JPH11116958A - ポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法 - Google Patents

ポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法

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JPH11116958A
JPH11116958A JP9280704A JP28070497A JPH11116958A JP H11116958 A JPH11116958 A JP H11116958A JP 9280704 A JP9280704 A JP 9280704A JP 28070497 A JP28070497 A JP 28070497A JP H11116958 A JPH11116958 A JP H11116958A
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Makoto Sukegawa
誠 助川
Yoshihiro Irisato
義広 入里
Toshio Kato
敏雄 加藤
Hiroaki Tamaya
玉谷  弘明
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Mitsui Chemicals Inc
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
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    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粉末を含まない生分解性を有する顆粒を提
供する。 【解決手段】 ポリアミノ酸粉体(A)にバインダー
(B)を加えて造粒することを特徴とする、ポリアミノ
酸を含有する顆粒の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分解性・生分解性
を有する顆粒及びその製造方法に関する。該顆粒は、衛
生用品(紙おむつ、生理用品等)、農業用品・園芸用品
(保水材等)の吸水体として好適に使用され、使用後・
廃棄後には、優れた分解性・生分解性を発揮するので、
地球環境にやさしい。
【0002】
【従来の技術】
[吸水性樹脂の技術的背景]吸水性樹脂は、自重の数十
倍から数千倍の水を吸収できる樹脂であり、生理用品、
紙おむつ、母乳パット、使い捨て雑巾等の衛生用品、創
傷保護用ドレッシング材、医療用アンダーパット、パッ
プ剤等の医療用品、ペット用シート、携帯用トイレ、ゲ
ル芳香剤、ゲル消臭剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等
の生活用品、シャンプー、セット用ジェル剤、保湿剤等
のトイレタリー用品、農業用・園芸用の保水材、切り花
の延命剤、フローラルフォーム(切り花の固定化材)、
育苗用苗床、水耕栽培、植生シート、種子テープ、流体
播種、結露防止用農業用シート等の農業用品・園芸用
品、食品用トレー用鮮度保持剤、ドリップ吸収性シート
等の食品包装材、保冷剤、生鮮野菜運搬用吸水性シート
等の運搬用資材、結露防止用建築材料、土木・建築用の
シーリング材、シールド工法の逸泥防止剤、コンクリー
ト混和剤、ガスケット・パッキング等の土木建築資材、
光ファイバー等の電子機器のシール材、通信ケーブル用
止水剤、インクジェット用記録紙等の電気機器関連資
材、汚泥の凝固剤、ガソリン、油類の脱水、水分除去剤
等の水処理剤、捺染用のり、水膨潤性玩具、人工雪等の
幅広い分野に使用されている。また、その薬品徐放性を
利用して、徐放性肥料、徐放性農薬、徐放性薬剤等の用
途にも期待されている。さらにその親水性を利用して湿
度調整材、電荷保持性を利用して帯電防止剤等への使用
も期待される。
【0003】[吸水性樹脂に関する先行技術]このよう
な用途に使用されている吸水性樹脂の先行技術の具体例
としては、例えば、架橋ポリアクリル酸部分中和物(特
開昭55−84304号、米国特許4,625,001
号)、澱粉−アクリロニトリル共重合体の部分加水分解
物(特開昭46−43995号)、澱粉−アクリル酸グ
ラフト共重合体(特開昭51−125468号)、酢酸
ビニル−アクリル酸エステル共重合体の加水分解物(特
開昭52−14689号)、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸の共重合架橋物
(欧州特許0068189号)、カチオン性モノマーの
架橋体(米国特許4,906,717号)、架橋イソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体(米国特許4,38
9,513号)等を挙げることができる。しかしなが
ら、これら先行技術により製造された吸水性樹脂組成物
は、分解性を有しないため、使用後の廃棄物の処理が重
大な問題となる。
【0004】[環境基本法]このような問題に対し、我
が国では、平成5年11月に、これまでの公害対策基本
法(昭和42年制定)に替わり、環境基本法が制定され
た。これは、「公害対策」という処理技術等を前提にし
た規制的手法のみならず、平成4年の「地球サミット」
の基本コンセプトである「環境に負荷の少ない持続可能
な社会の実現」のための理念・手法等の環境行政の体系
を定めた、いわば21世紀に向けての「環境憲法」であ
る。この環境基本法において、特に、廃棄物・リサイク
ル対策として、発生抑制、再使用、リサイクル、
適正処理というステップを踏む原則を示している。し
かるに、これら先行技術により製造された吸水性樹脂組
成物は、必ずしも、乃至の何れにも十分に対応して
いるとはいえない。また、従来、乃至の何れかに対
応できる吸水性樹脂の開発についても、十分に為されて
きたとはいえない。
【0005】[容器包装のリサイクル法]平成7年6月
に、「容器包装のリサイクル法(正式名称:容器包装に
係わる分別収集及び再商品化の促進に関する法律)」が
成立した。容器包装廃棄物は、家庭などからの一般廃棄
物の年間排出量約500万トンの20%強を占め、容量
では約60%となっている。特に我が国の場合、ドイツ
等の環境先進国の場合とは対照的に、飲料容器は、次第
に何度も使用できるリターナブル容器から、ワンウェー
容器やディスポーザブル容器等の使い捨て容器に移行す
る、逆行現象もみられる。ドイツでは、平成3年から包
装材料にデポジットを課すか、企業の負担により共同回
収・再資源化するかのいずれかの措置をとることが義務
づけられ、後者のために、「デュアルシステム・ドイチ
ェラント社」が設立された。ドイツのような厳格な施策
は未だ採られていない我が国においても、ドイツにおけ
るようなシステムが確立されることが期待される。
【0006】[吸水性樹脂の廃棄物]我が国では、現
在、吸水性樹脂の廃棄物は、主として、焼却処理法と埋
立処理法により、処理されている。吸水性樹脂の廃棄物
の具体例としては、例えば、使用を済ませた後の使い捨
て衛生材料(例えば、紙おむつ、生理用品等)や開梱後
に不要となった包装材が挙げられる。焼却処理法の問題
点としては、吸水性樹脂廃棄物を焼却する際に発生する
熱により焼却炉の炉材の損傷のみならず、焼却により発
生する炭酸ガスや含硫化合物・含窒素化合物が、地球の
温暖化や酸性雨の原因となったり、炉内の焼却温度の上
昇を阻害することによりダイオキシンの生成を惹起する
こと等が指摘されており、地球環境へ及ぼす負荷が大き
い。また、埋立処理法の問題点としては、嵩高く、腐り
にくい埋設物のために、埋立地の地盤が安定しないのみ
ならず、埋立に適した用地の確保が困難となってきた。
また、焼却処理法や埋立処理法によることなく、使用済
みの使い捨て衛生材料(例えば、紙おむつ、生理用品
等)から、樹脂を回収して再生・リサイクルしようとす
れば、膨大な費用を要する。このように、上記先行技術
により製造された吸水性樹脂組成物は、分解性又は生分
解性を有さず、水中や土壌中では半永久的に存在するの
で、廃棄物処理や環境保全を考慮すると重大な問題を内
在している。
【0007】[農業用・園芸用保水材]農業用・園芸用
保水材として架橋ポリアクリル酸樹脂を使用した場合、
土壌中でCa2+等の多価イオンとコンプレックスを形
成し、不溶性の層を形成すると報告されている(松本
ら、高分子、42巻、8月号、1993年)。しかしな
がら、このような層は、それ自体の毒性は低いとはいわ
れているが、自然界には本来全く存在しないものであ
り、このような樹脂が土壌中に蓄積することによる、生
態系への長期にわたる影響は不明であり、十分に精査す
る必要があると考えられる。同様に、非イオン性の樹脂
の場合、コンプレックスは形成しないが、分解性がない
ため、土壌中に蓄積する虞があり、やはり、生態系への
長期にわたる影響は不明であり、十分に精査する必要が
あると考えられる。さらに、これらの樹脂は、重合の際
に原料として、生物に対して毒性のある単量体を使用し
ているので、重合生成物中には、未反応の単量体やオリ
ゴマーが製品中に混在している。したがって、樹脂製品
の用途によっては、用途に応じ、樹脂から未反応の単量
体やオリゴマーを除去する必要がある。樹脂から未反応
の単量体やオリゴマーを除去する精製操作は、高いコス
トを要し、場合によっては困難を極める。
【0008】[生分解性と吸水性を併有するポリマーの
技術的背景]生分解性ポリマーが、「地球にやさしい素
材」として、近年、注目を集めてきた。特に、生分解性
と吸水性を併用するポリマーは、上記した吸水性樹脂の
廃棄物に関する問題を解決する切り札として注目された
が、以下に述べるように、必ずしも期待に応えるもので
はなかった。このような生分解性と吸水性を併有するポ
リマーに関する先行技術の具体例としては、例えば、ポ
リエチレンオキサイド架橋体(特開平6−157795
号等)、ポリビニルアルコール架橋体、カルボキシメチ
ルセルロース架橋体(米国特許4,650,716
号)、アルギン酸架橋体、澱粉架橋体、ポリアミノ酸架
橋体等を挙げることができる。しかしながら、ポリエチ
レンオキサイド架橋体やポリビニルアルコール架橋体
は、吸水能が低い。また、カルボキシメチルセルロース
架橋体、アルギン酸架橋体、澱粉架橋体等の糖類架橋体
は、その分子中に強固な水素結合を多く含むために、分
子間、ポリマー間の相互作用が強く、そのために分子鎖
が広く開くことができず、吸水能が低い。これらのポリ
マーは吸水能が低いので、特に、高い吸水能が要求され
る製品(例えば、生鮮食品の鮮度保持材、生理用品、紙
おむつ、使い捨て雑巾、ペーパータオル等)の素材とし
ては適当ではないという問題がある。また、これらのポ
リマーの多くは、ポリマーを生分解する微生物が、特殊
な菌株に限定されているので、埋立地や圃場等の一般的
な条件の生育環境(例えば、温度、pH、栄養、嫌気性
/好気性、光の強度/波長等)においては、生分解の速
度が極端に遅いという問題があり、特に、ポリマーの重
量平均分子量が大きいと、生分解の速度がさらに遅くな
るという問題がある。
【0009】[生分解性と吸水性を併用するポリアミノ
酸の技術的背景]ポリアミノ酸を架橋して得られる樹脂
は生分解性を有するために地球環境にやさしく、また生
体内に吸収されても酵素作用により消化吸収され、しか
も生体内での抗原性を示さず、分解生成物も毒性が低い
か又はないことが明らかにされており、人に対してもや
さしい素材である。このようなポリアミノ酸を架橋して
得られる吸水性樹脂の製造方法の具体例としては、例え
ば、ポリ−γ−グルタミン酸にγ線を照射して高吸水能
を有する樹脂を製造する方法(国岡ら;高分子論文集・
50巻・10号・755〜頁(1993年))が挙げら
れる。しかしながら、工業的な観点からは、この技術に
用いる60Co照射設備は、放射線の遮蔽を行うために
大がかりな設備が必要であり、その管理にも十分な配慮
が必要であるため現実的ではない。また、出発物質であ
るポリグルタミン酸が高価であることも問題である。こ
のようなポリアミノ酸を架橋して得られる吸水性樹脂の
製造方法の他の具体例としては、酸性アミノ酸を架橋さ
せてハイドロゲルを得る方法(Akamatsuら;米
国特許3,948,863号・特公昭52−41309
号、岩月ら;特開昭5−279416号)、架橋アミノ
酸樹脂を吸水性樹脂とする方法(Sikesら;特表平
6−506244号・米国特許5,247,068号・
同第5,284,936号、鈴木ら;特開平7−309
943号等)が挙げられる。しかしながら、これらの樹
脂は吸水能が必ずしも十分なものではなく、実用的では
なかった。
【0010】[本発明者らの技術的思想の背景]本発明
者らは、既に、特開平7−224163号において、ポ
リコハク酸イミドを架橋剤と反応させ、その反応液がゲ
ル化する前に反応を終了することにより、塩水吸水能の
高い架橋ポリアスパラギン酸系吸水性樹脂を製造する技
術について開示した。本発明者らは、既に、特開平09
−169840号において、ポリコハク酸イミドを部分
的に架橋した後、架橋ポリマーを単離することなく、該
反応液にアルカリ水溶液を添加して残りのイミド環を加
水分解することにより、塩水吸水能の高い架橋ポリアス
パラギン酸系吸水性樹脂を製造する技術について開示し
た。本発明者らが開示したこれらの発明は、新規性、進
歩性、及び、産業上利用可能性の観点から極めて有意義
なものである。しかしながら、これらの発明によるポリ
アミノ酸は、微粉末を多く含んでいるため、その利用に
際しては、次の様な問題があった。 粉塵が発生しやすく、作業環境の悪化や量の目減り
を引き起こしやすい。 他の物質と混合する場合の混合性、分散性が悪い。 液と接触したときにママコを生成しやすい。 粉末の流動性が悪いので、ホッパーでのブリッジ形
成、フラッシュ現象等が起こりやすい。
【0011】これらの問題の解決方法としては、微粉末
の除去という方法が考えられるが、不経済であるため好
ましくない。このように架橋ポリアスパラギン酸系吸水
性樹脂は地球にやさしく、かつ高吸水能を有するので非
常に有用ではあるが、微粉末を含まない顆粒が要望され
ていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明におい
ては、上記のような従来の技術の問題点に鑑み、本発明
者らが既に開示している発明の技術的思想をさらに発展
させることにより、微粉末を含まない、ポリアミノ酸を
含有する顆粒の製造方法及び顆粒を提供することを課題
とした。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。本発明は、以下の[1]〜[21]に記載した事項
により特定される。 [1]ポリアミノ酸粉体(A)にバインダー(B)を加
えて造粒することを特徴とする、ポリアミノ酸を含有す
る顆粒の製造方法。 [2]容器中に、ポリアミノ酸粉体(A)とバインダー
(B)を供給してこれらを混合する工程を少なくとも一
部に有することを特徴とする、[1]に記載したポリア
ミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [3]回転させた容器中に、ポリアミノ酸粉体(A)と
バインダー(B)を供給してこれらを転動する工程を少
なくとも一部に有することを特徴とする、[1]に記載
したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [4]振動させた容器中に、ポリアミノ酸粉体(A)と
バインダー(B)を供給してこれらを振動する工程を少
なくとも一部に有することを特徴とする、[1]に記載
したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [5]バインダー(B)で加湿したポリアミノ酸粉体
(A)を撹拌する工程を少なくとも一部に有することを
特徴とする、[1]に記載したポリアミノ酸を含有する
顆粒の製造方法。
【0014】[6]ポリアミノ酸粉体(A)を装填した
容器中に、気体を吹き込み、流動層、噴流層、噴流流動
層を形成せしめ、バインダー(B)を容器中に噴霧する
工程を少なくとも一部に有することを特徴とする、
[1]に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方
法。 [7]ポリアミノ酸粉体(A)にバインダー(B)を添
加して、ポリアミノ酸凝集体を形成し、このポリアミノ
酸凝集体を剪断する工程を少なくとも一部に有すること
を特徴とする、[1]に記載したポリアミノ酸を含有す
る顆粒の製造方法。 [8]ポリアミノ酸を含有する顆粒が、実質的に球状で
ある、[1]〜[7]に記載したポリアミノ酸を含有す
る顆粒の製造方法。 [9]ポリアミノ酸を含有する顆粒が、100μm〜5
0mmの平均直径を有するものである、[1]〜[8]
に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [10]ポリアミノ酸を含有する顆粒が、実質的に乾燥
状態である、[1]〜[9]に記載したポリアミノ酸を
含有する顆粒の製造方法。
【0015】[11]ポリアミノ酸を含有する顆粒が、
実質的に湿潤状態である、[1]〜[9]に記載したポ
リアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [12]バインダー(B)が、水及び/又は水性溶剤で
ある、[1]〜[11]に記載したポリアミノ酸を含有
する顆粒の製造方法。
【0016】[13]バインダー(B)が、ポリアミノ
酸水溶液及び/又はポリアミノ酸分散液である、[1]
〜[12]に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製
造方法。 [14]ポリアミノ酸粉体(A)が、一部が架橋された
ポリアミノ酸の粉体である、[1]〜[13]に記載し
たポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [15]ポリアミノ酸粉体(A)が、架橋されていない
ポリアミノ酸の粉体である、[1]〜[13]に記載し
たポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
【0017】[16]ポリアミノ酸粉体(A)が、酸性
ポリアミノ酸の粉体である、[1]〜[15]に記載し
たポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。 [17]ポリアミノ酸粉体(A)が、ポリアスパラギン
酸の粉体である、[1]〜[15]に記載したポリアミ
ノ酸を含有する顆粒の製造方法。[18][1]〜[1
7]の何れかに記載した製造方法により得られたポリア ミノ酸を含有する顆粒。
【0018】[19][1]〜[17]の何れかに記載
した製造方法により得られたポリアミノ酸を含有する顆
粒を含有する衛生材料。 [20][1]〜[17]の何れかに記載した製造方法
により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒を含有する
土壌組成物。 [21][1]〜[17]の何れかに記載した製造方法
により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒を、土壌に
対して施用することを特徴とする土壌改良方法。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (1) ポリアミノ酸の構造 本発明に使用されるポリアミノ酸の基本骨格は、アミノ
酸が脱水縮合したポリペプチドから成る。アミノ酸成分
の具体例としては、例えば、20種類の必須アミノ酸、
L−オルニチン、一連のα−アミノ酸、β−アラニン、
γ−アミノ酪酸、中性アミノ酸、酸性アミノ酸、酸性ア
ミノ酸のω−エステル、塩基性アミノ酸、塩基性アミノ
酸のN置換体、アスパラギン酸−L−フェニルアラニン
2量体(アスパルテーム)等のアミノ酸及びアミノ酸誘
導体、L−システイン酸等のアミノスルホン酸等を挙げ
ることができる。α−アミノ酸は、光学活性体(L体、
D体)であっても、ラセミ体であってもよい。また、ポ
リアミノ酸は他の単量体成分を含む共重合体であっても
よい。共重合体の単量体成分の例としては、アミノカル
ボン酸、アミノスルホン酸、アミノホスホン酸、ヒドロ
キシカルボン酸、メルカプトカルボン酸、メルカプトス
ルホン酸、メルカプトホスホン酸等が挙げられる。ま
た、多価アミン、多価アルコール、多価チオール、多価
カルボン酸、多価スルホン酸、多価ホスホン酸、多価ヒ
ドラジン化合物、多価カルバモイル化合物、多価スルホ
ンアミド化合物、多価ホスホンアミド化合物、多価エポ
キシ化合物、多価イソシアナート化合物、多価イソチオ
シアナート化合物、多価アジリジン化合物、多価カーバ
メイト化合物、多価カルバミン酸化合物、多価オキサゾ
リン化合物、多価反応性不飽和結合化合物、多価金属等
が挙げられる。共重合体である場合は、ブロック・コポ
リマーであっても、ランダム・コポリマーであっても構
わない。また、グラフトであっても構わない。これらの
中で、高い吸水性を有するポリアスパラギン酸及びグル
タミン酸を基本骨格とした場合が好ましく、さらに工業
的生産に適したポリアスパラギン酸が特に好ましい。本
発明に使用される共重合体の側鎖構造については 単純
にイミド環を開環した構造でカルボキシル基を持つ基で
あるが、他の置換基を導入しても構わない。例えば、リ
ジン等のアミノ酸残基、カルボキシル基を有する炭化水
素基、スルホン酸基を有する炭化水素基等がある。
【0020】また、カルボキシル基、もしくは側鎖基
は、ポリマー主鎖のアミド結合に対して、アスパラギン
酸残基の場合は、α位に置換されていても、β位に置換
されていても構わず、グルタミン酸残基の場合は、α位
に置換されていても、γ位に置換されていても構わな
い。本発明のポリアミノ酸の基本骨格と側鎖部分の結合
部分は、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合
である。またカルボキシル基の場合は、水素原子が結合
した形でも、塩を構成しても構わない。カルボキシル基
の対イオンとしては、アルカリ金属塩、アンモニウム
塩、アミン塩等がある。本発明に使用されるポリアミノ
酸は架橋していても、していなくてもよいが、架橋した
方が好ましい。本発明の基本骨格と架橋部分の結合部分
は、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合であ
る。
【0021】これらの架橋部分及びその側鎖部分は、無
置換でも、置換していてもよい。置換基としては、炭素
原子数1から18の分岐していてもよいアルキル基、炭
素原子数3から8のシクロアルキル基、アラルキル基、
置換していてもよいフェニル基、置換していてもよいナ
フチル基、炭素原子数1から18の分岐していてもよい
アルコキシ基、アラルキルオキシ基、フェニルチオ基、
炭素原子数1から18の分岐していてもよいアルキルチ
オ基、炭素原子数1から18の分岐していてもよいアル
キルアミノ基、炭素原子数1から18の分岐していても
よいジアルキルアミノ基、炭素原子数1から18の分岐
していてもよいトリアルキルアンモニウム基、水酸基、
アミノ基、メルカプト基、スルホニル基、スルホン酸
基、ホスホン酸基及びこれらの塩、アルコキシカルボニ
ル基、アルキルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0022】本発明に用いられるポリアミノ酸粉体のサ
イズは、特に限定されないが、粒径100μm以下、好
ましくは70〜1μm、更に好ましくは50〜1μmの
粒子が50重量%以上、好ましくは60〜100重量
%、更に好ましくは70〜100重量%である細かい粒
径を有する粉体である。粒径100μm以下の粒子が5
0重量%未満であると、粉体の表面積が小さいため粉体
同士の接点が少なく、造粒しにくくなるとともに造粒物
が崩れやすくなり、また、得られる造粒物の表面積が小
さいため、高い吸水速度を得にくい。
【0023】(2) 架橋ポリアミノ酸樹脂の製造方法 ここで使用される架橋ポリアミノ酸は特開平7−224
163号、高分子論文集、50巻10号、755頁(1
993年)、米国特許第3948863号;特公昭52
−41309号、特開平5−279416号、特表平6
−506244号;米国特許第5247068及び同第
5284936号、特開平7−309943号にて記載
の方法にて容易に製造できる。また、例えば、特願平9
−68186号に記載のように吸水性ポリマーを精製す
る方法、特願平9−102083号及び特願平9−10
2084号に記載のように製造工程における架橋反応を
制御することにより吸水能を高める方法、特願平9−6
8185号に記載のように製造工程における加水分解反
応を効率化することにより吸水能を高める方法、特願平
9−16991号に記載のグリシノ基を導入して吸水能
を高める方法、特願平7−107773号に記載のカル
ボキシル基を導入して吸水能を高める方法、特願平7−
107772号に記載のスルホニル基を導入して吸水能
を高める方法等がある。すなわち、ポリコハク酸イミド
をポリアミンで一部開環架橋後、アルカリにて加水分解
する方法が、特に好ましい。これらの樹脂は特願平7−
243245号、特願平8−251675号、特願平9
−68185号、特願平9−102083号、特願平9
−102084号等に記載の方法にて容易に製造でき
る。
【0024】(3) ポリアミノ酸を含有する顆粒の製
造方法 (3−1) 本発明に関するバインダー 本発明のポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法は、ポ
リアミノ酸粉体にバインダーを加えて造粒することを特
徴とする。本発明におけるバインダーとしては、水単独
あるいは水と混和性のある有機溶剤と水との混合液が用
いられる。水と混合性のある有機溶剤としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール等のグリコー
ル、エチレングリコールメチルエーテル等のグリコール
とアルコールのエーテル、グリセリン、アセトン等が挙
げられ、これらは単独でも2種以上の混合物でもよい。
また、バインダーとして水や有機溶剤以外の成分を用い
ることができ、これらはポリアミノ酸粉体に事前に添加
混合しておくこともできるが、水や上記混合液の溶液あ
るいは懸濁液として用いるのが好ましい。水や有機溶剤
以外の成分例としては、アラビアガム、アルギン酸ソー
ダ、カラーギナン、カラヤガム、寒天、ゼラチン、キサ
ンタンガム、グアーガム、シクロデキストリン、ジェラ
ンガム、タマリンド種子多糖、タンニン酸、トンラガン
トガム、ファーセレラン、プルラン、ぺクチン、ローカ
ストビンガム等の植物系天然高分子、カゼイン、キチ
ン、キトサン、コラーゲン、コンドロイチン硫酸、ゼラ
チン、レシチン等の動物系天然高分子、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、シアノエチルセルロース等のセルロース類、
リグニンスルホン酸等の半合成高分子、ジメチルアミノ
エチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポ
リアリルアミン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオ
キシド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン
等の合成高分子、ポリアミノ酸等の水溶性あるいは親水
性高分子が挙げられる。その他には、生ゴム、ニカワ、
コラーゲン、デキストリン、コーンスターチ、甘しょ、
馬鈴薯デンプンなどの多糖類、ブドウ糖、果糖、ショ
糖、乳糖などの単糖類または二糖類、アルブミン、十分
に発酵させた油カス、パルプ、アカシア粉末、小麦、ぬ
か、もみがら、木粉、大豆粉、とうもろこし茎、果実
核、アクリル酸エステル系ラテックス、スチレンブタジ
エン系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等のラテッ
クス、アクリル酸−アクリルアミドプロパンスルホンア
ミド−コポリマー、ポリビニルアルコール部分鹸化物、
ジオクチルフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、
酢酸ビニル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹
脂、イソシアネート樹脂、アラキッド樹脂などの合成高
分子、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、マニール、カオリン、セリサイト、ジークライ
ト、タルク、酸性白土、軽石、けい砂、ろう石、ひる
石、ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、消石
灰、プラスティック発泡体、硫安、尿素、塩安、スラ
グ、フライアッシュ、赤土、ヤラヤゴム、グルタミン酸
ソーダ、食塩、アルミナ、シリカゲル、珪藻土、マイ
カ、アスベスト、グラファイト、硫酸バリウム、無水ケ
イ酸、粘土(木節粘土、蛙目粘土、ベントナイト)等が
挙げられる。これらの水や有機溶剤以外の成分は環境保
全の意味から生分解性を有するものが好ましい。上記バ
インダー溶液または懸濁液中における上記水や有機溶剤
以外の成分の濃度は、10重量%以下が好ましい。添加
物の濃度が10重量%を超えると、バインダーの粘度が
高くなり、バインダーの調整及び噴霧が困難となるので
好ましくない。また、バインダーとして水や有機溶剤以
外の成分を用いる場合の水や有機溶剤以外の成分の添加
量は、ポリアミノ酸100重量部に対して、0.001
〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.005か
ら5重量部である。使用量が0.001重量部より少な
いと造粒が不十分で、ポリアミノ酸粉体が造粒されるこ
となく多量に残ることがあり、また10重量部を超える
と水溶性高分子が吸水性能を阻害するため好ましくな
い。本発明において、上記バインダーの使用量は特に限
定されないが、上記バインダーとして、ポリアミノ酸粉
体100重量部に対して、好ましくは20〜500重量
部であり、より好ましくは40〜200重量部である。
使用量が20重量部未満であると、造粒が不十分で造粒
されることなく多量に残ることがあり、500重量部を
超えると、乾燥に多大な時間を要するため好ましくな
い。バインダーの添加は、公知の方法、例えば、上記ポ
リアミノ酸粉体に直接添加する方法、又は、回転円板
法、加圧ノズル法、2流体ノズル法等の噴霧する方法等
により行うことができ、特に制限されない。水性液が均
一に分散されないと、高密度の固まりが生じたり、造粒
されないものが残り粒度分布が広がってしまうだけでな
く、得られる造粒物の吸水性を阻害することがあるの
で、水性液の均一な分散が可能な微細な液滴を添加する
事ができる噴霧する方法が好ましい。
【0025】(3−2) ポリアミノ酸粉体の造粒方法 本発明のポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法は、容
器中に、ポリアミノ酸粉体とバインダーを供給してこれ
らを混合する工程を少なくとも一部に有することを特徴
とする。ポリアミノ酸粉体とバインダーの供給方法は、
公知の方法により好適に行うことができ、ポリアミノ酸
粉体を先に供給しバインダーを後から供給したり、ポリ
アミノ酸粉体とバインダーを同時に供給することもでき
る。混合する方法は、公知の方法により好適に行うこと
ができる。回転させた容器中に、ポリアミノ酸粉体とバ
インダーを供給してこれらを転動することにより混合さ
せ、該ポリアミノ酸粉体を所定粒径の造粒物に造粒する
ことを特徴とし、公知の転動造粒機により好適に行うこ
とができる。転動型造粒機としては、円錐ドラム型造粒
機、多段円錐ドラム型造粒機、二重ドラム型造粒機、撹
拌羽根付ドラム型造粒機等のドラム型造粒機、段付皿型
造粒機、カラー付皿型造粒機、二重皿型造粒機、円錐皿
型造粒機等の皿型造粒機、撹拌転動型造粒機等を用いる
ことができる。本出願の明細書において用いる「転動造
粒」なる語の概念には、例えば、「造粒便覧(日本粉体
工業協会編、オーム社、東京、1975年)」・87頁
〜128頁に記載されている転動造粒法の概念をも包含
する。それらの記載は全て、引用文献及び引用範囲を明
示したことにより本出願明細書の開示の一部とし、明示
した引用範囲を参照することにより、本出願明細書に記
載した事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ一義
的に導き出せる事項又は開示とする。振動させた容器中
に、ポリアミノ酸粉体とバインダーを供給してこれらを
振動することにより混合させ、該ポリアミノ酸粉体を所
定粒径の造粒物に造粒することを特徴とし、公知の振動
造粒機により好適に行うことができる。振動造粒機とし
ては、水平振動板型造粒機、振動撹拌型造粒機、振動コ
ンベヤー型造粒機等の振動型造粒機等を用いることがで
きる。バインダーで加湿したポリアミノ酸粉体を撹拌す
ることにより該ポリアミノ酸粉体を所定粒径の造粒物に
造粒することを特徴とし、撹拌羽根を有する公知の撹拌
造粒機により好適に行うことができる。
【0026】撹拌造粒機としては、ヘンシェルミキサー
(三井三池製作所(株)社製)等のヘンシェルタイプミ
キサー、コンティニュアスミキサー(三井三池製作所
(株)社製)等の連続型ミキサー、ヘビーデューティー
マトリックス((株)奈良機械製作所社製)、バーティ
カルグラニュレーター((株)パウレック社製)等の撹
拌転動造粒機、ニュースピードニーダー(岡田精工
(株)社製)等の捏和機、フラッシュミル(不二パウダ
ル(株)社製)等の破砕造粒機が用いられる。本出願の
明細書において用いる「撹拌造粒」なる語の概念には、
例えば、「造粒便覧(日本粉体工業協会編、オーム社、
東京、1975年)」・293頁〜316頁に記載され
ている撹拌造粒法の概念をも包含する。それらの記載は
全て、引用文献及び引用範囲を明示したことにより本出
願明細書の開示の一部とし、明示した引用範囲を参照す
ることにより、本出願明細書に記載した事項又は開示か
らみて、当業者が直接的かつ一義的に導き出せる事項又
は開示とする。ポリアミノ酸粉体を装填した容器中に、
気体を吹き込み、流動層、噴流層、噴流流動層を形成せ
しめ、バインダーを容器中に噴霧することにより該ポリ
アミノ酸粉体を所定粒径の造粒物に造粒することを特徴
とする。また、上記のポリアミノ酸粉体の気流による流
動化は、公知の方法により好適に行うことができる。具
体的には、筒内の微粒子を充填層の下部から整流板を通
して気体を送入し粒子群を流動させる装置である流動層
を装置を用いて行う方法が挙げられる。ここで、流動化
とは、粉粒体が気流により吹き上げられ気層中に懸濁し
ている状態を示す。また、気流として用いられる気体は
公知の気体であり、例えば空気、窒素等が挙げられる。
流動層装置にバインダーを噴霧するノズルを取り付け流
動化している粉体にバインダーの噴霧液滴を接触させる
ことで造粒させる公知の流動層造粒機により、好適に行
うことができ、流動層造粒機としては、Calmicの
流動造粒装置等の回分式流動造粒装置、Wurster
装置、転動流動層装置、グローマックス(不二パウダル
(株)社製)やトルネードリアクター(芦沢鉄工社製)
等の連続流動造粒装置、エアーミックス(レイボルド機
工(株)社製)、WSG/WSG((株)パウレック社
製)、パウダーコーターGPCG((株)パウレック社
製)等を挙げることができる。
【0027】本出願の明細書において用いる「流動層造
粒」なる語の概念には、例えば、「造粒便覧(日本粉体
工業協会編、オーム社、東京、1975年)」・249
頁〜269頁に記載されている流動層造粒法の概念をも
包含する。それらの記載は全て、引用文献及び引用範囲
を明示したことにより本出願明細書の開示の一部とし、
明示した引用範囲を参照することにより、本出願明細書
に記載した事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ
一義的に導き出せる事項又は開示とする。ポリアミノ酸
粉体にバインダーを添加して、ポリアミノ酸凝集体を形
成し、このポリアミノ酸凝集体を剪断して該ポリアミノ
酸粉体を所定粒径の造粒物に造粒することを特徴とし、
公知の破砕造粒機により好適に行うことができる。ポリ
アミノ酸凝集体の形成は、公知の混合機を用いることが
でき、V型ミキサー、リボンミキサー、ナウターミキサ
ー、高速回転パドル型混合機、タービュライザー(ホソ
カワミクロン(株)社製)、サンドターボ(ホソカワミ
クロン(株)社製)等の混合機、垂直式ニーダー、水平
式ニーダー、連続ニーダー、バグミキサー等のニーダー
が用いられる。破砕造粒装置としては、コミニューティ
ングミル、フィッツミル(Fitzpatrick社
製)、トーネードミル(Stokes社製)、フラッシ
ュミル(不二パウダル(株)社製)等のスクリーン型破
砕造粒機、ミニマイザー(不二パウダル(株)社製)等
のスクリーンレス型破砕造粒機、スピードミル(昭和エ
ンジニアリング(株)社製)、ニュースピードミル(岡
田精工(株)社製)を用いることができる。
【0028】本出願の明細書において用いる「破砕造
粒」なる語の概念には、例えば、「造粒便覧(日本粉体
工業協会編、オーム社、東京、1975年)」・274
頁〜291頁に記載されている破砕造粒法の概念をも包
含する。それらの記載は全て、引用文献及び引用範囲を
明示したことにより本出願明細書の開示の一部とし、明
示した引用範囲を参照することにより、本出願明細書に
記載した事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ一
義的に導き出せる事項又は開示とする。また、本発明に
おいては、上記造粒を撹拌混合と流動化とを同時に行う
ことにより行うのが好ましい。上記撹拌混合と流動化と
を同時に行うには、撹拌羽根による撹拌混合機能及び気
流による流動機能を兼ね備えた造粒機を用いて行うこと
ができ、具体的には、流動層造粒装置に遠心転動造粒、
撹拌造粒の機能を組み込んだ装置である転動流動層造粒
装置を用いて行うことができる。上記転動流動層造粒装
置とは、上記撹拌混合、流動化及び添加を同時に行うこ
とができ、流動層造粒装置に遠心転動造粒、撹拌造粒の
機能を組み込んだ装置であり、例えば、マルチプレック
ス((株)パウレック社製)、ニューマルメライザー
(不二パウダル(株)社製)等を挙げることができる。
上記造粒の際の温度及び時間は、用いるポリアミノ酸、
バインダー、造粒機の種類に応じて適宜選ぶことができ
るが、通常25℃〜250℃の範囲であり、より好まし
くは40℃〜90℃の範囲である。また、時間は10〜
120分が好ましい。
【0029】(3−3) 架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂の形状・粒子径 上述の如くして得られる造粒物は、上記のポリアミノ酸
粒子が複数個集まって形成された粒子の集合体であり、
所定粒径を有するものであり、これをそのまま若しくは
必要に応じて乾燥して顆粒として用いることができる。
上記の所定粒子径は、用途によって異なる。例えば、衛
生材料として用いる場合、好ましくは70〜1500μ
m、より好ましくは100〜1000μmである。紙お
むつの場合は、速い吸水速度とゲル・ブロッキングが起
こらないことが望まれるので、通常、平均粒子径100
〜1000μmが好ましく、150〜600μmがより
好ましい。土壌改良材として用いる場合には、農園芸用
の保水材土との分散性を考慮すると、100μm〜50
mm、より好ましくは100μm〜6mmである。
【0030】(4) ポリアミノ酸顆粒の後処理 該造粒物は、実質的に乾燥状態でも湿潤状態でもよい。
該造粒物は、必要に応じて乾燥工程に供することができ
る。該造粒機が乾燥機能を有する場合、造粒しながらま
たは造粒後に乾燥することができる。造粒機が乾燥機能
を有しない場合、公知の乾燥機を用いて乾燥することが
できるが、回分式流動層乾燥機、連続式流動層乾燥機等
の乾燥機を用いると造粒物が固着することなく乾燥でき
るため好ましい。また、粉砕及び/又はふるい分け工程
に供することができる。
【0031】(5) ポリアミノ酸顆粒の組成 本発明のポリアミノ酸顆粒は、実質的にポリアミノ酸系
樹脂の作用効果を抑制しない範囲で必要により各種の有
用成分を含有してもよい。例えば、微粒子状シリカ、フ
ラバノール類やフラボノール類を消臭成分とする椿科植
物抽出物や青葉アルコール類等の消臭剤、植物生育助
剤、カーボンブラック、活性炭、水分、有機肥料、生物
肥料、化学肥料、堆肥、鶏糞、有機質素材、pH調整
剤、界面活性剤、発泡剤、腐食物質、保水性保肥性改良
鉱物質粉末材(ベントナイト、ゼオライト粉末等)、農
薬(殺虫剤、殺菌剤、除草剤、防黴剤等)、植物活力
剤、植物延命剤、害虫及び動物の忌避剤、土壌浸透剤、
微量元素の栄養成分、珪藻土、粘土、石灰、植物ホルモ
ン、ミネラル、コーラルサンド、活性炭、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、アルミナ、
シリカ、酸化チタン、タルク、ケイソウ土、マイカ、シ
ラスバルーン、ガラスビーズ等の無機質粒子、合成樹脂
製のペレット、ビーズ、粗粒、木の小片、おがくず、穀
物粉、植物の殻や茎の粉砕物、植物の種、有用菌体、抗
微生物剤等が挙げらる。また、フェルグソン等の微放射
性鉱物、遠赤外線放射性セラミックス、大谷石、ゼオラ
イト等のエチレンガス吸収性鉱物等を添加しても構わな
い。さらに、パーライト、パミス、バーミキュライト等
の無機系保水材を添加しても構わない。
【0032】また、顆粒を形成するため、もしくは顆粒
の崩壊のため、さらには顆粒の安定化及び取り扱いをよ
くするために、担体、崩壊剤、賦形剤、成形助剤、増量
剤、滑沢剤、補強剤、可塑剤、分散剤、湿潤剤、潤滑
剤、着色剤、発泡剤、消泡剤、帯電防止剤、電荷制御
剤、芳香剤、安定剤、緩衝剤、撥水剤、乾燥剤、水溶性
担体、鉱物質担体、溶剤等を含有しても構わない。本発
明に使用される担体としては、特に限定されないが、例
えば、ろう石クレー、カオリン、セリサイト、ジークラ
イト、タルク、ベントナイト、酸性白土、炭酸カルシウ
ム、珪石、珪砂、けいそう土、軽石、ゼオライト、パー
ライト、バーミキュライト、消石灰、尿素、硫安、塩
安、化成肥料、プラスティック発泡体、鉱滓類、フライ
アッシュ、ぬか、ふすま、もみがら、おがくず、木質
粉、パルプフロック、大豆粉、とうもろこし茎、堅果外
皮、果樹核等が挙げられる。
【0033】本発明に使用される崩壊剤としては、特に
限定されないが、例えば、医薬用に用いるものとして
は、寒天、澱粉、ヒドロキシプロピルスターチ、アルギ
ン酸ソーダ、カルボキシメチル澱粉エーテル、アラビア
ゴム、トラガント、ゼラチン、カゼイン、セルロース、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、ツイーン、プルロニック、ラウリル酸
ソーダ、カルボキシリックレジン等があり、農園芸用と
しては、硫安、塩化カリウム、食塩、ベントナイト、尿
素、アニオン界面活性剤、食品用としては、食塩、グル
タミン酸ソーダ、イノシン酸ソーダ、デキストリン、澱
粉、寒天等が挙げられる。これらの成分は、ポリアミノ
酸粉体とバインダー添加前または添加しながら混合する
ことができるが、バインダー添加前に混合する方が均一
な造粒物が製造されるため好ましく、混合は該造粒機で
あるいは公知の混合機を用いて行うこともできる。ま
た、バインダーに溶解あるいは懸濁させて混合すること
ができる。
【0034】(6) ポリアミノ酸を含有する顆粒の使
用の形態 ポリアミノ酸を含有する顆粒の使用の形態は、特に限定
されるものではなく、単独でも、他の素材と組み合わせ
て使用してもよい。例えば、熱可塑性樹脂に混練りして
射出成形等にて成形する方法、構成樹脂のモノマーとポ
リアミノ酸系樹脂及び必要により開始剤を混合後、光又
は熱等で重合する方法、樹脂とポリアミノ酸系樹脂を溶
剤に分散させ、キャストし、溶剤を除去する方法、プレ
ポリマーとポリアミノ酸系樹脂を混合後、架橋する方
法、ポリマーとポリアミノ酸系樹脂を混合後、架橋する
方法等がある。本発明に係る架橋重合体を含有する樹脂
組成物の成型品は、特に制限されるものではなく、例え
ば、固形物、シート、フィルム、繊維、不織布、発泡
体、ゴム等として使用できる。また、その成型方法とし
ても特に限定されるものではない。一方、本発明に係る
架橋ポリアスパラギン酸系樹脂は、単独でも、他の素材
との組み合わせによる複合体でも構わない。複合体の構
造は特に限定されないが、例えば、パルプ、不織布等に
はさみ、サンドイッチ構造にする方法、樹脂シート、フ
ィルムを支持体として多層構造とする方法、樹脂シート
にキャストし、二層構造とする方法等がある。また、本
発明に使用される吸水性樹脂は必要により、2種以上の
他の吸水性樹脂と混合して用いてもよい。また必要によ
り食塩、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、超微粒
子状シリカ、酸化チタン粉末等の無機化合物、キレート
剤等の有機化合物を添加しても構わない。さらに、酸化
剤、酸化防止剤、還元剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、殺菌
剤、防カビ剤、肥料、香料、消臭剤、顔料等を混合して
も構わない。本発明に係る架橋ポリアスパラギン酸系樹
脂は、ゲル状でも固形物としても使用できる。例えば、
農園芸用保水材、切り花延命剤、ゲル芳香剤、ゲル消臭
剤等に使用する場合はゲルとして用い、紙おむつ用吸収
体等は固形状として用いる。
【0035】(7) ポリアミノ酸を含有する顆粒の使
用用途 ポリアミノ酸を含有する顆粒の使用用途は特に限定され
ないが、従来の吸水性樹脂が使用できる用途のいずれに
も使用できる。例えば、生理用品、紙おむつ、母乳パッ
ト、使い捨て雑巾等の衛生用品、創傷保護用ドレッシン
グ材、医療用アンダーパット、パップ剤等の医療用品、
ペット用シート、携帯用トイレ、ゲル芳香剤、ゲル消臭
剤、吸汗性繊維、使い捨てカイロ等の生活用品、シャン
プー、セット用ジェル剤、保湿剤等のトイレタリー用
品、農業用・園芸用の保水材、切り花の延命剤、フロー
ラルフォーム(切り花の固定化材)、育苗用苗床、水耕
栽培、植生シート、種子テープ、流体播種、結露防止用
農業用シート等の農業用品・園芸用品、食品用トレー用
鮮度保持剤、ドリップ吸収性シート等の食品包装材、保
冷剤、生鮮野菜運搬用吸水性シート等の運搬用資材、結
露防止用建築材料、土木・建築用のシーリング材、シー
ルド工法の逸泥防止剤、コンクリート混和剤、ガスケッ
ト・パッキング等の土木建築資材、光ファイバー等の電
子機器のシール材、通信ケーブル用止水剤、インクジェ
ット用記録紙等の電気機器関連資材、汚泥の凝固剤、ガ
ソリン、油類の脱水、水分除去剤等の水処理剤、捺染用
のり、水膨潤性玩具、人工雪、徐放性肥料、徐放性農
薬、徐放性薬剤、湿度調整材、帯電防止剤等が挙げられ
る。
【0036】(8) ポリアミノ酸を含有する顆粒を含
む土壌組成物の組成 本発明のポリアミノ酸を含有する顆粒は、土に混合して
土壌組成物として使用できる。本発明の土壌組成物に使
用する土としては、例えば、硬質赤玉土、焼赤玉土、硬
質鹿沼土、腐葉土、黒土、桐生砂、軽石砂、富士砂、矢
作砂、荒木田砂、川砂、朝明砂、けと土、バーミキュラ
イト、燻炭、ひゅうが土、クレイ等が挙げられる。また
は土壌組成物を施す田畑、砂地等の土壌もしくは他の土
壌も使用できる。これらは単独でも混合して培養土とし
て用いても良い。このとき、植物の種類もしくは使用す
る形態に応じた配合が可能である。また、所望により、
ピートモスを添加してもよい。
【0037】土壌組成物を調製する際に使用する土は、
土壌組成物を調製した際に、実質的に充分な保水効果と
通気効果を同時に発揮できるのであれば特に限定され
ず、その形態は粉末でも粒状でも構わない。一般的に
は、優れた通気性及び透水性に優れた粗孔隙を発現し得
る、粒度5〜50メッシュ程度(乾燥状態)、又は、粒
径0.5〜5.0mm程度(乾燥状態)に造粒したもの
が好ましい。土壌組成物は、必要により,成形物内に含
有するもの以外に、各種の有用成分を含有してもよい。
例えば、水分、有機肥料、生物肥料、化学肥料、堆肥、
鶏糞、有機質素材、pH調整剤、界面活性剤、発泡剤、
腐食物質、保水性保肥性改良鉱物質粉末材(ベントナイ
ト、ゼオライト粉末等)、農薬(殺虫剤、殺菌剤、除草
剤、防黴剤等)、植物活力剤、植物延命剤、害虫及び動
物の忌避剤、土壌浸透剤、微量元素の栄養成分、珪藻
土、粘土、石灰、植物ホルモン、ミネラル、コーラルサ
ンド、活性炭、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カ
オリン、クレー、アルミナ、シリカ、酸化チタン、タル
ク、ケイソウ土、マイカ、シラスバルーン、ガラスビー
ズ等の無機質粒子、合成樹脂製のペレット、ビーズ、粗
粒、木の小片、おがくず、穀物粉、植物の殻や茎の粉砕
物、植物の種、菌体、フェルグソン等の微放射性鉱物、
遠赤外線放射性セラミックス、大谷石、ゼオライト等の
エチレンガス吸収性鉱物等、パーライト、パミス、バー
ミキュライト等の無機系保水材、架橋ポリアミノ酸系樹
脂以外の吸水性樹脂等が挙げらる。これらの添加剤は環
境保全の意味から生分解性を有するものが好ましい。こ
れらの添加剤は、成形物中の成分が、徐放性を示すのに
対して、速効性を示すものが多い。
【0038】(9) ポリアミノ酸を含有する顆粒を含
む土壌改良剤、土壌組成物の使用方法 ポリアミノ酸を含有する顆粒を含む土壌改良剤、土壌組
成物の使用方法は特に限定されないが、土壌改良剤、土
壌組成物を田畑に表土として散布する方法、培養土とし
て苗床等に使用する方法が一般的だが、ポリアミノ酸を
含有する顆粒を、粒子のまま、もしくは水、液肥等で膨
潤したゲルとして、所定量を土中に埋めていく方法、バ
インダーで固形化したものを田畑に散布、もしくは埋め
ていく方法でも構わない。また。成形苗等に含ませて植
物と一緒に移植しても構わない。また土壌を耕しなが
ら、混合していく方法でも構わない。また、使用する植
物の形態は広い範囲で使用でき、植物の育成を行う範囲
で特に限定されないが、例えば、種子の発芽、育苗、葉
菜、果菜、根菜、花等の生育、成木の植え替え等に使用
できる。
【0039】
【実施例】以下実施例によって本発明をより具体的に説
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において「部」とは「重量
部」を意味する。実施例中の吸水量及び生分解性試験
は、以下の方法にて測定した。 (1) 吸水量 吸水量の測定は、乾燥状態の吸水性樹脂に、生理食塩水
を吸収させることにより行った。 ティーバッグの調製 不織布のティーバッグ(80mm×50mm)に、予め
乾燥状態重量(Wd)を秤量した乾燥状態の吸水性樹脂
を充填することにより測定に供する試料を調製した。 浸漬 で調製した試料、及び、吸水性樹脂を充填していない
ティーバッグ(ブランク)を、25℃に維持した大過剰
の生理食塩水に、1分及び10分間浸漬した。生理食塩
水(0.9重量%塩化ナトリウム水溶液)は、蒸留水と
塩化ナトリウムにより調製した。 秤量 浸漬終了後、浸漬により膨潤した試料、及び、ブランク
を引き上げ、1分間水切りを行い、それぞれ、浸漬後試
料重量(Ww)と浸漬後ブランク重量(Wb)を秤量し
た。 吸水量の評価 次式[式1]により、吸水量(生理食塩水[g]/乾燥
樹脂[1g])を評価した。
【0040】
【式1】(Ww−Wd−Wb)÷Wd=[吸水量] (2) 生分解性の測定 生分解性は酵素法、コンポスト法、フィールド・テスト
等があるが、分解性を定量的につかむことができるコン
ポスト法にて測定した。コンポスト法は、ASTM D
−5338.92の応用であるISO CD 1485
5に準じて行った。すなわち、まず試験サンプルに含ま
れる炭素量を元素分析にて測定した。次に、15部の試
験サンプルを800部のイノキュラムに加え、58℃に
て40日間行い、生成した二酸化炭素の量を測定して、
試験サンプルに含まれる炭素量を二酸化炭素に換算した
量に対する発生二酸化炭素量を生分解率(%)として表
した。ここで、生分解性しやすいサンプルの中には、イ
ノキュラム中の炭素分までも、分解促進するものもあ
り、この場合、100%を超える値となるものもある。
【0041】(3) 粒径分布の測定法 JISふるいを用いて分級し、各フラクションの重量分
率より粒度分布を求めた。 製造例1 リジンメチルエステル・2塩酸塩7.2部とリジン・1
塩酸塩22.6部を蒸留水40部に溶解し、苛性ソーダ
7.8部を少しずつ加えて中和し、リジン水溶液を調整
した。一方、窒素気流下、分子量9.6万のポリコハク
酸イミド100部を400部のDMFに溶解し、リジン
水溶液を加え、室温で1時間撹拌後、攪拌を止め、20
時間反応した。反応物を刃付き撹拌翼がついたミキサー
に移送し、蒸留水400部とメタノール400部を加
え、8000rpmにて5分間ゲルを細断し、さらに2
7重量%苛性ソーダ水溶液129.7部を2時間かけて
滴下した。滴下後、さらに2時間撹拌後、7重量%塩酸
水を用いてpH=7になるまで中和した。中和後、メタ
ノール300部に排出し、沈殿物を濾別、60℃で乾燥
し、吸水性ポリマー145部が得られた。
【0042】比較製造例1 アクリル酸ナトリウム74.95モル%、アクリル酸2
5モル%及びトリメチロールプロパントリアクリレート
0.05モル%からなるアクリル酸塩系単量体の43%
水溶液4000部を、過硫酸アンモニウム0.6部及び
亜硫酸水素ナトリウム0.2部を用いて窒素雰囲気中5
5〜80℃で静置重合し、ゲル状含水重合体を得た。こ
のゲル状含水重合体を180℃の熱風乾燥機で乾燥後、
ハンマー型粉砕機で粉砕し吸水性樹脂を得た。
【0043】実施例1 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体500部をバーテ
ィカルグラニュレーターにとり、撹拌羽根による撹拌を
行って、上記ポリアミノ酸の撹拌を開始した。次に、バ
インダーとして、水200部を約10分間かけて系内に
滴下した。その後、10分間撹拌混合、乾燥して、造粒
物を得た。この樹脂の生分解性を調べたところ、生分解
率は102%と良好であった。
【0044】実施例2 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体500部をバーテ
ィカルグラニュレーターにとり、撹拌羽根による撹拌を
行って、上記ポリアミノ酸の撹拌を開始した。次に、バ
インダーとして、製造例1で得られたポリアミノ酸の
0.2%水溶液200部を約10分間かけて系内に滴下
した。その後、10分間撹拌混合、乾燥して、造粒物を
得た。
【0045】実施例3 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体1000部をマル
チプレックスにとり、80℃の空気を装置内に送入する
とともに撹拌羽根による撹拌を行って、粉体の流動及び
撹拌混合を開始した。次に、バインダーとして水100
0部を約30分間かけて系内に噴霧した。次いで、送入
空気の温度を85℃に昇温し、30分間乾燥させて造粒
物を得た。
【0046】実施例4 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体1000部をマル
チプレックスにとり、80℃の空気を装置内に送入する
とともに撹拌羽根による撹拌を行って、粉体の流動及び
撹拌混合を開始した。次に、バインダーとしてポリアミ
ノ酸の0.2%水溶液1000部を約30分間かけて系
内に噴霧した。次いで、送入空気の温度を85℃に昇温
し、30分間乾燥させて造粒物を得た。
【0047】実施例5 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体100部をタービ
ュライザーに仕込み、撹拌しながら水50部を2流体ノ
ズルにより微粉な液滴にして噴霧し、粉体と水とを接触
させた。接触させた後、ミニマイザーを用いて破砕造
粒、乾燥し、顆粒を得た。
【0048】実施例6 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体100部をタービ
ュライザーに仕込み、撹拌しながら製造例1で得られた
ポリアミノ酸の0.2%水溶液50部を2流体ノズルに
より微粉な液滴にして噴霧し、粉体と水とを接触させ
た。接触させた後、ミニマイザーを用いて破砕造粒、乾
燥し、顆粒を得た。
【0049】実施例7 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体粉体100部をド
ラム型造粒機に仕込み回転させながら、バインダーとし
て水50部を2流体ノズルより噴霧して微細な液滴に
し、粉体と水溶液を接触させて造粒、乾燥して顆粒を得
た。得られた顆粒のうち、3.36mmから5.56m
mの粒径を有する顆粒は、68%であり、粉塵の発生は
認められなかった。
【0050】実施例8 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体粉体100部をド
ラム型造粒機に仕込み回転させながら、バインダーとし
てアルギン酸ソーダの0.5%水溶液50部を2流体ノ
ズルより噴霧して微細な液滴にし、粉体と水溶液を接触
させて造粒、乾燥して顆粒を得た。得られた顆粒のう
ち、3.36mmから5.56mmの粒径を有する顆粒
は、76%であり、粉塵の発生は認められなかった。
【0051】実施例9 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体100部を振動型
造粒機に仕込み振動させながら、バインダーとして水5
0部を2流体ノズルより噴霧して微細な液滴にし、粉体
と水溶液を接触させて造粒、乾燥して顆粒を得た。得ら
れた顆粒のうち、3.36mmから5.56mmの粒径
を有する顆粒は、73%であり、粉塵の発生は認められ
なかった。
【0052】実施例10 実施例1〜6で得られたポリアミノ酸を含有する顆粒
の、粒度分布、1分後及び10分後の吸水量を測定し
た。
【0053】比較例1 製造例1で得られたポリアミノ酸粉体の、粒度分布、1
分後及び10分後の吸水量を測定した。
【0054】比較例2 比較製造例1で得られた粉体を、実施例1と同様に造粒
して顆粒を得た。この樹脂の生分解性を調べたところ、
生分解率を示さなかった。この顆粒の、粒度分布、1分
後及び10分後の吸水量を測定し、その結果を表−1
[表1]に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明により、微粉末を含まない生分解
性を有する顆粒を提供することができ、少なくとも以下
の[1]〜[9]の効果を奏する。 [1] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、粉塵の発生を抑制し、作業環境の悪化や量の目減り
を起こさないポリアミノ酸顆粒を提供することができ
る。 [2] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、他の物質との混合性、分散性の改善されたポリアミ
ノ酸顆粒を提供することができる。 [3] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、液と接触したときにママコを生成しにくいポリアミ
ノ酸顆粒を提供することができる。 [4] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、流動性を改善し、ホッパーでのブリッジ形成、フラ
ッシュ現象が起こりにくいポリアミノ酸顆粒を提供する
ことができる。 [5] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法にお
いて、バインダーとしてポリアミノ酸を用いることによ
り、効果的に造粒することができる。 [6] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、吸水速度の改善されたポリアミノ酸顆粒を提供する
ことができる。 [7] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒は、廃棄物対策
において、適正処理に好適である。 [8] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒は、優れた
(生)分解性と吸水性を併有し、紙おむつ用、農業用・
園芸用等に使用される吸収体として有用である。 [9] 本発明に係るポリアミノ酸顆粒の製造方法によ
り、高い生産性で提供される(生)分解性と吸水性を併
有するポリアミノ酸顆粒は、使用後に、又は、廃棄後
に、(生)分解するので、グローバルな及びローカルな
環境保全に資し、地球環境に優しい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 101:00 (72)発明者 玉谷 弘明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミノ酸粉体(A)にバインダー
    (B)を加えて造粒することを特徴とする、ポリアミノ
    酸を含有する顆粒の製造方法。
  2. 【請求項2】 容器中に、ポリアミノ酸粉体(A)とバ
    インダー(B)を供給してこれらを混合する工程を少な
    くとも一部に有することを特徴とする、請求項1に記載
    したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  3. 【請求項3】 回転させた容器中に、ポリアミノ酸粉体
    (A)とバインダー(B)を供給してこれらを転動する
    工程を少なくとも一部に有することを特徴とする、請求
    項1に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 振動させた容器中に、ポリアミノ酸粉体
    (A)とバインダー(B)を供給してこれらを振動する
    工程を少なくとも一部に有することを特徴とする、請求
    項1に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 バインダー(B)で加湿したポリアミノ
    酸粉体(A)を撹拌する工程を少なくとも一部に有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載したポリアミノ酸を
    含有する顆粒の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリアミノ酸粉体(A)を装填した容器
    中に、気体を吹き込み、流動層、噴流層、噴流流動層を
    形成せしめ、バインダー(B)を容器中に噴霧する工程
    を少なくとも一部に有することを特徴とする、請求項1
    に記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリアミノ酸粉体(A)にバインダー
    (B)を添加して、ポリアミノ酸凝集体を形成し、この
    ポリアミノ酸凝集体を剪断する工程を少なくとも一部に
    有することを特徴とする、請求項1に記載したポリアミ
    ノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリアミノ酸を含有する顆粒が、実質的
    に球状である、請求項1乃至7の何れかに記載したポリ
    アミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  9. 【請求項9】 ポリアミノ酸を含有する顆粒が、100
    μm〜50mmの平均直径を有するものである、請求項
    1乃至8の何れかに記載したポリアミノ酸を含有する顆
    粒の製造方法。
  10. 【請求項10】 ポリアミノ酸を含有する顆粒が、実質
    的に乾燥状態である、請求項1乃至9の何れかに記載し
    たポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリアミノ酸を含有する顆粒が、実質
    的に湿潤状態である、請求項1乃至9の何れかに記載し
    たポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  12. 【請求項12】 バインダー(B)が、水及び/又は水
    性溶剤である、請求項1乃至11の何れかに記載したポ
    リアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  13. 【請求項13】 バインダー(B)が、ポリアミノ酸水
    溶液及び/又はポリアミノ酸分散液である、請求項1乃
    至12の何れかに記載したポリアミノ酸を含有する顆粒
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 ポリアミノ酸粉体(A)が、一部が架
    橋されたポリアミノ酸の粉体である、請求項1乃至13
    の何れかに記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 ポリアミノ酸粉体(A)が、架橋され
    ていないポリアミノ酸の粉体である、請求項1乃至13
    の何れかに記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 ポリアミノ酸粉体(A)が、酸性ポリ
    アミノ酸の粉体である、請求項1乃至15の何れかに記
    載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  17. 【請求項17】 ポリアミノ酸粉体(A)が、ポリアス
    パラギン酸の粉体である、請求項1乃至15の何れかに
    記載したポリアミノ酸を含有する顆粒の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17の何れかに記載した
    製造方法により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至17の何れかに記載した
    製造方法により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒を
    含有する衛生材料。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至17の何れかに記載した
    製造方法により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒を
    含有する土壌組成物。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至17の何れかに記載した
    製造方法により得られたポリアミノ酸を含有する顆粒
    を、土壌に対して施用することを特徴とする土壌改良方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001028663A1 (fr) * 1999-10-19 2001-04-26 Ebara Corporation Materiau absorbant et desorbant l'humidite
JP2006218349A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Honda Motor Co Ltd 有被膜錯体凝集体の製造方法

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