JPH11118570A - 流体有無検出機能を有する流量センサ - Google Patents
流体有無検出機能を有する流量センサInfo
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- JPH11118570A JPH11118570A JP9297935A JP29793597A JPH11118570A JP H11118570 A JPH11118570 A JP H11118570A JP 9297935 A JP9297935 A JP 9297935A JP 29793597 A JP29793597 A JP 29793597A JP H11118570 A JPH11118570 A JP H11118570A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 流体の有無を検知する機能と流量センサ機能
とをともに有し、構成が簡便で取付けも容易な、新たな
センサを提供する。 【解決手段】 発熱抵抗体11と、この発熱抵抗体に隣
接して設けられた検出用測温抵抗体18とを備え、この
検出用測温抵抗体によって分圧された電圧を、流体の流
量に応じた流量検出出力とする傍熱型の流量センサにお
いて、流体の温度に応じて抵抗の温度特性が変化する測
温抵抗体であって、それによって分圧された電圧を流量
検出出力に対する比較出力として得るための補償用測温
抵抗体19と、ブリッジ回路43と、このブリッジ回路
の差電圧を流体の温度には実質的に依存せずに流量のみ
に応じた流量検出出力とするための、検出用測温抵抗体
と補償用測温抵抗体間のサーミスタ定数の不一致を補正
する手段42と、この流量検出出力に基づいて流体の有
無を検出する流体有無検出手段25とを備える。
とをともに有し、構成が簡便で取付けも容易な、新たな
センサを提供する。 【解決手段】 発熱抵抗体11と、この発熱抵抗体に隣
接して設けられた検出用測温抵抗体18とを備え、この
検出用測温抵抗体によって分圧された電圧を、流体の流
量に応じた流量検出出力とする傍熱型の流量センサにお
いて、流体の温度に応じて抵抗の温度特性が変化する測
温抵抗体であって、それによって分圧された電圧を流量
検出出力に対する比較出力として得るための補償用測温
抵抗体19と、ブリッジ回路43と、このブリッジ回路
の差電圧を流体の温度には実質的に依存せずに流量のみ
に応じた流量検出出力とするための、検出用測温抵抗体
と補償用測温抵抗体間のサーミスタ定数の不一致を補正
する手段42と、この流量検出出力に基づいて流体の有
無を検出する流体有無検出手段25とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体有無検出機能
を有する流量センサに関し、特に、民需(一般家庭)用
としては、給湯器、ボイラ、温水器、24時間風呂等に
用いるのに適し、また、工業用としては、溶液やスラリ
ーの量の検出、大気圧から真空までの種々の気圧下で使
用されるガス流量の検出等に適したものに関する。
を有する流量センサに関し、特に、民需(一般家庭)用
としては、給湯器、ボイラ、温水器、24時間風呂等に
用いるのに適し、また、工業用としては、溶液やスラリ
ーの量の検出、大気圧から真空までの種々の気圧下で使
用されるガス流量の検出等に適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の傍熱型の流量センサを示す
回路図である。この流量センサは、同図に示すように、
流体の流量に応じて温度が変化する発熱抵抗体1と、発
熱抵抗体1に隣接して設けられた検出用測温抵抗体2と
を有し、検出用測温抵抗体2を用いて分圧された電圧を
前記流量に応じた流量検出出力とするものである。4は
定電圧源であり、3は定電圧電源4により印加される一
定の電圧を、検出用測温抵抗体2とで分圧している固定
抵抗である。5は検出用測温抵抗体2および固定抵抗3
によって分圧された電圧を測定するための電圧測定装置
である。
回路図である。この流量センサは、同図に示すように、
流体の流量に応じて温度が変化する発熱抵抗体1と、発
熱抵抗体1に隣接して設けられた検出用測温抵抗体2と
を有し、検出用測温抵抗体2を用いて分圧された電圧を
前記流量に応じた流量検出出力とするものである。4は
定電圧源であり、3は定電圧電源4により印加される一
定の電圧を、検出用測温抵抗体2とで分圧している固定
抵抗である。5は検出用測温抵抗体2および固定抵抗3
によって分圧された電圧を測定するための電圧測定装置
である。
【0003】この構成において、発熱抵抗体1と、検出
用測温抵抗体2および分圧抵抗3の直列回路とのそれぞ
れに対し、定電圧電源4により一定の電圧を印加する
と、発熱抵抗体1は発熱するが、その温度は水温一定の
場合は流体の流量に応じた値となる。そしてこの温度に
応じた前記分圧された電圧を流量検出出力として電圧測
定装置5によって測定することができる。
用測温抵抗体2および分圧抵抗3の直列回路とのそれぞ
れに対し、定電圧電源4により一定の電圧を印加する
と、発熱抵抗体1は発熱するが、その温度は水温一定の
場合は流体の流量に応じた値となる。そしてこの温度に
応じた前記分圧された電圧を流量検出出力として電圧測
定装置5によって測定することができる。
【0004】流量の測定に際しては、予め得ておいた該
当水温の流量検出出力−流量特性と、得られる流量検出
出力とを比較することにより、流量を求めることができ
る。ただし、流体の温度が変化する場合は、流量検出出
力−流量特性は流体の温度に応じて変化するため、流量
検出出力−流量特性としては必要な各温度についてのも
のを予め得ておき、流量検出時の流体の温度をも参照し
て流量を求める必要がある。
当水温の流量検出出力−流量特性と、得られる流量検出
出力とを比較することにより、流量を求めることができ
る。ただし、流体の温度が変化する場合は、流量検出出
力−流量特性は流体の温度に応じて変化するため、流量
検出出力−流量特性としては必要な各温度についてのも
のを予め得ておき、流量検出時の流体の温度をも参照し
て流量を求める必要がある。
【0005】ところで、例えば、民需用の、水、溶液、
スラリー等に使用する流量センサの場合を考えたとき、
そのような流体の多くは、ポンプや自然圧を使って供給
することになるため、流体が流量センサによる測定部分
に存在しないという状況が考えられる。このような状況
では、例えばモータで送水しているとき、モータが空気
を吸うことにより空回転し、送水不可能となる事態を想
定することができる。このような事態を放置すること
は、モータの発熱による発火等の不具合や、その熱によ
る付帯設備の劣化等を引き起こし、好ましくない。した
がって、かかる事態を防止するため、従来は、流体の有
無を検出するためのセンサを、流量センサとは別個に設
けている。
スラリー等に使用する流量センサの場合を考えたとき、
そのような流体の多くは、ポンプや自然圧を使って供給
することになるため、流体が流量センサによる測定部分
に存在しないという状況が考えられる。このような状況
では、例えばモータで送水しているとき、モータが空気
を吸うことにより空回転し、送水不可能となる事態を想
定することができる。このような事態を放置すること
は、モータの発熱による発火等の不具合や、その熱によ
る付帯設備の劣化等を引き起こし、好ましくない。した
がって、かかる事態を防止するため、従来は、流体の有
無を検出するためのセンサを、流量センサとは別個に設
けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術によれば、流量センサと流体の有無を検出
するセンサとを別個に設けているため、センサの製造コ
ストや取付けコストが高いという問題がある。そこで本
発明の目的は、流体の有無を検知する機能と流量センサ
機能とをともに有し、構成が簡便で取付けも容易な、新
たなセンサを提供することにある。
うな従来技術によれば、流量センサと流体の有無を検出
するセンサとを別個に設けているため、センサの製造コ
ストや取付けコストが高いという問題がある。そこで本
発明の目的は、流体の有無を検知する機能と流量センサ
機能とをともに有し、構成が簡便で取付けも容易な、新
たなセンサを提供することにある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この目的を達成するた
め本発明では、傍熱型の流量センサをベースとし、これ
に対して流体の有無を検出する機能を付与している。す
なわち、本発明の流量センサは、流体の流量に応じて温
度が変化する発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に隣接して
設けられた検出用測温抵抗体とを備え、この検出用測温
抵抗体によって分圧された電圧を、前記流体の流量に応
じた流量検出出力とする傍熱型の流量センサにおいて、
前記流体の温度に応じて抵抗の温度特性が変化する測温
抵抗体であって、それによって分圧された電圧を前記流
量検出出力に対する比較出力として得るための補償用測
温抵抗体と、前記検出用測温抵抗体および前記補償用測
温抵抗体を構成要素とするブリッジ回路と、前記ブリッ
ジ回路の差電圧を前記流体の温度には実質的に依存せず
に流量のみに応じた流量検出出力とするための、前記検
出用測温抵抗体と補償用測温抵抗体間のサーミスタ定数
の不一致を補正する手段と、この流量検出出力に基づい
て流体の有無を検出する流体有無検出手段を具備するこ
とを特徴とする。
め本発明では、傍熱型の流量センサをベースとし、これ
に対して流体の有無を検出する機能を付与している。す
なわち、本発明の流量センサは、流体の流量に応じて温
度が変化する発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に隣接して
設けられた検出用測温抵抗体とを備え、この検出用測温
抵抗体によって分圧された電圧を、前記流体の流量に応
じた流量検出出力とする傍熱型の流量センサにおいて、
前記流体の温度に応じて抵抗の温度特性が変化する測温
抵抗体であって、それによって分圧された電圧を前記流
量検出出力に対する比較出力として得るための補償用測
温抵抗体と、前記検出用測温抵抗体および前記補償用測
温抵抗体を構成要素とするブリッジ回路と、前記ブリッ
ジ回路の差電圧を前記流体の温度には実質的に依存せず
に流量のみに応じた流量検出出力とするための、前記検
出用測温抵抗体と補償用測温抵抗体間のサーミスタ定数
の不一致を補正する手段と、この流量検出出力に基づい
て流体の有無を検出する流体有無検出手段を具備するこ
とを特徴とする。
【0008】この構成において、流量を検出すべき流体
が存在しないとすれば、発熱体が発する熱が流体により
奪われないため、発熱体の温度がかなり上昇する。する
と、検出用測温抵抗体の抵抗値は、かなり大きくなる
(抵抗温度係数が正の場合)かあるいはかなり小さくな
る(抵抗温度係数が負の場合)。このため、これにより
分圧された流量検出出力も、異常に大きくなるかまたは
小さくなる。したがって流体有無検出手段は、流量検出
出力におけるこの異常な変化あるいはある分圧された電
圧の閾値を超える変化を検出することにより、流体の有
無を検出することができる。
が存在しないとすれば、発熱体が発する熱が流体により
奪われないため、発熱体の温度がかなり上昇する。する
と、検出用測温抵抗体の抵抗値は、かなり大きくなる
(抵抗温度係数が正の場合)かあるいはかなり小さくな
る(抵抗温度係数が負の場合)。このため、これにより
分圧された流量検出出力も、異常に大きくなるかまたは
小さくなる。したがって流体有無検出手段は、流量検出
出力におけるこの異常な変化あるいはある分圧された電
圧の閾値を超える変化を検出することにより、流体の有
無を検出することができる。
【0009】本発明の流量センサは、より具体的な態様
においては、上述のように、流体の温度に応じて抵抗温
度特性が変化する補償用測温抵抗体を備え、それを用い
て分圧された電圧は、温度補償されていない(流体温度
にも依存する)流量検出出力から減じてその温度依存性
を実質的に排除する補償電圧として用いられ、前記流体
有無検出手段は、前記流量検出出力および前記補償電圧
に基づいて流体の有無を検出するものであることを特徴
とする。
においては、上述のように、流体の温度に応じて抵抗温
度特性が変化する補償用測温抵抗体を備え、それを用い
て分圧された電圧は、温度補償されていない(流体温度
にも依存する)流量検出出力から減じてその温度依存性
を実質的に排除する補償電圧として用いられ、前記流体
有無検出手段は、前記流量検出出力および前記補償電圧
に基づいて流体の有無を検出するものであることを特徴
とする。
【0010】この場合、流量検出出力は、補償電圧によ
り、その温度依存性が排除され、流体の温度に依存しな
い流量検出出力(温度補償された流量検出出力)とな
る。この構成において、検出用測温抵抗体は、流体の流
量に応じてその抵抗値が変化するが、流体の温度によっ
ても抵抗値が変化する。この流体温度による抵抗値変化
によりブリッジ回路の差電圧が変化するのを、補償用測
温抵抗体は、自身の流体温度に応じた抵抗値の変化によ
って補償するように作用する。ただし、この温度補償
が、要求される精度を満たすように行われるように検出
用測温抵抗体や補償用測温抵抗体の特性を設定すること
は、それらのサーミスタ定数のばらつき等から、非常に
困難である。しかし本発明では、これら測温抵抗体間の
サーミスタ定数(B定数)の不一致を補正するための調
整手段を設けているため、これによってサーミスタ定数
の不一致を補正することにより、要求される精度を満た
すように温度補償が行われる。
り、その温度依存性が排除され、流体の温度に依存しな
い流量検出出力(温度補償された流量検出出力)とな
る。この構成において、検出用測温抵抗体は、流体の流
量に応じてその抵抗値が変化するが、流体の温度によっ
ても抵抗値が変化する。この流体温度による抵抗値変化
によりブリッジ回路の差電圧が変化するのを、補償用測
温抵抗体は、自身の流体温度に応じた抵抗値の変化によ
って補償するように作用する。ただし、この温度補償
が、要求される精度を満たすように行われるように検出
用測温抵抗体や補償用測温抵抗体の特性を設定すること
は、それらのサーミスタ定数のばらつき等から、非常に
困難である。しかし本発明では、これら測温抵抗体間の
サーミスタ定数(B定数)の不一致を補正するための調
整手段を設けているため、これによってサーミスタ定数
の不一致を補正することにより、要求される精度を満た
すように温度補償が行われる。
【0011】具体的には、B定数の不一致を補正するた
めの調整手段は、発熱抵抗体の発熱量を調整することに
より、検出用測温抵抗体の見かけのB定数を調整するも
のである。この見かけのB定数B′は、真のB定数を
B、流体の絶対温度TおよびT 0に対し発熱により増加
したときの発熱抵抗体の絶対温度(すなわち検出用測温
抵抗体の絶対温度)を(T+ΔT)および(T0+Δ
T)、そのときの検出用測温抵抗体の抵抗値をRおよび
R0とすれば、次式で定義される。
めの調整手段は、発熱抵抗体の発熱量を調整することに
より、検出用測温抵抗体の見かけのB定数を調整するも
のである。この見かけのB定数B′は、真のB定数を
B、流体の絶対温度TおよびT 0に対し発熱により増加
したときの発熱抵抗体の絶対温度(すなわち検出用測温
抵抗体の絶対温度)を(T+ΔT)および(T0+Δ
T)、そのときの検出用測温抵抗体の抵抗値をRおよび
R0とすれば、次式で定義される。
【0012】
【数1】
【0013】すなわち、見かけのB定数B′は、流体の
絶対温度を基準にしたときのB定数ということができ、
その値はΔTに応じて変化する。そして、補償用測温抵
抗体による温度補償は、流体温度を検出して行われるか
ら、検出用測温抵抗体の見かけのB定数が補償用測温抵
抗体のB定数に一致するように発熱抵抗体の発熱量を調
整すれば、温度補償が良好に行われる。
絶対温度を基準にしたときのB定数ということができ、
その値はΔTに応じて変化する。そして、補償用測温抵
抗体による温度補償は、流体温度を検出して行われるか
ら、検出用測温抵抗体の見かけのB定数が補償用測温抵
抗体のB定数に一致するように発熱抵抗体の発熱量を調
整すれば、温度補償が良好に行われる。
【0014】このような温度補償により、流量検出出力
−流量特性は、流量のみに依存した、実質的に1つの特
性曲線で表すことができるようになる。温度補償されて
いない流量検出出力から流量を得る場合は、必要な各温
度についての流量に対する流量検出出力の特性を示すデ
ータを予めメモリに記憶しておき、流量測定に際して
は、この膨大なデータと流量検出出力とを比較して流量
を得るという処理が必要である。これに対し、温度補償
された流量検出出力から流量を得る場合は、実質的に1
本の特性曲線で表される特性を示すデータを記憶してお
き、これと比較すれば良いため、特性データを記憶する
ためのメモリ容量が非常に少なくて済み、かつ流量を得
るための処理も非常に少なくて済む。
−流量特性は、流量のみに依存した、実質的に1つの特
性曲線で表すことができるようになる。温度補償されて
いない流量検出出力から流量を得る場合は、必要な各温
度についての流量に対する流量検出出力の特性を示すデ
ータを予めメモリに記憶しておき、流量測定に際して
は、この膨大なデータと流量検出出力とを比較して流量
を得るという処理が必要である。これに対し、温度補償
された流量検出出力から流量を得る場合は、実質的に1
本の特性曲線で表される特性を示すデータを記憶してお
き、これと比較すれば良いため、特性データを記憶する
ためのメモリ容量が非常に少なくて済み、かつ流量を得
るための処理も非常に少なくて済む。
【0015】さらに、この温度補償された流量検出出力
は、温度補償されていない流量検出出力から前記補償電
圧(流体温度に応じた出力変化分)を差し引いて一本化
したものであるため、その一本化された特性曲線におけ
る電圧のとり得る値および範囲は、温度補償されていな
い複数の流量検出出力−流量特性曲線がとり得る値およ
び範囲に比べて小さい。したがって、特性曲線を示すデ
ータにおける流量検出出力を表現する際のとり得る値の
範囲および分解能が一定であるとすれば、温度補償され
た流量検出出力に対しては、比較的大きな率の増幅を施
しても、特性データの表現可能な範囲内に納まる。これ
に対し、温度補償されていない流量検出出力に大きな率
の増幅を施すと、容易に特性データの表現可能な範囲を
超えてしまうため、その増幅率を大きくすることができ
ない。したがって、温度補償された流量検出出力を用い
た場合は、温度補償されていない流量検出出力を用いた
場合よりも、大きな率の増幅を施して、精度の高い流量
測定が行われる。
は、温度補償されていない流量検出出力から前記補償電
圧(流体温度に応じた出力変化分)を差し引いて一本化
したものであるため、その一本化された特性曲線におけ
る電圧のとり得る値および範囲は、温度補償されていな
い複数の流量検出出力−流量特性曲線がとり得る値およ
び範囲に比べて小さい。したがって、特性曲線を示すデ
ータにおける流量検出出力を表現する際のとり得る値の
範囲および分解能が一定であるとすれば、温度補償され
た流量検出出力に対しては、比較的大きな率の増幅を施
しても、特性データの表現可能な範囲内に納まる。これ
に対し、温度補償されていない流量検出出力に大きな率
の増幅を施すと、容易に特性データの表現可能な範囲を
超えてしまうため、その増幅率を大きくすることができ
ない。したがって、温度補償された流量検出出力を用い
た場合は、温度補償されていない流量検出出力を用いた
場合よりも、大きな率の増幅を施して、精度の高い流量
測定が行われる。
【0016】一方、流体有無検出手段は、温度補償され
ていない流量検出出力に較べ、前記補償電圧にも基づい
て流体の有無を検出するため、流体の温度が変化する場
合でも、流体の有無の検出を正確に行うことができる。
ていない流量検出出力に較べ、前記補償電圧にも基づい
て流体の有無を検出するため、流体の温度が変化する場
合でも、流体の有無の検出を正確に行うことができる。
【0017】さらにこの場合、流体有無検出手段による
検出結果を前記温度依存性が排除された(温度補償がさ
れた)流量検出出力の一状態として出力表示することも
可能である。この一状態とは、例えば、流量検出出力が
所定値より小さいような状態あるいは流量を検出すべき
流体が存在しない状態であることを示す。
検出結果を前記温度依存性が排除された(温度補償がさ
れた)流量検出出力の一状態として出力表示することも
可能である。この一状態とは、例えば、流量検出出力が
所定値より小さいような状態あるいは流量を検出すべき
流体が存在しない状態であることを示す。
【0018】このようにして、本願発明は、流量センサ
機能と流体有無の検知機能とを統合した1つのセンサを
提供することを可能とし、センサの製造コストや取付け
コストの減少を図っている。
機能と流体有無の検知機能とを統合した1つのセンサを
提供することを可能とし、センサの製造コストや取付け
コストの減少を図っている。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係
る、流体有無検出機能を有する傍熱型流量センサの回路
図である。同図に示すように、この流量センサは、流体
の流量および温度に応じて温度が変化する発熱抵抗体1
1と、発熱抵抗体11に隣接して設けられた検出用測温
抵抗体18とを備え、検出用測温抵抗体18によって分
圧された電圧を、流体の流量および温度に応じた流量検
出出力とする。この流量センサはまた、流体の温度に応
じて抵抗温度特性が変化する補償用測温抵抗体19を備
える。補償用測温抵抗体19を用いて分圧された電圧
は、前記流量検出出力から減じてその温度依存性を実質
的に排除する補償電圧として用いられる。流量センサは
また、この流量検出出力と補償電圧との差、すなわちブ
リッジ回路43の差電圧を、流体の温度には依存せずに
流量のみに応じた流量検出出力とするための、検出用測
温抵抗体18と補償用測温抵抗体19間のサーミスタ定
数の不一致を補正するための調整手段を備える。この調
整手段は、ここでは、発熱抵抗体11に直列に接続され
た可変抵抗42により構成される。流量センサはさら
に、前記流量検出出力および前記補償電圧に基づいて流
体の有無を検出する流体有無検出手段としての閾値設定
部及び増幅部25を備える。
る、流体有無検出機能を有する傍熱型流量センサの回路
図である。同図に示すように、この流量センサは、流体
の流量および温度に応じて温度が変化する発熱抵抗体1
1と、発熱抵抗体11に隣接して設けられた検出用測温
抵抗体18とを備え、検出用測温抵抗体18によって分
圧された電圧を、流体の流量および温度に応じた流量検
出出力とする。この流量センサはまた、流体の温度に応
じて抵抗温度特性が変化する補償用測温抵抗体19を備
える。補償用測温抵抗体19を用いて分圧された電圧
は、前記流量検出出力から減じてその温度依存性を実質
的に排除する補償電圧として用いられる。流量センサは
また、この流量検出出力と補償電圧との差、すなわちブ
リッジ回路43の差電圧を、流体の温度には依存せずに
流量のみに応じた流量検出出力とするための、検出用測
温抵抗体18と補償用測温抵抗体19間のサーミスタ定
数の不一致を補正するための調整手段を備える。この調
整手段は、ここでは、発熱抵抗体11に直列に接続され
た可変抵抗42により構成される。流量センサはさら
に、前記流量検出出力および前記補償電圧に基づいて流
体の有無を検出する流体有無検出手段としての閾値設定
部及び増幅部25を備える。
【0020】図1中の、12および13は固定抵抗およ
び可変抵抗であり、それぞれ検出用測温抵抗体18およ
び補償用測温抵抗体19に対し、接続点15および16
を介して直列に接続されている。23は、これらの直列
回路に定電圧を供給する可変定電圧発生回路である。可
変定電圧発生回路23は発熱抵抗体11に対しても定電
圧を供給している。21は非反転入力が接続点15に接
続され、反転入力がアースされた演算増幅器、22は非
反転入力が接続点16に接続され、反転入力がアースさ
れた演算増幅器、24は演算増幅器21の出力および演
算増幅器22の出力の差を比例増幅する比例増幅回路で
ある。閾値設定部及び増幅部25には、演算増幅器21
の出力と、演算増幅器22の出力とが入力される。
び可変抵抗であり、それぞれ検出用測温抵抗体18およ
び補償用測温抵抗体19に対し、接続点15および16
を介して直列に接続されている。23は、これらの直列
回路に定電圧を供給する可変定電圧発生回路である。可
変定電圧発生回路23は発熱抵抗体11に対しても定電
圧を供給している。21は非反転入力が接続点15に接
続され、反転入力がアースされた演算増幅器、22は非
反転入力が接続点16に接続され、反転入力がアースさ
れた演算増幅器、24は演算増幅器21の出力および演
算増幅器22の出力の差を比例増幅する比例増幅回路で
ある。閾値設定部及び増幅部25には、演算増幅器21
の出力と、演算増幅器22の出力とが入力される。
【0021】この構成において、可変定電圧発生回路2
3による一定電圧の印加により発熱抵抗体11は発熱す
るが、その温度は、流体の流量および温度に応じた一定
の温度となる。またこの流量および温度に応じた一定の
出力が接続点15を介して出力されるとともに、流体の
温度に応じた出力が接続点16を介して出力される。そ
してこれらの出力は、それぞれ演算増幅器21および2
2により増幅され、さらにそれらの差が比例増幅回路2
4によって増幅され、流体の温度に実質的に依存しない
(温度補償された)流量検出出力として出力される。す
なわちこの出力の各温度での流量に対する特性曲線はほ
ぼ一致する。また、特性曲線の傾きも、温度補償がされ
ていない演算増幅器21の出力に比べて、大きくなって
いる。すなわち、温度補償がなされていなかった従来の
傍熱型の流量センサに比べ、出力電圧−流量特性を、よ
り大きな傾きを有する1つの特性曲線として、非常に少
ないデータで表すことができる。ただし、実際にこのよ
うな流体温度に依存しない流量検出出力を得るために
は、あらかじめ、可変抵抗42により、発熱抵抗体11
による発熱量を調整して、検出用測温抵抗体18のサー
ミスタ定数を補正しておく必要がある。
3による一定電圧の印加により発熱抵抗体11は発熱す
るが、その温度は、流体の流量および温度に応じた一定
の温度となる。またこの流量および温度に応じた一定の
出力が接続点15を介して出力されるとともに、流体の
温度に応じた出力が接続点16を介して出力される。そ
してこれらの出力は、それぞれ演算増幅器21および2
2により増幅され、さらにそれらの差が比例増幅回路2
4によって増幅され、流体の温度に実質的に依存しない
(温度補償された)流量検出出力として出力される。す
なわちこの出力の各温度での流量に対する特性曲線はほ
ぼ一致する。また、特性曲線の傾きも、温度補償がされ
ていない演算増幅器21の出力に比べて、大きくなって
いる。すなわち、温度補償がなされていなかった従来の
傍熱型の流量センサに比べ、出力電圧−流量特性を、よ
り大きな傾きを有する1つの特性曲線として、非常に少
ないデータで表すことができる。ただし、実際にこのよ
うな流体温度に依存しない流量検出出力を得るために
は、あらかじめ、可変抵抗42により、発熱抵抗体11
による発熱量を調整して、検出用測温抵抗体18のサー
ミスタ定数を補正しておく必要がある。
【0022】実際の流量測定にあたっては、予め得てお
いたこのようなデータと、比例増幅回路24の出力電圧
をA/D変換したものとに基づき、マイクロコンピュー
タで処理することにより、迅速かつ正確に流量を得るこ
とができる。
いたこのようなデータと、比例増幅回路24の出力電圧
をA/D変換したものとに基づき、マイクロコンピュー
タで処理することにより、迅速かつ正確に流量を得るこ
とができる。
【0023】ところで、補償用測温抵抗体19がサーミ
スタで構成されている場合、サーミスタ定数のばらつき
等により、上述の温度依存性を排除した出力電圧を得る
のに検出用測温抵抗体と同一の特性を有する補償用測温
抵抗体を入手するのは困難である。
スタで構成されている場合、サーミスタ定数のばらつき
等により、上述の温度依存性を排除した出力電圧を得る
のに検出用測温抵抗体と同一の特性を有する補償用測温
抵抗体を入手するのは困難である。
【0024】そこで、可変抵抗42で、検出用測温抵抗
体18と補償用測温抵抗体19間のサーミスタ定数のば
らつきを、あらかじめ補正しておくことが必要になる。
つまり、可変抵抗42の調整により、発熱抵抗体11に
よる発熱量を調整して、検出用測温抵抗体18の特性
(抵抗温度特性曲線の傾きすなわちサーミスタ定数)を
変化させる。これにより、検出用測温抵抗体18の特性
を、補償用測温抵抗体19による補償特性に、より適合
させることができる。
体18と補償用測温抵抗体19間のサーミスタ定数のば
らつきを、あらかじめ補正しておくことが必要になる。
つまり、可変抵抗42の調整により、発熱抵抗体11に
よる発熱量を調整して、検出用測温抵抗体18の特性
(抵抗温度特性曲線の傾きすなわちサーミスタ定数)を
変化させる。これにより、検出用測温抵抗体18の特性
を、補償用測温抵抗体19による補償特性に、より適合
させることができる。
【0025】また、補償用測温抵抗体19の特性のばら
つきや、配管への取付け方法、センサが取り付けられる
配管の径等に応じて、補償用測温抵抗体19の特性を調
整する必要も生じる場合がある。
つきや、配管への取付け方法、センサが取り付けられる
配管の径等に応じて、補償用測温抵抗体19の特性を調
整する必要も生じる場合がある。
【0026】この点に鑑み、抵抗13は、抵抗温度係数
の小さな可変抵抗とし、補償用測温抵抗体19の特性が
検出用測温抵抗体18の特性と必ずしもマッチしていな
いときでも、可変抵抗13の抵抗値を調整することによ
り、接続点16からの出力の温度に対する特性を補正
し、それにより実質的に流体の温度への依存性のない流
量検出出力を得ることができる。なお、可変抵抗を補償
用測温抵抗体19に並列に接続したり、接続点16と補
償用測温抵抗体19との間に挿入し、その可変抵抗の抵
抗値を調整すること等によっても、同様の効果を得るこ
とができる。
の小さな可変抵抗とし、補償用測温抵抗体19の特性が
検出用測温抵抗体18の特性と必ずしもマッチしていな
いときでも、可変抵抗13の抵抗値を調整することによ
り、接続点16からの出力の温度に対する特性を補正
し、それにより実質的に流体の温度への依存性のない流
量検出出力を得ることができる。なお、可変抵抗を補償
用測温抵抗体19に並列に接続したり、接続点16と補
償用測温抵抗体19との間に挿入し、その可変抵抗の抵
抗値を調整すること等によっても、同様の効果を得るこ
とができる。
【0027】一方、閾値設定部及び増幅部25は、演算
増幅器21の出力を、演算増幅器22の出力(流体温
度)に対応する所定の閾値と比較し、その結果に応じ
て、例えば図3に示すような、流量を検出されるべき流
体が無いない旨の電圧0Vまたは存在する旨の電圧5V
を出力する。
増幅器21の出力を、演算増幅器22の出力(流体温
度)に対応する所定の閾値と比較し、その結果に応じ
て、例えば図3に示すような、流量を検出されるべき流
体が無いない旨の電圧0Vまたは存在する旨の電圧5V
を出力する。
【0028】図2はこのときの接続点15における電圧
の流量に対する変化を例示する。ただし、この例では、
流体として30℃の水を対象とし、検出用測温抵抗体1
8のサーミスタ定数Bを4063K、25℃における抵
抗値R(25℃)を35.5kΩとし、発熱抵抗体11
の発熱量を0.5Wとし、また、可変定電圧発生回路2
3により供給される定電圧を10Vとしている。同図に
示すように、水が存在しない場合は、接続点15におけ
る電圧は1V弱となる。したがって、水温が30℃の場
合に対応する閾値として1Vを採用することができ、閾
値設定部及び増幅部25は、この閾値よりも演算増幅器
21の出力が大きい場合は水が存在する旨の5Vを出力
し、前記閾値よりも演算増幅器21の出力が小さい場合
は水が存在しない旨の出力0Vを出力する。
の流量に対する変化を例示する。ただし、この例では、
流体として30℃の水を対象とし、検出用測温抵抗体1
8のサーミスタ定数Bを4063K、25℃における抵
抗値R(25℃)を35.5kΩとし、発熱抵抗体11
の発熱量を0.5Wとし、また、可変定電圧発生回路2
3により供給される定電圧を10Vとしている。同図に
示すように、水が存在しない場合は、接続点15におけ
る電圧は1V弱となる。したがって、水温が30℃の場
合に対応する閾値として1Vを採用することができ、閾
値設定部及び増幅部25は、この閾値よりも演算増幅器
21の出力が大きい場合は水が存在する旨の5Vを出力
し、前記閾値よりも演算増幅器21の出力が小さい場合
は水が存在しない旨の出力0Vを出力する。
【0029】図4は本発明の他の実施形態に係る流体有
無検出機能を有する流量センサの回路図である。この形
態は、流体有無検出手段による検出結果を前記温度依存
性が排除された(温度補償がされた)流量検出出力の一
状態として出力表示するようにしたものである。図中、
41は比例増幅回路24が出力する温度補償された流量
検出出力に対し、その一状態の出力表示として、流体の
有無を示す信号を付加する流体有無出力付加部である。
無検出機能を有する流量センサの回路図である。この形
態は、流体有無検出手段による検出結果を前記温度依存
性が排除された(温度補償がされた)流量検出出力の一
状態として出力表示するようにしたものである。図中、
41は比例増幅回路24が出力する温度補償された流量
検出出力に対し、その一状態の出力表示として、流体の
有無を示す信号を付加する流体有無出力付加部である。
【0030】流体有無出力部41は、図1の閾値設置部
及び増幅部25と同様にして、温度補償されていない流
量検出出力および演算増幅器22の出力(流体温度)を
参照して、流体の有無を判断し、流体が存在しないとき
は、比例増幅回路24からの温度補償された流量検出出
力の代わりに、それと区別し得る所定の電圧を出力表示
する信号を出力する。
及び増幅部25と同様にして、温度補償されていない流
量検出出力および演算増幅器22の出力(流体温度)を
参照して、流体の有無を判断し、流体が存在しないとき
は、比例増幅回路24からの温度補償された流量検出出
力の代わりに、それと区別し得る所定の電圧を出力表示
する信号を出力する。
【0031】図5は、流体有無出力付加部41の出力の
流量に対する変化を例示する。ただし、この例では、流
体として10℃および50℃の水を対象とし、水温補償
用測温抵抗体19のサーミスタ定数Bを3490K、2
5℃における抵抗値R(25℃)を35.5kΩとし、
発熱抵抗体11の発熱量を0.5Wとし、可変定電圧発
生回路23により供給される定電圧を10Vとし、可変
抵抗13の抵抗値を31.0kΩとし、そして検出用測
温抵抗体18のサーミスタとしては発熱抵抗体(ヒー
タ)11による発熱がないときのB定数の設計値Bが4
063Kであり、発熱抵抗体11に10V印加して0.
5W発熱させたときの見かけのB定数が3490Kであ
るサーミスタを用意し、25℃における抵抗値R(25
℃)を50kΩとしている。
流量に対する変化を例示する。ただし、この例では、流
体として10℃および50℃の水を対象とし、水温補償
用測温抵抗体19のサーミスタ定数Bを3490K、2
5℃における抵抗値R(25℃)を35.5kΩとし、
発熱抵抗体11の発熱量を0.5Wとし、可変定電圧発
生回路23により供給される定電圧を10Vとし、可変
抵抗13の抵抗値を31.0kΩとし、そして検出用測
温抵抗体18のサーミスタとしては発熱抵抗体(ヒー
タ)11による発熱がないときのB定数の設計値Bが4
063Kであり、発熱抵抗体11に10V印加して0.
5W発熱させたときの見かけのB定数が3490Kであ
るサーミスタを用意し、25℃における抵抗値R(25
℃)を50kΩとしている。
【0032】この場合、図5に示すように、流体有無出
力付加部41は、水が存在しないときは0Vを出力し、
流量が4[リットル/分]以下のときは0.5Vを出力
し、そして流量が4[リットル/分]を超えるときは比
例増幅回路24からの温度補償された流量検出出力をそ
のまま出力する。この流量検出出力は温度補償されてい
るため、水温が10℃(実線)のときと50℃のとき
(破線)とで、流量に対する特性がほぼ一致している。
また、この流量検出出力は、温度補償されていない流量
検出出力に比べて、流量に対する特性曲線の傾きが大き
い。なお、流量が4[リットル/分]以下のとき、0.
5Vを出力するようにしたのは、流量検出出力と水が存
在しない旨の出力とを明確に区別するためであり、流量
が4[リットル/分]以下のときは流量を検出する必要
がないことを前提としている。
力付加部41は、水が存在しないときは0Vを出力し、
流量が4[リットル/分]以下のときは0.5Vを出力
し、そして流量が4[リットル/分]を超えるときは比
例増幅回路24からの温度補償された流量検出出力をそ
のまま出力する。この流量検出出力は温度補償されてい
るため、水温が10℃(実線)のときと50℃のとき
(破線)とで、流量に対する特性がほぼ一致している。
また、この流量検出出力は、温度補償されていない流量
検出出力に比べて、流量に対する特性曲線の傾きが大き
い。なお、流量が4[リットル/分]以下のとき、0.
5Vを出力するようにしたのは、流量検出出力と水が存
在しない旨の出力とを明確に区別するためであり、流量
が4[リットル/分]以下のときは流量を検出する必要
がないことを前提としている。
【0033】このような流体有無出力付加部41からの
出力に基づき、マイクロコンピュータ等は、予め記憶し
てある流量検出出力−流量特性を示すデータを参照し
て、流量をより迅速かつ正確に求めることができるとと
もに、流体が存在しないときはその旨をも知ることがで
きる。
出力に基づき、マイクロコンピュータ等は、予め記憶し
てある流量検出出力−流量特性を示すデータを参照し
て、流量をより迅速かつ正確に求めることができるとと
もに、流体が存在しないときはその旨をも知ることがで
きる。
【0034】なお、発熱抵抗体11、検出用測温抵抗体
18、固定抵抗12等からなる流量検出部、および補償
用測温抵抗体19、可変抵抗13等からなる温度補償部
は、例えばこれらの単位で容易にチップ化し、ステンレ
ススチール製のキャップの底部に配置して、コンパクト
な1つのセンサとして低コストで構成することができ
る。そして流体が流れる配管に対しては、キャップ底部
が流体に接触するように配管の側面に取り付けるだけで
良いため、取付けも簡便かつ低コストで行うことができ
る。
18、固定抵抗12等からなる流量検出部、および補償
用測温抵抗体19、可変抵抗13等からなる温度補償部
は、例えばこれらの単位で容易にチップ化し、ステンレ
ススチール製のキャップの底部に配置して、コンパクト
な1つのセンサとして低コストで構成することができ
る。そして流体が流れる配管に対しては、キャップ底部
が流体に接触するように配管の側面に取り付けるだけで
良いため、取付けも簡便かつ低コストで行うことができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、傍
熱型の流量センサをベースとし、その流量検出出力に基
づいて流量測定に加え流体の有無をも検出するようにし
たため、流体有無検出機能と流量検出機能とを併せもつ
にもかかわらず、簡便かつコンパクトで、取り付けも容
易な流量センサを低コストで提供することができる。
熱型の流量センサをベースとし、その流量検出出力に基
づいて流量測定に加え流体の有無をも検出するようにし
たため、流体有無検出機能と流量検出機能とを併せもつ
にもかかわらず、簡便かつコンパクトで、取り付けも容
易な流量センサを低コストで提供することができる。
【0036】また、補償用測温抵抗体により分圧された
補償電圧により流量検出出力から温度依存性を排除する
とともに、その補償電圧をも参照して流体の有無を検出
するようにしたため、流量および流体有無検出を、簡便
な構成により、正確に行うことができる。また、センサ
からの出力を処理するマイクロコンピュータ等における
処理量やメモリ容量を減少させることができる。
補償電圧により流量検出出力から温度依存性を排除する
とともに、その補償電圧をも参照して流体の有無を検出
するようにしたため、流量および流体有無検出を、簡便
な構成により、正確に行うことができる。また、センサ
からの出力を処理するマイクロコンピュータ等における
処理量やメモリ容量を減少させることができる。
【0037】また、流体有無検出手段による検出結果を
温度依存性が排除された流量検出出力の一状態として出
力表示する信号を出力することにより、流量検出出力と
流体有無検出出力とを一本化し、これら出力を処理する
マイクロコンピュータ等の入力ポートを節約することが
できる。
温度依存性が排除された流量検出出力の一状態として出
力表示する信号を出力することにより、流量検出出力と
流体有無検出出力とを一本化し、これら出力を処理する
マイクロコンピュータ等の入力ポートを節約することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る、流体有無検出機
能を有する傍熱型流量センサの回路図である。
能を有する傍熱型流量センサの回路図である。
【図2】 図1の流量センサの接続点15における電圧
の流量に対する変化を例示するグラフである。
の流量に対する変化を例示するグラフである。
【図3】 図1の流量センサの設定部及び増幅部の出力
を例示するグラフである。
を例示するグラフである。
【図4】 本発明の他の実施形態に係る流体有無検出機
能を有する流量センサの回路図である。
能を有する流量センサの回路図である。
【図5】 図4の流量センサにおける流体有無出力付加
部の出力の流量に対する変化を例示するグラフである。
部の出力の流量に対する変化を例示するグラフである。
【図6】 従来の傍熱型の流量センサを示す回路図であ
る。
る。
10:固定抵抗、11:発熱抵抗体、12:固定抵抗、
13:可変抵抗、14,15,16:接続点、17:検
温用測温抵抗体、18:検出用測温抵抗体、19:補償
用測温抵抗体、21,22:演算増幅器、23:可変定
電圧発生回路、24:比例増幅回路、25:閾値設定部
及び増幅部、41:流体有無出力付加部、42可変抵抗
(調整手段)、43:ブリッジ回路。
13:可変抵抗、14,15,16:接続点、17:検
温用測温抵抗体、18:検出用測温抵抗体、19:補償
用測温抵抗体、21,22:演算増幅器、23:可変定
電圧発生回路、24:比例増幅回路、25:閾値設定部
及び増幅部、41:流体有無出力付加部、42可変抵抗
(調整手段)、43:ブリッジ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 淳 埼玉県上尾市原市1333−2三井金属鉱業株 式会社総合研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 流体の流量に応じて温度が変化する発熱
抵抗体と、この発熱抵抗体に隣接して設けられた検出用
測温抵抗体とを備え、この検出用測温抵抗体によって分
圧された電圧を、前記流体の流量に応じた流量検出出力
とする傍熱型の流量センサにおいて、前記流体の温度に
応じて抵抗の温度特性が変化する測温抵抗体であって、
それによって分圧された電圧を前記流量検出出力に対す
る比較出力として得るための補償用測温抵抗体と、前記
検出用測温抵抗体および前記補償用測温抵抗体を構成要
素とするブリッジ回路と、前記ブリッジ回路の差電圧を
前記流体の温度には実質的に依存せずに流量のみに応じ
た流量検出出力とするための、前記検出用測温抵抗体と
補償用測温抵抗体間のサーミスタ定数の不一致を補正す
るための調整手段と、この流量検出出力に基づいて流体
の有無を検出する流体有無検出手段とを具備することを
特徴とする流体有無検出機能を有する流量センサ。 - 【請求項2】 前記流体有無検出手段による検出結果を
前記温度依存性が排除された流量検出出力の一状態とし
て出力表示する信号を出力することを特徴とする請求項
1記載の流量センサ。 - 【請求項3】 前記流体有無検出手段による検出結果を
前記温度依存性が排除された流量検出出力とは別の出力
で出力表示する信号を出力することを特徴とする請求項
1記載の流量センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9297935A JPH11118570A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 流体有無検出機能を有する流量センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9297935A JPH11118570A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 流体有無検出機能を有する流量センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11118570A true JPH11118570A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17853007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9297935A Pending JPH11118570A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 流体有無検出機能を有する流量センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11118570A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001044761A1 (fr) * | 1999-12-15 | 2001-06-21 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Fluxmetre thermique a fonction discriminante vis a vis des fluides |
GB2352044B (en) * | 1999-05-28 | 2003-12-31 | Fusion Meters Ltd | Meter |
US20130340506A1 (en) * | 2012-06-25 | 2013-12-26 | Taiyo Nippon Sanso Corporation | Method for detecting presence of liquid material |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP9297935A patent/JPH11118570A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2352044B (en) * | 1999-05-28 | 2003-12-31 | Fusion Meters Ltd | Meter |
WO2001044761A1 (fr) * | 1999-12-15 | 2001-06-21 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Fluxmetre thermique a fonction discriminante vis a vis des fluides |
US6681624B2 (en) | 1999-12-15 | 2004-01-27 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Thermal flowmeter with fluid descriminant function |
US20130340506A1 (en) * | 2012-06-25 | 2013-12-26 | Taiyo Nippon Sanso Corporation | Method for detecting presence of liquid material |
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