JPH11122640A - プロジェクター装置の調整方法および調整装置 - Google Patents

プロジェクター装置の調整方法および調整装置

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JPH11122640A
JPH11122640A JP9283229A JP28322997A JPH11122640A JP H11122640 A JPH11122640 A JP H11122640A JP 9283229 A JP9283229 A JP 9283229A JP 28322997 A JP28322997 A JP 28322997A JP H11122640 A JPH11122640 A JP H11122640A
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image
projection
screen
adjustment
adjusting
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JP9283229A
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English (en)
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Tomoyasu Nakayabu
智康 中藪
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーンを用いることなく、プロジェクタ
ー装置のフォーカス調整およびホワイトバランス調整お
よびコンバージェンス調整を行う方法ならびに調整装置
を提供する。 【解決手段】 複数の色信号に基づき投写画像源Dpに
よって表示される各基本色の表示画像を、各基本色の投
写光線例えばBbとして複数基の投写光学系LR、L
G、LBによりスクリーン上に重ね合わさるように投写
するプロジェクター装置の調整方法で、投写光学系L
R、LG、LBの前方にビデオカメラV1、V2を配置
して各投写光線例えばBbを捉えることによって投写画
像源Dpが表示する各基本色の表示画像を撮像し、ビデ
オカメラV1、V2による各撮像画像に基づいて投写画
像源Dpの画像特性を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクター装
置の調整方法および調整装置に関し、とりわけ投写画像
源に複数基の陰極線管あるいはフラットパネルディスプ
レイ装置を用いて投写レンズを経てスクリーン上に画像
を投写するプロジェクター装置につき、投写画像源の動
作条件あるいは組付け位置の調整、さらには投写光学系
の調整によってスクリーン上の投写画像の特性改善を可
能にする、プロジェクター装置の調整方法および調整装
置に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、投写画像源の表示画像の
収斂度調整装置およびその方法、スクリーン上の投写画
像の収斂度調整装置およびその方法、および、投写画像
源の表示画像上の各部分におけるホワイトバランスの調
整装置およびその方法、さらには投写画像源の表示画像
上の各部分における色ずれを補正するコンバージェンス
調整装置およびその方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、それぞれが異なる単色信号で形成
された複数の画像を、複数基の投写光学系を経て離れた
位置にある大型スクリーン上に重ね合わせるように投写
してカラー画像を形成させるプロジェクター装置が、劇
場やホール、公的施設や教育施設などにおいて広く用い
られるに至っている。
【0004】このようなプロジェクター装置に組み込ま
れる投写画像源として、主としてR(赤色)、G(緑
色)、B(青色)それぞれの3本の陰極線管を用いる構
成がある。また、最近ではこれら陰極線管に代わり、反
射型液晶パネルに代表されるフラットパネルディスプレ
イ装置を組み込んだプロジェクター装置も普及しつつあ
る。また投写光学系としては、投写レンズや反射鏡が適
用される。
【0005】このような、離れた位置にある大型スクリ
ーン上に画像を投写するプロジェクター装置では、投写
された画像の調整として、主として収斂度調整(フォー
カス調整ともいう)、白レベル調整(ホワイトバランス
調整ともいう)、色ずれ調整(コンバージエンス調整ま
たは位置ずれ調整ともいう)が必要になる。
【0006】プロジェクター装置のフォーカス調整工程
で初期になされた調整方法は、カラーの画像を大型スク
リーン上に投影し、試験者がこの大型スクリーン上の所
望の位置に自分を位置させて、スクリーンに投写される
光線を自らの眼で捉える官能試験により、マニュアルで
調整するものであったが、大型のスクリーンに投写され
た場合、試験者がスクリーンの上部に近づくことが困難
であるという問題があった。
【0007】そこで近年の画像調整作業では、図14に
示されるように、プロジェクター装置Pj100から、
入力信号に基づいて分離された複数の基本色信号の画像
がR、G、B三色の各投写レンズLR、LG、LBによ
り各基本色ビームとして投写され、スクリーンSrn上
に重ね合わされるように投写されて画像を形成させてい
る状態において、このスクリーンSrn上に投写された
画像を数台のビデオカメラV100、V101によって
撮像し、それぞれ数台のモニター受像機M100、M1
01にスクリーンの拡大画を表示して調整者が観察する
ことにより調整作業がなされている。
【0008】画像調整のうち、フォーカス調整は画像の
ピントを合わせるものであるが、スクリーン上の投写画
像のピントが合わない原因として、プロジェクター装置
内の投写画像源に陰極線管が用いられている場合は、各
陰極線管の電子ビームの調整が不完全であり表示面上に
形成される表示画像の焦点が合っていないことに起因す
るものと、各陰極線管の電子ビームの調整が完全であっ
ても、投写光学系の焦点が適切に調整されていないこと
に起因するものとがある。
【0009】一方、投写画像源に液晶フラットパネルデ
ィスプレイ装置が用いられる場合のピントが合わない原
因としては、投写光学系の焦点が適切に調整されていな
いことがある。
【0010】また、ホワイトバランス特性のずれは、投
写画像源が陰極線管または液晶フラットパネルディスプ
レイ装置の場合ともに、投写画像源の表示面上に形成さ
れる画像のR、G、B輝度にバランスがとれていない場
合に発生する。
【0011】従来のホワイトバランス調整は、図15に
示されるように、プロジェクター装置Pj100に全白
信号を入力し、R、G、B各投写レンズLR、LG、L
B内の所定の位置に光センサーSnsを配置して各色の
輝度を測定し、得られるR、G、B輝度の比率からホワ
イトバランス調整を行うものであった。
【0012】同図では、基板に取り付けた光センサーS
nsを投写レンズLRの面上に近接させて配置し、赤色
光ビームの略中央部の輝度をポイント的に測定する場合
が示されている。この測定は緑色光ビーム、青色光ビー
ムそれぞれについても行われる。
【0013】あるいはホワイトバランス調整の他の方法
としては、投写画像源が赤色(R)、緑色(G)、青色
(B)の三色の光ビームを発射している場合であると、
例えばG、B二色の光ビームを遮断してスクリーンに投
写されないようにして、スクリーン上に投写されるR一
色の画像上の着目部分を白黒ビデオカメラで撮像し、R
一色の輝度を測定する。ついでR、B二色の光ビームを
遮断してスクリーンに投写されないようにして、スクリ
ーン上に投写されるG一色の画像の着目部分を白黒ビデ
オカメラで撮像し、G一色の輝度を測定し、ついで同様
にしてB一色の輝度を測定することにより、画像上の着
目部分のホワイトバランス調整を行うものであった。
【0014】つぎに画像のコンバージェンス調整(また
はレジストレーション調整)は、ドット、クロスハッ
チ、カーソルなどのテスト用パタ−ンをスクリーンに投
写してビデオカメラによって撮像し、撮像されたスクリ
ーン上の画像に色ずれが検出されると、スクリーン上に
おける各基本色ビームの照射位置を一致させるように投
写画像源が調節される。
【0015】図16は、プロジェクター装置の色ずれを
説明する画面模式図である。同図はテスト用パタ−ンに
ドットが採用された場合を示し、スクリーンSrn上に
赤色スポットR、緑色スポットG、青色スポットBが一
箇所に重畳されない、ばらついて投写がなされ、このば
らつきが色ずれを発生させている。
【0016】この色ずれの補正は、投写画像源が陰極線
管により構成されていれば、偏向機構の偏向度調整によ
りなされ、あるいは投写画像源がフラットパネルディス
プレイ装置により構成される場合は、各パネルの取り付
け位置の微調整によってなされる。
【0017】したがって従来の調整方法では、図17に
示されるように、ビデオカメラの撮像画像に基づき、た
とえば緑色スポットGを基準にして、これに赤色スポッ
トRと青色スポットBが重なるように調整者によって偏
向度調整あるいは取り付け位置の微調整がなされてい
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような数台のビデオカメラをスクリーンに向けて配置
し、モニターにスクリーンの拡大画を映して調整を行う
方法では、外光を防ぐ必要から、大型暗室や、大型スク
リーンが必要になり、さらに、ビデオカメラを取り付け
る大型の取付枠も必要になり、コスト的に不利であっ
た。
【0019】また前述の、スクリーン上に単色の画像投
写をして輝度を測定し、これを各基本色により行って得
る輝度に基づきホワイトバランス調整を行う場合は、一
般的にプロジェクタ装置から投写されたスクリーン上の
画像の照度が低いため、ビデオカメラで撮像しても、測
定するのに十分なコントラストが確保できないという問
題があった。とりわけ、ビデオカメラの赤色波長帯や青
色波長帯の感度が低いため、スクリーンのコーナー部分
におけるコントラストの確保に困難があった。
【0020】また前述の、R、G、B各投写レンズ内の
所定の位置に光センサーを配置して各色の輝度を測定す
る、ホワイトバランスの調整方法は、一点の調整あるい
は画面の所定部分のみについてホワイトバランス調整を
するものであり、よって画面全体の白均一度(ユニフォ
ーミティ)の調整ができないという欠点があった。
【0021】一方、プロジェクター装置の色ずれは、工
場出荷時に調整が施されていても、設置場所の移動によ
る地磁気の影響や、周囲温度の変化(温度ドリフト)な
どで容易に色ずれが生じてしまうため、色ずれに関して
は設置場所の移動や周囲温度の変化などに応じて据付現
場においてコンバージェンス調整を行う必要があるが、
ビデオカメラにてスクリーン上の投写画像を撮影してコ
ンバージェンス調整する場合、コンバージェンス調整の
精度を高めるためには、ビデオカメラをスクリーンに接
写させて拡大モードで画像を取り込む必要があり、よっ
て据付現場での機器設定作業が容易ではなかった。
【0022】さらに、コンバージェンスのずれの大きさ
はプロジェクター装置により異なり、一定しないのが通
常であるから、ずれが大きい際に拡大モードのカメラの
撮像領域から外れ、よって固定位置のビデオカメラでは
色ずれ試験用のパターンを検出できないことがあるとい
う問題点があった。
【0023】本発明は、前記のような従来技術における
問題点を解決するためなされたもので、スクリーンを用
いることなく、プロジェクター装置のフォーカス調整お
よびホワイトバランス調整およびコンバージェンス調整
を行う方法ならびに調整装置を提供することを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明に係るプロジェクター装置の調整方法は、画像信
号を基本色に分離した複数の色信号に基づき投写画像源
によって表示される各基本色の表示画像を、各基本色の
投写光線として複数基の投写光学系によりスクリーン上
に重ね合わさるように投写するプロジェクター装置の画
像特性の調整方法であって、前記投写光学系の前記各投
写光線発射方向前方に撮像手段を配置して、前記各投写
光線を捉えることによって前記投写画像源が表示する各
基本色の表示画像を撮像し、前記撮像手段による各撮像
画像に基づいて前記投写画像源の画像特性を調整するよ
うにする。
【0025】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数の陰極線管であるとき、表示画面上の収斂
度調整、あるいは輝度調整に基づく白レベル調整、ある
いはパターン位置ずれ調整を行うようにする。
【0026】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数のフラットパネルディスプレイ装置である
とき、表示画面上の輝度調整に基づく白レベル調整、あ
るいはパターン位置ずれ調整を行うようにする。
【0027】前記の各方法によれば、撮像手段が投写光
学系の前方、スクリーンよりも手前に配置されて各投写
光線を捉えることにより、スクリーンを用いることなく
投写画像源が表示する各基本色の表示画像を撮像して、
表示画像上の任意の部分の収斂度やパターン位置ずれに
よる色ずれの調整、ならびにホワイトバランスの調整が
可能にされる。
【0028】しかも上記の作用が、陰極線管により表示
画像が供給される場合でも、またフラットパネルディス
プレイ装置により表示画像が供給される場合でも、同様
に実現され、広い対象のプロジェクター装置の調整がな
される。
【0029】また、本発明に係るプロジェクター装置の
調整方法は、立体画像信号が分離された複数の信号に基
づいて、投写画像源によってそれぞれ表示される各分離
画像を、複数基の投写光学系により各投写光線としてス
クリーン上に重ね合わせて投写することにより立体画像
を表示する立体画像プロジェクター装置の画像特性の調
整方法であって、前記各投写光学系から投写される前記
各投写光線を撮像手段に入力して撮像し、前記撮像手段
による各撮像画像に基づいて前記投写画像源の画像特性
を調整するようにする。
【0030】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数の陰極線管であるとき、表示画面上の収斂
度調整、あるいは輝度調整に基づく白レベル調整、ある
いはパターン位置ずれ調整を行うようにする。
【0031】前記の各方法によれば、撮像手段が投写光
学系の前方、スクリーンよりも手前に配置されて立体画
像の各投写光線を捉えることにより、スクリーンを用い
ることなく投写画像源、とりわけ陰極線管が表示する各
基本色の表示画像を撮像して、表示画像上の任意の部分
の収斂度やパターン位置ずれによる色ずれの調整、なら
びにホワイトバランスの調整が可能にされ、これにより
立体画像プロジェクター装置の画像特性の調整が容易に
なされる。
【0032】また、本発明に係るプロジェクター装置の
調整方法は、画像信号を基本色に分離した複数の色信号
に基づいて投写画像源が表示する各基本色の画像を、各
基本色の投写光線として複数基の投写光学系によりスク
リーン上に重ね合わさるように投写するプロジェクター
装置の画像特性の調整方法であって、前記投写光学系か
ら前記スクリーンに至る前記各基本色の投写光線の光路
途中に少なくとも一基の撮像手段を配設し、かつ前記撮
像手段は、前記スクリーン上に正常に投写されている投
写光線を光路途中で撮像した際に正常な撮像画像が得ら
れた状態に既設定されているものであり、調整がなされ
るべきプロジェクター装置の前記各投写光線の少なくと
も一部を前記スクリーンに至る途中で前記撮像手段に入
力して撮像し、前記撮像手段による各撮像画像に基づい
て、前記プロジェクター装置の前記投写画像源と前記投
写光学系の少なくとも一方を調整することにより間接的
に、前記プロジェクター装置の前記スクリーン上の画像
特性の調整を行うようにする。
【0033】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数の陰極線管であるとき、フォーカス調整ま
たは投写光学系の調整の少なくとも一方によりスクリー
ン上の収斂度を間接的に調整するようにする。
【0034】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数の陰極線管であるとき、陰極線管の輝度調
整によりスクリーン上の白レベルを間接的に調整するよ
うにする。
【0035】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数の陰極線管であるとき、陰極線管の偏向度
の調整によりスクリーン上の色ずれを間接的に調整する
ようにする。
【0036】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数のフラットパネルディスプレイ装置である
とき、投写光学系とフラットパネルディスプレイ装置と
の相対位置の調整によりスクリーン上の収斂度を間接的
に調整するようにする。
【0037】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数のフラットパネルディスプレイ装置である
とき、フラットパネルディスプレイ装置の輝度を調整し
てスクリーン上の白レベルを間接的に調整するようにす
る。
【0038】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が複数のフラットパネルディスプレイ装置である
とき、フラットパネルディスプレイ装置の位置を調整し
てスクリーン上の色ずれを間接的に調整するようにす
る。
【0039】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が立体画像を表示する複数の陰極線管であると
き、陰極線管のフォーカス調整または投写光学系の調整
の少なくとも一方によりスクリーン上の収斂度を間接的
に調整するようにする。
【0040】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が立体画像を表示する複数の陰極線管であると
き、陰極線管の輝度を調整してスクリーン上の白レベル
を間接的に調整するようにする。
【0041】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が立体画像を表示する複数の陰極線管であると
き、陰極線管の偏向度を調整してスクリーン上の色ずれ
を間接的に調整するようにする。
【0042】あるいは、前記の調整方法において、投写
画像源が立体画像を表示する複数のフラットパネルディ
スプレイ装置であるとき、フラットパネルディスプレイ
装置の取り付け位置と輝度の少なくとも一方を調整して
スクリーン上の色ずれと白レベルの少なくとも一方を間
接的に調整するようにする。
【0043】前記の各方法によれば、撮像手段が、スク
リーンに正常に投写されている投写光線を捉えた時に正
常に撮像可能に位置や撮像条件が整備されているので、
この状態に位置や撮像条件が固定された撮像手段によ
り、調整がなされるべきプロジェクター装置からの投写
光線が正常に撮像可能となるようプロジェクター装置が
調整されると、これにともない同時に、スクリーンに正
常に投写される状態が自動的に実現される。すなわち投
写画像源の表示面上の画像の調整がなされるだけで、同
時に、かつ間接的に、スクリーン上に結像される画像の
調整がなされる。このとき、画像の収斂度、白レベル、
色ずれの調整が可能になる。
【0044】しかも上記の作用が、陰極線管により表示
画像が供給される場合でも、またフラットパネルディス
プレイ装置により表示画像が供給される場合でも、同様
に実現される。さらに、投写画像源から立体画像が表示
画像として供給される場合でも、上記の作用が実現され
る。
【0045】また、本発明に係るプロジェクター装置の
調整装置は、画像信号を基本色に分離した複数の色信号
に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示画像
を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系によ
りスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジェ
クター装置の画像特性の調整装置であって、調整さるべ
きプロジェクター装置を予め定めた所定位置に載置可能
な載置部と、前記載置部に載置されたプロジェクター装
置の前記各投写光学系の前方に配設され、前記各投写光
学系から投写される前記各色の投写光線を捉えて撮像可
能な少なくとも一基の撮像手段と、前記載置部に載置さ
れた前記プロジェクター装置の前記各色の投写光線の光
軸方向および前記光軸と垂直な面上の任意の方向に前記
撮像手段を移動可能な移動機構と、前記撮像手段および
前記載置部および前記移動機構を具備する測定台とを備
える。
【0046】上記の構成によれば、投写画像源により表
示された各画像が各投写光学系によってスクリーンに向
かい放射される各投写光線を、途中で撮像手段により捉
えて撮像する際に、移動機構により撮像手段が常に投写
光線の光軸方向を保って移動され、かつ別の投写光線を
捉える位置への移動時にも、光軸と垂直方向に撮像手段
が容易に移動されることで、移動機構と各投写光学系間
の距離が常に一定に保たれる。この結果、各投写光線間
での測定誤差が低くなり、各投写レンズを通した状態で
の投写画像源の各表示面上の画像の測定が高精度でなさ
れる。
【0047】また、本発明に係るプロジェクター装置の
調整装置は、画像信号を基本色に分離した複数の色信号
に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示画像
を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系によ
りスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジェ
クター装置の画像特性の調整装置であって、前記調整さ
るべきプロジェクター装置を予め定めた所定位置に載置
可能な載置部と、前記載置部に載置されたプロジェクタ
ー装置の前記各投写光学系の前方に配設され、前記各投
写光学系を撮像し、また前記各投写光学系から投写され
る前記各色の投写光線を捉えて撮像して少なくとも撮像
信号を出力可能な少なくとも一基の撮像手段と、前記撮
像手段から撮像信号を受けてパターン認識が可能なパタ
ーン認識手段と、前記パターン認識手段の認識結果に基
づき任意のパターンの中心を演算可能な中心演算手段
と、前記中心演算手段の演算結果に基づき画面上の所定
の位置と前記パターンの中心との偏差を演算可能な偏差
演算手段と、少なくとも前記偏差演算手段の演算結果に
基づき、前記載置部に載置された前記プロジェクター装
置の前記各色の投写光線の光軸方向および前記光軸と垂
直な面上の任意の方向に前記撮像手段を移動可能な移動
機構と、前記撮像手段および前記載置部および前記移動
機構を具備する測定台とを備える。
【0048】あるいは、前記の調整装置において、移動
機構が撮像手段を各投写光学系から投写される各投写光
線の光軸と少なくとも垂直方向に、投写画像源の表示画
像上の任意の位置における収斂状態を撮像可能に移動す
る構成とする。
【0049】あるいは、前記の調整装置において、移動
機構は各投写光学系と撮像手段との光軸方向距離を一定
に保ちつつ、各投写光線の光軸と垂直方向に、予め定め
た所定方向かつ所定距離の所定各位置へ撮像手段を移動
可能であり、撮像手段は、所定各位置において各投写光
学系から投写される各投写光線を撮像可能に構成する。
【0050】あるいは、前記の調整装置において、複数
の陰極線管または複数のフラットパネルディスプレイ装
置によって与えられる複数の基本色の画像が投写画像源
から与えられる表示画像であるように構成される。
【0051】あるいは、前記の調整装置において、各投
写光学系が投写画像源から受け取る表示画像が、スクリ
ーンに投写時に立体画像を形成可能な画像であるように
構成される。
【0052】上記の各構成によれば、投写画像源により
表示された各画像が各投写光学系によってスクリーンに
向かい放射される各投写光線を、途中で撮像手段により
捉えて撮像する際に、移動機構により撮像手段が常に投
写光線の光軸方向を保って移動され、かつ別の投写光線
を捉える位置への移動時にも、光軸と垂直方向に撮像手
段が容易に移動されることで、移動機構と各投写光学系
間の距離が常に一定に保たれる。この結果、各投写光線
間での測定誤差が低くなり、各投写光学系を通した状態
での、投写画像源の各表示面上の画像の測定が高精度で
なされる。
【0053】さらに上記の各構成によれば、各投写光学
系を撮像した像のパターン認識処理によって各投写光学
系の光軸位置が検出され、さらに各色の投写光線を捉え
て撮像した像のパターン認識処理によって像の位置検出
がなされるから、表示面上の像の位置検出が高精度かつ
自動的になされ、よって位置に依存した色ずれ調整やホ
ワイトバランス調整の高精度な実行が可能になる。
【0054】しかも上記の作用が、陰極線管により表示
画像が供給される場合でも、またフラットパネルディス
プレイ装置により表示画像が供給される場合でも、同様
に実現される。さらに、投写画像源から立体画像が表示
画像として供給される場合でも、上記の作用が実現され
る。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。図1は、本発明に係るプロジェクター装置の調
整方法の第一の実施の形態における原理を説明する模式
図である。また図2は、本発明に係るプロジェクター装
置の調整方法の第一の実施の形態における撮像原理を説
明する模式図である。さらに図3は、本発明に係るプロ
ジェクター装置の調整方法の第一の実施の形態における
光路を示す説明図である。
【0056】図1に示されるように、本発明の第一の実
施の形態に係るプロジェクター装置の調整方法は、調整
がなされるプロジェクター装置に対して適用され、画像
特性が調整される。
【0057】調整がなされるプロジェクター装置Pj
は、複数の陰極線管やフラットパネルディスプレイ装置
等の表示機器を主構成部品とする投写画像源Dpと、複
数基の投写光学系LR、LG、LBを具備し、画像信号
を基本色に分離した複数の色信号に基づき投写画像源D
pが表示する各基本色の表示画像を、各基本色の投写光
線、たとえば青色の投写光線Bbとして複数基の投写光
学系LR、LG、LBがスクリーン(図示されない)上
に重ね合わさるように投写する構成となっている。
【0058】本実施の形態に係るプロジェクター装置の
調整方法は、調整がなされるプロジェクター装置Pjの
各投写光学系LR、LG、LBから投写される各投写光
線、たとえば青色の投写光線Bbの発射方向前方に、撮
像手段であるビデオカメラV1、V2を配置して、この
ビデオカメラV1、V2により各投写光線を捉えること
により投写画像源Dpが表示する各基本色の表示画像を
撮像し、この各撮像画像に基づいて投写画像源Dpの画
像特性を調整する。
【0059】本調整方法の光学的な原理を、図3に基づ
き説明する。同図において、投写画像源Dpが表示画面
上に各基本色のパターン30を表示している。パターン
30が載った表示画面と垂直方向前方に、レンズを備え
る投写光学系LRが配設され、投写光学系LRの中心
は、光軸上においてパターン30が載った表示画面から
距離aだけ離れている。また投写光学系LRは光軸方向
に前後に移動可能に構成されている。
【0060】投写光学系LRの焦点距離をf1とする
と、投写光学系LRによって形成されるパターン30の
像31は、投写光学系LRの中心から光軸上での距離c
だけ、投写光学系LRの後方に結像する。ここで距離c
は、 1/a+1/c=1/f1 により決定される。
【0061】パターン30の光路が前記のように確保さ
れ、パターン30の光ビームが形成されている状態にお
いて、この光ビームを捉えうる位置に、撮像手段が、こ
の光ビームによる像を結像可能に配置される。
【0062】この撮像手段は、焦点距離がf2の撮像レ
ンズLMと、この撮像レンズLMの中心から光軸方向に
距離nだけ離れて配設された撮像素子pdを具備してお
り、撮像レンズLMの中心から光軸方向に距離mだけ離
れた位置に投写光学系LRの中心がくるように、撮像手
段が配置され、しかも、距離mは可能なかぎり短距離に
あるようにすると、距離cよりも小になるから、像31
は撮像レンズLMからみて虚像源となる。
【0063】したがって、以下の式 −1/(c−m)+1/n=1/f2 が満たされる場合に、パターン30の像32が撮像素子
pd上に結像する。
【0064】前記から明らかなように、諸元が前記の式
を満たすよう撮像手段の構造ならびに配設位置ならび
に、撮像レンズLMと撮像素子pd間の距離nを設定す
ることにより、光路途中の、また投写光学系LRから近
い位置に撮像手段を配設して、パターン30を撮像し、
観察することが可能になる。
【0065】したがって、前記各式が満たされるもので
あれば、投写光学系LRが所定位置のスクリーンに焦点
を合わせていない状態、つまりパターン30の像31が
スクリーン上にない状態であっても、撮像手段によって
パターン30を撮像し、観察することが可能である。
【0066】ところで、本調整方法によって調整される
画像特性は、投写画像源Dpの表示画面上の任意の位置
における、それぞれ収斂度(フォーカス調整)と、色ず
れ(レジストレーション調整)と、白レベル(ホワイト
バランス調整)である。
【0067】フォーカス調整の場合は、図1および図2
に示されるように、プロジェクター装置Pjの各投写光
学系LR、LG、LBから投写される、測定用パターン
の光ビーム(図1では投写光学系LBから投写される光
ビームBb)の光路途中にビデオカメラV1、V2など
を置き、各投写光学系LR、LG、LB内のレンズの一
部分をビデオカメラで撮影し、測定用パターン画像の線
幅や、寸法、コントラスト比などからプロジェクター装
置のフォーカスを調整する。
【0068】すなわち、図2に示されるように、ビデオ
カメラ1は投写光学系LBの左上隅に、測定用パターン
画像を形成させる光ビームSp1を含んで現われる領域
Tg1を撮影し、調整者はビデオカメラ1による撮像画
像を観察しつつ、この測定用パターン画像の寸法を最小
にするようにフォーカス調整をする。このフォーカス調
整により、左上隅のフォーカスが調整される。
【0069】一方、ビデオカメラ2は投写光学系LBの
右上隅に、測定用パターン画像を形成させる光ビームS
p2を含んで現われる領域Tg2を撮影し、調整者は前
記と同様にビデオカメラ2による撮像画像を観察しつ
つ、この測定用パターン画像の寸法を最小にするように
フォーカス調整をする。このフォーカス調整により、右
上隅のフォーカスが調整される。
【0070】ここでビデオカメラを数台用いて各部分を
撮影するようにすれば、投写光学系LBから投写される
青色の画面全体のフォーカス調整を効率的に実行するこ
とができる。
【0071】前記の青色のフォーカス調整のあと、ビデ
オカメラ台を平行移動して前記の調整操作を、引き続き
投写光学系LG、LRにつき夫々実施することによっ
て、緑色の画面全体のフォーカス調整と、赤色の画面全
体のフォーカス調整ができる。
【0072】上記のフォーカス調整で使用される測定用
パターンには、図4に示されるようなドット画像dtが
あり、ドット画像dtの左右寸法Hw1ならびに上下寸
法Vw1を最小にするように調整される。また上記以外
にも、図5に示されるように、測定用パターンとしてク
ロスハッチパターンcrを用い、クロスハッチパターン
crの水平線幅Hw2および垂直線幅Vw2を最小にす
るように調整してもよく、あるいは図6に示される水平
コントラストHctおよび図7に示される垂直コントラ
ストVctを最大にするように調整してもよい。
【0073】また実験により、スクリーン上のフォーカ
スの最良点と、投写レンズ系を介して投写画像源をビデ
オカメラで撮影しつつ調整したフォーカスの最良点とに
有意の相関が存することが確認された。
【0074】つぎに、レジストレーション調整方法につ
いて説明する。画像投影時には、三基のCRTを用いて
各色に対応する三つの画像をスクリーン上で重ね合わせ
るように投写するなどの理由から、完全に重ね合わされ
ず、色のにじみなどの要因となる色ずれが発生するた
め、この色ずれの補正である、いわゆるレジストレーシ
ョン調整(コンバージェンス調整)が行われる。
【0075】レジストレーション調整は、図8に示され
るようにプロジェクター装置Pjにたとえばドットハッ
チ信号Sgrを入力し、投写光学系LR、LG、LBの
各レンズ内の画像から、白黒カメラV11、V12、V
13によりそれぞれドットパターンを撮像し、画像処理
手段MT1によりドット位置を検出して行う。
【0076】この検出されたドット位置に基づき、例え
ばプロジェクター装置Pjの投写画像源が三基の陰極線
管から構成される場合、これら三基の陰極線管において
それぞれ表示されるR、G、Bの走査線が同一位置に一
致投写されるように、各陰極線管を調整する。
【0077】すなわち、一個のドット・ハッチ信号Sg
rを各陰極線管に入力して、それぞれの表示面に表示さ
れたR、G、Bのドット・ハッチパターンが、投写され
た際にスクリーン上において同一位置に重畳されるよう
に、各陰極線管における電子ビームの偏向を調整する。
しかもこれを、スクリーンに実際に投写することなく、
白黒カメラV11、V12、V13によって撮像した三
基の陰極線管の各表示面画像に基づいて調整を行う。
【0078】たとえば白黒カメラV11、V12、V1
3の撮像画面に、一個のドット・ハッチ信号Sgrに基
づくR、G、Bのドットパターンが表示されており、各
ドットパターンの位置が、撮像画面上で算出可能である
と、たとえば白黒カメラV12の撮像画面上のGドット
パターンの位置を標準位置として、白黒カメラV11の
撮像画面上のRドットパターンの位置が前記標準位置か
ら偏位していれば、これが標準位置にくるように赤色の
陰極線管の偏向を調整する。
【0079】すなわち、偏位を確認しながら、赤色陰極
線管の偏向ヨークに与える制御信号またはヨーク外側に
配置されるマグネット位置を調整して、Rドットパター
ンを標準位置に置くようにする。この結果、スクリーン
上に投写された場合にRドットパターンがGドットパタ
ーンに重なって一致するようになる。
【0080】同様に、白黒カメラV13の撮像画面上の
Bドットパターンの位置が前記標準位置から偏位してい
れば、これが標準位置にくるように青色の陰極線管の偏
向を調整する。
【0081】すなわち青色陰極線管においても同様に、
偏向ヨークに与える制御信号またはヨーク外側に配置さ
れるマグネット位置を調整して、Bドットパターンを標
準位置に置くようにする。この結果、スクリーン上に投
写された場合にBドットパターンがGドットパターンに
重なって一致するようになる。以上のようにして、レジ
ストレーション調整をなすことができる。
【0082】また、ホワイトバランス調整は、R、G、
Bの輝度比率を調整して、画面上の各位置の白の表示を
均一化するものであるが、本発明によるホワイトバラン
ス調整は、図8に示されるようにプロジェクター装置P
jに全白信号Sgwを入力し、投写光学系LR、LG、
LBの各レンズ内の画像の任意の同位置部分を、白黒カ
メラV11、V12、V13によりそれぞれ撮像し、ホ
ワイトバランス測定手段MT2によりそれぞれの輝度を
検出して行う。このようにして、投写光学系内の任意の
位置の輝度を測定したのち、R、G、Bの比率から該位
置のホワイトバランス調整を行う。
【0083】上記のように、本発明に係るホワイトバラ
ンス調整方法によれば、前述の従来のR、G、Bセンサ
ーを用いたホワイトバランス調整方法に比して、画面全
体のR、G、B輝度比率すなわちホワイトバランス調整
を、画面上の任意の部分毎に測定できるから、プロジェ
クター装置全体の白均一度すなわちユニフォーミティ調
整が容易に可能になる。
【0084】すなわち、本発明の構成によれば、測定用
のビデオカメラを投写レンズの前で短い距離を移動させ
るだけでよく、したがって大型スクリーンを用いる必要
がなく、また現場据付時にあっても最小の必要スペース
を準備するだけで、任意の部分毎のホワイトバランス調
整を容易に行うことができる。これにより、画面全体の
白均一度を容易に確認することができる。
【0085】また、投写画像源が複数の色信号のそれぞ
れに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置を
備えたものである場合は、各フラットパネルディスプレ
イ装置の表示画面上の任意の位置における輝度に基づく
白レベル調整と表示パターン位置ずれの調整とがなされ
る。
【0086】さらに、調整されるべきプロジェクター装
置が、立体画像信号が分離された複数の信号に基づい
て、投写画像源によってそれぞれ表示される各分離画像
を、複数基の投写光学系により各投写光線としてスクリ
ーン上に重ね合わせて投写することにより立体画像を表
示する立体画像プロジェクター装置であり、投写画像源
が複数の陰極線管を備える場合は、各陰極線管の表示画
面上の任意の位置におけるフォーカス調整と、輝度に基
づく白レベル調整と、表示パターン位置ずれの調整とが
なされる。
【0087】このように、本発明の第一の実施の形態に
係るプロジェクター装置の調整方法は、投写画像源の表
示面のフォーカス調整、ホワイトバランス調整、レジス
トレーション調整ともに、従来におけるようにスクリー
ン上の投写画像をビデオカメラで撮像することにより調
整するのではなく、投写レンズ内の画像をビデオカメラ
で直接取り込むことにより行うものであり、よって外光
による測定誤差やコントラスト低下等の問題発生を解決
できる。
【0088】つぎに、本発明の第二の実施の形態に係る
プロジェクター装置の調整方法を、図9に基づいて説明
する。図9は、本発明に係るプロジェクター装置の調整
方法による第二の実施の形態における光路を示す説明図
である。
【0089】同図において、プロジェクター装置Pjの
投写画像源Dpが表示画面上に各基本色のパターン90
を表示している。パターン90が載った表示画面と垂直
方向前方に、レンズを備える投写光学系LRが配設さ
れ、投写光学系LRの中心は、光軸上においてパターン
90が載った表示画面から距離b1だけ離れている。ま
た投写光学系LRは光軸方向に前後に移動可能に構成さ
れている。さらにスクリーンSrnは、パターン90が
載った表示画面から距離b1+s1だけ離れて固設され
ている。
【0090】投写光学系LRの焦点距離をf1とする
と、投写光学系LRによって形成されるパターン90の
像91は、投写光学系LRの中心から光軸上での距離s
1だけ、投写光学系LRの後方に結像する。ここで距離
b1は、 1/b1+1/s1=1/f1 により決定される。
【0091】したがって、 b1=f1・s1/(s1−f1) となり、投写光学系LRがこの位置に調節された状態で
は、投写画像源Dpの表示面から投写された画像が所定
位置にあるスクリーンSrn上に焦点が合った状態で投
写される。
【0092】このように、スクリーンSrn上に正常に
投写されている状態のプロジェクター装置を標準プロジ
ェクター装置と呼ぶことにする。また、この標準プロジ
ェクター装置の各構成部分の符号は、ダッシュ’を付け
て記述する。例えば投写光学系はLR’と記述する。し
たがって、スクリーンSrn上に投写されている、像9
1を形成させる光線93、94は、標準光線93’、9
4’となる。
【0093】前記のように標準プロジェクター装置P
j’によって標準光線93’、94’が投写されている
状態下で、標準光線93’、94’を途中で捕捉するよ
うに、測定用ビデオカメラV5を配置させて、この測定
用ビデオカメラV5により標準光線93’、94’を撮
像する。
【0094】測定用ビデオカメラV5の撮像レンズLM
の焦点距離がf2であり、撮像レンズLMの中心から撮
像素子(たとえばCCD撮像素子)pdまでの距離がs
2であるとき、測定用ビデオカメラV5を投写光学系L
R’からスクリーンSrnに至る途中に置いて、スクリ
ーンSrn上に投写される標準光線93’、94’を撮
像レンズLMから取り込んで撮像素子pdにフォーカス
が合った状態で結像させるためには、撮像レンズLMの
投写光学系LR’からの距離が以下のようにして求めら
れる値でなければならない。
【0095】求めるべき、撮像レンズLMの中心から投
写光学系LR’の中心までの距離をb2とすると、撮像
レンズLMにおいて入射光はスクリーンSrn上の虚像
であるから、 −1/(s1−b2)+1/s2=1/f2 となり、よってb2が b2=s1−s2・f2/(f2−s2) のとき、撮像素子pdにフォーカスが合った状態で像9
2が結像される。
【0096】前記のb2から、既述した式を用いてs1
を消去すると、 b2=f1’・b1’/(b1’−f1’)−s2・f
2/(f2−s2) となる。
【0097】以上を整理して説明すると、投写画像源D
p’の表示面から距離b1’にある焦点距離f1’の投
写光学系LR’により、距離s1だけ離れたスクリーン
Srnにフォーカスが合った状態で像91が正常に投写
されている標準プロジェクター装置Pj’に対して、焦
点距離f2の撮像レンズLMと、撮像レンズLMの中心
から距離s2だけ隔てた撮像素子pdを備えるビデオカ
メラV5を、投写光学系LR’から距離b2だけ隔てて
配設すると、スクリーンSrnに正常に投写されている
像91と相似の像92が、フォーカスが合った正常な状
態で撮像素子pd上に結像されることになる。
【0098】前記のようにして標準プロジェクター装置
に対応するように諸元が整備されているビデオカメラV
5を、そのままの状態におき、標準プロジェクター装置
Pj’に代えて調整さるべきプロジェクター装置Pjが
所定位置に載置される。
【0099】つぎに、ビデオカメラV5の位置や、撮像
レンズLMの位置を固定させたまま、プロジェクター装
置Pjの投写光学系LRのみを調節して、距離b1を変
化させ、ビデオカメラV5の撮像素子pdにパターン9
0の像92がピントが合って正常に結像されるまで、投
写光学系LRを移動させる。
【0100】以上の操作により、ビデオカメラV5の撮
像素子pdにパターン90の像92がピントが合って正
常に結像されれば、パターン90の投写光線93、94
は標準光線93’、94’と合致するから、スクリーン
Srnに正常に像91が投写される状態となっている。
すなわち、これによりプロジェクター装置Pjの投写光
学系LRが正しく調整されたことになる。
【0101】また、この状態では、投写画像源Dpの表
示画面に表示される画像が、ピントが合った正常な状態
で撮像素子pdに映されているから、この撮像画像を観
察しつつ、以降は前述した第一の実施の形態におけると
全く同様に、フォーカス調整と、色ずれ調整と、ホワイ
トバランス調整を実施すればよい。
【0102】また、投写画像源Dpは陰極線管によるも
のも、フラットパネルディスプレイ装置によるものも、
調整が可能である。さらに、投写画像源Dpとして立体
画像を表示するものも、本実施の形態による調整方法で
調整が可能である。
【0103】次に、本発明に係るプロジェクター装置の
調整装置につき説明する。図10は、本発明に係るプロ
ジェクター装置の調整装置の第一の実施の形態における
平面図である。また図11は、その部分切欠正面図であ
る。
【0104】まず、本発明の調節装置によって調整がな
される、被調整対象となるプロジェクター装置Pj20
につき図10を参照して構成を説明する。同図に示され
るプロジェクター装置Pj20はRGB陰極線管式のプ
ロジェクター装置であり、その主たる構成部分は、投写
画像源Dpと、投写光学系LR、LG、LBである。投
写光学系LR、LG、LBはそれぞれレンズと、このレ
ンズを光軸方向に前後移動可能な機構から構成されてお
り、レンズと投写画像源Dpとの距離が調節可能になっ
ている。
【0105】投写画像源Dpには、画像を表示する陰極
線管Dpr、Dpg、Dpbあるいは液晶フラットパネ
ルディスプレイ装置(図示されない)をはじめ、反射ミ
ラーや、オプティカルカップリングと称せられる、高輝
度管である陰極線管のフェースプレートの上昇した温度
を冷却する機能を備える液冷却式のレンズなど(いずれ
も図示されない)が具備されている。また反射ミラー
に、画像の左右反転機能を付与する構成のものもある。
【0106】図10に示される投写画像源Dpの例で
は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の発光膜を表
示面とする高輝度の三本の単色投写管(CRT)Dp
r、Dpg、Dpbを備える。各単色投写管はそれぞれ
電子銃Gr、Gg、Gb、偏向機構Rr、Rg、Rbを
備える。
【0107】電子銃Gr、Gg、Gbは内部に図示され
ないフォーカス電極を備え、CRT電極回路(図示され
ない)からこのフォーカス電極に制御電圧が与えられて
電子銃Gr、Gg、Gbが発射する電子ビームを制御す
ることによりフォーカスが調整される。さらに偏向機構
Rr、Rg、Rbは偏向ヨークとマグネットを具備し、
電子ビームの偏向を制御することにより色ずれ調整がな
されるように構成されている。さらにこのマグネットに
より画面周辺での画像歪みとフォーカスの微調整が可能
となっている。
【0108】さらに、投写されるRGB映像信号の増幅
回路およびCRT電極回路があり、これらは纏めて映像
信号回路系とされる。画像信号が基本色に分離された複
数の色信号として映像信号回路系から出力される信号
は、投写画像源Dpの陰極線管Dpr、Dpg、Dpb
に供給され、各陰極線管内の電子ビームを変調すること
によって各表示面に単色の画像が表示される。
【0109】投写光学系LR、LG、LBは、これらの
光軸Axr、Axg、Axbが各陰極線管Dpr、Dp
g、Dpbの光軸に一致するように配置されている。各
陰極線管Dpr、Dpg、Dpbの各表示画像は、各基
本色(赤、緑、青)の投写光線41、42、43として
投写光学系LR、LG、LBを介してスクリーンSrn
に投写されてスクリーンSrn上で合成され、カラー画
像を形成させる。
【0110】つぎに調整装置20は、測定台21の上
に、プロジェクター装置Pj20を予め定めた所定位置
に載置可能な載置部22(図11参照)が設けられ、ま
たプロジェクター装置Pj20の各投写光学系LR、L
G、LBの前方には、撮像手段としてCCD式のビデオ
カメラV5が配設される。ビデオカメラV5は各投写光
学系LR、LG、LBから投写される各色の投写光線4
1、42、43を撮像レンズLMにより捉えてCCD式
の撮像素子pdにより撮像する。
【0111】ここで説明の便宜上、各投写光学系LR、
LG、LBの光軸方向をX軸、測定台21の面に沿って
X軸と直角方向をY軸、測定台21の面に垂直方向をZ
軸とする。
【0112】さらに測定台21上には移動機構MV20
が設けられ、この移動機構MV20は、載置部22に載
置されたプロジェクター装置Pj20の各色の投写光線
41、42、43の光軸方向(X軸方向)および光軸と
垂直な面上の任意の方向(Y軸方向とZ軸方向)にビデ
オカメラV5を移動可能に構成されている。
【0113】この移動機構MV20は、測定台21上に
X軸方向に固定された一組の第一レール23、23と、
第一レール23、23に沿ってX軸方向に移動可能であ
り、かつ面上にY軸方向に設けられた第二レール25A
を具備した第一フレーム25と、第一フレーム25上に
置かれて第二レール25Aに沿ってY軸方向に移動可能
であり、かつZ軸方向に貫通したガイド孔27Aを具備
した第二フレーム27と、ガイド孔27Aに挿通してZ
軸方向に上下移動可能な第三フレーム29を具備してい
る。
【0114】一組の第一レール23、23の一方の側面
にはラックギヤ51が設けられ、第一フレーム25に固
設されたパルスモータ24によって回転するピニヨンギ
ア31がこのラックギヤ51と噛合することで、パルス
モータ24の正逆両方向回転にしたがい、第一フレーム
25が第一レール23、23に沿ってX軸方向に移動す
る。
【0115】また第一フレーム25上の第二レール25
Aの側面にはラックギヤ52が設けられ、第二フレーム
27に固設されたパルスモータ32によって回転するピ
ニヨンギア33がこのラックギヤ52と噛合すること
で、パルスモータ32の正逆両方向回転にしたがい、第
二フレーム27が第二レール25Aに沿ってY軸方向に
移動する。
【0116】さらに第三フレーム29の側面にはラック
ギヤ53が設けられ、第二フレーム27に固設されたパ
ルスモータ34によって回転するピニヨンギア35がこ
のラックギヤ53と噛合することで、パルスモータ34
の正逆両方向回転にしたがい、第三フレーム29がガイ
ド孔27Aに沿ってZ軸方向に上下移動する。
【0117】第三フレーム29の上端にはビデオカメラ
V5が、その光軸をX軸方向に向けて取付けられてい
る。前記の構成により、ビデオカメラV5はXYZ三方
向に移動自在となる。
【0118】この調整装置20を用いたプロジェクター
装置Pj20の投写画像源Dpの収斂度の調整は、以下
のように実施される。図10に示されるプロジェクター
装置Pj20は陰極線管式であるから、各陰極線管Dp
r、Dpg、Dpbのフォーカス調整がこの順になされ
る。
【0119】フォーカス調整をなすべき画面上の位置が
例えば長方形の画面の右上端部である場合、まずビデオ
カメラV5が投写光学系LRの前方まで移動され、ビデ
オカメラV5が、陰極線管Dprにより発射されて投写
光学系LRを経て進む赤色の投写光線41中の、画面右
上端部に相当する光線を捉える位置で停止される。
【0120】この状態においては、投写光線41中の画
面右上端部に相当する光線がビデオカメラV5の撮像レ
ンズLMから入射して、CCD式の撮像素子pdにより
検出されている。ここで撮像レンズLMの位置を光軸に
沿って前後に移動させることにより、陰極線管Dprの
表示面のうち画面右上端部を表示している部分の像がピ
ントが合った状態で撮像素子pdに結像するようにす
る。これによってビデオカメラV5が、赤色光による画
面右上端部を表示している陰極線管Dprの表示面その
ものを撮像した像を明瞭に映し出す状態となる。
【0121】ここで、この表示面そのものの像はピント
が合って明瞭であるのに、表示面に表示されている画面
の右上端部の像のピントが合っていなければ、陰極線管
Dprのフォーカスが合っていない。そこで陰極線管D
prのフォーカス調整がなされる。すなわち、調整者は
この画面の右上端部の像を観測しながら、陰極線管Dp
rのフォーカス調整つまみ(図示されない)を調節し、
この像のピント合わせを行う。
【0122】前記のようにして赤色光による画面右上端
部のフォーカス調整が完了すると、ビデオカメラV5を
若干だけ移動して、前記と同様の操作をなすことによ
り、赤色光による画面の他の部分のフォーカス調整を実
施できる。このように赤色光による画面の任意の部分の
フォーカス調整を容易に実施することができる。
【0123】前記のようにして赤色光による画面のフォ
ーカス調整が完了すると、ついでビデオカメラV5を投
写光学系LGの前方まで移動し、ビデオカメラV5が陰
極線管Dpgにより発射されて投写光学系LGを経て進
む緑色の投写光線42中の、画面右上端部に相当する光
線を捉える位置で停止させる。
【0124】この状態においては、緑色の投写光線42
中の画面右上端部に相当する光線がビデオカメラV5の
撮像レンズLMから入射して、撮像素子pdにより検出
されている。ここで撮像レンズLMの位置を光軸に沿っ
て前後に移動させることにより、陰極線管Dpgの表示
面のうち画面右上端部を表示している部分の像がピント
が合った状態で撮像素子pdに結像するようにする。こ
れによってビデオカメラV5が、緑色光による画面右上
端部を表示している陰極線管Dpgの表示面そのものを
撮像した像を明瞭に映し出す状態となる。
【0125】ここで、この表示面そのものの像はピント
が合って明瞭であるのに、この表示面に表示されている
画面の右上端部の像のピントが合っていなければ、陰極
線管Dpgのフォーカス調整がなされる。すなわち、調
整者はこの画面の右上端部の像を観測しながら、陰極線
管Dpgのフォーカス調整つまみ(図示されない)を調
節し、この像のピント合わせを行う。
【0126】前記のようにして緑色光による画面右上端
部のフォーカス調整が完了すると、ビデオカメラV5を
若干だけ移動して、前記と同様の操作をなすことによ
り、緑色光による画面の他の部分のフォーカス調整を実
施できる。このように緑色光による画面の任意の部分の
フォーカス調整を容易に実施することができる。
【0127】また前記と同様にして、青色光による画面
の任意の部分のフォーカス調整を容易に実施することが
できる。また、前記の構成ではビデオカメラV5を一台
だけ使用するものであったが、二台あるいは三台といっ
た複数台のビデオカメラを同時に使用する構成にしても
差し支えない。
【0128】さらに、移動機構として、前記の移動機構
MV20に代えて多関節ロボットを採用し、一台のビデ
オカメラで任意の部分を撮像するようにしてもよい。
【0129】つぎに本発明の第二の実施の形態に係る調
整装置として、画面の任意の部分についてフォーカス調
整ならびに色ずれ調整(コンバージェンス調整)ならび
に白レベル調整を可能にする構成を説明する。
【0130】まず、第二の実施の形態の調整装置を説明
するに先立って、調整されるプロジェクター装置を説明
する。図12は、本発明の第二の実施の形態に係る調整
装置により調整されるプロジェクター装置の、標識を備
えた投写光学系の模式斜視図であり、同図では標識mr
1〜mr4を備えた投写光学系LRだけが示されてい
る。同図に示されるように、プロジェクター装置Pj2
00の投写光学系LRにはレンズを担持するシースLR
cがあり、このシースLRcにはそれぞれ三角形である
四個の標識mr1〜mr4が刻示されている。
【0131】標識mr1とmr3、および標識mr2と
mr4はそれぞれ対を構成しており、これら四個の標識
mr1〜mr4の位置関係は、標識mr1とmr3の先
端(三角形の頂点)を結ぶ線分と、標識mr2とmr4
の先端(三角形の頂点)を結ぶ線分との交点が投写光学
系LRの光軸Axrの位置に合致するよう構成されてい
る。なお投写光学系LG、LBについても同様に構成さ
れている。
【0132】シースLRcとしては、プロジェクター装
置Pj200の筐体に固定されて回転等の移動がない構
造体として構成できるほかにも、例えば光軸Axrの位
置と方向を保ってレンズを前後移動させる構成の、レン
ズのズーム機構と併用するものであってもよい。後者の
場合、ズーム操作とともに四個の標識mr1〜mr4も
回転移動するが、ズーム機構の特性上、これら標識の交
点は常に光軸Axrの位置に合致している。
【0133】また、標識mr1とmr3の先端を結ぶ線
分と、標識mr2とmr4の先端を結ぶ線分との張る角
度は直角であることが好ましいが、この角度は直角に限
定されることなく、直角以外の角度を張る構成であって
もよい。
【0134】以下に、本発明の第二の実施の形態に係る
調整装置200の構成と動作を、図10、図11および
図13に基づき説明する。なお、前記第一の実施の形態
に係る調整装置20と同一部分は前記と同じ符号を付け
て説明は省略される。したがって、図10と図11は説
明において前記調整装置20と共用される。
【0135】これら図面に示されるように、本発明の第
二の実施の形態に係る調整装置200では、コントロー
ラーCR200が測定台21上に設けられている。また
移動機構MV20のモータ24、32、34はいずれも
サーボ機能とデコーダ機能を備えたパルスモータで構成
されている。
【0136】コントローラーCR200は、図13に示
されるように、パターン認識手段201、テンポラリ中
心Cfの演算手段202、画面中心Ctとテンポラリ中
心Cfとの偏差の演算手段203、移動機構MV20の
制御手段204、サーボ機構による現在位置同定手段2
05を具備している。
【0137】パターン認識手段201は、ビデオカメラ
V5から入力される撮像画像pdghの信号に基づき、
撮像画像pdghの視野(画像が形成されている領域)
および着目パターンを認識して、視野の座標および着目
パターンの抽出情報をテンポラリ中心Cfの演算手段2
02に送る。
【0138】ここで着目パターンが図13に示されるよ
うな四個の標識mr1〜mr4であれば、標識mr1〜
mr4の各頂点座標が抽出される。また、着目パターン
が図4に示されるようなドットパターンdt、図5に示
されるようなクロスハッチパターンcr、あるいは図6
や図7に示されるようなコントラストパターンであれ
ば、それぞれの特徴が抽出される。
【0139】テンポラリ中心Cfの演算手段202で
は、視野の座標から画面の中心Ctの座標と、前記着目
パターンの抽出情報に基づきテンポラリ中心Cfの座標
を演算して、画面中心Ctとテンポラリ中心Cfとの偏
差演算手段203に送る。
【0140】画面中心Ctとテンポラリ中心Cfとの偏
差演算手段203では、画面中心Ctとテンポラリ中心
Cfの偏差を演算して、この偏差値を移動機構MV20
の制御手段204に送る。
【0141】移動機構MV20の制御手段204は、前
記の偏差値に基づいて、テンポラリ中心Cfが画面中心
Ctと合致する位置までビデオカメラV5を移動させ、
合致したところでタイミング信号を現在位置同定手段2
05に送る。
【0142】現在位置同定手段205は、移動機構MV
20の制御手段204からタイミング信号が入力される
と、その時点の移動機構MV20の各部分の現在位置を
同定する。具体的には、前記各パルスモータ24、3
2、34のデコーダ機構により現在位置を同定する。
【0143】以上により、ビデオカメラV5が画面の中
心に各投写光学系LR、LG、LBの光軸Axr、Ax
g、Axbが載ったそれぞれの状態における移動機構M
V20の各部分の位置が得られる。
【0144】なお、前記においてプロジェクター装置P
j200の各陰極線管Dpr、Dpg、Dpbの光軸
と、投写光学系LR、LG、LBの光軸Axr、Ax
g、Axbとは合致して構成されているものとする。
【0145】以上に基づいて、元画像上の任意の位置の
画像部分に対応する、プロジェクター装置Pj200の
各陰極線管Dpr、Dpg、Dpbの表示画像上の各対
応部分のフォーカス度、輝度、および該部分の位置を、
本調整装置200が測定する際の動作を説明する。
【0146】ここで、元画像は測定用としてたとえば図
4に示されるようなドットパターンを、前記任意の位置
に表示しているものとする。したがって、このドットパ
ターンの、元画像上での中心からの変位分(y0、z
0)は与件であるとする。なおドットパターンに代わっ
て、図5に示されるようなクロスハッチパターンcr、
あるいは図6や図7に示されるようなコントラストパタ
ーンHctなどを用いることができる。
【0147】また、プロジェクター装置Pj200の投
写光学系LR、LG、LBの手動による焦点調節目盛
は、すべて同じ値に固定されているものとする。
【0148】まず、移動機構MV20のパルスモータ2
4を駆動して第一フレーム25をX軸上の適当な位置に
停止させる。
【0149】つぎに第一段階として、赤色用の陰極線管
Dprの表示画像上の中心、したがって投写光学系LR
の光軸Axrを、以下のようにしてビデオカメラV5の
画面の中心に捉える状態とする。
【0150】すなわち、移動機構MV20の制御手段2
04により、第二フレーム27をY軸方向に、また第三
フレーム29をZ軸方向に移動させ、投写光学系LRの
四個の標識mr1〜mr4がビデオカメラV5の画面に
よって捉えられる状態とする。四個の標識mr1〜mr
4がビデオカメラV5により捉えられた状態で、ピント
が合っていなければ、調整者がビデオカメラV5の撮像
レンズLMを調節してピントを合わせる。
【0151】ここでピントが合えば、撮像レンズLMは
以降、この状態に固定される。また第一フレーム25も
X軸上の現在位置に固定される。
【0152】もし撮像レンズLMの調節だけではピント
が合わなければ、移動機構MV20の制御手段204に
より、第一フレーム25をX軸方向に移動させ、この第
一フレーム25の移動および調整者による撮像レンズL
Mの調節によってピントが合った状態にする。以降、第
一フレーム25の位置および撮像レンズLMは現在位置
に固定される。
【0153】前記のようにしてピントが合った状態で、
移動機構MV20の制御手段204により、第二フレー
ム27をY軸方向に、また第三フレーム29をZ軸方向
に移動させ、前記のようにパターン認識手段201、テ
ンポラリ中心Cfの演算手段202、画面中心Ctとテ
ンポラリ中心Cfとの偏差の演算手段203により、標
識mr1とmr3の先端(三角形の頂点)を結ぶ線分
と、標識mr2とmr4の先端(三角形の頂点)を結ぶ
線分との交点(テンポラリ中心Cf)が撮像画像の中心
Ctに載るようにし、現在位置同定手段205によっ
て、この状態での移動機構MV20の位置(y1、z
1)を確定させる。
【0154】ついで第二段階として、ドットパターンを
捉える。移動機構MV20の制御手段204により、第
二フレーム27をY軸方向に、また第三フレーム29を
Z軸方向に移動させ、パターン認識手段201により、
あるいは目視によりドットパターンがビデオカメラV5
の撮像画像内に捉えられると、前記のようにパターン認
識手段201、テンポラリ中心Cfの演算手段202、
画面中心Ctとテンポラリ中心Cfとの偏差の演算手段
203により微調整移動をさせて、ドットパターンがビ
デオカメラV5の撮像画像の中心Ctに載るようにし、
現在位置同定手段205によって、この状態での移動機
構MV20の位置(y2、z2)を測定する。
【0155】前記の状態ではビデオカメラV5のピント
が陰極線管Dprの表示画像に合っているにもかかわら
ず、ドットパターン像がぼやけている場合は、陰極線管
Dprのフォーカスがずれており、よって陰極線管Dp
rのフォーカス調整が必要になる。
【0156】調整者は、ドットパターン像を観測しつ
つ、陰極線管Dprの電子銃Grのフォーカス電極(図
示されない)に与える電圧を調整し、あるいは偏向機構
Rrのマグネット(図示されない)を調整することによ
り、フォーカス調整を行う。これにより陰極線管Dpr
のこの画面内位置におけるフォーカス調整が完了する。
【0157】ついで、前記の位置座標について、 y2−y1 z2−z1 がそれぞれ前記元画像における変位y0、z0に等しい
か否かが検査され、等しくなければ、変位y0、z0に
等しくなるよう、陰極線管Dprの偏向機構が調整者に
よって調整される。
【0158】上記の陰極線管Dprの偏向調整によっ
て、前記画像上の任意の部分における赤色ドットの位置
合わせが完了する。この状態で、ドットパターン(この
場合は赤色ドットパターン)の輝度を測定する。
【0159】ついで、第一フレーム25の位置および撮
像レンズLMは現在位置に固定したままで、陰極線管D
pgおよびDpbにつき前記陰極線管Dprと同様の操
作を行い、緑色ドットおよび青色ドットのフォーカス調
整および位置合わせ調整を完了させる。また各々につい
て、緑色ドットパターンと青色ドットパターンの輝度を
測定する。
【0160】前記により、画像上の任意の部分における
色ずれ調整(コンバージェンス調整)が完了する。
【0161】さらに、画像上の任意の部分にそれぞれ対
応している赤色ドットパターンの輝度と、緑色ドットパ
ターンの輝度と、青色ドットパターンの輝度に基づい
て、画像上の任意の部分における白レベル調整を行う。
すなわち、前記工程において、測定された各色のドット
パターンの輝度が所定の比率を示さなければ、各陰極線
管の輝度調節を行い、所定の比率におさまるようにす
る。以上により、画像上の任意の部分における白レベル
調整が完了する。
【0162】前記のように、画像上の任意の部分につい
ての調整が容易になされるから、画像上の複数の部分に
ついて前記調整を行うことにより、画面全体の特性を調
整することができる。とりわけ画像上の複数の部分につ
いて白レベル調整を行うことにより、画面全体の白均一
度(ユニフォーミティ特性)を改善することが可能にな
る。
【0163】さらに、陰極線管式ではなく、例えば反射
型液晶パネルに代表されるフラットパネルディスプレイ
式のプロジェクター装置であれば、実質的にフラットパ
ネルディスプレイ装置自体のフォーカス調整は省略可能
である。
【0164】またフラットパネルディスプレイ式のプロ
ジェクター装置は、三原色の各色用の三枚のフラットパ
ネルを使用して三種の色信号を作成し、作成した三種の
色信号をスクリーンに投写し合成して映像を作り出して
いる。よって、フラットパネルディスプレイ式のプロジ
ェクター装置におけるコンバージェンスのずれは、各パ
ネルの絶対的あるいは相対的な位置のずれによって生じ
ることになる。
【0165】このため、フラットパネルディスプレイ式
のプロジェクター装置におけるコンバージェンス調整、
すなわち位置合わせ調整は、クロスハッチ等のテストパ
タ−ンを各パネルに表示させて、ずれ量を検出し、検出
結果に応じて調整者が各フラットパネルディスプレイ装
置の据付位置をY軸方向およびZ軸方向へ微移動させて
位置を合わせ込むことによって実行できる。また白レベ
ル調整は、各フラットパネルディスプレイ装置の輝度調
整により実行できる。
【0166】さらに、プロジェクター装置が立体画像を
投写する構成の場合にも、本調整装置200を用い、前
記と同様の操作によって調整が可能である。
【0167】以上は、調整装置200を用いてプロジェ
クター装置内の投写画像源の表示画像の調整を行うもの
であり、したがって投写画像源の表示画像についてのフ
ォーカス調整およびコンバージェンス調整およびホワイ
トバランス調整が可能となるものであった。
【0168】つぎに以下では、本調整装置200を用
い、プロジェクター装置内の投写画像源の表示画像につ
いての調整に加えて、投写するスクリーンまでの距離に
応じて投写光学系の調整も同時に可能な操作につき説明
する。しかも、当初の標準プロジェクター装置による調
整時以外には、スクリーンを用いることなく実行できる
ものである。
【0169】図10および図11において、調整さるべ
きプロジェクター装置(Pj200)に代えて、まず既
調整の標準プロジェクター装置を載置台22上に載置
し、測定台21上の所定位置におく。この標準プロジェ
クター装置は、投写画像源の表示画像の調整に加えて、
投写するスクリーンまでの距離に応じた投写光学系の調
整も既になされているから、所定位置に置かれたスクリ
ーンSrn上には正常な画像が投写されている。
【0170】この標準プロジェクター装置の三本の投写
光線を、第一乃至第三フレーム25、27、29の移動
ならびにビデオカメラV5の撮像レンズLMの調節によ
り、各投写光線がビデオカメラV5の撮像素子pdに正
しく結像する状態とする。これにより、各投写光線はス
クリーンSrn上に正常に投写されるとともに、撮像素
子pd上にもフォーカスが合った状態で結像されてい
る。以降、第一フレーム25の位置と撮像レンズLMは
この状態に固定される。
【0171】ついで、標準プロジェクター装置に代え
て、調整さるべきプロジェクター装置Pj200を載置
台22上に載置し、測定台21上の所定位置におく。つ
いで、前記と同様の操作で、プロジェクター装置Pj2
00の例えば赤色投写光線をビデオカメラV5により捉
え、ここで調整者が投写光学系LRを調整してビデオカ
メラV5の撮像画像のフォーカスが合った状態とする。
この投写光学系LRの位置により同時に、陰極線管Dp
rの形成させる画像がスクリーンSrn上に正常に投写
される状態が自動的に実現される。
【0172】ただし、前記において陰極線管Dprが自
身の蛍光面に形成させる画像のフォーカスがとれている
とは限らない。そこで蛍光面上の画像のフォーカスがと
れていない場合は、前記のように調整者が陰極線管Dp
rの電子銃Grのフォーカス電極に与える電圧を調整
し、あるいは偏向機構Rrのマグネットを調整すること
により、陰極線管Dprのフォーカス調整を行う。なお
当然ながら、この陰極線管Dprのフォーカス調整では
先に調整された投写光学系LRは固定されており、投写
光学系LRが再調整されることはない。
【0173】第一フレーム25の位置とビデオカメラV
5の撮像レンズLMの位置が前記のように固定され、さ
らに投写光学系LRの位置が上記のように固定される
と、プロジェクター装置Pj200の発する赤色投写光
線41がスクリーンSrn上にフォーカスが合った状態
で投写される。
【0174】そこでつぎに、ビデオカメラV5をY軸方
向およびZ軸方向に移動して、赤色投写光線41の所望
の部分をビデオカメラV5により捉え、ドット位置のず
れを調整し、さらに輝度を測定する。
【0175】前記の工程を緑色光線42および青色光線
43に対しても実行することにより、プロジェクター装
置Pj200が正常の画像を正常にスクリーンSrn上
に投写可能に調整される。しかもこの調整工程はスクリ
ーンSrnを用いることなく実施できる。
【0176】なお、投写画像源が複数の色信号のそれぞ
れに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置か
ら構成されている場合のフォーカス調整は、撮像手段で
あるビデオカメラV5により得られる各色の撮像画像に
基づいて、前記のように各投写光学系LR、LG、LB
の焦点調整を行うだけでなく、各投写光学系と各フラッ
トパネルディスプレイ装置との相対位置を調整すること
により、スクリーン上に投写された画面上の収斂度を間
接的に調整することも可能である。
【0177】上述したように、本発明によればプロジェ
クター装置の投写画像源が発射して投写レンズを介して
大型スクリーンに投写される投写光ビームを、投写レン
ズからスクリーンに至る途中でビデオカメラによって捉
えてビデオカメラの撮像素子上に結像させるようにす
る。すなわち投写画像源が表示する画像を、投写レンズ
を通してビデオカメラによって撮像することにより、大
型スクリーン、大型暗室等を用いる必要がなく、よって
低コストかつ簡便にプロジェクター装置の調整を行うこ
とが可能になる。
【0178】しかも調整精度を大幅に向上でき、さらに
調整作業が容易になることによる作業者の技術のバラつ
きを平準化でき、よって生産性向上を図ることが可能に
なる。
【0179】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
に係るプロジェクター装置の調整方法は、画像信号を基
本色に分離した複数の色信号に基づき投写画像源によっ
て表示される各基本色の表示画像を、各基本色の投写光
線として複数基の投写光学系によりスクリーン上に重ね
合わさるように投写するプロジェクター装置の画像特性
の調整方法であり、投写光学系の各投写光線発射方向前
方に撮像手段を配置して各投写光線を捉えることによっ
て、投写画像源が表示する各基本色の表示画像を撮像
し、この撮像手段による各撮像画像に基づいて投写画像
源の画像特性を調整する構成とするものである。
【0180】この結果、撮像手段を投写光学系の前方、
したがってスクリーンよりも遥に手前に配置して各投写
光線を捉えることにより、スクリーンを用いることなく
投写画像源が表示する各基本色の表示画像を撮像して、
表示画像上の任意の部分の画像特性の調整が可能にされ
る。また、このように大型スクリーン、大型暗室等を用
いる必要がないから、低コストかつ簡便に調整を行うこ
とができる。
【0181】しかも、投写光学系すなわちレンズ内を撮
像するので、コントラストが大きく、外光の影響を受け
にくく、よって画像処理が容易になる。
【0182】本発明の請求項2に係るプロジェクター装
置の調整方法は、請求項1記載のものにおいて、投写画
像源が複数の陰極線管を備えたものであり、調整さるべ
き画像特性がこれら陰極線管の表示画面上の任意の位置
における収斂度調整であるから、大掛かりな大型スクリ
ーンや大型暗室等を用いることなく、低コストかつ簡便
に、陰極線管式プロジェクター装置のフォーカス調整を
行うことができる。
【0183】本発明の請求項3に係るプロジェクター装
置の調整方法は、請求項1記載のものにおいて、投写画
像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数の陰極線
管を備えたものであり、各陰極線管の表示画面上の任意
の位置における輝度に基づく白レベル調整をするもので
あるから、大掛かりな大型スクリーンや大型暗室等を用
いることなく、低コストかつ簡便に、陰極線管式プロジ
ェクター装置のホワイトバランスの調整を行うことがで
きる。
【0184】本発明の請求項4に係るプロジェクター装
置の調整方法は、請求項1記載のものにおいて、投写画
像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数の陰極線
管を備えたものであり、画像特性の調整が各陰極線管の
表示画面上の任意の位置における表示パターン位置ずれ
の調整をするものであるから、大掛かりな大型スクリー
ンや大型暗室等を用いることなく、低コストかつ簡便
に、陰極線管式プロジェクター装置の色ずれの調整(コ
ンバージエンス調整)を行うことができる。
【0185】本発明の請求項5に係るプロジェクター装
置の調整方法は、請求項1記載のものにおいて、投写画
像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数のフラッ
トパネルディスプレイ装置を備えたものであり、画像特
性の調整が各フラットパネルディスプレイ装置の表示画
面上の任意の位置における輝度に基づく白レベル調整を
するものであり、また本発明の請求項6に係るプロジェ
クター装置の調整方法は、請求項1記載のものにおい
て、投写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複
数のフラットパネルディスプレイ装置を備えたものであ
り、画像特性の調整が各フラットパネルディスプレイ装
置の表示画面上の任意の位置における表示パターン位置
ずれの調整をするものであるから、前記の陰極線管によ
る場合の各効果を、フラットパネルディスプレイ装置に
よる場合であっても陰極線管による場合と同様に実現で
き、よって広い対象のプロジェクター装置の調整が可能
になる。
【0186】本発明の請求項7に係る立体画像プロジェ
クター装置の調整方法は、立体画像信号が分離された複
数の信号に基づいて、投写画像源によってそれぞれ表示
される各分離画像を、複数基の投写光学系により各投写
光線としてスクリーン上に重ね合わせて投写することに
より立体画像を表示する立体画像プロジェクター装置の
画像特性の調整方法であって、各投写光学系から投写さ
れる各投写光線を撮像手段に入力して撮像し、撮像手段
による各撮像画像に基づいて投写画像源の画像特性を調
整するものである。
【0187】また本発明の請求項8に係る立体画像プロ
ジェクター装置の調整方法は、請求項7記載のものにお
いて、投写画像源が複数の陰極線管を備えており、画像
特性の調整として、各陰極線管の表示画面上の任意の位
置における収斂度調整を行うものである。
【0188】また、本発明の請求項9に係る立体画像プ
ロジェクター装置の調整方法は、請求項7記載のものに
おいて、投写画像源が複数の陰極線管を備えており、画
像特性の調整として、各陰極線管の表示画面上の任意の
位置における輝度調整に基づく白レベル調整を行うもの
である。
【0189】さらに本発明の請求項10に係る立体画像
プロジェクター装置の調整方法は、請求項7記載のもの
において、投写画像源が複数の陰極線管を備えており、
画像特性の調整として各陰極線管の表示画面上の任意の
位置における表示パターン位置の調整を行うものであ
る。
【0190】したがって、前記の請求項7〜10の各方
法によれば、撮像手段を投写光学系の前方、スクリーン
よりも遥に手前に配置して立体画像の各投写光線を捉え
ることにより、スクリーンを用いることなく投写画像源
の陰極線管が表示する各基本色の表示画像を撮像して、
表示画像上の任意の部分の収斂度やパターン位置ずれに
よる色ずれの調整、ならびにホワイトバランスの調整が
可能になり、これにより立体画像プロジェクター装置の
画像特性の調整を容易になすことが可能になる。
【0191】本発明の請求項11に係るプロジェクター
装置の調整方法は、画像信号を基本色に分離した複数の
色信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の画像
を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系によ
りスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジェ
クター装置の画像特性の調整方法であって、投写光学系
からスクリーンに至る各基本色の投写光線の光路途中に
少なくとも一基の撮像手段を配設し、かつ撮像手段は、
スクリーン上に正常に投写されている標準プロジェクタ
ー装置の投写光線を光路途中で撮像した際に正常な撮像
画像が得られた状態に既設定されているものであり、調
整がなされるべきプロジェクター装置の各投写光線の少
なくとも一部をスクリーンに至る途中で撮像手段に入力
して撮像し、撮像手段による各撮像画像に基づいて、プ
ロジェクター装置の投写画像源または投写光学系の少な
くとも一方を調整することにより間接的に、プロジェク
ター装置のスクリーン上の画像特性の調整を行うもので
ある。
【0192】したがって、前記の方法によれば、撮像手
段が、スクリーンに正常に投写されている投写光線を捉
えた時に正常に撮像可能になるよう、位置や撮像条件が
整備されているので、この状態に位置や撮像条件を固定
した撮像手段により、調整がなされるべきプロジェクタ
ー装置からの投写光線を正常に撮像できるようプロジェ
クター装置を調整すると、これにともない同時に、スク
リーンに正常に投写される状態が自動的に実現される。
すなわち投写画像源の表示面上の画像の調整を行うだけ
で、同時に、かつ間接的に、スクリーン上に結像される
画像の調整がなされる。このようにして、画像の収斂
度、白レベル、色ずれの調整をそれぞれ実施できる。
【0193】本発明の請求項12に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数の陰
極線管を備えており、撮像手段により得られる各色の撮
像画像に基づいて陰極線管のフォーカス調整と投写光学
系の調整の少なくとも一方を行うことにより、スクリー
ン上に投写された画面上の任意の位置における各色の収
斂度を間接的に調整するものであるから、投写画像源の
表示面上の画像のフォーカス調整または投写光学系の調
整を行うだけで、同時に、かつ間接的に、スクリーン上
に結像される画像のフォーカス調整をなすことができ、
作業効率の大幅な向上を実現することができる。
【0194】本発明の請求項13に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数の陰
極線管を備えており、撮像手段により得られる各色の撮
像画像に基づいて陰極線管の輝度調整を行うことによ
り、スクリーン上に投写された画面上の任意の位置にお
ける白レベルを間接的に調整するものであるから、投写
画像源の表示面上の画像の輝度調整を行うだけで、同時
に、かつ間接的に、スクリーン上に結像される画像の白
レベル調整をなすことができ、作業効率の大幅な向上を
実現することができる。しかも、画面上の任意の多くの
位置について調整を容易に繰り返し続行することができ
るから、スクリーン上に結像される画面全体の白均一度
(ユニフォーミティ)を容易に調整することができる。
【0195】本発明の請求項14に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数の陰
極線管を備えており、撮像手段により得られる各色の撮
像画像に基づいて陰極線管の偏向度を調整することによ
り、スクリーン上に投写された画面上の任意の位置にお
ける色ずれを間接的に調整するものであるから、投写画
像源の表示面上の画像の色ずれ調整を行うだけで、同時
に、かつ間接的に、スクリーン上に結像される画像の色
ずれ調整をなすことができ、作業効率の大幅な向上を実
現することができる。
【0196】本発明の請求項15に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数のフ
ラットパネルディスプレイ装置を備えており、撮像手段
により得られる各色の撮像画像に基づいて複数基の投写
光学系と複数のフラットパネルディスプレイ装置との相
対位置を調整することにより、スクリーン上に投写され
た画面上の任意の位置における収斂度を間接的に調整す
るものであるから、フラットパネルディスプレイ装置と
投写光学系との相対位置調整を行うだけで、同時に、か
つ間接的に、スクリーン上に結像される画像のフォーカ
ス調整をなすことができ、作業効率の大幅な向上を実現
することができる。
【0197】本発明の請求項16に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数のフ
ラットパネルディスプレイ装置を備えており、撮像手段
により得られる各色の撮像画像に基づいてフラットパネ
ルディスプレイ装置の輝度を調整することにより、スク
リーン上に投写された画面上の任意の位置における白レ
ベルを間接的に調整するものであるから、フラットパネ
ルディスプレイ装置の表示面上の画像の輝度調整を行う
だけで、同時に、かつ間接的に、スクリーン上に結像さ
れる画像の白レベル調整をなすことができ、作業効率の
大幅な向上を実現することができる。しかも、フラット
パネルディスプレイ装置の画面上の任意の多くの位置に
ついて白レベル調整を容易に繰り返し続行することがで
きるから、スクリーン上に結像される画面全体の白均一
度(ユニフォーミティ)を容易に調整することができ
る。
【0198】本発明の請求項17に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が複数の色信号のそれぞれに対応する複数のフ
ラットパネルディスプレイ装置を備えており、撮像手段
により得られる各撮像画像に基づいてフラットパネルデ
ィスプレイ装置の位置を調整することにより、スクリー
ン上に投写された画面上の任意の位置における色ずれを
間接的に調整するものであるから、フラットパネルディ
スプレイ装置の位置調整を行うだけで、同時に、かつ間
接的に、スクリーン上に結像される画像の色ずれ調整を
なすことができ、作業効率の大幅な向上を実現すること
ができる。
【0199】本発明の請求項18に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が立体画像を構成する複数の信号のそれぞれに
対応する複数の陰極線管を備えており、撮像手段により
得られる各撮像画像に基づいて陰極線管のフォーカス調
整または投写光学系の調整の少なくとも一方を行うこと
により、スクリーン上に投写された画面上の任意の位置
における収斂度を間接的に調整するものであるから、投
写画像源の表示面上の画像のフォーカス調整または投写
光学系の調整を行うだけで、同時に、かつ間接的に、ス
クリーン上に結像される立体画像のフォーカス調整をな
すことができ、作業効率の大幅な向上を実現することが
できる。
【0200】本発明の請求項19に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が立体画像を構成する複数の信号のそれぞれに
対応する複数の陰極線管を備えており、撮像手段により
得られる各撮像画像に基づいて陰極線管の輝度調整を行
うことにより、スクリーン上に投写された画面上の任意
の位置における白レベルを間接的に調整するものである
から、投写画像源の表示面上の画像の輝度調整を行うだ
けで、同時に、かつ間接的に、スクリーン上に結像され
る立体画像の白レベル調整をなすことができ、作業効率
の大幅な向上を実現することができる。しかも、画面上
の任意の多くの位置について調整を容易に繰り返し続行
することができるから、スクリーン上に結像される立体
画像の画面全体の白均一度(ユニフォーミティ)を容易
に調整することができる。
【0201】本発明の請求項20に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が立体画像を構成する複数の信号のそれぞれに
対応する複数の陰極線管を備えており、撮像手段により
得られる各撮像画像に基づいて陰極線管の偏向度を調整
することにより、スクリーン上に投写された画面上の任
意の位置における色ずれを間接的に調整するものである
から、陰極線管の表示面上の画像の色ずれ調整を行うだ
けで、同時に、かつ間接的に、スクリーン上に結像され
る画像の色ずれ調整をなすことができ、作業効率の大幅
な向上を実現することができる。
【0202】本発明の請求項21に係るプロジェクター
装置の調整方法は、請求項11記載のものにおいて、投
写画像源が立体画像を構成する複数の信号のそれぞれに
対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置を備え
ており、撮像手段により得られる各撮像画像に基づいて
前記フラットパネルディスプレイ装置の取り付け位置と
輝度の少なくとも一方を調整することにより、スクリー
ン上に投写された画面上の任意の位置における色ずれと
白レベルの少なくとも一方を間接的に調整するものであ
るから、フラットパネルディスプレイ装置の取り付け位
置調整と輝度調整を行うだけで、同時に、かつ間接的
に、スクリーン上に結像される立体画像の色ずれ調整と
白レベル調整をなすことができ、作業効率の大幅な向上
を実現することができる。
【0203】本発明の請求項22に係るプロジェクター
装置の調整装置は、画像信号を基本色に分離した複数の
色信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示
画像を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系
によりスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロ
ジェクター装置の画像特性の調整装置であって、調整さ
るべきプロジェクター装置を予め定めた所定位置に載置
可能な載置部と、載置部に載置されたプロジェクター装
置の各投写光学系の前方に配設され、各投写光学系から
投写される各色の投写光線を捉えて撮像可能な少なくと
も一基の撮像手段と、載置部に載置されたプロジェクタ
ー装置の各色の投写光線の光軸方向および光軸と垂直な
面上の任意の方向に撮像手段を移動可能な移動機構と、
撮像手段および載置部および移動機構を具備する測定台
とを備えるものである。
【0204】この結果、上記の構成によれば、投写画像
源により表示された各画像が各投写光学系によってスク
リーンに向かい放射される各投写光線を、途中で撮像手
段により捉えて撮像する際に、移動機構により撮像手段
を常に投写光線の光軸方向を保って移動でき、かつ別の
投写光線を捉える位置への移動時にも、光軸と垂直方向
に撮像手段を容易に移動できることで、移動機構と各投
写光学系間の距離を常に一定に保つことができる。この
結果、各投写光線間での測定誤差が小さくなり、各投写
光学系を通した状態での投写画像源の各表示面上の画像
の測定を高精度でなすことができる。
【0205】本発明の請求項23に係るプロジェクター
装置の調整装置は、画像信号を基本色に分離した複数の
色信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示
画像を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系
によりスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロ
ジェクター装置の画像特性の調整装置であって、調整さ
るべきプロジェクター装置を予め定めた所定位置に載置
可能な載置部と、載置部に載置されたプロジェクター装
置の各投写光学系の前方に配設され、各投写光学系から
投写される各色の投写光線を捉えて撮像し、少なくとも
撮像信号を出力可能な少なくとも一基の撮像手段と、撮
像手段から撮像信号を受けてパターン認識が可能なパタ
ーン認識手段と、パターン認識手段の認識結果に基づき
任意のパターンの中心を演算可能な中心演算手段と、中
心演算手段の演算結果に基づき画面上の所定の位置とパ
ターンの中心との偏差を演算可能な偏差演算手段と、少
なくとも偏差演算手段の演算結果に基づき、載置部に載
置されたプロジェクター装置の前記各色の投写光線の光
軸方向および光軸と垂直な面上の任意の方向に前記撮像
手段を移動可能な移動機構と、撮像手段および載置部お
よび移動機構を具備する測定台とを備える。
【0206】この結果、上記の構成によれば、投写画像
源により表示された各画像が各投写光学系によってスク
リーンに向かい放射される各投写光線を、途中で撮像手
段により捉えて撮像する際に、移動機構により撮像手段
を常に投写光線の光軸方向を保った状態で移動でき、か
つ別の投写光線を捉える位置への移動時にも、光軸と垂
直方向に撮像手段を容易に移動できることで、移動機構
と各投写光学系間の距離を常に一定に保つことができ
る。この結果、各投写光線間での測定誤差が小さくな
り、各投写光学系を経由した状態での、投写画像源の各
表示面上の画像をはじめ、任意の、かつ多数の部分の測
定を高精度かつ高速度で実行することができる。
【0207】さらに上記の各構成によれば、各投写光学
系を撮像した像のパターン認識処理によって各投写光学
系の光軸位置を検出でき、さらに各色の投写光線を捉え
て撮像した像のパターン認識処理によって像の位置検出
ができるから、表示面上の任意の像の位置検出が高精度
かつ自動的になされ、よって位置に依存した色ずれ調整
やホワイトバランス調整を高精度で実行できる。
【0208】本発明の請求項24に係るプロジェクター
装置の調整装置は、請求項23記載のものにおいて、移
動機構が撮像手段を各投写光学系から投写される各投写
光線の光軸と少なくとも垂直方向に、投写画像源の表示
画像上の任意の部分における収斂状態を撮像可能に移動
する構成とされるから、収斂状態をより高精度で測定で
き、よって任意の、かつ多くの部分におけるフォーカス
調整を高精度で実行できる。
【0209】本発明の請求項25に係るプロジェクター
装置の調整装置は、請求項23記載のものにおいて、移
動機構が各投写光学系と撮像手段との光軸方向距離を一
定に保ちつつ、各投写光線の光軸と垂直方向に、予め定
めた所定方向かつ所定距離の所定各位置へ撮像手段を移
動可能であり、撮像手段は、所定各位置において各投写
光学系から投写される各投写光線を撮像可能に構成され
るから、スクリーンを用いることなく、しかもスクリー
ン上に結像する状態の各投写光線を正しく撮像可能にな
る。
【0210】本発明の請求項26に係るプロジェクター
装置の調整装置は、請求項22乃至25記載のものにお
いて、投写画像源からの表示画像が複数の陰極線管によ
って与えられる複数の基本色の画像であるから、広範囲
の種類のプロジェクター装置を対象に調整を加えること
が可能になる。
【0211】本発明の請求項27に係るプロジェクター
装置の調整装置は、請求項22、23または25記載の
ものにおいて、投写画像源からの表示画像が複数のフラ
ットパネルディスプレイ装置によって与えられる複数の
基本色の画像であるから、さらに広範囲の種類のプロジ
ェクター装置を対象に調整を加えることが可能になる。
【0212】本発明の請求項28に係るプロジェクター
装置の調整装置は、請求項22乃至25記載のものにお
いて、各投写光学系が投写画像源から受け取る表示画像
がスクリーンに投写時に立体画像を形成可能な画像であ
るから、立体画像プロジェクター装置を対象に調整を加
えることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロジェクター装置の調整方法の
原理を説明する模式図である。
【図2】本発明に係るプロジェクター装置の調整方法に
おける撮像原理を説明する模式図である。
【図3】本発明に係るプロジェクター装置の調整方法に
よる第一の実施の形態における光路を示す説明図であ
る。
【図4】画像調整のための測定用パターンの例の模式図
である。
【図5】画像調整のための測定用パターンの別の例の模
式図である。
【図6】画像調整のための測定用パターンの他の例の模
式図である。
【図7】画像調整のための測定用パターンのさらに他の
例の模式図である。
【図8】本発明に係るプロジェクター装置の色ずれ調整
方法及び白レベル調整方法の原理を説明する模式図であ
る。
【図9】本発明に係るプロジェクター装置の調整方法に
よる第二の実施の形態における光路を示す説明図であ
る。
【図10】本発明に係るプロジェクター装置の調整装置
の第一の実施の形態および第二の実施の形態における平
面図である。
【図11】図10に示された本発明に係るプロジェクタ
ー装置の調整装置の部分切欠正面図である。
【図12】本発明に係るプロジェクター装置の調整装置
の第二の実施の形態により調整されるプロジェクター装
置の標識を備えた投写光学系の模式斜視図である。
【図13】本発明に係るプロジェクター装置の調整装置
の第二の実施の形態の動作説明図である。
【図14】従来のプロジェクター装置の調整方法の原理
を説明する模式斜視図である。
【図15】従来のプロジェクター装置の白レベル調整方
法の原理を説明する模式斜視図である。
【図16】プロジェクター装置の色ずれを説明する画面
模式図である。
【図17】従来のプロジェクター装置の色ずれ調整方法
の原理を説明する画面模式図である。
【符号の説明】
Pj…プロジェクター装置、Dp…投写画像源、LR…
投写光学系(赤色画像用)、LG…投写光学系(緑色画
像用)、LB…投写光学系(青色画像用)、Bb…青色
投写光線、V1…ビデオカメラ、V2…ビデオカメラ。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を基本色に分離した複数の色信
    号に基づき投写画像源によって表示される各基本色の表
    示画像を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学
    系によりスクリーン上に重ね合わさるように投写するプ
    ロジェクター装置の画像特性の調整方法であって、 前記投写光学系の前記各投写光線発射方向前方に撮像手
    段を配置して、前記各投写光線を捉えることによって前
    記投写画像源が表示する各基本色の表示画像を撮像し、 前記撮像手段による各撮像画像に基づいて前記投写画像
    源の画像特性を調整することを特徴とするプロジェクタ
    ー装置の調整方法。
  2. 【請求項2】 前記投写画像源が複数の色信号のそれぞ
    れに対応する複数の陰極線管を備えたものであり、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における収斂度調整であることを特徴とする請
    求項1記載のプロジェクター装置の調整方法。
  3. 【請求項3】 前記投写画像源が複数の色信号のそれぞ
    れに対応する複数の陰極線管を備えたものであり、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における輝度に基づく白レベル調整であること
    を特徴とする請求項1記載のプロジェクター装置の調整
    方法。
  4. 【請求項4】 前記投写画像源が複数の色信号のそれぞ
    れに対応する複数の陰極線管を備えたものであり、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における表示パターン位置ずれの調整であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプロジェクター装置の調
    整方法。
  5. 【請求項5】 前記投写画像源が複数の色信号のそれぞ
    れに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置を
    備えたものであり、 前記画像特性の調整が前記各フラットパネルディスプレ
    イ装置の表示画面上の任意の位置における輝度に基づく
    白レベル調整であることを特徴とする請求項1記載のプ
    ロジェクター装置の調整方法。
  6. 【請求項6】 前記投写画像源が複数の色信号のそれぞ
    れに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置を
    備えたものであり、 前記画像特性の調整が前記各フラットパネルディスプレ
    イ装置の表示画面上の任意の位置における表示パターン
    位置ずれの調整であることを特徴とする請求項1記載の
    プロジェクター装置の調整方法。
  7. 【請求項7】 立体画像信号が分離された複数の信号に
    基づいて、投写画像源によってそれぞれ表示される各分
    離画像を、複数基の投写光学系により各投写光線として
    スクリーン上に重ね合わせて投写することにより立体画
    像を表示する立体画像プロジェクター装置の画像特性の
    調整方法であって、 前記各投写光学系から投写される前記各投写光線を撮像
    手段に入力して撮像し、 前記撮像手段による各撮像画像に基づいて前記投写画像
    源の画像特性を調整することを特徴とする立体画像プロ
    ジェクター装置の調整方法。
  8. 【請求項8】 前記投写画像源が複数の陰極線管を備え
    ており、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における収斂度調整であることを特徴とする請
    求項7記載の立体画像プロジェクター装置の調整方法。
  9. 【請求項9】 前記投写画像源が複数の陰極線管を備え
    ており、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における輝度調整に基づく白レベル調整である
    ことを特徴とする請求項7記載の立体画像プロジェクタ
    ー装置の調整方法。
  10. 【請求項10】 前記投写画像源が複数の陰極線管を備
    えており、 前記画像特性の調整が前記各陰極線管の表示画面上の任
    意の位置における表示パターン位置の調整であることを
    特徴とする請求項7記載の立体画像プロジェクター装置
    の調整方法。
  11. 【請求項11】 画像信号を基本色に分離した複数の色
    信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の画像
    を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系によ
    りスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジェ
    クター装置の画像特性の調整方法であって、 前記投写光学系から前記スクリーンに至る前記各基本色
    の投写光線の光路途中に少なくとも一基の撮像手段を配
    設し、 かつ前記撮像手段は、前記スクリーン上に正常に投写さ
    れている投写光線を光路途中で撮像した際に正常な撮像
    画像が得られた状態に既設定されているものであり、 調整がなされるべきプロジェクター装置の前記各投写光
    線の少なくとも一部を前記スクリーンに至る途中で前記
    撮像手段に入力して撮像し、 前記撮像手段による各撮像画像に基づいて、前記プロジ
    ェクター装置の前記投写画像源または前記投写光学系の
    少なくとも一方を調整することにより間接的に、前記プ
    ロジェクター装置の前記スクリーン上の画像特性の調整
    を行うことを特徴とするプロジェクター装置の調整方
    法。
  12. 【請求項12】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数の陰極線管を備えており、 前記撮像手段により得られる各色の撮像画像に基づいて
    前記陰極線管のフォーカス調整と前記投写光学系の調整
    の少なくとも一方を行うことにより、前記スクリーン上
    に投写された画面上の任意の位置における各色の収斂度
    を間接的に調整することを特徴とする請求項11記載の
    プロジェクター装置の調整方法。
  13. 【請求項13】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数の陰極線管を備えており、 前記撮像手段により得られる各色の撮像画像に基づいて
    前記陰極線管の輝度調整を行うことにより、前記スクリ
    ーン上に投写された画面上の任意の位置における白レベ
    ルを間接的に調整することを特徴とする請求項11記載
    のプロジェクター装置の調整方法。
  14. 【請求項14】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数の陰極線管を備えており、 前記撮像手段により得られる各色の撮像画像に基づいて
    前記陰極線管の偏向度を調整することにより、前記スク
    リーン上に投写された画面上の任意の位置における色ず
    れを間接的に調整することを特徴とする請求項11記載
    のプロジェクター装置の調整方法。
  15. 【請求項15】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置
    を備えており、 前記撮像手段により得られる各色の撮
    像画像に基づいて前記複数基の投写光学系と前記複数の
    フラットパネルディスプレイ装置との相対位置を調整す
    ることにより、前記スクリーン上に投写された画面上の
    任意の位置における収斂度を間接的に調整することを特
    徴とする請求項11記載のプロジェクター装置の調整方
    法。
  16. 【請求項16】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置
    を備えており、 前記撮像手段により得られる各色の撮
    像画像に基づいて前記フラットパネルディスプレイ装置
    の輝度を調整することにより、前記スクリーン上に投写
    された画面上の任意の位置における白レベルを間接的に
    調整することを特徴とする請求項11記載のプロジェク
    ター装置の調整方法。
  17. 【請求項17】 前記投写画像源が複数の色信号のそれ
    ぞれに対応する複数のフラットパネルディスプレイ装置
    を備えており、 前記撮像手段により得られる各撮像画
    像に基づいて前記フラットパネルディスプレイ装置の位
    置を調整することにより、前記スクリーン上に投写され
    た画面上の任意の位置における色ずれを間接的に調整す
    ることを特徴とする請求項11記載のプロジェクター装
    置の調整方法。
  18. 【請求項18】 前記投写画像源が立体画像を構成する
    複数の信号のそれぞれに対応する複数の陰極線管を備え
    ており、 前記撮像手段により得られる各撮像画像に基づいて前記
    陰極線管のフォーカス調整または前記投写光学系の調整
    の少なくとも一方を行うことにより、前記スクリーン上
    に投写された画面上の任意の位置における収斂度を間接
    的に調整することを特徴とする請求項11記載のプロジ
    ェクター装置の調整方法。
  19. 【請求項19】 前記投写画像源が立体画像を構成する
    複数の信号のそれぞれに対応する複数の陰極線管を備え
    ており、 前記撮像手段により得られる各撮像画像に基づいて前記
    陰極線管の輝度調整を行うことにより、前記スクリーン
    上に投写された画面上の任意の位置における白レベルを
    間接的に調整することを特徴とする請求項11記載のプ
    ロジェクター装置の調整方法。
  20. 【請求項20】 前記投写画像源が立体画像を構成する
    複数の信号のそれぞれに対応する複数の陰極線管を備え
    ており、 前記撮像手段により得られる各撮像画像に基づいて前記
    陰極線管の偏向度を調整することにより、前記スクリー
    ン上に投写された画面上の任意の位置における色ずれを
    間接的に調整することを特徴とする請求項11記載のプ
    ロジェクター装置の調整方法。
  21. 【請求項21】 前記投写画像源が立体画像を構成する
    複数の信号のそれぞれに対応する複数のフラットパネル
    ディスプレイ装置を備えており、 前記撮像手段により得られる各撮像画像に基づいて前記
    フラットパネルディスプレイの取り付け位置と輝度の少
    なくとも一方を調整することにより、前記スクリーン上
    に投写された画面上の任意の位置における色ずれと白レ
    ベルの少なくとも一方を間接的に調整することを特徴と
    する請求項11記載のプロジェクター装置の調整方法。
  22. 【請求項22】 画像信号を基本色に分離した複数の色
    信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示画
    像を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系に
    よりスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジ
    ェクター装置の画像特性の調整装置であって、 前記調整さるべきプロジェクター装置を予め定めた所定
    位置に載置可能な載置部と、 前記載置部に載置されたプロジェクター装置の前記各投
    写光学系の前方に配設され、前記各投写光学系から投写
    される前記各色の投写光線を捉えて撮像可能な少なくと
    も一基の撮像手段と、 前記載置部に載置された前記プロジェクター装置の前記
    各色の投写光線の光軸方向および前記光軸と垂直な面上
    の任意の方向に前記撮像手段を移動可能な移動機構と、 前記撮像手段および前記載置部および前記移動機構を具
    備する測定台とを備えたことを特徴とするプロジェクタ
    ー装置の調整装置。
  23. 【請求項23】 画像信号を基本色に分離した複数の色
    信号に基づいて投写画像源が表示する各基本色の表示画
    像を、各基本色の投写光線として複数基の投写光学系に
    よりスクリーン上に重ね合わさるように投写するプロジ
    ェクター装置の画像特性の調整装置であって、 前記調整さるべきプロジェクター装置を予め定めた所定
    位置に載置可能な載置部と、 前記載置部に載置されたプロジェクター装置の前記各投
    写光学系の前方に配設され、前記各投写光学系を撮像
    し、また前記各投写光学系から投写される前記各色の投
    写光線を捉えて撮像して少なくとも撮像信号を出力可能
    な少なくとも一基の撮像手段と、 前記撮像手段から撮像信号を受けてパターン認識が可能
    なパターン認識手段と、 前記パターン認識手段の認識結果に基づき任意のパター
    ンの中心を演算可能な中心演算手段と、 前記中心演算手段の演算結果に基づき画面上の所定の位
    置と前記パターンの中心との偏差を演算可能な偏差演算
    手段と、 少なくとも前記偏差演算手段の演算結果に基づき、前記
    載置部に載置された前記プロジェクター装置の前記各色
    の投写光線の光軸方向および前記光軸と垂直な面上の任
    意の方向に前記撮像手段を移動可能な移動機構と、 前記撮像手段および前記載置部および前記移動機構を具
    備する測定台とを備えたことを特徴とするプロジェクタ
    ー装置の調整装置。
  24. 【請求項24】 前記移動機構は前記撮像手段を前記各
    投写光学系から投写される前記各投写光線の前記光軸と
    少なくとも垂直方向に、前記投写画像源の表示画像上の
    任意の位置における収斂状態を撮像可能に移動する構成
    としたことを特徴とする請求項22または23記載のプ
    ロジェクター装置の調整装置。
  25. 【請求項25】 前記移動機構は前記各投写光学系と前
    記撮像手段との光軸方向距離を一定に保ちつつ、前記各
    投写光線の前記光軸と垂直方向に、予め定めた所定方向
    かつ所定距離の所定各位置へ前記撮像手段を移動可能で
    あり、 前記撮像手段は、前記所定各位置において前記各投写光
    学系から投写される各投写光線を撮像可能に構成された
    ことを特徴とする請求項23記載のプロジェクター装置
    の調整装置。
  26. 【請求項26】 前記投写画像源からの表示画像が複数
    の陰極線管によって与えられる複数の基本色の画像であ
    ることを特徴とする請求項22乃至25記載のプロジェ
    クター装置の調整装置。
  27. 【請求項27】 前記投写画像源からの表示画像が複数
    のフラットパネルディスプレイ装置によって与えられる
    複数の基本色の画像であることを特徴とする請求項2
    2、23または25記載のプロジェクター装置の調整装
    置。
  28. 【請求項28】 前記各投写光学系が前記投写画像源か
    ら受け取る表示画像が前記スクリーンに投写時に立体画
    像を形成可能な画像であることを特徴とする請求項22
    乃至25記載のプロジェクター装置の調整装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102797946A (zh) * 2012-08-27 2012-11-28 深圳创维-Rgb电子有限公司 白平衡调试探头定位装置
CN107911690A (zh) * 2017-12-21 2018-04-13 陕西天和照明设备工程有限公司 一种基于仿古建筑外立面的裸眼3d投影方法及系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102797946A (zh) * 2012-08-27 2012-11-28 深圳创维-Rgb电子有限公司 白平衡调试探头定位装置
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