JPH11119456A - 電子写真用有機感光体 - Google Patents

電子写真用有機感光体

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JPH11119456A
JPH11119456A JP9285642A JP28564297A JPH11119456A JP H11119456 A JPH11119456 A JP H11119456A JP 9285642 A JP9285642 A JP 9285642A JP 28564297 A JP28564297 A JP 28564297A JP H11119456 A JPH11119456 A JP H11119456A
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resin
carbon black
electrophotography
thermoplastic resin
cylindrical substrate
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紀右 川田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化と低コスト化が図れるとともに、特に
管理していない一般の大気中でも品質を損なうことがな
い合成樹脂を主成分とする円筒状基体を使用して、該円
筒状基体の精度が高く、かつ使用環境に害のない正帯電
形として優れた性能を発揮し得る電子写真用有機感光体
を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、好ましくはポリフェニレ
ンサルファイド樹脂、ポリフタルアミド樹脂または液晶
ポリマーに導電性付与のためにカーボンブラックを配合
した材料を射出成形することにより形成された電子写真
用円筒状基体上に、正帯電型有機感光層が積層されてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置にお
ける電子写真用有機感光体に関し、詳しくは、複写機、
レーザープリンターなどの像記録用円筒状有機感光体に
おける円筒状基体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やレーザープリンターなど
の記録装置では、像記録用円筒状感光体、即ち、感光ド
ラムにはアルミニウムまたはアルミニウム合金が多く使
用されている。
【0003】しかし、アルミニウムやアルミニウム合金
を使用する場合には、一本一本機械加工により表面粗度
を管理しながら加工するために製造コストが高くなり、
またアルミニウムであるために大気中の水分や酸素の影
響を受けて、表面が酸化したり変質するなど問題があ
り、そのためアルマイト処理や他の酸化防止処理を施さ
なければならなかった。
【0004】また、近年では、アルミニウムやアルミニ
ウム合金を使用せず、軽量化が可能な合成樹脂で感光ド
ラムの基体を形成する方法が提案されている。例えば、
特公平2−17026号公報には、記録装置における像
担持体として、ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下
「PPS樹脂」と称する)を主成分とする材料が開示さ
れている。また、特開平3−51856号公報には、正
帯電用電子写真感光体の基板材料としてカーボン系導電
性熱可塑性組成物を用いることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平2−17026号公報記載されているようにPPS
樹脂を主成分とする材料により基体を形成する方法で
は、薄肉小径サイズの感光ドラム基体を射出成形で得る
のが困難であるという問題があり、現在市場では実用化
されていないのが実状である。
【0006】また、上記特開平3−51856号公報に
開示されたカーボン系導電性熱可塑性組成物に使用され
る熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、スチレン系樹脂、ポオレフィン系樹脂、フッ
素系樹脂およびポリエステル系樹脂などが掲げられてい
るが、これら樹脂はフッ素系樹脂を除いて有機溶剤に対
しての耐性や有機感光体の塗布乾燥工程での耐熱性が全
くないという問題がある。なお、一般の負帯電方式の感
光体の場合には、スコロトロンにより高電圧を印加させ
るために、多量のオゾンが発生し、環境上好ましくない
という問題があった。
【0007】このように、従来の感光ドラムにおいて
は、アルミニウムやアルミニウム合金を基板材料として
使用した場合には品質上の問題から表面処理などの工程
のため製造工程が複雑となり、コストも高くなり、また
熱可塑性樹脂のPPS樹脂を使用した場合には射出成形
により精度の高い成形円筒状基体を得ることができず、
更に、負帯電方式によるオゾン発生問題を回避するため
のカーボン系導電性熱可塑性組成物は耐溶剤性や耐熱性
に劣るなどの問題があった。
【0008】そこで本発明の目的は、軽量化と低コスト
化が図れるとともに、特に管理していない一般の大気中
でも品質を損なうことがない合成樹脂を主成分とする円
筒状基体を使用して、該円筒状基体の精度が高く、かつ
使用環境に害のない正帯電形として優れた性能を発揮し
得る電子写真用有機感光体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の電子写真用有機感光体は以下の通りであ
る。 (1)熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカーボンブラ
ックを配合した材料を射出成形することにより形成され
た電子写真用円筒状基体上に、正帯電型有機感光層が積
層されてなることを特徴とする電子写真用有機感光体で
ある。
【0010】(2)前記電子写真用有機感光体におい
て、前記熱可塑性樹脂がPPS樹脂、ポリフタルアミド
樹脂(以下「PPA樹脂」と称する)および液晶ポリマ
ー(以下「LCP樹脂」と称する)からなる群から選ば
れるポリマーを主成分とし、かつこれにカーボンブラッ
クを配合して射出成形することにより形成された電子写
真用円筒状基体の体積抵抗率が10Ω・cm以下であ
る電子写真用有機感光体である。
【0011】(3)前記電子写真用有機感光体におい
て、前記カーボンブラックの平均粒径が20〜50nm
である電子写真用有機感光体である。
【0012】(4)前記電子写真用有機感光体におい
て、熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカーボンブラッ
クを配合した前記材料に、カーボンブラックの分散剤と
して平均粒径が50μm以下の無機質粉末を配合した電
子写真用有機感光体である。
【0013】(5)前記電子写真用有機感光体におい
て、熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカーボンブラッ
クを配合した前記材料に、補強材としてガラス繊維を5
〜30重量%配合した電子写真用有機感光体である。
【0014】(6)前記電子写真用有機感光体におい
て、前記電子写真用円筒状基体中の樹脂量が40重量%
以上である電子写真用有機感光体である。
【0015】(7)前記電子写真用有機感光体におい
て、前記電子写真用円筒状基体の長さが360mm以
下、直径寸法が15〜200mm、肉厚が0.5〜5.
0mmである電子写真用有機感光体である。
【0016】本発明の電子写真用有機感光体は、導電性
基体上に感光層として少なくともホール移動層、電荷発
生層および電子移動層を順次積層してなる正帯電用電子
写真感光体であり、その円筒状基体の材質として大気中
でも酸化しない熱可塑性樹脂、特に化学的に安定なPP
S樹脂、PPA樹脂またはLCPを使用し、これに導電
性(体積抵抗率:10Ω・cm以下)を付与するため
に低コストのカーボンブラックを、好ましくは無機質分
散剤を用いてに均一に分散混合させ、更に、安定した表
面粗度の製品を連続して得るために、射出成形法により
成形したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明においては円筒状基体の材
料として、表面処理などの工程が不要で低コスト化と軽
量化が図れる熱可塑性樹脂を使用する。ここで、感光ド
ラムは、円筒状基体表面に有機光導電性物質を塗布して
製造されるため、その溶剤により基体が膨潤や変形しな
い材料から構成されている必要がある。また、アルミニ
ウムからなる基体の場合には、表面研磨や駆動用のギア
ーを嵌め合う部分の切削加工が必要となり製造コストが
高くなるが、射出成形法により製造可能とすることによ
り、ギアーとの嵌合部の内径寸法精度の高いものが得ら
れ、切削加工が不要となり、また金型表面の転写性の良
い材料では成形後に表面を研磨する必要もなくなる。こ
のような観点から、基体用の材料としては熱可塑性樹脂
のうち、特に、経時寸法変化が少なく、耐溶剤性や耐熱
性などの化学的安定性に優れたPPS樹脂、PPA樹脂
またはLCP、特には架橋タイプのPPS樹脂が好適で
ある。
【0018】また、PPA樹脂を使用した場合には、感
光体下引き層を塗布する工程でのUV処理などによる表
面改質の工程がなくなり、塗布工程の合理化を図ること
が可能となる。
【0019】かかる熱可塑性樹脂は、一般には体積抵抗
率が1010〜1013Ω・cmと高い値を示すために
そのままでは感光ドラムとして使用することができな
い。即ち、熱可塑性樹脂製の基体と有機光導電性物質か
らなる感光層とを有する構造の感光ドラムは、露光して
現像後にトナーを記録紙に転写した後、基体を通してア
ースすることにより表面電荷を逃がすので、基体の電気
抵抗が高いと徐電がスムースにできないため、基体を導
電性、特には体積抵抗率で10Ω・cm以下とする必
要がある。そこで本発明においては、基体に導電性を付
与するためにカーボンブラックを添加することにより、
感光ドラムとして使用可能とする。
【0020】基体の体積抵抗率を10Ω・cm以下と
するためには、汎用のカーボンブラックを用いた場合、
その添加量が10重量%以上必要となるが、これでは樹
脂の粘度が高くなり、感光ドラム基体の成形が困難とな
る。
【0021】そのため、カーボンブラックも電気抵抗の
低い導電性の高いもの、例えば平均粒径が20〜50n
mで体積抵抗率が10−1Ω・cm以下の高導電性のカ
ーボンブラック、高導電性のファーネスカーボン、ある
いはより高導電性のチャンネルブラックを使用すること
により、添加量を低くして抵抗率を満足させる。
【0022】また、同時にカーボンブラックの分散性を
改善させるために、平均粒径が50μm以下の無機質微
粉末、例えば炭酸カルシウム、クレー等を添加併用する
ことで、薄肉小径サイズの感光ドラム基体でも射出成形
を可能とする。即ち、上述のように特定のカーボンブラ
ックを添加する場合も、樹脂に均一に分散させるために
は、カーボンブラックを無機質の微粉にからませて、い
わゆる分散剤としての効果をもたせることが好ましい。
【0023】さらに、材料のコストと電気特性や機械特
性を満足させるために、無機質フィラーやガラス繊維を
併用使用した配合系とすることで、コストと特性のバラ
ンスを図ることができる。即ち、カーボンブラックの添
加量が多いために機械的な強度が低下する問題があるた
め、これを補強するために、表面粗度に影響のない範囲
でガラス繊維などを添加することにより強度の改善を行
うことができる。
【0024】本発明では、安定した表面粗度の製品を連
続して得るために、射出成形法により円筒状基体を成形
する。図1は、電子写真装置のおける円筒状の像記録用
基体(感光ドラム基体)を示すものである。
【0025】一般に多く使用されている基体サイズ(直
径:15〜200mm、肉厚:0.5〜5.0mm、長
さ:360mm以下)の範囲で、感光体ドラム用として
使用可能な円筒状基体成形品を得るための、導電性を付
与した樹脂材料の射出成形時の流動特性は下記の条件を
満足するようにすることが好ましい。
【0026】即ち、肉厚(t)、直径(D)および長さ
(L)の円筒状基体において、次式、 (式中、Kは合成樹脂の射出成形時の流動性に係わる比
例定数を示す)で表される関係を満たすようにすること
が好ましい。
【0027】この式に基づき、種々の直径の基体に対し
て種々の肉厚の型を製作して、種々の流動特性材料につ
いて充填寸法と均一な密度が得られる最適寸法(長さ)
を採用することで、優れた表面粗度、真円度、寸法精度
を有する基体を得ることができる。ここで、Kは流動性
に係わる比例定数で、合成樹脂材料の射出成形可能な範
囲内の流動性をメルトフローレイト(MFR)で表した
とき、Kの値は下記の表1に示すようになる。
【0028】
【表1】
【0029】オゾンの発生については、帯電方式を正電
荷帯電とすることによって解決される。図2は、感光ド
ラムの断面図で、PPS樹脂、PPA樹脂またはLCP
製の感光ドラム基体1の表面に、下引き層2を塗布し
て、その上にホール移動層3を塗布した後に、必要に応
じてP型中間層4を形成させ、更にその上に電荷発生層
5と電子移動層6とを形成させた、いわゆる積層型の正
帯電感光体の例を示す。本発明においては、正帯電型有
機感光層の構成、材料、層厚などは従来より当該感光層
として知られているものを採用することができ、特に制
限されるベきものではないが、電荷発生層5には一般的
に光を吸収しやすい有機顔料が用いられ、顔料としてフ
タロシアニン系顔料、スクアリウム系顔料、ペリレン系
顔料、キノン系顔料、アゾ系顔料などが知られている。
これらの顔料は発生した電荷のうちホールが移動しやす
いか、電子が移動しやすいかによりP型顔料またはN型
顔料に分けられ、P型顔料としてはフタロシアニン、ス
クアリウム、ペリレン系の各顔料の多くが該当し、N型
顔料としてはキノン系、アゾ系の多くの顔料が該当す
る。電荷発生層5の膜厚は通常0.01〜5.0μmで
あり、好適には0.1〜2.0μmが望ましい。0.1
μm未満では十分な感度が得られず、2.0μmを超え
ると暗減衰が大きくなるなどの不都合が生じる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき説明する。な
お、以下において「部」はすべて「重量部」を表すもの
とする。 実施例1 次に示す配合組成のPPS成形材料で円筒状基体を射出
成形した。 架橋タイプPPS樹脂(東レPPS M2900(MFR=600)) 60 部 カーボンブラック(キャボットファーネスカーボン XC72) 15部 クレー(土屋カオリン SATINTONE5) 10部 ガラス繊維(日本板硝子 RES 03−TP76(3mm)) 15部 成形条件:樹脂温度 350℃、金型温度 150℃、 射出圧力 200MPa、冷却時間 30sec
【0031】成形後に、表面の汚れを脱脂除去してから
定法により、有機光導電性物質(電荷発生材:X型無金
属フタロシアニン、電荷輸送材:テトラ−N,N,
N’,N’−フェニル−トルイジン)を塗布して感光ド
ラムとし、感光体としての初期電気特性の測定と印字性
能試験を行ったところ、良好な印字性能が得られた。
【0032】実施例2 実施例1に比しより低コストの材料配合を行うために、
低粘度のPPS樹脂に低コストのカーボンブラックを配
合して、実施例1と同様にドラム基体を射出成形した。 架橋タイプPPS樹脂(東レPPS M3910(MFR=2000)) 50部 カーボンブラック(キャボットファーネスカーボン BP−480) 20部 炭酸カルシウム(丸尾カルシウム スーパーS 15部 ガラス繊維(日本板硝子 RES 03−TP76(3mm)) 15部 成形条件:樹脂温度 330℃、金型温度 150℃、 射出圧力 150MPa、冷却時間 30sec
【0033】成形後に、表面の汚れを脱脂除去してから
定法により、前記有機光導電性物質を塗布して感光ドラ
ムとし、感光体としての初期電気特性の測定と印字性能
試験を行ったところ、良好な印字性能が得られた。
【0034】実施例3 次に示す配合組成のPPA成形材料で実施例1と同様に
基体を射出成形した。 PPA樹脂(アモコ AMODEL ET−1001) 60部 カーボンブラック(キャボットファーネスカーボン BP−480) 15部 炭酸カルシウム(丸尾カルシウム スーパーS) 10部 ガラス繊維(日本板硝子 RES 03−TP76(3mm)) 15部 成形条件:樹脂温度 330℃、金型温度 150℃、 射出圧力 200MPa、冷却時間 30sec
【0035】成形後に、表面の汚れを脱脂除去してから
定法により、前記有機光導電性物質を塗布して感光ドラ
ムとし、感光体としての初期電気特性の測定と印字性能
試験を行ったところ、良好な印字性能が得られた。
【0036】実施例4 次に示す配合組成のLCP成形材料で実施例1と同様に
基体を射出成形した。 LCP樹脂(ポリプラスチックス ベクトラ A950) 65部 カーボンブラック(キャボットファーネスカーボン BP−480) 15部 炭酸カルシウム(丸尾カルシウム スーパーS) 20部 成形条件:樹脂温度 350℃、金型温度 150℃、 射出圧力 150MPa、冷却時間 30sec
【0037】成形後に、表面の汚れを脱脂除去してから
定法により、前記有機光導電性物質を塗布して感光ドラ
ムとし、感光体としての初期電気特性の測定と印字性能
試験を行ったところ、良好な印字性能が得られた。
【0038】比較例1 市販の導電性PPS樹脂成形材料(東レ(株)製PPS
トレリナA533X01)を使用して、実施例1と同
様に射出成形して感光ドラム基体を得た。尚、成形条件
は下記の通りである。 成形条件:樹脂温度 330℃、金型温度 150℃、 射出圧力 150MPa、冷却時間 30sec
【0039】比較例2 市販の導電性PBT樹脂成形材料(大日本インキ化学工
業 EPC−3506)を使用して、実施例1と同様に
射出成形して感光ドラム基体を得た。尚、成形条件は下
記の通りである。 成形条件:樹脂温度 280℃、金型温度 100℃、 射出圧力 150MPa、冷却時間 30sec
【0040】これら実施例、比較例で製作した基体およ
び感光ドラムについて、有機光導電性物質を塗布する前
の表面粗度、真円度、寸法精度および120℃加熱寸法
経時変化の測定、耐有機溶剤性試験および有機光導電性
物質を塗布した後の感光体としての初期電気特性の測定
結果を下記の表2に示す。
【0041】尚、初期電気特性の測定条件は下記の通り
である。得られた感光体を、市販の半導体レーザービー
ムプリンターで、その耐電器をコロナ放電電圧が+6.
5KV、グリッド電圧が+800Vのスコロトロン帯電
器に変えることによって正帯電用に改造したプリンター
に搭載し、感光体表面を帯電し、波長780nmの半導
体レーザービームの未照射時の現像器位置での初期表面
電位から5秒後の表面電位の保持率をVK5とし、続い
てレーザービーム照射し、照射エネルギー5μJ/cm
後の残留電位を残留電位とした。印字性は黒部の白抜
け白部の黒点の数により印字良、不良を判定した。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明は、像記録用基体として、カーボ
ンブラックを配合して導電性を付与した熱可塑性樹脂、
特にはPPS樹脂、PPA樹脂またはLCPの樹脂で射
出成形したものを用いるため、優れた表面粗度、真円
度、寸法精度および耐溶剤性を有する。即ち、本発明の
感光ドラム基体は、従来のアルミニウム製の基体では得
られないインロー部の一体構造や軽量性など顕著な利点
を有する。また、特に化学的に安定した架橋タイプのP
PS樹脂を主成分とすることで、アルミニウムのように
表面酸化や変質がないという特徴がある。さらに、本発
明の感光ドラムは、優れた電気特性を有すると同時に、
使用環境に害のない正帯電形の感光体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感光ドラム基体の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明の感光ドラムの断面構造を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム基体 2 下引き層 3 ホール移動層 4 P型中間層 5 電荷発生層 6 電子移動層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカー
    ボンブラックを配合した材料を射出成形することにより
    形成された電子写真用円筒状基体上に、正帯電型有機感
    光層が積層されてなることを特徴とする電子写真用有機
    感光体。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂がポリフェニレンサル
    ファイド樹脂、ポリフタルアミド樹脂および液晶ポリマ
    ーからなる群から選ばれるポリマーを主成分とし、かつ
    これにカーボンブラックを配合して射出成形することに
    より形成された電子写真用円筒状基体の体積抵抗率が1
    Ω・cm以下である請求項1記載の電子写真用有機
    感光体。
  3. 【請求項3】 前記カーボンブラックの平均粒径が20
    〜50nmである請求項1または2記載の電子写真用有
    機感光体。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカ
    ーボンブラックを配合した前記材料に、カーボンブラッ
    クの分散剤として平均粒径が50μm以下の無機質粉末
    を配合した請求項1〜3のうちいずれか一項記載の電子
    写真用有機感光体。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂に導電性付与のためにカ
    ーボンブラックを配合した前記材料に、補強材としてガ
    ラス繊維を5〜30重量%配合した請求項1〜4のうち
    いずれか一項記載の電子写真用有機感光体。
  6. 【請求項6】 前記電子写真用円筒状基体中の樹脂量が
    40重量%以上である請求項1〜5のうちいずれか一項
    記載の電子写真用有機感光体。
  7. 【請求項7】 前記電子写真用円筒状基体の長さが36
    0mm以下、直径寸法が15〜200mm、肉厚が0.
    5〜5.0mmである請求項1〜6のうちいずれか一項
    記載の電子写真用有機感光体。
JP9285642A 1997-10-17 1997-10-17 電子写真用有機感光体 Pending JPH11119456A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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