JPH11126615A - 燃料電池用電極および燃料電池用電極の製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極および燃料電池用電極の製造方法

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JPH11126615A
JPH11126615A JP9309763A JP30976397A JPH11126615A JP H11126615 A JPH11126615 A JP H11126615A JP 9309763 A JP9309763 A JP 9309763A JP 30976397 A JP30976397 A JP 30976397A JP H11126615 A JPH11126615 A JP H11126615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池に用いられる触媒電極において、充
分なガス拡散性と共に充分なイオン導電性を確保する。 【解決手段】 触媒電極23は、触媒群30と電解質群
32とが互いに接続し、絡み合って構成されている。触
媒群30は、触媒担持カーボン36が複数凝集して形成
されており、表面が電解質層38によって覆われてい
る。電解質群32は、電解質が凝集することによって形
成されている。各触媒に対して電気化学反応のために供
給されるイオンは、電解質層38を経由するが、電解質
膜側からガス拡散層側へ移動するイオンの通り道は、電
解質層32によって確保される。したがって、イオンの
通り道を充分に確保するために、電解質層38を厚く形
成する必要がなく、各触媒へは、常に充分量のガス(こ
こでは酸素)が供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用の電極
およびその製造方法に関し、詳しくは、燃料ガスおよび
酸化ガスの供給を受けて起電力を得る燃料電池におい
て、前記ガス中の所定の成分を用いた電気化学反応が進
行する場である電極およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、燃料が有する化学エネルギ
を直接に電気エネルギに変換する装置であり、高いエネ
ルギ効率が期待できる装置として知られている。燃料電
池、例えば固体高分子型燃料電池では、電解質膜を挟ん
で対峙する一対の電極のそれぞれに対して、水素を含有
する燃料ガスと、酸素を含有する酸化ガスを供給するこ
とによって、以下に示す電気化学反応が進行する。
【0003】 H2 → 2H++2e- …(1) 2H++2e-+(1/2)O2 → H2O …(2) H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
【0004】(1)式は燃料電池の陰極側における反応
を示し、(2)式は燃料電池の陽極側における反応を示
し、(3)式は電池全体で行なわれる反応を示す。これ
らの反応は、通常、触媒電極といわれる領域で進行す
る。触媒電極は、電解質膜と、電解質膜に供給される上
記ガスを拡散させるガス拡散層との間に設けられ、上記
電気化学反応を促進する触媒と電解質とを備えている。
この触媒電極に対しては、ガス拡散層を介して上記ガス
が供給され、触媒電極が備える触媒上で、上記ガスに含
まれる反応物質(水素または酸素)を利用して、上記電
気化学反応が進行する。電気化学反応が連続的かつ円滑
に進行するためには、この触媒電極において充分にガス
が拡散して、上記ガスに含まれる反応物質が触媒に対し
て充分に供給され、反応に寄与する電子およびプロトン
の伝達経路が、触媒電極において充分に確保されること
が必要である。
【0005】従来、上記触媒電極において反応を充分に
進行させるために、例えば、このような触媒電極を、触
媒と電解質溶液と所定の溶媒を含有する触媒ペーストか
らなるフィルムによって形成する構成が知られている
(例えば、特開平5−507583号公報等)。ここで
は、表面に触媒を担持するカーボン微粒子と、イオン導
電性を有する電解質を含有する電解質溶液とを混合して
触媒ペーストを製造し、この触媒ペーストを乾燥させる
ことによって触媒電極を形成する。このような構成とす
れば、上記触媒担持カーボンの表面が電解質で均一に被
覆されるため、触媒上で進行する電気化学反応で要する
イオンあるいは電気化学反応で生じたイオンが、触媒周
辺で容易に移動することができ、触媒電極において充分
なイオン導電性を確保することができる。
【0006】触媒担持カーボンの表面を電解質で被覆し
て形成する上記した触媒電極を拡大した様子を図7に模
式的に示す。この図7では、例として陽極側の触媒電極
123の様子を示した。触媒電極123では、触媒13
4を担持する触媒担持カーボン136が所定量集合して
なる触媒群の表面を電解質層138が被覆している。図
7に示すように、陽極側の触媒電極123では、陰極側
から電解質膜を通過して供給されるプロトンが、触媒表
面を被覆する電解質層138を経由してガス拡散層側に
移動し、その過程で、各触媒にプロトンが供給される。
また、ガス拡散層側からは、触媒担持カーボン136の
表面の触媒に対して、酸素分子と共に図示しない電子が
供給され、触媒上において(2)式に示した反応が進行
する。このとき、酸素分子は、電解質層138内を透過
することによって、触媒担持カーボン136の表面の触
媒134に到達する。
【0007】なお、触媒電極の形成に関する他の構成と
して、ガス拡散電極の表面に触媒を担持させ、この触媒
が担持されたガス拡散電極の表面に、イオン交換能を有
する固体酸粒子を混合分散させた溶液を塗布・含浸さ
せ、この塗布面において、燃料電池の電解質層である電
解質膜と接合する構成も提案されている(例えば、特開
平6−36776号公報等)。このような構成とした場
合にも、触媒と電解質膜との間にイオン交換能を有する
層を形成することによって、触媒電極において充分なイ
オン導電性を確保することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、触媒表
面を電解質で被覆するという既述した構成においては、
電解質量を増やして触媒表面を被覆する電解質の層を厚
くするほど、触媒電極内を移動するイオン(図7の場
合、電解質膜側からガス拡散層側へ移動するプロトン)
が通過可能な領域がより充分に確保されて、イオン導電
性が向上するが、ガス中に含まれる反応物質(図7の場
合は酸素)が電解質層を透過して触媒表面に到達するの
が困難となるという問題を生じる。すなわち、電解質層
が厚くなるほど触媒へのガス拡散(触媒に対する反応物
質の供給)が阻害され、触媒電極内でのガス拡散速度が
低下し、電気化学反応に関わる触媒の寄与率が低下し
て、電極性能が低下してしまう。電解質層138を厚く
することによるこのようなガス拡散速度の低下は、水素
よりも分子が大きい酸素においてより顕著となり、した
がって、陰極側よりも陽極側がより影響を受けやすい。
逆に、電解質量を減らして触媒表面を被覆する電解質の
層を薄くするほどガス拡散性は向上し、触媒に対して充
分な効率で反応物質(図7では酸素)を供給することが
可能となるが、イオン導電性が不十分となって電極性能
の低下を引き起こしてしまう。
【0009】既述したように、電解質層138は、電解
質膜側からガス拡散層側へのイオンの通り道となってお
り、電解質層138を通過するイオンは、電解質層13
8を通過しながら、触媒電極123を構成する各触媒に
徐々に供給される。したがって、所定の触媒担持カーボ
ン136の表面に形成された電解質層138は、この触
媒担持カーボン136の表面に備えられた触媒134に
供給されるイオンの通り道となる他に、この所定の触媒
担持カーボンよりもガス拡散層側に位置する触媒担持カ
ーボンの表面に備えられた触媒に供給されるイオンの通
り道ともなっている。そのため、上記したように電解質
量を減らして電解質層138を薄くすると、充分量のイ
オンがガス拡散層側へ移動し難くなり、燃料電池の抵抗
が増大してしまう場合がある。
【0010】このように、従来知られる方法に基づい
て、触媒表面を被覆する電解質によってイオンの通過経
路(触媒電極を構成する各触媒近傍での微視的なイオン
の通過経路と、触媒電極から電解質膜側への巨視的なイ
オンの通過経路)を確保しようとすると、イオン導電性
の向上とガス拡散性の向上との両方を共に満足させるこ
とは困難であった。さらに、電解質層を減らしてガス拡
散性を確保しようとすると、触媒層全体の強度が低下し
てしまうという不都合も生じる。
【0011】本発明の燃料電池用電極および燃料電池用
電極の製造方法は、こうした問題を解決し、上記触媒電
極において、充分なガス拡散性と共に充分なイオン導電
性を確保することを目的としてなされ、次の構成を採っ
た。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の燃料電池用電極は、少なくとも表面に触媒を備
え、表面がさらに第1の電解質によって被覆された複数
の触媒粒と、第2の電解質が凝集することによって形成
された複数の電解質群とを備え、前記複数の触媒粒を、
前記複数の電解質群によって互いに連接してなることを
要旨とする。
【0013】以上のように構成された本発明の燃料電池
用電極は、少なくとも表面に触媒を備え、表面がさらに
第1の電解質によって被覆された複数の触媒粒を、第2
の電解質が凝集することによって形成された複数の電解
質群によって互いに連接することによって形成されてい
る。このような燃料電池用電極では、電気化学反応で要
するイオンあるいは電気化学反応で生じたイオンは、触
媒粒を被覆する第1の電解質中を移動することができ、
電極を構成する各触媒と、燃料電池を構成する電解質層
との間を移動するイオンの通り道は、前記複数の電解質
群によって確保することができる。したがって、イオン
導電性を確保するために、触媒表面を被覆する電解質の
層を厚くする必要がなく、電解質層が厚くなることで触
媒へのガスの供給(電気化学反応に要する反応物質の供
給)が妨げられるおそれがない。
【0014】このような本発明の燃料電池用電極におい
て、前記触媒粒は、複数の前記触媒粒が凝集して触媒群
を形成し、該触媒群毎に表面が前記第1の電解質によっ
て被覆されたこととしてもよい。
【0015】このような構成とすれば、複数の触媒粒が
凝集してなる触媒郡内では電子の移動が非常に容易とな
るため、燃料電池用電極全体で充分な電子導電性を確保
することができる。このような触媒群の構成は、表面に
触媒を担持したカーボン粒子を前記触媒粒として用いる
ことにより、容易に実現することができる。触媒粒とし
ては、触媒金属からなる金属粒を用いることもできる
が、充分な触媒表面積と電子導電性を実現するには、触
媒を担持したカーボン粒子を用いる構成が好ましい。
【0016】本発明の燃料電池は、請求項1または2記
載の燃料電池用電極を用いたことを要旨とする。
【0017】このような燃料電池によれば、燃料電池が
備える電極において、触媒表面に形成する電解質層を厚
くする必要がないため、触媒に対するガス拡散性(触媒
に対する反応物質の供給)を充分に確保することができ
る。したがって、燃料電池の出力電流を大きくする際に
も、充分量の電気化学反応を進行させることができ、充
分な出力電圧を確保することができる。また、前記電解
質群によって、触媒と電解質層との間でイオンの通り道
が充分に確保されるため、燃料電池の内部抵抗を充分に
低く抑えることができる。
【0018】本発明の第1の燃料電池用電極の製造方法
は、(a)少なくとも表面に触媒を備える触媒粒と、第
1の電解質を溶媒に溶かしてなる第1の電解質溶液と
を、混合した後に乾燥させ、前記第1の電解質で前記触
媒粒の表面を被覆する工程と、(b)第2の電解質を溶
媒に溶かしてなる第2の電解質溶液において、前記第2
の電解質の溶解状態を変化させて前記第2の電解質を析
出させ、前記第2の電解質が凝集してなる電解質群を生
成する工程と、(c)前記第1の電解質で表面を被覆し
た前記触媒粒と、前記電解質群とを混合する工程とを備
えることを要旨とする。
【0019】このような燃料電池用電極の製造方法によ
れば、表面が第1の電解質で被覆された触媒粒と、第2
の電解質が凝集してなる電解質群とが混在する燃料電池
用電極を製造することができる。したがって、燃料電池
用電極において、電気化学反応で要するイオンあるいは
電気化学反応で生じたイオンは、触媒粒を被覆する第1
の電解質中を移動することができ、電極を構成する各触
媒と、燃料電池を構成する電解質層との間を移動するイ
オンの通り道は、前記電解質群によって確保することが
できる。また、触媒粒の表面を電解質で被覆する工程と
電解質群を生成する工程とを、別々に行なって両者を混
合するため、触媒粒と電解質群の割合を容易に調節する
ことが可能となる。
【0020】本発明の第1の燃料電池用電極の製造方法
において、前記工程(b)は、前記第2の電解質溶液に
対して、前記第2の電解質溶液よりも充分に極性の低い
溶媒を混合し、前記第2の電解質溶液の極性を低下させ
ることによって前記第2の電解質を析出させる工程であ
ることとしてもよい。このような燃料電池用電極の製造
方法によれば、前記第2の電解質溶液に対して充分に極
性の低い溶媒を混合するという簡単な操作によって、前
記第2の電解質を析出させることができる。
【0021】本発明の第2の燃料電池用電極の製造方法
は、(d)少なくとも表面に触媒を備える触媒粒と、電
解質を第1の溶媒に溶かしてなる電解質溶液とを混合し
てペーストを形成する工程と、(e)前記ペーストを乾
燥させて前記電解質で前記触媒粒の表面を被覆すると共
に、その被覆の際に、前記ペーストにおける前記電解質
の溶解状態を変化させて、前記ペースト内で前記電解質
を析出させ、前記電解質が凝集してなる電解質群を生成
する工程とを備えることを要旨とする。
【0022】このような燃料電池用電極の製造方法によ
れば、表面が電解質で被覆された触媒粒と、電解質が凝
集してなる電解質群とが混在する燃料電池用電極を製造
することができる。したがって、燃料電池用電極におい
て、電気化学反応で要するイオンあるいは電気化学反応
で生じたイオンは、触媒粒を被覆する電解質中を移動す
ることができ、電極を構成する各触媒と、燃料電池を構
成する電解質層との間を移動するイオンの通り道は、前
記電解質群によって確保することができる。さらに、前
記ペーストを乾燥させる工程において、電解質による触
媒粒表面の被覆と電解質群の生成とを同時に行なうた
め、本発明の第1の燃料電池用電極の製造方法に比べて
工程を簡素化できる。
【0023】本発明の第2の燃料電池用電極の製造方法
において、前記工程(d)において前記ペーストを形成
する際に、前記電解質溶液が備える前記第1の溶媒に比
べて充分に揮発性および極性の低い第2の溶媒をさらに
混合し、前記工程(e)は、前記電解質溶液が備える前
記第1の溶媒を先に揮発させ、前記ペースト中の溶媒全
体の極性を低下させることによって、前記ペースト内で
前記電解質を析出させる工程であることとしてもよい。
このような燃料電池用電極の製造方法によれば、前記ペ
ーストに対して充分に揮発性および極性の低い溶媒を予
め混合しておくだけで、前記ペーストを乾燥させる工程
で前記ペーストにおける極性を徐々に低下させ、前記電
解質を析出させることができる。
【0024】本発明の第3の燃料電池用電極の製造方法
は、(f)電解質を溶媒に溶かしてなる電解質溶液にお
いて、前記電解質の溶解状態を変化させて、前記電解質
を析出させ、前記電解質が凝集してなる電解質群を生成
する工程と、(g)前記電解質群が生成された前記電解
質溶液と、少なくとも表面に触媒を備える触媒粒とを混
合してペーストを形成する工程と、(h)前記ペースト
を乾燥させて、前記電解質で前記触媒粒の表面を被覆す
る工程とを備えることを要旨とする。
【0025】このような燃料電池用電極の製造方法によ
れば、表面が電解質で被覆された触媒粒と、電解質が凝
集してなる電解質群とが混在する燃料電池用電極を製造
することができる。したがって、燃料電池用電極におい
て、電気化学反応で要するイオンあるいは電気化学反応
で生じたイオンは、触媒粒を被覆する電解質中を移動す
ることができ、電極を構成する各触媒と、燃料電池を構
成する電解質層との間を移動するイオンの通り道は、前
記電解質群によって確保することができる。さらに、前
記ペーストを乾燥させる工程において、電解質による触
媒粒表面の被覆を同時に行なうため、本発明の第1の燃
料電池用電極の製造方法に比べて工程を簡素化できる。
【0026】本発明の第3の燃料電池用電極の製造方法
において、前記工程(f)は、前記電解質溶液に対し
て、前記電解質溶液よりも充分に極性の低い溶媒を混合
し、前記電解質溶液の極性を低下させることによって前
記電解質を析出させる工程であることとしてもよい。こ
のような構成とすれば、前記電解質溶液に対して充分に
極性の低い溶媒を混合するという簡単な操作を行なうこ
とで、前記電解質を析出させて電解質群を生成すること
ができる。
【0027】本発明の燃料電池用電極および燃料電池用
電極の製造方法において、前記触媒粒を被覆する電解質
および/または前記電解質群を構成する電解質は、パー
フルオロカーボンスルホン酸樹脂である構成も好適であ
る。パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂を用いれば、
極性を低下させるという既述した操作によって、容易に
電解質を析出させ、電解質群を生成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を
実施例に基づき説明する。図1は、この実施例における
触媒電極23の構成を拡大して示す模式図、図2は、触
媒電極23を備える燃料電池(固体高分子型燃料電池)
を構成する単セル28の構造を示す断面模式図である。
【0029】図2に示すように、単セル28は、電解質
膜21と、電解質膜21を挟持してサンドイッチ構造を
なす一対の触媒電極22,23と、このサンドイッチ構
造をさらに挟持する一対のガス拡散電極24,25と、
これらの構造をガス拡散電極24,25の外側からさら
に挟持するセパレータ26,27とから構成されてい
る。ここで、セパレータ26,27は、ガス拡散電極2
4,25との間に、燃料ガス及び酸化ガスの流路を形成
する。陰極側のガス拡散電極24とセパレータ26との
間には燃料ガス流路26Pが形成されており、陽極側の
ガス拡散電極25とセパレータ27との間には酸化ガス
流路27Pが形成されている。
【0030】電解質膜21は、固体高分子材料、例えば
フッ素系樹脂により形成されたプロトン導電性のイオン
交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本
実施例では、厚さ50μmのナフィオン膜(デュポン社
製、ナフィオン112)を使用した。
【0031】触媒電極22,23は、表面に触媒を担持
したカーボン粒子と電解質とからなる層として形成され
る。図1には、陽極側の触媒電極23の様子を示した
が、陰極側の触媒電極22も同様の構造を有している。
これらの触媒電極22,23は、表面に触媒34を担持
したカーボン粒子36が所定量凝集し、さらにその表面
が電解質層38で被覆された触媒群30と、電解質が凝
集した電解質群32とが互いに接触しながら混在してな
る。図1に示した陽極側の触媒電極23では、陰極側か
ら電解質膜21を通過して供給されるプロトンが、触媒
群30の表面を被覆する電解質層38を経由してガス拡
散電極25側に運ばれる。また、ガス拡散電極25側か
らは、触媒電極23内の触媒に対して、酸素分子と共に
図示しない電子が供給され、触媒上において(2)式に
示した反応が進行する。ここで、カーボン粒子の表面に
担持させる触媒としては、白金または白金と他の金属か
らなる合金などを用いることができるが、本実施例では
白金を用いた。この触媒電極22,23を形成するため
には、まず、上記触媒群30と電解質群32とが混在す
る触媒ペーストを製造する必要があるが、この触媒ペー
ストの製造方法については後に詳述する。
【0032】ガス拡散電極24,25は、それぞれ、表
面をポリテトラフルオロエチレン(PTFE、商品名テ
フロン)によってコーティングすることで撥水化したカ
ーボンペーパによって形成されている。単セル28を形
成するには、まず、電解質膜21をガス拡散電極24,
25で挟持した電極アセンブリ29を形成するが、その
際には、PTFEでコートした上記カーボンペーパ上
に、既述した触媒ペースト(触媒群30と電解質群32
とが混在する触媒ペースト)を塗布したものを一対用意
し、このカーボンペーパ上に塗布した触媒ペーストを乾
燥させた後、これら一対のカーボンペーパで電解質膜2
1を挟持する。ここで、触媒ペーストの塗布面が電解質
膜側に接する様に配置し、面圧50kg/cm2 、温度
130℃にて熱圧プレスを行ない、電極アセンブリ29
を得る。
【0033】セパレータ26,27は、ガス不透過の導
電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とし
た緻密質カーボンや、金属製部材などにより形成され
る。セパレータ26,27はその表面に、所定の形状の
リブ部を形成しており、既述したように、セパレータ2
6はガス拡散電極24の表面とで燃料ガス流路26Pを
形成し、セパレータ27はガス拡散電極25の表面とで
酸化ガス流路27Pを形成する。ここで、各セパレータ
の表面に形成されたリブ部の形状は、ガス流路を形成し
てガス拡散電極に対して燃料ガスまたは酸化ガスを供給
可能であればよい。なお、ここではセパレータ26とセ
パレータ27とを分けて記述したが、実際の燃料電池2
0では両面にリブ部を形成したセパレータを用い、隣合
う単セル28がセパレータを共有する構成とした。
【0034】以上、燃料電池20の基本構造である単セ
ル28の構成について説明した。実際に燃料電池20と
して組み立てるときには、上記電極アセンブリ29の間
にセパレータを配置して単セル28を複数組積層し(本
実施例では100組)、その両端に緻密質カーボンや銅
板などにより構成される集電板を配置することによっ
て、燃料電池のスタック構造を完成させる。こうして構
成された燃料電池20において、燃料ガス流路26Pお
よび酸化ガス流路27Pに対して、それぞれ、水素を含
有する燃料ガスおよび酸素を含有する酸化ガスを供給す
ると、触媒電極22,23にそれぞれ燃料ガスおよび酸
化ガスが供給されて、(1)式ないし(3)式に示した
電気化学反応が進行し、燃料が有する化学エネルギが電
気エネルギに変換される。
【0035】次に、触媒電極22,23を形成するため
に用いる既述した触媒ペーストの製造方法について説明
する。図3は、この触媒ペーストの製造の工程を表わす
説明図である。まず、白金を重量比で20%担持したカ
ーボン粒子(vulcanXC72)を用意する(ステ
ップS100)。このカーボン粒子は、粒径が約30n
m程度であるが、通常は、複数の粒子が凝集して粒径約
数百nm程度の微粒子となった状態で用いられる。続い
て、この触媒担持カーボンと、固形分5%のパーフルオ
ロカーボンスルフォン酸樹脂の溶液(ナフィオン溶液、
アルドリッチケミカル社製)と、イソプロパノールとを
重量比で1:5:15の割合で混合分散させ、スラリ化
する(ステップS110)。このスラリをスプレードラ
イヤ装置に供給して乾燥させることによって、表面を電
解質で被覆した触媒担持カーボンの粒子を得ることがで
きる(ステップS120)。このステップS120で得
られる触媒担持カーボンの粒子の大きさは、ステップS
100で用意した触媒担持カーボンの微粒子の大きさよ
りも小さくはならないが、スプレードライヤ装置へのス
ラリの供給量やスプレードライヤ装置の温度を調節する
ことによって、粒子の大きさ(触媒担持カーボンの凝集
量)を調節することができる。このように、凝集したそ
れぞれの触媒担持カーボンの表面が電解質で覆われるこ
とで、既述した触媒群30が形成される
【0036】これとは別に、電解質であるパーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂を固形分5%の割合で含有する
溶液(ナフィオン溶液、アルドリッチケミカル社製)
と、n−ブチルエーテルとを、重量比で1:1に混合す
る(ステップS130)。このようにn−ブチルエーテ
ルを混合することによって、上記電解質溶液は極性が低
下し、電解質溶液中の電解質が析出して、n−ブチルエ
ーテルを混合した溶液全体が白濁した状態となる(ステ
ップS140)。この析出物は、パーフルオロカーボン
スルホン酸樹脂の分子が複数個凝集した状態となってお
り、既述した電解質群32を形成する。ステップS14
0で得られた白濁混合液に対して、重量比で20:1の
比率で、先のステップS120で得られた電解質被覆カ
ーボンを混合し(ステップS150)、触媒ペーストを
完成させる。
【0037】このような触媒ペーストを用いて製造した
電極アセンブリについて、その電流−電圧特性を調べた
結果を図4に示す。図4において、上記実施例に基づい
て製造した電極アセンブリの電流−電圧特性は、実施例
1のグラフとして示した。なお、図4では、比較例とし
て、従来技術に基づいて作成した触媒ペーストを用いた
電極アセンブリの電流−電圧特性も併せて示している。
従来技術に基づいて製造した電極アセンブリの特性は、
従来サンプル1および2として示した。これらの電極ア
センブリについての電流−電圧特性の測定は、それぞれ
の電極アセンブリを、両側からさらに金属製のホルダに
よって挟持して単電池を作製し、電極アセンブリのそれ
ぞれの側に対して燃料ガスと酸化ガスを供給して行なっ
た。以下に、ここで用いた従来技術サンプルの製造の工
程について説明する。
【0038】従来技術サンプルを製造する場合には、図
3に示した上記実施例の製造工程において、ステップS
100およびステップS110の工程だけを行なう。す
なわち、上記実施例と同様に、触媒担持カーボンと電解
質溶液とイソプロパノールとを混合してペースト化し、
これを触媒ペーストとして用いる。この触媒ペースト
を、PTFEで撥水化したカーボンペーパ上に塗布し、
これを乾燥させたものを一対用意し、これらで電解質膜
を挟持して熱圧プレスし、上記実施例と同様に電極アセ
ンブリを製造した。なお、図4では、触媒担持カーボン
と電解質溶液とイソプロパノールとを混合する際の割合
を、重量比で1:5:15として製造した燃料電池の結
果を従来技術サンプル1,同じく重量比で1:15:5
として製造した燃料電池の結果を従来技術サンプル2と
して示した。すなわち、触媒担持カーボンを被覆する電
解質量が、従来技術サンプル1は実施例1と同程度とな
り、従来技術サンプル2は実施例1よりも多くなるよう
に構成した。また、図4では、実施例の電極アセンブリ
および従来技術サンプルを用いて構成した電極アセンブ
リのそれぞれについて、電流−電圧特性と共に、電流密
度と抵抗(燃料電池の内部抵抗)との関係を併せて示し
た。
【0039】図4に示すように、実施例1の電極アセン
ブリは、その電流−電圧特性において、従来技術サンプ
ル2を用いた電極アセンブリよりも優れており、従来技
術サンプル1を用いた電極アセンブリと同等の性能を示
した。すなわち、従来技術サンプル2を用いた電極アセ
ンブリでは、出力電流値をある程度大きくすると電圧が
急激に低下してしまうが、実施例1の燃料電池や従来技
術サンプル1を用いた電極アセンブリでは、従来技術サ
ンプル2を用いた電極アセンブリでは電圧が低下してし
まう大きな出力電流値とした場合にも、充分な電圧を保
つことができる。このように、出力電流値を大きくして
も充分な電圧を得られることは、電解質膜とガス拡散電
極との間に設けた触媒電極において、充分なガス拡散性
が確保されており、出力電流値が大きくなっても、充分
量の反応物質が触媒近傍に供給されて充分量の電気化学
反応が進行可能であることを示している。
【0040】また、実施例1の電極アセンブリは、その
電流密度と抵抗の関係において、従来技術サンプル1を
用いた電極アセンブリよりも優れており、従来技術サン
プル2を用いた電極アセンブリと同等の性能を示した。
すなわち、電極アセンブリからの出力電流値にかかわら
ず、実施例1の電極アセンブリや従来技術サンプル2を
用いた電極アセンブリでは、従来技術サンプル1を用い
た電極アセンブリに比べて低い抵抗値を示した。このよ
うに抵抗値が低くなることは、電解質膜とガス拡散電極
との間に設けた触媒電極において、常に充分なイオン導
電性が確保されていることを示している。
【0041】以上のことから、上記実施例の燃料電池2
0が備える触媒電極22,23によれば、電解質量を増
やしすぎることによってガス拡散性が損なわれたり、電
解質量を減らし過ぎることによってイオン導電性が損な
われたりすることなく、充分なガス拡散性とイオン導電
性を確保して、燃料電池の性能を向上させることができ
る。このような効果は、触媒電極22,23が、電解質
で被覆された触媒カーボンの集合体である触媒群30
と、析出の工程で所定量の電解質が集合してできた電解
質群32とが、相互に連絡し、絡み合った状態で形成さ
れていることによる。すなわち、触媒群30を構成する
触媒担持カーボンを被覆する電解質量は、触媒へのガス
拡散性を損なわない量に抑えられているため、燃料電池
からの出力電流量が増大した場合にも、充分量のガス
(反応物質)が触媒に供給され続けて、充分に電気化学
反応を進行させることができ、急激に電圧降下が起きる
ことがない。また、このように触媒担持カーボンを被覆
する電解質量がガス拡散性を損なわない量であっても、
触媒近傍での微視的なイオンの通過経路は充分に確保さ
れており、触媒上での電気化学反応で要するイオン、あ
るいは電気化学反応で生じたイオンは、触媒近傍でスム
ーズに移動することができる。さらに、触媒電極を構成
する上記触媒群30同士は、電解質群32によって連絡
されているため、触媒電極と電解質膜との間の巨視的な
イオンの通過経路を充分に確保することができる。この
ような構成とすることによって、触媒担持カーボン表面
の電解質層を厚くすることなく充分なイオン導電性を実
現して、燃料電池20の内部抵抗を充分に抑えることが
できる。
【0042】また、上記実施例では、触媒群30を形成
するために、電解質溶液の極性を下げることによって、
電解質を析出させているため、電解質溶液に極性の低い
溶媒を混合するという簡単な操作によって、容易に触媒
群30を得ることができる。また、極性を低下させるた
めに加える溶媒の量を調節することによって、電解質の
析出状態、すなわち、触媒群30の形成状態を調節する
ことが可能となる。
【0043】ここで、上記実施例では、触媒電極を形成
するための触媒ペーストを製造する際に、触媒群30を
構成するための工程と、電解質群32を形成するための
工程とを別々に行ない、両者を充分に混合することによ
って触媒ペーストを製造している。したがって、触媒群
30と電解質群32の混合の割合を調節することが容易
となり、充分に均一で、微視的な経路と巨視的な経路と
のバランスが所望の状態である触媒電極を製造すること
ができる。また、上記実施例では、触媒電極を、触媒群
30と電解質群32とが相互に連絡し絡み合った状態で
形成しているため、触媒担持カーボンを被覆する電解質
層を厚くしなくても、触媒電極全体で充分な強度を実現
することができる。
【0044】なお、上記実施例では、図3のステップS
120において得られた触媒群30を、ステップS14
0で得られた電解質群32にそのまま混合したが、この
混合に先立って、触媒群30を予め熱処理することとし
てもよい。すなわち、ステップS120で得られた触媒
群30を130〜150℃程度で熱処理することによっ
て、触媒担持カーボン表面を被覆する電解質層を不溶化
してもよい。このような電解質の不溶化を行なうことに
よって、触媒担持カーボンを被覆する電解質層が、その
後の処理によって損なわれるおそれがなくなる。
【0045】以上説明した実施例では、触媒群30と電
解質群32とを別々の工程によって形成し、これらを混
合することによって、触媒電極を形成するための触媒ペ
ーストを製造したが、触媒群30と電解質群32とをそ
れぞれ形成するための特別な工程を設けることなく触媒
ペーストを製造し、触媒ペーストを製造した後に、触媒
群30と電解質群32とを同時に形成することも可能で
ある。このような構成を第2実施例として以下に説明す
る。第2実施例では、電解質を含有する触媒ペーストを
乾燥させる際に、電解質による触媒担持カーボンの被覆
と、電解質の析出とを同時に行なわせ、既述した実施例
と同様の効果を実現可能にしている。
【0046】図5は、第2実施例における触媒ペースト
の製造の工程を表わす説明図である。まず最初に、既述
した実施例と同様に、白金を重量比で20%担持したカ
ーボン粒子(vulcanXC72)を用意する(ステ
ップS200)。次に、固形分5%のパーフルオロカー
ボンスルフォン酸樹脂の溶液(ナフィオン溶液、アルド
リッチケミカル社製)と、n−ブチルエーテルとを、重
量比で5:2の割合で混合する(ステップS210)。
続いて、この混合液に対して、重量比で14:1の割合
で、ステップS200で用意した触媒担持カーボンを混
合して(ステップS220)、触媒ペーストを完成す
る。
【0047】このようにして製造した第2実施例の触媒
ペーストを用いて電極アセンブリを製造するには、既述
した実施例と同様に、PTFEでコートしたカーボンペ
ーパ上に上記触媒ペーストを塗布したものを一対用意
し、これらを乾燥させた後、これら一対のカーボンペー
パで電解質膜を挟持する。このとき、ペーストの塗布面
が電解質膜側に接する様に配置し、面圧50kg/cm
2 、温度130℃にて熱圧プレスを行ない、電極アセン
ブリを得る。このようにして電極アセンブリを製造する
際に、カーボンペーパ上に触媒ペーストを塗布したもの
を乾燥させる工程において、触媒ペースト中で触媒群3
0および電解質群32と同様の構造を形成させる。すな
わち、触媒ペーストの乾燥を行なうと、電解質溶液に含
まれていた揮発性の高い極性溶媒(イソプロパノール)
がn−ブチルエーテルよりも先に蒸発するために、残留
する溶媒の極性が徐々に低下する。そのため、触媒ペー
ストの乾燥を行なう過程で、触媒ペースト中では電解質
成分が部分的に析出して、既述した実施例の電解質群3
2と同様の構造が触媒ペースト中に生成される。このよ
うにして触媒ペーストの乾燥が完了すると、触媒担持カ
ーボンはその表面が電解質で被覆された状態となり、上
記実施例の触媒群30と同様の構造を形成すると共に、
上記乾燥の工程で析出によって形成された電解質群32
と同様の構成が、これら触媒群30と同様の構造と互い
に接続し、絡み合って、既述した実施例の触媒電極2
2,23と同様の構造を形成する。
【0048】第2実施例の触媒ペーストを用いて製造し
た電極アセンブリを用いて単電池を構成し、電流−電圧
特性、および電流密度と抵抗の関係を調べた結果を、既
述した実施例1の結果と併せて、実施例2として図4に
示す。図4に示すように、実施例2の燃料電池は、電流
−電圧特性も、電流密度と抵抗との関係も、実施例1と
ほぼ同等の結果が得られた。すなわち、出力電流が大き
くなっても電圧が急激に低下してしまうことがなく、こ
の燃料電池が備える触媒電極において充分なガス拡散性
が確保されているということができ、また、電流密度に
関わらず充分に低い抵抗値を示すことから、触媒電極に
おいて充分なイオン導電性が確保されているということ
ができる。
【0049】このように、第2実施例の触媒電極によれ
ば、触媒電極を構成する触媒担持カーボンが電解質で被
覆されて、触媒群30と同様の構造を形成すると共に、
触媒ペーストを乾燥する工程で析出した電解質が、電解
質群32と同様の構造を形成し、両者が互いに接続し、
絡み合うため、既述した実施例と同様の効果を得ること
ができる。さらに、第2実施例では、触媒電極を製造す
る際に、別個に製造した触媒群と電解質群とを混ぜ合わ
せて触媒ペーストを製造するのではなく、原材料を混ぜ
合わせて触媒ペーストを製造し、これを乾燥させる工程
において触媒群と電解質群とを形成させるため、先の実
施例よりも製造の工程を簡素化することができる。
【0050】上記第2実施例では、触媒担持カーボンと
電解質とを含有する触媒ペーストを乾燥させる工程にお
いて、触媒群30および電解質群32と同様の構造を形
成させたが、予め電解質群32と同様の構造を形成した
うえで触媒ペーストを製造し、この触媒ペーストを乾燥
させる工程で、触媒担持カーボンを電解質で被覆するこ
ととしてもよい。このような構成を第3実施例として以
下に示す。図6は、第3実施例における触媒ペーストの
製造の工程を表わす説明図である。第3実施例における
触媒ペーストの製造工程は、図3に示した触媒ペースト
の製造工程と類似しているが、ステップS110および
ステップS120に対応する工程は行なわない。すなわ
ち、電解質溶液であるパーフルオロカーボンスルフォン
酸樹脂の溶液(ナフィオン溶液、アルドリッチケミカル
社製)と、n−ブチルエーテルとを、混合し(ステップ
S330)、電解質を析出させるが(ステップS34
0)、この白濁した混合液に対して、電解質による被覆
を行なっていない触媒担持カーボンを混合して(ステッ
プS350)、触媒ペーストを製造する。
【0051】このようにして製造した第3実施例の触媒
ペーストは、第2実施例の場合と同様に、PTFEでコ
ートしたカーボンペーパ上に塗布し乾燥を行なう。触媒
ペーストを乾燥させることによって、触媒担持カーボン
は電解質で被覆されて触媒群30と同様の構造が形成さ
れる。ここで、先のステップS340の析出の工程にお
いて、ペースト中にはすでに電解質群32と同様の構造
が形成されているため、乾燥したペーストは、既述した
実施例と同様に、触媒群30と同様の構造と電解質群3
2と同様の構造とが互いに接続し、絡み合った状態とな
っている。このような状態の一対のカーボンペーパで電
解質膜を挟持して熱圧着を行なうことによって、電極ア
センブリを得ることができる。
【0052】以上説明した第3実施例の触媒ペーストを
用いた触媒電極によれば、触媒電極を構成する触媒担持
カーボンが電解質で被覆されて、触媒群30と同様の構
造を形成すると共に、触媒ペーストを乾燥する工程で析
出した電解質が、電解質群32と同様の構造を形成し、
両者が互いに接続し、絡み合うため、既述した実施例と
同様の効果を得ることができる。さらに、第3実施例で
は、触媒電極を製造する際に、電解質で被覆された触媒
群を形成するための工程を特別に設けることなく、触媒
ペーストを乾燥させる工程において同時に、触媒担持カ
ーボンを電解質で被覆しているため、実施例1の触媒電
極を製造する場合に比べて製造の工程を簡素化すること
ができる。
【0053】このような第3実施例の触媒電極の製造方
法において、触媒ペーストを乾燥させる工程では、触媒
ペースト中の溶媒が蒸発して電解質濃度が上昇するにつ
れて、通常は、電解質の析出状態がさらに進行し、触媒
ペースト中に形成された電解質群32と同様の構造にお
いて電解質の凝集の程度がさらに大きくなる。したがっ
て、第3実施例の方法に従って触媒電極を製造する際に
は、この乾燥の工程で電解質の凝集の程度が大きくなる
ことを予め考慮して、電解質の析出を所望の量よりも少
なく行なわせることとしてもよいし、乾燥の工程に先立
って、触媒ペースト中の溶媒よりも揮発し難く極性の高
い溶媒を触媒ペーストに加え、乾燥の工程において電解
質の析出が進行しないようにすることもできる。
【0054】なお、既述した各実施例では、電解質を析
出させて触媒群30を形成させるために加える溶媒とし
て、n−ブチルエーテルを用いたが、電解質溶液が含有
するアルコール系溶媒に均一に混合することが可能であ
って、電解質が析出可能となるように、電解質溶液の極
性を充分に低下させることができるならば、他のエーテ
ル系溶媒など異なる溶媒を用いてもよい。その際、極性
を低下させるために加える溶媒の示す極性の強さに応じ
て、加える溶媒の量を調節すれば、電解質微粒子が分散
する溶媒の極性を、所望の状態に低下させることがで
き、電解質を充分に析出させることができる。
【0055】また、触媒担持カーボンを被覆する電解質
および電解質群を構成する電解質としては、既述した実
施例で用いたパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂であ
るナフィオン以外の電解質、例えば他種の導電性樹脂を
用いることとしてもよい。導電性樹脂としては、スルホ
ン酸基やカルボン酸基、あるいはリン酸基など、イオン
導電性を実現可能な官能基を有する樹脂を用いることが
できる。また、既述した実施例では、触媒担持カーボン
を被覆するのに用いる電解質と、析出により電解質群を
構成する電解質とでは、同じ電解質を用いたが、異なる
電解質を用いることとしてもよい。異なる電解質を用い
ることによっても、触媒表面付近でのイオンの移動路
と、触媒電極全体でのイオンの移動路を確保し、実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0056】さらに、電解質群を形成する際に電解質を
析出させる方法としては、既述した実施例のように極性
を低下させる方法以外の方法を用いてもよい。電解質を
含有する溶液あるいは触媒ペーストの温度を低下させる
など、用いる電解質の性質に応じた方法を選択して電解
質を析出させればよく、触媒カーボンを被覆する電解質
層とは別個に電解質群を形成することができればよい。
【0057】なお、既述した実施例では、電気化学反応
を促進する触媒をカーボン粒子上に担持させ、この触媒
担持カーボンを用いて触媒電極を構成することによっ
て、触媒の表面積を充分に確保すると共に、触媒電極に
おいて充分な電子導電性を確保している。すなわち、触
媒担持カーボンは、通常は複数個の触媒担持カーボンが
凝集した粒子の状態となっており、触媒群を容易に構成
することができるため、凝集した触媒群内では電子は自
由に移動することができ、触媒電極全体の電子導電性が
充分に確保される。ここで、触媒担持カーボンに代え
て、触媒金属からなる金属微粒子を用いることとしても
よい。すなわち、この金属微粒子の表面を電解質層で覆
い、電解質層で覆った触媒金属と、上記実施例の電解質
群と同様の構造とを混在させることによって、触媒電極
を構成することとしてもよい。このような場合にも、触
媒を被覆する電解質層の厚みを抑えてガス拡散性を確保
すると共に、触媒電極において充分なイオン導電性を確
保することができるという、触媒電極に電解質群を混在
させることによる所定の効果を得ることができる。
【0058】また、既述した実施例では、ガス拡散電極
であるカーボンペーパの表面に触媒ペーストを塗布し、
触媒ペーストを塗布したカーボンペーパで電解質膜を挟
持して電極アセンブリを製造したが、異なる方法で電極
アセンブリを製造することとしてもよい。たとえば、触
媒ペーストを、カーボンペーパではなく、燃料電池の電
解質層を形成する電解質膜上に塗布、あるいは印刷して
乾燥させることとしてもよい。このような製造方法によ
れば、第2実施例の触媒ペーストを用いる場合には、電
解質膜上で、電解質による触媒担持カーボンの被覆およ
び電解質群の形成を行なうことになり、第3実施例の触
媒ペーストを用いる場合には、同じく電解質上で、電解
質による触媒担持カーボンの被覆を行なうことになる。
両面にこのような処理を施した電解質膜をガス拡散電極
で挟持して熱圧着すれば、既述した実施例と同様の電極
アセンブリを得ることができる。
【0059】あるいは、触媒ペーストを、燃料電池の構
成部材ではないPTFE膜上に一旦塗布して乾燥させる
こととしてもよい。このような製造方法によれば、第2
実施例の触媒ペーストを用いる場合には、PTFE膜上
で、電解質による触媒担持カーボンの被覆および電解質
群の形成を行なうことになり、第3実施例の触媒ペース
トを用いる場合には、同じくPTFE上で、電解質によ
る触媒担持カーボンの被覆を行なうことになる。このよ
うに表面に触媒電極を形成した一対のPTFE膜によっ
て、触媒電極が電解質膜と接するように電解質膜を挟持
して、これらを熱圧着した後にPTFE膜を剥がして取
り除き、さらに両側からガス拡散電極で挟持して全体を
圧着すれば、既述した実施例と同様の電極アセンブリを
得ることができる。
【0060】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の触媒電極23の構造の概略を示す模
式図である。
【図2】実施例における燃料電池を構成する単セル28
の構造を示す断面模式図である。
【図3】触媒ペーストの製造の工程を表わす説明図であ
る。
【図4】本実施例の燃料電池20と、従来技術を用いて
製造した燃料電池とについて、電流−電圧特性を調べた
結果を表わす説明図である。
【図5】第2実施例における触媒ペーストの製造の工程
を表わす説明図である。
【図6】第3実施例における触媒ペーストの製造の工程
を表わす説明図である。
【図7】従来知られる方法に基づいて製造した触媒電極
123の構造の概略を示す模式図である。
【符号の説明】
20…燃料電池 21…電解質膜 22,23…触媒電極 24,25…ガス拡散電極 26,27…セパレータ 26P…燃料ガス流路 27P…酸化ガス流路 28…単セル 29…電極アセンブリ 30…触媒群 32…電解質群 34…触媒 36…カーボン粒子 38…電解質層 123…触媒電極 134…触媒 136…触媒担持カーボン 138…電解質層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池用電極であって、 少なくとも表面に触媒を備え、表面がさらに第1の電解
    質によって被覆された複数の触媒粒と、 第2の電解質が凝集することによって形成された複数の
    電解質群とを備え、 前記複数の触媒粒を、前記複数の電解質群によって互い
    に連接してなる燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】 前記触媒粒は、複数の前記触媒粒が凝集
    して触媒群を形成し、該触媒群毎に表面が前記第1の電
    解質によって被覆された請求項1記載の燃料電池用電
    極。
  3. 【請求項3】 前記第1および/または第2の電解質
    は、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂である請求項
    1または2記載の燃料電池用電極。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の燃料電池用電極
    を用いた燃料電池。
  5. 【請求項5】 燃料電池用電極の製造方法であって、 (a)少なくとも表面に触媒を備える触媒粒と、第1の
    電解質を溶媒に溶かしてなる第1の電解質溶液とを、混
    合した後に乾燥させ、前記第1の電解質で前記触媒粒の
    表面を被覆する工程と、 (b)第2の電解質を溶媒に溶かしてなる第2の電解質
    溶液において、前記第2の電解質の溶解状態を変化させ
    て前記第2の電解質を析出させ、前記第2の電解質が凝
    集してなる電解質群を生成する工程と、 (c)前記第1の電解質で表面を被覆した前記触媒粒
    と、前記電解質群とを混合する工程とを備える燃料電池
    用電極の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記工程(b)は、前記第2の電解質溶
    液に対して、前記第2の電解質溶液よりも充分に極性の
    低い溶媒を混合し、前記第2の電解質溶液の極性を低下
    させることによって前記第2の電解質を析出させる工程
    である請求項5記載の燃料電池用電極の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1および/または第2の電解質
    は、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂である請求項
    5または6記載の燃料電池用電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 燃料電池用電極の製造方法であって、
    (d)少なくとも表面に触媒を備える触媒粒と、電解質
    を第1の溶媒に溶かしてなる電解質溶液とを混合してペ
    ーストを形成する工程と、 (e)前記ペーストを乾燥させて前記電解質で前記触媒
    粒の表面を被覆すると共に、その被覆の際に、前記ペー
    ストにおける前記電解質の溶解状態を変化させて、前記
    ペースト内で前記電解質を析出させ、前記電解質が凝集
    してなる電解質群を生成する工程とを備えることを特徴
    とする燃料電池用電極の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の燃料電池用電極の製造方
    法であって、 前記工程(d)において前記ペーストを形成する際に、
    前記電解質溶液が備える前記第1の溶媒に比べて充分に
    揮発性および極性の低い第2の溶媒をさらに混合し、 前記工程(e)は、前記電解質溶液が備える前記第1の
    溶媒を先に揮発させ、前記ペースト中の溶媒全体の極性
    を低下させることによって、前記ペースト内で前記電解
    質を析出させる工程である燃料電池用電極の製造方法。
  10. 【請求項10】 燃料電池用電極の製造方法であって、 (f)電解質を溶媒に溶かしてなる電解質溶液におい
    て、前記電解質の溶解状態を変化させて、前記電解質を
    析出させ、前記電解質が凝集してなる電解質群を生成す
    る工程と、 (g)前記電解質群が生成された前記電解質溶液と、少
    なくとも表面に触媒を備える触媒粒とを混合してペース
    トを形成する工程と、 (h)前記ペーストを乾燥させて、前記電解質で前記触
    媒粒の表面を被覆する工程とを備えることを特徴とする
    燃料電池用電極の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記工程(f)は、前記電解質溶液に
    対して、前記電解質溶液よりも充分に極性の低い溶媒を
    混合し、前記電解質溶液の極性を低下させることによっ
    て前記電解質を析出させる工程である請求項10記載の
    燃料電池用電極の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記電解質は、パーフルオロカーボン
    スルホン酸樹脂である請求項8ないし11いずれか記載
    の燃料電池用電極の製造方法。
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