JPH11118046A - 摺動部材 - Google Patents
摺動部材Info
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- JPH11118046A JPH11118046A JP9296147A JP29614797A JPH11118046A JP H11118046 A JPH11118046 A JP H11118046A JP 9296147 A JP9296147 A JP 9296147A JP 29614797 A JP29614797 A JP 29614797A JP H11118046 A JPH11118046 A JP H11118046A
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- Japan
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- core material
- sliding layer
- sliding
- spool valve
- core
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 心材と摺動層との接合強度の高い摺動部材を
提供する。 【解決手段】 心材19と、その心材19を被覆してそ
れに接合された摺動層20とをそれぞれFRPより構成
する。心材19および摺動層20の少なくとも一方に存
する少なくとも一部の強化用繊維25,26が、心材1
9および摺動層20間の境界27と交差するように他方
まで延びている。これにより心材19および摺動層20
間の線膨脹係数の差を大いに緩和し、また心材19およ
び摺動層20の同種または同一マトリックス23,24
相互間の高い接合力を得ることができ、境界27と交差
関係にある各強化用繊維25,26による両マトリック
ス23,24相互間の剪断防止効果を得ることができ
る。
提供する。 【解決手段】 心材19と、その心材19を被覆してそ
れに接合された摺動層20とをそれぞれFRPより構成
する。心材19および摺動層20の少なくとも一方に存
する少なくとも一部の強化用繊維25,26が、心材1
9および摺動層20間の境界27と交差するように他方
まで延びている。これにより心材19および摺動層20
間の線膨脹係数の差を大いに緩和し、また心材19およ
び摺動層20の同種または同一マトリックス23,24
相互間の高い接合力を得ることができ、境界27と交差
関係にある各強化用繊維25,26による両マトリック
ス23,24相互間の剪断防止効果を得ることができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摺動部材、特に、心
材と、その心材を被覆してそれに接合された摺動層とよ
りなる摺動部材に関する。
材と、その心材を被覆してそれに接合された摺動層とよ
りなる摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】摺動部材としては、例えば各種油圧制御
装置におけるスプールバルブを挙げることができる。こ
の種のスプールバルブには、例えば次のような特性を持
つことが要求される。 (a) バルブボディよりも若干大きな線膨脹係数を有
すること。これは、高油温時において、バルブボディお
よびスプールバルブ間の円環状隙間を埋めて、そこから
の油漏れを極力抑制するためである。 (b) 軽量であること。これはスプールバルブの応答
性を高めるためである。 (c) 自己潤滑性を有すること、これは、特別な表面
処理を不要にするためである。
装置におけるスプールバルブを挙げることができる。こ
の種のスプールバルブには、例えば次のような特性を持
つことが要求される。 (a) バルブボディよりも若干大きな線膨脹係数を有
すること。これは、高油温時において、バルブボディお
よびスプールバルブ間の円環状隙間を埋めて、そこから
の油漏れを極力抑制するためである。 (b) 軽量であること。これはスプールバルブの応答
性を高めるためである。 (c) 自己潤滑性を有すること、これは、特別な表面
処理を不要にするためである。
【0003】このような特性を有するスプールバルブと
しては、特開平7−180775号公報に開示されたも
のが公知である。このスプールバルブは、Al合金より
なるロッド状心材と、その心材の外周面に接合されて、
その軸線方向に並ぶ複数のFRP製環状摺動体とよりな
る。この場合、バルブボディはAl合金より構成されて
いる。
しては、特開平7−180775号公報に開示されたも
のが公知である。このスプールバルブは、Al合金より
なるロッド状心材と、その心材の外周面に接合されて、
その軸線方向に並ぶ複数のFRP製環状摺動体とよりな
る。この場合、バルブボディはAl合金より構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のス
プールバルブには次のような問題がある。 (i) 心材と摺動体との線膨脹係数の差に起因してそれ
ら心材および摺動体間に層間剥離を生じ易い。 (ii) 心材を射出成形用金型に設置して、その周囲に摺
動体の成形を行うので、金型との関係で心材には高度な
寸法精度が要求され、その結果、心材の加工コストが高
くなっている。 (iii) 心材と各摺動体との接合性を向上させるため、
その心材を、射出成形用金型に設置する際に、金型と同
温度まで予熱しなければならず、これは生産工数および
生産コストの増加を招いている。
プールバルブには次のような問題がある。 (i) 心材と摺動体との線膨脹係数の差に起因してそれ
ら心材および摺動体間に層間剥離を生じ易い。 (ii) 心材を射出成形用金型に設置して、その周囲に摺
動体の成形を行うので、金型との関係で心材には高度な
寸法精度が要求され、その結果、心材の加工コストが高
くなっている。 (iii) 心材と各摺動体との接合性を向上させるため、
その心材を、射出成形用金型に設置する際に、金型と同
温度まで予熱しなければならず、これは生産工数および
生産コストの増加を招いている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は心材と摺動層と
の接合強度が高く、また生産性の良好な前記摺動部材を
提供することを目的とする。
の接合強度が高く、また生産性の良好な前記摺動部材を
提供することを目的とする。
【0006】前記目的を達成するため本発明によれば、
心材と、その心材を被覆してそれに接合された摺動層と
をそれぞれFRP(繊維強化プラスチック)より構成
し、前記心材および摺動層の少なくとも一方に存する少
なくとも一部の強化用繊維が、前記心材および摺動層間
の境界と交差するように他方まで延びている摺動部材が
提供される。
心材と、その心材を被覆してそれに接合された摺動層と
をそれぞれFRP(繊維強化プラスチック)より構成
し、前記心材および摺動層の少なくとも一方に存する少
なくとも一部の強化用繊維が、前記心材および摺動層間
の境界と交差するように他方まで延びている摺動部材が
提供される。
【0007】前記のように構成すると、心材および摺動
層間の線膨脹係数の差を大いに緩和し得ること、心材お
よび摺動層の同種または同一マトリックス相互間の高い
接合力を得ることができること、境界と交差関係にある
各強化用繊維による両マトリックス相互間の剪断防止効
果が得られること、によって心材と摺動層との接合強度
を大いに高めることが可能である。
層間の線膨脹係数の差を大いに緩和し得ること、心材お
よび摺動層の同種または同一マトリックス相互間の高い
接合力を得ることができること、境界と交差関係にある
各強化用繊維による両マトリックス相互間の剪断防止効
果が得られること、によって心材と摺動層との接合強度
を大いに高めることが可能である。
【0008】また摺動部材は、その全体をFRPより構
成されているので、優れた強度特性を備え、その上、例
えば心材をAl合金製としたものに比べて軽量であると
共に生産コストが安価である。
成されているので、優れた強度特性を備え、その上、例
えば心材をAl合金製としたものに比べて軽量であると
共に生産コストが安価である。
【0009】摺動部材の生産は二色射出成形機を用いて
容易に行われる。その際、成形用金型のキャビティ面に
接触する摺動層の外面側領域では、各強化用繊維は、そ
の繊維軸が材料の流動方向と略平行するように配向す
る。一方、摺動層および心材の両境界側領域では各強化
用繊維がランダム配向となっているので、少なくとも一
方の境界側領域に存する少なくとも一部の強化用繊維が
境界を越えて他方の境界側領域まで延びる、といった現
象が発生する。
容易に行われる。その際、成形用金型のキャビティ面に
接触する摺動層の外面側領域では、各強化用繊維は、そ
の繊維軸が材料の流動方向と略平行するように配向す
る。一方、摺動層および心材の両境界側領域では各強化
用繊維がランダム配向となっているので、少なくとも一
方の境界側領域に存する少なくとも一部の強化用繊維が
境界を越えて他方の境界側領域まで延びる、といった現
象が発生する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1,2に示す油圧式制御装置に
おいて、バルブボディ1のシリンダ孔2に、摺動部材と
してのスプールバルブ3が摺動自在に嵌合される。シリ
ンダ孔2の開口にバルブキャップ4が着脱自在に嵌合さ
れ、そのバルブキャップ4と、スプールバルブ3の円筒
部5底面との間にコイルばね6が圧縮状態で配置され
る。バルブボディ1のシリンダ孔2内周面において、バ
ルブキャップ4と反対側の位置に制御ポート7が開口
し、またバルブキャップ4近傍に出入ポート8が開口
し、さらに制御ポート7および出入ポート8間には複数
の切換えポート9が開口している。
おいて、バルブボディ1のシリンダ孔2に、摺動部材と
してのスプールバルブ3が摺動自在に嵌合される。シリ
ンダ孔2の開口にバルブキャップ4が着脱自在に嵌合さ
れ、そのバルブキャップ4と、スプールバルブ3の円筒
部5底面との間にコイルばね6が圧縮状態で配置され
る。バルブボディ1のシリンダ孔2内周面において、バ
ルブキャップ4と反対側の位置に制御ポート7が開口
し、またバルブキャップ4近傍に出入ポート8が開口
し、さらに制御ポート7および出入ポート8間には複数
の切換えポート9が開口している。
【0011】バルブボディ1に対するバルブキャップ4
の抜止めは次のように構成されている。即ち、バルブキ
ャップ4は、その外端面に小径軸部10と、その先端に
連なる摘み部11とを有する。その小径軸部10に、上
方から逆U字形抜止め板12の切欠き溝13が嵌込ま
れ、その溝13を形成する両脚部14の先端部分がバル
ブボディ1の溝15に挿入される。抜止め板12の両脚
部14を繋ぐ連結部16にはバルブボディ1とは別の押
え部材17の凹部18が係合し、これにより抜止め板1
2がバルブボディ1に保持される。バルブボディ1はA
l合金より構成されている。
の抜止めは次のように構成されている。即ち、バルブキ
ャップ4は、その外端面に小径軸部10と、その先端に
連なる摘み部11とを有する。その小径軸部10に、上
方から逆U字形抜止め板12の切欠き溝13が嵌込ま
れ、その溝13を形成する両脚部14の先端部分がバル
ブボディ1の溝15に挿入される。抜止め板12の両脚
部14を繋ぐ連結部16にはバルブボディ1とは別の押
え部材17の凹部18が係合し、これにより抜止め板1
2がバルブボディ1に保持される。バルブボディ1はA
l合金より構成されている。
【0012】図3に明示するように、スプールバルブ3
はロッド状心材19と、その心材19を被覆してそれ1
9に接合された摺動層20とよりなる。心材19は、そ
の軸線方向に並ぶ複数の大径部21を有し、摺動層20
の、各大径部21を覆う部分の外周面が摺動面22とし
て機能する。円筒部5は摺動層20の延長部分であっ
て、その外周面もまた摺動面22として機能する。
はロッド状心材19と、その心材19を被覆してそれ1
9に接合された摺動層20とよりなる。心材19は、そ
の軸線方向に並ぶ複数の大径部21を有し、摺動層20
の、各大径部21を覆う部分の外周面が摺動面22とし
て機能する。円筒部5は摺動層20の延長部分であっ
て、その外周面もまた摺動面22として機能する。
【0013】図4にも示すように心材19と摺動層20
とはそれぞれFRPより構成される。心材19および摺
動層20におけるマトリックス23,24は、エンジニ
アリングプラスチックであるポリフェニレンサルファイ
ド(PPS)よりなる。PPSは、優れた耐熱性、耐油
性、自己潤滑性および寸法安定性を有し、また強度およ
び剛性も高い。
とはそれぞれFRPより構成される。心材19および摺
動層20におけるマトリックス23,24は、エンジニ
アリングプラスチックであるポリフェニレンサルファイ
ド(PPS)よりなる。PPSは、優れた耐熱性、耐油
性、自己潤滑性および寸法安定性を有し、また強度およ
び剛性も高い。
【0014】心材19における強化用繊維25として
は、ガラス短繊維およびガラス中繊維の少なくとも一種
が用いられ、その含有量Aは30重量%≦A≦70重量
%に設定される。
は、ガラス短繊維およびガラス中繊維の少なくとも一種
が用いられ、その含有量Aは30重量%≦A≦70重量
%に設定される。
【0015】このように心材19は高強度PPSより構
成されるので、経時変化により曲がりを生じたりするこ
となく、優れた寸法安定性を有する。
成されるので、経時変化により曲がりを生じたりするこ
となく、優れた寸法安定性を有する。
【0016】ただし、ガラス短繊維等の含有量AがA<
30重量%では十分な繊維強化能を得ることができず、
一方、A>70重量%では心材19が脆弱になり、その
機械的性質(例えば、衝撃値、伸び)が著しく劣化す
る。
30重量%では十分な繊維強化能を得ることができず、
一方、A>70重量%では心材19が脆弱になり、その
機械的性質(例えば、衝撃値、伸び)が著しく劣化す
る。
【0017】心材19は、材料価格を下げるべく、無機
フィラ、例えば炭酸カルシウムを含有していてもよく、
その含有量Bは5重量%≦B≦50重量%に設定され
る。この無機フィラの含有に伴いガラス短繊維等の含有
量Aを5重量%≦A≦50重量%に減少させる。ただ
し、無機フィラの含有量BがB<5重量%では無機フィ
ラを用いることの意義が失われ、一方、B>50重量%
では心材19の強度劣化を招く。
フィラ、例えば炭酸カルシウムを含有していてもよく、
その含有量Bは5重量%≦B≦50重量%に設定され
る。この無機フィラの含有に伴いガラス短繊維等の含有
量Aを5重量%≦A≦50重量%に減少させる。ただ
し、無機フィラの含有量BがB<5重量%では無機フィ
ラを用いることの意義が失われ、一方、B>50重量%
では心材19の強度劣化を招く。
【0018】摺動層20における強化用繊維26として
は、自己潤滑性であるカーボン繊維が用いられ、その含
有量C1 は15重量%≦C1 ≦50重量%に設定され
る。
は、自己潤滑性であるカーボン繊維が用いられ、その含
有量C1 は15重量%≦C1 ≦50重量%に設定され
る。
【0019】このように摺動層20は高潤滑性PPSよ
り構成されるので、摩擦係数が低く優れた耐摩耗性を有
すると共に優秀な耐焼付き性を有する。
り構成されるので、摩擦係数が低く優れた耐摩耗性を有
すると共に優秀な耐焼付き性を有する。
【0020】ただし、カーボン繊維の含有量C1 がC1
<15重量%では潤滑性および繊維強化能が低く、一
方、C1 >50重量%では摺動層20が相手材であるバ
ルブボディ1を攻撃して摩耗させ、またカーボン繊維が
高価であることからスプールバルブ3の材料価格が高く
なる。
<15重量%では潤滑性および繊維強化能が低く、一
方、C1 >50重量%では摺動層20が相手材であるバ
ルブボディ1を攻撃して摩耗させ、またカーボン繊維が
高価であることからスプールバルブ3の材料価格が高く
なる。
【0021】また摺動層20は、カーボン繊維とポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)粉末とを含んでいて
もよい。この場合、カーボン繊維の含有量C2 は15重
量%≦C2 ≦30重量%に、またPTFE粉末の含有量
Dは5重量%≦D≦20重量%にそれぞれ設定される。
ただし、カーボン繊維の含有量C2 がC2 <15重量%
では潤滑性および繊維強化能が低く、一方、C2 >30
重量%では機械的性質が飽和傾向を示し、単に材料価格
を引上げることになる。またPTFE粉末の含有量Dが
D<5重量%ではPTFE粉末を含有させることの意義
が失われ、一方、D>20重量%では、PTFE自体が
非粘着性で結合力が弱いので摺動層20の機械的性質が
低下し、またPTFEが高価であることから、性能と材
料価格とのバランスが著しく悪化する。
トラフルオロエチレン(PTFE)粉末とを含んでいて
もよい。この場合、カーボン繊維の含有量C2 は15重
量%≦C2 ≦30重量%に、またPTFE粉末の含有量
Dは5重量%≦D≦20重量%にそれぞれ設定される。
ただし、カーボン繊維の含有量C2 がC2 <15重量%
では潤滑性および繊維強化能が低く、一方、C2 >30
重量%では機械的性質が飽和傾向を示し、単に材料価格
を引上げることになる。またPTFE粉末の含有量Dが
D<5重量%ではPTFE粉末を含有させることの意義
が失われ、一方、D>20重量%では、PTFE自体が
非粘着性で結合力が弱いので摺動層20の機械的性質が
低下し、またPTFEが高価であることから、性能と材
料価格とのバランスが著しく悪化する。
【0022】心材19に存する少なくとも一部のガラス
短繊維25が、心材19および摺動層20間の境界27
と交差するように摺動層20まで延びている。また同様
に、摺動層20に存する少なくとも一部のカーボン繊維
26が、前記境界27と交差するように心材19まで延
びている。
短繊維25が、心材19および摺動層20間の境界27
と交差するように摺動層20まで延びている。また同様
に、摺動層20に存する少なくとも一部のカーボン繊維
26が、前記境界27と交差するように心材19まで延
びている。
【0023】このようなFRP製スプールバルブ3の生
産は二色射出成形機を用いて容易に行われる。その際、
成形用金型のキャビティ面に接触する摺動層20の外面
側領域aでは、各カーボン繊維26は、その繊維軸が材
料の流動方向bと略平行するように配向する。一方、摺
動層20および心材19の両境界側領域c,dでは各カ
ーボン繊維26および各ガラス短繊維25がランダム配
向となっているので、心材19の境界側領域dに存する
少なくとも一部のガラス短繊維25が境界27を越えて
摺動層20の境界側領域cまで延びたり、また摺動層2
0の境界側領域cに存する少なくとも一部のカーボン繊
維26が境界27を越えて心材19の境界側領域dまで
延びる、といった現象が発生する。
産は二色射出成形機を用いて容易に行われる。その際、
成形用金型のキャビティ面に接触する摺動層20の外面
側領域aでは、各カーボン繊維26は、その繊維軸が材
料の流動方向bと略平行するように配向する。一方、摺
動層20および心材19の両境界側領域c,dでは各カ
ーボン繊維26および各ガラス短繊維25がランダム配
向となっているので、心材19の境界側領域dに存する
少なくとも一部のガラス短繊維25が境界27を越えて
摺動層20の境界側領域cまで延びたり、また摺動層2
0の境界側領域cに存する少なくとも一部のカーボン繊
維26が境界27を越えて心材19の境界側領域dまで
延びる、といった現象が発生する。
【0024】この現象は、心材19および摺動層20の
一方の境界側領域dまたはcに存する少なくとも一部の
ガラス短繊維25またはカーボン繊維26が、他方の境
界側領域cまたはdまで境界27を越えて延びる、とい
った具合に発生することもある。
一方の境界側領域dまたはcに存する少なくとも一部の
ガラス短繊維25またはカーボン繊維26が、他方の境
界側領域cまたはdまで境界27を越えて延びる、とい
った具合に発生することもある。
【0025】前記のように構成されたFRP製スプール
バルブ3は十分な強度特性と良好な摺動特性とを有す
る。
バルブ3は十分な強度特性と良好な摺動特性とを有す
る。
【0026】また心材19および摺動層20間の線膨脹
係数の差を大いに緩和し得ること、心材19および摺動
層20のマトリックス23,24であるPPSが、二色
射出成形過程において略半溶融状態で接触することから
両マトリックス23,24相互間の接合力が極めて高い
こと、心材19および摺動層20間の境界27と交差関
係にある複数のカーボン繊維26および/または複数の
ガラス短繊維25により両マトリックス23,24相互
間の剪断防止効果が得られること、によって心材19と
摺動層20との接合強度を大いに高めることが可能であ
る。
係数の差を大いに緩和し得ること、心材19および摺動
層20のマトリックス23,24であるPPSが、二色
射出成形過程において略半溶融状態で接触することから
両マトリックス23,24相互間の接合力が極めて高い
こと、心材19および摺動層20間の境界27と交差関
係にある複数のカーボン繊維26および/または複数の
ガラス短繊維25により両マトリックス23,24相互
間の剪断防止効果が得られること、によって心材19と
摺動層20との接合強度を大いに高めることが可能であ
る。
【0027】さらにスプールバルブ3は、その全体をF
RPより構成されているので、例えば心材19をAl合
金製とした従来のスプールバルブに比べて軽量で応答性
が良好であると共に生産コストが安価である。因に、P
PSの比重は約1.4でありAl合金のそれは約2.7
である。
RPより構成されているので、例えば心材19をAl合
金製とした従来のスプールバルブに比べて軽量で応答性
が良好であると共に生産コストが安価である。因に、P
PSの比重は約1.4でありAl合金のそれは約2.7
である。
【0028】二色射出成形機の採用により、摺動層20
の肉厚をその全体に亘り略均一にして、その摺動層20
における引けの発生を防止すると共に内部応力の分散を
図り、これにより仕上げ加工を行うことなく摺動層20
の寸法精度を確保することができる。
の肉厚をその全体に亘り略均一にして、その摺動層20
における引けの発生を防止すると共に内部応力の分散を
図り、これにより仕上げ加工を行うことなく摺動層20
の寸法精度を確保することができる。
【0029】FRP製スプールバルブ3はAl合金製バ
ルブボディ1よりも若干大きな線膨脹係数を有するの
で、高油温時においてバルブボディ1およびスプールバ
ルブ3間の円環状隙間e(図1参照)を埋めて、そこか
らの油漏れを極力抑制することができる。因に、PPS
の線膨脹係数は約30×10-6であり、Al合金のそれ
は約23×10-6である。
ルブボディ1よりも若干大きな線膨脹係数を有するの
で、高油温時においてバルブボディ1およびスプールバ
ルブ3間の円環状隙間e(図1参照)を埋めて、そこか
らの油漏れを極力抑制することができる。因に、PPS
の線膨脹係数は約30×10-6であり、Al合金のそれ
は約23×10-6である。
【0030】次に、FRP製スプールバルブ3の具体例
について説明する。
について説明する。
【0031】図5に示す二色射出成形機28は、摺動層
用成形材料を射出すべくスクリュ29を有する第1射出
ユニット30と、心材用成形材料を射出すべくスクリュ
31を有する第2射出ユニット32と、両射出ユニット
30,32を接続するノズル33と、ノズル33に着脱
自在の分割式金型34とを備えている。金型34はノズ
ル33側の第1型35と、それと対向する第2型36
と、両型35,36間に保持された中子37とよりな
り、両型35,36および中子37によりスプールバル
ブ成形用キャビティ38が形成される。
用成形材料を射出すべくスクリュ29を有する第1射出
ユニット30と、心材用成形材料を射出すべくスクリュ
31を有する第2射出ユニット32と、両射出ユニット
30,32を接続するノズル33と、ノズル33に着脱
自在の分割式金型34とを備えている。金型34はノズ
ル33側の第1型35と、それと対向する第2型36
と、両型35,36間に保持された中子37とよりな
り、両型35,36および中子37によりスプールバル
ブ成形用キャビティ38が形成される。
【0032】ノズル33の供給路39は金型34のゲー
ト40に連通し、そのゲート40はキャビティ38に連
通する。
ト40に連通し、そのゲート40はキャビティ38に連
通する。
【0033】ノズル33内に中空の外側ニードル41と
中実の内側ニードル42とが同心状に配設される。外側
ニードル41において、先端側の弁部43は供給路39
に対向し、基端側のピストン44はシリンダ45内に摺
動自在に嵌合される。これらピストン44およびシリン
ダ45は、供給路開閉用作動機構46を構成する。内側
ニードル42において、先端側の弁部47は、外側ニー
ドル41の弁部43に形成された弁孔48に対向し、基
端側のピストン49は外側ニードル41の基端側に形成
されたシリンダ部50に摺動自在に嵌合される。これら
ピストン49およびシリンダ部50は弁孔開閉用作動機
構51を構成する。
中実の内側ニードル42とが同心状に配設される。外側
ニードル41において、先端側の弁部43は供給路39
に対向し、基端側のピストン44はシリンダ45内に摺
動自在に嵌合される。これらピストン44およびシリン
ダ45は、供給路開閉用作動機構46を構成する。内側
ニードル42において、先端側の弁部47は、外側ニー
ドル41の弁部43に形成された弁孔48に対向し、基
端側のピストン49は外側ニードル41の基端側に形成
されたシリンダ部50に摺動自在に嵌合される。これら
ピストン49およびシリンダ部50は弁孔開閉用作動機
構51を構成する。
【0034】外側ニードル41はその弁部43に連なる
テーパ状外周面を有し、そのテーパ状外周面とノズル3
3内周面との間に、外側通路52が形成される。その外
側通路52の一端は供給路39に、他端はノズル33の
通孔53を介して第1射出ユニット30にそれぞれ連通
するようになっている。また外側ニードル41はその基
端側にストレート状外周面を有し、その外周面により通
孔53を閉じることができる。
テーパ状外周面を有し、そのテーパ状外周面とノズル3
3内周面との間に、外側通路52が形成される。その外
側通路52の一端は供給路39に、他端はノズル33の
通孔53を介して第1射出ユニット30にそれぞれ連通
するようになっている。また外側ニードル41はその基
端側にストレート状外周面を有し、その外周面により通
孔53を閉じることができる。
【0035】内側ニードル42はその弁部47に連なる
テーパ状外周面を有し、そのテーパ状外周面と外側ニー
ドル41内周面との間に内側通路54が形成される。そ
の内側通路54の一端は弁孔48に、他端は外側ニード
ル41およびノズル33の通孔55,56を介して第2
射出ユニット32にそれぞれ連通するようになってい
る。また内側ニードル42はその基端側にストレート状
外周面を有し、その外周面により通孔55を閉じること
ができる。
テーパ状外周面を有し、そのテーパ状外周面と外側ニー
ドル41内周面との間に内側通路54が形成される。そ
の内側通路54の一端は弁孔48に、他端は外側ニード
ル41およびノズル33の通孔55,56を介して第2
射出ユニット32にそれぞれ連通するようになってい
る。また内側ニードル42はその基端側にストレート状
外周面を有し、その外周面により通孔55を閉じること
ができる。
【0036】FRP製スプールバルブ3の製造に当り、
次のような諸工程を順次行った。 (i) 摺動層用成形材料M1 として、30重量%のカー
ボン繊維と残部PPSとよりなるものを調製し、また心
材用成形材料M2 として、60重量%のガラス短繊維と
残部PPSとよりなるものを調製した。 (ii) 図5における第1射出ユニット30に摺動層用成
形材料M1 を装入して溶融状態に保持し、また第2射出
ユニット32に心材用成形材料M2 を装入して溶融状態
に保持した。 (iii) 図6に示すように、外側通路52が「連通」、内
側通路54が「遮断」の状態において、第1射出ユニッ
ト30の作動下で摺動層用成形材料M1 を供給路39、
ゲート40を通じ金型34のスプールバルブ成形用キャ
ビティ38内に射出した。 (iv) 図7に示すように、第1射出ユニット30の作動
下で外側通路52の供給路39側を弁部43により絞
り、また内側通路54が「連通」の状態において、第2
射出ユニット32の作動下で心材用成形材料M2 を射出
して、その心材用成形材料M2 を供給路39、ゲート4
0およびキャビティ38内の摺動層用成形材料M1 内に
流入させると共にそれら摺動層用成形材料M1 および心
材用成形材料M2 をキャビティ38内に流動させ、次い
で第2射出ユニット32の作動を停止させた。 (v) 図8に示すように、外側通路52が「連通」、内
側通路54が「遮断」の状態において、第1射出ユニッ
ト30の作動下で摺動層用成形材料M1 により供給路3
9およびゲート40内に存する摺動層用および心材用成
形材料M1 ,M2をキャビティ38内に押出すことによ
り心材19および摺動層20を成形し、次いで第1射出
ユニット30の作動を停止させた。 (vi) 外側および内側通路52,54が「遮断」の状態
において、金型34をノズル33から離間し、次いで型
開きを行ってFRP製スプールバルブ3を得た。
次のような諸工程を順次行った。 (i) 摺動層用成形材料M1 として、30重量%のカー
ボン繊維と残部PPSとよりなるものを調製し、また心
材用成形材料M2 として、60重量%のガラス短繊維と
残部PPSとよりなるものを調製した。 (ii) 図5における第1射出ユニット30に摺動層用成
形材料M1 を装入して溶融状態に保持し、また第2射出
ユニット32に心材用成形材料M2 を装入して溶融状態
に保持した。 (iii) 図6に示すように、外側通路52が「連通」、内
側通路54が「遮断」の状態において、第1射出ユニッ
ト30の作動下で摺動層用成形材料M1 を供給路39、
ゲート40を通じ金型34のスプールバルブ成形用キャ
ビティ38内に射出した。 (iv) 図7に示すように、第1射出ユニット30の作動
下で外側通路52の供給路39側を弁部43により絞
り、また内側通路54が「連通」の状態において、第2
射出ユニット32の作動下で心材用成形材料M2 を射出
して、その心材用成形材料M2 を供給路39、ゲート4
0およびキャビティ38内の摺動層用成形材料M1 内に
流入させると共にそれら摺動層用成形材料M1 および心
材用成形材料M2 をキャビティ38内に流動させ、次い
で第2射出ユニット32の作動を停止させた。 (v) 図8に示すように、外側通路52が「連通」、内
側通路54が「遮断」の状態において、第1射出ユニッ
ト30の作動下で摺動層用成形材料M1 により供給路3
9およびゲート40内に存する摺動層用および心材用成
形材料M1 ,M2をキャビティ38内に押出すことによ
り心材19および摺動層20を成形し、次いで第1射出
ユニット30の作動を停止させた。 (vi) 外側および内側通路52,54が「遮断」の状態
において、金型34をノズル33から離間し、次いで型
開きを行ってFRP製スプールバルブ3を得た。
【0037】FRP製スプールバルブ3の心材19にお
いて、そのガラス短繊維25の体積分率VfはVf=4
8%であり、一方、摺動層20において、そのカーボン
繊維26の体積分率VfはVf=30%であった。
いて、そのガラス短繊維25の体積分率VfはVf=4
8%であり、一方、摺動層20において、そのカーボン
繊維26の体積分率VfはVf=30%であった。
【0038】図9はFRP製スプールバルブ3における
心材19と摺動層20との界面27およびその近傍の組
織を示す顕微鏡写真である。図9より摺動層20に存す
る2本のカーボン繊維26が境界27と交差するように
心材19まで延びていることが判る。
心材19と摺動層20との界面27およびその近傍の組
織を示す顕微鏡写真である。図9より摺動層20に存す
る2本のカーボン繊維26が境界27と交差するように
心材19まで延びていることが判る。
【0039】前記製造方法によれば、FRP製スプール
バルブ3を容易に量産することが可能であり、これによ
りその製造コストを低減することができる。また1回の
成形作業後において、供給路39内は摺動層用成形材料
M1 により満たされているので、次回の成形作業がスム
ーズに開始され、その際、摺動層用成形材料M1 と心材
用成形材料M2 とが混ざり合うことがない。
バルブ3を容易に量産することが可能であり、これによ
りその製造コストを低減することができる。また1回の
成形作業後において、供給路39内は摺動層用成形材料
M1 により満たされているので、次回の成形作業がスム
ーズに開始され、その際、摺動層用成形材料M1 と心材
用成形材料M2 とが混ざり合うことがない。
【0040】図10は、前記FRP製スプールバルブ
(PPSの線膨脹係数 約30×10-6)、Al合金製
スプールバルブ(線膨脹係数 約23×10-6)および
鋼製スプールバルブ(線膨脹係数 約11.7×1
0-6)に関する油温と円環状隙間eからの油漏れ量との
関係を示す。この場合、バルブボディ1はAl合金(線
膨脹係数 約23×10-6)よりなり、また作動油とし
てはATF(自動車用自動変速機油)を用いた。図10
より、FRP製スプールバルブ3によれば、高油温時に
おける前記油漏れ量を大いに抑制し得ることが判る。
(PPSの線膨脹係数 約30×10-6)、Al合金製
スプールバルブ(線膨脹係数 約23×10-6)および
鋼製スプールバルブ(線膨脹係数 約11.7×1
0-6)に関する油温と円環状隙間eからの油漏れ量との
関係を示す。この場合、バルブボディ1はAl合金(線
膨脹係数 約23×10-6)よりなり、また作動油とし
てはATF(自動車用自動変速機油)を用いた。図10
より、FRP製スプールバルブ3によれば、高油温時に
おける前記油漏れ量を大いに抑制し得ることが判る。
【0041】図11は、Al合金(JIS A606
1)よりなり、且つアルマイト処理を施されたスプール
バルブおよび前記FRP製スプールバルブに関する面圧
と動摩擦係数との関係を示す。これはチップオンディス
ク摩擦試験を行うことによって求められたものである。
試験条件は次の通りである。ディスクの材質:Al合金
(JIS ADC12相当材);ディスクの回転速度:
25.5m/sec ;給油量(滴下):16cc/min ;
油:ATF;チップの摺動面の面積:1.0cm2 .
1)よりなり、且つアルマイト処理を施されたスプール
バルブおよび前記FRP製スプールバルブに関する面圧
と動摩擦係数との関係を示す。これはチップオンディス
ク摩擦試験を行うことによって求められたものである。
試験条件は次の通りである。ディスクの材質:Al合金
(JIS ADC12相当材);ディスクの回転速度:
25.5m/sec ;給油量(滴下):16cc/min ;
油:ATF;チップの摺動面の面積:1.0cm2 .
【0042】図11から明らかなように、FRP製スプ
ールバルブにおいては面圧の上昇に伴い動摩擦係数が減
少し、したがってこのバルブは良好な摺動特性を有す
る。Al合金製・アルマイト処理スプールバルブの場合
は、面圧0.8MPaにて焼付きを発生し、それ以後の
試験は続行不能であった。
ールバルブにおいては面圧の上昇に伴い動摩擦係数が減
少し、したがってこのバルブは良好な摺動特性を有す
る。Al合金製・アルマイト処理スプールバルブの場合
は、面圧0.8MPaにて焼付きを発生し、それ以後の
試験は続行不能であった。
【0043】また前記FRP製スプールバルブおよびA
l合金製・アルマイト処理スプールバルブに関しチップ
オンディスク摩耗試験を行ってそれらの摩耗量を求め
た。試験条件は次の通りである。ディスクの材質:Al
合金(JIS ADC12相当材);ディスクの回転速
度:6.2m/sec ;給油量(滴下):16cc/min ;
油:ATF;試験時間:120分(摺動距離 4460
0m);チップの摺動面の面積:1.0cm2 ;チップに
対する面圧:0.1MPa.
l合金製・アルマイト処理スプールバルブに関しチップ
オンディスク摩耗試験を行ってそれらの摩耗量を求め
た。試験条件は次の通りである。ディスクの材質:Al
合金(JIS ADC12相当材);ディスクの回転速
度:6.2m/sec ;給油量(滴下):16cc/min ;
油:ATF;試験時間:120分(摺動距離 4460
0m);チップの摺動面の面積:1.0cm2 ;チップに
対する面圧:0.1MPa.
【0044】FRP製スプールバルブにおける摩耗量は
1.7μmであったが、Al合金製・アルマイト処理ス
プールバルブにおける摩耗量は7.6μmであって、F
RP製スプールバルブの約4.5倍であった。
1.7μmであったが、Al合金製・アルマイト処理ス
プールバルブにおける摩耗量は7.6μmであって、F
RP製スプールバルブの約4.5倍であった。
【0045】なお、本発明はスプールバルブ以外の摺動
部材、例えば電子式燃料噴射装置の可変抵抗式スロット
ル開度センサ用ブラッシュホルダシャフト、EGRリフ
トセンサ用ブラッシュホルダシャフト等にも適用され
る。
部材、例えば電子式燃料噴射装置の可変抵抗式スロット
ル開度センサ用ブラッシュホルダシャフト、EGRリフ
トセンサ用ブラッシュホルダシャフト等にも適用され
る。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、前記のように構成する
ことによって、軽量であると共に優れた強度特性を備
え、また心材と摺動層との接合強度が高く、その上、生
産性の良好な摺動部材を提供することができる。
ことによって、軽量であると共に優れた強度特性を備
え、また心材と摺動層との接合強度が高く、その上、生
産性の良好な摺動部材を提供することができる。
【図1】油圧式制御装置の断面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】スプールバルブの断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】二色射出成形機の要部断面図である。
【図6】第1の工程図である。
【図7】第2の工程図である。
【図8】第3の工程図である。
【図9】(a)は心材と摺動層との界面およびその近傍
の組織を示す顕微鏡写真、(b)は(a)の概略写図で
ある。
の組織を示す顕微鏡写真、(b)は(a)の概略写図で
ある。
【図10】油温と円環状隙間からの油漏れ量との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図11】面圧と動摩擦係数との関係を示すグラフであ
る。
る。
3 スプールバルブ(摺動部材) 19 心材 20 摺動層 23,24 マトリックス 25 ガラス短繊維(強化用繊維) 26 カーボン繊維(強化用繊維) 27 境界
Claims (1)
- 【請求項1】 心材(19)と、その心材(19)を被
覆してそれ(19)に接合された摺動層(20)とをそ
れぞれFRPより構成し、前記心材(19)および摺動
層(20)の少なくとも一方に存する少なくとも一部の
強化用繊維(25,26)が、前記心材(19)および
摺動層(20)間の境界(27)と交差するように他方
まで延びていることを特徴とする摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9296147A JPH11118046A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9296147A JPH11118046A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11118046A true JPH11118046A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17829767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9296147A Pending JPH11118046A (ja) | 1997-10-14 | 1997-10-14 | 摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11118046A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005023975A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Toyoda Mach Works Ltd | 水素ガス用高圧バルブ及び水素ガス用減圧装置 |
JP2015175514A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-05 | 株式会社栗本鐵工所 | ソフトシール仕切弁 |
KR102356540B1 (ko) * | 2021-02-08 | 2022-02-08 | 정경복 | 버터플라이 밸브의 섬유강화 복합시트 및 그 제조방법 |
WO2022224747A1 (ja) * | 2021-04-21 | 2022-10-27 | 株式会社デンソー | バルブ装置 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS621479A (ja) * | 1985-06-25 | 1987-01-07 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 強化プラスチツクの表面被覆方法 |
JPS63162172U (ja) * | 1987-04-10 | 1988-10-24 | ||
JPH0443010A (ja) * | 1990-06-08 | 1992-02-13 | Agency Of Ind Science & Technol | 繊維強化熱可塑性合成樹脂の成形方法 |
JPH07180775A (ja) * | 1993-12-22 | 1995-07-18 | Otix:Kk | スプールバルブ |
JPH09141691A (ja) * | 1995-11-24 | 1997-06-03 | Kojima Press Co Ltd | 複層成形品及びその製造方法 |
JPH09262941A (ja) * | 1996-03-28 | 1997-10-07 | Toyoda Gosei Co Ltd | 長尺樹脂成形品 |
-
1997
- 1997-10-14 JP JP9296147A patent/JPH11118046A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005023975A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Toyoda Mach Works Ltd | 水素ガス用高圧バルブ及び水素ガス用減圧装置 |
US7730905B2 (en) | 2003-06-30 | 2010-06-08 | Toyooki Kogyo Co., Ltd. | High pressure valve for hydrogen gas and decompression device for hydrogen gas |
JP2015175514A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-05 | 株式会社栗本鐵工所 | ソフトシール仕切弁 |
KR102356540B1 (ko) * | 2021-02-08 | 2022-02-08 | 정경복 | 버터플라이 밸브의 섬유강화 복합시트 및 그 제조방법 |
WO2022224747A1 (ja) * | 2021-04-21 | 2022-10-27 | 株式会社デンソー | バルブ装置 |
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