが踏み
込み操作されて矢印N3方向に回転したときに可動部材
2を矢印N4に示す方向へ回転させることができるよう
に、上記可動部材2と上記第2フットペダル部5Bの支
持部材54との間に配索されている。上記パーキングブ
レーキ用ケーブル8Cは、この車両Aに具備されている
パーキングブレーキ装置(図示略)に繋がっており、上
記図6に示すように、可動部材2の第1端部2aが上方
に回転してこの可動部材2によって引っ張り力を受ける
と、上記パーキングブレーキ装置を作動させるケーブル
である。
【0027】図2において、上記ロック機構3は、本実
施形態ではラチェット機構として構成されており、ラチ
ェットギヤ30とラチェット爪31とを具備して構成さ
れている。上記ラチェットギヤ30は、所定の円弧状周
面部に多数の歯を連続して形成したものであり、上記可
動部材2の第2端部2bに固定して取付けられている。
上記ラチェット爪31は、所定位置に固定して設けられ
た支持軸33に支持されて、この支持軸33周りに揺動
可能である。上記ラチェット爪31は、バネ32の弾発
力によってその先端部が上記ラチェットギヤ30に常時
接近する方向に付勢されており、上記ラチェットギヤ3
0の歯に対して係合するようになっている。上記ラチェ
ット爪31は、軸体12を中心とするラチェットギヤ3
0および可動部材2の矢印N4方向の回転動作は許容す
る一方、それとは逆方向への回転動作は許容しないもの
である。
【0028】上記ラチェット爪31の基端部には、第2
のケーブル8Bの一端が連結されている。この第2のケ
ーブル8Bは、この車両Aに設けられているアクセルペ
ダル(図示略)が踏み込み操作されたときに矢印N5方
向に引っ張られるものである。上記第2のケーブル8B
が同方向に引っ張られると、上記ラチェット爪31はそ
の先端部がラチェットギヤ30から離反する方向に回転
し、ラチェットギヤ30とラチェット爪31との係合状
態が解除されるように構成されている。本願発明は、ア
クセルペダルの構造を対象とするものではないため、そ
の説明は便宜上省略するが、このアクセルペダルは、本
実施形態のブレーキアーム1と同様に、吊り下げ式のア
ーム形状にすることができる。
【0029】次に、上記構成のブレーキ操作装置Bの作
用について説明する。
【0030】まず、車両Aの通常の走行時においては、
上記ブレーキ操作装置Bは、図2に示すような状態とな
っている。このような状態において、車両運転者が第1
フットペダル部5Aの踏板51上に足を載せて踏み込み
と、図5に示すように、ブレーキアーム1の下端部が下
降回転する結果、ブレーキブースタ6のロッド部60が
ブレーキアーム1の上端部の延出部11によって押動さ
れ、常用ブレーキが働くこととなる。常用ブレーキのみ
を働かせるためには、踏板51のみを下方へ踏み込む操
作をし、第2フットペダル部5Bの踏板52について
は、強く踏み込まないようにする必要がある。これに対
し、既述したとおり、上記第2フットペダル部5Bの踏
板52は、第1フットペダル部5Aの踏板51よりも車
両前方に位置して車両運転者から遠い位置にあり、しか
もブレーキアーム1の一側方のみに偏った状態に設けら
れている。さらには、上記踏板52は、踏板51よりも
その表面の高さが低くなっている。したがって、常用ブ
レーキのみを動作させたい場合に、車両運転者が第1フ
ットペダル部5Aを踏み込み操作するときにこれと合わ
せて第2フットペダル部5Bについても同時に強く踏み
込み操作することが適切に回避されることとなる。
【0031】次に、車両運転者が第1フットペダル部5
Aの踏み込み操作を行った後に、第2フットペダル部5
Bにつまさきを掛けてこの部分を踏み込むと、図6に示
すように、第2フットペダル部5Bを軸56周りに回転
させることができる。すると、この第2フットペダル部
5Bに連結されている第1のケーブル8Aの一端が引っ
張り力を受ける結果、可動部材2が軸体12周りに矢印
N4方向に回転し、パーキングブレーキ用ケーブル8C
が所定方向に引っ張られることとなる。その結果、車両
Aのパーキングブレーキ装置が適切に作動する。このよ
うに、常用ブレーキに引き続いてパーキングブレーキを
も働かせる操作は、互いに隣合う2つのフットペダル部
5A,5Bを一連に踏み込み操作することによって非常
に簡単に行えることとなる。また、上記可動部材2が上
記矢印N4方向に回転したときには、ラチェットギヤ3
0に係合しているラチェット爪31がラチェットギヤ3
0と上記可動部材2との逆回転動作を阻止することとな
る。したがって、上記第2フットペダル部5Bから足を
離した後においても、パーキングブレーキが働いている
状態を適切に維持することができる。
【0032】また、上記ブレーキ操作装置Bでは、ブレ
ーキアーム1と可動部材2とのそれぞれの回転動作は個
別に行える構造となっているために、上記可動部材2を
固定させてパーキングブレーキを働かせている場合であ
っても、上記ブレーキアーム1については上記可動部材
2とは個別に元通りの位置に復帰させることが可能であ
る。すなわち、第2フットペダル部5Bを踏み込み操作
してパーキングブレーキを働かせた後に、ブレーキアー
ム1のペダル部5A,5Bから足を離すと、このブレー
キアーム1は、図2に示した元の位置に復帰することと
なる。したがって、このブレーキ操作装置Bでは、パー
キングブレーキを働かせているか否かには関係なく、常
用ブレーキを任意に効かせることが可能となり、車両運
転者のニーズにあった車両Aの取扱いが行えることとな
り、便利となる。
【0033】さらに、パーキングブレーキを働かせてい
る状態において、アクセルペダルを踏み込み操作する
と、第2のケーブル8Bが図6の矢印N5方向に引っ張
られることとなり、ラチェットギヤ30とラチェット爪
31との係合状態が解除されることとなる。すると、可
動部材2は、たとえばパーキングブレーキ用ケーブル8
Cの引っ張り力によって図2に示す元の位置に回転する
こととなり、パーキングブレーキ装置の作動状態が解除
されることとなる。したがって、上記ブレーキ操作装置
Bでは、車両Aを発進させるときにパーキングブレーキ
を解除するための特別な操作を何ら行う必要はなく、そ
の操作性が一層良好となる。
【0034】上記ブレーキ操作装置Bの各部は、乗車ス
ペース74のフロア78よりも上方に設けられている。
したがって、上記フロア78の上面に土や砂などが比較
的大量に存在していても、それらの土や砂などが上記ブ
レーキ操作装置Bの動作部分などに噛み込みを容易に生
じるようなことがなく、ブレーキ操作装置Bの各部に所
定の動作を確実に行わせることができることとなる。ま
た、上記ブレーキ操作装置Bをフロア78の上方に設け
ておけば、フロア78の下方に設けた場合よりも、その
保守管理なども容易となる。
【0035】なお、本願発明に係る車両のブレーキ操作
装置の各部の具体的な構成は、上記実施形態に限定され
ず、種々に設計変更自在である。たとえば上記実施形態
では、ブレーキアームの上端部をブレーキブースタのロ
ッド部に直接連結した構造となっているが、本願発明
は、これに限定されず、たとえばブレーキアームとブレ
ーキブースタのロッド部とを適当な中間部材などを介し
て互いに連結した構造としてもかまわない。また、本願
発明の適用対象となる車両はゴルフカートに限定され
ず、たとえば遊園地における移動や遊戯に用いられるカ
ート類などゴルフカート以外の種々の車両に適用するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明が適用された車両の一例を示す側面図
である。
【図2】図1に示す車両に用いられているブレーキ操作
装置の一例を示す側面断面図である。
【図3】図2の矢視III 一部断面正面図である。
【図4】図2および図3に示すブレーキ操作装置に用い
られている第2フットペダル部の構成部品の一例を示す
分解斜視図である。
【図5】図2に示すブレーキ操作装置の動作状態の一例
を示す要部側面断面図である。
【図6】図2に示すブレーキ操作装置の動作状態の一例
を示す要部側面断面図である。
【符号の説明】
A 車両 B ブレーキ操作装置 1 ブレーキアーム 2 可動部材 3 ロック機構 5A 第1フットペダル部 5B 第2フットペダル部 6 ブレーキブースタ 8A 第1のケーブル 8B 第2のケーブル 8C パーキングブレーキ用ケーブル 30 ラチェットギヤ 31 ラチェット爪 51,52 踏板 74 乗車スペース 78 フロア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両運転者の乗車スペースのフロアより
    も高い位置にそれぞれ配されたブレーキアーム、可動部
    材、およびロック機構を具備しており、 上記ブレーキアームは、下端部に設けられている第1フ
    ットペダル部の踏み込み操作によって常用ブレーキ用の
    ブレーキブースタを動作させるように上部回転支点を中
    心に揺動可能に設けられているとともに、 上記可動部材は、上記ブレーキアームの下端部に設けら
    れている第2フットペダル部が踏み込み操作されたとき
    に一定の動作を行うことにより車両のパーキングブレー
    キ装置を作動させる方向にパーキングブレーキ用ケーブ
    ルを引っ張っるように設けられており、かつ、 上記ロック機構は、上記可動部材が上記パーキングブレ
    ーキ用ケーブルの引っ張り動作を行ったときにその引っ
    張り状態が保持されるように上記可動部材を固定保持可
    能に構成されている、 ことを特徴とする、車両のブレーキ操作装置。
  2. 【請求項2】 上記ロック機構は、上記可動部材に固定
    して設けられたラチェットギヤとこのラチェットギヤに
    係合する揺動可能なラチェット爪とを具備しており、か
    つ上記ラチェット爪は、車両のアクセルペダルが踏み込
    み操作されたときに上記ラチェットギヤとの係合状態が
    解除される方向へ回転するように上記アクセルペダルの
    踏み込み操作に連動して動作するケーブルの一端部と連
    結されている、請求項1に記載の車両のブレーキ操作装
    置。
  3. 【請求項3】 上記第1フットペダル部と第2フットペ
    ダル部とは、別部材によって形成されているとともに、
    上記第2フットペダル部は、上記第1フットペダル部よ
    りも車両前方寄りの位置において上記ブレーキアームの
    一側方に配置されている、請求項1または2に記載の車
    両のブレーキ操作装置。
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