JPH11119212A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH11119212A
JPH11119212A JP9287117A JP28711797A JPH11119212A JP H11119212 A JPH11119212 A JP H11119212A JP 9287117 A JP9287117 A JP 9287117A JP 28711797 A JP28711797 A JP 28711797A JP H11119212 A JPH11119212 A JP H11119212A
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JP
Japan
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substrate
liquid crystal
polarizing plate
electrode
crystal display
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Application number
JP9287117A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Ogawa
和宏 小川
Hitomi Madokoro
比止美 間所
Tatsunori Fumikura
辰紀 文倉
Shigeki Nishizawa
重喜 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏光板の貼り直しに伴う液晶ギャップの変動を
抑制する。 【解決手段】第1の基板SUB1と、第2の基板SUB
2の貼り合わせ間隙に液晶層LCを挟持し、第1の基板
SUB1に接着した第1の偏光板POL1を備えると共
に、第2の基板SUB2上に第2の偏光板POL2を備
え、第1の基板SUB1に形成した画素電極と対向電極
との間に基板と略平行に発生させる電界成分によって液
晶層の光透過率を変化させることにより画像を表示する
液晶表示装置において、第1の基板SUB1に第1の偏
光板POL1を接着する接着層と第2の基板SUB2に
形成した透明導電膜ITO上に第2の偏光板POL2を
接着する接着層の接着強度をガラスに対する接着強度で
略650g/20mmを越えないものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に係
り、特に基板と略平行に発生させる電界成分によって前
記液晶組成物の光透過率を変化させることにより画像を
表示する、所謂横電界型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、一対の基板内面に互い
に交差する多数対の電極を形成し、その交差位置で画素
を形成する単純マトリクス型と画素毎にスイッチング素
子を有するアクティブ・マトリクス型とに大別される。
特に、アクティブ・マトリクス型の液晶表示装置は、そ
の液晶駆動モードから所謂「縦電界方式」と「横電界方
式」とに分類される。
【0003】縦電界方式の液晶表示装置は、液晶組成物
の層(以下、単に液晶層とも言う)を介して対向配置し
た透明基板の当該液晶層側の単位画素に相当するそれぞ
れの領域に、透明電極からなる画素電極と共通電極とが
対向して設けられており、この画素電極と共通電極との
間に透明電極に対して垂直に発生させる電界によって前
液晶層を透過する光を変調して画像等を可視表示するも
のである。
【0004】一方、横電界方式の液晶表示装置は、液晶
層を介して互いに対向して配置される透明基板のうち、
その一方または両方の液晶層側の単位画素に相当する領
域面に、画素電極と対向電極とが配置され、この画素電
極と対向電極との間に透明電極と略平行に発生させる電
界成分によって前記液晶層を透過する光を変調して画像
等を可視表示するものである。
【0005】この横電界方式の液晶表示装置は、縦電界
方式の液晶表示装置と異なり、その表示面に対して大き
な角度の視野から観察しても鮮明な画像等を認識でき、
所謂角度視野に優れたものとして知られている。
【0006】なお、このような横電界方式の液晶表示装
置については、例えば特開平6−160878号公報に
詳述されている。
【0007】また、横電界方式の液晶表示装置では、縦
電界方式と異なり、画素電極や共通電極が形成された基
板と対向する他方の基板(この基板には、カラーフィル
タなどが形成されているため、一般にカラーフィルタ基
板と称する。なお、画素電極や共通電極が形成された基
板はアクティブ・マトリクス基板またはスイッチング素
子として薄膜トランジスタ(TFT)が多用されている
ことからTFT基板とも称する)上に対向電極が配置さ
れていない。そのため、画面を手などで触れた場合に静
電気の抜ける経路がなく、正常な画像を表示することが
できなくなる場合がある。
【0008】その対策としては、例えばカラーフィルタ
基板の表面すなわち液晶層と接する面と反対側の面に透
明導電膜を形成した構成が一般的に採用されている。
【0009】この透明導電膜としては、ITO(Indium
-Tin-Oxide) 薄膜が用いられている。このような構成を
有する液晶表示装置は、例えば特開平7−26443号
公報に詳述されている。
【0010】なお、この透明導電膜は必須ではなく、他
に静電気対策が施されていれば不要である。
【0011】上記のような液晶表示装置は、対向する透
明基板である、例えばアクティブ・マトリクス基板とカ
ラーフィルタ基板からなる液晶パネルと、画像等を表示
するための照明光源であるバックライトユニットとが、
一般には上側シールドケースと下側シールドケースとか
らなる筺体に収納された構造を持つ。また、液晶パネル
の両面側には一定の偏光のみを透過させるための偏光板
が貼り付けられている。
【0012】横電界方式の液晶表示装置の透過率は、下
記の式(1)で表すことができる。 T=sin2 (2θ)sin2 (πΔn・d/λ)・・・・・(1) ここで、 θ:液晶分子の光軸と偏光透過軸とがなす角 Δn:液晶分子の屈折率異方性 d:実効的な液晶層の厚み λ:光の波長 を示す。
【0013】横電界方式の液晶表示装置では、上記式
(1)の第1項のθを変化させて透過率を制御する。ま
た、液晶分子が基板面に垂直方向に立ち上がることがな
いため、Δnの変化は縦電界方式と比較して小さい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】横電界方式の液晶表示
装置では、前記式(1)からも分かるように、液晶層の
厚み(液晶ギャップ)がバラツクと透過率が変動し、画
像に輝度ムラが生じる。この輝度ムラが生じないための
液晶ギャップに対する仕様は縦電界方式よりも厳しい。
【0015】液晶表示装置の製造工程中には、様々な液
晶ギャップを変化させる要因が含まれる。そのため、製
造の途中工程で液晶ギャップが変動して表示不良を起こ
すことがある。
【0016】液晶表示装置は薄膜トランジスタ(TF
T)等のスイッチング素子を形成したアクティブ・マト
リクス基板とカラーフィルタ基板とを組合せたパネルの
両面に偏光板を貼り付けて透過光を制御するように構成
されている。この偏光板を貼る際に、偏光板とガラス等
の基板の間にゴミなどが挟み込まれるとその部分が正常
な画像を表示できなくなる表示不良となる。また、偏光
板自体に傷や汚れなどがある場合も同様である。
【0017】このような場合は、偏光板を一旦剥がして
再度新しい偏光板を貼り直すことが行われる。
【0018】しかし、偏光板の貼り直しを行う作業にお
いては、偏光板を基板から引き剥がすための力が基板に
加わる。そして、この力が大きいと両基板間の間隙すな
わち液晶ギャップが変動する。そのため、液晶ギャップ
が変動した部分の透過率が他の部分に対して変化して部
分的な輝度ムラが発生し、著しく表示品質を低下させる
という問題があった。
【0019】特に、偏光板の貼り直し作業では、偏光板
のサイズ、すなわち液晶表示装置の画面サイズによって
その引き剥がしに要する力が異なる。
【0020】従来は、このような偏光板の貼り直しを行
う作業における、特に画面サイズを考慮した引き剥がし
力についての定量的考慮は何らなされていない。
【0021】本発明の目的は、偏光板の引き剥がし力を
規定することで、偏光板の貼り直しに伴う液晶ギャップ
の変動を抑制して高品質の画像表示を維持することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、偏光板を接着するための接着剤の接着強
度を画面サイズを考慮した所定の範囲に規定したもので
あり、下記(1)〜(4)の構成とした点に特徴を有す
る。
【0023】(1)複数の走査信号配線および映像信号
配線と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近
傍にスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介し
て駆動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共
に基板面に略平行な電界を印加するように配置された対
向電極とを形成した第1の基板と、前記第1の基板の前
記各電極形成面に対向して所定の間隙をもって貼り合わ
せてなる第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板の
貼り合わせ間隙に液晶組成物を挟持し、前記第1の基板
の前記第1の基板とは反対側の面に接着した第1の偏光
板を備えると共に前記第2の基板の前記第1の基板とは
反対側の面に接着した第2の偏光板を備え、前記画素電
極と対向電極との間に基板と略平行に発生させる電界成
分によって前記液晶組成物の光透過率を変化させること
により画像を表示する液晶表示装置において、前記第1
の基板に前記第1の偏光板を接着する接着層と前記第2
の基板に前記第2の偏光板を接着する接着層の接着強度
を1000g/mmを越えないものとした。
【0024】この構成により、偏光板板の貼り直しに伴
う液晶ギャップの変動が抑制され、高品質の画像表示が
維持される。
【0025】(2)複数の走査信号配線および映像信号
配線と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近
傍にスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介し
て駆動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共
に基板面に略平行な電界を印加するように配置された対
向電極とを形成した第1の基板と、前記第1の基板の前
記各電極形成面に対向して所定の間隙をもって貼り合わ
せた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板の貼り
合わせ間隙に液晶組成物を挟持し、前記第1の基板の前
記第2の基板とは反対側の面に接着した第1の偏光板と
前記第2の基板の前記第1の基板とは反対側の面に接着
した第2の偏光板を備え、前記画素電極と対向電極との
間に基板と略平行に発生させる電界成分によって前記液
晶組成物の光透過率を変化させることにより画像を表示
する液晶表示装置において、液晶表示装置の対角画面サ
イズをx(mm)、前記第1および第2の偏光板と前記
第1および第2の基板のそれぞれとを接着する接着剤の
接着強度をy1 (g/20mm)としたとき、x・y1
≦330000(g)とした。
【0026】この構成により、画面サイズに応じて第1
および第2の偏光板それぞれの貼り直しに伴う液晶ギャ
ップの変動が抑制され、高品質の画像表示が維持され
る。
【0027】(3)複数の走査信号配線および映像信号
配線と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近
傍にスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介し
て駆動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共
に基板面に略平行な電界を印加するように配置された対
向電極とを形成した第1の基板と、前記第1の基板の前
記各電極形成面に対向して所定の間隙をもって貼り合わ
せた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板の貼り
合わせ間隙に液晶組成物を挟持し、前記第1の基板の前
記第2の基板とは反対側の面に接着した第1の積層型偏
光板および前記第2の基板の前記第1の基板とは反対側
の面に接着した第2の積層型偏光板を備え、前記画素電
極と対向電極との間に基板と略平行に発生させる電界成
分によって前記液晶組成物の光透過率を変化させること
により画像を表示する液晶表示装置において、前記第1
の基板および第2の基板と前記第1および第2の積層型
偏光板のそれぞれを接着する接着の接着強度を1000
(g/20mm)を越えないものとし、前記第1と第2
の積層型偏光板の各層を接着する接着剤の接着強度を少
なくとも1200(g/20mm)とした。
【0028】この構成により、画面サイズに応じた積層
型偏光板の貼り直しに伴う液晶ギャップの変動が抑制さ
れると共に、当該積層型偏光板を構成する層間の剥がれ
に起因する偏光板の引き剥がし不良が防止され、再生し
た液晶表示装置は高品質の画像表示が維持される。
【0029】(4)複数の走査信号配線および映像信号
配線と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近
傍にスイッチング素子と、前記スイッチング素子を介し
て駆動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共
に基板面に略平行な電界を印加するように配置された対
向電極とを形成した第1の基板と、前記第1の基板の前
記各電極形成面に対向して所定の間隙をもって貼り合わ
せた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板の貼り
合わせ間隙に液晶組成物を挟持し、前記第1の基板の前
記第2の基板とは反対側の面に接着した第1の積層型偏
光板と前記第2の基板の前記第1の基板とは反対側の面
に接着した第2の積層型偏光板を備え、前記画素電極と
対向電極との間に基板と略平行に発生させる電界成分に
よって前記液晶組成物の光透過率を変化させることによ
り画像を表示する液晶表示装置において、液晶表示装置
の対角画面サイズをx(mm)、前記第1および第2の
積層型偏光板と前記第1および第2の基板のそれぞれと
を接着する接着剤の接着強度をy2 (g/20mm)と
したとき、x・y2 ≧400000(g)とした。
【0030】この構成により、画面サイズに応じて偏光
板の貼り直しに伴う液晶ギャップの変動が抑制され、再
生された液晶時装置は高品質の表示性能を維持すること
ができる。
【0031】本発明のさらに他の目的および他の特徴は
以下の説明から明らかになるであろう。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、実施例を参照して詳細に説明する。なお、以下の説
明における図面では、同一の機能を有するものには同一
の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0033】図1は本発明による液晶表示装置の構成例
を説明する断面図であって、SUB1は第1の基板、S
UB2は第2の基板、LCは液晶層、FIL/BMはカ
ラーフィルタ/ブラックマトリクス、SLは液晶層を封
止して第1の基板と第2の基板を接着するシール、PO
L1は第1の偏光板、POL2は第2の偏光板、MDは
筺体、GCはゴムクッション、SPCはスペーサ、BL
は照明光源であるバックライトユニットを示す。
【0034】第1の基板SUB1と第2の基板SUB2
は共に透明なガラス基板からなる。この第1の基板SU
B1の内面には、複数の走査信号配線および映像信号配
線と、走査信号配線および映像信号配線の交点近傍にス
イッチング素子としてのTFT、TFTを介して駆動電
圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共に基板面
に略平行な電界を印加するように配置された対向電極等
が形成されているが図示を省略してある。
【0035】また、第2に基板SUB2の内面に形成さ
れたカラーフィルタ/ブラックマトリクスFIL/BM
は、複数色(一般には3色:赤,緑,青)のカラーフィ
ルタとこれらのカラーフィルタを区画してコントラスト
を向上させるための吸光層であるブラックマトリクスで
ある。
【0036】第1の基板SUB1の外面(第2の基板S
UB2と反対側の面)には第1の偏光板POL1が接着
され、第2の基板SUB2の外面(第1の基板SUB1
と反対側の面)には第2の偏光板POL2が接着されて
いる。
【0037】そして、第1の基板SUB1と第2の基板
SUB2の貼り合わせ間隙(液晶ギャップ)には液晶組
成物が封入されて液晶層を形成し、周辺をシールで接着
して液晶パネルとして一体化されている。この液晶パネ
ルの第1の基板SUB1側下部周辺にゴムクッションG
Cを介挿し、第2の基板SUB2側上部周辺に粘着テー
プ等のスペーサSPCを介挿して筺体MDでバックライ
トユニットBLと共に固定されて液晶表示装置を構成し
ている。なお、筺体MDは第1の基板SUB1側(下
側)と第2の基板SUB2側(上側)とに分離されたも
のを使用し、両者を機械的に連結している。
【0038】図2は本発明による液晶表示装置の他の構
成例を説明する断面図であって、図1と同一符号は同一
部分に対応し、ITOは透明導電膜を示す。
【0039】図1に示した液晶表示装置と同様に、第1
の基板SUB1と第2の基板SUB2は共に透明なガラ
ス基板からなる。この第1の基板SUB1の内面には、
複数の走査信号配線および映像信号配線と、走査信号配
線および映像信号配線の交点近傍にスイッチング素子と
してのTFT、TFTを介して駆動電圧が印加される画
素電極と、前記画素電極と共に基板面に略平行な電界を
印加するように配置された対向電極等が形成されている
が図示を省略してある。
【0040】また、第2に基板SUB2の内面に形成さ
れたカラーフィルタ/ブラックマトリクスFIL/BM
は、複数色(一般には3色:赤,緑,青)のカラーフィ
ルタとこれらのカラーフィルタを区画してコントラスト
を向上させるための吸光層であるブラックマトリクスで
ある。
【0041】第1の基板SUB1の外面(第2の基板S
UB2と反対側の面)には第1の偏光板POL1が接着
され、第2の基板SUB2の外面(第1の基板SUB1
と反対側の面)に形成された透明導電膜ITOに上層に
は第2の偏光板POL2が接着されている。
【0042】そして、第1の基板SUB1と第2の基板
SUB2の貼り合わせ間隙(液晶ギャップ)には液晶組
成物が封入されて液晶層を形成し、周辺をシールで接着
して液晶パネルとして一体化されている。この液晶パネ
ルの第1の基板SUB1側下部周辺にゴムクッションG
Cを介挿し、第2の基板SUB2側上部周辺に粘着テー
プ等のスペーサSPCを介挿して金属性材料で形成した
筺体MDでバックライトユニットBLと共に固定されて
液晶表示装置を構成している。
【0043】そして、スペーサSPCの一部または全部
を導電性としておくことで透明導電膜ITOを接地に接
続し、静電気の帯電を防止している。
【0044】図3は図2における第2の基板上に形成し
た透明導電膜と筺体の接続部分の構造例を説明する要部
断面図である。
【0045】図示したように、スペーサSPCはウレタ
ン樹脂WREに銅テープCUPを巻いて導電性を付与
し、その表面に導電性粒子を混入した接着剤で第2の基
板SUB2上に形成した透明導電膜ITOと筺体MDと
の間を接着する。
【0046】これにより、画面などに手を触れたときの
静電気に起因する表示不良が回避される。なお、スペー
サSPCは図示した構造に限るものではなく、ウレタン
樹脂等に導電性粒子を混入したもの等でもよい。
【0047】第1の基板SUB1と第2の基板SUB2
にはそれぞれ第1の偏光板POL1、第2の偏光板PO
L2が接着剤で貼り付けられており、第2の基板SUB
2側に出射するバックライトユニットからの照明光を制
御している。
【0048】この偏光板を張り付ける工程において、基
板と偏光板の間にゴミ等を巻き込むと、その部分は正常
に画像を表示することができない。したがって、このよ
うな不具合が発生した場合は偏光板を引き剥がして新し
い偏光板を貼り付け直すのが一般的である。また、製造
過程で偏光板に傷などが付いて製品として不適当なもの
となった場合も同様である。
【0049】偏光板を引き剥がす作業において、偏光板
と基板あるいは基板に形成した透明導電膜との間の接着
強度が大き過ぎると、偏光板を剥がした後の液晶ギャッ
プが変化し、その結果、貼り直した液晶表示装置に輝度
ムラが生じ、製品不良となることがある。
【0050】図4は偏光板とガラス基板および偏光板と
ITO付ガラス基板の接着強度の説明図である。なお、
ここでは、接着強度は、当該分野において採用されてい
る方法、すなわち、20mm×50mmの短冊状試片に
接着剤を塗布して対象面に接着し、これを短辺側から剥
離するために要する力で表し、これを「〇〇g/20m
m」で表記する。
【0051】偏光板の接着強度は、ガラス基板に比べて
ITO付ガラス基板の方が強く、ガラス基板に対して略
800g/20mmである場合(試料1:タイプ1)に
はITO付ガラス基板では略940g/20mm、同様
に略650g/20mmの場合(試料2:タイプ2)は
略800g/20mmとなっている。これは、ITO膜
が形成されている場合、ガラス基板と比較して表面の凹
凸が激しいために接着力が大きくなるためである。
【0052】本発明では、偏光板の接着層にガラス基板
に対して略650g/20mmを越えない接着強度をも
つ接着剤を用いた。
【0053】図5は接着強度と引き剥がし不良率の関係
の説明図である。図示したように、略800g/20m
m(略40g/mm)以下では不良の発生がないのに対
し、略800g/20mmを越えると不良が増加し、略
900g/20mm(略45g/mm)では9.5%程
度、略1000g/20mmでは19.8%程度であっ
た。
【0054】したがって、図4と図5に示された結果か
ら、偏光板の接着剤の接着強度はガラス基板に対して略
650g/20mmを越えない範囲とする必要がある。
これにより、ITOの有無に関わらず、偏光板再生(貼
り替え)時に発生する液晶ギャップの変動が防止でき、
結果として不良の増加が防止できる。
【0055】また、SUB1(TFT基板)のガラス基
板側の偏光板は、ガラス基板との接着強度が略800g
/20mmを越えないものを、SUB2(カラーフィル
タ基板)側の偏光板は、ガラス基板との接着強度が略6
50g/20mmを越えないものを採用することで、上
記した例と同様に不良の増加を防止できる。
【0056】図6は高温・高湿試験での偏光板の接着強
度と収縮の関係および偏光板剥がし時の不良発生率の説
明図であって、65°C、85%RH(湿度)の条件下
で500時間放置したと時の結果を示す。
【0057】なお、同図の左側は偏光板の収縮量(縮み
量mm)、右側は不良率を示し、偏光板の収縮量の目標
仕様は1mm以下としている。これは、温度加速と湿度
加速による検証で求めたものであり、通常使用環境下で
10年間使用しても実使用上問題のないレベルであるこ
とを確認して設定している。
【0058】図6より、偏光板の収縮に関する信頼性を
考慮した場合、偏光板の接着強度(接着力)は少なくと
も略350g/20mmとすることが必要であることが
分かる。また、上記で説明したように、偏光板の再生時
の液晶ギャップのムラ発生を防止するためにはガラス基
板との接着強度は略650g/20mmを越えない範囲
とする必要がある。
【0059】このように、SUB2側のガラス基板の偏
光板の接着強度を略650g/20mmを越えず、SU
B1側のガラス基板の偏光板の接着強度を略800g/
20mmを越えないものとし、かつ、偏光板の収縮に対
する信頼性を確保するために接着強度の下限を少なくと
も略350g/20mmとすることにより、偏光板再生
(剥離→貼り替え)時に発生する液晶ギャップの変動が
防止でき、結果として不良の増加が防止できる。
【0060】図7は本発明による液晶表示装置のさらに
他の構成例に用いる視野角拡大フィルムと偏光板を一体
化した積層型偏光板の構造を説明する断面図である。
【0061】この構成例では、カラーフィルタ基板(S
UB2)側に貼り付ける偏光板として、視野角拡大フィ
ルムと偏光板を一体化した積層型偏光板を採用したもの
である。
【0062】積層型偏光板は、PVA(ポリビニルアル
コール)層の上下をTAC(トリアセチルセルロース)
層で挟み込み、液晶パネルの基板と接着させるための一
方のTAC層には接着剤の層(粘着層)1が形成され、
他方のTAC層には視野角拡大フィルム1が接着剤の層
(粘着層)2で接着されている。
【0063】この構造において、接着層1は、前記した
とおりの、接着強度がガラス基板に対して略650g/
20mmを越えないものとする。また、接着層2の接着
強度はガラス基板に対して少なくとも略700g/20
mmとする。
【0064】図8は図7に示した積層型偏光板に用いる
接着剤の接着強度と偏光板剥がし不良率の関係の説明図
であって、横軸には積層型偏光板と基板との接着強度
を、縦軸には偏光板剥がし不良率をとって示してある。
【0065】ここで言う偏光板剥がし不良発生率とは、
偏光板剥がし時に積層型偏光板の層間で剥離が発生し、
偏光板を正常に剥がせない場合が発生する率を意味す
る。
【0066】図8に示したように、ガラス基板に対する
接着強度が略700g/20mmを下回ると偏光板の層
間剥離が起こり、不良が発生する。
【0067】したがって、この不良の発生を防止するた
めには、視野拡大フィルムを接着する接着剤(図7の粘
着層2)の接着強度は、積層型偏光板をガラス基板に接
着する接着剤(図7の粘着層1)に対する接着強度より
大きい少なくとも略700g/20mmとする必要があ
る。
【0068】これにより、積層型偏光板再生(貼り替
え)時に発生する液晶ギャップの変動が防止でき、結果
として不良の増加が防止できる。
【0069】図9は第1と第2の基板および第1と第2
の積層型偏光板のそれぞれを接着する接着の接着強度と
不良率の関係の説明図である。
【0070】同図から、第1と第2の基板および第1と
第2の積層型偏光板のそれぞれを接着する接着の接着強
度が1000(g/20mm)を越えないものとするこ
とで各基板と偏光板との剥離作業での液晶ギャップの変
動発生による不良の発生が防止されることが示されてい
る。
【0071】なお、第1と第2の積層型偏光板の各層を
接着する接着剤の接着強度を少なくとも1200(g/
20mm)とすれば、積層型偏光板を構成する各層の層
間の剥離が防止される。
【0072】図10は偏光板と基板との接着剤の接着強
度と液晶表示装置の対角画面サイズをパラメータとした
不良率の関係の説明図である。
【0073】偏光板の面積は液晶表示装置の対角画面サ
イズにより異なり、その剥離を行うための力はサイズ毎
で異なってくる。
【0074】同図において、黒〇は対角画面サイズが公
称10.4インチ(26.4mm)、黒△は公称12.
1インチ(30.7mm)、黒□が13.3インチ(3
3.8mm)のそれぞれの対角画面サイズ(mm)×偏
光板接着強度(g/20mm)のプロット点で、曲線は
特性傾向を示す漸近線である。
【0075】同図において、液晶表示装置の対角画面サ
イズをx(mm)、前記第1および第2の積層型偏光板
と前記第1および第2の基板のそれぞれとを接着する接
着剤の接着強度y1 (g/20mm)としたとき、x・
1 ≦330000(g)とすることで不良が生じない
ことが分かる。
【0076】なお、前記第1および第2の積層型偏光板
を構成する各層間の接着剤の接着強度をy2 (g/20
mm)としたとき、x・y2 ≧400000(g)とす
ることで層間の剥離は起こらない。
【0077】図11は対角画面サイズと偏光板の接着層
の接着強度の積に対する不良率の説明図である。
【0078】同図に示したように、液晶表示装置の対角
画面サイズをx(mm)、第1および第2の積層型偏光
板と前記第1および第2の基板のそれぞれとを接着する
接着剤の接着強度y1 (g/20mm)の積x・y1
x・y1 ≦330000(g)としたとき、第1および
第2の積層型偏光板を構成する各層間の接着剤の接着強
度をy2 (g/20mm)としたときの積x・y2 が4
00000未満であると、剥離不良が発生する。そのた
め、この積x・y2 をx・y2 ≧400000(g)と
することで不良の発生を防止することができる。
【0079】次に、本発明を適用する横電界方式の液晶
表示装置のカラー液晶表示装置の実施例について詳細に
説明する。なお、以下の図面において、同一機能を有す
るものには同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略
する。
【0080】〈マトリクス部(画素部)の平面構成〉図
12は本発明のアクティブ・マトリクス方式カラー液晶
表示装置の一画素とブラックマトリクスBMの遮光領域
およびその周辺を示す平面図である。
【0081】図12に示すように、各画素は走査信号配
線(ゲート信号線又は水平信号線)GLと、対向電圧信
号線(対向電極配線)CLと、隣接する2本の映像信号
配線(ドレイン信号線又は垂直信号線)DLとの交差領
域内(4本の信号線で囲まれた領域内)に配置されてい
る。
【0082】各画素は薄膜トランジスタTFT、蓄積容
量Cstg、画素電極PX及び対向電極CTを含む。走
査信号線GL、対向電圧信号線CLは、同図では左右方
向に延在し、上下方向に複数本配置されている。映像信
号線DLは上下方向に延在し、左右方向に複数本配置さ
れている。画素電極PXは薄膜トランジスタTFTと接
続され、対向電極CTは対向電圧信号線CLと一体にな
っている。
【0083】画素電極PXと対向電極CTは互いに対向
し、各画素電極PXと対向電極CTとの間の電界により
液晶LCの配向状態を制御し、透過光を変調して表示を
制御する。画素電極PXと対向電極CTは櫛歯状に構成
され、それぞれ同図の上下方向に長細い電極となってい
る。
【0084】1画素内の対向電極CTの本数O(櫛歯の
本数)は、画素電極PXの本数P(櫛歯の本数)とO=
P+1の関係を必ず持つように構成する(本実施例で
は、O=2、P=1)。これは、対向電極CTと画素電
極PXを交互に配置し、かつ、対向電極CTを映像信号
線DLに必ず隣接させるためである。
【0085】これにより、対向電極CTと画素電極PX
の間の電界が、映像信号線DLから発生する電界から影
響を受けないように、対向電極CTで映像信号線DLか
らの電気力線をシールドすることができる。
【0086】対向電極CTは、対向電圧信号線CLによ
り常に外部から電位を供給されているため、電位は安定
している。そのため、映像信号線DLに隣接しても、電
位の変動が殆どない。又、これにより、画素電極PXの
映像信号線DLからの幾何学的な位置が遠くなるので、
画素電極PXと映像信号線DLの間の寄生容量が大幅に
減少し、画素電極電位Vsの映像信号電圧による変動も
制御できる。
【0087】これらにより、上下方向に発生するクロス
トーク(縦スミアと呼ばれる画質不良)を抑制すること
ができる。
【0088】画素電極PXと対向電極CTの電極幅W
p,Wcはそれぞれ6μmとし、後述の液晶層の最大設
定厚みを超える4.5μmよりも十分大きく設定する。
製造上の加工ばらつきを考慮すると20%以上のマージ
ンを持った方が好ましいので、望ましくは5.4μmよ
りも十分大きくしたほうが良い。
【0089】これにより、液晶層に印加される基板面に
平行な電界成分が基板面に垂直な方向の電界成分よりも
大きくなり、液晶を駆動する電圧の上昇を抑制すること
ができる。又、各電極の電極幅Wp,Wcの最大値は、
画素電極PXと対向電極CTの間の間隔Lよりも小さい
事が好ましい。
【0090】これは、電極の間隔が小さすぎると電気力
線の湾曲が激しくなり、基板面に平行な電界成分よりも
基板面に垂直な電界成分の方が大きい領域が増大するた
め、基板面に平行な電界成分を効率良く液晶層に印加で
きないからである。従って、画素電極PXと対向電極C
Tの間の間隔Lはマージンを20%とると7.2μmよ
り大きいことが必要である。本実施例では、対角約1
4.5cm(5.7インチ)で640×480ドットの
解像度で構成したので、画素ピッチは約60μmであ
り、画素を2分割することにより、間隔L>7.2μm
を実現した。
【0091】又、映像信号線DLの電極幅は断線を防止
するために、画素電極PXと対向電極CTに比較して若
干広い8μmとし、映像信号線DLと対向電極CTとの
間隔は短絡を防止するために約1μmの間隔を開けると
共に、ゲート絶縁膜の上側に映像信号線DLを下側に対向
電極CTを形成して、異層になるように配置している。
【0092】一方、画素電極PXと対向電極CTの間の
電極間隔は、用いる液晶材料によって変える。これは、
液晶材料によって最大透過率を達成する電界強度が異な
るため、電極間隔を液晶材料に応じて設定し、用いる映
像信号駆動回路(信号側ドライバ)の耐圧で設定される
信号電圧の最大振幅の範囲で、最大透過率が得られるよ
うにするためである。後述の液晶材料を用いると電極間
隔は、約15μmとなる。
【0093】本構成例では、平面的に、ブラックマトリ
クスBMがゲート配線GL上、対向電圧信号線CL、薄
膜トランジスタTFT上、ドレイン配線DL上、ドレイ
ン配線DLと対向電極CT間に形成している。
【0094】《マトリクス部(画素部)の断面構造》図
13は図12の4ー4切断線における薄膜トランジスタ
TFTの断面図、図14は図12の5ー5切断線におけ
る蓄積容量Cstgの断面図、図15は横電界方式の液
晶表示基板の画像表示領域における1画素の電極近傍の
断面図と基板周辺部の断面図である。
【0095】図15に示すように、液晶層LCを基準に
して下部透明ガラス基板SUB1側には薄膜トランジス
タTFT、蓄積容量Cstg(図示せず)及び電極群C
T、PXが形成され、上部透明ガラス基板SUB2側に
はカラーフィルタFIL、遮光用ブラックマトリクスB
Mのパターンが形成されている。尚、公知ではないが、
同一出願人による、特願平7ー198349号に提案さ
れたように、遮光用ブラックマトリクスBMのパターン
を下部透明ガラス基板SUB1側に形成することも可能
である。
【0096】又、透明ガラス基板SUB1、SUB2の
それぞれの内側(液晶LC側)の表面には、液晶の初期
配向を制御する配向膜ORI11、ORI12が設けら
れており、透明ガラス基板SUB1、SUB2のそれぞ
れの外側の表面には、偏光軸が直交して配置(クロスニ
コル配置)された偏光板POL1、POL2が設けられ
ている。
【0097】次に、下側透明ガラス基板SUB1側(T
FT基板)の構成を詳しく説明する。
【0098】TFT基板 《薄膜トランジスタ》薄膜トランジスタTFTは、ゲー
ト電極GTに正のバイアスを印加すると、ソース−ドレ
イン間のチャネル抵抗が小さくなり、バイアスを零にす
ると、チャネル抵抗は大きくなるように動作する。
【0099】薄膜トランジスタTFTは、図13に示す
ように、ゲート電極GT、ゲート絶縁膜GI、i型(真
性:intrinsic、導電型決定不純物がドープさ
れていない)非晶質シリコン(Si)からなるi型半導
体層AS、一対のソース電極SD1、ドレイン電極SD
2を有する。
【0100】尚、ソース、ドレインは本来その間のバイ
アス極性によって決まるもので、この液晶表示装置の回
路ではその極性は動作中反転するので、ソース、ドレイ
ンは動作中入れ替わると理解されたい。しかし、以下の
説明では、便宜上一方をソース、他方をドレインと固定
して表現する。
【0101】《ゲート電極GT》ゲート電極GTは走査
信号線GLと連続して形成されており、走査信号線GLの
一部の領域がゲート電極GTとなるように構成されてい
る。このゲート電極GTは薄膜トランジスタTFTの能
動領域を超える部分であり、i型半導体層ASを完全に
覆うよう(下方から見て)それより大きめに形成されて
いる。
【0102】これにより、ゲート電極GTはそれ自身の
役割の他に、i型半導体層ASに外光やバックライト光
が当たらないように工夫されている。本例では、ゲート
電極GTは単層の導電膜g1で形成されている。この導
電膜g1としては、例えばスパッタで形成されたアルミ
ニウム(Al)膜が用いられ、その上にはAlの陽極酸
化膜AOFが設けられている。
【0103】《走査信号線GL》走査信号線GLは導電
膜g1で構成されている。この走査信号線GLの導電膜
g1はゲート電極GTの導電膜g1と同一製造工程で形
成され、かつ、一体に構成されている。この走査信号線
GLにより、外部回路からゲート電圧Vgをゲート電極
GTに供給する。
【0104】又、走査信号線GL上にもAlの陽極酸化
膜AOFが設けられている。尚、映像信号線DLと交差
する部分は映像信号線DLとの短絡の確率を小さくする
ため細くし、又、短絡してもレーザトリミングで切り離
すことができるように二股にしている。
【0105】《対向電極CT》対向電極CTはゲート電
極GT及び走査信号線GLと同層の導電膜g1で構成さ
れている。又、対向電極CT上にもAlの陽極酸化膜A
OFが設けられている。対向電極CTは、陽極酸化膜A
OFで完全に覆われていることから、映像信号線と限り
なく近づけても、それらが短絡してしまうことがなくな
る。
【0106】又、それらを交差させて構成させることも
できる。対向電極CTには対向電圧Vcomが印加され
るように構成されている。本実施例では、対向電圧Vc
omは映像信号線DLに印加される最小レベルの駆動電
圧Vdminと最大レベルの駆動電圧Vdmaxとの中
間直流電位から、薄膜トランジスタ素子TFTをオフ状
態にするときに発生するフィードスルー電圧ΔVs分だ
け低い電位に設定されるが、映像信号駆動回路で使用さ
れる集積回路の電源電圧を約半分に低減したい場合は、
交流電圧を印加すれば良い。
【0107】《対向電圧信号線CL》対向電圧信号線C
Lは導電膜g1で構成されている。この対向電圧信号線
CLの導電膜g1はゲート電極GT、走査信号線GL及
び対向電極CTの導電膜g1と同一製造工程で形成さ
れ、かつ、対向電極CTと一体に構成されている。
【0108】この対向電圧信号線CLにより、外部回路
から対向電圧Vcomを対向電極CTに供給する。又、
対向電圧信号線CL上にもAlの陽極酸化膜AOFが設
けられている。尚、映像信号線DLと交差する部分は、
走査信号線GLと同様に映像信号線DLとの短絡の確率
を小さくするため細くし、又、短絡しても、レーザトリ
ミングで切り離すことができるように二股にすることも
できる。
【0109】《絶縁膜GI》絶縁膜GIは、薄膜トラン
ジスタTFTにおいて、ゲート電極GTと共に半導体層
ASに電界を与えるためのゲート絶縁膜として使用され
る。絶縁膜GIはゲート電極GT及び走査信号線GLの
上層に形成されている。
【0110】絶縁膜GIとしては例えばプラズマCVD
で形成された窒化シリコン膜が選ばれ、120〜270
nmの厚さに(本実施例では、240nm)形成され
る。
【0111】このゲート絶縁膜GIは、マトリクス部A
Rの全体を囲むように形成され、周辺部は外部接続端子
DTM、GTMを露出するよう除去されている。また、
絶縁膜GIは走査信号線GL及び対向電圧信号線CLと
映像信号線DLの電気的絶縁にも寄与している。
【0112】《i型半導体層AS》i型半導体層AS
は、非晶質シリコンで、20〜220nmの厚さ(本実
施例では、200nm程度の膜厚)で形成される。層d
0はオーミックコンタクト用のリン(P)をドープした
N(+)型非晶質シリコン半導体層であり、下側にi型
半導体層ASが存在し、上側に導電膜d1(d2)が存
在するところのみに残されている。
【0113】i型半導体層ASは走査信号線GL及び対
向信号線CLと映像信号線DLとの交差部の両者間にも
設けられている。この交差部のi型半導体層ASは交差
部における走査信号線GL及び対向信号線CLと映像信
号線DLとの短絡を低減する。
【0114】《ソース電極SDI、ドレイン電極SD
2》ソース電極SDI、ドレイン電極SD2のそれぞれ
は、N(+)型半導体層d0に接触する導電膜d1とそ
の上に形成された導電膜d2とから構成されている。
【0115】導電膜d1はスパッタで形成したクロム
(Cr)膜を用い、50〜100nmの厚さに(本実施
例では、60nm程度)で形成される。Cr膜は膜厚を
厚く形成するとストレスが大きくなるので、200nm
程度の膜厚を越えない範囲で形成する。Cr膜はN
(+)型半導体層d0との接着性を良好にし、導電膜d
2のAlがN(+)型半導体層d0に拡散することを防
止する、所謂バリア層の目的で使用される。
【0116】導電膜d1として、Cr膜の他に高融点金
属(Mo、Ti、Ta、W)膜、高融点金属シリサイド
(MoSi2 、TiSi2 、TaSi2 、WSi2 )膜
を用いても良い。
【0117】導電膜d2はAlのスパッタリングで30
0〜500nmの厚さに(本実施例では、400nm程
度)形成される。Al膜はCr膜に比べてストレスが小
さく、厚い膜厚に形成することが可能で、ソース電極S
D1、ドレイン電極SD2および映像信号線DLの抵抗
値を低減したり、ゲート電極GTやi型半導体層ASに
起因する段差乗り越えを確実にする(ステップカバレー
ジを良くする)働きがある。
【0118】導電膜d1、導電膜d2を同じマスクパタ
ーンでパターニングした後、同じマスクを用いて、或い
は導電膜d1、導電膜d2をマスクとして、N(+)型
半導体層d0が除去される。つまり、i型半導体層AS
上に残っているN(+)型半導体層d0は導電膜d1、
導電膜d2以外の部分がセルフアラインで除去される。
このとき、N(+)型半導体層d0はその厚さ分は全て
除去されるようエッチングされるので、i型半導体層A
Sも若干その表面部分がエッチングされるが、その程度
はエッチング時間で制御すればよい。
【0119】《映像信号線DL》映像信号線DLはソー
ス電極SD1、ドレイン電極SD2と同層の第2導電膜
d2、第3導電膜d3で構成されている。又、映像信号
線DLはドレイン電極SD2と一体に形成されている。
【0120】《画素電極PX》画素電極PXはソース電
極SD1、ドレイン電極SD2と同層の第2導電膜d
2、第3導電膜d3で構成されている。又、画素電極P
Xはソース電極SD1と一体に形成されている。
【0121】《蓄積容量Cstg》画素電極PXは、薄
膜トランジスタTFTと接続される端部と反対側の端部
において、対向電圧信号線CLと重なるように形成され
ている。この重ね合せは、図14からも明らかなよう
に、画素電極PXを一方の電極PL2とし、対向電圧信
号線CLを他方の電極PL1とする蓄積容量(静電容量
素子)Cstgを構成する。この蓄積容量Cstgの誘
電体膜は、薄膜トランジスタTFTのゲート絶縁膜とし
て使用される絶縁膜GI及び陽極酸化膜AOFで構成さ
れている。
【0122】図12に示したように、平面的には蓄積容
量Cstgは対向電圧信号線CLの導電膜g1の部分に
形成されている。
【0123】この場合、この蓄積容量Cstgは、その
絶縁膜GIに対して下側に位置づけられる電極の材料が
Alで形成され、かつ、その表面が陽極化成されたもの
であることから、ALの所謂ヒロック等が原因する点欠
陥(上側に位置づけられる電極との短絡)による弊害を
発生し難くくする蓄積容量を得ることができる。
【0124】《保護膜PSV1》薄膜トランジスタTF
T上には保護膜PSV1が設けられている。保護膜PS
V1は主に薄膜トランジスタTFTを湿気等から保護す
るために形成されており、透明性が高くしかも耐湿性の
良いものを使用する。この保護膜PSV1は例えばプラ
ズマCVD装置で形成した酸化シリコン膜や窒化シリコ
ン膜で形成されており、500nm程度の膜厚で形成す
る。
【0125】保護膜PSV1は、マトリクス部ARの全
体を囲むように形成され、周辺部は外部接続端子DT
M、GTMを露出するよう除去されている。この保護膜
PSV1とゲート絶縁膜GIの厚さ関係に関しては、前
者は保護効果を考え厚くされ、後者はトランジスタの相
互コンダクタンスgmを考慮して薄くされる。
【0126】カラーフィルタ基板 次に、図12、図15に戻り、上側透明ガラス基板SU
B2側(カラーフィルタ基板)の構成を詳しく説明す
る。
【0127】《遮光膜BM》上部透明ガラス基板SUB
2側には、不要な間隙部(画素電極PXと対向電極CT
の間以外の隙間)からの透過光が表示面側に出射して、
コントラスト比等を低下させないように遮光膜BM(所
謂、ブラックマトリクス)を形成している。遮光膜BM
は、外部光又はバックライト光がi型半導体層ASに入
射しないようにする役割も果たしている。即ち、薄膜ト
ランジスタTFTのi型半導体層ASは上下にある遮光
膜BM及び大きめのゲート電極GTによってサンドイッ
チにされ、外部の自然光やバックライト光が当たらなく
なる。
【0128】図12に示す遮光膜BMの閉じた多角形の
輪郭線は、その内側が遮光膜BMが形成されない開口を
示している。この輪郭線のパターンは1例である。
【0129】横電界方式の液晶表示装置では、可能な限
り高抵抗なブラックマトリクスが適していることから、
一般に樹脂組成物を用いる。この抵抗規格については、
公知ではないが、同一出願人による特願平7−1919
94号に記載がある。即ち、液晶組成物LCの比抵抗値
が10のN乗を10N と記述すると10N Ω・cm以上、か
つ、ブラックマトリクスBMの比抵抗値が10のM乗を
10M と記述すると10MΩ・cm以上とし、かつ、N≧
9、M≧6を満足する関係とする。或いは、N≧13、
M≧7を満足する関係とすることが望ましい。
【0130】又、液晶表示装置の表面反射を低減する目
的からも、ブラックマトリクスの形成材料に樹脂組成物
を用いることが望ましい。
【0131】さらに、Cr等の金属膜をブラックマトリ
クスに用いる場合と比較して、金属膜のエッチング工程
が不要なため、カラーフィルタ基板の製造工程を簡略化
できる。金属膜を使用する場合の製造工程は、1)金属
膜成膜、2)レジスト塗布、3)露光、4)現像、5)
金属膜エッチング、6)レジスト剥離、である。
【0132】一方、樹脂を使用する場合の製造工程は、
1)樹脂塗布、2)露光、3)現像、であり、著しく工
程を短縮できる。
【0133】しかし、樹脂組成物は金属膜と比較して遮
光性が低い。樹脂の膜厚を厚くすると遮光性は向上する
が、ブラックマトリクスの膜厚ばらつきは増加する。こ
れは、例えば±10%の膜厚ばらつきがある場合、ブラ
ックマトリクスの膜厚が1.0μm時は±0.1μm、
2μm時は±0.2μmになるためである。
【0134】又、ブラックマトリクスの膜厚を厚くする
と、カラーフィルタ基板の膜厚ばらつきが増加し、液晶
表示基板のギャップ精度を向上することが困難になる。
以上の理由により、樹脂の膜厚は、2μm以下にするこ
とが望ましい。
【0135】膜厚1μmでOD値を約4.0以上にする
ためには、例えばカーボンの含有量を増加して黒色化す
る場合、ブラックマトリクスBMの比抵抗値は約106
Ω・cm以下となり、現状では使用できない。尚、OD
値は、吸光係数に膜厚を掛けた値と定義できる。
【0136】このため、本実施例では、この遮光膜BM
の材料として、黒色の無機顔料をレジスト材に混入した
樹脂組成物を用い、1.3±0.1μm程度の厚さで形
成している。無機顔料の例としては、パラジウムや無電
解メッキしたNiなどがある。更に、ブラックマトリク
スBMの比抵抗値は約109 Ω・cmとし、OD値約
2.0とした。
【0137】この樹脂組成物ブラックマトリクスBMを
使用した場合の光透過量の計算結果を下記に示す。
【0138】OD値=log(100/Y) Y=∫A(λ)・B(λ)・C(λ)dλ/∫A(λ)
・C(λ)dλ ここで、Aは視感度、Bは透過率、Cは光源スペクト
ル、λは入射光の波長を示す。
【0139】OD値2.0の膜で遮光した場合は、上記
数1から、Y=1%を得て、入射光強度4000cd/
2 を仮定すると、約40cd/m2 の光が透過してく
ることになる。この光強度は、十分に人間が視認できる
明るさである。
【0140】遮光膜BMは周辺部にも額縁状に形成さ
れ、そのパターンはドット状に複数の開口を設けた図1
2に示すマトリクス部のパターンと連続して形成されて
いる。 《カラーフィルタFIL》カラーフィルタFILは画素
に対向する位置に赤、緑、青の繰り返しでストライプ状
に形成される。カラーフィルタFILは遮光膜BMのエ
ッジ部分と重なるように形成されている。
【0141】本発明では、この重なる部分の平面レイア
ウトを規定するものである。詳細は後述する。
【0142】カラーフィルタFILは例えば次のように
形成することができる。まず、上部透明ガラス基板SU
B2の表面にアクリル系樹脂等の染色基材を形成し、フ
ォトリソグラフィ技術で赤色フィルタ形成領域以外の染
色基材を除去する。この後、染色基材を赤色染料で染
め、固着処理を施して赤色フィルタRを形成する。次
に、同様な工程を施すことによって、緑色フィルタG、
青色フィルタBを順次形成する。
【0143】《オーバーコート膜OC》オーバーコート
膜OCはカラーフィルタFILの染料の液晶LCへの漏
洩を防止、及びカラーフィルタFIL、遮光膜BMによ
る段差の平坦化のために設けられている。オーバーコー
ト膜OCは例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明
樹脂材料で形成される。
【0144】液晶層及び偏光板 次に、液晶層、配向膜、偏光板等について説明する。
【0145】《液晶層》液晶材料LCとしては、誘電率
異方性△εが正でその値が13.2、屈折率異方性△n
が0.081(589nm、20°C)のネマチック液
晶と、誘電率異方性△εが負でその値が−7.3、屈折
率異方性△nが0.053(589nm、20°C)の
ネマチック液晶を用いた。
【0146】液晶層の厚み(ギャップ)は、誘電率異方
性△εが正の場合2.8μm超4.5μm未満とした。
これは、リターデションΔn・dは0.25μm超0.
32μm未満の時、可視光の範囲内で波長依存性が殆ど
ない誘電率特性が得られ、誘電率異方性△εが正を有す
る液晶の大部分が複屈折率異方性△nが0.07超0.
09未満であるためである。
【0147】一方、誘電率異方性△εが負の場合は、液
晶層の厚み(ギャップ)は、4.2μm超8.0μm未
満とした。これは誘電率異方性△εが正の液晶と同様
に、リターデションΔn・dを0.25μm超0.32
μm未満に抑えるためで、誘電率異方性△εが負を有す
る液晶の大部分が複屈折異方性△nが0.04超0.0
6未満であるためである。
【0148】又、後述の配向膜と偏光板の組み合わせに
より、液晶分子がラビング方向から電界方向に45°回
転したとき最大透過率を得ることができる。尚、液晶層
の厚み(ギャップ)はポリマビーズで制御している。
【0149】又、液晶材料LCは、ネマチック液晶であ
れば、特に限定したものではない。誘電率異方性△ε
は、その値が大きいほうが、駆動電圧が低減でき、屈折
率異方性△nは小さいほうが液晶層の厚み(ギャップ)
を厚くでき、液晶の封入時間が短縮され、かつギャップ
ばらつきを少なくすることができる。
【0150】《配向膜》配向膜ORIとしてはポリイミ
ドを用いる。ラビング方向RDRは上下基板で互いに平
行にし、かつ、印加電界方向EDRとのなす角度φLC
は75°とする。図16にその関係を示す。
【0151】尚、ラビング方向RDRと印加電界方向E
DRとのなす角度は、液晶材料の誘電率異方性△εが正
であれば、45°以上90°未満、誘電率異方性△εが
負であれば、0°を超え45°以下であれば良い。
【0152】《偏光板》偏光板POLとしては、日東電
工社製G1220DU(商品名)を用い、図16に示し
たように、下側の偏光板POL1の偏光透過軸MAX1
をラビング方向RDRと一致させ、上側の偏光板POL
2の偏光透過軸MAX2をそれに直交させる。
【0153】これにより、本発明の画素に印加される電
圧(画素電極PXと対向電極CTの間の電圧)を増加さ
せるに伴い、透過率が上昇するノーマリークローズ特性
を得ることができる。
【0154】更に、本発明で開示される横電界方式と称
される液晶表示装置では、上側の基板SUB2側の表面
の外部から静電気等の高い電位が加わった場合に、表示
の異常が発生する。このため、上側の偏光板POL2の
更に上側或いは表面にシート抵抗が1×108 Ω/□以
下の透明導電膜の層を形成すること、或いは偏光板と前
記透明基板の間にシート抵抗1×108 Ω/□以下のI
TO等の透明導電膜の層を形成すること、或いは偏光板
の粘着層にITO、SnO2 、In2 3 等の導電性粒
子を混ぜ、シート抵抗を1×108 Ω/□以下とするこ
とが必要になる。この対策については、公知ではないが
同一出願人による特願平7−264443号において、
シールド機能向上につき詳しい記載がある。
【0155】《マトリクス周辺の構成》図17は上下の
ガラス基板SUB1、SUB2を含む表示パネルPNL
のマトリクス(AR)周辺の要部平面図である。又、図
18は左側に走査回路が接続された外部接続端子GTM
付近の断面図である。
【0156】このパネルの製造では、小さいサイズであ
ればスループット向上のため1枚のガラス基板では複数
個分のデバイスを同時に加工してから分割し、大きいサ
イズであれば製造設備の共用のため、どの品種でも標準
化された大きさのガラス基板を加工してから各品種に合
ったサイズに小さくし、いずれの場合も一通りの工程を
経てからガラスを切断する。
【0157】図17、図18は後者の例を示すもので、
図17、図18の両図とも上下基板SUB1、SUB2
の切断後を表わしており、LNは両基板の切断前の縁を
示す。いずれの場合も、完成状態では外部接続端子群T
g、Td及び端子CTMが存在する(図で上辺と左辺
の)部分はそれらを露出するように上側基板SUB2の
大きさが下側基板SUB1よりも内側に制限されてい
る。
【0158】端子群Tg、Tdは、それぞれ後述する走
査回路接続用端子GTM、映像信号回路接続用端子DT
Mとそれらの引出し配線部を集積回路チップCHIが搭
載されたテープキャリアパッケージTCP(図15、図
14参照)の単位に複数本まとめて名付けたものであ
る。
【0159】各群のマトリクス部から外部接続端子部に
至るまでの引出し配線は、両端に近づくにつれ傾斜して
いる。これは、パッケージTCPの配列ピッチ及び各パ
ッケージTCPにおける接続端子ピッチに表示パネルP
NLの端子DTM、GTMに合わせるためである。
【0160】又、対向電極端子CTMは、対向電極CT
に対向電圧を外部から与えるための端子である。マトリ
クス部の対向電極信号線CLは、走査回路用端子GTM
の反対側(図では右側)に引出し、各対向電圧信号線を
共通バスラインCBで一纏めにして、対向電極端子CT
Mに接続している。
【0161】透明ガラス基板SUB1、SUB2の間に
は、その縁に沿って、液晶封入口INJを除き、液晶L
Cを封止するようにシールパターンSLが形成される。
シール材は例えばエポキシ樹脂から成る。
【0162】配向膜ORI1、ORI2の層は、シール
パターンSLの内側に形成される。偏光板POL1、P
OL2はそれぞれ下部透明ガラス基板SUB1、上部透
明ガラス基板SUB2の外側の表面に構成されている。
【0163】エッチングLCは液晶分子の向きを設定す
る下部配向膜ORI1と上部配向膜ORI2との間でシ
ールパターンSLで仕切られた領域に封入されている。
下部配向膜ORI1は下部透明ガラス基板SUB1側の
保護膜PSV1の上部に形成される。
【0164】この液晶表示装置は、下部透明ガラス基板
SUB1側、上部透明ガラス基板SUB2側で別個に種
々の層を積み重ね、シールパターンSLを基板SUB2
側に形成し、下部透明ガラス基板SUB1と上部透明ガ
ラス基板SUB2とを重ね合わせ、シールパターンSL
の開口部INJから液晶LCを注入し、注入口INJを
エポキシ樹脂などで封止し、上下基板を切断することに
よって組み立てられる。
【0165】《表示装置全体等価回路》図20は本発明
による液晶表示装置の周辺回路の概要説明図であって、
同図に示すように、液晶表示基板は画像表示部がマトリ
クス状に配置された複数の画素の集合により構成され、
各画素は前記液晶表示基板の背部に配置されたバックラ
イトからの透過光を独自に変調制御できるように構成さ
れている。
【0166】液晶表示基板の構成要素の1つであるアク
ティブ・マトリクス基板SUB1上には、有効画素領域
ARにx方向(行方向)に延在し、y方向(列方向)に並
設されたゲート信号線GLと対向電圧信号線CLとそれ
ぞれ絶縁されてy方向に延在し、x方向に並設されたド
レイン信号線DLが形成されている。
【0167】ここで、ゲート信号線GL、対向電圧信号
線CL、ドレイン信号線DLのそれぞれによって囲まれ
る矩形状の領域に単位画素が形成される。
【0168】液晶表示基板には、その外部回路として垂
直走査回路V及び映像信号駆動回路Hが備えられ、前記
垂直走査回路Vによって前記ゲート信号線GLのそれぞ
れに順次走査信号(電圧)が供給され、そのタイミング
に合わせて映像信号駆動回路Hからドレイン信号線DL
に映像信号(電圧)を供給するようになっている。
【0169】尚、垂直走査回路V及び映像信号駆動回路
Hは、液晶駆動電源回路3から電源が供給されるととも
に、CPU1からの画像情報がコントローラ2によって
それぞれ表示データ及び制御信号に分けられて入力され
るようになっている。
【0170】《駆動方法》図21は本発明の液晶表示装
置の駆動波形図である。対向電圧をVCHとVCLの2
値の交流矩形波にし、それに同期させて走査信号VG
(i−1)、VG(i)の非選択電圧を1走査期間毎
に、VCHとVCLの2値で変化させる。対向電圧の振
幅幅と非選択電圧の振幅値は同一にする。
【0171】映像信号電圧は、液晶層に印加したい電圧
から、対向電圧の振幅の1/2を差し引いた電圧であ
る。
【0172】対向電圧は直流でも良いが、交流化するこ
とで映像信号電圧の最大振幅を低減でき、映像信号駆動
回路(信号側ドライバ)に耐圧の低いものを用いること
が可能になる。
【0173】《蓄積容量Cstgの働き》蓄積容量Cs
tgは、画素に書き込まれた(薄膜トランジスタTFT
がオフした後の)映像情報を長く蓄積するために設けら
れる。
【0174】本発明で用いている電界を基板面と平行に
印加する方式では、電界を基板面に垂直に印加する方式
と異なり、画素電極と対向電極で構成される容量(所謂
液晶容量)が殆ど無いため、蓄積Cstgは必須の構成
要素である。
【0175】又、蓄積容量Cstgは、薄膜トランジス
タTFTがスイッチングするとき、画素電極電位Vsに
対するゲート電位変化△Vgの影響を低減するようにも
働く。この様子を式で表わすと次のようになる。
【0176】△Vs=[Cgs/(Cgs+Cstg+
Cpix)]×ΔVg ここで、Cgsは薄膜トランジスタTFTのゲート電極
GTとソース電極SDIとの間に形成される寄生容量、
Cpixは画素電極PXと対向電極CTとの間に形成さ
れる容量、△VsはΔVgによる画素電極電位の変化
分、所謂フィードスルー電圧を表わす。
【0177】この変化分△Vsは液晶LCに加わる直流
成分の原因となるが、保持容量Cstgを大きくする
程、その値を小さくすることができる。
【0178】液晶LCに印加される直流成分の低減は、
液晶LCの寿命を向上し、液晶表示画面の切り替え時に
前の画像が残る所謂焼き付きを低減することができる。
【0179】前述したように、ゲート電極GTはi型半
導体層ASを完全に覆うよう大きくされている分、ソー
ス電極SDI、ドレイン電極SD2とのオーバーラップ
面積が増え、従って寄生容量Cgsが大きくなり、画素
電極電位Vsはゲート(走査)信号Vgの影響を受けや
すくなるという逆効果が生じる。しかし、蓄積容量Cs
tgを設けることによりこのデメリットも解消する。
【0180】《製造方法》次に、上述した液晶表示装置
の基板SUB1側の製造方法について説明する。
【0181】図22、図23および図24は本発明によ
る液晶表示装置の製造工程の説明図であって、同図にお
いて、中央の文字は工程名の略称であり、図中左側は図
13に示した薄膜トランジスタTFT部分、右側は図ゲ
ート端子付近の断面形状でみた加工の流れを示す。ま
た、工程B、工程Dを除き工程A〜工程Iは各写真処理
(フォトリソグラフィ)に対応して区分けしたもので、
各工程のいずれの断面図も写真処理後の加工が終わりフ
ォトレジストを除去した段階を示している。
【0182】尚、写真処理とは本発明ではフォトレジス
トの塗布からマスクを使用した選択露光を経て、それを
現像するまでの一連作業を示すものとし、繰り返しの説
明は避ける。以下区分けした工程に従って説明する。
【0183】工程A(図22) AN635ガラス(商品名)からなる下部透明ガラス基
板SUB1上に膜厚が300nmのAl−Pd、Al−
W、Al−Ta、Al−Ti−Ta等からなる導電膜g
1をスパッタリングにより設ける。写真処理後、リン酸
と哨酸と氷酢酸との混酸液で導電膜g1を選択的にエッ
チングする。それによって、ゲート電極GT、走査信号
線GL、対向電極CT、対向電圧信号線CL、電極PL
1、ゲート端子GTM、共通バスラインCBの第1導電
層、対向電極端子CTMの第1導電層、ゲート端子GT
Mを接続する陽極酸化バスラインSHg(図示せず)及
び陽極酸化バスラインSHgに接続された陽極酸化パッ
ド(図示せず)を形成する。
【0184】工程B(図22) 直接描画による陽極酸化マスクAOの形成後、3%酒石
酸をアンモニアによりPH6.25±0.05に調整し
た溶液をエチレングリコール液で1:9に希釈した液か
らなる陽極酸化液中に基板SUB1を浸漬し、化成電流
密度が0.5mA/cm2 になるように調整する(定電
流化成)。
【0185】次に、所定のアルミナ(Al2 3 )の膜
厚が得られるのに必要な化成電圧125Vに達するまで
陽極酸化を行う。その後、この状態で数10分保持する
ことが望ましい(定電圧化成)。これは均一なAl2
3 膜を得る上で大事なことである。それによって、導電
膜g1が陽極酸化され、ゲート電極GT、走査信号線G
L、対向電極CT、対向電圧信号線CL及び電極PL1
上に膜厚が180nmの陽極酸化膜AOFが形成され
る。
【0186】工程C(図22) 膜厚が140nmのITO膜からなる透明導電膜g2を
スパッタリングにより設ける。写真処理後、エッチング
液として塩酸と硝酸との混酸液で透明導電膜g2を選択
的にエッチングすることにより、ゲート端子GTMの最
上層、ドレイン端子DTM及び対向電極端子CTMの第
2導電膜を形成する。
【0187】工程D(図23) プラズマCVD装置にアンモニアガス、シランガス、窒
素ガスを導入して、膜厚が220nmの窒化Si膜を設
け、プラズマCVD装置にシランガス、水素ガスを導入
して、膜厚が200nmのi型非晶質Si膜を設けた
後、プラズマCVD装置にシランガス、水素ガス、ホス
フィンガスを導入して、膜厚が30nmのN(+)型非
晶質Si膜を設ける。
【0188】工程E(図23) 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6 を使用
してN(+)型非晶質Si膜、i型非晶質Si膜を選択
的にエッチングすることにより、i型半導体層ASの島
を形成する。
【0189】工程F(図23) 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6 を使用
して、窒化Si膜を選択的にエッチングする。
【0190】工程G(図24) 膜厚が60nmのCrからなる導電膜d1をスパッタリ
ングにより設け、さらに膜厚が400nmのAl−P
d、Al−Si、Al−Ta、Al−Ti−Ta等から
なる導電膜d2をスパッタリングにより設ける。写真処
理後、導電膜d2を工程Aと同様の液でエッチングし、
導電膜d1を硝酸第2セリウムアンモニウム溶液でエッ
チングし、映像信号線DL、ソース電極SD1、ドレイ
ン電極SD2、画素電極PX、電極PL2、共通バスラ
インCBの第2導電層、第3導電層及びドレイン端子D
TMを短絡するバスラインSHd(図示せず)を形成す
る。次に、ドライエッチング装置にSF6 を導入して、
N(+)型非晶質Si膜をエッチングすることにより、
ソースとドレイン間のN(+)型半導体層d0を選択的
に除去する。
【0191】工程H(図24) プラズマCVD装置にアンモニアガス、シランガス、窒
素ガスを導入して、膜厚が500nmの窒化Si膜を設
ける。写真処理後、ドレインエッチングガスとしてSF
6 を使用した写真蝕刻技術で窒化Si膜を選択的にエッ
チングすることによって、保護膜PSV1を形成する。
【0192】《表示パネルPNLと駆動回路基板PCB
1》図25は図17に示した表示パネルPNLと映像信
号駆動回路Hと垂直走査回路Vを接続した状態を示す上
面図である。
【0193】CH1は表示パネルPNLを駆動させる駆
動ICチップ(下側の5個は垂直走査回路側の駆動IC
チップ、左側の10個の映像信号駆動回路側の駆動IC
チップ)である。TCPは図19、図18に示したよう
に駆動用ICチップCH1がテープ・オートメイティッ
ド・ボンディング(TAB)法により実装されたテープ
キャリアパッケージ、PCB1は上記TCPやコンデン
サ等が実装された駆動回路基板で、映像信号駆動回路用
と走査信号駆動回路用の2つに分割されている。
【0194】FGPはフレームグランドパッドであり、
シールドケースSHDに切り込んで設けられたバネ状の
破片が半田付けされる。FCは下側の駆動回路基板PC
B1と左側の駆動回路基板PCB1を電気的に接続する
フラットケーブルである。
【0195】フラットケーブルFCとしては図に示すよ
うに、複数のリード線(りん青銅の素材にSn鍍金を施
したもの)をストライプ状のポリエチレン層とポリビニ
ルアルコール層とでサンドイッチして支持したものを使
用する。
【0196】《TCPの接続構造》前記した図19は、
走査信号駆動回路Vや映像信号駆動回路Hを構成する集
積回路チップCHIがフレキシブル配線基板に搭載され
たテープキャリアパッケージの断面構造を示す図であ
り、図18はそれを液晶表示パネルの、本例では走査信
号回路用端子GTMに接続した状対を示す要部断面図で
ある。
【0197】同図において、TTBは集積回路CHIの
入力端子・配線部であり、TTMは集積回路CHIの出
力端子・配線部であって、例えばCuから成り、それぞ
れの内側の先端部(通称インナーリード)には集積回路
CHIのボンディングパッドPADが所謂フェースダウ
ンボンディング法により接続される。
【0198】端子TTB、TTMの外側の先端部(通称
アウターリード)はそれぞれ半導体集積回路チップCH
Iの入力及び出力に対応し、半田付け等によりCRT/
TFT変換回路・電源回路SUPに、異方性導電膜AC
Fによって液晶表示パネルPNLに接続される。
【0199】パッケージTCPは、その先端部がパネル
PNL側の接続端子GTMを露出した保護膜PSV1を
覆うようにパネルにPNLに接続されている。従って、
外側接続端子GTM(DTM)は保護膜PSV1かパッ
ケージTCPの少なくとも一方で覆われるので電触に対
して強くなる。
【0200】BF1はポリイミド等からなるベースフィ
ルムであり、SRSは半田付けの際、半田が余計な所へ
付かないようにマスクするためのソルダレジスト膜であ
る。シールパターンSLの外側の上下ガラス基板の隙間
は、洗浄後にエポキシ樹脂EPX等により保護され、パ
ッケージTCPと上側基板SUB2の間には更にシリコ
ン樹脂SILが充填されて保護が多重化されている。
【0201】《駆動回路基板PCB2》駆動回路基板P
CB2は、IC、コンデンサ、抵抗等の電子部品が搭載
されている。この駆動回路基板PCB2には、1つの電
圧源から複数の分圧した安定化された電圧源を得るため
の電源回路や、ホスト(上位演算処理装置)からのCR
T(陰極線管)用の情報をTFT液晶表示装置用の情報
に変換する回路を含む回路SUPが搭載されている。C
Jは外部と接続される図示しないコネクタが接続される
コネクタ接続部である。
【0202】駆動回路基板PCB1と駆動回路基板PC
B2とはフラットケーブルFC等のジョイナーJNによ
り電気的に接続されている。
【0203】《モジュール化した液晶表示装置の全体構
成》図26はモジュール化した液晶表示装置の各構成部
品を示す分解斜視図であって、SHDは金属板から成る
枠状のシールドケース(メタルフレーム)、WDはその
表示窓、PNLは液晶表示パネル、SPSは光拡散板、
GLBは導光体、RFSは反射板、BLはバックライト
の蛍光管、MCAは下側ケース(バックライトケース)
であり、図に示すような上下の配置関係で各部材が積み
重ねられてモジュールMDLが組み立てられる。
【0204】モジュールMDLはシールドケースSHD
に設けられた爪とフックによって全体が固定されるよう
になっている。ここで、筺体MDは、モジュールMDL
とバックライトケースMCAとの組み合わさったものと
する。
【0205】バックライトケースMCAは、バックライ
ト蛍光管BL、光拡散板SPS、導光体GLB、反射板
RFSを収納する形状になっており、導光体GLBの側
面に配置されたバックライト蛍光管BLの光を導光体G
LB、反射板RFS、光拡散板SPSにより表示面で一
様なバックライトにし、液晶表示パネルPNL側に出射
する。
【0206】バックライト蛍光管BLにはインバータ回
路基板が接続されており、バックライト蛍光管BLの電
源となっている。
【0207】なお、本発明は横電界方式の液晶表示装置
に限るものではなく、縦電界方式、その他のアクティブ
・マトリクス型液晶表示装置、および単純マトリクス型
の液晶表示装置にも同様に適用できる。
【0208】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板に対する接着剤の接着強度を所定の大きさとするこ
とによって、また、偏光板として積層型偏光板を用いた
場合の当該偏光板を構成する各層間の接着強度と基板に
対する接着強度を所定の関係としたことにより、偏光板
の貼り直しに伴う液晶ギャップの変動が抑制され、偏光
板を再貼り付けした場合でも高品質の画像表示を維持で
きる液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の構成例を説明する
断面図である。
【図2】本発明による液晶表示装置の他の構成例を説明
する断面図である。
【図3】図2における第2の基板上に形成した透明導電
膜と筺体の接続部分の構造例を説明する要部断面図であ
る。
【図4】偏光板とガラス基板および偏光板とITO付ガ
ラス基板の接着強度の説明図である。
【図5】接着強度と引き剥がし不良率の関係の説明図で
ある。
【図6】高温・高湿試験での偏光板の接着強度と収縮の
関係および偏光板剥がし時の不良発生率の説明図であ
る。
【図7】本発明による液晶表示装置のさらに他の構成例
に用いる視野角拡大フィルムと偏光板を一体化した積層
型偏光板の構造を説明する断面図である。
【図8】図7に示した積層型偏光板に用いる接着剤の接
着強度と偏光板剥がし不良率の関係の説明図である。
【図9】第1と第2の基板および第1と第2の積層型偏
光板のそれぞれを接着する接着の接着強度と不良率の関
係の説明図である。
【図10】偏光板と基板との接着剤の接着強度と液晶表
示装置の対角画面サイズをパラメータとした不良率の関
係の説明図である。
【図11】対角画面サイズと偏光板の接着層の接着強度
の積に対する不良率の説明図である。
【図12】本発明のアクティブ・マトリクス方式カラー
液晶表示装置の一画素とブラックマトリクスBMの遮光
領域およびその周辺を示す平面図である。
【図13】図8の4ー4切断線における薄膜トランジス
タTFTの断面図である。
【図14】図8の5ー5切断線における蓄積容量Cst
gの断面図である。
【図15】横電界方式の液晶表示基板の画像表示領域に
おける1画素の電極近傍の断面図と基板周辺部の断面図
である。
【図16】配向膜のラビング方向と印加電界方向EDR
とのなす角度の説明図である。
【図17】上下の基板を含む表示パネルのマトリクス周
辺の要部平面図である。
【図18】左側に走査回路が接続された外部端子付近の
断面図である。
【図19】ゲートTCPの出力側および入力側の断面構
造の説明図である。
【図20】本発明による液晶表示装置の周辺回路の概要
説明図である。
【図21】本発明の液晶表示装置の駆動波形図である。
【図22】本発明による液晶表示装置の製造工程の説明
図である。
【図23】本発明による液晶表示装置の製造工程の図1
8に続く説明図である。
【図24】本発明による液晶表示装置の製造工程の図1
9に続く説明図である。
【図25】図13に示した表示パネルPNLと映像信号
駆動回路Hと垂直走査回路Vを接続した状態を示す上面
図である。
【図26】モジュール化した液晶表示装置の各構成部品
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
SUB1 第1の基板 SUB2 第2の基板 LC 液晶層 FIL/BM カラーフィルタ/ブラックマトリクス ITO 透明導電膜 SL 液晶層を封止して第1の基板と第2の基板を接着
するシール POL1 第1の偏光板 POL2 第2の偏光板 MD 筺体 GC ゴムクッション SPC スペーサ BL 照明光源であるバックライトユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 文倉 辰紀 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 西澤 重喜 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の走査信号配線および映像信号配線
    と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近傍に
    スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して駆
    動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共に基
    板面に略平行な電界を印加するように配置された対向電
    極とを形成した第1の基板と、 前記第1の基板の前記各電極形成面に対向して所定の間
    隙をもって貼り合わせてなる第2の基板と、 前記第1の基板と第2の基板の貼り合わせ間隙に液晶組
    成物を挟持し、前記第1の基板の前記第1の基板とは反
    対側の面に接着した第1の偏光板を備えると共に前記第
    2の基板の前記第1の基板とは反対側の面に接着した第
    2の偏光板を備え、 前記画素電極と対向電極との間に基板と略平行に発生さ
    せる電界成分によって前記液晶組成物の光透過率を変化
    させることにより画像を表示する液晶表示装置におい
    て、 前記第1の基板に前記第1の偏光板を接着する接着層と
    前記第2の基板に前記第2の偏光板を接着する接着層の
    接着強度が略1000g/20mmを越えないことを特
    徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】複数の走査信号配線および映像信号配線
    と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近傍に
    スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して駆
    動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共に基
    板面に略平行な電界を印加するように配置された対向電
    極とを形成した第1の基板と、 前記第1の基板の前記各電極形成面に対向して所定の間
    隙をもって貼り合わせた第2の基板と、 前記第1の基板と第2の基板の貼り合わせ間隙に液晶組
    成物を挟持し、前記第1の基板の前記第2の基板とは反
    対側の面に接着した第1の偏光板と前記第2の基板の前
    記第1の基板とは反対側の面に接着した第2の偏光板を
    備え、 前記画素電極と対向電極との間に基板と略平行に発生さ
    せる電界成分によって前記液晶組成物の光透過率を変化
    させることにより画像を表示する液晶表示装置におい
    て、 液晶表示装置の対角画面サイズをx(mm)、前記第1
    および第2の偏光板と前記第1および第2の基板のそれ
    ぞれとを接着する接着剤の接着強度をy1 (g/20m
    m)としたとき、x・y1 ≦330000(g)とした
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】複数の走査信号配線および映像信号配線
    と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近傍に
    スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して駆
    動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共に基
    板面に略平行な電界を印加するように配置された対向電
    極とを形成した第1の基板と、 前記第1の基板の前記各電極形成面に対向して所定の間
    隙をもって貼り合わせた第2の基板と、 前記第1の基板と第2の基板の貼り合わせ間隙に液晶組
    成物を挟持し、前記第1の基板の前記第2の基板とは反
    対側の面に接着した第1の積層型偏光板および前記第2
    の基板の前記第1の基板とは反対側の面に接着した第2
    の積層型偏光板を備え、 前記画素電極と対向電極との間に基板と略平行に発生さ
    せる電界成分によって前記液晶組成物の光透過率を変化
    させることにより画像を表示する液晶表示装置におい
    て、 前記第1の基板および第2の基板と前記第1および第2
    の積層型偏光板のそれぞれを接着する接着の接着強度を
    1000(g/20mm)を越えないものとし、前記第
    1と第2の積層型偏光板の各層を接着する接着剤の接着
    強度を少なくとも1200(g/20mm)としたこと
    を特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】複数の走査信号配線および映像信号配線
    と、前記走査信号配線および映像信号配線の交点近傍に
    スイッチング素子と、前記スイッチング素子を介して駆
    動電圧が印加される画素電極と、前記画素電極と共に基
    板面に略平行な電界を印加するように配置された対向電
    極とを形成した第1の基板と、 前記第1の基板の前記各電極形成面に対向して所定の間
    隙をもって貼り合わせた第2の基板と、 前記第1の基板と第2の基板の貼り合わせ間隙に液晶組
    成物を挟持し、前記第1の基板の前記第2の基板とは反
    対側の面に接着した第1の積層型偏光板と前記第2の基
    板の前記第1の基板とは反対側の面に接着した第2の積
    層型偏光板を備え、 前記画素電極と対向電極との間に基板と略平行に発生さ
    せる電界成分によって前記液晶組成物の光透過率を変化
    させることにより画像を表示する液晶表示装置におい
    て、 液晶表示装置の対角画面サイズをx(mm)、前記第1
    および第2の積層型偏光板と前記第1および第2の基板
    のそれぞれとを接着する接着剤の接着強度y1(g/2
    0mm)としたとき、x・y1 ≦330000(g)と
    し、前記第1および第2の積層型偏光板を構成する各層
    間の接着剤の接着強度をy2 (g/20mm)としたと
    き、x・y2 ≧400000(g)としたことを特徴と
    する液晶表示装置。
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