JPH1111991A - スラグ粉化防止剤及び粉化防止方法 - Google Patents

スラグ粉化防止剤及び粉化防止方法

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JPH1111991A
JPH1111991A JP17252297A JP17252297A JPH1111991A JP H1111991 A JPH1111991 A JP H1111991A JP 17252297 A JP17252297 A JP 17252297A JP 17252297 A JP17252297 A JP 17252297A JP H1111991 A JPH1111991 A JP H1111991A
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JP
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slag
powdering
crushed
boron
inhibitor
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JP17252297A
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Kunio Hisamatsu
國男 久松
Yoshiro Kaneda
嘉郎 金田
Fuminao Hirotsune
文直 廣常
Katsuaki Fukamachi
克昭 深町
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Mitsui and Co Ltd
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mitsui and Co Ltd
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、作業環境を悪化させること
なく、連続鋳造後の低温スラグに対しても親和力がよ
く、スラグ粉化防止効果の優れたスラグ粉化防止剤及び
それを用いたスラグ粉化防止方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明のスラグ粉化防止剤は、ホウ素を
有効成分とする板状ガラスの破砕物であって、破砕長さ
が20mm以下の破砕物を実質上含まず、かつ破砕物の
幅/長さ比が0.1〜1の範囲内にある含ホウ素破砕物
を有効成分とすることを特徴とする。また、本発明のス
ラグ粉化防止方法は、溶融スラグに対して、上記スラグ
粉化防止剤をB23として0.1〜1.0重量%の範囲で
添加することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼スラグの冷却
過程において自己崩壊、粉化を起こす現象を防止するた
めの含ホウ素ガラス破砕物を有効成分とするスラグ粉化
防止剤及び該スラグ粉化防止剤を使用するスラグ粉化防
止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鋼スラグは、塩基度(CaO/SiO2
の重量比)が約1.5以上になると、スラグ中の2CaO
・SiO2が冷却過程の結晶相転移により、α’型から
γ型に転移し、その体積が約14%膨張してスラグ自体
が自己崩壊して粉化する。この粉化現象は作業環境を悪
化し、また、スラグ中のメタル回収後の残渣として粉化
スラグが大量に発生するなどの問題が、スラグ処理に対
する製鋼メーカーの負担増大の大きな問題となってい
る。
【0003】スラグの粉化を防止して、スラグを固化さ
せることは、排出スラグを埋立材に使用したり、道路等
の土木用資材として有効利用できることもあって、製鋼
メーカーの積年に亘る課題となっている。
【0004】製鋼スラグの粉化防止方法としては、各種
の方法が提案されている。例えば、 (1)スラグ排滓時に急冷ガラス化する方法; (2)2CaO・SiO2スラグにSiO2源を加えてC
aO・SiO2を主体とした塩基度1.5以下(実質的に
スラグ組成によって多少変動する)のスラグに改質する
方法; (3)密度変化の大きいα’型からγ型への相転移を抑
制し、密度変化の小さいα’型からβ型への相転移を促
進させる方法、 等が提案されている。
【0005】これら中で、(1)の方法では、スラグ排
滓に付随する溶融メタルにより、スラグを水砕する場合
には水蒸気爆発が発生する恐れがあり、また、このよう
にして得られた急冷物は軟質で、土木用資材用途として
の充分な強度を有し得ない点はあるものの、一部では実
用化されている。
【0006】また、(2)の方法は、現在SiO2系改
質剤として市販されているものもあるが、溶融スラグに
対し、約20%もの大量のSiO2を必要とするため、
投入設備、撹拌設備等を設置する必要があり、更に、添
加に伴う溶滓の温度低下によるスラグの増粘を生じ、作
業性及びコスト面で不適当である。
【0007】更に、(3)の方法、即ち、α’型からβ
型への相転移については、かなり古くから知られてお
り、スラグ中のSi4+イオンよりイオン半径の小さいB
3+、P5+、Cr6+、V5+、Mn4+やCa2+イオンよりイ
オン半径の大きなBa2+、K+、Sr2+、Na+等のイオ
ンで、スラグ中のSi4+及びCa2+を置換する方法が提
案されている。この中で、製鋼への影響と経済性の立場
から、ホウ素を有効成分とするスラグの粉化防止剤が既
に提案されている[特開昭53−43690号公報、特開平4−
59907号公報、特開平4−114935号公報、特開平4−139
041号公報、川崎技報Vol.18, No.1(1986)20〜24]。
【0008】また、ホウ酸アルカリガラス、ホウ珪酸ガ
ラス及びホウ酸アルカリガラスを主組成とするスラグの
粉化防止剤も既に提案されている(特開平1−37442号公
報、特開昭64−37436号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のホウ素系スラグ粉化防止剤は、コレマナイト(Col
emanite:2CaO・3B2O3・5H2O)、ウレキサイト[ulexite:N
aCaB5O9・8H2O)等の天然鉱物であったり、また、原料に
ホウ素化合物を用いたシリカやカルシウムとの焼成体等
を用いるものであるが、スラグ粉化防止剤自体が含水物
をバインダーとして造塊されたものであったり、微粉末
として用いられるため、溶融スラグと接触する際に脱水
気化反応と相俟って、スラグ粉化防止剤の吹き上げ現象
を生じ、作業環境を悪化させ、時には危険を伴うので、
その操作が非常に難しい。更に、スラグ粉化防止剤自体
の溶融温度が比較的高く、粘性も高いためにスラグ中へ
の拡散、混合が不充分で、スラグ粉化防止効果が発現し
難いという問題がある。
【0010】この点、本出願人が先に開発したガラス系
粉体は天然品または焼成品よりもスラグ粉化防止効果は
著しく改善されて良好な結果を得ることができる。しか
しながら、このようなガラス系粉体は、通常、溶融物を
水砕急冷して製造された砂状粉体物であるが、比較的細
かい粒子の必然的混入は避けられない。溶融スラグに
は、高温環境下、直接スラグ粉化防止剤が添加される
が、この場合、スラグ内外で強い対流と蒸気圧のため、
上述したように吹き上げ現象が生じ、砂状ガラス物品で
あっても、投入には慎重を期さなければならない。
【0011】一方、最近の造塊工程は、殆どが連続鋳造
のために、連続鋳造後のスラグ自体の温度が低くなり、
粘度もより高くなって、スラグ粉化防止剤とスラグとの
均一混合がより難しい傾向にある。
【0012】従って、本発明の目的は、作業環境を悪化
させることなく、連続鋳造後の低温スラグに対しても親
和力がよく、スラグ粉化防止効果の優れたスラグ粉化防
止剤及びそれを用いたスラグ粉化防止方法を提供するこ
とにある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先に提
案したホウ素系のスラグ粉化防止剤について、改良すべ
く鋭意研究を重ねた結果、ホウ素を有効成分として含有
するガラス物品であって、特定の大きさの板状破砕物
が、上記した作業環境を悪化させることなく、最近の連
続鋳造後の低温スラグに対しても、親和性が良く、スラ
グの粉化防止効果にも優れていることを知見し、本発明
を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明のスラグ粉化防止剤は、ホウ
素を有効成分とする板状ガラスの破砕物であって、破砕
長さが20mm以下の破砕物を実質上含まず、かつ破砕
物の幅/長さ比が0.1〜1の範囲内にある含ホウ素破
砕物を有効成分とすることを構成上の特徴とする。
【0015】また、本発明のスラグ粉化防止方法は、溶
融スラグに対して、上記スラグ粉化防止剤をB23とし
て0.1〜1.0重量%の範囲で添加することを構成上の
特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の係るスラグ粉化防止剤は、ホウ素を有効成分と
する板状ガラスの破砕物である。ホウ素を有効成分とす
る板状ガラスは、ホウ素含有量が多いものが好ましく、
多くの場合、B23として、20〜80重量%である。
かかる物質としては、ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、
ホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ珪酸、ホウ珪酸アルカ
リ金属塩及びホウ珪酸アルカリ土類金属塩等が挙げられ
る。
【0017】ホウ酸アルカリ金属塩を主組成とする物質
としては、一般式Me2O・nB23(式中、MeはL
i、K、Naから選ばれた少なくとも1種又は2種以上
のアルカリ金属元素を表し、nは1〜10のモル数の範
囲を表す)で表されるものである。
【0018】ホウ酸アルカリ土類金属塩を主組成とする
物質としては、一般式MeO・nB23(式中、Meは
Mg、Ca、Ba又はSrから選ばれた少なくとも1種
又は2種以上のアルカリ土類金属元素を表し、nは1〜
5のモル数の範囲を表す)で表される組成のものが好ま
しく、特にnが1〜4のモル数のカルシウム、マグネシ
ウム及びバリウムのホウ酸塩が好ましい。
【0019】ホウ珪酸を主組成とする物質としては、一
般式SiO2・nB23(式中、nは1〜9のモル数の範
囲を表す)で表されるもので、特にnが5〜7のモル数
のものが好ましい。
【0020】ホウ珪酸アルカリ金属塩を主組成とする物
質としては、B23:10〜80重量%、SiO2:5
〜70重量%、Me2O:2〜50重量%及びその他0
〜20重量%の範囲のものが挙げられる。
【0021】ホウ珪酸アルカリ土類金属塩を主組成とす
る物質としては、B23:20〜80重量%、Si
2:10〜60重量%、MeO:5〜40重量%及び
その他0〜20重量%の範囲のもの、及び四成分系の含
ホウ素物質を主組成とするものとしては、B23:20
〜60重量%、SiO2:5〜40重量%、MeO:1
0〜40重量%及びMe2O:5〜15重量%の範囲の
ものが実用上好ましい。
【0022】ここで、上記物質を主組成とすると言うの
は、原料事情や製造法の理由から、不可避的に混入する
他の成分あるいは必要に応じガラスの粘度、軟化点や表
面張力等の物性を調整する成分、例えばFe23、Al
23、Na2O、K2O、CaO、MgO、F等またはこ
れらを含有する化合物の1種又は2種以上の多少の混入
を許容できることを意味する。
【0023】なお、これらの物質の中で、経済性と性能
から、無水ホウ酸ソーダ又はホウ珪酸カルシウムナトリ
ウムが好ましく、特にB23含有量が約68重量%以上
である無水ホウ酸ソーダのガラス品が好ましい。
【0024】スラグ粉化防止剤は溶融スラグ中に速やか
に溶解して拡散することが必要であるが、上記組成のホ
ウ素を有効成分とする物質は、融点又は軟化点が約11
00℃以下、好ましくは700〜1050℃の範囲にあ
り、しかもガラス品で熱遍歴を受けているため溶融スラ
グの温度範囲において、容易に溶解し、拡散することが
できる。
【0025】ここにガラスとは、ホウ素を有効成分とす
る物質が溶融、冷却されたものであって、X線回折上、
特定の回折線強度をもって、明確に同定できない強度に
アモルファス化しているものを言う。
【0026】次に、本発明ではかかるガラス物品が砂状
物ではなく、板状ガラスの破砕物であることに大きな特
徴を有する。その大きさは、破砕物の長さが20mm以
下の部分を実質的に含まず、かつ破砕物の幅と長さの比
が0.1〜1であることが重要な要件となる。多くの場
合、長さは25〜100mmであることが望ましい。な
お、破砕物の厚さは1〜20mmの範囲にあることが望
ましい。
【0027】この理由は、長さと幅の比が上記範囲以外
では、スラグへの添加時又は添加後に飛散や吹き上げに
よる作業環境の悪化や未溶解の塊が生じ易くなる傾向が
あるためである。また、運搬時やスラグへ投入時のガラ
ス物品の機械的強度を考慮すると、破砕物の厚さを少な
くとも1mm以上、好ましくは1〜20mmとすること
が望ましい。
【0028】本発明に係るスラグ粉化防止剤は、必要に
応じて補充剤と併用することができる。即ち、溶融スラ
グへの添加態様によっては溶融スラグへ円滑に溶融しな
い場合があり、時として不溶性塊、いわゆる「ままこ」
を生ずることがある。従って、スラグへの溶解、拡散及
び混合効果を助長させるために、必要に応じて、本発明
のスラグ粉化防止剤に少量の補充剤を配合することもで
きる。
【0029】このような補充剤とは、加熱により脱水及
び/又は脱炭酸反応を生じるような粉末をいい、かかる
粉末としては、例えば粘土類、活性白土、珪藻土の如き
アルミノシリケート、ベントナイト、ゼオライトの如き
アルミノシリケート、真珠岩、石灰石、重炭酸ソーダ、
ナトリウム、カリウム、マグネシウムもしくはバリウム
等の炭酸塩、ホウ砂、カーナイト、ウレキサイト、コレ
マナイトの如きホウ酸塩から選ばれた少なくとも1種又
は2種以上が挙げられる。
【0030】これらの補充剤の添加量は、その種類やス
ラグ粉化防止剤の添加方式あるいは溶融スラグの物性や
状態によって一様ではないが、多くともスラグ粉化防止
剤に対して15重量%までで良く、好ましくは1〜10
重量%の範囲にある。
【0031】本発明に係るスラグ粉化防止剤は、ホウ素
を有効成分とする原料を配合し、次いで得られる調合物
を加熱溶融した後、下記に述べるような方法で冷却及び
破砕することにより製造することができる。
【0032】ホウ素原料としては、ホウ酸、ホウ酸ソー
ダ、無水ホウ酸ソーダの如き化成品、コレマナイト、ウ
レキサイト、チンカル(tincal)(Na2B4O7・10H2O)、カー
ナイト(kernite)(Na2B4O7・4H2O)、鹹水(brine)の如き
ホウ酸塩鉱物などが挙げられ、また、アルカリ原料とし
ては、例えば苛性アルカリ、炭酸アルカリ、重炭酸アル
カリ等が挙げられる。アルカリ土類金属の炭酸塩、水酸
化物、酸化物が挙げられ、また、必要に応じて用いるこ
とができる珪素原料としては珪砂、珪岩、珪藻、合成シ
リカ、スラグ、粘土類等が挙げられる。
【0033】これらの原料を適宜選択してガラス組成と
して、前記範囲になるように調合し、所望の溶融炉に投
入して加熱溶融する。溶融炉としては、石油炉、ガス
炉、コークス炉又は電気炉等が挙げられる。次いで、融
液を下記に挙げた所望の方法により、冷却固化する。融
液の冷却固化方法としては、融液をフレイカー(水にて
内部冷却した双ロール又は片ロール)に流下し、板状に
なったあめ状のガラスをベルトコンベア上に流出して空
気で冷却固化させる方法等が挙げられる。これらの中、
フレイカーを用いる方法が特に有利に用いられる。次い
で、上記した形状範囲となるように、破砕処理を行う。
【0034】本発明のスラグ粉化防止剤が対象とする鉄
鋼スラグは、基本的には、冷却に際し、あるいは経時変
化により、崩壊し、又は粉化する現象を生じるものであ
るが、水に接触した際にいわゆる黄濁水の発生が生じる
ような塩基性珪酸カルシウムを主組成とするスラグに対
しても用いることができ、一般的には塩基度が少なくと
も1.5以上、通常1.6〜3.5の範囲にあるもので、
例えば電気炉スラグ、ステンレス鋼等の製鋼スラグある
いは炉外精錬スラグ等が挙げられる。
【0035】本発明のスラグ粉化防止剤の添加量は、そ
の組成や物性あるいはスラグ組成等によって一様ではな
いが、スラグの粉化防止及び黄濁水制御のいずれの目的
においてもB23として少なくとも約0.1重量%以
上、改質スラグの耐久性を考慮すると、好ましくは約
0.3〜1.0重量%である。
【0036】本発明に係るスラグ粉化防止剤を添加する
態様は、添加後速やかに溶融スラグ中へ混合拡散するよ
うな方法を採れるものであれば特に限定する必要がな
い。例えば、溶融スラグ表面に散布する方法、所望量を
入れた袋ごと投入する方法、圧力空気で移送して溶融ス
ラグへ吹き付けるように添加する方法、又は溶融スラグ
に添加後不活性ガス(N2、Arガス)で撹拌する方法が
挙げられる。
【0037】本発明のスラグ粉化防止剤は、融点が低
く、スラグとの親和性に優れているので、製鋼工業での
造塊工程の前は勿論、造塊工程後のスラグポットに添加
してもよい。
【0038】なお、スラグポットなどに添加する場合
に、スラグ融液の粘性が高くなって、スラグ粉化防止剤
の溶解、拡散が不充分になる恐れがある場合には、必要
に応じスラグの再加熱や拡散を助長する前記補助剤を併
用することができる。
【0039】
【作用】本発明のスラグ粉化防止剤は、ホウ素を有効成
分とする板状ガラスの破砕物であって、破砕物の長さが
20mm以下のものを実質上含まないもので、かつ破砕
物の幅と長さの比が0.1〜1の範囲にある含ホウ素ガ
ラス破砕品を有効成分とすることを特徴とする。
【0040】本発明のスラグ粉化防止剤は、無水物で構
成されたガラス化物で、しかも従来のものと比べて形状
の大きなものを用いるためスラグ投入時のは発塵の発生
や吹き上げ等による作業環境の悪化が起こらない。しか
し、スラグへの均一分散性及び溶融性を考慮すると、微
細な形状のものがより好ましく思われるが、本発明のス
ラグ粉化防止剤は、形状を大きくしたことによりスラグ
への溶融速度と収率が向上し、Si4+とB3+の置換反応
をより効果的に行う作用で、スラグの粉化防止能が発揮
されると考えられる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1〜4及び比較例1〜4 表1に示す配合割合(重量部)で原料配合物を1m3容量
の電気炉を用いて1200〜1250℃の温度下にて溶
融した。得られた融液を、20mmφの流出口より内部
冷却式双ロールのフレイカー中に流下させて板状にした
ものを、可動しているベルトコンベア上に流出させ、固
化したものを粉砕して表2及び表3に示す組成及び形状
のガラス化物を得た。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】スラグ粉化防止能の評価 連続鋳造工程終了後、スラグポット(スラグ量2000
kg、スラグ温度約1300℃、スラグの塩基度=約
2)に、ポリ袋に入れたサンプルA〜H(A及びEが8k
g、B及びFが30kg、C及びGが20kg、D及び
Hが15kg)を投入し、スラグポットを急冷した。次
いで、2日後にスラグポットを反転して除滓して、スラ
グ粉化防止能を評価した。また、同時に、サンプル投入
時の状態を観察した。その結果を表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】上記したように、本発明のスラグ粉化防
止剤及びスラグ粉化防止方法によれば、投入時の作業環
境の悪化を伴わず、スラグの粉化防止能が優れる上、本
発明のスラグ粉化防止剤は、温度が比較的低い鉄鋼精錬
の最終工程のスラグポットに添加することができるの
で、製鋼スラグの粉化防止剤として利用価値は極めて大
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣常 文直 東京都千代田区大手町1−2−1 三井物 産株式会社内 (72)発明者 深町 克昭 東京都千代田区大手町1−2−1 三井物 産株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウ素を有効成分とする板状ガラスの破
    砕物であって、破砕長さが20mm以下の破砕物を実質
    上含まず、かつ破砕物の幅/長さ比が0.1〜1の範囲
    内にある含ホウ素破砕物を有効成分とすることを特徴と
    するスラグ粉化防止剤。
  2. 【請求項2】 破砕物の厚さが1〜20mmである、請
    求項1記載のスラグ粉化防止剤。
  3. 【請求項3】 含ホウ素ガラス破砕物は、ホウ素をB2
    3として20〜80重量%含有するものである、請求
    項1または2記載のスラグ粉化防止剤。
  4. 【請求項4】 ホウ素を有効成分とする板状ガラスは、
    ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金
    属塩、ホウ珪酸、ホウ珪酸アルカリ金属塩又はホウ珪酸
    アルカリ土類金属塩から選ばれたものを主成分とするも
    のである、請求項1ないし3のいずれか1項記載のスラ
    グの粉化防止剤。
  5. 【請求項5】 溶融スラグに対して、請求項1ないし4
    のいずれか1項記載のスラグ粉化防止剤をB23として
    0.1〜1.0重量%の範囲で添加することを特徴とする
    スラグ粉化防止方法。
  6. 【請求項6】 スラグ粉化防止剤を鉄鋼精錬の最終工程
    のスラグポットに添加する、請求項5記載のスラグ粉化
    防止方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020169957A (ja) * 2019-04-05 2020-10-15 Jfeスチール株式会社 ホウ素含有物質からのホウ素溶出判定方法、これを利用したホウ素含有物質からのホウ素溶出抑制方法及びこれらを利用した土木建築用資材の製造方法、並びにスラグ

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JP2020169957A (ja) * 2019-04-05 2020-10-15 Jfeスチール株式会社 ホウ素含有物質からのホウ素溶出判定方法、これを利用したホウ素含有物質からのホウ素溶出抑制方法及びこれらを利用した土木建築用資材の製造方法、並びにスラグ

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