JPH11128694A - 中空糸膜モジュ−ル及びその製作方法 - Google Patents
中空糸膜モジュ−ル及びその製作方法Info
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- JPH11128694A JPH11128694A JP31891197A JP31891197A JPH11128694A JP H11128694 A JPH11128694 A JP H11128694A JP 31891197 A JP31891197 A JP 31891197A JP 31891197 A JP31891197 A JP 31891197A JP H11128694 A JPH11128694 A JP H11128694A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】長尺中空糸膜束を定尺切断し、この定尺中空糸
膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中空糸膜群の一端を封止
する樹脂隔壁をケ−ス内一端に、中空糸膜群の他端を開
口する樹脂隔壁をケ−ス内他端にそれぞれ遠心成形して
一端封止型の中空糸膜モジュ−ルを製作する場合、定尺
中空糸膜群中の数本の中空糸膜にたるみがあっても、中
空糸膜群一端の確実な封止を簡易な手段で保証する。 【解決手段】中空糸膜群2を筒状ケ−ス1内に挿入し、
中空糸膜群一端21を筒状ケ−ス一端の樹脂隔壁31中
に埋入して封止せる膜モジュ−ルにおいて、中空糸膜群
一端21をその端面に当板4を配設して樹脂隔壁31中
に埋入した。
膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中空糸膜群の一端を封止
する樹脂隔壁をケ−ス内一端に、中空糸膜群の他端を開
口する樹脂隔壁をケ−ス内他端にそれぞれ遠心成形して
一端封止型の中空糸膜モジュ−ルを製作する場合、定尺
中空糸膜群中の数本の中空糸膜にたるみがあっても、中
空糸膜群一端の確実な封止を簡易な手段で保証する。 【解決手段】中空糸膜群2を筒状ケ−ス1内に挿入し、
中空糸膜群一端21を筒状ケ−ス一端の樹脂隔壁31中
に埋入して封止せる膜モジュ−ルにおいて、中空糸膜群
一端21をその端面に当板4を配設して樹脂隔壁31中
に埋入した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】近来、限外濾過膜モジュ−
ル、精密濾過膜モジュ−ル、透析膜モジュ−ルまたは気
体分離膜モジュ−ル等に中空糸膜型が食品、半導体工
業、医療またはエア−浄化の分野で多用されており、か
かる中空糸膜モジュ−ルとして、図4に示すように一端
封止型が公知である。図4において、1’は筒状ケ−
ス、2’は筒状ケ−ス1’内に挿入された中空糸膜群、
31’,32’は筒状ケ−ス1’の両端に形成された樹
脂隔壁であり、中空糸膜群一端21’が一方の樹脂隔壁
31’に埋入されて封止され、中空糸膜群他端22’が
他方の樹脂隔壁32’の外面に表出されて開口されてい
る。11’,12’は筒状ケ−スの設けられた流体通過
孔である。この中空糸膜モジュ−ルにより、例えば原液
を濾過処理するには、筒状ケ−ス1’の一方の流体通過
孔12’からケ−ス1’内に他方の流体通過孔11’に
向けて原液を加圧流通させ、該原液が膜外面に接触する
間に膜を透過した濾過液を中空糸膜群2’の他端開口2
2’から取出していく。
ル、精密濾過膜モジュ−ル、透析膜モジュ−ルまたは気
体分離膜モジュ−ル等に中空糸膜型が食品、半導体工
業、医療またはエア−浄化の分野で多用されており、か
かる中空糸膜モジュ−ルとして、図4に示すように一端
封止型が公知である。図4において、1’は筒状ケ−
ス、2’は筒状ケ−ス1’内に挿入された中空糸膜群、
31’,32’は筒状ケ−ス1’の両端に形成された樹
脂隔壁であり、中空糸膜群一端21’が一方の樹脂隔壁
31’に埋入されて封止され、中空糸膜群他端22’が
他方の樹脂隔壁32’の外面に表出されて開口されてい
る。11’,12’は筒状ケ−スの設けられた流体通過
孔である。この中空糸膜モジュ−ルにより、例えば原液
を濾過処理するには、筒状ケ−ス1’の一方の流体通過
孔12’からケ−ス1’内に他方の流体通過孔11’に
向けて原液を加圧流通させ、該原液が膜外面に接触する
間に膜を透過した濾過液を中空糸膜群2’の他端開口2
2’から取出していく。
【0002】この一端封止型中空糸膜モジュ−ルを製作
するには、従来、図5の(イ)に示すように中空糸膜群
2’を筒状ケ−ス1’内に挿入し、ケ−ス両端を蓋板5
1’,52’で閉成し、ケ−ス内両端に流体通過孔1
1’,12’から樹脂を注入し、ケ−ス1’を回転させ
て注入樹脂を遠心力で隔壁31’,32’に加圧成形
し、ついで、図5の(ロ)に示すように蓋板51’,5
2’を取外し、中空糸膜群一端21’を一方の隔壁3
1’内に埋入封止したままとし、中空糸膜群他端22’
を他方の隔壁32’の外面に表出開口させるようにケ−
ス他端を切断している。
するには、従来、図5の(イ)に示すように中空糸膜群
2’を筒状ケ−ス1’内に挿入し、ケ−ス両端を蓋板5
1’,52’で閉成し、ケ−ス内両端に流体通過孔1
1’,12’から樹脂を注入し、ケ−ス1’を回転させ
て注入樹脂を遠心力で隔壁31’,32’に加圧成形
し、ついで、図5の(ロ)に示すように蓋板51’,5
2’を取外し、中空糸膜群一端21’を一方の隔壁3
1’内に埋入封止したままとし、中空糸膜群他端22’
を他方の隔壁32’の外面に表出開口させるようにケ−
ス他端を切断している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記において、中空糸
膜の外径は通常2mm以下、中空糸膜群の中空糸膜の本
数は通常数千本であり、長尺の中空糸膜束を定尺切断し
て筒状ケ−ス内に挿入している。従って、この挿入時点
では、定尺中空糸膜群の両端は、各糸膜端の揃った整然
とした状態となっている。しかしながら、本発明者等に
おいては、上記樹脂隔壁の遠心成形時、数本の中空糸膜
が中空糸膜群端から飛び出し、上記中空糸膜群の一端側
21’(封止側)では、その飛び出した中空糸膜が一方
の樹脂隔壁31’の外面に表出し、これが原因で液漏れ
(上記濾過処理の場合は、濾過液の漏れ)が生じること
を往々に経験している。そこで、本発明者等においてこ
の原因を究明したところ、上記中空糸膜群の数千本中の
数本の糸膜の途中にたるみが存在し、このたるみが遠心
力で伸ばされて中空糸膜群端から飛び出すことに起因し
ていることが判明した。しかしながら、数千本中から、
たるみのある数本の中空糸膜を検出しねそのたるみを除
去するといったことは至難である。
膜の外径は通常2mm以下、中空糸膜群の中空糸膜の本
数は通常数千本であり、長尺の中空糸膜束を定尺切断し
て筒状ケ−ス内に挿入している。従って、この挿入時点
では、定尺中空糸膜群の両端は、各糸膜端の揃った整然
とした状態となっている。しかしながら、本発明者等に
おいては、上記樹脂隔壁の遠心成形時、数本の中空糸膜
が中空糸膜群端から飛び出し、上記中空糸膜群の一端側
21’(封止側)では、その飛び出した中空糸膜が一方
の樹脂隔壁31’の外面に表出し、これが原因で液漏れ
(上記濾過処理の場合は、濾過液の漏れ)が生じること
を往々に経験している。そこで、本発明者等においてこ
の原因を究明したところ、上記中空糸膜群の数千本中の
数本の糸膜の途中にたるみが存在し、このたるみが遠心
力で伸ばされて中空糸膜群端から飛び出すことに起因し
ていることが判明した。しかしながら、数千本中から、
たるみのある数本の中空糸膜を検出しねそのたるみを除
去するといったことは至難である。
【0004】本発明の目的は、長尺中空糸膜束を定尺切
断し、この定尺中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中
空糸膜群の一端を封止する樹脂隔壁をケ−ス内一端に、
中空糸膜群の他端を開口する樹脂隔壁をケ−ス内他端に
それぞれ遠心成形して一端封止型の中空糸膜モジュ−ル
を製作する場合、定尺中空糸膜群中の数本の中空糸膜に
たるみがあっても、中空糸膜群一端の確実な封止を簡易
な手段で保証することにある。
断し、この定尺中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中
空糸膜群の一端を封止する樹脂隔壁をケ−ス内一端に、
中空糸膜群の他端を開口する樹脂隔壁をケ−ス内他端に
それぞれ遠心成形して一端封止型の中空糸膜モジュ−ル
を製作する場合、定尺中空糸膜群中の数本の中空糸膜に
たるみがあっても、中空糸膜群一端の確実な封止を簡易
な手段で保証することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る中空糸膜モ
ジュ−ルは、中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中空
糸膜群一端を筒状ケ−ス一端の樹脂隔壁中に埋入して封
止せる膜モジュ−ルにおいて、中空糸膜群一端をその端
面に当板を配設して樹脂隔壁中に埋入したことを特徴と
する構成である。本発明に係る中空糸膜モジュ−ルの製
作方法は、筒状ケ−スに中空糸膜群を挿入し、同筒状ケ
−スの両端を閉成し、同筒状ケ−スの両端に樹脂を注入
し、該注入樹脂を遠心力で隔壁に加圧成形し、上記中空
糸膜群一端を一方の樹脂隔壁中に内在させ、上記筒状ケ
−スの他端を中空糸膜群他端を他方の樹脂隔壁外面に開
口させるように切断する中空糸膜モジュ−ルの製作方法
において、中空糸膜群一端の端面に当板を配設して上記
樹脂の注入及び加圧成形を行うことを特徴とする構成で
ある。
ジュ−ルは、中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中空
糸膜群一端を筒状ケ−ス一端の樹脂隔壁中に埋入して封
止せる膜モジュ−ルにおいて、中空糸膜群一端をその端
面に当板を配設して樹脂隔壁中に埋入したことを特徴と
する構成である。本発明に係る中空糸膜モジュ−ルの製
作方法は、筒状ケ−スに中空糸膜群を挿入し、同筒状ケ
−スの両端を閉成し、同筒状ケ−スの両端に樹脂を注入
し、該注入樹脂を遠心力で隔壁に加圧成形し、上記中空
糸膜群一端を一方の樹脂隔壁中に内在させ、上記筒状ケ
−スの他端を中空糸膜群他端を他方の樹脂隔壁外面に開
口させるように切断する中空糸膜モジュ−ルの製作方法
において、中空糸膜群一端の端面に当板を配設して上記
樹脂の注入及び加圧成形を行うことを特徴とする構成で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図は本発明に係る中空糸
膜モジュ−ルの一例を示している。図1において、1は
両端に流体通過孔11,12をもうけた筒状ケ−スであ
り、プラスチック製ケ−スを使用できる。2は筒状ケ−
ス1内に挿入した中空糸膜群であり、限外濾過膜、精密
濾過膜、透析膜、気体選択透過膜等を使用でき、中空糸
膜の外径は通常0.2mm〜2mm、中空糸膜の本数は
通常500〜50000本である。31は筒状ケ−ス1
内の一端に成形した樹脂隔壁、4は中空糸膜群2の一端
21の端面に当てがった当板であり、図1の(イ)に示
すように樹脂隔壁31に表出させるか、図1の(ロ)に
示すように中空糸膜群一端21と共に当該樹脂隔壁31
内に埋入してある。32は筒状ケ−ス1内の他端に成形
した樹脂隔壁であり、中空糸膜群2の他端22をこの隔
壁32の外面に表出して開口させてある。上記隔壁3
1,32の樹脂には、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、リ
ポキシ樹脂等を使用できる。
実施の形態について説明する。図は本発明に係る中空糸
膜モジュ−ルの一例を示している。図1において、1は
両端に流体通過孔11,12をもうけた筒状ケ−スであ
り、プラスチック製ケ−スを使用できる。2は筒状ケ−
ス1内に挿入した中空糸膜群であり、限外濾過膜、精密
濾過膜、透析膜、気体選択透過膜等を使用でき、中空糸
膜の外径は通常0.2mm〜2mm、中空糸膜の本数は
通常500〜50000本である。31は筒状ケ−ス1
内の一端に成形した樹脂隔壁、4は中空糸膜群2の一端
21の端面に当てがった当板であり、図1の(イ)に示
すように樹脂隔壁31に表出させるか、図1の(ロ)に
示すように中空糸膜群一端21と共に当該樹脂隔壁31
内に埋入してある。32は筒状ケ−ス1内の他端に成形
した樹脂隔壁であり、中空糸膜群2の他端22をこの隔
壁32の外面に表出して開口させてある。上記隔壁3
1,32の樹脂には、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、リ
ポキシ樹脂等を使用できる。
【0007】上記中空糸膜モジュ−ルを製作するには、
図2の(イ)に示すように、定尺切断した中空糸膜束2
を筒状ケ−ス1内に挿入し、中空糸膜群一端21に当板
4を当てがい、ケ−ス1の両端を着脱自在の蓋板51,
52で閉成する。これらの蓋板51,52の内面には、
離型材、たとえばパラフィンを塗布しておくことが好ま
しい。また、蓋板51,52の装着には、ステ−ボルト
53,53で締結する方式を施用できる。ついで、筒状
ケ−ス1の両端内に各流体通過孔11,12より樹脂を
注入し、筒状ケ−ス1の重心Gを回転中心として筒状ケ
−ス1を回転させ、各注入樹脂を遠心力で隔壁31,3
2に加圧成形し、樹脂の硬化をまって回転を停止し、而
るのち、図2の(ロ)に示すように、蓋板を取外し、ケ
−ス1の他端を切断して中空糸膜群2の他端22を樹脂
隔壁32の外面に表出開口させ、これにて製作作業を終
了する。上記の遠心成形時、樹脂が遠心力で加圧され、
ケ−ス1の一端内部では、加圧樹脂が当板4と蓋板51
との間に食い込み、その食い込み圧力で当板4の中空糸
膜群一端21への当接状態が保持され、当板4が中空糸
膜群一端21と共に一方の樹脂隔壁31内に埋入され
る。
図2の(イ)に示すように、定尺切断した中空糸膜束2
を筒状ケ−ス1内に挿入し、中空糸膜群一端21に当板
4を当てがい、ケ−ス1の両端を着脱自在の蓋板51,
52で閉成する。これらの蓋板51,52の内面には、
離型材、たとえばパラフィンを塗布しておくことが好ま
しい。また、蓋板51,52の装着には、ステ−ボルト
53,53で締結する方式を施用できる。ついで、筒状
ケ−ス1の両端内に各流体通過孔11,12より樹脂を
注入し、筒状ケ−ス1の重心Gを回転中心として筒状ケ
−ス1を回転させ、各注入樹脂を遠心力で隔壁31,3
2に加圧成形し、樹脂の硬化をまって回転を停止し、而
るのち、図2の(ロ)に示すように、蓋板を取外し、ケ
−ス1の他端を切断して中空糸膜群2の他端22を樹脂
隔壁32の外面に表出開口させ、これにて製作作業を終
了する。上記の遠心成形時、樹脂が遠心力で加圧され、
ケ−ス1の一端内部では、加圧樹脂が当板4と蓋板51
との間に食い込み、その食い込み圧力で当板4の中空糸
膜群一端21への当接状態が保持され、当板4が中空糸
膜群一端21と共に一方の樹脂隔壁31内に埋入され
る。
【0008】上記中空糸膜群2の中空糸膜の本数は数千
本にも及び、その中の数本にたるみが残されたままとさ
れていることが往々にしてあり、上記重心よりもケ−ス
一端側にこのたるみが存在しても、中空糸膜群一端21
に当板4を当接してあるから、このたるんだ糸膜の中空
糸膜群一端21からの遠心力による飛び出しを防止で
き、従って、一方の樹脂隔壁31の外面への中空糸膜の
表出を排除できる。また、当板4を樹脂隔壁31への埋
着〔図1の(イ)の場合〕または埋入〔図1の(ロ)の
場合〕により強固に固定でき、当板4が他物の衝突接触
で剥離するようなことはなく、中空糸膜の表出排除を確
実に行い得る。上記中空糸膜のたるみがケ−ス他端側に
存在する場合、中空糸膜群他端22からの中空糸膜の飛
び出しが生じるが、この飛び出し中空糸膜が存在する他
方の樹脂隔壁部分は切断除去してあるから、何らの支障
にもならない。
本にも及び、その中の数本にたるみが残されたままとさ
れていることが往々にしてあり、上記重心よりもケ−ス
一端側にこのたるみが存在しても、中空糸膜群一端21
に当板4を当接してあるから、このたるんだ糸膜の中空
糸膜群一端21からの遠心力による飛び出しを防止で
き、従って、一方の樹脂隔壁31の外面への中空糸膜の
表出を排除できる。また、当板4を樹脂隔壁31への埋
着〔図1の(イ)の場合〕または埋入〔図1の(ロ)の
場合〕により強固に固定でき、当板4が他物の衝突接触
で剥離するようなことはなく、中空糸膜の表出排除を確
実に行い得る。上記中空糸膜のたるみがケ−ス他端側に
存在する場合、中空糸膜群他端22からの中空糸膜の飛
び出しが生じるが、この飛び出し中空糸膜が存在する他
方の樹脂隔壁部分は切断除去してあるから、何らの支障
にもならない。
【0009】上記当板4の外郭は、中空糸膜群2の外径
以上でケ−ス1の端部内径よりも小としてある。この当
板4に図3の(イ)に示すように突子41を設け、この
突子41を蓋板51で押さえて当板4を中空糸膜群一端
21に当接させてもよい。図1の(イ)のように当板4
を樹脂隔壁31の外面に表出させる場合は、突子41を
省略し、当板4を蓋板51に接触させればよい。また、
図3の(ロ)に示すように、外径をケ−ス1の外径に等
しくし、樹脂通過孔42,…を穿設した当板4をケ−ス
1の一端と蓋板51とで挾持してもよく、この場合、当
板4と中空糸膜群一端21との間が多少離隔されても差
し支えない。
以上でケ−ス1の端部内径よりも小としてある。この当
板4に図3の(イ)に示すように突子41を設け、この
突子41を蓋板51で押さえて当板4を中空糸膜群一端
21に当接させてもよい。図1の(イ)のように当板4
を樹脂隔壁31の外面に表出させる場合は、突子41を
省略し、当板4を蓋板51に接触させればよい。また、
図3の(ロ)に示すように、外径をケ−ス1の外径に等
しくし、樹脂通過孔42,…を穿設した当板4をケ−ス
1の一端と蓋板51とで挾持してもよく、この場合、当
板4と中空糸膜群一端21との間が多少離隔されても差
し支えない。
【0010】上記中空糸膜モジュ−ルにより液体または
気体を処理するには、被処理流体の液体または気体を筒
状ケ−スの一方の流体通過孔からケ−ス内に他方の流体
通過孔に向けて加圧流通させ、該流体が膜外面に接触す
る間に膜を透過した濾過液または分離ガスを中空糸膜の
他端開口から取出していく。この場合、当板を濾過液ま
たは分離ガスに対しバリヤとして有効に機能させるよう
に、当板には濾過液または分離ガスに対し透過性の低い
材質を使用することが好ましく、プラスチック、ガラ
ス、金属等を用いることができ、特に、隔壁の樹脂と同
材質のプラスチック成形板の使用が好ましい。
気体を処理するには、被処理流体の液体または気体を筒
状ケ−スの一方の流体通過孔からケ−ス内に他方の流体
通過孔に向けて加圧流通させ、該流体が膜外面に接触す
る間に膜を透過した濾過液または分離ガスを中空糸膜の
他端開口から取出していく。この場合、当板を濾過液ま
たは分離ガスに対しバリヤとして有効に機能させるよう
に、当板には濾過液または分離ガスに対し透過性の低い
材質を使用することが好ましく、プラスチック、ガラ
ス、金属等を用いることができ、特に、隔壁の樹脂と同
材質のプラスチック成形板の使用が好ましい。
【0011】
〔実施例〕製作したモジュ−ルは図1の(イ)に示す構
成であり、筒状ケ−スには内径約1インチφ,長さ約3
00mmのポリカ−ボネ−ト円筒を、中空糸膜には内径
0.3mmφ,外径0.5mmφのポリスルホン系限外
濾過膜約3000本を、樹脂隔壁の樹脂にはウレタン樹
脂を、当板には直径約1インチφ,厚み約3mmのウレ
タン樹脂成形プレ−トをそれぞれ使用し、中空糸膜の定
尺長さは筒状ケ−スの長さに等しくした。この中空糸膜
束を数本の中空糸膜にたるみを付けて筒状ケ−ス内に挿
入し、中空糸膜群一端に当板を当てがい、ケ−ス両端を
着脱自在の蓋板で閉成し、筒状ケ−スの両端内に樹脂を
注入し、筒状ケ−スの重心を回転中心として筒状ケ−ス
を回転させ、各注入樹脂を遠心力で隔壁に加圧成形し、
樹脂の硬化をまって回転を停止し、当板を取外しケ−ス
他端を切断して中空糸膜群の他端を樹脂隔壁外面に表出
開口させて、図1の(イ)に示す一端封止の中空糸膜モ
ジュ−ルを製作した。この中空糸膜モジュ−ルを透析液
の精密濾過用としてところ、液漏れは観られなかった。
成であり、筒状ケ−スには内径約1インチφ,長さ約3
00mmのポリカ−ボネ−ト円筒を、中空糸膜には内径
0.3mmφ,外径0.5mmφのポリスルホン系限外
濾過膜約3000本を、樹脂隔壁の樹脂にはウレタン樹
脂を、当板には直径約1インチφ,厚み約3mmのウレ
タン樹脂成形プレ−トをそれぞれ使用し、中空糸膜の定
尺長さは筒状ケ−スの長さに等しくした。この中空糸膜
束を数本の中空糸膜にたるみを付けて筒状ケ−ス内に挿
入し、中空糸膜群一端に当板を当てがい、ケ−ス両端を
着脱自在の蓋板で閉成し、筒状ケ−スの両端内に樹脂を
注入し、筒状ケ−スの重心を回転中心として筒状ケ−ス
を回転させ、各注入樹脂を遠心力で隔壁に加圧成形し、
樹脂の硬化をまって回転を停止し、当板を取外しケ−ス
他端を切断して中空糸膜群の他端を樹脂隔壁外面に表出
開口させて、図1の(イ)に示す一端封止の中空糸膜モ
ジュ−ルを製作した。この中空糸膜モジュ−ルを透析液
の精密濾過用としてところ、液漏れは観られなかった。
【0012】〔比較例〕実施例に対し当板を省略した以
外、実施例と同じとした。実施例と同様に透析液の精密
濾過用としてところ、液の滲み出しが認められた。
外、実施例と同じとした。実施例と同様に透析液の精密
濾過用としてところ、液の滲み出しが認められた。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、長尺中空糸膜束を定尺
切断し、この定尺中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、
中空糸膜群の一端を封止する樹脂隔壁をケ−ス内一端
に、中空糸膜群の他端を開口する樹脂隔壁をケ−ス内他
端にそれぞれ遠心成形して一端封止型の中空糸膜モジュ
−ルを製作する場合、定尺中空糸膜群中の数本の中空糸
膜にたるみがあっても、中空糸膜群一端の封止をその端
面に当板を配設するだけで確実に行い得、厄介なたるみ
を行うことなく良品質の一端封止型中空糸膜モジュ−ル
を容易に製作できる。
切断し、この定尺中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、
中空糸膜群の一端を封止する樹脂隔壁をケ−ス内一端
に、中空糸膜群の他端を開口する樹脂隔壁をケ−ス内他
端にそれぞれ遠心成形して一端封止型の中空糸膜モジュ
−ルを製作する場合、定尺中空糸膜群中の数本の中空糸
膜にたるみがあっても、中空糸膜群一端の封止をその端
面に当板を配設するだけで確実に行い得、厄介なたるみ
を行うことなく良品質の一端封止型中空糸膜モジュ−ル
を容易に製作できる。
【図1】本発明に係る中空糸膜モジュ−ルの異なる例を
示す図面である。
示す図面である。
【図2】本発明に係る中空糸膜モジュ−ルの製作方法を
示す図面である。
示す図面である。
【図3】本発明において使用する当板の異なる例を示す
図面である。
図面である。
【図4】従来の中空糸膜モジュ−ルを示す図面である。
【図5】従来の中空糸膜モジュ−ルの製作方法を示す図
面である。
面である。
1 筒状ケ−ス 11 流体通過孔 12 流体通過孔 2 中空糸膜群 21 中空糸膜群一端 22 中空糸膜群他端 31 樹脂隔壁 32 樹脂隔壁 4 当板 51 蓋板 52 蓋板
Claims (2)
- 【請求項1】中空糸膜群を筒状ケ−ス内に挿入し、中空
糸膜群一端を筒状ケ−ス一端の樹脂隔壁中に埋入して封
止せる膜モジュ−ルにおいて、中空糸膜群一端をその端
面に当板を配設して樹脂隔壁中に埋入したことを特徴と
する中空糸膜モジュ−ル。 - 【請求項2】筒状ケ−スに中空糸膜群を挿入し、同筒状
ケ−スの両端を閉成し、同筒状ケ−スの両端に樹脂を注
入し、該注入樹脂を遠心力で隔壁に加圧成形して上記中
空糸膜群一端を一方の樹脂隔壁中に内在させ、上記筒状
ケ−スの他端を中空糸膜群他端を他方の樹脂隔壁外面に
開口させるように切断する中空糸膜モジュ−ルの製作方
法において、中空糸膜群一端の端面に当板を配設して上
記樹脂の注入及び加圧成形を行うことを特徴とする中空
糸膜モジュ−ルの製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31891197A JP3642935B2 (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | 中空糸膜モジュ−ル及びその製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31891197A JP3642935B2 (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | 中空糸膜モジュ−ル及びその製作方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11128694A true JPH11128694A (ja) | 1999-05-18 |
JP3642935B2 JP3642935B2 (ja) | 2005-04-27 |
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ID=18104358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31891197A Expired - Fee Related JP3642935B2 (ja) | 1997-11-04 | 1997-11-04 | 中空糸膜モジュ−ル及びその製作方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3642935B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-04 JP JP31891197A patent/JP3642935B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3642935B2 (ja) | 2005-04-27 |
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