JPH11129417A - Pp系ptp用シート - Google Patents

Pp系ptp用シート

Info

Publication number
JPH11129417A
JPH11129417A JP30096297A JP30096297A JPH11129417A JP H11129417 A JPH11129417 A JP H11129417A JP 30096297 A JP30096297 A JP 30096297A JP 30096297 A JP30096297 A JP 30096297A JP H11129417 A JPH11129417 A JP H11129417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
petroleum resin
sheet
hydrogenated
intermediate layer
polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30096297A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Nishiguchi
真次 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP30096297A priority Critical patent/JPH11129417A/ja
Publication of JPH11129417A publication Critical patent/JPH11129417A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形条件範囲が広く、カールが少なく、さら
にPTP包装用として必要な透明性、防湿性等に優れた
ポリプロピレン系PTP用シートを提供する。 【解決手段】 厚みが0.005〜0.095mmでポ
リプロピレンの単独重合体からなる外層と、ポリプロピ
レンの単独重合体70〜95重量%および石油樹脂5〜
30重量%からなる樹脂組成物の中間層とからなる3層
の厚みが0.15〜0.45mmのPP系シートにおい
て、、135℃における引張試験で伸び率200%以内
において、上降伏点が存在しないか、存在する場合、荷
重の第一極大点(上降伏点)X1、第一極小点X2とした
とき、これらが下記式(1)を満足するポリプロピレン
系PTP用シート。 1≦X1/X2≦1.25 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品包装の分野
で、固形剤包装用として一般に用いられているPTP
(プレス・スルー・パック)用ポリプロピレンシートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品包装の分野で、錠剤、カプセル剤
等の固形剤包装用として一般に用いられているPTP包
装は透明性、成形性、腰の強さ、コスト面から主に硬質
ポリ塩化ビニールからなるシートを底材として用い、該
底材をポケット形状に成形し、その中に固形剤(錠剤、
カプセル剤など)を充填し、アルミ箔からなる蓋材で密
封した包装体であり、1960年代前半に実用化され広
く普及してきた。
【0003】内容物となる錠剤、カプセル剤等は水分の
吸湿によって変質や変形を起こすものが大部分であり、
アルミ箔を含む複合フィルムによってピロー包装などの
2次包装を施したり、あるいは硬質塩化ビニールシート
に防湿性の優れたポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティン
グ等によって複合化したシートを用いることで対応して
きたが、これらは高価なものとなりコスト面に問題があ
る。また廃棄処理の問題からポリ塩化ビニール樹脂が敬
遠される傾向が強まってきている。そこで、最近ではオ
レフィン系樹脂であるポリプロピレン樹脂からなるシー
トが、防湿性、低コスト性及び易処理性に注目されてP
TP包装用シートとして使用されるようになってきた。
【0004】ところがPTP用シートとしてポリプロピ
レンはポリ塩化ビニールに比較して成形条件範囲が狭い
という問題や、製品がカールして外観上または自動包装
ラインの適合性の面で問題があった。これらの問題点は
ポリプロピレンが結晶性樹脂であることに起因するもの
であり、カールを改良するためにポリプロピレンの結晶
化度を高くする試みがなされ、結晶核剤を用いたりシー
ティング時に徐冷したり、さらにシートをアニールする
などの方法が行われたが、成形性に関しては逆に著しく
悪くなり実使用に耐えるものではなかった。また、成形
性改良のためシーティング時に急冷し結晶化度を低く抑
える試みもなされているが、この方法ではシートの腰が
著しく弱くなり実使用に耐えるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリプロピ
レン系PTP用シートにおける前述の問題点を解決する
ため種々の検討を行った結果なされたもので、その目的
とするところは、成形条件範囲が広く、カールが少な
く、さらにPTP包装用として必要な透明性、防湿性等
に優れたポリプロピレン系PTP用シートを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚みが0.0
05〜0.095mmでポリプロピレンの単独重合体か
らなる外層と、ポリプロピレンの単独重合体70〜95
重量%および石油樹脂5〜30重量%からなる樹脂組成
物の中間層とからなる3層の厚みが0.15〜0.45
mmのPP系シートにおいて、135℃における引張試
験で伸び率200%以内において、上降伏点が存在しな
いか、存在する場合、荷重の第一極大点(上降伏点)X
1、第一極小点X2としたとき、これらが下記式(1)を
満足することを特徴とするPP系PTP用シート。 1≦X1/X2≦1.25 (1) さらに好ましくは、石油樹脂が水素添加石油樹脂である
ポリプロピレン系PTP用シートに関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、用いられるポリ
プロピレンの単独重合体としては、いかなる重合方法、
例えば溶媒重合法、バルク重合法、気相重合法等、いか
なる触媒、例えば三塩化チタン型触媒、塩化マグネシウ
ム担持型触媒、メタロセン系触媒等で製造されたもので
もよい。また基本的な性能を損なわない範囲で結晶核
剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤等の
添加剤を添加したものでもよい。
【0008】本発明の中間層に用いられる石油樹脂は、
シクロペンタジエン留分を熱重合したジシクロペンタジ
エン系樹脂、C9芳香族オレフィン類混合物をカチオン
重合した芳香族系(C9系)石油樹脂、C5の鎖状オレフ
ィン類混合物をカチオン重合した脂肪族系(C5系)石
油樹脂、およびこれらから選ばれる少なくとも2成分の
共重合体又はブレンド物、さらにこれらを水素添加した
石油樹脂、および水素添加した石油樹脂の中から選ばれ
る少なくとも2成分のブレンド物等が挙げられ、中でも
色調、臭気、安定性が優れた水素添加石油樹脂が好まし
く、さらにジシクロペンタジエン系水素添加石油樹脂が
好ましい。
【0009】石油樹脂の軟化点については、50〜16
0℃のものが好ましく、更に好ましくは、100〜16
0℃のものであり、分子量は、3000以下のものが好
ましく、更に好ましくは1000以下のものである。石
油樹脂の軟化点が50℃未満であれば溶出の問題があ
り、160℃を越えると成形性が悪くなるという問題が
ある。石油樹脂の分子量が3000を超えると成形性が
悪くなるという問題がある。
【0010】中間層はポリプロピレンの単独重合体70
〜95重量%および石油樹脂5〜30重量%からなり、
石油樹脂の配合量は、好ましくは10〜25重量%であ
り、さらに好ましくは15〜20重量%である。石油樹
脂の配合量が5重量%未満の場合はPTPの成形性が悪
くなり、また30重量%を超えるとコスト面および衛生
性面で好ましくない。
【0011】本発明のポリプロピレン系PTP用シート
の厚みは0.15〜0.45mmであり、好ましくは
0.20〜0.40mmであり、さらに好ましくは0.
23〜0.35mmである。厚みが0.15mm未満で
はシートの腰が弱くなりカールが大きくなるほか、見栄
えが悪くなる。また0.45mmを超えるとシートが堅
くなりプッシュスルー性が悪くなる。本発明の外層の厚
みについては0.005〜0.095mmであり、さら
に好ましくは0.01〜0.06mmである。外層の厚
みが0.005mm未満の場合は中間層からの石油樹脂
の溶出の問題があり好ましくない。また、0.095m
mを超えると成形性が悪くなるため好ましくない。
【0012】本発明によるポリプロピレン系PTP用シ
ートの135℃での引張試験において、荷重の第一極大
点(上降伏点)X1、第一極小点X2としたとき、X1
2が1〜1.25であり、好ましくは1〜1.20で
あり、更に好ましくは上降伏点が存在しないことであ
る。X1/X2が1.25を超えると成形性が悪くなるた
めPTP用シートとしては好ましくない。
【0013】本発明における3層構成のシートの製造方
法としては、特に限定するものではないが、数台の押出
機により樹脂を溶融押出して多層ダイ、あるいはフィー
ドブロックに導いてシート化する共押出法や、各層を形
成する単層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用
いて貼り合わせるドライラミネート法、押出しラミネー
ト法およびそれらの方法を組み合わせて用いられる。
【0014】
【実施例】
(実施例1〜5、比較例1〜2)下記に示す原材料を、
多層共押出ダイ(3層マルチマニホールドダイ)から溶
融押出しし、厚み0.30mmの層構成がポリプロピレン
/ポリプロピレン+石油樹脂/ポリプロピレンからなる
3層系シートを作製した。なお、各層厚みは0.015
mm/0.27mm/0.015mmとした。
【0015】使用した原材料は次のとおりである。 <外層用> ・PP−1:ポリプロピレン単独重合体(MFR=2.
0) <中間層用> ・PP−2:ポリプロピレン単独重合体(MFR=0.
5) ・石油樹脂−1:ジシクロペンタジエン系水素添加石油
樹脂 ・石油樹脂−2:脂肪族系水素添加石油樹脂 ・石油樹脂−3:脂肪族系石油樹脂( 水素添加してい
ないもの) 中間層の配合処方は表1のとおりである。
【0016】(比較例3)外層および中間層配合は実施
例2と同じで、各層厚みが0.1/0.1/0.1mmの
3層系シートを実施例1と同様の方法で作製した。
【0017】得られた実施例1〜5、比較例1〜3のシ
ートを下記に示す方法で評価した結果を表2に示した。
実施例1〜5についてはすべての評価を満足している
が、比較例1、3ではポケット厚みの均一性が悪く、比
較例2ではn-ヘプタン抽出結果が厚生省告示20号に適
合しない。実施例3及び比較例2のX1/X2は存在し
ない。つまり、上降伏点が存在しない。
【0018】評価方法は以下の通りである。 ・X1/X2;図2に示した形状及び寸法(幅6.3m
m)に打ち抜いた試験片の135℃、1000m/mi
nの一定速度における引張試験により測定した。伸び率
200%以内での荷重の第一極大点(上降伏点)を
1、第一極小点をX2とする。(図1) ・PTP成形性;PTP成形機(シー・ケー・ディー株
式会社製 FBP−M2)において、錠剤型(直径10
mmφ、深さ5mm)を用いて成形し、成形温度範囲は
成形型への型追従性とポケット天部の外観ムラ、天部の
厚みの総合評価で成形温度範囲を求めた。型追従性と天
部の外観ムラは目視による評価で天部の厚みはダイヤル
ゲージによる測定により求めた。成形ポケットの厚み分
布の均一性はカッター刃により2分割し断面写真により
判定した。打ち抜き後のカールは上記の成形温度範囲の
評価の中で最も良好な条件で成形し、内容物を充填せず
にアルミ箔と180℃でシール、130℃でスリッター
を入れた後、幅37mm、長さ94mm、コーナー5m
mRに打ち抜いた成形品をフラットな面に置き、打ち抜
き10分後の成形品のソリを測定した。6個の成形品に
ついて、各成形ポケット横の6ヶ所を測定し平均値を求
めて評価した。アルミ箔は硬質アルミ箔20μmにマレ
イン化ポリプロピレン5μmを塗布した物を使用した。 ・透明性;シートの内部ヘイズをJIS−K−7105
に基づいて測定した。 ・n-ヘプタン抽出;厚生省告示20号に従って測定し
た。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明のPP系PTP用シートは、ポリ
プロピレン系シートの従来からの問題点である成形性を
改善したものであり、PTP用シートとして広く用いら
れているポリ塩化ビニールに代わるシートとして有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の135℃での引張試験結果の一例であ
る。
【図2】引張試験における試験片の平面図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが0.005〜0.095mmでポ
    リプロピレンの単独重合体からなる外層と、ポリプロピ
    レンの単独重合体70〜95重量%および石油樹脂5〜
    30重量%からなる樹脂組成物の中間層とからなる3層
    の厚みが0.15〜0.45mmのPP系シートにおい
    て、135℃における引張試験で伸び率200%以内に
    おいて、上降伏点が存在しないか、存在する場合、荷重
    の第一極大点(上降伏点)X1、第一極小点X2としたと
    き、これらが下記式(1)を満足することを特徴とする
    PP系PTP用シート。 1≦X1/X2≦1.25 (1)
  2. 【請求項2】 中間層の石油樹脂が水素添加石油樹脂で
    ある請求項1記載のPP系PTP用シート。
  3. 【請求項3】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
    ンタジエン系石油樹脂、又は芳香族系石油樹脂、又は脂
    肪族系石油樹脂の水素添加物である請求項2記載のPP
    系PTP用シート。
  4. 【請求項4】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
    ンタジエン系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、及び脂肪族
    系石油樹脂から選ばれる少なくとも2成分の共重合体の
    水素添加物である請求項2記載のPP系PTP用シー
    ト。
  5. 【請求項5】 中間層の水素添加石油樹脂がジシクロペ
    ンタジエン系石油樹脂の水素添加物、芳香族系石油樹脂
    の水素添加物、及び脂肪族系石油樹脂の水素添加物から
    選ばれる少なくとも2成分のブレンド物である請求項2
    記載のPP系PTP用シート。
JP30096297A 1997-10-31 1997-10-31 Pp系ptp用シート Pending JPH11129417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30096297A JPH11129417A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 Pp系ptp用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30096297A JPH11129417A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 Pp系ptp用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11129417A true JPH11129417A (ja) 1999-05-18

Family

ID=17891178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30096297A Pending JPH11129417A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 Pp系ptp用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11129417A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012090902A1 (ja) * 2010-12-28 2012-07-05 出光ユニテック株式会社 透明多層シートおよびその成形体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012090902A1 (ja) * 2010-12-28 2012-07-05 出光ユニテック株式会社 透明多層シートおよびその成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5276323B2 (ja) ポリプロピレン樹脂組成物、フィルムまたはシート、該フィルムまたはシートから得られる延伸フィルム、積層体および該積層体から得られる延伸フィルム
EP1780009B1 (en) Layered product
JP4935123B2 (ja) 積層ポリプロピレン系無延伸フィルム
KR100629769B1 (ko) 의료백용 다층 필름
JP2007045048A (ja) ポリプロピレン系複合無延伸フィルム
JPH11198316A (ja) Pp系ptp用シート
JP3695897B2 (ja) Pp系ptp用シート
JP2002361811A (ja) 積層体及びこれを用いた包装容器
JP3642616B2 (ja) ラミネートフィルム、及びこれを用いたレトルト用パウチ
JPH11129417A (ja) Pp系ptp用シート
JP4614710B2 (ja) 板状フィラーを含む樹脂組成物及びフィルム
JP3157128B2 (ja) ポリプロピレン系プレススルーパック用シート
JPH079643A (ja) 包装用多層フィルム
JP3117633B2 (ja) ポリプロピレン系シート
JP3919365B2 (ja) ポリプロピレン系積層シート
JP4575576B2 (ja) ストレッチ包装用フィルム
JP2007045049A (ja) ポリプロピレン系複合無延伸フィルム
JP6717641B2 (ja) 多層フィルム及びその製造法
JP4730076B2 (ja) ポリプロピレン系複合無延伸フィルム
JP2002019054A (ja) ポリプロピレン系積層シート
JPH09314770A (ja) Ptp包装用ポリプロピレン系シート
JP4125083B2 (ja) 積層シートおよびそれを用いた成形容器
JP4510577B2 (ja) 包装体用積層シートおよびこのシートから形成された包装体
JP4244589B2 (ja) Ptp用ポリプロピレン系着色単層シート
JP2000280417A (ja) Ptp包装用多層シート