JPH0196046A - 改質スラグセメント及びその製造方法 - Google Patents

改質スラグセメント及びその製造方法

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JPH0196046A
JPH0196046A JP62253794A JP25379487A JPH0196046A JP H0196046 A JPH0196046 A JP H0196046A JP 62253794 A JP62253794 A JP 62253794A JP 25379487 A JP25379487 A JP 25379487A JP H0196046 A JPH0196046 A JP H0196046A
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Kozo Sonobe
園部 甲三
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久松 國男
Takashi Fukuzawa
隆 福澤
Kosuke Takeuchi
宏介 竹内
Tatsushi Tabata
田畑 達志
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改質スラグセメント及びその製造方法に関する
。更に言えば、本発明は鉄、マグネシウム、フェロアロ
イ等の金属冶金スラグの有効利用を図り、金属冶金スラ
グから得られた改良スラグよりなるスラグセメント及び
その製造方法に関する。
[従来の技術] 高炉スラグ、フェロアロイスラグあるいは金属マグネシ
ウムスラグ等の各種冶金スラグは塩基性珪酸カルシウム
を主組成とするものであり、その粉末、特に、水砕スラ
グ粉末は潜在水硬性があるため、高炉セメントとして代
表されるようにセメント材として利用されていることは
周知である。
しかし、通常、係るスラグはそれ自体水硬反応が遅いた
め、単味では実用されていないのが現状である。
従って、係るスラグをセメンI〜材として使用する場合
には、ポルトランドセメント、アルミナセメント等のセ
メントと共にあるいは生石灰、消石灰、アルカリ金属化
合物等のアルカリ刺激剤、石膏、塩化カルシウム、硫酸
塩、その他の補助剤等と併用して使用されており、係る
セメント組成物に関しては極めて多様で多くの提案がな
されており且つ実用されている。
[発明が解決しようとする問題点] 従来、代表的な高炉スラグのセメント材への利用におい
て、該スラグと他の成分との併用におけるセメント組成
物は多くの場合複合による欠点もあって、ポルトランド
セメントと比較して特徴的なものは少なく、性能も劣っ
ている。
このように従来のスラグのセメント材への利用は専らこ
れと配合すべき他の素材との関係で考慮され、適用を図
ってきたところに基本的な問題がある。
本発明の目的は従来の金属冶金の操業において、これを
実質的に変えることなく、その際に副生ずるスラグの改
質を図り、その潜在水硬性を顕現させてスラグ自体を良
質且つ特徴的なセメント材として提供することにある。
ところで、本発明者らは製鋼スラグのいわゆる粉化問題
に関連して該スラグの改質を目的として含ホウ素ガラス
をスラグ溶融体に添加することによりスラグの著しい改
質があることを知見し、セメントへの利用の道を開くこ
とに成功した(特願昭61−312481号)。
更に、本発明者らは製鋼スラグ以外の各種金属精錬スラ
グにつき、含ホウ素成分の検討と共に改質スラグの研究
を上記問題点に鑑み、鋭意行なったところ、特徴的水硬
性の発現を知見し、本発明を完成した。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は塩基性珪酸カルシウムを主成分とす
る金属冶金スラグ(ただし、製鋼スラグは除く)粉末中
に、ホウ素成分が全重量当たりB 203として0.1
〜5重量重量有してなることを特徴とする改質スラグセ
メントに係る。
更に、本発明は金属冶金の際に副生する塩基性珪酸カル
シウムを主成分とするスラグ?′8融体(ただし、製鋼
スラグは除く)に含ホウ素成分を820、として少なく
とも0.1重量%添加した後、冷却及び粉砕することを
特徴とする改質スラグセメントの製造方法に係る。
[作 用] 本発明において、塩基性珪酸カルシウムを主成分とする
金属冶金スラグとは、製鋼スラグ以外の一般的には塩基
度(Cab/5i02重量比)が1.5〜5、通常は1
.7〜3.5のものであり、その性質上、酸化物表示で
MgO1A 1 t O3、Fezes、Mho等の成
分あるいはF成分を不可避的に含有するものである。
係るスラグとしては例えばフェロシリコンスラグ、フェ
ロクロムスラグ、フェロマンガンスラグ、フェロボロン
スラグ等のフェロアロイスラグ、マグネシウム精錬スラ
グ、カルシリスラグ、シリカルスラグ等が挙げられる。
本発明に係る改質スラグセメントは上記スラグ中に全重
量当たりホウ素成分がB、03として0,1〜5重量%
含まれている。
ホウ素成分がB 20 xとして0.1重重%未満の場
合にあっては、スラグ組成や種類、粒度等によって一様
ではないが、多くの場合、改質効果が不充分で水硬性の
発現が実用的に至らない場合があるために好ましくなく
、他方、上限は多くの場合、経済的理由で自ずと限定さ
れるが、効果上からみて約5重量%が限度であり、特に
B2O3として0.2〜3.0重量%が実用範囲として
好ましい。
本発明に係る改質セメントにおいて、ホウ素成分の含有
はスラグ粉末に単に混合物としてホウ素成分が含有され
ているものではなく、スラグ組成の一成分として、換言
すれば溶融スラグ中にホウ素成分を存在せしめて均一化
して改質スラグとして得られたものでなければならない
また、係る改質スラグセメントはR2O(RはLi、K
またはNaのアルカリ金属を表す)として0.01〜5
重量%、好ましくは0.05〜3重量%のアルカリ成分
も同様に含有しているものが初期強度の発現のうえで有
効である。
改質スラグセメントは後述するような方法で製造される
が、溶融スラグを水砕したアモルファス状態のもの、ま
たは徐冷して得られる結晶状態のいずれであってもよく
、その粒度はブレーン値の比表面積で1500〜100
00cm27g、通常は2000〜6000cm”7g
に大部分の分布を示す粉末である。
前記したように、本発明に係る改質スラグセメントは金
属冶金の際に副生ずる塩基性珪酸カルシウムを主成分と
するスラグ溶融体に含ホウ素成分をB2O3として少な
くとも0.1重量%添加した後、冷却及び粉砕すること
を特徴として製造することができる。
本発明に係るセメントの製造方法において、通常の水砕
または徐冷スラグを再溶融して含ホウ素成分を添加する
場合も当然含まれるが、熱エネルギーの有効利用の観点
から金属冶金の現実の操業工程で得られる溶融スラグに
含ホウ素成分を添加して改質スラグを得る方が有利であ
り、多くの場合はこの方法が採られる。
ここに、含ホウ素成分としてはB 203またはその含
有物であれば、特に限定はないが、金属冶金の操業工程
で用いる含ホウ素成分にあっては、特に、その熱処理物
が添加後の拡散性、安全な添加操作及び物性の改質等の
多くの観点からみて好ましい。
係る含ホウ素熱処理物としては、その性質上ホウ素含有
量が比較的高いものであることが好ましく、多くの場合
、B 20 sとして約10重量%以上、好ましくは約
20重量%以上のものである。
この含ホウ素熱処理物としては例えば天然または合成の
ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩、ホ
ウケイ酸等の二成分系ホウ酸塩を主組成とするもの、ホ
ウケイ酸アルカリ金属塩、ホウケイ酸アルカリ土類金属
塩等の三成分系ホウケイ酸塩を主組成とするもの、ある
いはホウ素、ケイ素、アルカリ金属及びアルカリ土類金
属の四成分を主組成として含有するものが代表的に挙げ
られる。
上記において、主組成というのは上記成分が焼結体ない
しガラス体として少なくとも80重量%以上含有するこ
とを意味し、この場合、B 20 sとして少なくとも
10重量%以上、好ましくは20重置型以上有効成分と
して含有するものである。
従って、含ホウ素熱処理物中には他の成分として多くと
も20重量%まで許容できるが、その成分は含ホウ素熱
処理物の製造上の理由から不可避的に混入するもの、あ
るいは該物質の物性、例えば融点、軟化点、粘度あるい
は表面張力等の物性を調整する成分または硫化物として
固定化できる成分である。
係る成分としてはF e20 a、Al2O3、MnO
□、ZnO,F等あるいはこれら成分を含有するものが
挙げられる。
上記において、ホウ酸アルカリを主組成とする物質とし
ては次の一般式Me2O・n B 203 (式中、M
eはLi、に、Naから選ばれた少なくとも1種または
2種以上のアルカリ金属元素を表し、nは1〜10のモ
ル数の範囲を表す)で表されるもの、ホウ酸アルカリ土
類金工塩を主組成とする物質としては次の一般式MeO
−nB20 、(式中、MeはMg、Ca、Baまたは
Srから選ばれた少なくとも1種または2種以上のアル
カリ土類金属元素を表し、nは1〜5のモル数の範囲を
表す)で表されるもの、ホウケイ酸を主組成とする物質
としては次の一般式S io 2 ・nB 203(式
中、nは1〜9のモル数の範囲を表す)で表されるもの
、ホウケイ酸アルカリを主組成とするものとしてはB 
20 * :10〜80重量%、重重+ 02二5〜7
0重量%、Me2O:2〜50重量%及びその他0〜2
0重量%の範囲のもの、ホウケイ酸アルカリ土類金ぶを
主組成とするものとしてはB20.:20〜80重量%
、SiO2;10〜60重呈%、重電O:5〜40重量
%及びそのfl!!O〜20重量%の範囲のもの、及び
四成分系の含ホウ素物質を主組成とするものとしてはB
2O3:20〜60重量%、S io z:5〜40重
量%、M e 20 : 3〜40重量%、Men:1
0〜40重量%の範囲のものが実用上好ましい。
これらの理由は含ホウ素熱処理物が溶融スラグ中に速や
かに溶解し、拡散することが必要であるが、本発明にお
ける上記組成の含ホウ素物質は融点または軟化点が約1
100℃以下、好ましくは700〜1050℃の範囲に
あるものであり、該物質の熱処理物が溶融スラグの温度
において、容易に溶解し、拡散することができる組成に
あるからである。
次に、本発明において用いる含ホウ素熱処理物というの
は前記のようにホウ素を有効成分とする物質を加熱処理
して加工した焼結体ないしガラス化1勿でな(すればな
らない。
ホウ素原料として例えば前記したようなホウ酸、ホウ酸
ソーダの如き化成品またはコレマナイト(colema
nite)(CaJsO+ 1 ・5112o)、ウレ
キサイト(ulexiLe)(NaCaBsOs・8!
1zo)、チンカル(Lineal)(NaJ<0,4
011□0)、カーナイト(kernite) (Na
J+Oy・411□0)の如きホウ酸塩鉱物などが挙げ
られ、また、アルカリ原料としては、例えば苛性アルカ
リ、炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ等であり、アルカリ
土類金属原料としては、例えば、消石灰、石灰石、ドロ
マイト、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、ケイ素原料
として、ケイ岩、ケイ砂、ケイ華、スラグ、ゲイ酸塩、
アルミナ原料としては、粘土類、アルミノシリケート、
アルミニウムシリケート、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム等が挙げられる。
その他の原料として、Fe2O3、MnO2、ZnO、
フッ化物等が挙げられる。
熱処理の条件は特に限定する理由はないが、少なくとも
含ホウ素原料中の結晶水または付着水の実質的な脱水は
勿論のこと、原料粒子が焼成により相互に焼成するに必
要な温度以上ということであり、これは組成により異な
り、所望の熱処理装置に応じて設定すればよい。
係る焼結体ないしガラス化物は粉砕して用いられるが、
粒径は特に限定されるものではない。
ただ、微粉末は添加態様によって異なるけれども溶融ス
ラグへの添加の際に、ダスティングを生じ易く、また、
溶融スラグ中でかえって固まったまま、いわゆる「まま
こ」を生ずることがあるので避けた方がよい。
従って、多くの場合、焼結物では約0.1〜51の微砕
品がよく、ガラス化物においては1m11から半天のカ
レットまでの粗砕品が適用できるが、好ましくは0.1
〜30amの範囲の粒度分布のものが90%以上である
のがよい。
本発明におけるホウ素を有効成分とする物質は上記の如
き熱処理物であるため、スラグ溶融体と親和性が大であ
り、その組成範囲と相まって溶融スラグ中への溶融、拡
散が容易に行なわれ均一化することができる。この事実
は本発明者らの多くの実験により得られたものであって
、全く予想以上のスラグに対し改善効果をもたらすこと
ができる。
他方、熱処理をしていない例えば結晶水を有するホウ酸
ソーダまたはホウ酸カルシウムの如き合成品または天然
品はいずれも溶融スラグに対して急激な熱的変化のため
脱水による爆裂・発塵などの危険な現象を伴うのみなら
ず局部的にスラグ温度が下がるために生ずると思われる
ままこの発生や見掛は比重の小さいために、これより比
重の大きい溶融スラグ中への内部拡散はほとんど行なわ
れず、ままこが表面または内部に残留し容易に溶解、拡
散は行なわれず、溶融スラグを改質することができない
従って、本発明における含ホウ素熱処理物は製造上の経
済的理由を荊にすれば焼結物よりもガラス化物の方がよ
りスラグ親和性のために好ましいと言うことができる。
係る含ホウ素成分の溶融スラグに添加する割合はスラグ
の物性や添加する含ホウ素の種類、その他の条件により
一様ではないが、前記の通り少なくともB 20 sと
して約0.1重量%であり、上限は約5M量%であるが
、好ましくは0.2〜3重量%の範囲である。
金属冶金製造の際におけるスラグに含ホウ素成分を添加
する場合、従来の電気炉の操業条件を格別に変化させる
ことなく、従来の操業工程において、溶融金属が存在し
または存在しない溶融スラグ中へ含ホウ素熱処理物を添
加すればよい。
従って、例えばフェロアロイなどの操業において、溶解
電気炉あるいはレトルトから取鍋に溶けた溶銑を取り出
す際にあるいは取鍋がら溶融スラグをスラグボットに除
滓する際に含ホウ素熱処理物を添加する。
上記は一例を説明したものであって、要は効果的に得た
溶融スラグに含ホウ素熱処理物を添加すればよく、その
添加層様はそれがスラグ中に速やかに溶解し拡散し易い
方式を採れば特に限定されるものではない。
例えば、含ホウ素熱処理物を溶融金属の存在または不在
の溶融スラグに対し、そのまま添加する方法、空気圧と
共に添加する方法、包装のまま投入添加する方法あるい
は含ホウ素熱処理物を予め存在させた中に当該スラグ湯
を投入する方法などが挙げられる。
溶融金属の存在下に含ホウ素熱処理物を添加しても溶銑
へのホウ素の混入等の影響は多くの場合実質的に無視で
きる程小さい。
従って、含ホウ素熱処理物の添加は上記影響が考慮され
る場合に限り、スラグボットなどに除滓する際に行なう
が、それ以外においては、高温に保持された溶融金属の
存在下のスラグ中で行なった方がスラグ融液の粘度が小
さいために、含ホウ素熱処理物の溶解・拡散が速やかに
行なわれるのでスラグの改質が均一になり、合理的であ
る。
なお、スラグボットなどに添加する場合に、スラグ融液
の粘度が高くなって含ホウ素熱処理物の溶解、拡散が不
充分になる恐れのある場合には、必要に応じスラグの再
加熱や拡散を助長する補助剤即ち加熱により脱水及び/
または脱炭酸を伴う物質例えばソーダ灰、石灰石、消石
灰、粘土類、結晶水を有するホウ酸塩等を少量併用して
これらの熱分解に伴う発生ガスによる拡散を行なわせる
こともできる。
しかして、本発明においては、多くの場合、含ホウ素熱
処理物は前記の添加後、速やかな溶解と拡散のために格
別の拡散手段を設けることは実質上不要である。
以上は、工業的な観点からの最も好ましい本発明の1実
施悪様として説明したものであるが、本発明においては
常法により得られたスラグを再溶融したスラグ溶融体に
含ホウ素熱処理物を添加することもでき、また、通常ス
ラグと含ホウ素成分の所定配合物を再溶融することもで
きる。
従って、この場合には、必ずしも含ホウ素成分が加熱処
理物である必要は全くないことは明らかであろう。
かくして含ホウ素成分を添加し拡散した溶融スラグは冷
却し粉砕して前記所定の比表面積をもつ粉末とする。こ
の場合、冷却は徐冷または急冷のいずれでもよく、後者
にあっては水砕が一般的であり、好適である。
従って、本発明においては、含ホウ素成分の添加以外に
おいては、従来の金属冶金の操業条件を特に変更するこ
となく、スラグの改質を図ることができ、これによりス
ラグのより一層のセメント材への有効利用が可能となる
わけである。
本発明に係る改質スラグセメントが従来のスラグ粉末よ
りも水硬性が改善されて順境する反応機椙の説明は不明
であるが、興味ある予想外のことで、通常のポルトラン
ドセメントと比較して明らかに異なっていることは事実
である。
すなわち、通常のポルトランドセメントの水硬反応は顕
著な発熱を伴うが、本発明に係るセメントはそれが非常
に小さい、のみならず、上記のように興味ある予想外の
効果としてポルトランドセメント製品は水硬性であるが
故に加熱すると次第に強度劣化を起こすから、一般のセ
メント製品は熱に脆く、耐火性はその意味ではないが、
本発明に係るセメント製品は加熱方法にもよるが、むし
ろより強度が向上し1000℃を越えても当該スラグの
軟化点以下までは充分耐火性を有することができる。
恐らくは、ホウ素成分が塩基性珪酸カルシウム粒子の焼
結助剤として作用して強度向上を図っていると思われ、
ポルトランドセメントと全く異なったセラミックセメン
トとしての意義があり、その多様な用途が期待できるも
のである。
本発明に係る改買スラグセメントを使用して各種のセメ
ン1−製品を製造するに当たりそれ自体は勿論のこと公
知の添加剤例えば消石灰、アルカリ金属塩等のアルカリ
刺激剤、石膏、硫酸アルミニウム、珪酸アルミニウム、
起泡剤、界面活性剤あるいはポルトランドセメント、ア
ルミナセメントの如き他のセメント、微粉末シリカなど
を必要に応じて混合してセメント組成物を構成して従来
とは異なる物性のセメン1−製品を得ることができる。
[実 施 例] 以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。また、実施例にお
いて、%または部は重量によるものである。
J1倒」ユ (i)スラグセメントの調製: 電気炉から溶出した溶融フェロクロムスラグに対し第1
表に示す各種含ホウ素熱処理物の改質剤をそれぞれ所定
量添加した後、徐冷した。
次いで、得られたスラグをそれぞれ粉砕してブレーン比
表面積4500 am2/gの微粉末を得た。
第  1  表      (%) 改質剤 NO,ト虹肛迫り■ μ注虹U慣扉」=注:改質剤No
、5は0.1〜51φの焼結物であり、No、4はカレ
ットであり、その他は砂状ガラス粉末である。
1        1    0.382      
  2    0.503        3    
0.514        4    0.515  
      5    0.476        6
    0.487        7    0.5
08        8    0.469     
        9       0.4110   
          10       0.60なお
、実験に洪したフェロクロムスラグの組成は概路次のも
のであった。
夏−1−友   (%) qlと M1Ω−S i O2A R20)  そ」5
0.1  10.7  26.8   9.2   3
.4なお、改質剤含ホウ素成分を無添加のスラグブロッ
クは徐冷後、次第に塊が崩壊し、やがて完全に粉化した
。試料No、11は粉化したものを更に粉砕してブレー
ン比表面積4000cm2/yにしたものである。
(^)水硬性の評価 JIS R−5201−1981のセメントの物理試験
方法に基づき、スラグセメントを水道水及び海水を用い
て混練し、24時間後に脱型して気中養生を行ない水硬
性を観察した。
その結果は次表の通りであった。
策−生一人 水進水         海水 養生日数 1  水硬開始   水硬せず 水硬開始   水硬せ
ず2  水硬した   水硬せず 水硬した   水硬
せず3  水硬後変化なし水硬せず 水硬後変化なし水
硬せず4  水硬後変化なし水硬せず 水硬後変化なし
水硬せず5  水硬後変化なし水硬せず 水硬後変化な
し水硬せず6  水硬後変化なし水硬せず 水硬後変化
なし水硬せず7  水硬後変化なし水硬せず 水硬後変
化なし水硬せず/ (B)虐待試験 7日間水硬後の上記供試体を取り出して3箇月放置後、
オートクレーブによる飽和水蒸気圧虐待試験を各圧力で
3時間行なったところ、次表の結果が得られた。
水道水水硬品 変化なし 変化なし 変化なしり (C)耐熱耐炎試験 JIS^1304の建築構造部分の耐火試験方法の構造
部分が壁である場合の試験方法に準じた加熱試験を各ス
ラグセメントで成形した100mmX1001×20I
IIIの試験パネルについて電気炉内にて試験パネルを
850℃で30分間加熱したところ第6表の結果が得ら
れた。
第−m 30分間 変化なし     クラックを生ずる1時間
  表面のみ微細なり 崩壊 ラックを生するも のあり Z時間   1時間後と変化  −m−−−−−−なし え1九ム レトルトから取り出された溶融マグネシウム精錬スラグ
に対し実施例1と同じホウケイ酸アルカリガラス粉末を
所定量投入・添加して冷却した。
次いで、このスラグをブレーン比表面積4500cn2
/g程度に微粉砕して改質スラグセメントを得た。
なお、このスラグの改質前後の組成は次表の通りであっ
た。
策−り−轟     〈%) 旺販 ト辺 戟 耐 針販 嶋五 丈0飢改質前  −
−54,35,832,51,18,5改質後 0.6
  0.2 54.25.6 32.3  1.0  
  B、4得られた改質スラグセメントを実施例1と同
様に水硬性を評価したところ、改質しないマグネシウム
精錬スラグの水硬性よりも改質後のスラグセメントの方
が顕著に優れており且つその成形品の耐熱性は非常に優
れたものであった。
[発明の効果] 本発明に係る改質スラグセメントは従来のスラグ組織に
含ホウ素成分が存在するものであり、これにより従来の
スラグ潜在水硬性が発現して特異な水硬性を示す。
すなわち、いずれも従来のポルトランドセメントに比し
て驚くほどの耐熱性があり、その二次製品への用途が期
待される。
また、本発明に係る製造方法によれば、特にセメント製
造の際に新たな熱エネルギーを必要とすることなく、従
来の製鉄、非鉄金属等の冶金工程において廃山するスラ
グを容易に改質してセメント材を得ることができるので
、その工業的価値は非常に大きい。
特許出願人 日本化学工業株式会社 代  理  人  曽  我  道  照1−−7.:
:1、t ・、1−1 1.己1.:

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、塩基性珪酸カルシウムを主成分とする金属冶金スラ
    グ粉末(ただし、製鋼スラグは除く)中に、ホウ素成分
    が全重量当たりB_2O_3として0.1〜5重量%含
    有してなることを特徴とする改質スラグセメント。 2、金属冶金スラグがフェロアロイスラグである特許請
    求の範囲第1項記載の改質スラグセメント。 3、フェロアロイスラグがフェロクロムスラグである特
    許請求の範囲第2項記載の改質スラグセメント。 4、金属冶金スラグがマグネシウム精錬スラグである特
    許請求の範囲第1項記載の改質スラグセメント。 5、金属冶金スラグ粉末が塩基度1.5〜5で、ブレー
    ン比表面積値が1500〜10000cm^2/gの粉
    末である特許請求の範囲第1項から第4項までのいずれ
    か1項に記載の改質スラグセメント。 6、金属冶金の際に副生する塩基性珪酸カルシウムを主
    成分とするスラグ溶融体(ただし、製鋼スラグに除く)
    に含ホウ素成分をB_2O_3として少なくとも0.1
    重量%添加した後、冷却及び粉砕することを特徴とする
    改質スラグセメントの製造方法。 7、含ホウ素成分が2成分系以上の含ホウ素物質の熱処
    理物である特許請求の範囲第6項記載の改質スラグセメ
    ントの製造方法。 8、含ホウ素成分が2成分系以上の含ホウ素ガラスであ
    る特許請求の範囲第6項記載の改質スラグセメントの製
    造方法。 9、含ホウ素成分が化学組成としてB_2O_3:20
    〜60重量%、MeO:10〜40重量%(Meはアル
    カリ土類金属を表す)、SiO_2:5〜40重量%、
    R_2O:3〜40重量%(RはLi、KまたはNaを
    表す)を有する含ホウ素ガラスである特許請求の範囲第
    6項記載の改質スラグセメントの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS49131222A (ja) * 1973-04-20 1974-12-16
JPS52141497A (en) * 1975-10-07 1977-11-25 Huta Siechnice Denaturating method of slag produced in manufacturing process of ferrochromium

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