JPH11119014A - レーザー用ミラー - Google Patents

レーザー用ミラー

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JPH11119014A
JPH11119014A JP28704397A JP28704397A JPH11119014A JP H11119014 A JPH11119014 A JP H11119014A JP 28704397 A JP28704397 A JP 28704397A JP 28704397 A JP28704397 A JP 28704397A JP H11119014 A JPH11119014 A JP H11119014A
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JP
Japan
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film
aluminum film
mirror
reflectivity
laser
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Pending
Application number
JP28704397A
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English (en)
Inventor
Masaaki Matsushima
正明 松島
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication of JPH11119014A publication Critical patent/JPH11119014A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光散乱が極めて少なく耐光特性の良いレーザ
ーミラーを提供しようとするものである。 【解決手段】 超精密な光学面を有するミラー基板、高
反射率アルミニウム膜および高反射率誘電体多層膜から
なるレーザー用ミラーにおいて、高反射率アルミニウム
膜を化学蒸着法、特にアルキルアルミニウムハイドライ
ドを用いて成膜することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高出力レーザー用
ミラーに係り、YAGレーザー、CO2 レーザー、エキ
シマレーザーなどの光に対する高帯域、高反射率、高耐
光力を示すレーザー用ミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザー用ミラーのアルミニウム
金属膜は、抵抗加熱蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパ
ッタリング法などの真空成膜法などにより基板上に成膜
されている。このような方法で得られた金属膜は、多結
晶体でその結晶粒の大きさはサブミクロンから数ミクロ
ンの大きさである。これをレーザーのような単位面積当
たりのエネルギーの高い光で使用していると、特に光の
波長が短く光吸収が大きく、アルミニウムのような再結
晶化温度の低い金属膜は再結晶化して当初の光学特性と
は異なったものに変化するため、耐久性上の欠点があっ
た。また、結晶粒の大きさがかなり小さいために、この
結晶の粒界においてレーザー光が散乱し、レーザー用ミ
ラーの特性を悪くする原因になっていた。また、アルミ
ニウム膜の結晶粒界に偏析している不純物の光の吸収に
より、使用中にレーザー用ミラーとしての特性が悪化し
たり、光エネルギーの吸収によりアルミニウム膜の再結
晶化が生じ、レーザー用ミラーとしての特性が変動して
しまうなどの欠点がある。
【0003】更に、普通に行われている真空による方法
で成膜されたアルミニウム膜は、結晶粒の表面に凹凸が
大きいためにレーザー用ミラー、特に光波長の短いレー
ザー用ミラーとしては、光の散乱が多くその性能が十分
ではない。また、単結晶化したアルミニウム膜の表面は
結晶成長する際の晶癖により必ずしも表面は光学的には
滑らかではない。単結晶を作製する方法としては、スパ
ッター法より成膜したのち固相エピタキシャルする方法
(特開平4−132218)、グラフォエピタキシャル
する法(産業図書(株)刊SOI構造形成技術)などが
知られている。しかし、これらの方法で得られる薄膜は
表面性が良くなく、ミラーとして使用するには散乱が多
く特性的に満足できないものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基板、高反
射率アルミニウム膜、高反射率誘電体多層膜からなる構
成要素を上記の順に一体化してレーザー用ミラーを構成
して光散乱が極めて少なく耐光特性の良いレーザー用ミ
ラーを提供しようとするものである。ここで必要とされ
るアルミニウム薄膜は薄膜の表面が光学的に滑らかで光
散乱が極めて少なく、耐光性にも優れたものが必要であ
り、従来のアルミニウムの薄膜は真空蒸着法で得られて
いるが、これらの方法では一般には薄膜の結晶粒が大き
く平滑性が悪いために光の散乱が多く使用できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した実情に鑑み、本
発明者らは鋭意検討した結果、化学蒸着法でも上記の目
的を達成し得ることを見出して本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、超精密な光学面を有
するミラー基板、高反射率アルミニウム膜および高反射
率誘電体多層膜からなるレーザー用ミラーにおいて、高
反射率アルミニウム膜を化学蒸着法で成膜したことを特
徴とするレーザー用ミラーである。
【0007】上記した本発明においては、高反射率アル
ミニウム膜の成膜に際して、アルキルアルミニウムハイ
ドライドを用いた化学蒸着法の採用が特に好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で採用する化学蒸着法にお
いて、出発原料としてトリメチルアルミニウム(TM
A)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリイソブ
チルアルミニウム(TiBA)などを用いることができ
るが、これらを用いてできたアルミニウム膜は光の散乱
が大きくレーザー用ミラーとしては好ましくない。しか
しながら、レーザー用ミラーとして光の散乱の極めて少
ない膜を化学蒸着法で成膜することができることが判明
した。すなわち、好適なアルミニウム膜の1例はアルキ
ルアルミニウムハイドライドを出発原料として成膜され
る。この原料からのアルミニウム膜の成膜は特開平5−
13598、特開平5−168802、特開平6−29
220、特開平8−325083に開示されている。こ
の方法で作られたアルミニウム膜は結晶表面の平滑性が
よく、また耐熱性に優れている。
【0009】この化学蒸着法で得られる膜は式膜条件を
選ぶことにより基板全面のAl膜を単結晶化することが
可能である。このようにして成膜したアルミニウム膜上
に誘電体の多層膜からなる高反射膜を設けることにより
高性能なレーザー用ミラーを得ることができる。この誘
電体を使用した高反射膜は例えば、特許公開法昭63−
208801、昭64−76788に開示されているよ
うな構成が選ばれる。例えば 第1層 第2層 第3層 第4層 第5層 第6層 MgF2 /Sc23 /MgF2 /Sc23 /MgF2 /Sc23 の順にMgF2 とSc23 が交互に積層されている。
【0010】
【作用】本発明は上記構成により、レーザー光照射によ
る高耐光性、高反射率化でかつ低光散乱性を持ったレー
ザー用ミラーを提供するものである。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。
【0012】実施例1 図1は実施例における断面図である。202はシリコン
単結晶のウェファーであり、この上にアルミニウムの化
学蒸着(CVD)膜204を500nmの厚さで付け
た。
【0013】アルミニウム単結晶膜は図2のような装置
を使用した。成膜前にSiウェファーは、H2SO4/H
22=4/1溶液で洗浄、純水リンス他、さらにHF/
2O=1/50溶液で洗浄し、純水でリンスした。ア
ルミニウム膜成膜は以下のようである。Siウェファー
(401)を洗浄後試料出し入れ口(403)を通して
反応室(406)に設置し、排気設備(405)により
大略5*E−8Torr以下に排気する。その後H2
スをガス供給系(404)により2Torrになるまで
満たす。Si基板をヒーター(402)により300℃
に加熱した後に、ジメチルアルミニウムハイドライド
(DMAH)をガス供給系(404)により2*E−4
Torrを反応室に30分間導入してアルミニウム膜を
成膜した。冷却後H2 ガスの供給を止め排気した後、ウ
ェファーを反応室より取り出し膜厚を測定したところ、
2500nmの厚さの単結晶膜であった。更に、この上
に室温にてマグネトロンスパッター法にてTiO2 とS
iO2 との膜で高反射率誘電体膜(206)を形成し
た。このようにして作製したミラーの248nmでの光
反射率は99.9%であり、また、光散乱は観察され
ず、30mJ/cm2 で10e8回のKrFエキシマレ
ーザーの照射によっても反射率は何ら変化しなかった。
【0014】実施例2 実施例1において、ウェファー温度270℃、成膜時間
20分とし、他は同じ条件にて成膜した。このときの膜
厚は1400nmであった。この後、実施例1と同じ多
層膜を付け、高反射ミラーを作製した。このようなミラ
ーの248nmでの光反射率は99.9%であり、ま
た、30mJ/cm2 で10e8回のKrFエキシマー
ザーの照射によっても反射率は何ら変化しなかった。
【0015】実施例3 実施例1において、ウェファー温度を290℃、成膜時
間を10分とし、他は同じ条件にて成膜した。このとき
の膜厚は1600nmであった。この後、実施例1と同
じ多層膜を付け、高反射ミラーを作製した。このような
ミラーの248nmでの光反射率は99.9%であり、
また、30mJ/cm2 で10e8回のKrFエキシマ
レーザーの照射によっても反射率は何ら変化しなかっ
た。
【0016】実施例4 実施例1において、ウェファー温度320℃、成膜時間
を10分とし、他は同じ条件にて成膜した。このときの
膜厚は2100nmであった。この後、実施例1と同じ
多層膜を付け、高反射ミラーを作製した。このようなミ
ラーの193nmでの光反射率は99.8%であり、ま
た、30mJ/cm2 で10e8回のArFエキシマレ
ーザーの照射によっても反射率は何ら変化しなかった。
【0017】結晶粒界が全くなかったり、またあったと
しても亜粒界のような結晶欠陥であり、従来のミラーに
比べて光散乱は無視できるほど少なかった。
【0018】
【発明の効果】以上説明した通り、アルミニウム膜を出
発原料として、例えばDMAHを使用してCVD成膜す
ることにより、光に対する耐久性を大幅に改善すること
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるレーザー用ミラーの断
面図である。
【図2】アルミニウム膜の成膜に使用した成膜装置の1
例である。
【符号の説明】
202 Si単結晶ウェファー 204 アルミニウム膜 206 誘電体多層膜 401 Siウエハー 402 加熱ヒーター 403 試料出し入れ口 404 ガス供給系 405 真空排気系 406 反応室 407 放電電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超精密な光学面を有するミラー基板、高
    反射率アルミニウム膜および高反射率誘電体多層膜から
    なるレーザー用ミラーにおいて、高反射率単結晶アルミ
    ニウム膜を化学蒸着法で成膜したことを特徴とするレー
    ザー用ミラー。
  2. 【請求項2】 Al単結晶の膜がアルキルアルミニウム
    ハイドライドを用いた化学蒸着法で造られたことを特徴
    とする請求項1に記載のレーザー用ミラー。
JP28704397A 1997-10-20 1997-10-20 レーザー用ミラー Pending JPH11119014A (ja)

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JP28704397A JPH11119014A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 レーザー用ミラー

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JP28704397A JPH11119014A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 レーザー用ミラー

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JPH11119014A true JPH11119014A (ja) 1999-04-30

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ID=17712320

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28704397A Pending JPH11119014A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 レーザー用ミラー

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7525124B2 (en) 2004-09-14 2009-04-28 Hitachi Kyowa Engineering Co., Ltd. Submount for light emitting diode and its manufacturing method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7525124B2 (en) 2004-09-14 2009-04-28 Hitachi Kyowa Engineering Co., Ltd. Submount for light emitting diode and its manufacturing method

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