JPH11118356A - 平板状ワークを風速変化で均一加熱する熱処理装置 - Google Patents

平板状ワークを風速変化で均一加熱する熱処理装置

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JPH11118356A
JPH11118356A JP30665297A JP30665297A JPH11118356A JP H11118356 A JPH11118356 A JP H11118356A JP 30665297 A JP30665297 A JP 30665297A JP 30665297 A JP30665297 A JP 30665297A JP H11118356 A JPH11118356 A JP H11118356A
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    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
    • C03B29/02Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a discontinuous way
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成機器を大型化させずに品質良く大型ワー
クを熱処理する。 【解決手段】 主加熱器4や送風機5等から成る熱風循
環系の熱処理室3に熱風の入口3aから出口3b方向に
ワークWとの間隔が狭くなるように仕切板6を設ける。
熱処理室の下方を蓄熱板10´で仕切り、仕切板6の内
側に昇温加熱器11を設ける。 【効果】 ワーク面上で流れ方向に熱風の流速が速くな
り、その方向に熱伝達率が大きくなる。熱伝達率の増加
と熱風温度の低下とが相殺し、熱風からのワーク吸熱量
が均一化し、温度分布と焼成品質が良くなり、大型ワー
クを熱処理できる。ワーク昇温時に昇温加熱器をオンに
し、更に昇温を均一化し、昇温速度を速くして熱処理能
率を良くする。蓄熱板によってワークの昇温を一層均一
化し、熱処理室内の温度乱れを少なくする。熱風流量を
多くしないので、構成機器は大型化しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱された気体が
通過する入口及び出口を備えた熱処理室に入口から出口
の方向に置かれる平板状の物品を気体で加熱して熱処理
する熱処理装置に関し、特に、LCD(液晶ディスプレ
イ)ガラス基板等の生産設備において配向膜やカラーフ
ィルタのポストベーク等の熱風加熱可能な焼成工程に組
み入れられる熱処理装置に有効に利用される。
【0002】
【従来の技術】LCDガラス基板等の熱処理装置として
は、従来、空気循環加熱式の装置(例えば特開平6−3
17514号公報参照)及びホットプレート加熱式の装
置(例えば特開平6−97269号公報参照)が多用さ
れている。
【0003】空気循環式熱処理装置では、所定温度に制
御された熱風をガラス表面と平行に一方向に流してい
た。そのため、ガラス板の温度上昇が風上で速く風下で
遅くなり、ガラス板に発生する温度分布が焼成品質にバ
ラツキを与えるという結果になっていた。この場合、ガ
ラス板が従来のような通常サイズのものであれば、風上
側と風下側でガラス板の温度差も比較的小さく、焼成品
質のバラツキが許容できる範囲内にあった。
【0004】しかし最近では、液晶ディスプレイの大画
面化やコストダウンのために、一度に多数の画面取りを
可能にすべく、マザーガラスを大版化する傾向にあり、
1メートル角を越えるような大版マザーガラスの技術開
発も進められている。このように1メートル角を越える
大版ガラス板を焼成すると、風上側が昇温して熱処理す
べき所定温度に到達しても、風下側では所定温度よりも
数10℃低い温度になるという大きな昇温遅れが生じ、
焼成品質のバラツキが許容限度を越えることになる。
【0005】このような温度差を小さくする方法として
は、ガラス面を流れる熱風の風速を上げて風量を多くす
ることが考えられる。しかし、循環する熱風の風量を多
くすると、熱処理装置の構成機器の大型化やコストアッ
プを招くという問題がある。即ち、ガラスに供給する空
気としては塵埃のないクリーンエアーを必要とするの
で、大きな抵抗を持つ濾材を使用した高性能フィルタを
通過させて送風するため、風量を多くして風速を速くす
ると、送風機の風圧を上げる必要がある。
【0006】更に、このようなフィルタでは、濾過性能
から濾材の最大通過風速が定められているため、風量を
多くして風速を上げるには、濾材面積、従って高性能フ
ィルターの大きさや、送風機の容量を大きくする必要が
ある。又、このようなフィルターでは通過後の風が層流
になり、従来の熱風循環式装置では、その後もガラス面
即ち伝熱面に平行に流れるため、熱交換効率も良くなか
った。
【0007】一方、ホットプレート加熱式の装置では、
熱処理時のガラスの温度分布を良くするために、プレー
トの温度分布を十分小さい値に維持する必要があるが、
ガラスサイズが大版になると、そのような温度分布の維
持が極めて難しくなると共に、極めて高精度の表面加工
をする必要があるためにコストの高い装置になる。更
に、ホットプレート加熱方式では、プレートとガラスと
を殆ど接触する程度に接近させるので、大版ガラスで
は、帯電によるガラス上の基板回路の破壊防止等が難し
くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、装置の構成機器を大型化させた
りコストを上昇させることなく、熱交換効率を良くして
平板状物品の温度上昇時の温度分布を均一化し、熱処理
性能を向上させると共に、大型の物品でも熱処理可能な
熱処理装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、加熱された気体が通過
する入口及び出口を備えた熱処理室に前記入口から前記
出口の方向に置かれる平板状の物品を前記気体で加熱し
て熱処理する熱処理装置において、前記入口から前記出
口の方向に前記物品との間隔が狭くなるように少なくと
も前記物品の片面側に仕切体を有することを特徴とす
る。
【0010】請求項2の発明は、上記に加えて、前記仕
切体の前記物品側に該物品が前記熱処理室に入れられて
加熱されるときに使用される加熱手段を設けたことを特
徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記仕切体は前記物品の片面側に設けられ、
前記物品の熱容量より十分大きい熱容量を持つ蓄熱手段
を前記片面側とは反対面側に設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した熱処理装
置の構成例を示す。熱処理装置は、断熱壁1に囲われて
密閉された容器状を成す本体2内に熱処理室3を備え、
主加熱器4で加熱された気体である熱風を送風機5で循
環供給して熱処理室3の入口3aから出口3bを通過さ
せ、その中に入口から出口の方向に置かれる平板状の物
品であるLCDガラス基板等のワークWを熱風で加熱し
て熱処理する装置である。熱処理室3には、仕切体とし
ての仕切板6が設けられている。なお、本例では、熱処
理室3のうち、仕切板6で仕切られた部分であってワー
クWの反対側部分を熱風の一部分が通過可能な風洞3−
1にしている。
【0013】矢印で示す熱風循環経路には、熱処理室3
の上流側に塵埃除去用の高性能フィルタ7及びこれに熱
風を導く風路8が設けられ、熱処理室3を通過した熱風
は風路9から再び主加熱器4に導入される。熱処理室3
は1段でもよいが、処理能率を上げるため本例では6段
に形成されている。なお、図示しないが、本体2の前面
部である紙面の手前側には断熱扉が設けられていて、そ
の各段のワークWに対応する位置には、ワーク出入り用
の開口部及びこれを開閉するための移動戸が各段毎に設
けられる。又、諸機器の運転操作や制御を行う操作制御
盤等も適当な位置に設けられる。
【0014】仕切板6は、入口3aから出口3bの方向
にワークWとの間隔が狭くなるように本例ではワークW
の片面側である上面側に設けられている。図示のもので
は、仕切体を傾斜した平板から成る仕切板6にしている
が、例えば階段状の仕切体にするなど、ワークWとの間
隔を次第に狭くするような形状であればよい。仕切体を
階段状にする場合には、熱処理室3内に乱流効果を発生
させて熱交換効率を上げることができる。
【0015】又、図示の例では、仕切板6が入口及び出
口3a、3bまで延設されていて、ワークWの入れられ
る部分の熱処理室3と風洞3−1とを完全に分離してい
るが、仕切板6を入口及び出口から少し離し、熱処理室
3を介して風洞3−1に熱風が流れるようにしてもよ
い。なお、本例のように風洞3−1に少量の熱風を流す
構造にすれば、ワークWを下面側から加熱することが可
能になる。但し、風洞3−1部分に熱風が流れないよう
に仕切板6を設け、風洞内は熱風の自然対流等によって
温度維持されるようにしてもよい。
【0016】ワークWの下方には底板10が設けられ、
各段の熱処理室3の間を仕切っている。ワークWは、図
示しないが、例えば底板10から複数のピンを突出させ
る等、適当な支持手段によって適当な高さ位置に支持さ
れる。
【0017】以上のような熱処理装置は次のように使用
される。主加熱器4及び送風機5が運転され、本体2の
内部では熱処理すべき温度として例えば230°C程度
の熱風が循環される。この状態で、熱処理装置外部に配
設されるロボット等の適当なワーク搬入搬出装置によ
り、熱処理すべきワークが熱処理室3内に搬入される。
このような熱風加熱により、熱処理室3内に入れられた
新たなワークは、良好な温度分布の下に均一的に温度上
昇する。
【0018】図2(a)は、熱風を流してワークを加熱
して温度上昇させる過程において、熱風の流れ方向、即
ち0で表すワークの先端位置に対応する上流部からワー
ク長さのLで表すワークの後端位置に対応する下流部ま
での熱風の状態として、上から順に、ワーク上を流れる
過程で低下する熱風温度(T)、その熱風温度の低下率
(dT/dL)、及び、熱風とワークとの間の熱伝達率
(K)の傾向を示す。同図(b)は(a)と比較するた
めの図で、従来の熱風循環式熱処理装置のようにワーク
を適当な間隔で平行に配置し、これを平行層流の熱風で
加熱する場合の図である。
【0019】まず従来の装置では、同図(b)に示す如
く、熱風の流速がワークの長さL方向に同じであり、又
ワーク上でほぼ層流であるため、熱風とワークとの間の
熱伝達率Kは、L方向にほぼ一定である。一方、新たに
搬入されたワークを昇温させるときには、熱風は、ワー
ク面を流れる間にワークに吸熱されるので、0で示す上
流部では温度が高くLで示す下流部で温度が低くなる。
従って、熱伝達率一定の下に熱風とワークとの温度差だ
けがL方向に次第に小さくなるため、ワークの吸熱量が
減少して熱風の温度低下率が小さくなる。その結果、L
方向でワークに大きな温度差が発生する。
【0020】これに対して本発明を適用した装置では、
同図(a)に示す如く、熱風の流量は同じであるが、傾
斜した仕切板によって熱風の流速がワークの長さL方向
に次第に速くなると共に、流れ方向がワーク面に向いて
流れの全体が次第にワーク面に近づき、流れの乱れも生
ずる。その結果、ワークの表面流だけでなく熱風の全体
がワークと熱交換するようになり、熱風とワークとの間
の熱伝達率KがL方向に次第に増加すると共に、その値
自体も大きくなる。
【0021】一方、新たに搬入されたワークを昇温させ
るときには、従来装置の場合と同様に熱風はL方向に温
度低下し、熱風とワークとの温度差はL方向に小さくな
る。なお、従来装置の場合よりも熱風の出口部の温度が
低くなっているのは、従来装置では図において二点鎖線
で示す如く、熱風が平行層流で流れるため熱風のうちワ
ーク表面部分だけが大きく温度低下するが、全体的には
熱交換量が少なく実線のように平均温度が低下しないの
に対して、本発明の装置では、上記のように乱流効果や
流路断面の減少等によって熱風が全体的にワークと熱交
換して平均温度が低下するためである。
【0022】その結果、一定の伝熱面積であるワーク表
面における熱移動量を決定する熱伝達率と温度差との関
係において、L方向に前者が次第に増加し後者が次第に
減少することから両者が相殺的関係になり、結局両者間
のL方向の熱移動量即ちワークの吸熱量及び熱風の温度
低下率が一定に近くなる。そして、ワークが均一的に温
度上昇して温度分布が大幅に改善され、大型のワークで
あっても許容される温度分布の範囲内で昇温させること
ができ、又、熱処理品質が良くなる。更に、熱風からワ
ークに伝達される全体的熱量が多くなり、ワークの昇温
時間を短くすることができる。
【0023】このように比較的良好な温度分布の下にワ
ークが熱処理温度に到達すると、その後は、所定温度に
制御された熱風が昇温過程で僅かに残るワークの温度分
布を整定させ、ワークの均一な焼成を行う。この温度キ
ープ時には、熱風とワークとの間の熱移動は殆どなく、
このときにもワークの温度分布は当然良好に維持され
る。熱処理室3の1つの段で所定の熱処理時間が終了す
ると、その段のワークが搬出され、新たなワークが搬入
される。この場合、本体2内に熱処理室3を多段に構成
した熱処理装置では、各段が仕切板6及び底板10で仕
切られているため、特定段のワークの出し入れが他の段
の温度を乱すことがない。
【0024】以上の如く、本発明の熱処理装置によれ
ば、熱風の流量を増加させることなく、従って高性能フ
ィルター9を大型化したり送風機5の風量等を増加させ
ることなく、熱処理時のワークの温度分布を良好にして
焼成品質を向上させることができる。又、ホットプレー
トを使用する必要がないので、低コストで生産性が高い
と共に、ワークの剥離帯電の問題を解消して安全且つ確
実にワークを熱処理することができる。
【0025】図3は熱処理装置の他の例を示す。この例
では、図1の装置に加えて、加熱手段としての昇温加熱
器11を設けると共に、底板10を蓄熱手段としての蓄
熱板10´にしている。昇温加熱器11は、仕切板6の
ワークW側に設けられ、ワークWが熱処理室3に入れら
れて加熱されるときに使用される。そのため、循環され
る熱風を加熱して更に数°C昇温できる程度の出力にな
っていて、熱処理室3内へのワーク搬入と連動してオン
になり、搬入後ワークが熱処理温度へ到達する近傍の時
点でオフになるように制御される。
【0026】この昇温加熱器11は、全体的に一体形成
されていてもよいが、本例では分割型になっている。な
お、分割されたそれぞれを異なった容量にすれば、部分
的に加熱温度を変えて、ワークWをより均一に昇温させ
ることも可能になる。
【0027】蓄熱板10´は、厚みの厚い金属板等から
成り、ワークWの熱容量より十分大きい熱容量を持って
いる。そして、仕切板6がワークWの片面側である上面
側に設けられているときに、これの反対面側である下面
側に設けられ、6段に形成されたそれぞれの熱処理室3
の間を仕切っている。なお、熱処理装置の起動時に蓄熱
板10´の昇温時間を短縮する必要があれば、昇温用の
簡単なヒータを蓄熱板に内蔵させるようにしてもよい。
【0028】本例の熱処理装置も図1のものと同様に運
転されるが、昇温加熱器11は、ワークの搬入と連動し
て作動し、熱処理室3に流入する所定温度の熱風を更に
数℃高く加熱する。一方、蓄熱板10´は、風洞3−1
を循環する熱風によって下面側から加熱され、熱風と同
じ熱処理温度になり大きな熱容量を蓄積した状態になっ
ている。
【0029】ワーク昇温時には、図2でも説明したよう
に熱風がワークと熱交換することによって温度低下する
が、本例の熱処理装置では昇温加熱器11を設けている
ので、熱風が再加熱され、その下流側でも十分ワークを
加熱でき、ワークとの熱交換が良好になってワークをよ
り速く均一に加熱昇温させることができる。特に、ワー
クが熱処理温度に近づくに従って熱風との温度差が小さ
くなり、交換熱量が減少してワークの温度上昇が極めて
遅くなり、熱処理温度に到達するのに長時間を要するこ
とになるが、本例の如く昇温用加熱器11で熱処理温度
より数℃高い熱風を供給することにより、ワークの熱処
理温度への到達時間を大幅に短縮することができる。
【0030】蓄熱板10´は、新たなワーク搬入時の室
内温度の乱れを抑制し、搬入された低温ワークへ放熱し
てその昇温を助勢すると共に、ワークに均一に熱を与え
ることにより、熱風の流速を速くする仕切板及び熱風を
再加熱する昇温加熱器の効果に加えて、ワークの温度分
布を更に精度良く調整する。ワークが昇温して所定温度
に到達すると予測されると、昇温用加熱器11の作動を
停止させ、その後は、所定温度に制御された熱風が昇温
過程で僅かに残るワークの温度分布を整定させ、ワーク
の均一な焼成を行う。
【0031】図4は更に他の熱処理装置の例を示す。本
例の熱処理装置では、図1の熱処理装置に較べて、仕切
体としての仕切板6をワークWの両側に設け、ワークW
を格子状棚12上に図示しない複数のピン等で支持する
ようにしている。格子状棚12は目が荒くなっていて、
熱風が十分通り抜けられるようになっている。
【0032】又、昇温加熱器11及びその発停制御用の
温度センサ13を設けている。その結果、昇温加熱器1
1は、温度センサ13が熱風の下流側の温度を検出し、
搬入された低温ワークの吸熱によって熱風温度が所定の
低温になると作動し、ワークが昇温して熱風の温度降下
が小さくなり、検出温度が所定の高温に復帰すると停止
するように制御される。なお、昇温加熱器11の発停制
御として、図3で説明したようなワークの搬入及び昇温
と連動した時間的制御を用いてもよいことは勿論であ
る。
【0033】本例の熱処理装置によれば、ワークWはそ
の上下両面から加熱され、熱風の流速増加と昇温加熱器
による再加熱とが一層効果的になり、ワークの温度分布
が一層均一化され昇温到達時間も速くなる。
【0034】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、熱処理室の入口から出口の方向である
熱風の進行方向に物品との間隔が狭くなるように仕切体
を設けるので、熱風の流路断面積がその進行方向に小さ
くなり、流速が大きくなる。その結果、熱風の進行に伴
って熱風と物品との間の熱伝達率が大きくなる。一方、
熱風の進行によって熱風の保有する熱の一部分が物品に
移動するので、その温度が低下し、物品との温度差が少
なくなる。
【0035】そして、熱風と物品との間の熱交換量は熱
伝達率及び温度差に比例するため、熱風の進行方向にお
いて両者が相殺的に作用し、交換熱量、従って物品の吸
熱量が平均化し、物品における熱風の上流側部分及び下
流側部分の温度上昇が同程度になる。その結果、良好な
温度分布の下に物品を昇温させ、焼成品質の高い熱処理
をすることができる。又、大型の物品でも熱処理が可能
になる。
【0036】この場合、仕切体によって熱風の流速をそ
の進行方向に大きくするだけであるから、循環させる熱
風の流量を多くする必要がない。従って、熱風循環式熱
処理装置に通常設けられる高性能フィルターや循環送風
機等の構成機器を大型化させたり、コストを上昇させる
ことがない。又、ホットプレートを使用する必要がない
ので、低コストで生産性が高いと共に、ワークの剥離帯
電の問題を解消して安全且つ確実に物品を熱処理するこ
とができる。
【0037】請求項2の発明においては、上記効果に加
えて、仕切体の物品側の面に加熱手段を設け、物品が熱
処理室に入れられて加熱されるときにこれを使用可能に
するので、循環される熱風を再加熱して温度を高くする
ことができる。その結果、熱風の進行方向における温度
低下を補い、物品の温度分布を一層良好にすることがで
きる。
【0038】又、熱風と物品との温度差を大きくして、
常温又はある程度予熱されて熱処理室内に入れられた物
品を熱処理すべき温度まで早く昇温させることができ
る。この場合、物品が熱処理温度に到達する近傍の温度
になると、循環される熱風と物品との温度差が小さくな
り、物品が熱処理温度に到達するまでに長い時間を要す
るが、この加熱手段を使用することにより、熱風と物品
との温度差をある程度確保し、物品の昇温時間を大幅に
短縮することができる。その結果、熱処理能率を上げる
ことができる。
【0039】請求項3の発明においては、請求項1の発
明の効果に加えて、仕切体が物品の片面側に設けられて
いるときに、物品の熱容量より十分大きい熱容量を持つ
蓄熱手段を片面側とは反対面側に設けるので、片面側か
らの熱風加熱を妨げることなく、反対面側から物品を均
一に加熱できる。その結果、物品が新たに熱処理室に搬
入されたときに熱処理室内の温度乱れを抑制できると共
に、その後の物品の均一的昇温を助勢することができ
る。又、熱処理温度に到達したときの物品の温度分布を
良好に維持することができる。従って、熱処理品質を一
層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した熱処理装置の一例を示す説明
図である。
【図2】(a)は上記熱処理装置におけるワーク面にお
ける熱風の状態を表す曲線図で、(b)は従来の熱風循
環式熱処理装置における同様の図である。
【図3】本発明を適用した熱処理装置の他の例を示す説
明図である。
【図4】本発明を適用した熱処理装置の更に他の例を示
す説明図である。
【符号の説明】
3 熱処理室 3a 入口 3b 出口 6 仕切板(仕切体) 10´ 蓄熱板(蓄熱手段) 11 昇温加熱器(加熱手段) W ワーク(平板状の物品)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された気体が通過する入口及び出口
    を備えた熱処理室に前記入口から前記出口の方向に置か
    れる平板状の物品を前記気体で加熱して熱処理する熱処
    理装置において、 前記入口から前記出口の方向に前記物品との間隔が狭く
    なるように少なくとも前記物品の片面側に仕切体を有す
    ることを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記仕切体の前記物品側に該物品が前記
    熱処理室に入れられて加熱されるときに使用される加熱
    手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記仕切体は前記物品の片面側に設けら
    れ、前記物品の熱容量より十分大きい熱容量を持つ蓄熱
    手段を前記片面側とは反対面側に設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載の熱処理装置。
JP30665297A 1997-10-20 1997-10-20 平板状ワークを風速変化で均一加熱する熱処理装置 Expired - Lifetime JP3373413B2 (ja)

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