JPH11124340A - 血圧低下抑制剤 - Google Patents
血圧低下抑制剤Info
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- JPH11124340A JPH11124340A JP9286663A JP28666397A JPH11124340A JP H11124340 A JPH11124340 A JP H11124340A JP 9286663 A JP9286663 A JP 9286663A JP 28666397 A JP28666397 A JP 28666397A JP H11124340 A JPH11124340 A JP H11124340A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 ヒト由来アンチトロンビン−III を有効
成分とする血圧低下抑制剤。 【効果】 ヒト由来アンチトロンビン−III は、哺乳動
物に対して正常範囲以下への血圧低下を抑制する作用を
有する。従って、本発明の血圧低下抑制剤は、ショック
(敗血症性ショック等の細菌性ショック、循環血液量減
少性ショック、心原性ショック、血管原性ショック、神
経原性ショック、アナフィラキシー性ショック等)、循
環器疾患、感染症、内分泌障害、神経障害等による血圧
低下や低血圧に有効であり、特に、敗血症性ショック等
のショックによる血圧低下に対して優れた効果を発揮す
る。
成分とする血圧低下抑制剤。 【効果】 ヒト由来アンチトロンビン−III は、哺乳動
物に対して正常範囲以下への血圧低下を抑制する作用を
有する。従って、本発明の血圧低下抑制剤は、ショック
(敗血症性ショック等の細菌性ショック、循環血液量減
少性ショック、心原性ショック、血管原性ショック、神
経原性ショック、アナフィラキシー性ショック等)、循
環器疾患、感染症、内分泌障害、神経障害等による血圧
低下や低血圧に有効であり、特に、敗血症性ショック等
のショックによる血圧低下に対して優れた効果を発揮す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト由来アンチト
ロンビン−III (以下、単にAT−III という)を有効
成分とする血圧低下抑制剤に関する。
ロンビン−III (以下、単にAT−III という)を有効
成分とする血圧低下抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】AT−II
I は血漿中に存在するα2 グロブリンに属する糖蛋白質
の一種で、その分子量は65,000〜68,000で
あり、血液凝固系のプロテアーゼ阻害活性を有し、トロ
ンビンの凝固活性を強く阻害する。また、トロンビンに
対する阻害作用のみならず、その他の凝固因子、例えば
活性化X因子、活性化IX因子などに対する阻害作用をも
有している。その他、プラスミンやトリプシンに対する
阻害作用があることも報告されている。これらの阻害作
用は、一般にヘパリンの共存下でより速やかに進行する
ことが知られている。このような薬理作用を有するAT
−III は、凝固異常亢進の補正、具体的には汎発性血管
内凝固症候群(DIC)の治療を目的として用いられて
いる。
I は血漿中に存在するα2 グロブリンに属する糖蛋白質
の一種で、その分子量は65,000〜68,000で
あり、血液凝固系のプロテアーゼ阻害活性を有し、トロ
ンビンの凝固活性を強く阻害する。また、トロンビンに
対する阻害作用のみならず、その他の凝固因子、例えば
活性化X因子、活性化IX因子などに対する阻害作用をも
有している。その他、プラスミンやトリプシンに対する
阻害作用があることも報告されている。これらの阻害作
用は、一般にヘパリンの共存下でより速やかに進行する
ことが知られている。このような薬理作用を有するAT
−III は、凝固異常亢進の補正、具体的には汎発性血管
内凝固症候群(DIC)の治療を目的として用いられて
いる。
【0003】また、AT−III が血圧低下作用を有し、
高血圧症や、高血圧症状を伴う循環器系疾患の予防およ
び/または治療に有用であることが報告されている(特
開平8−109140号公報)。
高血圧症や、高血圧症状を伴う循環器系疾患の予防およ
び/または治療に有用であることが報告されている(特
開平8−109140号公報)。
【0004】本発明は、AT−III の従来知られていな
かった作用を利用した新規な薬剤を提供することを目的
とする。すなわち、AT−III の新規な医薬用途を提供
することを目的とする。
かった作用を利用した新規な薬剤を提供することを目的
とする。すなわち、AT−III の新規な医薬用途を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、AT−III が、血
圧が正常範囲以下に低下することを抑制する作用を有す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、AT−III が、血
圧が正常範囲以下に低下することを抑制する作用を有す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、(1)ヒト由来アンチトロ
ンビン−III を有効成分とする血圧低下抑制剤、(2)
ショックによる血圧低下を抑制するものである上記
(1)に記載の血圧低下抑制剤、(3)ショックが敗血
症性ショックである上記(2)に記載の血圧低下抑制
剤、に関する。
ンビン−III を有効成分とする血圧低下抑制剤、(2)
ショックによる血圧低下を抑制するものである上記
(1)に記載の血圧低下抑制剤、(3)ショックが敗血
症性ショックである上記(2)に記載の血圧低下抑制
剤、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるAT−III
は、ヒト由来のもので、医薬として使用できる程度に精
製されたものであれば特に制限されるものではなく、例
えばヒトの全血、血漿、血清または凝固した血液から圧
搾された血清等から精製することができる。使用される
血液としては、特にHBs抗原、抗HIV抗体に陰性で
あり、GTPが正常値の2倍以下であるものが好まし
い。
は、ヒト由来のもので、医薬として使用できる程度に精
製されたものであれば特に制限されるものではなく、例
えばヒトの全血、血漿、血清または凝固した血液から圧
搾された血清等から精製することができる。使用される
血液としては、特にHBs抗原、抗HIV抗体に陰性で
あり、GTPが正常値の2倍以下であるものが好まし
い。
【0008】AT−III を調製するための出発原料とし
ては、例えば血漿のコーン分画法における画分IV−1、
画分IV、上清Iまたは上清II+III が使用される。AT
−III の精製法としては、例えば特開昭48−3501
7号明細書、特公昭59−7693号明細書に開示の方
法等が例示される。また、AT−III は細胞培養法(例
えば、特表昭57−500768号公報参照)、遺伝子
工学法(例えば、特開昭58−162529号公報参
照)などにより調製されるものであってもよい。また、
市販のAT−III 製剤(例えば商品名:ノイアート/
(株)ミドリ十字等)を用いることもできる。
ては、例えば血漿のコーン分画法における画分IV−1、
画分IV、上清Iまたは上清II+III が使用される。AT
−III の精製法としては、例えば特開昭48−3501
7号明細書、特公昭59−7693号明細書に開示の方
法等が例示される。また、AT−III は細胞培養法(例
えば、特表昭57−500768号公報参照)、遺伝子
工学法(例えば、特開昭58−162529号公報参
照)などにより調製されるものであってもよい。また、
市販のAT−III 製剤(例えば商品名:ノイアート/
(株)ミドリ十字等)を用いることもできる。
【0009】本発明の血圧低下抑制剤の有効成分である
AT−III は、ヒト、イヌ、ウシ、ウマ、マウス、ラッ
ト等の哺乳動物に対して、血圧が各哺乳動物における正
常範囲以下に低下することを抑制する作用を有する。こ
のため、本発明の血圧低下抑制剤は、ショック(敗血症
性ショック等の細菌性ショック、循環血液量減少性ショ
ック、心原性ショック、血管原性ショック、神経原性シ
ョック、アナフィラキシー性ショック等)、循環器疾
患、感染症、内分泌障害、神経障害等に起因する血圧低
下や低血圧に有効であり、特に、敗血症性ショック等の
ショックによる血圧低下に対して優れた効果を発揮す
る。
AT−III は、ヒト、イヌ、ウシ、ウマ、マウス、ラッ
ト等の哺乳動物に対して、血圧が各哺乳動物における正
常範囲以下に低下することを抑制する作用を有する。こ
のため、本発明の血圧低下抑制剤は、ショック(敗血症
性ショック等の細菌性ショック、循環血液量減少性ショ
ック、心原性ショック、血管原性ショック、神経原性シ
ョック、アナフィラキシー性ショック等)、循環器疾
患、感染症、内分泌障害、神経障害等に起因する血圧低
下や低血圧に有効であり、特に、敗血症性ショック等の
ショックによる血圧低下に対して優れた効果を発揮す
る。
【0010】本発明の血圧低下抑制剤は、本発明の目的
に反しない限り通常医薬品に用いられる薬理的に許容さ
れる添加剤(例えば、担体、賦形剤、希釈剤等)、安定
化剤または製薬上必要な成分を配合していてもよい。安
定化剤としては、マンニトール、ソルビトール、サッカ
ロースなどの糖類、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、アス
パラギン酸などの有機酸またはその塩(例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩)、グリシンなどのア
ミノ酸、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共
重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
などの界面活性剤などが挙げられる。
に反しない限り通常医薬品に用いられる薬理的に許容さ
れる添加剤(例えば、担体、賦形剤、希釈剤等)、安定
化剤または製薬上必要な成分を配合していてもよい。安
定化剤としては、マンニトール、ソルビトール、サッカ
ロースなどの糖類、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、アス
パラギン酸などの有機酸またはその塩(例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩)、グリシンなどのア
ミノ酸、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共
重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
などの界面活性剤などが挙げられる。
【0011】本発明製剤は、AT−III と上記成分とを
適宜混合し、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ
剤、注射剤等の態様に調製されて、経口的または非経口
的に投与される。好ましくは、静脈内投与の態様であ
る。本製剤は、特にAT−III を薬理的に許容される添
加剤とともに凍結乾燥品として調製しておき、用時溶解
して使用する態様の製剤とすることが好ましい。かかる
製剤は、使用時に注射用蒸溜水や滅菌精製水等によって
約1〜300AT−III 単位/ml溶液として、より好
ましくは生理的に等張な塩濃度および生理的に好ましい
pH値(pH6〜8)に調整される。
適宜混合し、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ
剤、注射剤等の態様に調製されて、経口的または非経口
的に投与される。好ましくは、静脈内投与の態様であ
る。本製剤は、特にAT−III を薬理的に許容される添
加剤とともに凍結乾燥品として調製しておき、用時溶解
して使用する態様の製剤とすることが好ましい。かかる
製剤は、使用時に注射用蒸溜水や滅菌精製水等によって
約1〜300AT−III 単位/ml溶液として、より好
ましくは生理的に等張な塩濃度および生理的に好ましい
pH値(pH6〜8)に調整される。
【0012】投与量は症状、体重、性別、動物種等によ
って適宜選択すればよく、一般的にヒトの成人に対して
は、通常1〜10000単位/kg体重/日、好ましく
は10〜1000単位/kg体重/日を1日1〜数回に
分けて投与する。AT−IIIの投与量は投与経路により
変わりうる。本明細書において、AT−III の力価は、
1単位が正常人血漿1ml中に含まれるAT−III 量に
相当する。
って適宜選択すればよく、一般的にヒトの成人に対して
は、通常1〜10000単位/kg体重/日、好ましく
は10〜1000単位/kg体重/日を1日1〜数回に
分けて投与する。AT−IIIの投与量は投与経路により
変わりうる。本明細書において、AT−III の力価は、
1単位が正常人血漿1ml中に含まれるAT−III 量に
相当する。
【0013】
【実験例・実施例】以下、本発明を詳細に説明するため
実験例および実施例を挙げるが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。
実験例および実施例を挙げるが、本発明はこれらによっ
て何ら限定されるものではない。
【0014】実験例1 敗血症モデルラットを用いてAT−III の血圧低下に対
する効果を調べた。ウィスターラット(体重200〜2
50g)を2群(1群4匹)に分け、AT−III 投与群
にはAT−III (250単位/kg体重)を、コントロ
ール群には生理食塩水をそれぞれ静脈内投与した後、大
腸菌由来のエンドトキシン(5mg/kg体重)を静脈
内投与した。AT−III 又は生理食塩水の投与後30分
毎に平均動脈血圧(以下、MABPという)を測定し
た。MABPは、ペントバルビタール麻酔下にラットの
大腿動脈にカニューレを挿入して測定した。その結果を
図1に示す。コントロール群ラットにエンドトキシンを
投与するとMABPが顕著に降下したが、AT−III 投
与群ラットでは同様にエンドトキシンを投与してもMA
BPの有意な降下はみられず、AT−III 投与群とコン
トロール群で有意な差(p<0.05)がみられた。白
血球欠乏状態やアミノグアニジン(NO阻害剤)を投与
した場合にも、このAT−III の作用と同様の効果が得
られた。このことから、このモデルではサイトカインに
よるNOの過剰産生が認められ、AT−III はこのサイ
トカイン産生を抑制して血圧低下を防ぐことがわかる。
エンドトキシンには血管内皮障害による急激な血圧低下
を引き起こす作用があるが、上記の結果から、AT−II
I が血圧低下を抑制する優れた作用を有することが示さ
れた。
する効果を調べた。ウィスターラット(体重200〜2
50g)を2群(1群4匹)に分け、AT−III 投与群
にはAT−III (250単位/kg体重)を、コントロ
ール群には生理食塩水をそれぞれ静脈内投与した後、大
腸菌由来のエンドトキシン(5mg/kg体重)を静脈
内投与した。AT−III 又は生理食塩水の投与後30分
毎に平均動脈血圧(以下、MABPという)を測定し
た。MABPは、ペントバルビタール麻酔下にラットの
大腿動脈にカニューレを挿入して測定した。その結果を
図1に示す。コントロール群ラットにエンドトキシンを
投与するとMABPが顕著に降下したが、AT−III 投
与群ラットでは同様にエンドトキシンを投与してもMA
BPの有意な降下はみられず、AT−III 投与群とコン
トロール群で有意な差(p<0.05)がみられた。白
血球欠乏状態やアミノグアニジン(NO阻害剤)を投与
した場合にも、このAT−III の作用と同様の効果が得
られた。このことから、このモデルではサイトカインに
よるNOの過剰産生が認められ、AT−III はこのサイ
トカイン産生を抑制して血圧低下を防ぐことがわかる。
エンドトキシンには血管内皮障害による急激な血圧低下
を引き起こす作用があるが、上記の結果から、AT−II
I が血圧低下を抑制する優れた作用を有することが示さ
れた。
【0015】実験例2 急性毒性(LD50)はマウス、ラットの雌雄による差は
なく、静脈内投与、経口投与とも15000単位/kg
体重以上、皮下投与では20000単位/kg体重以上
であった。
なく、静脈内投与、経口投与とも15000単位/kg
体重以上、皮下投与では20000単位/kg体重以上
であった。
【0016】実施例1 コーンの冷アルコール分画法で得られた画分IV−1のペ
ースト10kgを生理食塩水100リットルに懸濁し、
硫酸バリウムを5(w/v)%になるように加え、室温
で30分間撹拌し、微量に存在するプロトロンビンを硫
酸バリウムに吸着させて除去した。この上清液をpH
6.5に調整し、ポリエチレングリコール#4000を
13(w/v)%になるように加え、生じた沈澱を遠心
分離して除き、さらにポリエチレングリコール#400
0を30(w/v)%になるように加え、さらに生じた
沈澱を遠心分離して回収した。この沈澱を冷生理食塩水
約20リットルに溶解し、予め生理食塩水で調製された
ヘパリンセファロースを充填したカラムへ注入し、AT
−III をカラムに吸着させた。このカラムを0.4Mの
塩化ナトリウム溶液で洗浄して不純蛋白を除いたのち、
2.0Mの塩化ナトリウム溶液をカラムに流して溶出し
てくる部分を回収した。このAT−III の水溶液にクエ
ン酸ナトリウムを0.6Mの濃度に加え、pH7.8に
調整した後60℃で10時間の加熱処理を施し、続いて
0.9%塩化ナトリウム溶液に対し1夜透析を行いつつ
濃縮してAT−III の1(w/v)%水溶液を得、必要
に応じて濾過または遠心分離を行って透明な液とした。
このAT−III の1(w/v)%水溶液にマンニトール
2(w/v)%とクエン酸ナトリウム0.2(w/v)
%を加え、塩化ナトリウムが0.5%になるように少量
の冷蒸溜水で希釈し、1Nの水酸化ナトリウムでpH
7.6に調整した後、滅菌したミリポアフィルターで除
菌濾過し、500単位づつ分注し、凍結乾燥を行って乾
燥製剤とした。
ースト10kgを生理食塩水100リットルに懸濁し、
硫酸バリウムを5(w/v)%になるように加え、室温
で30分間撹拌し、微量に存在するプロトロンビンを硫
酸バリウムに吸着させて除去した。この上清液をpH
6.5に調整し、ポリエチレングリコール#4000を
13(w/v)%になるように加え、生じた沈澱を遠心
分離して除き、さらにポリエチレングリコール#400
0を30(w/v)%になるように加え、さらに生じた
沈澱を遠心分離して回収した。この沈澱を冷生理食塩水
約20リットルに溶解し、予め生理食塩水で調製された
ヘパリンセファロースを充填したカラムへ注入し、AT
−III をカラムに吸着させた。このカラムを0.4Mの
塩化ナトリウム溶液で洗浄して不純蛋白を除いたのち、
2.0Mの塩化ナトリウム溶液をカラムに流して溶出し
てくる部分を回収した。このAT−III の水溶液にクエ
ン酸ナトリウムを0.6Mの濃度に加え、pH7.8に
調整した後60℃で10時間の加熱処理を施し、続いて
0.9%塩化ナトリウム溶液に対し1夜透析を行いつつ
濃縮してAT−III の1(w/v)%水溶液を得、必要
に応じて濾過または遠心分離を行って透明な液とした。
このAT−III の1(w/v)%水溶液にマンニトール
2(w/v)%とクエン酸ナトリウム0.2(w/v)
%を加え、塩化ナトリウムが0.5%になるように少量
の冷蒸溜水で希釈し、1Nの水酸化ナトリウムでpH
7.6に調整した後、滅菌したミリポアフィルターで除
菌濾過し、500単位づつ分注し、凍結乾燥を行って乾
燥製剤とした。
【0017】実施例2 1バイアル中、 AT−III 500単位 マンニトール 200mg 塩化ナトリウム 50mg クエン酸ナトリウム 52mg よりなる凍結乾燥品を用時20mlの注射用蒸溜水に溶
解して、静注用製剤とした。
解して、静注用製剤とした。
【0018】
【発明の効果】AT−III は哺乳動物に対し、正常範囲
以下への血圧低下を抑制する作用を有する。従って、本
発明の血圧低下抑制剤は、ショック(敗血症性ショック
等の細菌性ショック、循環血液量減少性ショック、心原
性ショック、血管原性ショック、神経原性ショック、ア
ナフィラキシー性ショック等)、循環器疾患、感染症、
内分泌障害、神経障害等による血圧低下や低血圧に有効
であり、特に、敗血症性ショック等のショックによる血
圧低下に対して優れた効果を発揮する。
以下への血圧低下を抑制する作用を有する。従って、本
発明の血圧低下抑制剤は、ショック(敗血症性ショック
等の細菌性ショック、循環血液量減少性ショック、心原
性ショック、血管原性ショック、神経原性ショック、ア
ナフィラキシー性ショック等)、循環器疾患、感染症、
内分泌障害、神経障害等による血圧低下や低血圧に有効
であり、特に、敗血症性ショック等のショックによる血
圧低下に対して優れた効果を発揮する。
【図1】実験例1において測定された平均動脈血圧を示
すグラフである。
すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 ヒト由来アンチトロンビン−III を有効
成分とする血圧低下抑制剤。 - 【請求項2】 ショックによる血圧低下を抑制するもの
である請求項1記載の血圧低下抑制剤。 - 【請求項3】 ショックが敗血症性ショックである請求
項2記載の血圧低下抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9286663A JPH11124340A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 血圧低下抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9286663A JPH11124340A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 血圧低下抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124340A true JPH11124340A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=17707352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9286663A Pending JPH11124340A (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 血圧低下抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11124340A (ja) |
-
1997
- 1997-10-20 JP JP9286663A patent/JPH11124340A/ja active Pending
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