JPH11127869A - ヘキシュロースリン酸イソメラーゼ遺伝子 - Google Patents
ヘキシュロースリン酸イソメラーゼ遺伝子Info
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- JPH11127869A JPH11127869A JP10194808A JP19480898A JPH11127869A JP H11127869 A JPH11127869 A JP H11127869A JP 10194808 A JP10194808 A JP 10194808A JP 19480898 A JP19480898 A JP 19480898A JP H11127869 A JPH11127869 A JP H11127869A
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Abstract
するDNA及び該酵素の製造法の提供。 【解決手段】 下記(A)又は(B)に示すタンパク質
をコードするDNA。 (A)特定のアミノ酸配列を有するタンパク質。 (B)上記特定のアミノ酸配列において、1若しくは数
個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、又は逆位を含
むアミノ酸配列からなり、かつ、ヘキシュロースリン酸
イソメラーゼ活性を有するタンパク質。
Description
ン酸イソメラーゼをコードするDNA及びヘキシュロー
スリン酸イソメラーゼを製造する方法に関する。
ブロースモノリン酸経路が知られている。この経路は、
リブロース 5−リン酸によるホルムアルデヒドの固定
に始まり、フルクトース 6−リン酸の開裂、リブロー
ス 5−リン酸の再生の3つの段階により構成されてい
る。リブロースモノリン酸経路は、いくつかの代謝系と
共役した経路であり、この経路に関与する各酵素の遺伝
子構造に興味が持たれていたが、本経路に関する報告は
少なく、遺伝子的な解析もほとんどなされていない。
媒する3−ヘキシュロース−6−リン酸シンターゼ(3-
hexulose-6-phosphate synthase、以下「HPS」とも
いう。)については、グラム陰性の偏性メタノール資化
菌であるメチロモナス アミノファシエンス(Methylom
onas aminofaciens)において既に精製され、これをコ
ードする遺伝子がクローニングされ、一次構造が報告さ
れている(Yanase, H.et al., FEMS Microbiol. Lett.,
135, 201-205 (1996))。
置が、安定同位元素炭素13(13C)で標識されている生
化学物質は、生物代謝経路の研究に役立つ。更に近年、
代謝産物の生体内での様子を、炭素13-NMRの技術を用い
て調べる事は、いろいろな病気の診断や日々の健康診断
において、大変重要な手法になってきている。その様な
新しい技術には、ある目的の位置を炭素13で標識した化
合物が、安価に提供できる事が必要であり、また望まれ
ていた。
アルデヒド固定経路を利用し、炭素13標識のメタノール
から、[1-13C]D−グルコース 6−リン酸の調製方法
を確立していたが、目的化合物の合成収率はあまり高く
なかった(Biosci.Biotech.Biochem.57,308-312 (199
3))。
る系が望まれていた。そのような系の一つとして、標識
ホルムアルデヒドとリブロース 5−リン酸を用い、標
識D−フルクトース 6−リン酸を合成する一連の各酵
素を調製し、これらを用いた反応系で、効率よい目的標
識化合物の調製を行うという方法が考えられる。その反
応の最初の酵素であるHPSは、上述したようにメチロ
モナス アミノファシエンスではその遺伝子が単離さ
れ、構造も明らかとなっている。しかし、その次の段階
の反応を触媒する酵素であるヘキシュロースリン酸イソ
メラーゼ(hexulose-phosphate isomerase、以下「HP
I」ともいう。あるいは、本酵素は、phospho-3-hexulo
isomerase、ホスホ−3−ヘキシュロイソメラーゼ、
(PHI)ともいう。)は、部分的に精製されていたに
過ぎず、そのアミノ酸配列も遺伝子構造も知られていな
い。さらに、グラム陽性の通性メタノール資化菌である
マイコバクテリウム属細菌では、HPS及びHPIのい
ずれの酵素についてもアミノ酸配列及び遺伝子構造は報
告されていない。
合物の調製系の確立の為には、HPIをコードする遺伝
子を単離し、それを用いて効率よくHPIを製造する方
法が望まれていた。
なされたものであり、HPIをコードするDNA及び該
DNAの利用法を提供することを課題とする。
性の通性メタノール資化菌であるマイコバクテリウムガ
ストリ(Mycobacterium gastri)における、リブロース
モノホスフェート経路、特にHPS及びその遺伝子につ
いて研究をしていたところ、偶然に、この株のHPIを
コードする遺伝子を発見し、本発明に至った。すなわち
本発明は、下記(A)又は(B)に示すタンパク質をコ
ードするDNAである。 (A)配列表の配列番号13に記載のアミノ酸配列を有
するタンパク質。 (B)配列表の配列番号13に記載のアミノ酸配列にお
いて、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、
付加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ヘ
キシュロースリン酸イソメラーゼ活性を有するタンパク
質。
又は(b)に示すDNAが挙げられる。 (a)配列表の配列番号12に記載の塩基配列のうち、
少なくとも塩基番号608〜1204からなる塩基配列
を含むDNA。 (b)配列表の配列番号12に記載の塩基配列のうち、
少なくとも塩基番号608〜1204からなる塩基配列
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、か
つ、ヘキシュロースリン酸イソメラーゼ活性を有するタ
ンパク質をコードするDNA。
がコードするヘキシュロースリン酸イソメラーゼが発現
可能な形態で導入された細胞を提供する。
し、ヘキシュロースリン酸イソメラーゼを培養物中に生
成蓄積させ、該培養物よりヘキシュロースリン酸イソメ
ラーゼを採取することを特徴とするヘキシュロースリン
酸イソメラーゼの製造法を提供する。
ン酸イソメラーゼ活性」とは、3−ヘキシュロース 6
−リン酸とフルクトース 6−リン酸との間の異性化反
応を触媒する活性をいう。
明する。
クテリウム ガストリ染色体DNAから次のようにして
取得したものである。まず、マイコバクテリウム ガス
トリ MB19株から、HPSを精製する。HPSは、MB19
株の無細胞抽出液から、DEAE−セファロースカラムクロ
マトグラフィー、フェニルセファロースカラムクロマト
グラフィー、DEAE−セファロースカラムクロマトグラフ
ィーにより、SDS-PAGE上で単一バンドになるまで精製す
ることができる。各精製工程において、HPS活性は、
Methods in Enzymology Vol.188,397-401 (1990年)に
記載の方法にて測定することができる。
定し、得られるアミノ酸配列情報を基に、PCR(ポリ
メラーゼ・チェイン・リアクション)用のオリゴヌクレ
オチドプライマーを合成し、マイコバクテリウム ガス
トリ MB19株より調製したゲノムDNAを鋳型とするPCR
を行う。ゲノムDNAは、Saitoらの方法(Biochim. Bioph
ys. Acta, 72, 619-629 (1963)に記載)により取得する
ことができる。ゲノム調製に用いる菌体を得るための培
養は、メタノールを炭素源とし、さらに1%のグリシンを
添加した培地を用いると、菌体量が多く取れ、溶菌操作
が容易となる。また、溶菌酵素としては、リゾチームの
みでは十分な溶菌に至らないが、N−アセチルムラミダ
ーゼ(N-acethylmuramidase) SGを用いると効果的であ
る。
び配列番号9に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチ
ドを用いると、上記PCRによって約400bpのDNA断片が
得られる。
されるDNA断片をDNAプローブに用いて、マイコバクテリ
ウム ガストリ MB19株ゲノムDNAのPstI切断断片ラ
イブラリーに対してコロニーハイブリダイゼーションを
行い、ポジティブクローンを取得する。
のクローン断片のうち、約3kbについて塩基配列を決定
した結果を配列表配列番号12に示す。この領域内には3
つのオープンリーディングフレーム(ORF)が存在す
る。各ORFがコードするアミノ酸配列を、5’末端側
から順に、配列番号13〜15に示す。これらのうち、2番
目のORF(ORF-2)は、HPSの部分アミノ酸配列と
完全に一致したことから、HPSをコードする遺伝子
(以下、「hps」ともいう)であることが示された。
一方、一番目のORF(ORF-1)は、このORFを発現
させて得られるタンパク質の活性を調べることによっ
て、HPIをコードする遺伝子(以下、「hpi」とも
いう)、すなわち本発明のDNAであることが確認され
た。
の精製及びhpsの単離に付随して偶然取得されたもの
であるが、本発明のDNAの取得は、ORF-1がHPIを
コードしているのではないかとの着想に基づき、ORF-1
を発現させ、発現産物の活性を確認することによりなさ
れたものである。ORF-1がコードするアミノ酸配列につ
いて、既知の種々のデータベース検索を行ったが、機能
が良く知られたポリペプチドとの高い相関は見い出せな
かった。
バクテリウム ガストリはグラム陽性の通性メタノール
資化菌であり、すでにhpsが単離されているメチロモ
ナスアミノファシエンスはグラム陰性の偏性メタノール
資化菌であって、両者は分類学的には全く異なる。
されたものであるが、本発明によりその塩基配列及びコ
ードするアミノ酸配列が明らかとなったので、これらの
塩基配列又はアミノ酸配列に基づいて作製したオリゴヌ
クレオチドをプローブとするハイブリダイゼーションに
よって、マイコバクテリウム属細菌、例えばマイコバク
テリウム ガストリ MB19株のゲノムDNAライブラリ
ーから取得することができる。また、上記オリゴヌクレ
オチドをプライマーとし、マイコバクテリウム属細菌の
ゲノムDNAを鋳型とするPCRを行うことによって
も、本発明のDNAは得られる。
リダイゼーション、PCR、プラスミドDNAの調製、
DNAの切断及び連結、形質転換等の方法は、Sambroo
k,J.,Fritsch,E.F.,Maniatis,T.,Molecular Cloning, C
old Spring Harbor Laboratory Press,1.21(1989)に記
載されている。
含み、かつ、トリプトファンオペロンプロモーターの制
御下でHPIを発現するプラスミドpT-HPIS-1を含むエ
シェリヒア コリ(Escherichia coli) JM1O9/pT-HPIS
-1は、プライベートナンバーAJ13363が付与され、平成
9年8月4日より通商産業省工業技術院生命工学工業技
術研究所(郵便番号305−8566 日本国茨城県つ
くば市東一丁目1番3号)にFERM P−16363
の受託番号で寄託され、平成10年1月16日にブダペ
スト条約に基づく国際寄託に移管され、FERM BP
−6225の受託番号で寄託されている。
活性が損なわれない限り、1若しくは複数の位置での1
若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、又
は逆位を含むHPIをコードするものであってもよい。
ここで、「数個」とは、アミノ酸残基のタンパク質の立
体構造における位置や種類によっても異なる。それは、
イソロイシンとバリンのように、アミノ酸によっては、
類縁性の高いアミノ酸が存在し、そのようなアミノ酸の
違いが、蛋白質の立体構造に大きな影響を与えないこと
に由来する。従って、HPIを構成するアミノ酸配列全
体に対し、30から40%以上、好ましくは55〜65
%以上の相同性を有し、HPI活性を有するものであっ
てもよい。具体的には、前記「数個」は、2から140
個、好ましくは、2から90個、より好ましくは2から
10個である。
パク質をコードするDNAは、例えば部位特異的変異法
によって、特定の部位のアミノ酸残基が置換、欠失、挿
入、付加、又は逆位を含むように塩基配列を改変するこ
とによって得られる。また、上記のような改変されたD
NAは、従来知られている変異処理によっても取得され
得る。変異処理としては、HPIをコードするDNAを
ヒドロキシルアミン等でインビトロ処理する方法、及び
HPIをコードするDNAを保持する微生物、例えばエ
シェリヒア属細菌を、紫外線照射またはN−メチル−N'
−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)もしくは亜硝
酸等の通常変異処理に用いられている変異剤によって処
理する方法が挙げられる。
入、付加、又は逆位等には、hpiを保持する微生物の
個体差、種や属の違いに基づく場合などの天然に生じる
変異(mutant又はvariant)も含まれる。
な細胞で発現させ、発現産物のHPI活性を調べること
により、HPIと実質的に同一のタンパク質をコードす
るDNAが得られる。また、変異を有するHPIをコー
ドするDNAまたはこれを保持する細胞から、例えば配
列表の配列番号12に記載の塩基配列のうち、塩基番号6
08〜1204からなる塩基配列を有するDNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、HP
I活性を有するタンパク質をコードするDNAを単離す
ることによっても、HPIと実質的に同一のタンパク質
をコードするDNAが得られる。ここでいう「ストリン
ジェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッド
が形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条
件をいう。この条件を明確に数値化することは困難であ
るが、一例を示せば、相同性が高いDNA同士、例えば
50%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイ
ズし、それより相同性が低いDNA同士がハイブリダイ
ズしない条件、あるいは通常のサザンハイブリダイゼー
ションの洗いの条件である60℃、1×SSC,0.1
%SDS、好ましくは、0.1×SSC、0.1%SD
Sに相当する塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げら
れる。
子の中には途中にストップコドンが発生したものや、活
性中心の変異により活性を失ったものも含まれるが、そ
れらについては、市販の活性発現ベクターにつなぎHP
I活性を前記の方法で測定することによって容易に取り
除くことができる。
の製造 上記の本発明のDNAを、適当な宿主−ベクター系を用
いて発現させることにより、HPIを製造することがで
きる。hpi遺伝子を発現させるための宿主としては、
エシェリヒア コリ(Escherichia coli)をはじめとす
る種々の原核細胞、サッカロマイセス セレビシエ(Sac
charomyces cerevisiae)をはじめとする種々の真核細
胞、動物細胞、植物細胞が挙げられるが、これらの中で
は原核細胞、特にエシェリヒア コリが好ましい。
のベクターとしては、例えばpUC19、pUC18、pBR322、pH
SG299、pHSG298、pHSG399、pHSG398、RSF1010、pMW11
9、pMW118、pMW219、pMW218等が挙げられる。他にもフ
ァージDNAのベクターも利用できる。これらのベクタ
ーにhpi遺伝子を連結して得られる組換えベクターで
上記宿主を形質転換することによって、hpi遺伝子を
導入することができる。また、hpi遺伝子を、トラン
スダクション、トランスポゾン(Berg,D.E. andBerg,C.
M.,Bio/Technol.,1,417(1983))、Muファージ(特開
平2−109985号)または相同性組換え(Experime
nts in Molecular Genetics, Cold SpringHarbor Lab.
(1972))を用いた方法で宿主のゲノムに組み込んでもよ
い。
するために、HPIをコードするDNA配列の上流に、
宿主細胞内で働くlac、trp、PL等のプロモータ
ーを連結してもよい。ベクターとして、プロモーターを
含むベクターを用いると、hpi遺伝子と、ベクター及
びプロモーターとの連結を一度に行うことができる。こ
のようなベクターとしては、trpプロモーターを含む
pT13sNco(J. Biochem. 104, 30-34 (1988)に記載)が
挙げられる。
K-12について報告されているような、受容菌細胞を塩
化カルシウムで処理してDNAの透過性を増す方法( M
andel,M.and Higa,A.,J.Mol.,Biol.,53,159(1970) )
や、バチルス ズブチリスについて報告されているよう
な、増殖段階の細胞からコンピテントセルを調製してD
NAを導入する方法( Duncan,C.H.,Wilson,G.A.and Yo
ung,F.E.,Gene,1,153(1977) )を用いることができる。
あるいは、バチルス ズブチリス、放線菌類および酵母
について知られているような、DNA受容菌の細胞を、
組換えDNAを容易に取り込むプロトプラストまたはス
フェロプラストの状態にして組換えDNAをDNA受容
菌に導入する方法( Chang,S.and Choen,S.N.,Molec.Ge
n.,Genet.,168.111(1979);Bibb,M.J.,Ward,J.M.and Hop
wood,O.A.,Nature,274,398(1978);Hinnen,A.,Hicks,J.
B.and Fink,G.R.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,75 1929(197
8))も応用できる。これらの方法は、宿主として用いる
細胞に応じて適宜選択すればよい。
I活性を有するものであればすべて含まれるが、好まし
くは、配列表の配列番号13記載のアミノ酸配列をコード
するDNAを含む遺伝子、又は配列表の配列番号12記載
の塩基配列のうち塩基番号608〜1204で表される
塩基配列を含むDNAが挙げられる。また、前述のよう
に、コードされるHPIの活性が損なわれない限り、1
若しくは複数の位置での1若しくは数個のアミノ酸の置
換、欠失、挿入、付加、又は逆位を含むHPIをコード
するDNAを含むものであってもよい。
た細胞を培地で培養し、HPIを培養物中に生成蓄積さ
せ、該培養物よりHPIを採取することにより、HPI
を製造することができる。培養に用いる培地は、用いる
宿主に応じて適宜選択すればよい。宿主としてエシェリ
ヒア コリを用い、hpiをtrpプロモーターで発現
させる場合には、M9−カザミノ酸−グルコース培地が好
ましい。培養は、37℃で行い、培養開始後数時間後に、
trpプロモーターの誘導剤であるインドールアクリル
酸(IAA)を終濃度25μg/mlになるよう添加し、更に培
養を続けると、菌体内にHPIが蓄積する。また、適当
な分泌系を用いてHPIを細胞外に分泌生産させる場合
には、HPIは培地中に蓄積する。
要に応じて、菌体抽出液又は培地からイオン交換クロマ
トグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、吸着クロ
マトグラフィー、溶媒沈殿等、通常の酵素の精製法を用
いて精製することができる。
識のメタノールから、[1-13C]D−グルコース 6−リ
ン酸を調製するのに利用することができる。この[1-13
C]D−グルコース 6−リン酸の調製は、例えば次のよ
うにして行うことができる。メタノール資化酵母キャン
ヂタ ボイヂニーより調製したアルコールオキシダーゼ
を用いてメタノールをホルムアルデヒドに酸化する。得
られたホルムアルデヒドはHPSの作用で、リブロース
5−リン酸とアルドール縮合してアラビノ−3−ヘキ
シュロース 6−リン酸を生成させる。この場合、リブ
ロース 5−リン酸は不安定であるので、同じ反応系内
でリボース 5−リン酸よりホスホリボイソメラーゼの
作用でリブロース 5−リン酸に異性化し、HPS反応
に供する。上記反応で生成したアラビノ−3−ヘキシュ
ロース 6−リン酸はHPIの作用で、フルクトース 6
−リン酸に変換され、更に、これはグルコース 6−リ
ン酸イソメラーゼの作用で、グルコース 6−リン酸に
変換される。一般に、メタノール資化性細菌のHPI含
量は、HPSに比べて著しく低いため、HPIを上記反
応に利用することは困難であったが、本発明によりhp
iが単離され、効率よくHPIを製造する方法が提供さ
れたので、上記反応を実用化することが可能となった。
説明する。
hpi遺伝子のクローニング及びHPIの発現 <1>3−ヘキシュロース−6−リン酸シンターゼの精
製 マイコバクテリウム ガストリ MB19株を、炭素源がメ
タノールのみの基本培地〔組成:1%(v/v)メタノール,
0.2% NaNO3,0.2%(NH4)2SO4,0.2% K2HPO4,0.1% KH2P
O4,0.02% MgS04・7H20,0.02% 酵母エキス,0.2%(v/v)
ビタミン溶液(40mgパントテン酸カルシウム塩,20mgイ
ノシトール,40mg ニコチン酸,20mg p-アミノ安息香酸
塩,40mg ピリドキシン塩酸塩,0.2mg ビオチン,40mg
チアミン塩酸塩を蒸留水100mlに溶解したもの),1%(v/
v)微量金属塩溶液(0.2g CaCl2・2H2O,0.2g MnS04・7H
20,0.2g ZnS04・7H20,0.02g CuS04・5H20,0.1g FeS04・
7H20,0.05g Na2MoO4・2H20,0.25g H3B03,0.05g KIを
蒸留水100mlに溶解したもの)〕にて30℃、24時間、10
リッター(L)ジャー培養装置で培養を行い、その培養
液10Lから集菌(6500×g にて連続遠心)し、湿菌体80g
を得た。
緩衝液A(10mM Tris-HCl(pH8.2),1mM ジチオスレイト
ール,5mM 塩化マグネシウム,0.15mM フェニルメチル
スルフォニルフルオライド)に懸濁した。次に、その懸
濁液中の菌体を、180Wの強度にて超音波破砕し、それを
120,000×gにて60分、超遠心分離した後、その上清画分
を無細胞抽出液として得た。これを緩衝液Aで平衡化し
たDEAE−セファロースイオン交換カラムクロマトグラフ
ィーに供した。この条件で、目的のHPS蛋白質は、前
記カラムに吸着した。そこで、このカラムに対して、高
いTris-HCl濃度を含む緩衝液(100mM Tris-HCl(pH8.
2)、1mM ジチオスレイトール、5mM 塩化マグネシウム、
0.15mM フェニルメチルスルフォニルフルオライド)を
用いて、緩衝剤の濃度勾配をかけることで目的HPS蛋
白質を溶出し、酵素活性画分を回収した結果、約19倍に
精製されたHPS標品を得ることができた。
チオスレイトール,5mM 塩化マグネシウム,0.15mM フ
ェニルメチルスルフォニルフルオライドを含む10mM リ
ン酸カリウム緩衝液(pH7.0)(緩衝液B)に対して透
析し、同緩衝液で平衡化したフェニルセファロースカラ
ムによる疎水クロマトグラフィーに供した。この条件
で、HPSは吸着した。次に、エチレングリコールを含
む緩衝液(50% エチレングリコール、1mM ジチオスレイ
トール、5mM 塩化マグネシウム、0.15mM フェニルメチ
ルスルフォニルフルオライド、10mM リン酸カリウム緩
衝液(pH7.0))を用いて、このカラムに対して、濃度
勾配をかけることでタンパク質を溶出し、HPS活性を
示す画分を集めた。この段階でHPSを31倍に精製でき
た。
記と同様の平衡化、溶出条件にて、DEAE−セファロース
カラムに供することで、HPSを収率47%、比活性42倍
で、SDS-PAGE上で単一バンドになるまで精製することが
できた。
は、基本的には Methods in Enzymology Vol.188,397-
401 (1990年)に記載の方法にて測定した。具体的な方法
は以下の通りである。酵素反応キュベットの中に、0.5M
リン酸カリウム緩衝液(pH7.5)0.05ml,50mM 塩化マグ
ネシウム 0.05ml,50mM リボース 5−リン酸 0.05ml,
100U/ml ホスホリボイソメラーゼ(シグマ社製)0.05m
l,水 0.15mlを入れ、そこへ活性測定の標品を0.05ml添
加し、混合した。これを30℃で2分間、プレインキュベ
ーションした後、10mM ホルムアルデヒドを 0.1ml加
え、酵素反応を開始した。30℃で5分間の反応後、0.1ml
の0.5M HClをその反応液へ添加することで、反応を停止
した。そして、その反応溶液を20倍に希釈したものへ、
Nash 試薬(Biochem. J., 55, 416 (1953)に記載)を2m
l添加し、溶液中のホルムアルデヒドの減少の程度を測
定した。なお、対照実験としては、上記のリボース 5
−リン酸の代わりに水を加えた反応系を用いた。
ケンサーにかけ、N末端配列を30残基決定した(MKLQVA
IDLLSTEAALELAGKVAEYVDIIE(配列番号1))。また、リジ
ルエンドベプチダーゼで精製HPSを処理し、その分解
ペプチド断片産物を逆相HPLCにて分画し、各々を上記同
様にプロテインシーケンサーにより解析することで、H
PSの内部アミノ酸配列を決定した(VAEYVDIIELGTPLIK
(配列番号2)、IVFADMK(配列番号3)、ATRAQEVRALGAK
(配列番号4)、FVEMHAGLDEQAK(配列番号5)、ARVPFSVAG
GVK(配列番号6)、VATIPAVQK(配列番号7))。
遺伝子をPCRにより増幅するためのN末端プライマー
として、配列番号8に記載の塩基配列(5'-ATGAARYTICA
RGTNGCIATHGA-3')を有するオリゴヌクレオチドを、 そ
して内部プライマーとして配列番号9に記載の塩基配列
を有するオリゴヌクレオチド(5'-CCNGCRTGCATYTCNACRA
A‐3')を化学合成した。これらをプライマーとして用
い、マイコバクテリウム ガストリ MB19株より調製し
たゲノムDNAを鋳型とするPCRを行い、約400bpのDNA
断片を得た。鋳型に用いたゲノムDNAの取得は、Saitoら
の方法(Biochim.Biophys. Acta, 72, 619-629 (1963)
に記載)を参考に行った。培養は、菌体量が多く取れる
エタノールを炭素源とした基本培地で行ったが、そのま
までは溶菌操作に苦労するということが判明した為、培
養液に1%のグリシンを添加した。更に、リゾチームのみ
では、十分な溶菌に至らなかったので、種々の可溶化酵
素を検討したところ、N−アセチルムラミダーゼ(N-ace
thylmuramidase) SGが効果的であったので、これを用い
た。またPCRは、宝酒造(株)製のEX Taq-DNA polym
eraseを用い、95℃:1分、55℃:1分、72℃:1分と
いう条件の反応を25回行った。
断片を、改めてDNAプローブに用いて、各種制限酵素処
理を行ったマイコバクテリウム ガストリ MB19株ゲノ
ムDNAに対してジェノミックサザン解析を行ったとこ
ろ、このプローブは、ゲノムDNAをPstI処理することに
よって切り出される約4.1kb の大きさのDNA断片とハイ
ブリダイズすることが判った。そこで、この結果を基
に、pUC118をベクターとして、これにPstIで切断したマ
イコバクテリウム ガストリ MB19株ゲノムDNA断片を連
結して作製したゲノムライブラリーに対して、先のDNA
プローブを用いたコロニーハイブリダイゼーションを行
い、ポジティブクローンを取得した。そしてこのクロー
ンより約7.2kbpのプラスミドを得た。このプラスミドを
pUHM1と命名した。
を約3kb決定した。結果を配列表の配列番号12に示す。
その結果、この領域内には3つのオープンリーディング
フレーム(ORF)が存在した。各ORFがコードする
アミノ酸配列を、5’末端側から順に、配列番号13〜15
に示す。
ンパク質は、207アミノ酸残基からなるもので、これよ
り求めた分子量は21000であった。この値は、精製HP
Sのサブユニットより求めた分子量24000とほぼ一致し
た。また、ORF-2によってコードされるアミノ酸配列
(配列番号14)は、精製した蛋白質から得られた7種の
アミノ酸配列(N末端アミノ酸配列および内部アミノ酸
配列)と完全に一致し、これがHPSをコードしている
遺伝子(hps)であることが示された。
のアミノ酸配列を、Blast(Basic Local Alignment Sea
rch Tool)プログラムを用いて既知の種々のデータベー
スに対して検索したところ、機能が良く知られたポリペ
プチドとの高い相関は見い出せなかった。
せ、コードされるタンパク質の活性を調べることを試み
た。2種のオリゴヌクレオチド、5'-CGAAATCGATAAAAATG
ACGCAAGCCGCAGAAGCCGACGGCG-3'(配列番号10)及び
(5'-AATTCCAGCTCTAGACAAGGCGGTACGGCG-3'(配列番号1
1)を合成し、これらをプライマーとし、プラスミドpU
HM1を鋳型としてPCRを行い、ORF-1を含み、その上流
末端がClaI部位、そして、下流末端がXbaIであるDNA断
片(A)を調製した。
の高発現用プラスミドとして、トリプトファンプロモー
ターを有するpT13sNco(J. Biochem. 104, 30-34 (198
8)に記載)を用いた。pT13sNcoを制限酵素ClaI及びXbaI
にて切断し、得られる大きいDNA断片(B)を調製した。
これに、上記のDNA断片(A)をT4 DNAリガーゼにて連結
することで、ORF-1の発現プラスミドpT-HPIS-1を構築し
た。
リ JM1O9株を常法により形質転換し、形質転換体JM109/
pT-HPIS-1を得た。一方、DNA断片(A)を含まないプラ
スミドで形質転換した対照株としては、pT13sNcoのベク
ター部分である pTTNcoを保持するエシェリヒア コリ
JM109株(JM109/pTTNco)を用いた。
グルコース培地で、37℃にて振盪培養し、約2時間後
に、トリプトファンプロモーターからの転写の誘導剤で
あるインドールアクリル酸(IAA)を終濃度25μg/mlに
なるよう添加し、更に培養を4時間続け、その後、培養
液1.5mlを集菌した。この菌体へ、0.1Mリン酸カリウム
緩衝液(pH7.5)を 0.5ml添加し、懸濁した。次に、菌
体を超音波破砕後、遠心分離(15000rpm×5分)し、可
溶性画分を酵素標品とした。
を行った。活性測定法は、ホルムアルデヒドの同化を、
最終的にグルコース−6−リン酸脱水素酵素による酸化
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸の還元
化を測定するという方法をとった。
(pH7.5),1mM塩化マグネシウム,1mM リボース 5−
リン酸、0.8mM NADP+(酸化型ニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチドリン酸),3U/ml ホスホリボイソメラー
ゼ(シグマ社製)、3.5U/ml ホスホグルコイソメラーゼ
(ベーリンガー社製),3.5U/ml グルコース−6−リン
酸脱水素酵素(ベーリンガー社製)、3U/ml HPSを、
0.9mlずつ分光光度計用のキュベット(標品用と対照
用)に入れ、その後、各々のキュベットに菌体可溶性画
分を0.05mlづつ加え、混合した。30℃で2分間保温後、
対照用のキュベットには水0.05mlを、標品用のキュベッ
トには0.1Mホルムアルデヒドを0.05ml加えることで反応
を開始し、NADP+の還元に伴う340nm波長光の吸光度上昇
を指標にHPI活性を測定した。尚、この活性測定に用
いたHPSは、FEMS microbiology letter 135,201-205
(1996)に記載された公知の方法で、メチロモナス ア
ミノファシエンス 77a株由来のhps遺伝子をエシェリ
ヒア コリに組み込んだ株を用いて量産化したHPS
を、Agric.Biol.Chem.,41,1133-1140 (1997)に記載の公
知の方法にて精製したものを用いた。
られた細胞抽出液を用いた場合は、HPI酵素活性は全
く示さなかったが、JMIO9/pT-HPIS-1の抽出液を用いた
場合は、明らかなHPI酵素活性を偶然にも検出でき
た。このことから、ORF-1は、HPIをコードする遺伝
子であることが示された。
ム ガストリ MB19株のhpi遺伝子と、メチロモナス
アミノファシエンス 77a株から上記と同様にしてクロ
ーニングされたhpi遺伝子について、コードされるH
PIのアミノ酸を比較したところ、相同性が認められ
た。全く同一のアミノ酸における相同性は約30%、類似
するアミノ酸も含めた相同性は約69%であった。
伝子の同定 <1>HPSアミノ酸配列のデータベース検索 上記の実施例1のごとく取得したマイコバクテリウム
ガストリ MB19株のHPIのアミノ酸配列について、既
存のアミノ酸配列のデータバンクに対して、機能未知な
ORFも含めて相同性検索を行った。なお、この検索
は、データバンクはSWISS-PROT Rel.34を用い、Genetyx
-Mac(ソフトウエア開発株式会社)の検索システムにて
行った。その結果、マイコバクテリウム ガストリ MB1
9株のhpi遺伝子のアミノ酸配列と高度に相同性のあ
るものは、バチルス ズブチリス 168株の機能未知遺伝
子であるyckF(配列番号16)であった。
HPIのアミノ酸配列とバチルスズブチリス 168株のyc
kFがコードするアミノ酸配列(配列番号17)を比較した
ところ、全く同一のアミノ酸における相同性は約35
%、類似するアミノ酸も含めた相同性は約76%であっ
た。このように、本来、メタノールなどのC1化合物の
資化とは無関係なバチルス ズブチリスに、HPIと相
同性の高いタンパク質をコードする遺伝子が存在してい
たことは予想外であった。そこで、このyckFがHPI活
性を保持しているかどうかを調べるために、yckF遺伝子
をバチルス ズブチリスより単離し、これを発現ベクタ
ーに組み込み、得られた組換えベクターをエシェリヒア
コリ細胞中へ導入し、細胞粗抽出液中のHPI活性を
測定した。
のクローニング 既に、バチルス ズブチリスの全ゲノム塩基配列は決定
されているため(Nature, Vol.390, pp249, 1997)、そ
の塩基配列情報を基に、yckFを含むDNA断片をPCRにて増
幅した。用いたDNAプライマーは、N末端側の上流に制
限酵素ClaI切断部位を有するプライマーとして、配列番
号18に記載の塩基配列(5'-AAGCATCGATAAAATGAAAACGACTG
AATACGTAGCGGAA-3') を有するオリゴヌクレオチドを、
そしてC末端側の下流に制限酵素BamHI切断部位を有す
るプライマーとして配列番号19に記載の塩基配列(5'-AT
CTTGGATCCGGTTGTGTGATGTTATTCAAGGTTTGCG-3') を有する
オリゴヌクレオチドを化学合成した。これをプライマー
としてバチルス ズブチリス 168株より調製したゲノム
DNAを鋳型とするPCRを行い、約550bpの大きさの増幅さ
れたDNA断片を得た。なお、鋳型に用いたゲノムDNAの取
得は、Saito らの方法(Biochim. Biophys. Acta, 72,
619-629 (1963)に記載)を参考に行った。またPCR
は、宝酒造(株)製のLA-Taq酵素を用い、94℃、90秒の
熱処理後、98℃:10秒、58℃:20秒、70℃:60秒という
条件の反応を28回行い、その後、70℃、3分間の反応
を行った。
ェノール処理、アルコール沈澱等で精製した後、適当な
酵素反応用の緩衝液に溶解し、制限酵素ClaI及びBamHI
を添加し、37℃にて1時間処理した。そして、この反応
液を0.8%アガロースのゲル電気泳動に供し、両端に各
々、ClaI、BamHI切断端をもつDNA断片を分離した。その
後、このアガロースゲルより目的のDNA断片を精製し、y
ckFを含むDNA断片を得た。
の発現及び酵素活性の確認 上記のようにして得られたyckF遺伝子を発現させるため
為の高発現用プラスミドとして、実施例1と同じく、ト
リプトファンプロモーターを有するpT13sNcoを用いた。
pT13sNcoを制限酵素ClaI及びBamHIにて切断し、得られ
る大きいDNA断片を調製した。これに、上記のyckFを含
むDNA断片をT4-DNAリガーゼにて連結することで、yckF
の発現プラスミドpT-Bsb-yckF1を構築した。
コリ JM109株を常法により形質転換し、形質転換体JM
109/ pT-Bsb-yckF1を得た。尚、JM109/ pT-Bsb-yckF1
は、プライベートナンバーAJ13441が付与され、平成1
0年5月8日より、通商産業省工業技術院生命工学工業
技術研究所(郵便番号305−8566 日本国茨城県
つくば市東一丁目1番3号)に寄託されており、受託番
号FERM BP−6345が付与されている。
スミドで形質転換した対照株としては、pT13sNcoのベク
ター部分であるpTTNcoを保持するエシェリヒア コリ J
M109株(JM109/pTTNco)を用いた。
ルコース培地で、37℃にて振盪培養し、約2時間後に、
トリプトファンプロモーターからの転写の誘導剤である
インドールアクリル酸を終濃度25μg/ml になるよう添
加し、更に培養を8時間続けた。その後、培養液を集菌
し、実施例1と同様にして、菌体の可溶性画分を調製し
た後、HPI活性を測定した。
れた細胞抽出液を用いた場合は、HPI酵素活性は見ら
れなかったが、JM109/pT-Bsb-yckF1の抽出液を用いた場
合には、明らかなHPI活性を検出した。このことか
ら、バチルス ズブチリス 168株中の機能未知ORFで
あるyckF(配列番号16)は、HPIをコードするもので
あることが、はじめて明らかになった。また、バチルス
ズブチリスはメタノール等のC1化合物を資化するこ
とができないため、hpi遺伝子を有するとは考えられ
ていなかったが、該遺伝子を有することが明らかとなっ
た。
ン酸イソメラーゼをコードするDNAが得られ、該酵素
を効率よく生産することが可能となり、ひいては、医療
や生化学的基礎研究に重要で必要となる標識化合物を大
量に安価に提供できることになる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記(A)又は(B)に示すタンパク質
をコードするDNA。 (A)配列表の配列番号13に記載のアミノ酸配列を有
するタンパク質。 (B)配列表の配列番号13に記載のアミノ酸配列にお
いて、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、
付加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ヘ
キシュロースリン酸イソメラーゼ活性を有するタンパク
質。 - 【請求項2】 下記(a)又は(b)に示すDNAであ
る請求項1記載のDNA。 (a)配列表の配列番号12に記載の塩基配列のうち、
少なくとも塩基番号608〜1204からなる塩基配列
を含むDNA。 (b)配列表の配列番号12に記載の塩基配列のうち、
少なくとも塩基番号608〜1204からなる塩基配列
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、か
つ、ヘキシュロースリン酸イソメラーゼ活性を有するタ
ンパク質をコードするDNA。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のDNAが、該DN
Aがコードするヘキシュロースリン酸イソメラーゼが発
現可能な形態で導入された細胞。 - 【請求項4】 請求項3記載の細胞を培地で培養し、ヘ
キシュロースリン酸イソメラーゼを培養物中に生成蓄積
させ、該培養物よりヘキシュロースリン酸イソメラーゼ
を採取することを特徴とするヘキシュロースリン酸イソ
メラーゼの製造法
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