JPH11128088A - 加熱調理器具の排気構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 火力設備の熱効率を低下させることなく、煙
捕集効率を高める。 【解決手段】 室内の壁面Ｗに沿う床面Ｆ上に設置され
る調理用キャビネット１Ａに、ガスコンロ等の火力設備
１２及びグリルやオーブン等の加熱室１３を備えた加熱
調理器具１０を組み込む。この加熱調理器具１０の加熱
室１３の排気口１４を壁面Ｗを貫通して屋外に臨む排気
管４に直接接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば室内の台
所設備におけるシステムキッチンなどの調理用キャビネ
ットに組み込まれる加熱調理器具の排気構造に関し、特
に、グリルやオーブン等の加熱室の排気系に改良を施す
ことにより、室内の空気汚染の軽減化を図るようにした
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のシステムキッチンにおい
ては、図２に示すように、壁面Ｗに沿う床面Ｆ上にベー
スキャビネット１を複数台に亘って隣接設置し、このベ
ースキャビネット１の上面に載置されたカウンタ２の上
方にウォールキャビネット３を室内壁面Ｗに吊支状態で
複数台に亘って隣接設置するとともに、ベースキャビネ
ット１に調理用キャビネット１Ａを他のベース用収納キ
ャビネット１Ｂと隣接させて組み込んでなる一方、この
調理用キャビネット１Ａに対応位置させてウォールキャ
ビネット３にレンジフード３Ａを他のウォール用収納キ
ャビネット３Ｂと隣接させて組み込んでなる構成を有す
るものがある。

【０００３】このような従来のシステムキッチンは、図
２に矢印で示すように、調理時に煮炊き等によってベー
スキャビネット１側の調理用キャビネット１Ａに組み込
まれる加熱調理器具１０から発煙する煙Ｓをウォールキ
ャビネット３側のレンジフード３Ａにて捕集し屋外に排
気させることにより、台所、延いてはリビングルーム等
の室内への煙Ｓの拡散を防止し、室内空気のクリーン化
を図っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来構造の調理用キャビネット１Ａに組み込まれる加
熱調理器具１０にあっては、図３及び図４に示すよう
に、カウンタ２の上面にトッププレート１１を介してガ
スコンロ１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ等の火力設備１２を備
えるとともに、その内部にグリルやオーブン等の加熱室
１３を備え、この加熱室１３の排気口１４をカウンタ２
またはトッププレート１１（図示の例ではトッププレー
ト１１）の奥行側に開口させた排気口１５に裏側から臨
ませて、調理時に火力設備１２による煮炊き等によって
発煙する煙Ｓ１及び加熱室１３内の煙Ｓ２をレンジフー
ド３Ａにて一括して吸引し捕集することにより屋外に排
出させているのが現状である。

【０００５】ところが、このような加熱調理器具１０の
排気構造、特に、室内に排出される加熱室１３内の煙Ｓ
２の排気構造では、加熱室１３内からの煙Ｓ２がレンジ
フード３Ａに吸引され捕集されるまでに室内に拡散され
易いために、完全にレンジフード３Ａにて捕集すること
ができず、これによって、室内の空気を汚染する要因と
なっている。

【０００６】しかも、加熱調理器具１０のトッププレー
ト１１に排気口１５を開口させてなることから、トップ
プレート１１の排気口１５廻りが非常に高温になるため
に、トッププレート１１上を調味料や鍋あるいは鍋蓋等
を一時的に載置する作業スペースとして有効に確保する
ことができず、使い勝手が悪いばかりでなく、トッププ
レート１１の排気口１５にゴミ等が詰ったり、その廻り
に煙Ｓ２に含まれる油分が付着して汚れ易く、清掃も非
常に厄介である。

【０００７】また従来、レンジフード３Ａによる煙捕集
効率を高めるために、レンジフード３Ａに内蔵されたフ
ァン（図示せず）の吸引能力を上げると、ベースキャビ
ネット１側の調理用キャビネット１Ａに設置された火力
設備１２のガスコンロ１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃからのガ
スの炎自体も吸引されて火力能力を低下させ、これによ
って、火力設備の熱効率を低下させる。

【０００８】この発明の目的は、室内の空気汚染の軽減
化を図ることができるようにした加熱調理器具の排気構
造を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、室内の壁面に沿う床面上に設置さ
れる調理用キャビネットに組み込まれ、かつガスコンロ
等の火力設備及びグリルやオーブン等の加熱室を備えた
加熱調理器具の排気構造において、前記加熱室の排気口
は、前記壁面を貫通して屋外に臨む排気管に直接接続さ
れていることを特徴とするものである。

【００１０】この場合、前記調理用キャビネットは、レ
ンジフードが組み込まれたウォールキャビネットと共に
設置されるシステムキッチンのベースキャビネットに組
み込んでなるものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
１に示す図面を参照しながら詳細に説明すると、この発
明に係る加熱調理器具は、図２から図４に示す従来のシ
ステムキッチンにおける調理用キャビネットに組み込ま
れるようになっているもので、図示の実施の形態におい
て、従来の形態のものと構成が重複する部分は同一符号
を用いて説明する。

【００１２】図１に示すように、この発明に係る加熱調
理器具１０を備えた調理用キャビネット１Ａは、室内の
壁面Ｗに沿う床面Ｆ上に複数台に亘って隣接設置された
ベースキャビネット１に組み込まれている。

【００１３】このベースキャビネット１上面のカウンタ
２の上方には、前記壁面Ｗに吊支状態でウォールキャビ
ネット３が複数台に亘って隣接設置され、このウォール
キャビネット３には、レンジフード３Ａが前記調理用キ
ャビネット１Ａと対応位置させて組み込まれている。

【００１４】そして、前記調理用キャビネット１Ａに組
み込まれた加熱調理器具１０は、前記カウンタ２の上面
にトッププレート１１を介してガスコンロ１２Ａ，１２
Ｂ，１２Ｃ等の火力設備１２を備え、その内部にグリル
やオーブン等の加熱室１３を備えるとともに、この加熱
室１３の排気口１４には、前記壁面Ｗを貫通して屋外に
臨む排気管４が直接接続されている。

【００１５】すなわち、この発明は、上記の構成を採用
することにより、加熱調理器具１０の加熱室１３の排気
口１４が壁面Ｗを貫通して屋外に臨ませてなる排気管４
に直接接続されているために、火力設備１２による煮炊
き等によって室内に発煙する煙Ｓ１は、従前と同様に、
レンジフード３Ａにて吸引され捕集されて屋外に排出さ
れる一方、加熱室１３内の煙Ｓ２は、排気管４を介して
直接屋外に排出され、室内に拡散されることがなく、こ
れによって、室内の空気汚染の軽減化が図れる。

【００１６】しかも、従前のように、カウンタ２または
トッププレート１１の奥行側に加熱室１３用の排気口を
開口する必要がないために、トッププレート１１の高温
化が防止され、これによって、トッププレート１１上を
調味料や鍋あるいは鍋蓋等を一時的に載置する作業スペ
ースとして有効に確保することが可能になり、トッププ
レート１１廻りの使い勝手が良くなるとともに、煙排気
によるトッププレート１１の油汚れもなく、清掃も容易
に行なえる。

【００１７】また、加熱室１３内の煙Ｓ２を屋外に完全
に排出可能になっているために、従前のように、レンジ
フード３Ａのファン吸引能力を上げる必要がなく、これ
によって、火力設備１２の熱効率を低下させることがな
い。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、室内の壁面に沿う床面上に設置される調理用キャ
ビネットに、ガスコンロ等の火力設備及びグリルやオー
ブン等の加熱室を備えた加熱調理器具を組み込むととも
に、この加熱調理器具の加熱室の排気口を壁面を貫通し
て屋外に臨む排気管に直接接続してなることから、加熱
室内の煙を直接屋外に排出させることができ、従前のよ
うに、室内に拡散されることがないために、室内の空気
汚染の軽減化を図ることができる。

【００１９】しかも、従前のように、カウンタまたはト
ッププレートの奥行側に加熱室用の排気口を開口する必
要がないために、トッププレートの高温化を防止するこ
とができ、これによって、トッププレート上を調味料や
鍋あるいは鍋蓋等を一時的に載置する作業スペースとし
て有効に確保することができ、トッププレート廻りの使
い勝手を良くすることができるとともに、煙排気による
トッププレートの油汚れもなく、清掃も容易に行なうこ
とができる。

【００２０】また、加熱室内の煙を屋外に完全に排出可
能になっているために、従前のように、システムキッチ
ンに調理用キャビネットを組み込んだ際、レンジフード
のファン吸引能力を上げる必要がなく、これによって、
火力設備の熱効率を低下させることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明に係る加熱調理器具の排気構造の一
実施の形態を示す概略的断面図。

【図２】 従来のシステムキッチンの実施の形態を示す
概略的説明図。

【図３】 図２のＡ−Ａ線における概略的断面図。

【図４】 同じく従来のシステムキッチンに組み込まれ
た調理用キャビネットの概略的平面図。

【符号の説明】

１・・・ベースキャビネット、 ２・・・カウンタ、 １Ａ・・・調理用キャビネット、 １０・・・加熱調理器具、 １１・・・トッププレート、 １２・・・火力設備、 １２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ・・・ガスコンロ、 １３・・・加熱室（グリルまたはオーブン）、 ３・・・ウォールキャビネット、 ３Ａ・・・レンジフード ４・・・排気管、 Ｓ１，Ｓ２・・・煙、 Ｗ・・・室内壁面、 Ｆ・・・室内床面。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】室内の壁面に沿う床面上に設置される調理
   用キャビネットに組み込まれ、かつガスコンロ等の火力
   設備及びグリルやオーブン等の加熱室を備えた加熱調理
   器具の排気構造において、 前記加熱室の排気口は、前記壁面を貫通して屋外に臨む
   排気管に直接接続されていることを特徴とする加熱調理
   器具の排気構造。
2. 【請求項２】調理用キャビネットは、レンジフードが組
   み込まれたウォールキャビネットと共に設置されるシス
   テムキッチンのベースキャビネットに組み込まれること
   を特徴とする請求項１に記載の加熱調理器具の排気構
   造。