JPH11117513A - ユニット床材、このユニット床材の製造方法およびユニット床材の敷設構造 - Google Patents

ユニット床材、このユニット床材の製造方法およびユニット床材の敷設構造

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JPH11117513A
JPH11117513A JP28023397A JP28023397A JPH11117513A JP H11117513 A JPH11117513 A JP H11117513A JP 28023397 A JP28023397 A JP 28023397A JP 28023397 A JP28023397 A JP 28023397A JP H11117513 A JPH11117513 A JP H11117513A
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JP
Japan
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unit
unit floor
engagement
powder
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JP28023397A
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Inventor
Masayori Takahashi
正順 高橋
Takeru Koike
長 小池
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造作業性に優れ、かつ、低コストで製造する
ことができるユニット床材、このユニット床材の製造方
法およびユニット床材の敷設方法を提供することを目的
としている。 【解決手段】板状をしていて、裏面の少なくとも隅部に
係合凸部および/または係合凹部を有し、少なくとも前
記係合凸部を除く部分が、SiO2 −Al2 3系粉
体、アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質
組成物を少なくとも含む成形材料を成形硬化させて形成
されている構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニット床材、こ
のユニット床材の製造方法、およびユニット床材の敷設
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】実開平5−83157号公報に開示され
ているようなユニット床材が提案されている。このよう
なユニット床材は、基台部と、この基台部の下面から突
出する複数の脚とを備える合成樹脂製の支持部材と、焼
成タイルとを、焼成タイルの裏面に設けられた嵌合凹部
に、支持部材の基台部に設けられた嵌合凸部を接着剤を
介して嵌合させることによって得られるようになってい
る。
【0003】そして、焼成タイルの側面を互いに接する
ように並べて敷設面に敷設され、焼成タイルと敷設面と
の間に床材表面に降った雨水等の排水流路が脚によって
形成できるようになっている。しかし、このユニット床
材の場合、上述のように、並べて敷設するだけであるの
で、ずれ動きやすい。また、接着剤が高価であるととも
に、接着剤の養生時間が長く、また、接着工程を余分に
設けなくてはならず、製造作業性や製造コストの点で問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、製造作業性に優れ、かつ、低コストで製
造することができるとともに、安定した敷設状態を得ら
れるユニット床材、このユニット床材の製造方法および
ユニット床材の敷設方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるユニット
床材は、このような目的を達成するために、板状をして
いて、裏面の少なくとも隅部に係合凸部および/または
係合凹部を有し、少なくとも前記係合凸部を除く部分
が、SiO2 −Al2 3 系粉体、アルカリ金属珪酸塩
および水を主成分とした無機質組成物を少なくとも含む
成形材料を成形硬化させて形成されている構成とした。
【0006】上記本発明のユニット床材としては、請求
項2のように、少なくともSiO2−Al2 3 系粉
体、アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質
組成物を含む成形材料を硬化して板状に形成された床材
本体と、インサート金具の一部を床材本体に埋没させて
形成した係合凸部とからなる構成としてもよい。
【0007】一方、上記請求項2のユニット床材の製造
方法は、請求項3のように、SiO 2 −Al2 3 系粉
体、アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質
組成物を少なくとも含むスラリー状の成形材料を型内に
充填したのち、インサート金具の一端をスラリー状の成
形材料中に沈めた状態で成形材料を養生硬化させるよう
にした。
【0008】他方、本発明にかかるユニット床材の敷設
構造は、ユニット床材が、少なくともその隅部で、ユニ
ット床材と敷設面との間に介在する支持台によって下方
から支持されているとともに、支持台のユニット床材受
面に設けられた係合凹部および/または係合凸部が、ユ
ニット床材の係合凸部および/または係合凹部に係合さ
れているようにした。
【0009】本発明の敷設構造において、請求項5のよ
うに、1つの支持台が、複数の係合凹部および/または
係合凸部をユニット床材受面に備えるとともに、複数の
ユニット床材の隅部を受けて各ユニット床材の係合凸部
および/または係合凹部が支持台のいずれかの係合凸部
または係合凹部に係合している構成とすることが好まし
い。
【0010】本発明において、SiO2 −Al2 3
粉体としては、SiO2 :Al2 3 =1:9〜9:1
(重量比)のものが挙げられるとともに、粉体全体とし
てはSiO2 とAl2 3 とを合わせ50重量%以上含
まれているものが望ましい。すなわち、50重量%未満
の含有量だとアルカリ金属珪酸塩水溶液との反応性が低
下し、得られる床材本体の強度が低下する恐れがある。
【0011】このようなSiO2 −Al2 3 系粉体と
しては、たとえば、以下の〜のようなものが挙げら
れ、これらを単独で用いたり、併用することができる。 粒子径10μm以下の粒子を80重量%以上含有す
るフライアッシュ
【0012】 粒子径10μm以下の粒子を80重量
%以上含有する脱色フライアッシュ フライアッシュや粘土を溶融し気体中に噴霧するこ
とによって得られる無機質粉体
【0013】 粘土に0.1〜30kwh/kgの機
械的エネルギーを作用させて得られる無機質粉体 の粉体を更に100〜750℃で加熱することに
よって得られる無機質粉体
【0014】 メタカオリンに0.1〜30kwh/
kgの機械的エネルギーを作用させて得られる無機質粉
体 コランダム或いはムライト製造時の電気集塵機の灰
【0015】 粉砕仮焼ボーキサイト メタカオリン
【0016】なお、通常のフライアッシュとは、JIS
A 6201に規定される、微粉炭燃焼ボイラーから
集塵機で採取する微小な灰の粒子の、SiO2 40%以
上、湿分1%以下、比重1.95以上、比表面積270
0cm2 /g以上、44μm標準ふるいを75%以上通
過するものである。
【0017】そして、のフライアッシュは、この通常
のフライアッシュを、例えば湿式沈降分級、風力分級、
比重による分離等通常行われている分級機を用いて分級
する方法、ジェットミル、ロールミル、ボールミル等の
微粉砕機をも用いて粉砕する方法、分級機と粉砕機の連
続システムを用いる方法等の従来公知の方法で処理する
ことによって得ることができる。
【0018】また、のフライアッシュのように、粒子
径10μm以下の粒子を80重量%以上含有しなければ
ならない理由は、粒子径10μm以下のフライアッシュ
の量が80重量%を下回るとアルカリ金属珪酸塩水溶液
との反応性が低下し、強度低下を生じたり、硬化不良を
生じる恐れがあるためである。
【0019】上記の脱色フライアッシュは、のフラ
イアッシュを400〜1000℃で焼成するか、通常の
フライアッシュを400〜1000℃で焼成したのち、
のフライアッシュと同様の方法で得ることができる。
すなわち、フライアッシュは一般に黒色であり、この黒
色のフライアッシュを上記のように400℃以上の温度
での焼成すると、脱色できる。しかし、1000℃を超
える温度で焼成すると、アルカリ金属珪酸塩水溶液との
反応性が低下するので、上記温度範囲で焼成することが
望ましい。
【0020】の無機質粉体は、フライアッシュや粘土
を溶融し、気体中に噴霧することによって得ているが、
気体中に溶融・噴霧する方法として、セラミックコーテ
ィングに適用される溶射技術、好ましくは上記フライア
ッシュ及び粘土が2000〜16000℃の温度で溶融
され、30〜80m/sの速度で噴霧される溶射技術、
具体的には、プラズマ溶射法、高エネルギーガス溶射
法、アーク溶射法などが挙げられる。
【0021】上記溶射技術によって得られるの無機質
粉体は、一般にその比表面積が0.1〜60m2 /gに
コントロールされる。
【0022】上記の無機質粉体およびの無機質粉体
の原料となる粘土としては、化学組成としてSiO2
5〜85重量%、Al2 3 ;90〜10重量%を含有
する粘土、例えば、カオリナイト、ディッカイト、ナク
ライト、ハロイサイト等のカオリン鉱物、白雲母、イラ
イト、フェンジャイト、海緑石、セラドナイト、パラゴ
ナイト、ブランマライト等の雲母粘土鉱物、モンモリロ
ナイト、バイデライト、ノントロナイト、サボナイト、
ソーコナイト等のスメクタイト、緑泥岩、パイロフィラ
イト、タルク、ばん土頁岩が挙げられる。
【0023】〜の無機質粉体製造時に用いられる機
械的エネルギーとは、圧縮力、剪断力、衝撃力を意味
し、これらは単独で作用させてもよいし、2種以上を複
合させてもよい。これらを具体的に作用させる機器とし
ては、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミル、媒体
攪拌型ミル、ローラミル、乳鉢、ジェット粉粉砕装置等
が挙げられる。
【0024】上記〜の無機質粉体製造に使用される
粘土及びメタカオリンの粒子径は特に限定されないが、
機械的エネルギーを有効に作用させるには平均粒子径が
0.01〜500μmが好ましく、更に好ましくは0.
1〜500μmが好ましく、特に好ましくは0.1〜1
00μmである。
【0025】〜の無機質粉体製造時に加えられる機
械的エネルギーが0.1kwh/kg未満であると、得
られた無機質粉体のアルカリ金属珪酸塩水溶液との反応
性が低下し、30kwh/kgを超えると、上記粉砕装
置への負荷が大きくなり、装置の摩耗、損傷が増大し、
上記粘土への不純物等の問題が発生するので、0.1〜
30kwh/kgに限定され、好ましくは1.0〜26
kwh/kgで作用させる。
【0026】又、上記のメタカオリンに作用させる機
械的エネルギーを0.1〜30kwh/kgに限定して
いる理由も上記及びの場合と同様である。なお、機
械的エネルギーを作用させる際に、必要に応じて粉砕助
剤を添加するようにしても構わない。
【0027】粉砕助剤とは、機械的エネルギーを作用さ
せる際に粘土乃至メタカオリンの粉体の装置内部への付
着あるいは著しい凝集を防ぐもので、例えば、メチルア
ルコール、エチルアルコール等の、アルコール類、トリ
エタノールアミン等のアルコールアミン類、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸
類、アセトン蒸気等が挙げられる。これらは単独で使用
されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
【0028】の無機質粉体は、粘土に蒸気機械的エネ
ルギーを作用させた後、更に、100〜750℃に加熱
して得られるが、これは加熱により、機械的強度の向上
が認められるためで、加熱温度が100℃未満である
と、強度向上が認められなくなり、750℃を超えると
無機質粉体の結晶化が生じ、アルカリ金属珪酸塩水溶液
に対する反応性が低下するので、100〜750℃に限
定され、好ましくは200〜600℃に限定される。ま
た、加熱時間は短くなると、得られる床材の機械的強度
の向上が小さく、長くなるとエネルギーコストが増大す
るので1分〜5時間が望ましい。
【0029】およびの無機質粉体は、特公平3−9
060号公報や特公平4−45471号公報に記されて
いるような粉体のことである。のメタカオリンは、市
販のものが使用できる。
【0030】本発明において使用されるアルカリ金属珪
酸塩とは、M2 O・nSiO2 (M=K,Na,Liか
ら選ばれる1種以上の金属)で表される珪酸塩であっ
て、nの値は小さくなると良好な外観の床材が得られ
ず、大きくなるとゲル化が生じ易くなるため、0.01
〜8が望ましく、更に好ましくは、0.5〜2.5であ
る。
【0031】アルカリ金属珪酸塩は水溶液の形にして添
加されることが好ましい。また、水溶液とした時、その
濃度が薄くなるとSiO2 −Al2 3 粉体との反応性
が低下し、濃度が高くなるとアルカリ金属の塩が生成し
易くなるので、濃度を10〜70重量%とすることが好
ましく、10〜60重量%がより好ましい。すなわち、
濃度が10重量%より下回ると、得られる床材の強度が
低下し、70重量%よりも濃度が高くなると、アルカリ
金属珪酸塩水溶液の粘度が高くなり、混合・成形時の作
業性が低下する恐れがある。
【0032】アルカリ金属珪酸塩水溶液はアルカリ金属
珪酸塩をそのまま加圧、加熱下で水に溶解してもよい
が、アルカリ金属水酸化物水溶液に珪砂、珪石粉等のS
iO2成分をnが所定の量となるように加圧、加熱下で
溶解してもよいし、市販のアルカリ金属珪酸塩水溶液を
金属水酸化物と水で所定の組成に調整して使用してもよ
い。
【0033】アルカリ金属珪酸塩の添加量はSiO2
Al2 3 系粉体100重量部に対し1〜300重量部
(水溶液として10〜1300重量部)が好ましく、1
0〜250重量部(水溶液として10〜1000重量
部)がより好ましい。すなわち、添加量が多すぎると床
材にクラック等が生じる恐れがある。
【0034】本発明で使用される水は、全配合量をアル
カリ金属珪酸塩の水溶液として添加されてもよいし、ア
ルカリ金属珪酸塩の水溶液と独立した水の両方の形態で
添加されてもよい。水の配合量は、少なくなると十分に
硬化せず、多くなると床材の強度が低下するので、Si
2 −Al2 3 系粉体100重量部に対し10〜10
00重量部、好ましくは10〜750重量部、更に好ま
しくは、50〜500重量部である。
【0035】また、本発明の成形材料中には、必要に応
じて、粗い粒径の骨材、無機質充填材、補強繊維、軽量
骨材、顔料、発泡剤、発泡助剤、起泡剤等を添加するこ
とができる。
【0036】粗い粒径の骨材とは、無機質組成物に混合
することによって、得られるユニット床材に透水性を付
与できるものであれば、無機質のものでも、有機質のも
のでも構わないが、たとえば、直径2〜10mm程度(好
ましくは3〜5mm程)の石や砂利あるいは長径が5mm〜
50mmに粉砕されたコークス等が好ましい。また、骨材
の混合量は、骨材の種類によって異なるが、たとえば、
2〜10mm程度の石や砂利を用いた場合、無機質組成物
を1に対して石や砂利が4〜6の配合割合とすることが
好ましく、5前後の配合割合がより好ましい。
【0037】無機質充填材としては、岩石粉末、火山灰
(シラス、抗火石等)、珪灰石、炭酸カルシウム、珪石
粉、雲母、マイカ、シリカフューム等が使用できる。配
合量としては、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量
部に対し900重量部以下が望ましい。900重量部を
超えると機械的強度の低下が生じる恐れがある。
【0038】補強繊維としては、通常のセメント製品に
使用される補強繊維が使用でき、ポリプロピレン、ビニ
ロン、レーヨン、耐アルカリガラス、炭素、アクリル、
アラミド、アクリロニトリル等の繊維を単独又は混合し
て使用できる。繊維形状としては繊維径1〜500μ
m、繊維長1〜15mmが望ましい。すなわち、繊維径
が1μm未満だと混合時にファイバーボールを形成し、
強度低下を生じやすくなり、500μmを超えたり、繊
維長が1mm未満だと引っ張り強度向上等の補強効果が
期待できない。また、繊維長が15mmを超えると分散
性が低下し、均一な強度を有する床材が得られなくな
る。
【0039】補強繊維の添加量としては、SiO2 −A
2 3 系粉体100重量部に対し、10重量部以下が
望ましい。10重量部を超えると繊維の分散性が低下す
る恐れがある。
【0040】軽量骨材としては、パーライト、ガラスバ
ルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、シ
ラス発泡体等の無機質発泡体やフェノール樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の有機質発泡体
が使用できる。軽量骨材の添加量としては、SiO2
Al2 3 系粉体100重量部に対し、150重量部以
下が望ましい。150重量部を超えると強度低下や表面
平滑性の低下あるいは成形作業性の低下が生じる恐れが
ある。
【0041】顔料としては酸化鉄や酸化チタン、酸化コ
バルト等の金属酸化物系顔料やカーボンブラックが望ま
しい。顔料の添加量としては、SiO2 −Al2 3
粉体100重量部に対し、50重量部以下が望ましい。
50重量部を超えても、隠蔽力が向上せず不経済であ
る。
【0042】発泡剤としては、Mg、Ca、Cr、M
n、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、S
n、Si、フェロシリコン等の金属系粉末、過酸化水素
水や過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過硼酸ナトリ
ウム等の過酸化物系粉末が挙げられ、コスト、安全性、
入手の容易さ、混合の容易さ等を考慮すると、Al、過
酸化水素水が好ましい。
【0043】発泡剤の粉末としては、1〜200μmの
粒子径のものが望ましい。すなわち、粒子径が1μmよ
りも小さいと分散性が低下するとともに、急速発泡して
しまい、200μmよりも大きいと反応性が低下してし
まう恐れがある。発泡剤の添加量(溶液は100%換
算)は、SiO2 −Al2 3 系粉体100重量部に対
し、5重量部以下が望ましい。すなわち、5重量部を超
えると強度の低下が著しく、床材のハンドリング等がで
きなくなる。
【0044】起泡剤としては、高級アルコール硫酸エス
テル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、芳香族誘導
体スルホン酸塩、イミダゾリン誘導体、脂肪酸アミド、
動物蛋白系が使用できる。起泡剤の添加量としては、S
iO2 −Al2 3 系粉体100重量部に対し10重量
部以下が望ましい。10重量部よりも多くなると硬化不
良を生じ易くなる。
【0045】発泡助剤としては、シリカゲル、ゼオライ
ト、活性炭、アルミナゲル等の多孔質粉体やステアリン
酸金属塩、パルミチン酸金属塩などの金属石鹸が挙げら
れる。発泡助剤の添加量としては、SiO2 −Al2
3 系粉体100重量部に対し10重量部以下が望まし
い。10重量部よりも多くなると破泡等を生じる恐れが
ある。
【0046】上記スラリー状の成形材料を混合して得る
には、パドル回転型混合機、揺動式混合機、スクリュー
式混合機等の通常の混合機が使用できる。混合方法とし
ては、粉体原料を乾式混合しておいて、得られた混合物
にさらにアルカリ金属珪酸塩水溶液を添加し混合する方
法、全原料を同時に供給して混合する方法、アルカリ金
属珪酸塩水溶液と一部粉体原料を混合し、順次残りの原
料を添加して混合する方法のいずれでも構わない。
【0047】発泡剤を使用する場合、混合工程の最後に
混合を行ったほうが作業性や気泡の安定性の面で有利で
ある。起泡剤を用いた場合は、起泡剤を最後に添加する
か或いは起泡剤以外の原料でスラリーを作り、起泡剤と
水で気泡を生成させた水溶液と混合する方法が好まし
い。水溶液として使用する場合の起泡剤濃度0.1〜5
%が望ましい。0.1%よりも少ないと泡の安定性が悪
く破泡してしまい、5%よりも多いと硬化不良を生じ
る。
【0048】なお、スラリー状の成形材料の型への充填
は、自然落下式でもよいし、ポンプ等によって強制的に
行ってもよい。スラリー充填中或いは充填後にスラリー
のレベリングや脱泡等のため振動を付与してもよい。ま
た、スラリーの粘度が高い時にはプレス成形するように
しても構わない。型としては、特に限定されず、材質と
して金属、樹脂、ゴム等が挙げられ、型面に凹凸模様を
形成しておけば、型面の凹凸に応じた装飾性に優れた表
面形状の床材を得ることができる。
【0049】スラリー状の成形材料の養生硬化の条件と
しては、雰囲気温度を常温〜100℃の間で、5分〜1
2時間保持して行うのが好ましい。加熱方法は特に限定
されないが、例えばオーブンが挙げられる。加熱温度が
高くなれば硬化時間が短くなるのはいうまでもない。ま
た、加熱硬化を終了すれば脱型を行う。
【0050】支持台としては、特に限定されないが、軽
量化や耐蝕性を考慮すると、合成樹脂が好ましい。支持
台を構成する合成樹脂としては、特に限定されないが、
たとえば、ポリ塩化ビニル,ABS,ポリプロピレン,
ポリエチレン等が挙げられる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1〜図3は本発明
にかかるユニット床材の実施の形態をあらわしている。
【0052】図1〜図3に示すように、このユニット床
材1aは、成形材料としてのSiO 2 −Al2 3 系粉
体、アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質
組成物を成形硬化させて正方形の板状に形成され、表面
が目地状の溝11,11によって4つの区画14・・・
14に等分に区切られているとともに、裏面の各区画1
4の隅部に当たる部分にそれぞれ係合凹部12・・・1
2を備えている。また、各係合凹部12は、各区画14
のコーナー13からの距離が全て一致するように形成さ
れている。
【0053】つぎに、このユニット床材1aの製造方法
を詳しく説明する。このユニット床材1aは、図4に示
すように、まず、底面に目地状の溝11,11を形成す
るための突条41を備えた型4aと、裏面の嵌合凹部形
成位置にあたる部分に、係合凹部12と同じ径の突起5
1を備え、型4aの開口部を閉じるようになっている蓋
5aとを用意する。
【0054】そして、スラリー状の成形材料6を型4a
内に流し込んだのち、型4aの開口部を蓋5aによって
閉じる。すなわち、図4示すように、蓋5aを閉合する
ことによって蓋5aの裏面に設けられた突起51がスラ
リー状の成形材料6内に沈み込む。
【0055】つぎに、蓋5aを閉じたまま、スラリー状
の成形材料6を養生硬化させたのち、蓋5aを開放し型
4aから取り出すことによって上記ユニット床材1aを
得ることができる。
【0056】このユニット床材1aは、たとえば、つぎ
のようにして敷設することができる。
【0057】まず、図5(a)に示す係合凹部12に係
合可能な1つの係合突起21がユニット床材受面22に
設けられた1隅用の支持台2a、図5(b)に示す2つ
の係合突起21,21がユニット床材受面22に設けら
れた2隅用の支持台2b、図5(c)に示す4つの係合
突起21・・・21がユニット床材受面22に設けられ
た4隅用の支持台2cを用意し、図6に示すように、係
合突起21を4隅の係合凹部11に係合させ、ユニット
床材受面22によってユニット床材1aの裏面を受ける
ように、支持台2a,2b,2cを敷設面Fとユニット
床材1aとの間に支持台2a(2b,2c)を介在させ
る。
【0058】しかも、支持台2aは、図6に示すよう
に、隣接するユニット床材1aがない隅15を受け、支
持台2b(2c)は、隣接するユニット床材1aがある
隅16に2枚あるいは4枚のユニット床材1a,1a間
に跨がるように配置され、各ユニット床材1a,1aの
係合凹部12に係合突起22,22を係合させるように
なっている。
【0059】このユニット床材1aは、上記のように、
高価な接着剤を用いて支持部材等に接着したりする作業
が不要になるため、製造工程が簡略化できるとともに、
製品コストを低減できる。また、上記敷設構造によれ
ば、ユニット床材1aと敷設面との間に支持台2a(2
b,2c)のユニット床材受面22までの高さ分の空間
が形成される。
【0060】したがって、床材1a表面に降った雨水等
が床材1aとユニット床材1aの間から敷設面側に流れ
込んでも、この空間が流路となってスムーズに排出する
ことができる。
【0061】しかも、上記敷設構造によれば、隣接する
ユニット床材1a,1a間に跨がるように支持台2b
(2c)が配置されるとともに、係合突起21が各ユニ
ット床材1a,1aの係合凹部12に嵌まり込むように
なっているので、敷設時に、ユニット床材1がずれ動い
たりすることを防止できる。
【0062】図7〜図9は本発明にかかるユニット床材
の別の実施の形態をあらわしている。図7〜図9に示す
ように、このユニット床材1bは、裏面の四隅およびそ
の中間位置に係合凸部17が設けられている以外は、上
記ユニット床材1aと同様になっている。
【0063】そして、このユニット床材1bの製造方法
は、まず、図10(a)に示すように、蓋5bの裏面の
係合凸部形成位置に当たる部分にインサート金具8を蓋
5b越しにビス51を介して固定する。つぎに、図10
(b)に示すように、型4b内にスラリー状の成形材料
6を充填するとともに、図10(c)に示すように、型
4bの開口部を蓋5bで閉じる。
【0064】すなわち、この蓋5bの閉合によってイン
サート金具8の埋設部81がスラリー状の成形材料6に
沈み込む。そして、蓋5bを閉合した状態でスラリー状
の成形材料6を養生硬化させたのち、型4bから取り出
すことによってユニット床材1bを得るようになってい
る。
【0065】また、このユニット床材1bの敷設方法
は、図11(a)に示す係合凸部17が係合可能な1つ
の係合凹部91がユニット床材受面92に設けられた1
隅用の支持部材9a、図11(b)に示す2つの係合凹
部91,91がユニット床材受面92に設けられた2隅
用の支持部材9b、図11(c)に示す4つの係合凹部
91・・・91がユニット床材受面92に設けられた4
隅用の支持部材9cを用意し、係合凸部17を係合凹部
91に係合させる以外は、ユニット床材1aと同様にし
て敷設するようになっている。
【0066】本発明は、上記の実施の形態に限定されな
い。たとえば、上記の実施の形態では、床材の表面がい
ずれも平坦であったが、傾斜を設けるようにしても構わ
ないし、型の型面に模様を設けておき、床材本体の成形
時にこの模様を転写して表面に化粧を施すようにしても
構わない。また、床材中には、必要に応じて金網や合成
樹脂製の網などの補強材を埋設するようにしても構わな
い。
【0067】
【実施例】以下に、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0068】(実施例1)メタカオリン(エンゲルハー
ト社製、商品名:SATENTONE SP33、平均粒径3.3μ
m、 BET比表面積:5.8cm2 /g)100重量部および
トリエタノールアミン25重量%とエタノール75重量
%の混合溶液0.5重量部を、ウルトラファインミル
(三菱重工社製、ジルコニアボール10mm使用、ボール
充填率85体積%)に供給し、10kwh/kgの機械的エネ
ルギーを作用させてSiO2 −Al2 3 系粉体を得
た。なお、作用させた機械的エネルギーは、上記ウルト
ラファインミルに供給した電力を処理粉体単位重量で除
してあらわした。
【0069】このようにして得たSiO2 −Al2 3
系粉体100重量部、無機質粉体としてのマイカ(レプ
コ社製 M−100)20重量部、タルク(日本タルク
社製タクルS)30重量部、ワラストナイト(土屋カオ
リン社製 ケモリットA−60)57.5重量部と、補
強繊維としてのビニロン繊維(クラレ社製 RM182
−3)0.5重量部とをアイリッヒミキサーに供給して
5分間乾式混合し、混合組成物Aを得た。
【0070】この混合組成物A100重量部とアルカリ
金属珪酸塩水溶液(日本化学工業社製〔SiO2 :25
%、Na2 O:17%、水:58%〕のもの)75重量
部とをオムニミキサー(千代田技研工業社製)に供給
し、2分間混合しスラリー状の無機質組成物を得た。こ
のスラリー状の無機質組成物を成形材料として図4に示
すような型4a内に自然流下で流し込んだのち、蓋5a
を閉じて85℃のオーブンに3時間入れ、スラリー状の
成形材料を養生硬化させてユニット床材1aを得た。
【0071】得られたユニット床材1aと図5に示す支
持台2a,2b,2cを用いて敷設面Fに敷設したとこ
ろ、隣接するユニット床材1a,1aが支持台2bある
いは支持台2cによってしっかりと連結され、ずれ動い
たりすることがなかった。
【0072】
【発明の効果】本発明にかかるユニット床材は、以上の
ように構成されているので、製造作業性に優れ、かつ、
低コストで製造することができる。本発明にかかるユニ
ット床材の製造方法は、本発明のユニット床材を簡単な
設備で製造することができる。
【0073】また、本発明にかかるユニット床材の敷設
構造によれば、ユニット床材と敷設面との間に空間が形
成でき、床材1a表面に降った雨水等が床材と床材の間
から敷設面側に流れ込んでも、この空間が流路となって
スムーズに排出することができる。さらに、請求項5の
ようにすれば、隣接するユニット床材同士がしっかりと
連結され、ずれ動いたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるユニット床材の実施の形態をあ
らわす斜視図である。
【図2】図1のユニット床材を裏面側からみた斜視図で
ある。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】図1のユニット床材の製造方法を説明する断面
図である。
【図5】図1のユニット床材の敷設に用いる支持台の斜
視図である。
【図6】図1のユニット床材の敷設構造を説明する断面
図である。
【図7】本発明にかかるユニット床材の他の実施の形態
をあらわす斜視図である。
【図8】図7のユニット床材を裏面側からみた斜視図で
ある。
【図9】図7のY−Y線断面図である。
【図10】図7のユニット床材の製造方法を説明する断
面図である。
【図11】図7のユニット床材の敷設に用いる支持台の
斜視図である。
【符号の説明】
1a,1b ユニット床材 12 係合凹部(ユニット床材) 17 係合凸部(ユニット床材) 2a,2b,2c,9a,9b,9c 支持台 21 係合突起 22,92 ユニット床材受面 4a,4b 型 5a,5b 蓋 91 係合凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状をしていて、裏面の少なくとも隅部に
    係合凸部および/または係合凹部を有し、少なくとも前
    記係合凸部を除く部分が、SiO2 −Al2 3 系粉
    体、アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質
    組成物を少なくとも含む成形材料を成形硬化させて形成
    されているユニット床材。
  2. 【請求項2】少なくともSiO2 −Al2 3 系粉体、
    アルカリ金属珪酸塩および水を主成分とした無機質組成
    物を含む成形材料を硬化して板状に形成された床材本体
    と、インサート金具の一部を床材本体に埋没させて形成
    した係合凸部とからなる請求項1に記載のユニット床
    材。
  3. 【請求項3】SiO2 −Al2 3 系粉体、アルカリ金
    属珪酸塩および水を主成分とした無機質組成物を少なく
    とも含むスラリー状の成形材料を型内に充填したのち、
    インサート金具の一端をスラリー状の成形材料中に沈め
    た状態で成形材料を養生硬化させる請求項2に記載のユ
    ニット床材の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載のユニット
    床材が、少なくともその隅部で、ユニット床材と敷設面
    との間に介在する支持台によって下方から支持されてい
    るとともに、支持台のユニット床材受面に設けられた係
    合凹部および/または係合凸部が、ユニット床材の係合
    凸部および/または係合凹部に係合されているユニット
    床材の敷設構造。
  5. 【請求項5】1つの支持台が、複数の係合凹部および/
    または係合凸部をユニット床材受面に備えるとともに、
    複数のユニット床材の隅部を受けて各ユニット床材の係
    合凸部および/または係合凹部が支持台のいずれかの係
    合凸部または係合凹部に係合している請求項4に記載の
    ユニット床材の敷設構造。
JP28023397A 1997-10-14 1997-10-14 ユニット床材、このユニット床材の製造方法およびユニット床材の敷設構造 Pending JPH11117513A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012046934A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Maxstone Kk 露天床

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