JPH11123303A - 気泡分離装置 - Google Patents
気泡分離装置Info
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- JPH11123303A JPH11123303A JP30640497A JP30640497A JPH11123303A JP H11123303 A JPH11123303 A JP H11123303A JP 30640497 A JP30640497 A JP 30640497A JP 30640497 A JP30640497 A JP 30640497A JP H11123303 A JPH11123303 A JP H11123303A
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- Japan
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- bottom plate
- cyclone
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- Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易・小型な装置で容易・効率的に気泡を分
離除去できる気泡分離装置を提供する。 【解決手段】 円筒状のサイクロン本体(10)の周面
に、気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口
(11)を設ける。上記サイクロン本体(10)の頂面
側にはサイクロン本体(10)内の旋回流が衝突する旋
回流阻止板(13)と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出
口(14)とを設ける。また、上記サイクロン本体(1
0)内の下部には、このサイクロン本体(10)の内周
面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板(1
6)を収納し、この内底板(16)の下端にはサイクロ
ン本体(10)の外部にまで延設した未分離気泡排出管
(17)を設ける。そして、上記サイクロン本体(1
0)の内底板(16)より下方の周面には液体流出口
(15)を設けてなる。
離除去できる気泡分離装置を提供する。 【解決手段】 円筒状のサイクロン本体(10)の周面
に、気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口
(11)を設ける。上記サイクロン本体(10)の頂面
側にはサイクロン本体(10)内の旋回流が衝突する旋
回流阻止板(13)と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出
口(14)とを設ける。また、上記サイクロン本体(1
0)内の下部には、このサイクロン本体(10)の内周
面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板(1
6)を収納し、この内底板(16)の下端にはサイクロ
ン本体(10)の外部にまで延設した未分離気泡排出管
(17)を設ける。そして、上記サイクロン本体(1
0)の内底板(16)より下方の周面には液体流出口
(15)を設けてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体混入液体より
気体を気泡の状態で分離する気泡分離装置に関するもの
で、特に、分離された気体が泡状となって、なかなかそ
の泡が崩れずらい傾向を有するものに適する気体混入液
体の気泡分離装置に関するものである。
気体を気泡の状態で分離する気泡分離装置に関するもの
で、特に、分離された気体が泡状となって、なかなかそ
の泡が崩れずらい傾向を有するものに適する気体混入液
体の気泡分離装置に関するものである。
【0002】従来、気体混入液体より気体を分離するの
に、「図4」に示すようなサイクロン分離機が一般的に
使用されている。このサイクロン分離機は、筒状のサイ
クロン本体10a内にその接線方向に気体混入液体を流
入配管12より供送(圧送)し、該サイクロン本体10
a内に旋回流を発生させるようになしてある。
に、「図4」に示すようなサイクロン分離機が一般的に
使用されている。このサイクロン分離機は、筒状のサイ
クロン本体10a内にその接線方向に気体混入液体を流
入配管12より供送(圧送)し、該サイクロン本体10
a内に旋回流を発生させるようになしてある。
【0003】上記サイクロン本体10a内に旋回流が発
生すると、旋回流には遠心力が発生するので、重たい液
体は該サイクロン本体10a内の外周部位に、軽い気体
は該サイクロン本体10a内の中心部位に気泡状となっ
て集まる。そこで、上記サイクロン本体10aの旋回流
の上部中心からは気体取出し管14aで気体を系外に取
り出し、液体は下方の液体流出口15より流出させるよ
うになしてある。
生すると、旋回流には遠心力が発生するので、重たい液
体は該サイクロン本体10a内の外周部位に、軽い気体
は該サイクロン本体10a内の中心部位に気泡状となっ
て集まる。そこで、上記サイクロン本体10aの旋回流
の上部中心からは気体取出し管14aで気体を系外に取
り出し、液体は下方の液体流出口15より流出させるよ
うになしてある。
【0004】なお、上記サイクロン本体10aは、その
下部に下方が順次縮径される逆円錐筒部10bを設け、
旋回流が下流側で減衰して旋回径が縮径するのに対処し
て、サイクロン本体10a及び逆円錐部10b内では、
液体の全量が旋回流化するようになしてある。また、気
体取出し管14aはその先端を外気中に単に解放するの
では無く、図示しない、吸引ポンプ等を連結して分離し
た気体を吸引して強制排気するようになしたり、流入配
管12より圧送する液体の圧力でこの液体の一部と共に
(液体のほとんどは液体流出口15より流出するが、一
部は気体取出し管14a側に流出するようになしてあ
る。)気体取出し管14aより流出するようになしてあ
る。
下部に下方が順次縮径される逆円錐筒部10bを設け、
旋回流が下流側で減衰して旋回径が縮径するのに対処し
て、サイクロン本体10a及び逆円錐部10b内では、
液体の全量が旋回流化するようになしてある。また、気
体取出し管14aはその先端を外気中に単に解放するの
では無く、図示しない、吸引ポンプ等を連結して分離し
た気体を吸引して強制排気するようになしたり、流入配
管12より圧送する液体の圧力でこの液体の一部と共に
(液体のほとんどは液体流出口15より流出するが、一
部は気体取出し管14a側に流出するようになしてあ
る。)気体取出し管14aより流出するようになしてあ
る。
【0005】しかし、上記従来のサイクロン分離機は、
気液分離した気体が泡状となると、泡で気体取出し管1
4aが詰まり、この泡が旋回流に再度捕捉されて気液分
離効率を低下する問題点を有するものであった。
気液分離した気体が泡状となると、泡で気体取出し管1
4aが詰まり、この泡が旋回流に再度捕捉されて気液分
離効率を低下する問題点を有するものであった。
【0006】すなわち、従来のサイクロン分離機で発生
した泡が気体取出し管14aを塞ぐと、順次分離発生す
る気体が流出しずらくなり、やがてサイクロン分離機で
せっかく分離した気泡が液体の旋回や流れに随伴して液
体と共に下流側に流れてしまい、気液分離効率を著しく
低下することになる。
した泡が気体取出し管14aを塞ぐと、順次分離発生す
る気体が流出しずらくなり、やがてサイクロン分離機で
せっかく分離した気泡が液体の旋回や流れに随伴して液
体と共に下流側に流れてしまい、気液分離効率を著しく
低下することになる。
【0007】上記問題点の解決法としては、気体取出し
管14aより気泡を積極的に吸引して取り出したり、気
泡を押し出すようになせばよく、図示しない吸引ポンプ
で気泡と一部の液体とを吸引する方法と、流入配管12
より圧送する液体の圧力でこの液体の一部と共に気体取
出し管14aより気泡を押し出す方法とが想定できるの
は前記もした通りである。
管14aより気泡を積極的に吸引して取り出したり、気
泡を押し出すようになせばよく、図示しない吸引ポンプ
で気泡と一部の液体とを吸引する方法と、流入配管12
より圧送する液体の圧力でこの液体の一部と共に気体取
出し管14aより気泡を押し出す方法とが想定できるの
は前記もした通りである。
【0008】しかし、上記の従来方法は、装置が複雑と
なり、運転管理も煩雑であるという問題点を有し、さら
には、気泡の吸引や押し出しに余分な動力を必要とする
問題点を有し、また、気泡と共に比較的多量な液体が流
出する傾向を有し、この液体の処理が後に問題となるも
のであった。
なり、運転管理も煩雑であるという問題点を有し、さら
には、気泡の吸引や押し出しに余分な動力を必要とする
問題点を有し、また、気泡と共に比較的多量な液体が流
出する傾向を有し、この液体の処理が後に問題となるも
のであった。
【0009】例えば、湿式集塵機での粉塵を含むドレー
ン水に気相のオゾンや空気を混入(効率向上のため起泡
発泡剤を混入することもある。)し、粉塵を気泡と共に
分離しようとした場合、気泡と共に多くのドレーン水が
排水されると、その後の粉塵を含有した排水処理が問題
となるものである。したがって、できるだけ粉塵を捕ら
えた気泡のみが分離排出されるようにすることが効率的
であるが、ドレーン水が多量に排出されると、この排水
の水処理が必要で煩雑となるものである。
ン水に気相のオゾンや空気を混入(効率向上のため起泡
発泡剤を混入することもある。)し、粉塵を気泡と共に
分離しようとした場合、気泡と共に多くのドレーン水が
排水されると、その後の粉塵を含有した排水処理が問題
となるものである。したがって、できるだけ粉塵を捕ら
えた気泡のみが分離排出されるようにすることが効率的
であるが、ドレーン水が多量に排出されると、この排水
の水処理が必要で煩雑となるものである。
【0010】また、上記問題点の別の解決法としては、
サイクロン分離機で気泡が生じないように消泡剤を混入
する方法が想定できる。しかし、この方法は第一に消泡
剤が必要となり経費が嵩むという問題点と、さらには、
消泡剤が混入できない場合には適さないという問題点と
を有している。
サイクロン分離機で気泡が生じないように消泡剤を混入
する方法が想定できる。しかし、この方法は第一に消泡
剤が必要となり経費が嵩むという問題点と、さらには、
消泡剤が混入できない場合には適さないという問題点と
を有している。
【0011】また、上記問題点を解決する別の方法とし
て、サイクロン分離機に代え、解放型大型槽に気液混合
流体を長時間滞留させて自然に気体を分離排出する方法
が想定できるが、この方法は装置が大型となり、処理時
間が長いという問題点を有しておりあまり実用的で無い
とされている。
て、サイクロン分離機に代え、解放型大型槽に気液混合
流体を長時間滞留させて自然に気体を分離排出する方法
が想定できるが、この方法は装置が大型となり、処理時
間が長いという問題点を有しておりあまり実用的で無い
とされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
問題点を解決すべくなされたもので、簡易・小型な装置
で容易・効率的に気泡を分離除去できる気泡分離装置を
提供することを課題としたものである。
問題点を解決すべくなされたもので、簡易・小型な装置
で容易・効率的に気泡を分離除去できる気泡分離装置を
提供することを課題としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め、本発明は、円筒状のサイクロン本体10の周面に、
気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口11を
設け、上記サイクロン本体10の頂面側にはサイクロン
本体10内の旋回流が衝突する旋回流阻止板13と、浮
上する気泡が溢れ出る気泡出口14とを設け、上記サイ
クロン本体10内の下部には、このサイクロン本体10
の内周面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板
16を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本
体10の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設
け、上記サイクロン本体10の内底板16より下方の周
面には液体流出口15を設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
め、本発明は、円筒状のサイクロン本体10の周面に、
気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口11を
設け、上記サイクロン本体10の頂面側にはサイクロン
本体10内の旋回流が衝突する旋回流阻止板13と、浮
上する気泡が溢れ出る気泡出口14とを設け、上記サイ
クロン本体10内の下部には、このサイクロン本体10
の内周面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板
16を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本
体10の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設
け、上記サイクロン本体10の内底板16より下方の周
面には液体流出口15を設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
【0014】それ故、本発明気泡分離装置は、サイクロ
ン本体10内で旋回流が発生し遠心力で軽い気体(気
泡)はサイクロン本体10の中心部に、気体が抜けた重
たい液体のみがサイクロン本体10の外周部に集まるの
は従来のサイクロン分離機と同じ作用である。
ン本体10内で旋回流が発生し遠心力で軽い気体(気
泡)はサイクロン本体10の中心部に、気体が抜けた重
たい液体のみがサイクロン本体10の外周部に集まるの
は従来のサイクロン分離機と同じ作用である。
【0015】なお、旋回流が発生するのは従来と同じで
あるが、その旋回流には多少従来と異なるところがあ
る。すなわち、従来はサイクロン本体10内の液体全量
が常に旋回流となるよう設定されているが、本発明の場
合は、サイクロン本体10内の上部では旋回流阻止板1
3で旋回流を阻止される作用を呈する。
あるが、その旋回流には多少従来と異なるところがあ
る。すなわち、従来はサイクロン本体10内の液体全量
が常に旋回流となるよう設定されているが、本発明の場
合は、サイクロン本体10内の上部では旋回流阻止板1
3で旋回流を阻止される作用を呈する。
【0016】すなわち、サイクロン本体10内で旋回流
が発生すると「図4」に示すように、液面は遠心力で外
周側が盛り上がる傾向を有する。そして、気泡はその外
周側が盛り上がった取り出しにくい中心部位の谷部に集
まる作用を呈する。
が発生すると「図4」に示すように、液面は遠心力で外
周側が盛り上がる傾向を有する。そして、気泡はその外
周側が盛り上がった取り出しにくい中心部位の谷部に集
まる作用を呈する。
【0017】しかし、本発明装置ではサイクロン本体1
0内の旋回流は上部では旋回流阻止板13で旋回流が抑
止される作用を呈し、また、外周部が遠心力で盛り上が
る傾向を低減させ、液面Lがほぼ水平となりこの液面は
旋回していないので気泡は順次浮上してくる作用を呈す
る。
0内の旋回流は上部では旋回流阻止板13で旋回流が抑
止される作用を呈し、また、外周部が遠心力で盛り上が
る傾向を低減させ、液面Lがほぼ水平となりこの液面は
旋回していないので気泡は順次浮上してくる作用を呈す
る。
【0018】また、サイクロン本体10内の旋回流は流
入配管12より遠い該サイクロン本体10の下部では当
然減衰する。旋回流は減衰するとその径が次第と縮径さ
れる。したがって、サイクロン本体10の下部では中心
には旋回流が生じるが、外周部位では旋回流の影響をほ
とんど受けない。旋回流の影響を受けないことは、気液
分離は期待できないことになるが、この部位で気液分離
が完了していれば、今度は撹拌により、一度分離した気
体を混合しない雰囲気を確保できる作用を呈する。
入配管12より遠い該サイクロン本体10の下部では当
然減衰する。旋回流は減衰するとその径が次第と縮径さ
れる。したがって、サイクロン本体10の下部では中心
には旋回流が生じるが、外周部位では旋回流の影響をほ
とんど受けない。旋回流の影響を受けないことは、気液
分離は期待できないことになるが、この部位で気液分離
が完了していれば、今度は撹拌により、一度分離した気
体を混合しない雰囲気を確保できる作用を呈する。
【0019】したがって、サイクロン本体10の上部で
旋回流が抑止され、液面が水平であれば、順次発生する
気泡は単に気泡出口14または上部開口縁より溢れ出る
ことで(汲み取ったり、押し出す必要性が無い)容易に
分離できる作用を呈する。また、サイクロン本体10内
の下部外周部位では旋回流がほとんどなく、気液分離さ
れた液体のみが集まるのでこの部位よりり順次排水すれ
ば、気液分離されて気体を含まない液体のみを容易に排
水できる作用を呈するものである。
旋回流が抑止され、液面が水平であれば、順次発生する
気泡は単に気泡出口14または上部開口縁より溢れ出る
ことで(汲み取ったり、押し出す必要性が無い)容易に
分離できる作用を呈する。また、サイクロン本体10内
の下部外周部位では旋回流がほとんどなく、気液分離さ
れた液体のみが集まるのでこの部位よりり順次排水すれ
ば、気液分離されて気体を含まない液体のみを容易に排
水できる作用を呈するものである。
【0020】また、本発明は上記サイクロン本体10内
の下部に、このサイクロン本体10の内周面との間に所
定の間隙を有した漏斗形状の内底板16を収納したの
で、気体分が除去された液体はサイクロン本体10の内
周面と内底板16の外周端との間隙を通過して液体流出
口15より流出する。また、上記の内底板16内では旋
回流が下流側(図示例ではサイクロン本体10の下方側
で、内底板16の内側)でも減衰しずらく、下流側に至
ってもなお気液分離を行なう作用を呈する。
の下部に、このサイクロン本体10の内周面との間に所
定の間隙を有した漏斗形状の内底板16を収納したの
で、気体分が除去された液体はサイクロン本体10の内
周面と内底板16の外周端との間隙を通過して液体流出
口15より流出する。また、上記の内底板16内では旋
回流が下流側(図示例ではサイクロン本体10の下方側
で、内底板16の内側)でも減衰しずらく、下流側に至
ってもなお気液分離を行なう作用を呈する。
【0021】なお、内底板16内でも旋回流が減衰しな
いと、一部旋回流に捕えられた気泡は浮上できないこと
があるが、本発明では未分離気泡排出管17を設けたの
で、この未分離気泡排出管17より僅かづつ気泡の混入
した液体を排出すると、液体流出口15よりは、より確
実に気液分離された液体のみが流出する作用を呈するも
のである。
いと、一部旋回流に捕えられた気泡は浮上できないこと
があるが、本発明では未分離気泡排出管17を設けたの
で、この未分離気泡排出管17より僅かづつ気泡の混入
した液体を排出すると、液体流出口15よりは、より確
実に気液分離された液体のみが流出する作用を呈するも
のである。
【0022】次に、「請求項2」の発明は、円筒状のサ
イクロン本体10の周面に、気体を含む液体を接線方向
に送り込む液体流入口11を設け、上記サイクロン本体
10の頂面側にはサイクロン本体10内の旋回流が衝突
する旋回流阻止板13と、浮上する気泡が溢れ出る気泡
出口14とを設け、上記サイクロン本体10内の下部に
は、このサイクロン本体10の内周面との間に所定の間
隙を有した漏斗形状の内底板16を収納し、この内底板
16の下端にはサイクロン本体10の外部にまで延設し
た未分離気泡排出管17を設け、上記サイクロン本体1
0の内底板16より下方の周面には液体流出口15を設
け、さらに、上記サイクロン本体10の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部18aと、こ
の底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18bとで
構成し、前記液体流入口11より流入した液体を所定距
離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内する流
入案内樋18を螺旋状に設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
イクロン本体10の周面に、気体を含む液体を接線方向
に送り込む液体流入口11を設け、上記サイクロン本体
10の頂面側にはサイクロン本体10内の旋回流が衝突
する旋回流阻止板13と、浮上する気泡が溢れ出る気泡
出口14とを設け、上記サイクロン本体10内の下部に
は、このサイクロン本体10の内周面との間に所定の間
隙を有した漏斗形状の内底板16を収納し、この内底板
16の下端にはサイクロン本体10の外部にまで延設し
た未分離気泡排出管17を設け、上記サイクロン本体1
0の内底板16より下方の周面には液体流出口15を設
け、さらに、上記サイクロン本体10の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部18aと、こ
の底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18bとで
構成し、前記液体流入口11より流入した液体を所定距
離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内する流
入案内樋18を螺旋状に設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
【0023】それ故、本発明は前記「請求項1」の作用
に加え、流入案内樋18を設けてなるので、強い旋回流
がこの流入案内樋18内に集中する作用を呈する。すな
わち、この流入案内樋18に案内される流体はその多く
がこの流入案内樋18内を通り「図1」及び「図3」の
矢印P1,P1,P1・・・で示す強い旋回流となる。
この旋回流はサイクロン本体10内に満たされた他の液
体に影響を与えることがそれだけ少なく、逆に言うと旋
回流の勢いが減衰しずらくなり、「図3」に矢印で示す
強い遠心力P2で気液分離がなされる。すなわち、流入
案内樋18内では強い遠心力P2で効果的な気液分離作
用を呈する。
に加え、流入案内樋18を設けてなるので、強い旋回流
がこの流入案内樋18内に集中する作用を呈する。すな
わち、この流入案内樋18に案内される流体はその多く
がこの流入案内樋18内を通り「図1」及び「図3」の
矢印P1,P1,P1・・・で示す強い旋回流となる。
この旋回流はサイクロン本体10内に満たされた他の液
体に影響を与えることがそれだけ少なく、逆に言うと旋
回流の勢いが減衰しずらくなり、「図3」に矢印で示す
強い遠心力P2で気液分離がなされる。すなわち、流入
案内樋18内では強い遠心力P2で効果的な気液分離作
用を呈する。
【0024】そして、気液分離された気泡は縦板部18
b側に移動し、この縦板部18bに沿って「図3」矢印
P3方向に上昇する作用を呈する。すなわち、流入案内
樋18は気泡の進行方向を浮上し易いように内側上方に
向かうように変換する作用を呈する。
b側に移動し、この縦板部18bに沿って「図3」矢印
P3方向に上昇する作用を呈する。すなわち、流入案内
樋18は気泡の進行方向を浮上し易いように内側上方に
向かうように変換する作用を呈する。
【0025】そして、上記矢印P3方向に上昇した気体
及び気泡は、上記縦板部18bで旋回流P1の多くが画
定されているので該縦板部18bの内側(「図3」右
側)では顕著に減衰している旋回流中に進入して、旋回
流に影響されることが少なく容易に上昇する作用を呈す
るものである。すなわち、流入案内樋18の縦板部18
bはその外側(サイクロン本体10の外周側で「図3」
左側)での勢いの強い旋回流P1の運動エネルギーを、
その内側(サイクロン本体10の中心側で「図3」右
側)に伝わるのを一部遮断し、気液分離された気泡が再
び旋回流に捕まるのを低減する作用をも呈するものであ
る。
及び気泡は、上記縦板部18bで旋回流P1の多くが画
定されているので該縦板部18bの内側(「図3」右
側)では顕著に減衰している旋回流中に進入して、旋回
流に影響されることが少なく容易に上昇する作用を呈す
るものである。すなわち、流入案内樋18の縦板部18
bはその外側(サイクロン本体10の外周側で「図3」
左側)での勢いの強い旋回流P1の運動エネルギーを、
その内側(サイクロン本体10の中心側で「図3」右
側)に伝わるのを一部遮断し、気液分離された気泡が再
び旋回流に捕まるのを低減する作用をも呈するものであ
る。
【0026】また、上記流入案内樋18は、「図1」矢
印P4,P4方向に気泡が流れるのを阻止する作用を呈
する。すなわち、底板部18aはサイクロン本体10の
内周面と内底板16の外周端との間隙の上方に位置し
て、その上方部位で気液分離された気体は矢印P4方
向、すなわち下方に流れるのを阻止される。
印P4,P4方向に気泡が流れるのを阻止する作用を呈
する。すなわち、底板部18aはサイクロン本体10の
内周面と内底板16の外周端との間隙の上方に位置し
て、その上方部位で気液分離された気体は矢印P4方
向、すなわち下方に流れるのを阻止される。
【0027】次ぎに、「請求項3」の発明は、円筒状の
サイクロン本体10の周面に液体流入口11を設け、こ
の液体流入口11には上記サイクロン本体10内の接線
方向に気体混入液体を圧送して、該サイクロン本体10
内に旋回流を発生させる流入配管12を連結し、上記サ
イクロン本体10の上部にはサイクロン上方室19を該
サイクロン本体10に連通させて設け、このサイクロン
上方室19には縦方向の板でその一部または全部が液面
L内に没入して、サイクロン本体10内に生じた旋回流
が衝突するようになした旋回流阻止板13を設けると共
に、このサイクロン上方室19の液面Lの上方部位には
浮上する気泡が溢れ出る気泡出口14を設け、上記サイ
クロン本体10内の下部には、このサイクロン本体10
の内周面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板
16を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本
体10の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設
け、上記サイクロン本体10の内底板16より下方の周
面には液体流出口15を設け、上記液体流出口15また
は流入配管12のいずれか一方または双方には、該流入
配管12よりサイクロン本体10内に流入する液体の流
入量と液体流出口15より流出する液体の流出量を制御
して、所定の高さの液面Lを保つ流量調整手段20を設
け、さらに、上記サイクロン本体10の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部18aと、こ
の底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18bとで
構成し、前記液体流入口11より流入した液体を所定距
離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内する流
入案内樋18を螺旋状に設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
サイクロン本体10の周面に液体流入口11を設け、こ
の液体流入口11には上記サイクロン本体10内の接線
方向に気体混入液体を圧送して、該サイクロン本体10
内に旋回流を発生させる流入配管12を連結し、上記サ
イクロン本体10の上部にはサイクロン上方室19を該
サイクロン本体10に連通させて設け、このサイクロン
上方室19には縦方向の板でその一部または全部が液面
L内に没入して、サイクロン本体10内に生じた旋回流
が衝突するようになした旋回流阻止板13を設けると共
に、このサイクロン上方室19の液面Lの上方部位には
浮上する気泡が溢れ出る気泡出口14を設け、上記サイ
クロン本体10内の下部には、このサイクロン本体10
の内周面との間に所定の間隙を有した漏斗形状の内底板
16を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本
体10の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設
け、上記サイクロン本体10の内底板16より下方の周
面には液体流出口15を設け、上記液体流出口15また
は流入配管12のいずれか一方または双方には、該流入
配管12よりサイクロン本体10内に流入する液体の流
入量と液体流出口15より流出する液体の流出量を制御
して、所定の高さの液面Lを保つ流量調整手段20を設
け、さらに、上記サイクロン本体10の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部18aと、こ
の底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18bとで
構成し、前記液体流入口11より流入した液体を所定距
離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内する流
入案内樋18を螺旋状に設けてなる技術的手段を講じた
ものである。
【0028】それ故、本発明は「請求項2」の作用に加
え、液面Lを所定に保つ流量調整手段20を設けたの
で、気液分離された気体または気泡は重力差で自然浮上
して分離される作用を呈し、従来のサイクロン分離機で
は旋回流を発生させるため以外に、気泡を含む液体を除
去する目的の動力が必要であったが、本発明はこれらの
動力を必須とするものではないため圧力損失を低減する
作用を呈するものである。
え、液面Lを所定に保つ流量調整手段20を設けたの
で、気液分離された気体または気泡は重力差で自然浮上
して分離される作用を呈し、従来のサイクロン分離機で
は旋回流を発生させるため以外に、気泡を含む液体を除
去する目的の動力が必要であったが、本発明はこれらの
動力を必須とするものではないため圧力損失を低減する
作用を呈するものである。
【0029】
【発明の実施の態様】次ぎに、本発明の実施態様を添付
図面を参照して説明する。図中、10が本発明装置の主
要部をなすサイクロン本体である。そして、このサイク
ロン本体10は筒状となし、その周面に、気体を含む液
体を接線方向に送り込む液体流入口11を設けてあるの
は従来のサイクロン分離機と同じである。
図面を参照して説明する。図中、10が本発明装置の主
要部をなすサイクロン本体である。そして、このサイク
ロン本体10は筒状となし、その周面に、気体を含む液
体を接線方向に送り込む液体流入口11を設けてあるの
は従来のサイクロン分離機と同じである。
【0030】なお、上記サイクロン本体10は円筒状を
基本形状とするが、多少効率は低下するも六角形や八角
形等の多角形状の筒を使用しても旋回流は発生できるも
ので差し支えはない。そして、従来は本発明サイクロン
本体10に相当する部位を、「図4」に示すように、筒
状のサイクロン本体10aと、その下部に連結され下方
が順次縮径される逆円錐部10bとで構成していたが、
本発明では液体流入口11より下流側を同一径のままと
なしてある。
基本形状とするが、多少効率は低下するも六角形や八角
形等の多角形状の筒を使用しても旋回流は発生できるも
ので差し支えはない。そして、従来は本発明サイクロン
本体10に相当する部位を、「図4」に示すように、筒
状のサイクロン本体10aと、その下部に連結され下方
が順次縮径される逆円錐部10bとで構成していたが、
本発明では液体流入口11より下流側を同一径のままと
なしてある。
【0031】上記のごとく縮径されない直筒状のサイク
ロン本体10では、旋回流は下流側で減衰し、気液分離
機能も低減する。旋回流が減衰するとその径が縮小する
もので、本発明サイクロン本体10の下流側(「図1下
側)の外側部位では僅かしか旋回流が生じない。しか
し、旋回流が発生していないことはそれまでに気液分離
されていると旋回流で一度分離した気体を巻き込むこと
がないもので、本発明は敢えて従来の逆円錐部10bを
使用していないものである。
ロン本体10では、旋回流は下流側で減衰し、気液分離
機能も低減する。旋回流が減衰するとその径が縮小する
もので、本発明サイクロン本体10の下流側(「図1下
側)の外側部位では僅かしか旋回流が生じない。しか
し、旋回流が発生していないことはそれまでに気液分離
されていると旋回流で一度分離した気体を巻き込むこと
がないもので、本発明は敢えて従来の逆円錐部10bを
使用していないものである。
【0032】そして、上記液体流入口11には該サイク
ロン本体10内接線方向に気泡を含む液体を供送して該
サイクロン本体10内に旋回流を発生させる流入配管1
2を連結してあるのも従来のサイクロン分離機と同じで
ある。なお、この流入配管12の上流側には図示しない
ポンプ等が連結され、流入配管12よりサイクロン本体
10内に気体混入液体が所定の流速で圧送されるように
なしてあるのも従来のサイクロン分離機と同じである。
ロン本体10内接線方向に気泡を含む液体を供送して該
サイクロン本体10内に旋回流を発生させる流入配管1
2を連結してあるのも従来のサイクロン分離機と同じで
ある。なお、この流入配管12の上流側には図示しない
ポンプ等が連結され、流入配管12よりサイクロン本体
10内に気体混入液体が所定の流速で圧送されるように
なしてあるのも従来のサイクロン分離機と同じである。
【0033】そして、上記サイクロン本体10の頂面側
にはサイクロン本体10内の旋回流が衝突する旋回流阻
止板13と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出口14とを
設けてある。
にはサイクロン本体10内の旋回流が衝突する旋回流阻
止板13と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出口14とを
設けてある。
【0034】上記旋回流阻止板13は前記した液体流入
口11の上方部位に設けるのは無論であるが、この旋回
流阻止板13はその一部または全部が液面L内に没入す
るようになしてある。
口11の上方部位に設けるのは無論であるが、この旋回
流阻止板13はその一部または全部が液面L内に没入す
るようになしてある。
【0035】図示例では、サイクロン本体10の上部に
上方に向かって順次縮径される蓋部10cを介してサイ
クロン上方室19を連設し、このサイクロン上方室19
内に上記旋回流阻止板13を収納してある。そして、サ
イクロン本体10の液面Lはサイクロン上方室19内に
まで達するように設定することで旋回流阻止板13はそ
の一部または全部が液面L内に没入するようになしてあ
る。
上方に向かって順次縮径される蓋部10cを介してサイ
クロン上方室19を連設し、このサイクロン上方室19
内に上記旋回流阻止板13を収納してある。そして、サ
イクロン本体10の液面Lはサイクロン上方室19内に
まで達するように設定することで旋回流阻止板13はそ
の一部または全部が液面L内に没入するようになしてあ
る。
【0036】上記旋回流阻止板13は、図からは必ずし
も明らかではないが、平面放射方向(十字状)に設けた
縦方向の板で構成され、液面Lよりその全部が没入する
ようになしてある。したがって、サイクロン本体10内
では旋回流が発生するが、旋回流はこの旋回流阻止板1
3に衝突すると旋回できなくなり、この旋回流阻止板1
3より上方は液体が旋回しないようになしてある。な
お、この旋回流阻止板13は一部のみが液面内に没入す
るようになしても無論差し支えない。
も明らかではないが、平面放射方向(十字状)に設けた
縦方向の板で構成され、液面Lよりその全部が没入する
ようになしてある。したがって、サイクロン本体10内
では旋回流が発生するが、旋回流はこの旋回流阻止板1
3に衝突すると旋回できなくなり、この旋回流阻止板1
3より上方は液体が旋回しないようになしてある。な
お、この旋回流阻止板13は一部のみが液面内に没入す
るようになしても無論差し支えない。
【0037】また、上記旋回流阻止板13は旋回流の衝
突板と成るものであればその形状は特に限定されるもの
では無く、図示はしていないが、適宜枚数の板を適宜位
置に配置して構成してもよく、無論一枚の板で構成して
もよく、さらには、曲面の板を使用したり、適宜形状の
複数の衝突物(板状では無く、立体形状でもよい。)を
配置しても無論差し支えないものである。
突板と成るものであればその形状は特に限定されるもの
では無く、図示はしていないが、適宜枚数の板を適宜位
置に配置して構成してもよく、無論一枚の板で構成して
もよく、さらには、曲面の板を使用したり、適宜形状の
複数の衝突物(板状では無く、立体形状でもよい。)を
配置しても無論差し支えないものである。
【0038】また、図示例の上記気泡出口14は、サイ
クロン上方室19の旋回流阻止板13の上方部位(正確
には、液面Lより上方であればよい。)に設けられ、浮
上した気泡がこの気泡の出口14より溢れ出るようにな
してある。
クロン上方室19の旋回流阻止板13の上方部位(正確
には、液面Lより上方であればよい。)に設けられ、浮
上した気泡がこの気泡の出口14より溢れ出るようにな
してある。
【0039】なお、前記した蓋部10cとサイクロン上
方室19とは省略し、サイクロン本体10の上端を開口
として解放し、この開口部に前記旋回流阻止板13を設
け、浮上する気泡はサイクロン本体10の上端開口縁よ
り溢れ出るようになしてもよく、この場合は、サイクロ
ン本体10の上端開口が気泡出口14となるものであ
る。
方室19とは省略し、サイクロン本体10の上端を開口
として解放し、この開口部に前記旋回流阻止板13を設
け、浮上する気泡はサイクロン本体10の上端開口縁よ
り溢れ出るようになしてもよく、この場合は、サイクロ
ン本体10の上端開口が気泡出口14となるものであ
る。
【0040】そして本発明は、上記サイクロン本体10
の下部には、上方の大径外周端とサイクロン本体10の
内周面との間に所定の間隙を有した漏斗状の内底板16
を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本体1
0の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設けて
ある。
の下部には、上方の大径外周端とサイクロン本体10の
内周面との間に所定の間隙を有した漏斗状の内底板16
を収納し、この内底板16の下端にはサイクロン本体1
0の外部にまで延設した未分離気泡排出管17を設けて
ある。
【0041】上記内底板16はサイクロン本体10の内
周面との間に所定の間隙を有することで、前記したよう
に下流側で旋回流が減衰したサイクロン本体10の下方
外側の気泡が混ざる心配のない液体のみを、上記間隙を
通して下流側に通過できるようになしてある。
周面との間に所定の間隙を有することで、前記したよう
に下流側で旋回流が減衰したサイクロン本体10の下方
外側の気泡が混ざる心配のない液体のみを、上記間隙を
通して下流側に通過できるようになしてある。
【0042】そして、サイクロン本体10の内側は下方
に向かうに従って旋回流の勢いが減衰するので、上記内
底板16を漏斗状として旋回流の勢いを保ち、なお内底
板16内で気液分離機能を得るようになしている。そし
て、内底板16の底部位にまで達した気泡は僅かな量で
はあるが浮上分離が比較的困難となるので、浮上させず
未分離気泡排出管17より排出除去するようになしてあ
る。
に向かうに従って旋回流の勢いが減衰するので、上記内
底板16を漏斗状として旋回流の勢いを保ち、なお内底
板16内で気液分離機能を得るようになしている。そし
て、内底板16の底部位にまで達した気泡は僅かな量で
はあるが浮上分離が比較的困難となるので、浮上させず
未分離気泡排出管17より排出除去するようになしてあ
る。
【0043】そして、上記サイクロン本体10の内底板
16より下方の周面には液体流出口15を設けてある。
すなわち、サイクロン本体10の内周と内底板16の外
周との間隙を通過した液体が液体流出口15より流出す
るようになしてある。なお、ここで、「内底板16より
下方」とは該内底板16が漏斗状であるので、その上端
より下方を意味するものである。
16より下方の周面には液体流出口15を設けてある。
すなわち、サイクロン本体10の内周と内底板16の外
周との間隙を通過した液体が液体流出口15より流出す
るようになしてある。なお、ここで、「内底板16より
下方」とは該内底板16が漏斗状であるので、その上端
より下方を意味するものである。
【0044】したがって、気液混合液体は旋回流によっ
て気液分離され、気泡は気泡出口14より排出され、気
体が除去された液体のみが液体流出口15より流出する
ことになる。なお、一部気泡が除去できない気液混合流
体が未分離気泡排出管17より排出されるが、これは図
示しないバイパス路等で流入配管12側に還流させたり
すればよいものである。
て気液分離され、気泡は気泡出口14より排出され、気
体が除去された液体のみが液体流出口15より流出する
ことになる。なお、一部気泡が除去できない気液混合流
体が未分離気泡排出管17より排出されるが、これは図
示しないバイパス路等で流入配管12側に還流させたり
すればよいものである。
【0045】次に、「請求項2」の発明は、上記「請求
項1」の構成に加え、サイクロン本体10の内周面側に
は、この内周面より水平方向に突出する底板部18a
と、この底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18
bとで構成し、前記液体流入口11より流入した液体を
所定距離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内
する流入案内樋18を螺旋状に設けてなるものである。
項1」の構成に加え、サイクロン本体10の内周面側に
は、この内周面より水平方向に突出する底板部18a
と、この底板部18aの先端から立ち上がる縦板部18
bとで構成し、前記液体流入口11より流入した液体を
所定距離該サイクロン本体10の内周面に添わせて案内
する流入案内樋18を螺旋状に設けてなるものである。
【0046】上記流入案内樋18は、液体流入口11よ
り所定距離旋回流を案内するもので、前記内底板16の
近くまでは延設しないようになし、内底板16の外周部
位の直上では旋回流が弱くなるようになしてある。そし
て、この流入案内樋18は底板部18aと縦板部18b
とで「図3」に最も明らかに示すように、断面L字状に
構成してあるが、上方が開く樋状のものであれば断面形
状がU字状であったり、略1/4円形状でも差し支えな
い。
り所定距離旋回流を案内するもので、前記内底板16の
近くまでは延設しないようになし、内底板16の外周部
位の直上では旋回流が弱くなるようになしてある。そし
て、この流入案内樋18は底板部18aと縦板部18b
とで「図3」に最も明らかに示すように、断面L字状に
構成してあるが、上方が開く樋状のものであれば断面形
状がU字状であったり、略1/4円形状でも差し支えな
い。
【0047】上記流入案内樋18を底板部18aと縦板
部18bとで構成すると、旋回流の多くはこの流入案内
樋18内を流れる。この流入案内樋18内を流入した液
体が流れると、強い流れが所定場所(流入案内樋18
内)に限定され、サイクロン本体10内に満たされる流
体によって旋回流のエネルギーを無駄に消費することが
少ない。したがって、この流入案内樋18内においては
大きな遠心力で効率的に気液分離される。
部18bとで構成すると、旋回流の多くはこの流入案内
樋18内を流れる。この流入案内樋18内を流入した液
体が流れると、強い流れが所定場所(流入案内樋18
内)に限定され、サイクロン本体10内に満たされる流
体によって旋回流のエネルギーを無駄に消費することが
少ない。したがって、この流入案内樋18内においては
大きな遠心力で効率的に気液分離される。
【0048】また、上記流入案内樋18で旋回流を案内
すると、この流入案内樋18の外側であるサイクロン本
体10の中心部位での旋回流は旋回力が小さくなる。サ
イクロン本体10の中心部位で無意味に旋回力を強める
と、浮上分離する気泡を巻き込んで効率を低下すること
になり、この流入案内樋18は外周側で強い遠心力で気
液分離を行ない、中心側では旋回流を弱めて気泡が浮上
し易くするもので、両者の相乗的機能で効率的な気液分
離が行なえるものである。
すると、この流入案内樋18の外側であるサイクロン本
体10の中心部位での旋回流は旋回力が小さくなる。サ
イクロン本体10の中心部位で無意味に旋回力を強める
と、浮上分離する気泡を巻き込んで効率を低下すること
になり、この流入案内樋18は外周側で強い遠心力で気
液分離を行ない、中心側では旋回流を弱めて気泡が浮上
し易くするもので、両者の相乗的機能で効率的な気液分
離が行なえるものである。
【0049】そして、「請求項3」の発明は、上記「請
求項2」の構成にサイクロン上方室19と、流量調整手
段20とを更に付加しているものである。
求項2」の構成にサイクロン上方室19と、流量調整手
段20とを更に付加しているものである。
【0050】上記サイクロン上方室19は前記もしたよ
うに、サイクロン本体10の上部に上方に向かって順次
縮径される蓋部10cを介して連設してある。そして、
このサイクロン上方室19は気泡の回収の便宜のため
で、このサイクロン上方室19に気泡流出口14を設け
て、気泡の出口を一カ所に特定することで、気泡の回収
が容易となるようになしてある。
うに、サイクロン本体10の上部に上方に向かって順次
縮径される蓋部10cを介して連設してある。そして、
このサイクロン上方室19は気泡の回収の便宜のため
で、このサイクロン上方室19に気泡流出口14を設け
て、気泡の出口を一カ所に特定することで、気泡の回収
が容易となるようになしてある。
【0051】また、上記流量調整手段20は図示例では
液体流出口15に流量調整弁を介装してなるが、その
他、図示しない液面計とポンプ吐出量調整装置の組み合
わせ等従来公知な流量調整装置を使用すればよく、特に
これらの特別な装置を設けることなく、配管径と流量を
適合させることもこの種流量調整手段20の一種と見做
されるものである。
液体流出口15に流量調整弁を介装してなるが、その
他、図示しない液面計とポンプ吐出量調整装置の組み合
わせ等従来公知な流量調整装置を使用すればよく、特に
これらの特別な装置を設けることなく、配管径と流量を
適合させることもこの種流量調整手段20の一種と見做
されるものである。
【0052】この流量調整手段20はサイクロン本体1
0内の液面Lを所定に保つためのもので、液面Lを所定
に保つことで、前記した旋回流阻止板13の気液混合流
体中への埋没量を決定でき、旋回流の阻止が確実に行な
える。また、液面Lを所定に保つことで、液面Lと気泡
出口14の高低差が決定でき、気液分離された泡のみを
気泡出口14より溢れ出すことができるようになるもの
である。
0内の液面Lを所定に保つためのもので、液面Lを所定
に保つことで、前記した旋回流阻止板13の気液混合流
体中への埋没量を決定でき、旋回流の阻止が確実に行な
える。また、液面Lを所定に保つことで、液面Lと気泡
出口14の高低差が決定でき、気液分離された泡のみを
気泡出口14より溢れ出すことができるようになるもの
である。
【0053】そして、本発明では液面Lを所定に保ち、
気液分離された気体は気泡となって重力差(浮力)で自
然浮上して気泡出口14より溢れ出ることになり、従来
のサイクロン分離機では旋回流を発生させるため以外
に、気泡を除去する目的の動力が必要であったが、本発
明はこれらの動力を必須とするものではないため動力を
それだけ節約できるものである。
気液分離された気体は気泡となって重力差(浮力)で自
然浮上して気泡出口14より溢れ出ることになり、従来
のサイクロン分離機では旋回流を発生させるため以外
に、気泡を除去する目的の動力が必要であったが、本発
明はこれらの動力を必須とするものではないため動力を
それだけ節約できるものである。
【0054】
【発明の効果】本発明は上記のごときであるので、気液
分離した気泡が崩れずらい場合でも、この気泡のみを何
らそのための専用の動力を必要とせずに簡易に分離でき
る気泡分離装置を提供できるものである。
分離した気泡が崩れずらい場合でも、この気泡のみを何
らそのための専用の動力を必要とせずに簡易に分離でき
る気泡分離装置を提供できるものである。
【0055】特に、本発明は、サイクロン本体10の上
部で旋回流阻止板14を収納してあるので、分離した気
泡が旋回流に乗らずに液面Lに上昇し易く、再度旋回流
動している液体に捕集される確率が少ない効率的な気泡
分離装置を提供できるものである。
部で旋回流阻止板14を収納してあるので、分離した気
泡が旋回流に乗らずに液面Lに上昇し易く、再度旋回流
動している液体に捕集される確率が少ない効率的な気泡
分離装置を提供できるものである。
【0056】また、本発明は、サイクロン本体10内下
部には、このサイクロン本体10の内周面との間に所定
の間隙を有した漏斗形状の内底板16を収納し、この内
底板16の下端にはサイクロン本体10の外部にまで延
設した未分離気泡排出管17を設け、上記サイクロン本
体10の内底板16より下方の周面には液体流出口15
を設けてなるので、旋回流で気液分離された液体のみが
内底板16とサイクロン本体10の間隙を通って液体流
出口15より流出し、確実に気相分を除去できる気泡分
離装置を提供できるものである。
部には、このサイクロン本体10の内周面との間に所定
の間隙を有した漏斗形状の内底板16を収納し、この内
底板16の下端にはサイクロン本体10の外部にまで延
設した未分離気泡排出管17を設け、上記サイクロン本
体10の内底板16より下方の周面には液体流出口15
を設けてなるので、旋回流で気液分離された液体のみが
内底板16とサイクロン本体10の間隙を通って液体流
出口15より流出し、確実に気相分を除去できる気泡分
離装置を提供できるものである。
【0057】また、本発明はサイクロン本体10内のほ
とんど全域で気液分離が行なえ、コンパクト化が可能
で、万が一、サイクロン本体10の下流側で生じた気泡
は前記未分離気泡排出管17より排出するので信頼性の
高い気泡分離装置を提供できるものである。
とんど全域で気液分離が行なえ、コンパクト化が可能
で、万が一、サイクロン本体10の下流側で生じた気泡
は前記未分離気泡排出管17より排出するので信頼性の
高い気泡分離装置を提供できるものである。
【0058】また、「請求項2」の発明は、流入案内樋
18を設けたので、「請求項2」の効果に加え、前記し
たように、さらに効率的な気液分離が行なえる気泡分離
装置を提供できるものである。
18を設けたので、「請求項2」の効果に加え、前記し
たように、さらに効率的な気液分離が行なえる気泡分離
装置を提供できるものである。
【0059】また、「請求項3」の発明は、流量調整手
段20を設けてなるので、上記効果に加え、サイクロン
本体10内の液面Lを所定に設定でき、流量の変更等に
対処できる気泡分離装置を提供できるものである。
段20を設けてなるので、上記効果に加え、サイクロン
本体10内の液面Lを所定に設定でき、流量の変更等に
対処できる気泡分離装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明気泡分離装置の一実施態様を示す縦断面
図である。
図である。
【図2】A−A線断面図である。
【図3】本発明に使用される流入案内樋部位の縦断面図
である。
である。
【図4】従来例サイクロン分離機の一部切欠正面図であ
る。
る。
10 サイクロン本体 11 液体流入口 12 流入配管 13 旋回流阻止板 14 気泡出口 15 液体流出口 16 内底板 17 未分離気泡排出管 18 流入案内樋 18a 底板部 18b 縦板部 19 サイクロン上方室 20 流量調整手段 L 液面
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒状のサイクロン本体(10)の周面
に、気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口
(11)を設け、 上記サイクロン本体(10)の頂面側にはサイクロン本
体(10)内の旋回流が衝突する旋回流阻止板(13)
と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出口(14)とを設
け、 上記サイクロン本体(10)内の下部には、このサイク
ロン本体(10)の内周面との間に所定の間隙を有した
漏斗形状の内底板(16)を収納し、この内底板(1
6)の下端にはサイクロン本体(10)の外部にまで延
設した未分離気泡排出管(17)を設け、 上記サイクロン本体(10)の内底板(16)より下方
の周面には液体流出口(15)を設けてなる気泡分離装
置。 - 【請求項2】 円筒状のサイクロン本体(10)の周面
に、気体を含む液体を接線方向に送り込む液体流入口
(11)を設け、 上記サイクロン本体(10)の頂面側にはサイクロン本
体(10)内の旋回流が衝突する旋回流阻止板(13)
と、浮上する気泡が溢れ出る気泡出口(14)とを設
け、 上記サイクロン本体(10)内の下部には、このサイク
ロン本体(10)の内周面との間に所定の間隙を有した
漏斗形状の内底板(16)を収納し、この内底板(1
6)の下端にはサイクロン本体(10)の外部にまで延
設した未分離気泡排出管(17)を設け、 上記サイクロン本体(10)の内底板(16)より下方
の周面には液体流出口(15)を設け、 さらに、上記サイクロン本体(10)の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部(18a)
と、この底板部(18a)の先端から立ち上がる縦板部
(18b)とで構成し、前記液体流入口(11)より流
入した液体を所定距離該サイクロン本体(10)の内周
面に添わせて案内する流入案内樋(18)を螺旋状に設
けてなる気泡分離装置。 - 【請求項3】 円筒状のサイクロン本体(10)の周面
に液体流入口(11)を設け、この液体流入口(11)
には上記サイクロン本体(10)内の接線方向に気体混
入液体を圧送して、該サイクロン本体(10)内に旋回
流を発生させる流入配管(12)を連結し、 上記サイクロン本体(10)の上部にはサイクロン上方
室(19)を該サイクロン本体(10)に連通させて設
け、このサイクロン上方室(19)には縦方向の板でそ
の一部または全部が液面(L)内に没入して、サイクロ
ン本体(10)内に生じた旋回流が衝突するようになし
た旋回流阻止板(13)を設けると共に、このサイクロ
ン上方室(19)の液面(L)の上方部位には浮上する
気泡が溢れ出る気泡出口(14)を設け、 上記サイクロン本体(10)内の下部には、このサイク
ロン本体(10)の内周面との間に所定の間隙を有した
漏斗形状の内底板(16)を収納し、この内底板(1
6)の下端にはサイクロン本体(10)の外部にまで延
設した未分離気泡排出管(17)を設け、 上記サイクロン本体(10)の内底板(16)より下方
の周面には液体流出口(15)を設け、 上記液体流出口(15)または流入配管(12)のいず
れか一方または双方には、該流入配管(12)よりサイ
クロン本体(10)内に流入する液体の流入量と液体流
出口(15)より流出する気体混入液体の流出量を制御
して、所定の高さの液面(L)を保つ流量調整手段(2
0)を設け、 さらに、上記サイクロン本体(10)の内周面側には、
この内周面より水平方向に突出する底板部(18a)
と、この底板部(18a)の先端から立ち上がる縦板部
(18b)とで構成し、前記液体流入口(11)より流
入した液体を所定距離該サイクロン本体(10)の内周
面に添わせて案内する流入案内樋(18)を螺旋状に設
けてなる気泡分離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30640497A JPH11123303A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 気泡分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30640497A JPH11123303A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 気泡分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11123303A true JPH11123303A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=17956616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30640497A Withdrawn JPH11123303A (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 気泡分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11123303A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-10-21 JP JP30640497A patent/JPH11123303A/ja not_active Withdrawn
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