JP3460142B2 - 余剰液溜めを有する毛細管により液体試料を分析する試験具 - Google Patents

余剰液溜めを有する毛細管により液体試料を分析する試験具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体試料、特に血
液や尿といった水溶液に含まれる成分を分析するための
試験具に関する。
【0002】
【従来の技術】液体試料を試薬との反応により分析する
簡易試験具において、一般に、試験具の試薬との反応部
位までの試料の導入又は移動に毛細管現象が利用され
る。この種の試験具として、毛細管内に塗布された試薬
が試料中に溶けだすタイプと、毛細管内に設けられた試
薬層に試料が浸透するタイプとが有る。
【0003】前者の例として、特開昭63−27483
9号公報に、柄を兼ねる下部伸張部材及びこれとスペー
サーを介して毛細管を形成するとともに試薬を含有する
上部部材からなる試験具が記載されている。後者の例と
して、特開平4−188065号公報に、支持体と、支
持体上に固着した試薬層と、試薬層を覆いつつ支持体と
毛細管室を形成するように固定され、試料供給口及び排
気口を有するカバーとからなる分析用具が記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭63−
274839号公報に記載の試験具のように、試薬が試
料中に溶け出すタイプのものは、反応液の濃度を正確に
規定しなければならないので、供給する試料を予めピペ
ット等の容積既知の容器に分注する必要がある。また、
特開平4−188065号公報に記載の試験具のよう
に、試薬層に試料が浸透するタイプのものは、試薬層の
体積を維持するために、毛細管とは別体の紙やフィルム
に試薬を含有させ、これを毛細管内に固定する必要があ
る。
【0005】それ故、本発明の目的は、試料を別の容器
に分注したり、試薬層を別途に作製して固定したりしな
くても簡易に試料を一定量計量し、同時に分析すること
のできる試験具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するため
に、本発明の試験具は、試験液導入口と排気口を有する
毛細管内の所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液
を導入して試薬と反応させることにより、試験液中の特
定成分を試薬で分析するための試験具であって、前記毛
細管は、試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動
させる第一の親水性の領域と、試薬を保持する一定面積
の第二の親水性の領域と、第一親水性領域と第二親水性
領域とを分離するとともに第一親水性領域及び第二親水
性を経由せずに排気口に連通する疎水性の領域とを備
え、第二親水性領域から溢れる試験液を溜めることので
きる余剰の液溜め部分を、疎水性領域と第二親水性領域
との境界部分から排気口までの間の疎水性領域に有する
ことを特徴とする。
【0007】この試験具によれば、試験液導入口より導
入された試験液が毛細管現象により第一親水性領域を通
って試薬に向かう。それに伴って、毛細管内の空気が押
し出されて排気口より出ていく。試験液は疎水性領域に
到達したところで疎水性領域により一旦移動が止められ
る。そこで、試験具に外力を加えると、試験液は第一親
水性領域の延長上に飛び出て疎水性領域に入る。
【0008】試験液の大部分は同方向に進行して第二親
水性領域に入る。第二親水性領域の面積は一定であるか
ら、第二親水性領域に保持される試験液の量はその面積
と毛細管の内径で定まる。疎水性領域を通過して第二親
水性領域に移動する際、疎水性領域上に残った試験液又
は第二親水性領域に保持しきれなかった分は、一旦疎水
性領域内に設けられた液溜め部分に溜められる。そし
て、その部分は疎水性であるから試験液ははじかれて排
気口内に排除される。従って、保持された一定量の試験
液と試薬との反応により、試験液中の特定成分を高精度
に分析することができる。
【0009】試験液に疎水性領域を通過させるために加
える外力は、例えば試験具を作業者の手で振ることによ
る瞬間的な振動、遠心力、排気口から吸引することによ
る吸引力、導入口からの加圧力である。前記排気口は、
好ましくは毛細管と交差する方向に設けられた貫通孔で
ある。貫通孔をこうして設けることにより、貫通孔を除
いて毛細管を試験液導入口のみ開口した袋管状に形成す
ることができ、第二親水性領域に保持される試験液のオ
ーバーフローを防止することができる。この貫通孔と毛
細管の第一親水性領域側との交差角度は、鋭角が好まし
い。こうすることで、試験液を外力で第二親水性領域に
移動させる際に、試験液が貫通孔から飛び出て周辺が汚
染されることを防止することができる。
【0010】前記排気口は、疎水性領域よりも試験液に
濡れやすいものとするのが好ましい。こうすると、液溜
め部分に溜まった余剰の試験液を速やかに排気口内に排
除することができるからである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の試験具を図1
に平面図として示す。試験具41は、直方体状の本体4
2を備える。本体42は、透明の3枚の板からなり、中
板が枠状に加工されていて、その枠と上下の板で囲まれ
る長寸方向に細長い空洞43が毛細管として機能する。
空洞43は本体42の一端から始まり、他端に到達する
ことなく途中で閉塞している。本例ではその始まり部分
が導入口44となる。
【0012】空洞43の内面は、導入口44側から順に
第一親水性領域431、疎水性領域432及び第二親水
性領域433からなる。空洞43は導入口44から疎水
性領域432のほぼ中間までは一様な幅を有し、疎水性
領域432の残り部分で幅方向の片側に広がる。この広
がり部分が液溜め47である。そして、第二親水性領域
433で再び導入口44と同じ幅になり、その奥で閉塞
する。
【0013】本体42には、両親水性領域431,43
3を経ることなく疎水性領域432を外部と連通させる
貫通孔45が設けられている。貫通孔45は疎水性領域
432と第二親水性領域433との境界から離れたとこ
ろで液溜め47と接続し、第二親水性領域433から遠
ざかるように本体42の側面まで延びている。この貫通
孔45が排気口として機能する。第二親水性領域433
には試薬(図示省略)が塗布されている。
【0014】試験具41の製法は、例えば次のようであ
る。ポリスチレンPSからなる2枚の長方形の板、及び
ポリ塩化ビニルPVCからなる1枚の長方形の板を準備
する。PS及びPVCは本質的に疎水性である。第一の
PS板の領域の親水性領域431,433を形成すべき
部分に低圧水銀ランプを光源とする紫外線を照射する。
これによって、照射部分が親水性に改質される。次に、
疎水性領域432となる部分の周辺全域に30μm程度
の深さの溝を掘り、その溝で囲まれる面積にジメチルポ
リシロキサンのような撥水剤を塗布することによって、
塗布部分の疎水性を向上させる。PVC板を枠状に加工
するとともに貫通孔45となる部分を切り取る。第二の
PS板の所定部分を第一の板と同様に親水性に改質す
る。第二親水性領域433に試薬(図示省略)を塗布し
た後、3枚の板をPS板、PVC板、PS板の順に積層
して固着する。これで完成である。従来と異なり、試薬
を別途成形する必要はない。
【0015】試験具41で液体試料を分析する手順は次
の通りである。採取したままの血液、または血球分離処
理を施した血液を、至適量よりも少し多い量を導入口4
4に押しつける。血液は第一親水性領域431を濡らし
ながら、毛細管現象によって第二親水性領域433に向
かって移動するが、途中の疎水性領域432で阻止され
る。採取したままの血液を試料とする場合は、第一親水
性領域431の途中に血球分離膜等の前処理手段を備え
ても良い。そこで、本体42の端面(図面の右側面)を
軽くたたく。第一親水性領域431に満たされた血液
は、その外力で第一親水性領域431を飛び出て疎水性
領域432を通過し、第二親水性領域433に移動す
る。同時に、第二親水性領域433によって囲まれる空
間にあった空気も貫通孔45から排除される。血液は試
薬と反応を開始する。
【0016】第二親水性領域433に保持しきれない余
剰の試験液は、一旦液溜め47に溜まるが、そこは疎水
性であるから直ぐに弾かれて液溜め47よりも疎水性の
弱い貫通孔45に流入する。従って、第二親水性領域4
33に満たされる血液量は常に一定となり、高精度に定
量分析することができる。しかも本体42が透明である
から、光学的手段で迅速に分析することができる。
【0017】
【実施例】図1に示した形状の試験具41において、空
洞43の幅を3mm、高さを500μm、第二親水性領
域433の奥行きを3mmとしたものを製作した。この
試験具41にヒト血漿を試験液として導入口44から導
入し、外力を加えて試験液を第二親水性領域433に移
動させた。又、比較のために液溜め47が設けられてい
ない以外は試験具41と同形同質の試験具(図示省略)
を製造し、同様に試験液を第二親水性領域に移動させ
た。そして、3分後に、保持された試験液をマイクロシ
リンジで抜き取り、その量を測定して保持精度を評価し
た。これらの評価結果を表1に示す。試験具の個数はい
ずれも20個とした。
【0018】
【表1】
【0019】表1に見られるように、本例の試験具によ
れば、試薬の保持された部分に試験液を移動させたと
き、余剰の試験液は速やかに排除され、適量の試験液の
みが保持される。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記の特徴を備えるので、試薬
を所定の位置に塗布しておくだけで試薬を固定すること
ができるので、試験具を少ない工数で製造することがで
きる。また、試験液を計量器具で秤採ることなく適当量
を点着して分析することができるので、迅速にしかも簡
易に分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の試験具を示す平面図である。
【符号の説明】
41 試験具 42 本体 43 空洞 44 導入口 45 貫通孔 47 液溜め 431 第一親水性領域 432 第一疎水性領域 433 第二親水性領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/52 G01N 31/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験液導入口と排気口を有する毛細管内の
    所定位置に試薬を保持し、導入口より試験液を導入して
    試薬と反応させることにより、試験液中の特定成分を試
    薬で分析するための試験具であって、前記毛細管は、 試験液を試験液導入口から試薬に向かって移動させる第
    一の親水性の領域と、 試薬を保持する一定面積の第二の親水性の領域と、 第一親水性領域と第二親水性領域とを分離するとともに
    第一親水性領域及び第二親水性を経由せずに排気口に連
    通する疎水性の領域とを備え、 第二親水性領域から溢れる試験液を溜めることのできる
    余剰の液溜め部分を、疎水性領域と第二親水性領域との
    境界部分から排気口までの間の疎水性領域に有すること
    を特徴とする試験具。
  2. 【請求項2】前記排気口は、疎水性領域よりも試験液に
    濡れやすい請求項1に記載の試験具。
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