JPH11125626A - 角度を有する毛細管により液体試料を分析する試験具 - Google Patents
角度を有する毛細管により液体試料を分析する試験具Info
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- JPH11125626A JPH11125626A JP30987297A JP30987297A JPH11125626A JP H11125626 A JPH11125626 A JP H11125626A JP 30987297 A JP30987297 A JP 30987297A JP 30987297 A JP30987297 A JP 30987297A JP H11125626 A JPH11125626 A JP H11125626A
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Abstract
作製して固定したりしなくても簡易に試料を計量し、同
時に分析することのできる試験具を提供する。 【解決手段】試験液導入口14と排気口15を有する毛
細管13内の所定位置に試薬を保持し、導入口より試験
液を導入して試薬と反応させることにより、試験液中の
特定成分を試薬で分析するための試験具11であって、
前記毛細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かっ
て移動させる第一の親水性の領域131と、試薬を保持す
る一定面積の第二の親水性の領域133と、第一親水性領
域と第二親水性領域とを分離するとともに第一親水性領
域及び第二親水性領域を経由せずに排気口に連通する疎
水性の領域132とを備え、第一親水性領域と疎水性領域
との境界で屈曲していることを特徴とする。
Description
液や尿といった水溶液に含まれる成分を分析するための
試験具に関する。
簡易試験具において、一般に、試験具の試薬との反応部
位までの試料の導入又は移動に毛細管現象が利用され
る。この種の試験具として、毛細管内に塗布された試薬
が試料中に溶けだすタイプと、毛細管内に設けられた試
薬層に試料が浸透するタイプとが有る。
9号公報に、柄を兼ねる下部伸張部材及びこれとスペー
サーを介して毛細管を形成するとともに試薬を含有する
上部部材からなる試験具が記載されている。後者の例と
して、特開平4−188065号公報に、支持体と、支
持体上に固着した試薬層と、試薬層を覆いつつ支持体と
毛細管室を形成するように固定され、試料供給口及び排
気口を有するカバーとからなる分析用具が記載されてい
る。
274839号公報に記載の試験具のように、試薬が試
料中に溶け出すタイプのものは、反応液の濃度を正確に
規定しなければならないので、供給する試料を予めピペ
ット等の容積既知の容器に分注する必要がある。また、
特開平4−188065号公報に記載の試験具のよう
に、試薬層に試料が浸透するタイプのものは、試薬層の
体積を維持するために、毛細管とは別体の紙やフィルム
に試薬を含有させ、これを毛細管内に固定する必要があ
る。
に分注したり、試薬層を別途に作製して固定したりしな
くても簡易に試料を一定量計量し、同時に分析すること
のできる試験具を提供することにある。
に、本発明の試験具は、試験液導入口と排気口を有する
毛細管内の所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液
を導入して試薬と反応させることにより、試験液中の特
定成分を試薬で分析するための試験具であって、前記毛
細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動
させる第一の親水性の領域と、試薬を保持する一定面積
の第二の親水性の領域と、第一親水性領域と第二親水性
領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水
性領域を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域とを
備え、第一親水性領域と疎水性領域との境界で屈曲して
おり、前記排気口は、第一親水性領域を疎水性領域との
境界で屈曲させずに延長した場合を想定したときに、そ
の仮想上の延長部分でない位置に設けられていることを
特徴とする。
入された試験液が毛細管現象により第一親水性領域を通
って試薬に向かう。それに伴って、毛細管内の空気が押
し出されて排気口より出ていく。試験液は疎水性領域に
到達したところで疎水性領域により一旦移動が止められ
る。そこで、試験具に外力を加えると、試験液は第一親
水性領域の延長上に飛び出て疎水性領域に入る。試験液
の大部分は同方向に進行して第二親水性領域に入る。た
だし、毛細管が第一親水性領域と疎水性領域との境界で
屈曲しているから、試験液の一部は直ぐに疎水性領域の
側壁に当たり、側壁に沿って疎水性領域を通過して第二
親水性領域に移動する。そして、排気口は第一親水性領
域の仮想上の延長部分でない位置に設けられているか
ら、第一親水性領域から飛び出た試験液が、その加速度
で排気口に流入することはなく、試験液で排除された空
気のみが排気口を通じて外部に出される。しかも排気口
が上記の位置にあるから、疎水性領域の側壁に当たった
試験液が、毛細管内の空気の排気口への押し出しを促進
する。
から、保持される試験液の量はその面積と毛細管の内径
で定まる。疎水性領域を通過して第二親水性領域に移動
する際、疎水性領域上に残った試験液又は第二親水性領
域に保持しきれなかった分は、疎水性領域にはじかれて
排除される。従って、保持された一定量の試験液と試薬
との反応により、試験液中の特定成分を高精度に分析す
ることができる。
える外力は、例えば試験具を作業者の手で振ることによ
る瞬間的な振動、遠心力、排気口から吸引することによ
る吸引力、導入口からの加圧力である。前記排気口は、
好ましくは毛細管と交差する方向に設けられた貫通孔で
ある。貫通孔をこうして設けることにより、貫通孔を除
いて毛細管を試験液導入口のみ開口した袋管状に形成す
ることができ、第二親水性領域に保持される試験液のオ
ーバーフローを防止することができる。この貫通孔と毛
細管の第一親水性領域側との交差角度は、鋭角が好まし
い。こうすることで、試験液を外力で第二親水性領域に
移動させる際に、試験液が貫通孔から飛び出て周辺が汚
染されることを防止することができる。
い。また、滑らかに屈曲しても良いし、第一親水性領域
と疎水性領域とが交差するように屈曲していても良い。
ただし、前記仮想上の延長部分が第二親水性領域と重な
る程度に屈曲しているのが好ましい。これにより、第一
親水性領域から飛び出た試験液の全部が疎水性領域の側
壁に当たって跳ね返ることはないからである。
に平面図として示す。試験具11は、直方体状の本体1
2を備える。本体12は、透明の3枚の板からなり、中
板が枠状に加工されていて、その枠と上下の板で囲まれ
る長寸方向に細長く、途中の2箇所で屈曲した空洞13
が毛細管として機能する。空洞13は本体12の一端か
ら始まり、他端に到達することなく途中で閉塞してい
る。本例ではその始まり部分が導入口14となる。
1、疎水性領域132及び第二親水性領域133からな
る。導入口14から第一の屈曲位置までが第一親水性領
域131、それに続く第二の屈曲位置までが疎水性領域
132で、続いて空洞13は第二親水性領域133の奥
で閉塞する。空洞13は、第一の屈曲点では進行方向右
に、第二の屈曲点では同左に曲がっている。本発明で
は、第一の屈曲点の角度、特に図1にαとして示される
外周側の角度と空洞13の幅との関係が重要である。す
なわち、第一親水性領域131を疎水性領域132との
境界で屈曲させずに延長したと想定して、その仮想上の
延長部分が第二親水性領域133と重なるように設計す
る。
3を経ることなく疎水性領域132を外部と連通させる
貫通孔15が設けられている。この貫通孔15が排気口
として機能する。貫通孔15は、第一の屈曲点の内周側
に設けられている。第二親水性領域133には試薬(図
示省略)が塗布されている。
る。ポリスチレンPS製の3枚の長方形の板を準備す
る。PSは本質的に疎水性である。第一の板の領域の親
水性領域131,133を形成すべき部分に低圧水銀ラ
ンプを光源とする紫外線を照射する。これによって、照
射部分が親水性に改質される。第二の板を枠状に加工す
るとともに貫通孔15を開ける。第三の板の所定部分を
第一の板と同様に親水性に改質する。第二親水性領域1
33に試薬(図示省略)を塗布した後、3枚の板を積層
して固着する。これで完成である。また、PS製の板に
代えて元々親水性の材質の板を用いても良い。この場合
は、例えばガラス板のような親水性の板の所定部分のみ
にアルコキシシランのような疎水化コーティング剤を塗
布することによって同様に試験具11を製造することが
できる。いずれにしても従来と異なり、試薬を別途成形
する必要はない。
の通りである。採取したままの血液、または血球分離処
理を施した血液を、至適量よりも少し多い量を導入口1
4に押しつける。血液は第一親水性領域131を濡らし
ながら、毛細管現象によって第二親水性領域133に向
かって移動するが、途中の疎水性領域132で阻止され
る。採取したままの血液を試料とする場合は、第一親水
性領域131の途中に血球分離膜等の前処理手段を備え
ても良い。そこで、本体12の端面(図面の右側面)を
軽くたたく。第一親水性領域131に満たされた血液
は、その外力で第一親水性領域131を飛び出て一部が
疎水性領域132の側壁に当たる。そして、その反力で
方向転換し、疎水性領域132にあった空気を貫通孔1
5の方に押しやりながら第二親水性領域133に移動す
る。同時に、第二親水性領域133によって囲まれる空
間にあった空気も貫通孔15から排除される。血液は試
薬と反応を開始する。疎水性領域132には血液が濡れ
ないので、毛細管の内壁と疎水性領域132とで画定さ
れる第二親水性領域133に満たされる血液量は常に一
定である。従って、高精度に定量分析することができ
る。しかも本体12が透明であるから、光学的手段で迅
速に分析することができる。
洞13の幅を3mm、高さを0.2mm、第二親水性領
域133の奥行きaを3mm、疎水性領域132の長さ
bを5mmとし、空洞13が第一の屈曲点で進行方向右
に30゜、第二の屈曲点で同左に30゜曲がっているも
のを製作した。
導入口14から導入し、外力を加えて試験液を第二親水
性領域133に移動させた。又、比較のために図2に示
すように空洞が屈曲していない以外は試験具11と同形
同質の試験具R11を製造し、同様に試験液を第二親水
性領域133’に移動させた。このとき、第二親水性領
域133,133’に保持された試験液に対する気泡の
混入率を評価した。試験具の個数は試験具11及び試験
具R11ともに20個とした。さらに3分後に、保持さ
れた試験液をマイクロシリンジで抜き取り、その量を測
定して保持精度を評価した。これらの評価結果を表1に
示す。
れば、試薬を保持する部分に試験液を移動させるとき、
試験液に気泡が入らず且つ試験液を定量的に移動させる
ことができる。
を所定の位置に塗布しておくだけで試薬を固定すること
ができるので、試験具を少ない工数で製造することがで
きる。また、試験液を計量器具で秤採ることなく適当量
を点着して分析することができるので、迅速にしかも簡
易に分析することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】試験液導入口と排気口を有する毛細管内の
所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液を導入して
試薬と反応させることにより、試験液中の特定成分を試
薬で分析するための試験具であって、 前記毛細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かっ
て移動させる第一の親水性の領域と、試薬を保持する一
定面積の第二の親水性の領域と、第一親水性領域と第二
親水性領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第
二親水性領域を経由せずに排気口に連通する疎水性の領
域とを備え、第一親水性領域と疎水性領域との境界で屈
曲しており、 前記排気口は、第一親水性領域を疎水性領域との境界で
屈曲させずに延長した場合を想定したときに、その仮想
上の延長部分でない位置に設けられていることを特徴と
する試験具。 - 【請求項2】前記毛細管は、前記仮想上の延長部分が第
二親水性領域と重なる程度に屈曲している請求項1に記
載の試験具。
Priority Applications (7)
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---|---|---|---|
JP30987297A JP3711392B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 角度を有する毛細管により液体試料を分析する試験具 |
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DE69840997T DE69840997D1 (ja) | 1997-03-12 | 1998-03-11 | |
PCT/JP1998/001010 WO1998040735A1 (fr) | 1997-03-12 | 1998-03-11 | Instrument d'analyse d'echantillon liquide |
US09/380,838 US6540962B1 (en) | 1997-03-03 | 1998-03-11 | Testing instrument for analyzing liquid sample |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30987297A Expired - Fee Related JP3711392B2 (ja) | 1997-03-03 | 1997-10-23 | 角度を有する毛細管により液体試料を分析する試験具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3711392B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008501938A (ja) * | 2004-06-04 | 2008-01-24 | ベーリンガー インゲルハイム マイクロパーツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 血液を収集して血液成分を分離するデバイス、血液成分を分離する方法及びデバイスの用途 |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP30987297A patent/JP3711392B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008501938A (ja) * | 2004-06-04 | 2008-01-24 | ベーリンガー インゲルハイム マイクロパーツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 血液を収集して血液成分を分離するデバイス、血液成分を分離する方法及びデバイスの用途 |
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