JPH1112695A - 耐食性とばね特性にすぐれたばね用ステンレス鋼線 - Google Patents
耐食性とばね特性にすぐれたばね用ステンレス鋼線Info
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- JPH1112695A JPH1112695A JP17057897A JP17057897A JPH1112695A JP H1112695 A JPH1112695 A JP H1112695A JP 17057897 A JP17057897 A JP 17057897A JP 17057897 A JP17057897 A JP 17057897A JP H1112695 A JPH1112695 A JP H1112695A
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Abstract
させたばね用ステンレス鋼線。 【解決手段】 重量比で、0.07〜0.10%の炭素
と、0.45〜0.70%のケイ素、1.3〜1.5%
のマンガン、10.00〜10.50%のニッケル、1
6.00〜18.00%のクロム、2.00〜3.00
%のモリブデン、及びチッ素を0.18〜0.30%添
加してなるオーステナイト系ステンレス鋼線であって、
該鋼線は、温度350〜550℃での低温熱処理を施し
た時の0.2%引張耐力比を90%以上の特性とする為
に、前記炭素とチッ素との合計分量が0.26〜0.3
5%範囲でかつ次式に示すニッケル当量を25〜30%
とするとともに、加工率60%以上での伸線加工を施し
てなる耐食性とばね特性にすぐれたばね用ステンレス鋼
線。 ニッケル当量%=Ni+0.35Si+1.05Mn+
0.65Cr+12.6(C+N)+0.98Mo
Description
性を兼備しばね特性を向上させたばね用ステンレス鋼線
に関する。
り成分分量や加工条件の組合わせによって多種多様の製
品が開発されており、例えばJIS規格G−4309で
は一般用途を対象としたステンレス鋼線が規定され、ま
たG−4314では特にばね用を対象として各々鋼種及
び特性を規程しており、この中で最も汎用の鋼種として
SUS304及びSUS316を示している。
れも一長一短があって、あらゆる用途への適用は困難で
ある。すなわち、鋼種SUS304は最も一般的なもの
であって、比較的安定した耐食性を備えながらも大きな
強度を備えるものとして知られているが、苛酷な腐食環
境への使用は好ましくない。
にもニッケルを高めかつモリブデンを添加していること
から、耐食性には優れる反面、強度や疲労特性において
SUS304にははるかに及ばないという欠点がある。
び耐食性のいずれの特性を重視するかによってなされて
きた状況があり、品質保証の上ではメンテナンス期間を
短くしたり、出力のより大きい形態での設計とする方策
が取られて来た。
性を持つ新鋼種の開発もなされてはきたが、近年の品質
要求基準を満足することには至っていない。その一例と
して特開昭51−50217号公報では、前記両特性を
兼備する材料の提供を目的として、C:0.08以下、
Si:0.70〜1.50,Mn:2.00以下,P:
0.040以下,S:0.030以下,Ni:8〜1
0.50,Cr:18〜20.00,Mo:1〜2.0
0,N:0.1〜0.25を添加したばね用のステンレ
ス鋼線を開示している。
する発明は、モリブデンが1〜2%で、しかもニッケル
が8%前後と共に低く耐食性が十分とは言えないばかり
か、比較的多くのケイ素を含有させることで材料自身の
マルテンサイト変態による加工硬化を促進し高強度を図
っているものと思われる。
特性(機械的特性)として、低温焼なまし処理温度に伴
う引張強さや0.2%降伏強さ(耐力)をその第2図及
び第3図に示しているが、これら結果を見るといずれも
特性値が不安定で、しかも引張強さに対して降伏強さが
低いことがうかがえる。
が長期に亙ってへたりや変形なく安定的に作動させる為
には、引張強さとともに降伏強さにもすぐれることが必
要であるものの、前記公報で得られた線材の降伏強さは
160Kg/mm2 (1570N/mm2 )程度にとどま
り、しかも引張り強さとの差が25〜30Kg/mm2 も
あることから、ばね用線材としては満足なものとは言え
ない。
しの処理温度が450℃を境にして急激な特性の上昇を
見ているが、このような変化の激しい材料では得られる
ばね製品の品質に多大のバラツキを与えることから、ば
ね設計に大きな負担をもたらすものである。
耐力が苛酷な使用状態にも耐え得るよう引張強さの90
%以上を満足するとともに、耐食性にも優れたばね用ス
テンレス鋼線とする為に、チッ素とモリブデンを添加し
て、炭素,ケイ素,ニッケル分量を調整しながら、しか
も炭素とチッ素の合計分量、さらにニッケル当量を規定
することで達成したものである。
比で、0.07〜0.10%の炭素と、0.45〜0.
70%のケイ素、1.3〜1.5%のマンガン、10.
00〜10.50%のニッケル、16.00〜18.0
0%のクロム、2.00〜3.00%のモリブデン、及
びチッ素を0.18〜0.30%添加してなるオーステ
ナイト系ステンレス鋼線であって、該鋼線は、温度35
0〜550℃での低温焼なまし処理を施した時の0.2
%引張耐力比が90%以上の特性とする為に、前記炭素
とチッ素との合計分量が0.26〜0.35%でかつ次
式に示すニッケル当量を25〜30%とするとともに、
加工率60%以上での伸線加工を施してなるばね用ステ
ンレス鋼線である。 ニッケル当量%=Ni+0.35Si+1.05Mn+
0.65Cr+12.6(C+N)+0.98Mo
鋼線に0.10〜0.30%のニオブを添加するととも
に前記クロムを16.00〜17.00%としており、
さらに請求項3では、前記炭素とチッ素との合計分量を
0.26〜0.32%とした。
ト相の安定化を図る為のニッケル当量が25〜30%と
高くし、さらに機械的特性のアップを目的として、ニッ
ケル組成の分量を10.00〜10.50%と高レベル
でかつ狭く設定する一方、炭素とチッ素との合計分量を
0.26〜0.36%としており、加工率60%以上で
の伸線加工を施すものであり、それによって該鋼線に前
記低温焼なまし処理を施した時の少なくとも0.2%引
張耐力比を90%以上を可能とするものである。
が増加することは公知であり、また加工歪みを除去する
為にばね成形後に低温焼なまし処理することも行われて
いるが、この処理によって前記耐力比を90%以上と大
きく設定できる特性を備えることは、負荷応力が大きい
範囲まで安定的に使用できることを示しており、特に繰
返しの荷重が負荷するばね用としての用途では、この範
囲に限定する必要がある。
的性質(弾性特性)に起因するが、例えばトーションば
ねとして用いる場合には主として引張りに対する0.2
%耐力比が、またコイルばねとして用いるものの場合に
は、その伸縮によって線材自身に全体的なねじり応力が
負荷されることから、ねじりに対する0.3%耐力比を
評価することが望まれるが、両耐力比は相関関係にある
ことから少なくとも引張りについての耐力比は確認して
おくことが必要である。しかし、あらゆるばね用途を対
象としかつ厳密な管理を行うものにあっては、前記引張
りの場合以外にねじりの耐力比についても確認して、い
ずれも90%以上となるように設定される。
まし処理温度を350〜550℃範囲での評価としてい
るが、これは実験の結果からこの範囲で処理したものが
特性的に最も優れるという事実から設定したものである
が、現実に必ずしもその温度範囲で処理されるものだけ
を権利範囲とするものではない。
+0.35Si+1.05Mn+0.65Cr+12.
6(C+N)+0.98Mo}の算式で、さらに0.2
%引張耐力比とは、鋼線を引張試験によって引張測定し
た時の破断応力(σB)に対する0.2%耐力(σ0.2
)との比率、すなわち{σ0.2 /σB ×100}で求
めることとした。
ける引張応力から求めることとし、その詳細はJIS−
Z−2241「金属材料引張試験方法」の「オフセット
法」によるものとする。
前記引張耐力比の算出方法と同様にねじり試験を行った
時の測定結果から、〔{0.3%ねじり耐力(τ0.3)
/ねじり破断応力(τB)}×100〕の算式で求める
こととした。
ねじりを加えて、トルク−ねじり角曲線(T−θ曲線)
を描き、この曲線から応力換算して求めることとした。
すなわち、この曲線の一例を図6に添付しており、前記
ねじり破断応力(τB)は同曲線の最大トルク(TB )
を用いて次式から算出する。なお、Dは被測定材の線径
(mm)である。 τB(N/mm2 )=12TB /πD3
も、引張試験の場合と同様に永久ひずみγ=0.3%を
与えるときのねじり角θを{2・lγ0.3 /D}式より
求めることとし、比例域(線OD)と平行に第一平行線
(イ線)を引き、曲線との交点(点Y)とその垂線(点
B)とを求める。次に点Yを通る接線(線ST)を引
き、さらにこの線STと平行にかつトルク0点を通る第
二平行線(ロ線)から点Cを求める。
の値を次式に代入してτ0.3%のねじり応力が算出さ
れる。 τ1 =4(3Y+θ・dT/dθ)/πD3 すなわち、τ0.3(N/mm2 )=4(3Y+C)/π
D3 で示される。
として「ばね用ステンレス鋼線共同研究」(ばね論文
集,1969.第14号.P84〜85:日本ばね工業
会発行)に紹介されている。
i組成が大きな要因を持つものとなるが、該当量が25
%より小さい場合にあっては伸線加工によるマルテンサ
イトの発生量が大きくなって磁性を帯びるという新たな
問題を起こすこととなり好ましくない。
は、ばね材料として必要とされる十分な機械的特性を得
ることができなくなることから前記範囲を設定してお
り、このようにニッケル当量を調整することは加工オー
ステナイト相の安定化を計り耐食性向上をもたらすこと
にも寄与する。
による0.2%引張耐力比が90%以上(さらに好まし
くは0.3%ねじり耐力比も90%以上の特性も兼備す
ること)を有するばね特性と耐食性にもすぐれた特性と
する為に、各種組成をきびしく調整することで達成する
ものであって、特に炭素やケイ素,マンガン,ニッケ
ル,モリブデン,チッ素分量に特徴を付与しつつ、さら
に炭素及びチッ素の合計分量(0.26〜0.35%)
とニッケル当量(25〜30%)との制御を併合した。
10〜0.30%のニオブを添加することは耐粒界腐食
性を果たして低Cr分量化(16.00〜17.00
%)を図るとともに、Nb炭化物の析出によりさらに強
度を高めることができるという作用も有する。
冷間加工すると加工に伴ってマルテンサイト量が増加
し、かつ鋼線の磁性を示す透磁率も上昇することとなる
が、本発明の鋼線ではニッケル当量を調整することで、
処理によっても例えばμ=1.16と磁性をほとんど有
しない特性とすることができ、この為、バネ製品として
これまで磁性を規制していた用途への拡大を図ることが
できる。
して0.26〜0.35%としているが、その理由は
0.26%未満では所定温度での低温焼なまし処理を行
っても0.2%引張耐力比が90%を下回ることから高
強度の特性を得ることができず、また0.35%を越え
る程高くした場合には、鋼塊や線材製造時の欠陥発生の
危険性が大きくなるなど、新たな問題となる為前記範囲
に設定しているが、より好ましくは0.26〜0.32
%とする。
以外にモリブデンやチッ素を多く含み、耐食性の評価算
式であるP.I=Cr+3.3Mo+16Nから求めら
れるP.I値を例えば27%以上と高くすることで、実
施例に説明するような耐食性を備える効果としている。
ッケル分量との関係で設定すれば、チッ素と炭素の合計
分量の37〜40倍程度であるならば十分な固溶強化さ
せ、ばね材としての機械的特性を向上させることができ
る。
に説明する。炭素は、強力なオーステナイト生成元素で
あり、強度を増大させる機能があるものの、0.07%
未満では本発明の高強度を得るには不十分である。しか
し炭素は含有量が多くなりすぎると炭化物を発生させ粒
界腐食や孔食発生原因となることから上限を0.10%
とした。
力なフェライト生成元素でもある。ケイ素の含有によっ
て引張強さや弾性限,耐食性は向上するが、多量の含有
は靭性を減少させることとなることから0.45〜0.
70%とした。
や脱酸剤として作用するが、耐食性特に耐酸化性を劣化
させることから、1.3〜1.5%とした。
鋼の基本成分であって、加工オーステナイト相の安定化
を図るニッケル当量に大きく影響し、耐食性を高めるも
のの多すぎる添加は強度を低下させることとなる。この
為10.00〜10.50%としている。
ステンレス鋼の基本組成であつて、耐酸化性,耐食性を
向上させるが、硬度や引張強さを低下させることがあっ
て、16.00〜18.00%としており、ニオブを添
加する場合は16.00〜17.00%と低くすること
ができる。
に隙間腐食や孔食防止に有効であって少なくとも2.0
0%以上を必要とするが、過度に添加しても耐食性への
寄与度は飽和するとともに、製品コストを高めることか
ら3.00%を上限とした。
成元素で、固溶によって鋼線の耐力を高め、微細なチッ
化物を形成して靭性を改善する作用を持つ。しかしその
量が0.18%未満では期待する効果が得られず、また
0.30%を越えて添加してもステンレス鋼への溶解度
が悪くなることからその上限は0.30%とした。
にNb炭化物として粒内に析出することで、他の炭化物
発生を抑えその結果耐粒界腐食性を改善して高温強さを
上昇させる利点がある。しかし、多量の添加はδフェラ
イトの析出によって熱間加工性を低下させ一般耐食性を
悪くすることから、これを添加する場合には0.10〜
0.30%とするのがよい。
では前記ニッケル当量及び炭素+チッ素の値を調整する
ことによって、仮に温度350〜550℃での低温焼な
まし処理を行った場合の0.2%引張耐力を例えば線径
2mmでは1700〜2200N/mm2 と高い特性を可能
とすること、同耐力比も90%以上を有すること、さら
に従来のSUS316ステンレス鋼が有する高耐食性を
上回る鋼線を可能としており、特にばね用において非常
に有効である。
2mmでの1700〜2200N/mm 2 の特性は、これま
で高強度として用いられてきたSUS304を10〜2
0%も向上させたものであり、前記組成の調整により達
成を可能にすることができた。
を説明する。表1の化学成分を持つ実施線材(A1〜A
4)と、比較線材としてSUS304(B1)及び同3
16(B3)として選択したステンレス鋼を用い、各線
材は各々通常の大気溶解炉で溶解し、熱間圧延を経て細
径化したものであって、最終加工は冷間伸線機により共
に加工率75%で2mmに仕上げたものである。
試験,ねじり試験)をまとめて示すが、参考として前記
先行特許公報中から抜粋したものを(B2)として併記
した。
はSUS304より若干高く、ねじり強さ,ねじり降伏
強さはほぼ同等であったことが認められる。また縦弾性
係数・横弾性係数も共に大きな違いは認められなかっ
た。
この結果からSUS304(B1)は透磁率が高くマル
テンサイト量が多く、本発明鋼線(A1)ではSUS3
16(B3)と同等でマルテンサイト量が少ないことが
分かる。
0℃で30分間の低温熱処理(焼きなまし)を50℃間
隔で施して各々試料採取した。試験は前記と同様に引張
り試験とねじり試験とで行ない、その結果を図1及び図
2に示す。
4,また□は比較線材B1の各引張強さの変化を示し、
一方▲●■は前記に対応する0.2%耐力の変化であ
る。さらに耐力比についても各々同形状の符号を用いて
図下方に示している。
1,A4)は550℃で最大の特性となるよう除々に増
加しているのに対し、比較線材(B1:SUS304)
では温度によっても特性の変化はほとんど認めることが
できず、特性値も実施線材には及ばないものであった。
1)及び参考とした先行特許のものが13〜15%程度
の増加であつたのに比べ、実施線材では26%と倍増す
るという顕著な効果が確認された。そして同時に、引張
およびねじりにおける耐力比は共に90〜96%程度で
安定しており、比較線材よりも温度による耐力比の変化
が少ないことが分かる。
理後の熱処理を行っても、長期にわたりへたりや変形が
なく、安定的に作動させることができる。同時にこうし
た安定化傾向は、ねじり試験での結果からもうかがうこ
とができる。
形機によって外径20.5mmの圧縮コイルばねに成形
し、温度500℃×30min で低温熱処理を行った。な
お比較線材でなるバネの処理温度は図1,2の結果から
400℃とした。
験機にセットして、平均応力390N/mm2 の条件で疲
労試験を行ない、図3のS−N曲線を作成した。実施線
材でなるばね製品の5×106 回での疲労限度は、比較
線材のばね製品に比べ50N/mm2 も高く、時間強さに
おいても大幅に上回る結果を得た。
ね用ステンレス鋼線においては特に高温での耐へたり特
性にすぐれることが想定されることから、以下の高温締
め付け試験を実施した。試験ばねは、前記疲労試験で用
いた線材(A1,B1)の他にニオブ添加のA4線材に
ついて、400℃×96時間の締め付け試験からばねの
残留剪断歪を求めることとした。その結果は図4に示し
たが、実施ばね製品は比較ばね製品に比べ残留剪断歪が
小さく、しかも締め付け応力が大きくなっても、比較線
材ばねと比べて残留剪断歪の増加率が小さいことが認め
られた。
実施ばね製品(A1線材使用)の残留剪断歪は比較製品
(B1)の50%に止まり、さらにニオブ添加のA4線
材によるものでは締付応力が増しても剪断歪の発生が小
さく優れた高温耐へたり性を備えることが分かった。
(B1:SUS304及びB3:SUS316)の3.
5%Nacl(30℃)溶液でのアノード分極試験を各
々行ない、その結果を図5に示す。
る実施線材の孔食電位は、比較線材(B3)に比べても
約0.4V高くなっており、大幅に耐食性が向上でき
た。
果を示しているが、この結果を見ても本発明による実施
線材の腐食減量が小さく耐食性にすぐれていることがわ
かる。
テンレス鋼線は、各元素の分量とともに、元素相互の調
整を図りかつ所定の伸線加工を施すものであって、高い
耐力比によってバネ特性を向上するとともに、耐食性に
おいても従来の鋼種SUS316を上回る特性とするこ
とができ、幅広い用途への拡大に寄与する。
を示す結果の一例である。
係を示す結果の一例である。
る。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】重量比で、0.07〜0.10%の炭素
と、0.45〜0.70%のケイ素、1.3〜1.5%
のマンガン、10.00〜10.50%のニッケル、1
6.00〜18.00%のクロム、2.00〜3.00
%のモリブデン、及びチッ素を0.18〜0.30%添
加してなるオーステナイト系ステンレス鋼線であって、
該鋼線は、温度350〜550℃での低温熱処理を施し
た時の0.2%引張耐力比を90%以上の特性とする為
に、前記炭素とチッ素との合計分量が0.26〜0.3
5%範囲でかつ次式に示すニッケル当量を25〜30%
とするとともに、加工率60%以上での伸線加工を施し
てなる耐食性とばね特性にすぐれたばね用ステンレス鋼
線。 ニッケル当量%=Ni+0.35Si+1.05Mn+
0.65Cr+12.6(C+N)+0.98Mo - 【請求項2】前記ステンレス鋼線は、さらに0.10〜
0.30%のニオブを添加するとともに、前記クロムを
16.00〜17.00%とした請求項1記載のばね用
ステンレス鋼線。 - 【請求項3】前記炭素とチッ素との合計分量は、0.2
6〜0.32%とした請求項1又は2に記載の前記ばね
用ステンレス鋼線。
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