JPH1112165A - 脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイドを含有する粉末の製造方法 - Google Patents

脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイドを含有する粉末の製造方法

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JPH1112165A
JPH1112165A JP18576497A JP18576497A JPH1112165A JP H1112165 A JPH1112165 A JP H1112165A JP 18576497 A JP18576497 A JP 18576497A JP 18576497 A JP18576497 A JP 18576497A JP H1112165 A JPH1112165 A JP H1112165A
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vitamin
gelatin
starch
carotenoid
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JP18576497A
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Toshiki Mori
俊樹 森
Hirohide Hayashi
洋秀 林
Hitoshi Mimura
仁之 三村
Hiroshi Yamamoto
博志 山本
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 a)脂溶性ビタミンおよび/またはカロチ
ノイド、 b)JIS K6503に規定された方法で測定したpH
が2〜4.6であるゼラチン、 c)サッカロ−ス、 d)でんぷん、および e)水 からなる乳濁液を液滴に変え、該液滴をでんぷん粉末中
に捕集することによって微粒子を形成し、得られた微粒
子を120℃〜170℃で加熱処理する。 【効果】 脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイド
を含有し、熱水中でも崩壊しない粉末を製造することが
できる。有効成分の活性は損なわれることがなく、ま
た、ゼラチンの使用量を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂溶性ビタミンお
よび/またはカロチノイド(以下、これらを有効成分と
略称することがある)を含有する粉末の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビタミンAアセテートなどの脂溶性ビタ
ミンまたはβ−カロチンなどのカロチノイドは、従来、
動物飼料あるいは食品への添加剤として幅広く使用され
ている。脂溶性ビタミンまたはカロチノイドは、熱また
は酸素の影響によって容易に劣化し、その活性が低下し
やすい化合物であるため、動物飼料あるいは食品として
加工される条件下においてその活性が維持されるよう
に、一般にゼラチンなどのマトリックス中に埋め込まれ
た形の粉末に調製される。近年では、このような粉末に
対し、熱水中でも崩壊しないという性質を有することが
要求されるようになってきている。
【0003】脂溶性ビタミンまたはカロチノイドを含有
し、熱水中でも崩壊することのない粉末の製造方法とし
ては、例えば、 脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイド、水、ゼ
ラチンおよびブドウ糖、果糖等の還元糖からなる乳濁液
を液滴に変え、得られた液滴をでんぷん粉末中に捕集す
ることによって微粒子を形成し、得られた微粒子を約9
0℃〜180℃で加熱処理する方法(米国特許第4,6
70,247号明細書参照)、 脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイド、水、ゼ
ラチン、でんぷんおよび還元糖に加えてアミノ化合物を
含有する乳濁液を液滴に変え、得られた液滴をでんぷん
粉末中に捕集することによって微粒子を形成し、得られ
た微粒子を約60℃〜180℃で加熱処理する方法(特
開平6−65062号公報参照)、などが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、加
熱処理によって糖のカルボニル基とゼラチン分子の遊離
アミノ基との間に交叉結合を形成させ、得られる粉末に
おいて熱水中でも崩壊しないという性質を発現させてい
る。このため、使用できる糖はゼラチンのアミノ基と反
応することのできるカルボニル基を有する還元糖に限定
される。また、上記の方法では、高価なゼラチンを比
較的多量に(粉末の乾燥重量に対する割合として35〜
45重量%)使用することが必要とされている。なお、
米国特許第4,670,247号明細書には、糖として
サッカロ−スを使用しても、上記と異なるメカニズムに
よってゼラチンマトリックスを熱水に対して不溶化する
ことができると記載されている。しかしながら、その場
合には、より高い温度でより長時間加熱処理することが
必要であるとされており、有効成分が劣化し、その活性
の低下が生じる。一方、上記の方法では、上記の方
法に比べてゼラチンの使用量を低減させることができる
が、乳濁液の調製に際し、アミノ化合物を比較的多量に
(ゼラチンに対して10〜35重量%)添加する必要が
ある。
【0005】しかして本発明は、アミノ化合物等の成分
を添加することなくゼラチンの使用量を低減させ、熱水
中でも崩壊することのない、脂溶性ビタミンまたはカロ
チノイドを含有する粉末を製造できる方法を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来法に
従う脂溶性ビタミンまたはカロチノイドを含有する粉末
の製造に際し、特定のゼラチンを使用することにより上
記の課題を解決できることを見出し、さらに検討した結
果、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、 a)脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイド、 b)JIS K6503に規定された方法で測定したpH
が2〜4.6であるゼラチン、 c)サッカロ−ス、 d)でんぷん、および e)水 からなる乳濁液を液滴に変え、該液滴をでんぷん粉末中
に捕集することによって微粒子を形成し、得られた微粒
子を120℃〜170℃で加熱処理することからなる、
脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイドを含有する
粉末の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明では、上記のa)〜e)
で示される各成分からなる乳濁液を調製する。本発明に
おいて使用される脂溶性ビタミン〔上記の成分a)〕とし
ては、例えば、ビタミンAアセテート、ビタミンAパル
ミテート、ビタミンA(レチノール)、ビタミンAアル
デヒド(レチナール)、ビタミンA酸等のビタミンA
類;コレカルシフェロール(ビタミンD3)、エルゴカ
ルシフェロール(ビタミンD2)、1α,25−ジヒド
ロキシコレカルシフェロール(活性型ビタミンD3)ま
たはこれらの誘導体等のビタミンD類;α−トコフェロ
ール、5,7,8−トリメチルトコトリエノール等のビ
タミンE類;2−ファルネシル−3−メチル−1,4−
ナフトキノン(ビタミンK2)、2−メチル−1,4−
ナフトキノン(ビタミンK3)等のビタミンK類などが
挙げられる。また、本発明において使用されるカロチノ
イド〔上記の成分a)〕としては、例えば、β−カロチ
ン、カンタキサンチン、アスタキサンチン、ルテインな
どが挙げられる。
【0008】また本発明において使用するゼラチン〔上
記の成分b)〕は、JIS K6503に規定された方法
で測定したpHが2〜4.6であることが必要である。
本発明においてpHが2より小さいゼラチンを使用する
と、脂溶性ビタミンおよびカロチノイドの安定性が低下
し、粉末の製造時にその活性が低下してしまう。一方、
本発明においてpHが4.6より大きいゼラチンを使用
すると熱水中でも崩壊しない粉末を得ることができな
い。ゼラチンのpHは3〜4.5であることが好まし
い。なお、本発明でいう、「熱水中でも崩壊しない」と
は、得られた粉末を沸騰水中に入れて3分間経過した後
であっても、該粉末中の有効成分が水中に溶出しない状
態をいう。
【0009】ゼラチンとしては、一般にタイプAあるい
はタイプBとして知られているものが入手容易であり、
どちらのタイプのものを使用してもよい。ゼラチンのp
Hが上記の範囲からはずれている場合には、例えば、塩
酸、硫酸等の鉱酸;酢酸、プロピオン酸等の有機酸を用
いてpHが上記の範囲内となるように調整すればよい。
ゼラチンのpHの調整は、通常、水の存在下に、ゼラチ
ンに上記の鉱酸や有機酸の所望量を添加することによっ
て行われる。
【0010】なお、乳濁液の調製に際し、これらの鉱
酸、有機酸の所望量をゼラチンとは別個に添加すること
もできる。本発明は、このような実施態様も包含する。
また、本発明では、使用するゼラチンにおいて、その硬
度を表すブルームの数値は特に制限されない。
【0011】ゼラチンの使用量は、有効成分に対して、
通常0.5〜1.5倍重量の範囲であり、有効成分に対
して0.7〜1.3倍重量の範囲であることが好まし
い。
【0012】本発明で使用するサッカロース〔上記の成
分c)〕としては、一般に「グラニュー糖」や「白糖」と
して市販されているものを使用するのが簡便である。後
述の実施例にも示されるように、本発明の方法に従って
得られる加熱処理後の粉末には多量のサッカロースが存
在している。サッカロースは粉末中のゼラチンマトリッ
クスを保護、強化し、有効成分の活性低下を抑え、粉末
の安定性向上に重要な役割を果たしていると考えられ
る。
【0013】サッカロースの使用量は、有効成分に対し
て、通常0.7〜2倍重量の範囲である。
【0014】また、本発明で使用可能なでんぷん〔上記
の成分d)〕としては、例えば、馬鈴薯やトウモロコシな
どから取得された生でんぷん;酸化でんぷん、アセチル
化でんぷん、メチル化でんぷん、カルボキシメチル化で
んぷん等の変性でんぷんなどが挙げられる。本発明にお
いてでんぷんは、ゼラチンの使用量の低減に役立ってい
ると考えられる。でんぷんの使用量は、有効成分に対し
て、通常0.1〜1倍重量の範囲である。
【0015】本発明における水〔上記の成分e)〕の使用
量は、特に制限されるものではないが、有効成分に対し
て、通常1〜10倍重量の範囲である。
【0016】本発明では、有効成分の活性を維持するこ
とを目的として、必要に応じて2,6−ジ−t−ブチル
ヒドロキシトルエン(BHT)、2−t−ブチル−4−
ヒドロキシアニソール(BHA)、6−エトキシ−1,
2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(エト
キシキン)等の酸化防止剤などを上記の成分a)〜e)とと
もに使用することもできる。
【0017】本発明において、上記a)〜e)の成分からな
る乳濁液を調製する方法としては、公知の方法を利用す
ればよく、例えば、pHが2〜4.6であるゼラチンの
水溶液に、脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイ
ド、サッカロ−ス、でんぷん、および必要に応じて使用
される酸化防止剤等の他の成分を添加して、ホモジナイ
ザー等の公知の手段を用いて乳化させる方法が挙げられ
る。乳濁液の調製は、通常、室温〜100℃で実施され
るが、50℃〜70℃で実施することが好ましい。
【0018】次に本発明では、上記で得られた乳濁液を
液滴に変え、該液滴をでんぷん粉末中に捕集することに
よって微粒子を形成する。上記で得られた乳濁液を液滴
に変える方法としては、公知の方法を利用することがで
き、例えば、口径1.0〜2.0mmの噴霧ノズルか
ら、15〜30Kg/cm2の圧力で上記の乳濁液を噴
霧する方法が挙げられる。また、上記の方法で生成した
液滴をでんぷん粉末中に捕集する方法についても特に制
限はなく、公知の方法が利用される。その具体例を示せ
ば、でんぷん粉末の固定床上に上記微粒子を落下させる
方法、上記の乳濁液の噴霧をでんぷん粉末を分散させて
なる空気中で実施する方法などが挙げられる。
【0019】ここで使用されるでんぷんの具体例として
は、乳濁液の成分d)の説明の部分において例示したもの
と同じものを挙げることができ、例示した範囲内におい
て、乳濁液の成分d)として使用されるものとは異なるも
のを使用してもよい。また、でんぷん粉末の大きさは、
実質的に完全に200メッシュ(開口:74μ)のふる
いを通過する範囲であることが好ましい。
【0020】上記の方法によって得られる微粒子は、通
常、実質的に完全に10メッシュのふるいを通過し、2
00メッシュのふるい上に保持される範囲の大きさを有
しているが、実質的に完全に20メッシュのふるいを通
過し、170メッシュのふるい上に保持される範囲の大
きさを有していることが好ましい。
【0021】本発明では、上記の方法によって得られた
微粒子を120℃〜170℃に加熱処理することによ
り、熱水中でも崩壊しない粉末を得る。ここで加熱処理
を行う温度が120℃より低いと、熱水中でも崩壊しな
い粉末を得ることができない。一方、加熱処理を行う温
度が170℃より高いと、有効成分が劣化し、その活性
が損なわれてしまう。加熱処理を行う温度は130〜1
50℃の範囲であることが好ましい。
【0022】微粒子の加熱処理は、公知の方法に従って
実施することができるが、通常の乾燥装置を使用して行
うのが簡便である。加熱処理に要する時間は、加熱処理
を行う温度により異なるが、通常、3分〜1時間程度で
ある。
【0023】本発明では、加熱処理に先立ち、上記の微
粒子を乾燥して該微粒子中の水分量を減少させておくこ
とにより、得られる粉末同士が互いに付着することを防
止することができる。微粒子の乾燥は、公知の方法に従
って実施することができるが、60℃〜100℃の乾燥
空気と流動層からなる乾燥装置を使用して行うことが好
ましい。なお、微粒子の乾燥は、該微粒子中の水分量が
10%以下、好ましくは5%以下になるまで実施され
る。
【0024】また、本発明では、加熱処理に先立ち、上
記で得られた微粒子をでんぷん粉末から分離しておくこ
とが好ましい。上記の微粒子をでんぷん粉末から分離す
る方法としては、適切な大きさのふるいを使用する方
法、空気流によってでんぷん粉末を運び去る方法などが
挙げられる。
【0025】本発明の方法によって得られる粉末は、通
常50〜800μmの範囲の大きさを有しており、熱水
中でも崩壊することがなく、しかも有効成分の活性が維
持されているので、動物飼料あるいは食品添加剤として
有効に使用できる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0027】実施例1 JIS K6503に規定された方法で測定したpHが
4.3であるゼラチン(タイプA、119ブルーム、含
水率11.9%)の11.2kgと水42.4kgの混
合物に、酸化でんぷん4.8kgおよびサッカロース
(グラニュー糖)13.6kgを添加し、60℃で攪拌
した。得られた混合液に、加熱溶解したビタミンAアセ
テート8.0kg(290万IU/g)およびエトキシ
キン2.4kgを添加し、ホモジナイザーを用いて60
℃で2分間乳化し、ビタミンAアセテートを含有する乳
濁液を得た。得られた乳濁液を噴霧ノズル(口径:1.
5mm)から20kg/cm2の圧力で、アセチル化で
んぷんの粉末を200g/m3の割合で分散させてなる
温度30℃の乾燥空気流中に噴霧し、乳濁液の液滴の表
面がアセチル化でんぷんで被覆されてなる微粒子を得
た。落下してきた微粒子を流動層式乾燥器中に導入し、
100℃の乾燥空気を用いて5時間乾燥し、ビタミンA
アセテートを含有する粉体34kg(ビタミンAアセテ
ートの含有量:41万IU/g)を得た。
【0028】得られた粉体を後述の方法に従って分析し
た結果、サッカロースを25.0重量%含有しているこ
とが分かった。また、この粉体を100℃の水中に投入
したところ、瞬時に崩壊し、白濁した液となった。
【0029】上記で得られた粉体を、流動層式乾燥器中
に入れ、140℃で40分間加熱処理することにより、
ビタミンAアセテートを含有する粉末28.2kg(ビ
タミンAアセテートの含有量:43万IU/g)を得
た。得られた粉末を後述の方法に従って分析した結果、
サッカロースを25.5重量%含有していることが分か
った。また、得られた粉末を水に入れ、3分間煮沸した
が、粉末はわずかに膨潤しただけで、形状は保たれ、ビ
タミンAアセテートの沸騰水中への溶出は認められなか
った。
【0030】サッカロースの分析方法 試料200mg、エチレングリコール50mg(内部標
準)、Pronase−F酵素 4mgおよび水2gを
45〜50℃で激しく混合し、懸濁液としたところへジ
エチルエーテル2mlを加えてさらに混合し、静置して
二層に分離させた。下層(水層)をとり、下記の条件に
てHPLCで分析した。 <HPLC分析条件> カラム:Shodex NH2P−50 4E (長
さ:250mm) 溶 媒:CH3CN/H2O=75/25(体積比)、
(流速:1.0ml/分) 検出器:RI検出器
【0031】ビタミンAアセテートの分析方法 100mlの褐色メスフラスコに、試料80mg、水5
mlおよびPronase−F酵素30mgを入れ、4
5〜50℃で激しく混合して懸濁液としたところへエタ
ノール20mlを加えて振り混ぜた後、ジエチルエーテ
ルを加えて全体の液量を正確に100mlとした。得ら
れた溶液を1mlとり、メスフラスコを使用して、イソ
プロピルアルコールにて希釈した(全体の液量:50m
l)。紫外吸光度測定装置を用いて得られた希釈溶液の
326nmにおける吸光度を測定し、次式によりビタミ
ンAアセテートの含有量(IU/g)を求めた。
【0032】ビタミンAアセテートの含有量(IU/
g)=326nmにおける吸光度×1900×50/試
料の量(0.08g)
【0033】実施例2 JIS K6503に規定された方法で測定したpHが
5.6のゼラチン(タイプB、121ブルーム、含水率
11.7%)の12.3kgと水54.3kgの混合物
に酢酸0.57kgを添加して60℃に加温することに
より、JISK6503に規定された方法で測定したp
Hが4.3であるゼラチンの水溶液67.2kgを得
た。得られた水溶液にでんぷん5.25kg、サッカロ
ース(グラニュー糖)15.2kg、ビタミンAアセテ
ート(290万IU/g)15.0kg、エトキシキン
4.5kgを添加し、以下実施例1と同様の操作によ
り、乳濁液の調製およびアセチル化でんぷんを分散させ
てなる乾燥空気流中への噴霧、得られた微粒子の乾燥お
よび加熱処理を実施して、ビタミンAアセテートを含有
する粉末31.2kg(ビタミンAアセテートの含有
量:66.4万IU/g)を得た。
【0034】得られた粉末を水に入れ、3分間煮沸した
が、粉末はわずかに膨潤しただけで、形状は保たれ、ビ
タミンAアセテートの沸騰水中への溶出は認められなか
った。
【0035】比較例1 実施例2において、酢酸を添加しないこと以外は実施例
2と同様の操作を行い、ビタミンAアセテートを含有す
る、加熱処理後の粉末30.5kg(ビタミンAアセテ
ートの含有量:67.0万IU/g)を得た。得られた
粉末を沸騰水中に投入したところ、瞬時に崩壊し、白濁
した液となった。
【0036】実施例3 実施例1において、ビタミンAアセテート8.0kgに
代えてβ−カロチン8.0kgを使用したこと以外は実
施例1と同様の操作を行い、β−カロチンを含有する、
加熱処理後の粉末を33kg得た。
【0037】得られた粉末を水に入れ、3分間煮沸した
が、粉末はわずかに膨潤しただけで、形状は保たれ、β
−カロチンの沸騰水中への溶出は認められなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、脂溶性ビタミンまたは
カロチノイドを含有し、熱水中でも崩壊しない粉末を、
有効成分の活性を損なうことなく製造することができ
る。また、本発明によれば、同粉末の製造に際し、アミ
ノ化合物等の成分を添加することなくゼラチンの使用量
を低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 博志 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)脂溶性ビタミンおよび/またはカロチ
    ノイド、 b)JIS K6503に規定された方法で測定したpH
    が2〜4.6であるゼラチン、 c)サッカロ−ス、 d)でんぷん、および e)水 からなる乳濁液を液滴に変え、該液滴をでんぷん粉末中
    に捕集することによって微粒子を形成し、得られた微粒
    子を120℃〜170℃で加熱処理することからなる、
    脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイドを含有する
    粉末の製造方法。
JP18576497A 1997-06-26 1997-06-26 脂溶性ビタミンおよび/またはカロチノイドを含有する粉末の製造方法 Pending JPH1112165A (ja)

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