JPH1112776A - 修飾電極および該修飾電極を用いた電解酸化方法 - Google Patents

修飾電極および該修飾電極を用いた電解酸化方法

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JPH1112776A
JPH1112776A JP9169174A JP16917497A JPH1112776A JP H1112776 A JPH1112776 A JP H1112776A JP 9169174 A JP9169174 A JP 9169174A JP 16917497 A JP16917497 A JP 16917497A JP H1112776 A JPH1112776 A JP H1112776A
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electrode
compound
reaction
chiral
modified electrode
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JP9169174A
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Tetsuo Cho
哲郎 長
Yoshitomo Kashiwagi
良友 柏木
Hide Nakamura
秀 中村
Masataka Ooba
優孝 大場
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学活性体の選択的な電解酸化反応に適用可能
であり、かつ、化学的安定性に優れた電極を提供する。 【解決手段】キラル化合物からなる電子担体を電極表面
に化学修飾してなる修飾電極であり、該電極のボルタノ
グラムにおいて、電子担体のターンオーバー数が0であ
る場合のピーク電流値に対する該ターンオーバー数が1
である場合のピーク電流値が50〜100%である修飾
電極。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、修飾電極および該
修飾電極を用いた電解酸化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学反応の特徴を利用して有機化合
物の選択的反応(選択的な電解合成反応)を行う研究は
古くから試みられている。また、特定の有機化合物にお
いては、電極材料、溶媒、支持電解質などの種類、電解
電位等の電解条件を選ぶことにより、選択的反応が実現
できることが報告されている。また、近年、精密有機合
成反応の分野では、エナンチオ選択的反応、不斉反応な
どの立体特異的反応に関心が持たれており、選択的電解
合成反応の適用が検討されている。
【0003】その一例として、2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジニル−N−オキシル(TEMPO )修飾電極
を用い、脱プロトン剤としてのキラルなスパルティン、
ストリキニン等の塩基の存在下に、無水アセトニトリル
中で窒素雰囲気下に電解を行うことにより、2−ナフト
ール、2−ナフチルエーテル、9−フェナントロール等
を高エナンチオ選択的に酸化カップリングできることが
報告されている(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,2535 〜25
37,1994.)。
【0004】またTEMPO 修飾電極用いて、スパルティ
ン、 ストリキニン等の存在下に、1−フェニルエタノー
ル、2−フェニルシクロヘキサノール、2−オクタノー
ル、またはクロヘキセノール等のラセミ体を、エナンチ
オ選択的に酸化できることも報告されている。また、該
反応においては、一方の光学異性体が非反応物として残
るため、 電気化学的な光学分割法になりうることも記載
されている(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,2745 〜2746,1
996.)。
【0005】さらに、(6R,7R,10R)-1-aza-4-amino-2,2,
7-trimethyl-10−isopropyl-spiro[5.5]undecane(以
下、キラルTEMPO )を化学修飾した電極(以下、RRR
電極)を用い、脱プロトン化剤として非キラルな2,6
−ルチジンの塩基を使用し、1−フェニルエタノール等
の光学活性アルコールのラセミ体のR体のみを選択的酸
化する反応、光学活性なアルカンジオール類のR体のみ
を選択的にラクトン化する反応、も報告されている(Pro
ceedings of the 2nd Japan-Korea Joint Seminar on E
lectrochemistry, pp 95-97, February 12-15, 1996. S
eventh International Symposium on Electrochemistr
y, pp 58-59, Novemver 20-24, 1996. Department of C
hemical Engineering, National Cheng Kung Universit
y, Tainan,Taiwan, R. O. C.)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、TEMPO 修飾電
極を用いた反応は、高価なキラルな塩基の存在下で実施
する必要がある。たとえば、TEMPO 修飾電極によるエナ
ンチオ選択的反応では、高価なキラル塩基を電解液中に
数mmol〜数十mmolも存在させる必要があり、多
量のキラル塩基を使用することから経済的な反応ではな
い欠点がある。しかもキラル塩基は電解中に、空気や水
の存在により酸化分解されやすい欠点もある。
【0007】また、RRR電極は、電極自体が電気化学
的に不安定であり、サイクリックボルタノメトリーによ
る掃引の繰り返しによってもその還元電流ピークは減少
し、工業的な有機電解合成反応に使用することが困難で
ある問題がある。この問題を解決するために、不活性化
した電極をm−クロロ過安息香酸のジエチルエーテル溶
液のような酸化物で電極を酸化処理して活性化させるこ
とも提案されているが、酸化処理の再現性が乏しい問題
がある。
【0008】本発明は、上記の問題を解決する電極を提
供するためになされたものであり、選択的電解合成反応
が実施可能な修飾電極であり、電解液中に高価なキラル
塩基を電解液中に存在させて電解反応を実施する必要が
なく、電気化学的にも安定な修飾電極を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、電子
担体能を有するキラル化合物を電極表面に化学修飾して
なる修飾電極であり、該修飾電極のボルタノグラムにお
いて、電子担体のターンオーバー数が0である場合のピ
ーク電流値に対する該ターンオーバー数が1である場合
のピーク電流値の割合が50〜100%であることを特
徴とする修飾電極、および該修飾電極を用いた電解酸化
方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明におけるキラル化合物は、
該化合物自体が電子担体能を有する化合物であり、か
つ、電極表面に化学修飾しうる化合物である。該化合物
としては、不斉炭素原子を1個以上有する化合物である
のが好ましい。また、キラル化合物は電極表面に化学修
飾しうる化合物であることから、分子内に電極と反応性
の基を有する化合物であるのが好ましい。該反応性基と
しては、水酸基、アミノ基等が挙げられる。さらに本発
明のキラル化合物としては、酸化力の点からニトロキシ
ラジカルを有する化合物であるのが好ましい。
【0011】本発明のキラル化合物としては、特に(6S,
7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-trimethyl-10-isopropylsp
iro[5.5]−undecane-N-oxyl または(6R,7S,10S)-1-aza-
4-oxo-2,2,7-trimethyl-10-isopropylspiro[5.5]−unde
cane-N-oxyl が好ましい。該化合物は公知の製造方法に
より合成できる。該キラル化合物を用いて修飾電極を得
た場合には、特に電気的安定性に優れた修飾電極が得ら
れる利点がある。これは、該キラル化合物中のニトロキ
シラジカルの周辺の立体配位によるものと推測される。
【0012】本発明における電極とは、電極となりうる
材質から形成された基板電極、および、該基板電極表面
が被覆材で被覆された電極(以下、樹脂被覆電極とい
う)の両方を意味する。
【0013】基板電極としては、炭素電極、金属電極、
金属酸化物電極等が挙げられ、炭素電極が好ましい。炭
素電極としては、グラファイト電極が好ましい。金属電
極としては、白金電極が好ましい。金属酸化物電極とし
ては、酸化スズ電極、酸化インジウム電極が好ましい。
【0014】樹脂被覆電極としては、電極基板表面が、
キラル化合物と反応性の基を有する樹脂で被覆された電
極が好ましい。該樹脂としては、カルボキシ基を有する
ポリアクリル酸樹脂、ヒドロキシ基を有するポリビニル
アルコール樹脂等が好ましい。樹脂被覆電極は、基板電
極表面に、浸漬法、スピンコート法、電解重合法等の方
法で樹脂を被覆させる方法で作成するのが好ましい。
【0015】また、基板電極基板、樹脂被覆電極の形状
は、板状、多孔質状、網状、フェルト状、繊維状のいず
れの形状であってもよい。
【0016】本発明の修飾電極は、電子担体能を有する
キラル化合物を電極表面に化学修飾したものである。
【0017】化学修飾の方法としては、電極表面にキラ
ル化合物を直接化学結合させる方法(以下A法)、樹脂
被覆電極とキラル化合物とを反応させる方法(以下B
法)が挙げられる。
【0018】A法の具体例としては、下記方法(A1
3 法)が挙げられる。
【0019】(A1 法)炭素電極を酸化して電極表面に
各種の含酸素基を導入し、つぎに該含酸素基を変換反応
させて他の反応性基(例えばヒドロキシル基、カルボキ
シル基等)に変換し、つぎに、該反応性基とキラル化合
物の反応性基とを反応させて化学結合させる方法。
【0020】(A2 法)白金電極等の金属電極である場
合には、これを酸化して、電極表面にヒドロキシル基を
導入し、必要に応じて該ヒドロキシル基にα−アミノプ
ロピルトリエトキシシランのようなシリル化剤を反応さ
せてアミノ基を導入し、これらの基とキラル化合物の反
応性基とを反応させて化学結合させる方法。
【0021】(A3 法)酸化スズ電極、酸化インジウム
電極等の金属酸化電極である場合には、基板電極表面に
存在するヒドロキシル基、または、金属電極と同様の方
法で導入されたアミノ基に、キラル化合物の反応性基を
反応させて化学結合させる方法。
【0022】B法の具体例としては、下記方法(B1
法)が挙げられる。
【0023】(B1 法)樹脂の反応性の基(以下、反応
性基とも記す)と、反応性の基を有するキラル化合物を
反応させて化学結合を形成させる方法。たとえば、樹脂
のカルボキシとキラル化合物のアミノ基とを反応させて
アミド結合を形成させる方法、樹脂のヒドロキシ基とキ
ラル化合物のカルボキシル基とを反応させてエステル結
合を形成させる方法。
【0024】本発明においては、キラル化合物の反応性
基を種々変更できること、化学修飾しうる割合を調節し
やすいこと、等の理由から電極として樹脂被覆電極を用
い、B法により化学修飾するのが好ましい。
【0025】B法により化学修飾した場合には、樹脂の
反応性基のうちキラル化合物との反応しなかった基は、
必要に応じて他の化合物と反応させるのが好ましい。た
とえば、樹脂の反応性基と架橋性基含有化合物とを反応
させて樹脂を架橋させてもよい。該反応により電極の耐
久性を高めることができる。該架橋性基含有化合物とし
ては、樹脂の反応性基と反応しうる基を1分子中に2個
以上有する化合物であれば特に限定されず、樹脂の架橋
に通常用いられる種々の架橋性基含有化合物が採用でき
る。
【0026】たとえば、ポリアクリル樹脂で被覆した樹
脂被覆電極を用いた場合には、カルボキシ基と反応性の
アミノ基等を分子中に2個以上有する化合物を架橋性基
含有化合物として用いるのが好ましい。アミノ基を分子
中に2個以上有する化合物としては、ポリメチレンジア
ミンが好ましく、特にヘキサメチレンジアミンが好まし
い。
【0027】また、樹脂の反応性基のうちキラル化合物
との反応しなかった基に、電極表面に他の性質を付与し
うる化合物を反応させてもよい。たとえば、ポリアクリ
ル樹脂で被覆した修飾電極を用いた場合には、疎水性基
を有する化合物を反応させて電極表面のカルボキシ基残
量の調節することにより、電極表面の疎水性・親水性を
調節できる。該他の化合物としては、ジブチル硫酸等が
挙げられる。
【0028】修飾電極表面に結合したキラル化合物の残
基(該残基を、以下において電子担体という)量、他の
化合物由来の残基量、架橋割合等は、目的とする性能に
応じて適宜変更されうる。
【0029】本発明の修飾電極は、電極酸化反応の作用
電極として用いて、種々の基質の電解酸化反応に用いる
ことができる。
【0030】本発明の修飾電極はボルタノグラムにおい
て、電子担体のターンオーバー数が0である場合のピー
ク電流値に対する該ターンオーバー数が1である場合の
ピーク電流値の割合が50〜100%である修飾電極で
ある。ターンオーバー数とは修飾電極の電子担体に対し
て反応しうる基質の電気当量をいい、ターンオーバー数
0とは、反応しうる基質が存在しないことを意味する。
また、ターンオーバ数1とは修飾電極の電子担体に対し
て反応しうる基質の電気当量が1であることを意味す
る。
【0031】本発明の修飾電極は、ターンオーバー数が
1であるときのピーク電流値が、ターンオーバー数0
(基質導入前)であるときのピーク電流値に対して減少
した割合、すなわち[(ターンオーバー数0のピーク電
流値)−(ターンオーバー数1のピーク電流値)]/
(ターンオーバー数0のピーク電流値)×100
(%)、が50〜100%である修飾電極であり、70
〜100%である修飾電極であるのが好ましい。なお、
100%とは、ボルタノグラムにおけるピーク電流値が
変化しないことを意味する。
【0032】本発明の修飾電極を用いた電解酸化反応と
しては、ヒドロキシ有機化合物の水酸基を酸化する反応
(反応C)、ジヒドロキシ有機化合物をラクトン化合物
に変換する酸化反応(反応D)が挙げられる。
【0033】反応Cにおけるヒドロキシ有機化合物とし
ては、水酸基が結合する炭素原子が不斉炭素原子である
ヒドロキシ有機化合物の混合物であるのが好ましい。本
発明の修飾電極は、絶対配置の異なるヒドロキシ有機化
合物の混合物(たとえばラセミ体)のうち、特定の絶対
配置を有するヒドロキシ有機化合物のみを選択的に酸化
する。
【0034】酸化される該ヒドロキシ有機化合物は、電
子担体の構造により決まり、たとえば、(6S,7R,10R)-1-
aza-4-amino-2,2,7-trimethyl-10-isopropylspiro[5.5]
-undecane-N-oxylの残基が電子担体である修飾電極にお
いては、S−ヒドロキシ有機化合物のヒドロキシ基が選
択的にアルデヒド基またはケトン基に酸化される。一
方、(6R,7S,10S)-1-aza-4-amino-2,2,7-trimethyl-10-i
sopropylspiro[5.5]-undecane-N-oxylの残基が電子担体
である修飾電極においてはR−ヒドロキシ有機化合物の
ヒドロキシ基が選択的にアルデヒド基またはケトン基に
酸化される。
【0035】したがって、絶対配置の異なるヒドロキシ
有機化合物の混合物を上記方法で酸化し、反応生成物か
ら通常の分離操作で未反応のヒドロキシ有機化合物を分
離することにより、光学純度の高いヒドロキシ有機化合
物が得られる。該分離方法は、実質的な光学分割方法で
ある。
【0036】また、反応Dにおけるジヒドロキシ有機化
合物は、2つのヒドロキシル基が炭素数3以上のアルキ
レン基を介して結合している化合物が好ましく、さらに
該炭素数3以上のアルキレン基中に不斉炭素原子が存在
する化合物が特に好ましい。反応Dを実施した場合に
は、生成物として光学活性なラクトン化合物が選択的に
生成する。なお、(6S,7R,10R)-1-aza-4-amino-2,2,7-tr
imethyl-10-isopropylspiro[5.5]-undecane-N-oxylの残
基が電子担体である修飾電極で実施した場合に生成する
ラクトン化合物と、(6R,7S,10S)-1-aza-4-amino-2,2,7-
trimethyl-10-isopropylspiro[5.5]-undecane-N-oxylの
残基が電子担体である修飾電極で実施した場合に生成す
るラクトン化合物とは、鏡像異性体になる。したがっ
て、該反応は、選択的な不斉合成反応として有用な方法
である。反応Cおよび反応Dの具体例としては、実施例
中に記載する例が挙げられる。
【0037】本発明の電解酸化反応は、作用電極である
陽極側に本発明に修飾電極を用い、陽極室に、脱プロト
ン剤としての塩基、アセトニトリル、および基質を加
え、窒素雰囲気下で行うのが好ましい。脱プロトン剤と
しての塩基としては、キラルな塩基を用いる必要はな
く、非キラル塩基を採用できる。たとえば、テトラリン
等を用いるのが経済的であり好ましい。
【0038】本発明の修飾電極は、工業的な電解酸化反
応に採用可能な優れた電極である。また、該修飾電極を
用いて電解酸化反応を実施した場合には、光学選択的な
反応が実現できることから、種々のエナンチオ選択的反
応、不斉反応などの立体特異的反応が実現できる。
【0039】
【実施例】以下の例において、例1〜4、7、10、1
3、14は本発明の実施例であり、例5、6、8、9、
11、12、15、16、17は本発明の比較例であ
る。
【0040】[例1]4-oxo-2,2,7-trimethyl-10-(2-pr
openyl)-1-azaspiro[5.5]undecane (化合物a〜d)の
合成例 (5R)-dihydrocarvone[=2-methyl-5-(1-methylethenyl)-
cyclohexane-1-one](30ml、 793mmol)に粉末状
にすりつぶしたNH4 Cl(10.5g、 196mmol)お
よびacetonine monohydrate ( 143g、 850mmol)
を加え、窒素雰囲気下、ジムロート付2口フラスコ(De
an Stark装置)を用いて4時間、90℃で加熱還流した。
反応終了後、反応液を室温に冷却し10%(w/v)HC
l水溶液( 300ml)を加えエーテル( 300ml×3)
で洗浄した。次に水相を20%(w/v)NaOH水溶液
を用いてアルカリ性とした後、エーテル( 500ml×
2)抽出し、無水Na2 CO3 で乾燥した。溶媒を留去
して、残留物(60.6g)をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー[酢酸エチル/n−ヘキサン=99/1(v/
v)、φ80mm× 450mm]に付し、化合物a、b、
c、dの順序で溶出した。展開係数(Rf)は、シリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(TLC)において、展開溶
媒に酢酸エチル/n−ヘキサン=20/80 (v/v)を用
いた場合の値である。また、化合物a、b、c、dにお
けるそれぞれの絶対配置は、2次元NMRスペクトルに
より確認した。
【0041】化合物a:(6R,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,
7-trimethyl-10-(2-propenyl)-spiro[5.5]undecane(4.
26g、1.71×10-2mol、収率21.6%、Rf=0.45、赤黄
色油状物)。 化合物b:(6R,7S,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-trimethyl-
10-(2-propenyl)-spiro[5.5]undecane(3.24g、1.30×
10-2mol、収率16.4%、Rf=0.25)。 化合物c:(6S,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-trimethyl-
10-(2-propenyl)-spiro[5.5]undecane(3.18g、1.28×
10-2mol、収率16.1%、Rf=0.21)。 化合物d:(6S,7S,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-trimethyl-
10-(2-propenyl)-spiro[5.5]undecane(1.08g、0.43×
10-2mol、収率5.5 %、Rf=0.17)。
【0042】[例2](6S,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-
trimethyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane (化合物
2 )の合成例 例1で得た化合物c(4.52g、18.1mmol)をエタノ
ール( 150ml)に溶解し、PtO2 ( 1.0g)を加え
て撹拌しながら脱気・水素置換し、水素雰囲気下24時
間、室温で撹拌した。反応終了後、反応液をろ過材(商
品名:セライト503 )でろ過してPtO2 を除去し、濾
液を留去し得られる残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=99.9/0.1(v
/v)、φ30mm× 500mm)に付し、化合物c2 を得
た。
【0043】化合物c2 :(6S,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,
2,7-trimethyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane (4.
51g、17.9mmol、収率99.0%、Rf=0.43、黄色油状
物)。
【0044】[例3](6S,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-
trimethyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-oxyl
(化合物c3 )の合成例 例2で得た化合物c2 (2.50g、9.94mmol)をTH
F(60ml)に溶解し、氷冷下にTHF(40ml)に溶
解したm−クロロ過安息香酸(2.50g)溶液を50分間で
約2滴/秒の速度で滴下し、その後室温で撹拌しながら
16時間反応させた。反応終了後、蒸留水を2ml加え、
THFを留去し、エーテル( 200ml)を加え、飽和N
aHCO3 水溶液で洗浄( 120ml×3)し、さらに飽
和食塩水( 120ml)で洗浄した。抽出した有機相に無
水Na2 CO3 を加え乾燥させた。溶媒を留去して得ら
れる残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン、φ25mm× 350mm)に付し、化合物c3
を得た。 化合物c3 :(6S,7R,10R)-1-aza-4-oxo-2,2,7-trimethy
l-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-oxyl(1.24g、
4.67mmol、収率47.0%、Rf=0.54、オレンジ色油状
物)。
【0045】[例4](6S,7R,10R)-1-aza-4-amino-2,2,
7-trimethyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-oxyl
(化合物c4 )の合成例 例3で得た化合物c3 (1.10g、4.13mmol)をエタ
ノール( 100ml)に溶解し、NH4 OCOCH3 (3.
90g)を加え溶解した後、シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム(0.40g)を加え、36時間室温で撹絆し反応させた。
反応終了後、反応液を濃縮し10%(w/v)HCl水溶
液(75ml)を加えて酸性にし、クロロホルム(75m
l)で洗浄し、次に水相を20%(w/v)NaOH水溶液を
用いてアルカリ性にし、クロロホルム(75ml)で抽出
し、無水Na2 CO3 を加え乾燥させた。溶媒を留去し
化合物c4 を得た。
【0046】化合物c4 :(6S,7R,10R)-1-aza-4-amino-
2,2,7-trimethyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-
oxyl(0.38g、1.44mmol、収率35.0%、Rf=0 、オ
レンジ色油状物)。 IR(neat,cm-1 ):3358, 3286, 2930, 2870, 1599, 14
67, 1384, 1358, 1232, 1165, 875, 752, 704, 663. MS m/z:267 (M+ )。
【0047】[例5〜6](比較合成例) 例1で得た化合物a、化合物bを用いて、例2〜4と同
様の反応を行い、化合物a4 (例5)および化合物b4
(例6)を合成した。 化合物a4 :(6R,7R,10R)-1-aza-4-amino-2,2,7-trimet
hyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-oxyl。 化合物b4 :(6R,7S,10R)-1-aza-4-amino-2,2,7-trimet
hyl-10-isopropyl-spiro[5.5]undecane-1-oxyl。
【0048】[例7]修飾グラファイトフェルト電極の
作製例 (1)グラファイトフェルト(GF)のポリアクリル酸
による被覆工程 ポリアクリル酸(約 100mg)をメタノール( 100m
l)に溶解し、この溶液にGF(50×20×5mm)を浸漬
して溶液を含ませ(約5ml/枚)、室温で12時間放置
した。次に、室温下真空ポンブで24時間減圧乾燥しポリ
アクリル酸被覆グラファイトフェルトを作製した。例4
で得た化合物c4 ( 112mg、 0.502mmol)および
ジシクロヘキシルカルボジイミド( 128mg、0.62mm
ol)をクロロホルム(30ml)に加え、氷冷下5分問
撹絆して溶解させた。この溶液に、上記で得たポリアク
リル酸被覆グラファイトフェルトを浸漬し溶液を含ませ
(3枚、約5ml/枚)、サンブル瓶に入れキャップを
し4℃で24時間、室温下96時問放置した。次に、クロロ
ホルムで洗浄し、室温下真空ボンプで24時間減圧乾燥
し、化合物c4 により化学修飾された(ポリアクリル酸
被覆グラファイトフェルト)[以下、キラルTEMPO 修飾
GFとも記す。]を得た。
【0049】(2)ヘキサメチレンジアミンによる架橋
化工程 ヘキサメチレンジアミン(9.91mg、85.3μmol)お
よびジシクロヘキシルカルボジイミド(35.2mg、 171
μmol)にDMF(20ml)を加え、氷冷下5分間撹
絆し溶解させた。この溶液に前記のキラルTEMPO 修飾G
Fを浸漬し、溶液を充分含ませ(3枚、約5ml/
枚)、さらに4℃で24時問、室温下で24時間放置した。
次に、クロロホルムでよく洗浄し、室温下真空ポンブで
24時間減圧乾燥し、架橋化キラルTEMPO 修飾GFを作製
した。
【0050】(3)残余カルボキシル基のブチルエステ
ル化工程 ジブチル硫酸(1.69g、8.02mmol)および1,8-diaz
abicyclo[5.4.0]-7-undecene(2.16g、8.09mmol)
をアセトン( 200ml)に溶解し、この溶液中に前記の
架橋化キラルTEMPO 修飾GF(3枚)を入れ、30分間還
流した。次に、反応液から取り出しアセトンでよく洗浄
し、室温下真空ボンプで24時問減圧乾燥して電極を得
た。以下、該電極を「SRR電極」と記載する。
【0051】[例8]修飾グラファイトフェルト電極の
比較作製例 例5で得た化合物a4 を用いて、例7と同様の工程で電
極を作成した。以下、該電極を「RRR電極」と記す。
【0052】[例9]修飾グラファイトフェルト電極の
比較作製例 例6で得た化合物b4 を用いて、例7と同様の工程で電
極を作成した。以下、該電極を「RSR電極」と記す。
【0053】[例10]修飾電極の表面修飾率評価例 例7におけるキラルTEMPO 修飾GF、架橋化キラルTEMP
O 修飾GF、SRR電極、の一定量に0.01M-NaOHを加
え、過剰量を0.01M-HCl で逆滴定して修飾率(ポリアク
リル酸のカルボキシル基のうちキラルTEMPO が反応した
割合:単位%)、架橋率(ポリアクリル酸のカルボキシ
ル基のうちヘキサメチレンジアミンが反応した割合:単
位%)、アルキル化率(ポリアクリル酸のカルボキシル
基のうちブチル基が反応した割合:単位%)、キラルTE
MPO 密度(単位%)を求めた。また、電極の酸化電位
(E/V vs.Ag/AgCl)を測定した。結果を
表1に示す。
【0054】[例11〜12]修飾電極の表面修飾率比
較評価例 例8および例9における電極作成工程における修飾G
F、および得られた電極について、例10と同様の方法
で評価した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】[例13]SRR電極を用いた酸化反応、
酸化環化反応例 H 型セル(隔膜としてNaffion117使用)において、陽極
にSRR電極(1×1× 0.5cm)、陰極にPt電極を組
み込んだ。陽極室に表2に示す基質(表2におけるRace
mic alcohol 。表3におけるSubstrate )0.30mmol
〜 1.2mmol、脱プロトン反応を促進するための塩基
として2,6-litidine( 1.2mmol)、および分析用標
準物質(ガスクロマトグラフィー:GC)のテトラリン
(0.30mmol)を含む0.2M-NaClO4/アセトニトリル溶
液4mlを加え、一方、0.2M-NaClO4/アセトニトリル溶
液4mlのみを陰極室に加え、窒素雰囲気下で0.80E/
Vvs.Ag/AgClの定電位電解をほとんど電流が
流れなくなるまで行った。
【0057】つぎに陽極室側の溶液をGCおよび高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
生成物および回収アルコールの同定は標品の保持時間と
の比較で確認した。表2および表3に結果を示す。な
お、表2における酸化アルコール(生成物)量および回
収アルコール量は、全生成物に対する割合(%)を示
し、「R:S」は生成物中のR体とS体との比を示し、
「%ee」は光学純度を示す。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】[例14〜16]電極の電気化学的安定性
の評価例 例7〜9で得た電極(1×1× 0.5cm)を作用極、白
金電極を対極、に用い、0.1M NaClO4 アセトニトリル溶
液を電解液として、室温で、0〜 1.0vの間で10mV/
secの速度で掃引を繰り返し、ボルタノグラムにおけ
る酸化ピーク電流値の変化を調べた。結果を図1〜3に
示す。[SRR電極(図1)、RRR電極(図2)、R
SR電極(図3)]。SRR電極(例14)は40回の掃
引でも酸化電流値の変化は見られなかったが、RRR電
極(例15)、RSR電極(例16)は掃引の回数が増
加すると50%超の減少が認められた。
【0061】また、例13で実施した反応の前後でSR
R電極のサイクリックボルタノグラム(CV)を測定
し、電極の化学的安定性を評価した。結果を図4に示
す。反応の前後で、電流値の変化は認められなかった。
【0062】[例17]電極の電気化学的安定性の比較
評価例 RRR電極およびRSR電極を用いて、例13と同様の
方法で反応を実施した。これらの電極による電解反応で
は、途中で途中で反応が進行しなくなった。CVで酸化
ピーク電流値を測定したところ変化が観察され、電極が
反応中に不活性化が認められた。結果を図5に示す。
【0063】本発明の修飾電極は、電気化学的安定性に
優れることから、長期の使用にも用いることができる有
用な修飾電極である。また、該修飾電極を用いた電解酸
化反応においては、キラルな脱プロトン化剤を用いる必
要ないため、経済的な反応条件で実施できる。さらに、
電解酸化反応をキラルな有機ヒドロキシ化合物において
実施した場合には、S−ヒドロキシ有機化合物の選択的
酸化反応が起こる利点があり、該反応を光学分割に応用
することもできる。また、ジヒドロキシ有機化合物のラ
クトン化反応においては、光学活性なラクトン化合物が
生成する。さらにこれらの反応のいずれにおいても、高
い収率を実現しうる。したがって、本発明の修飾電極
は、不斉合成反応、光学選択的反応に使用できる有用な
電極である。
【0064】
【発明の効果】本発明の修飾電極は、電気化学反応によ
り高収率および高電流効率で光学活性なアルコールおよ
びラクトンを回収できる優れた効果を有している。特に
電極に固定されている少量の光学活性キラル化合物によ
り、大量の光学活性物資を電気化学的に合成することが
できるという効果も認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるSRR電極を用いた場合
の、ボルタノグラムにおける酸化ピーク電流値の変化を
表すグラフ。
【図2】本発明の比較例であるRRR電極を用いた場合
の、ボルタノグラムにおける酸化ピーク電流値の変化を
表すグラフ。
【図3】本発明の比較例であるRSR電極を用いた場合
の、ボルタノグラムにおける酸化ピーク電流値の変化を
表すグラフ。
【図4】ターンオーバー数が1である電解反応において
反応の前後で測定したSRR電極のサイクリックボルタ
ノグラム(反応の前後で変化なし)。
【図5】ターンオーバー数が1である電解反応において
反応の前後で測定したRRR電極のサイクリックボルタ
ノグラム。
フロントページの続き (72)発明者 大場 優孝 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子担体能を有するキラル化合物を電極表
    面に化学修飾してなる修飾電極であり、該修飾電極のボ
    ルタノグラムにおいて、電子担体のターンオーバー数が
    0である場合のピーク電流値に対する該ターンオーバー
    数が1である場合のピーク電流値の割合が50〜100
    %であることを特徴とする修飾電極。
  2. 【請求項2】電極が、樹脂で表面が被覆された電極であ
    る請求項1記載の修飾電極。
  3. 【請求項3】樹脂が、反応性の基を有する樹脂である請
    求項1または2記載の修飾電極。
  4. 【請求項4】樹脂が、ポリアクリル酸である請求項2ま
    たは3記載の修飾電極。
  5. 【請求項5】樹脂と反応性の基を有するキラル化合物
    と、反応性の基を有する樹脂とを反応させることにより
    化学修飾した請求項3または4記載の修飾電極。
  6. 【請求項6】電子担体能を有するキラル化合物が、ニト
    ロキシラジカルを有する化合物である請求項1〜4のい
    ずれかに記載の修飾電極。
  7. 【請求項7】電子担体能を有するキラル化合物が、(6S,
    7R,10R)-1-aza-4-amino-2,2,7-trimethyl-10-isopropyl
    spiro[5.5]-undecane-N-oxylまたは(6R,7S,10S)-1-aza-
    4-amino-2,2,7-trimethyl-10-isopropylspiro[5.5]-und
    ecane-N-oxylである請求項1〜6のいずれかに記載の修
    飾電極。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の修飾電極
    を用いた電解反応により有機化合物を酸化させることを
    特徴とする電解酸化方法。
  9. 【請求項9】電解反応が、ジヒドロキシ有機化合物をキ
    ラルなラクトン化合物に環化する酸化反応である請求項
    9記載の電解酸化方法。
  10. 【請求項10】電解反応が、不斉炭素原子に結合した水
    酸基を有するヒドロキシ有機化合物のラセミ混合物のう
    ち、SまたはR−ヒドロキシ有機化合物を選択的に酸化
    する反応である請求項9記載の電解酸化方法。
  11. 【請求項11】電解反応を、非キラルな脱プロトン化合
    物の存在下で実施する請求項8〜10のいずれかに記載
    の電解酸化反応。
  12. 【請求項12】請求項10記載の電解酸化方法で生成し
    たヒドロキシ有機化合物の酸化物を含む反応生成物か
    ら、未反応のヒドロキシ有機化合物を分離することを特
    徴とする分離方法。
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